JP4125019B2 - 軌道車両の運行支援方法および同運行支援システム - Google Patents

軌道車両の運行支援方法および同運行支援システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行についての支援技術に係り、特に後続車両の停発車、速度調整等の運行を運転員の判断で効率よく、かつ安全に行えるようにするための軌道車両の運行支援方法および同運行支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
軌道式輸送設備、例えば鉄道の列車は長い制動距離を必要とする。そこで一般に、先行車両が非常停止したり低速となった場合に後続車両の追突防止を図るため、走行速度と停車までの制動距離等を考慮して一定の区間を定め、この区間内には一車両以上が入れないとする「閉塞の概念」を用いた運行システムを導入している。
【0003】
図7は、このような「閉塞の概念」を用いた従来システムによる閉塞区間および緩衝区間についての一例を示す説明図である。この図7に示すように、線路1上には、車両の走行速度と停車までの制動距離等を考慮して、所定の区間A1,A2,A3,A4,A5…が定められている。そして、これらの各区間A1…ごとに、地上信号機B1,B2,B3,B4,B5…が設置されている。各区間A1…は通常、数百m以上である。
【0004】
図7においては、このような線路1上において、同一軌道である線路1上に、先行車両2と後続車両3とが運行し、先行車両2が事故その他の何らかの事情によって停止しているものとする。この場合、停止車両である先行車両2が区間A1の範囲内のいずれかの場所で停止すると、この区間A1の全体が閉塞区間となり、この区間の手前の地上信号機B1が赤信号となる。この閉塞区間A1に続く後方の区間A2は緩衝区間となり、この区間の手前の地上信号機B2も赤信号となる。
【0005】
そして、地上有線設備で構築されている従来の運行管理システムのもとでは、後続車両3が緩衝区間A2に入ると、この後続車両3の強制ブレーキが自動的に働き、後続車両3は先行車両2が区間A1のどの場所に停止している場合でも、緩衝区間A2の全区間以上の車間距離をあけて停止する。
【0006】
なお、一般的には緩衝区間A2の手前にある区間A3の地上信号機B3が黄信号となる設定としてある。実際の運行においては、後続車両3の運転員が地上信号機B3の黄信号を見て、緩衝区間A2の手前である区間A3内で手動ブレーキを操作し、この運転員のブレーキ操作によって後続車両3が区間A3にて停止する。そして、先行車両2が閉塞区間A1から出るまで区間A3に待機する。
【0007】
以上の閉塞区間A1および緩衝区間A2は、急行列車等のような最速車両の制動距離を基準として設定されている。したがって、各駅停車用列車のように、同一軌道上を走行する低速走行車両に対しては、過度に長い区間が固定的に設定されていることになる。すなわち、先行車両2がこのような長い閉塞区間A1内の前方位置または後方位置のいずれの箇所で停止していても、後続車両3は長い緩衝区間A2外の後方で待機することになる。そして、この後続車両3が運転員の操作によって低速で安全に進行し、先行車両2に接近できる場合であっても、進行することができず、長い距離だけ離れた位置に停車しなければならない。
【0008】
また仮に、これらの区間A1、A2の範囲に停車用の駅が存在し、後続車両3の運転員が安全に低速走行して入駅できる場合であっても、後続車両3は駅まで到達することなく、駅の手前で待機することになる。このケースは、先行車両2の前方に駅が存在する場合には、さらに倍化する。すなわち、先行車両2が図示しない先行車両に対して後続車両となる場合には、先行車両2が、前記の後続車両3の立場となり、この場合には、さらに後続の車両にとっては、2倍の待機距離として現われてくる。
【0009】
したがって、列車が事故、故障等の何らかの原因によって停止したような場合、乗客は、過度の安全距離を保った状態で目的地から離れた位置での待機を余儀なくさせられることになる。また、後続車両3は先行車両2が出発するまで長距離離れた位置から出発することができないため、駅に到達できる場合であっても、それができない。
【0010】
図8は、別の例として、踏切の手前に設けられる緩衝区間を示している。この図8に示すように、区間A’1に踏切Cが設置されている場合、その手前の区間A’2が緩衝区間とされている。そして、踏切Cの信号機C1および遮断機C2は、車両3が緩衝区間A’2に至る前の区間A’3に差しかかると、その車両3がどのような低速であっても、当該車両3の接近信号を受けて起動し、この線路1と交差している道路上の人や車両の通行が遮断される。
【0011】
この緩衝区間A’2についても、急行列車等のような同一軌道上を走行する最速車両の制動距離を基準として設定されている。さらに、A’2に特急通過駅がある場合、高速で駅を通過することを想定して閉塞(緩衝)長を定めている。したがって、各駅停車用列車のように、低速走行車両に対しては過度に長い緩衝区間が固定的に設定されているとともに、駅に停車している時間は踏切が作動していることになり、線路1と交差している道路上の人や車両の通行が遮断される時間は、遅い列車の場合にはそれが通過するまで過度に長くなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、地上信号機に依存している従来技術においては、先行車両が停止、または低速走行状態であっても、後続車両が先行車両との車間距離を縮小することができず、乗客が車内に閉じ込められる時間、また踏切における路上の通行人や車両が足止めされる時間が過度に長くなる。また、先行車両が発車しても、その先行車両が閉塞区間から出るまで後続車両が発車することができない。
【0013】
事故等によりダイヤの乱れがあったとき、自動停止が解除され、運転指令があってから運転員が発車の操作をすることになるが、先行車両を見ることができないため、運転員の判断により速度を上げることができず、暫く低速走行を強いられる。これらは、過度の安全対策であり、輸送効率を大幅に低下する原因となっている。特に列車間隔が大きい路線では後続車両から先行車両を見ることができず、不利益が顕著に現われる。
【0014】
このように、従来の技術においては、運転員の予測能力等の判断力を有効に活用できず、過度の安全対策により輸送効率が極めて低いものとなっている。特に、高速車両に合わせて閉塞区間を定めているため、遅い列車にとっては、過大な閉塞区間長となり、踏切待ち時間の過大化や、線路の有効活用の観念からも無駄の多い仕組みとなっている。これは特に大都市圏の都市内交通以外では顕著であり、閉塞区間に掛かると自動的にブレーキがかかるため、たとえ充分な車間距離があっても、その距離を短縮することができない。
【0015】
なお、近年では輸送効率を高めるために種々の提案がされつつあるが、地上信号やそのための有線設備の敷設等を前提としている場合が多く、設備コストが高いため、輸送量が低い地域の路線等に適用することは事実上、極めて困難である。
【0016】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、運転員の判断を有効に取り入れて車両間隔を短縮することができるようにし、これにより効率のよい輸送を行うことができるとともに、低廉な設備コストにより需要の少ない路線であっても容易に導入することができる軌道車両の運行支援方法および同運行システムを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明では、 複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この算出した車間距離情報を無線通信によって前記運行管理センタから前記各車両に自車両およびその先行車両の位置・時刻・速度を含む情報とともに送信し、当該車両の運転員に画面表示により前記車間距離および先行車両の位置・時刻・速度を含む情報を提示するステップとを備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法を提供する。
【0018】
請求項2に係る発明では、複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この車間距離に一定の余裕を加えた警戒的車間距離まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから警報信号を送信して、当該後続車両の運転員に警報を発するステップとを備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法を提供する。
【0019】
請求項3に係る発明では、複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この車間距離付近まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから強制ブレーキ信号を送信し、当該後続車両を強制的に停止させるステップとを備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法を提供する。
【0020】
請求項4に係る発明では、複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この算出した車間距離情報を無線通信によって前記運行管理センタから前記各車両に自車両およびその先行車両の位置・時刻・速度を含む情報とともに送信し、当該車両の運転員に画面表示により前記車間距離および先行車両の位置・時刻・速度を含む情報を提示するステップと、前記車間距離に一定の余裕を加えた警戒的車間距離まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから警報信号を送信して、当該後続車両の運転員に警報を発するステップと、前記車間距離付近まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから強制ブレーキ信号を送信し、当該後続車両を強制的に停止させるステップとを備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法を提供する。
【0021】
請求項5に係る発明では、複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この車間距離に一定の余裕を加えた警戒的車間距離まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから警報信号を送信して、当該後続車両の運転員に警報を発するステップと、前記車間距離付近まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから強制ブレーキ信号を送信し、当該後続車両を強制的に停止させるステップとを備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法を提供する。
【0022】
請求項6に係る発明では、請求項1または4記載の軌道車両の運行支援方法において、車両の運転員に画面表示により前記車間距離および先行車両の位置・時刻・速度を含む情報を提示するステップでは、その情報と同時に現在の時刻を表示することを特徴とする軌道車両の運行支援方法を提供する。
【0023】
請求項7に係る発明では、複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援するシステムであって、前記各軌道車両は、GPS受信機、無線通信装置、画面表示装置およびこれらの制御機能と演算機能とを有する制御装置を搭載する一方、前記運行管理センタは、無線通信装置およびその制御機能と演算機能とを有する制御装置を備え、前記軌道車両においては、前記GPS受信機により自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて前記制御装置により自車両の進行方向と移動速度とを算出し、かつ前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を前記無線通信装置により無線通信で前記運行管理センタにそれぞれ送信し、前記運行管理センタにおいては、前記無線通信装置により受信した前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報に基づいて前記制御装置により各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出し、かつこの算出した車間距離情報を前記無線通信装置によって前記各車両に自車両およびその先行車両の位置・時刻・速度を含む情報とともに送信し、前記各車両においては、前記無線通信装置により受信した前記車間距離および先行車両の位置・時刻・速度を含む情報を前記画面表示装置により運転員に提示することを特徴とする軌道車両の運行支援システムを提供する。
【0024】
請求項8に係る発明では、複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援するシステムであって、前記各軌道車両は、GPS受信機、無線通信装置、警報装置およびこれらの制御機能と演算機能とを有する制御装置を搭載する一方、前記運行管理センタは、無線通信装置およびその制御機能と演算機能とを有する制御装置を備え、前記軌道車両においては、前記GPS受信機により自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて前記制御装置により自車両の進行方向と移動速度とを算出し、かつ前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を前記無線通信装置により無線通信で前記運行管理センタにそれぞれ送信し、前記運行管理センタにおいては、前記無線通信装置により受信した前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報に基づいて前記制御装置により各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出し、かつ前記車間距離に一定の余裕を加えた警戒的車間距離まで先行車両に接近した後続車両に対して無線通信により前記運行管理センタから警報信号を送信し、当該後続車両においては、前記無線通信装置により受信した警報信号に基づき、前記警報装置により運転員に警報を発することを特徴とする軌道車両の運行支援システムを提供する。
【0025】
請求項9に係る発明では、複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援するシステムであって、前記各軌道車両は、GPS受信機、無線通信装置、強制ブレーキ装置およびこれらの制御機能と演算機能とを有する制御装置を搭載する一方、前記運行管理センタは、無線通信装置およびその制御機能と演算機能とを有する制御装置を備え、前記軌道車両においては、前記GPS受信機により自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて前記制御装置により自車両の進行方向と移動速度とを算出し、かつ前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を前記無線通信装置により無線通信で前記運行管理センタにそれぞれ送信し、前記運行管理センタにおいては、前記無線通信装置により受信した前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報に基づいて前記制御装置により各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出し、かつ前記車間距離付近まで先行車両に接近した後続車両に対して前記無線通信装置により強制ブレーキ信号を送信し、当該後続車両においては、前記無線通信装置により受信した警報信号に基づき、前記強制ブレーキ装置により強制的に停止させることを特徴とする軌道車両の運行支援システムを提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態では鉄道車両の運行管理システムと、このシステムを使用する運行管理方法について説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態によるシステム全体の構成説明図であり、図2は運行管理システムの各部の機能を説明するシステム構成図である。
【0030】
これらの図1および図2に示すように、本実施形態の運行管理システムでは、線路11上を走行する各車両12,13(先行車両12,後続車両13)に、複数(3以上)のGPS衛星14から電波Dを受信するためのアンテナ15aを有するGPS受信機15が設けられている。また、これらの各車両12,13には、無線通信網Eによる無線パケット通信が可能な送受信用のアンテナ16aを有する無線通信装置16と、各種情報を表示するための画面表示装置17と、聴覚的または視覚的手段によって運手員に警報を発する警報装置18と、車両を強制的に減速または停止する強制ブレーキ装置19と、これら各装置の制御機能および必要な演算機能を有する制御装置20とが搭載されている。
【0031】
また、運行管理センタ21には、各車両12,13との無線パケット通信が可能なアンテナ22aを有する無線通信装置22と、この無線通信装置22の制御機能および必要な演算機能を有する制御装置23とが備えられている。
【0032】
図3は、このような構成のシステムによって行われる運行管理方法における手順を示すフローチャートである。
【0033】
まず、各車両12,13においては、GPS受信機15により自車両の位置情報が得られる(S101)。この位置情報に基づいて、各車両12,13において制御装置20の演算機能により、自車両の進行方向と移動速度とが算出される(S102)。
【0034】
これらの位置情報および算出された進行方向、移動速度等の情報は、無線通信装置16により無線パケット通信にて運行管理センタ21にそれぞれ送信される(S103)。
【0035】
運行管理センタ21においては、無線通信装置22により受信した情報に基づき、制御装置23の演算機能を用いることにより、先行車両12と後続車両13との間の相対速度および相対距離が算出される(S104)。
【0036】
図4は、車両の速度と、この速度に基づいて後続車両の停止に要する制動距離との関係を示すグラフである。すなわち、この図4に特性線Fとして示すように、車両の速度が大きくなるほど、後続車両の停止に要する制動距離は長くなる。
【0037】
また、運行管理センタ21では、その算出結果に基づいて後続車両13がその相対距離のもとで先行車両12に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離Lが算出される(S105)。
【0038】
図5は、車間距離Lの算出等に関する車間距離と速度との関係を示すグラフである。この図5に特性線Gとして示すように、車両の速度が大きくなるほど、後続車両の先行車両に対する車間距離を大きく設定する必要がある。
【0039】
このようにして運行管理センタ21において算出された情報は、無線通信装置22によって各車両12,13に、それぞれ自車両およびその先行車両の位置・時刻・速度を含む情報とともに送信される(S106)。
【0040】
そして、各車両12,13においては、無線通信装置16により受信された安全に停止できる車間距離Lおよび先行車両の位置・時刻・速度を含む情報が、画面表示装置17により運転員に提示される(S107)。
【0041】
図6は、この画面表示装置17によって提示される表示の一例を示している。この図6に示すように、例えば後続車両13の画面表示装置17には、例えば駅(A駅、B駅)を含めた線路表示24とともに、自車両表示13aと、先行車両表示12aとが示される。また、各車両12,13の進行方向表示25,26と、速度表示(例えば走行速度表示)27,28と、各車両12,13間の相対距離および安全に停止できる車間距離L等の表示29とが表示される。さらに、車内信号表示30が表示され、例えば現在、後続車両13が先行車両12に対して安全な車間距離を保持している場合(図1のAゾーン)には、青信号が点灯する。この青信号が点灯している状態は、安全に停止できる車間距離Lの2倍およびこれに一定の余裕αを加えた警戒車間距離(2L+α(図1および図5参照))を十分に超えた車間距離が保たれていることを示す。ここで、αは、GPSの検知精度誤差距離と、運転員が異常に気付き、制動装置を動作させるまで、およびシステムの処理の時間と、車両速度に基づく空走距離と、余裕距離とから判断される。したがって、この場合には、後続車両13の運転員の判断により、安全な範囲を確認しつつ先行車両12との車間距離を詰めることができる。
【0042】
また、車内信号表示30が黄信号である場合(後続車両13が図1のBゾーンに進入した場合)には、例えば前車両との警戒的車間距離(2L+α)の範囲に入ったことを示し、この場合には警報装置18も作動し、音色、または音声等による警報も発せられる(S108)。この場合には、後続車両13の運転員は先行車両12との車間距離が短いことを判断し、手動によるブレーキ操作を行い、減速し、赤信号の手前で車両停止する。
【0043】
車内信号表示30が赤信号である場合(後続車両13が図1のCゾーンに進入した場合)には、例えば前車両12との限界車間距離(L+α’(車間距離が異なる場合があるため「α’」とする))に接近したことを示す。この場合には運行管理センタ21から強制ブレーキ信号が発せられ、車両13は強制ブレーキによって自動的に停止する(S109)。
【0044】
なお、画面表示装置17には、上記各情報と同時に、現在の時刻表示もしくは自車両速度と先行車両の速度における車間所要時間(間隔)等の表示31もなされる。さらには、画面の切換えによる全線もしくは近傍列車位置を表示することができる。これにより、図示しない車両も含めた全ての運行車両が同時刻に同様の情報を共有することができ、上記の各情報の信頼性を確保することができる。
【0045】
このような本実施形態のもとでは、例えば低速時等の場合には、後続車両13が安全に停止できる車間距離Lが小さくなることから、従来のような固定した閉塞区間および緩衝区間を設けた場合に比較して、安全な範囲で先行車両12に接近することができる。すなわち、先行車両12を視覚的に知ることにより安全確認が容易かつ確実に行えるので、速度に応じた間隔短縮が可能となり、運転員の判断を有効に活用することができる。
【0046】
また、後続車両13において先行車両12を画面表示によって視認することができるため、例えば事故、故障その他何らかのトラブルにより、先行車両12が停止し、後続車両13も停止していた場合において、先行車両12が発車すれば、それとともに後続車両13もすぐに発車することができる。また、低速走行していた先行車両12が速度を上げた場合には、後続車両13も即座に速度を上げることができる。このように、臨機応変に速度上昇して効率よい運行ができるようになる。
【0047】
また、本実施形態においては駅表示により入駅可能性を知ることができるので、従来と異なり、トラブルによって停止するような場合においても、運転員の判断により安全が確認できる場合には、進行して入駅し、乗客を降ろすことができる。
【0048】
さらに、駅によっては、急行車両と各駅停車車両とが同一進行方向において2軌道を備えている場合もある。そのような場合においても、両ホームを有効に活用して先行車両12および後続車両13とも停車することが可能となり、さらに1ホームであっても車両を長手方向に2分割利用して長手方向における車両半分の扉を開放し、乗客を可能な限り、従来に比して早く降車させることができる。車間距離が長い線路においては、特に有効である。
【0049】
このように、後続車両13の運転員は、画面表示装置17を見ることにより、自車両と先行車両との相対距離および安全に停止できる車間距離を知ることができ、運転員の判断により、安全な速度および範囲で種々の弾力的な運行を行うことができる。
【0050】
また、上述したように、後続車両13が安全に停止できる車間距離に一定の余裕を加えた警戒的車間距離(2L+α)まで先行車両12に接近した場合には、この後続車両13に対して無線通信により運行管理センタ21から警報信号が送信される。そして、その後続車両13においては、無線通信装置16により受信した警報信号に基づき、警報装置18によって運転員に警報が発せられる。したがって、この場合には、運転員の手動ブレーキ操作によって、安全に減速または停止することができる。
【0051】
さらに、限界車間距離(L+α’)まで先行車両12に接近した後続車両13に対しては、無線通信装置16を介して強制ブレーキ信号が送信され、その後続車両13においては、無線通信装置16により受信した強制ブレーキ信号に基づき、強制ブレーキ装置19により強制的に減速または停止されるため、追突を未然に確実に防止することができる。
【0052】
したがって、本実施形態によれば、従来の「閉塞の概念」に基づく閉塞区間および緩衝区間を不要とすることができる。そして、従来では後続車両が一定長の区間のどこにいるかに拘らず、後続車両が一律に停止等を余儀なくされていたことに対し、本実施形態においては、安全に停止できる車間距離Lの表示によって提示された情報に基づいて運転員が的確に判断して安全性を確保しつつ、安全に停車できる位置まで先行車両に接近することができる。
【0053】
以上のように、本実施形態によれば運転員の経験に基づく判断も十分に活用することができるので、先行車両12と後続車両13との間に相対速度を含めた充分に安全に停止できる車間距離がある場合には、後続車両の運転員の判断に基づいてその車間距離を詰めることができる。したがって、従来の固定的に設定されていた過大な閉塞区間および緩衝区間を解消し、例えば踏切待ち時間を従来に比して大幅に減少することができ、道路交通に対する弊害の低減に寄与することができる。また、後続車両13の進行方向における直近の駅が近距離範囲にある場合には、運転員の判断により、その駅に入ることができ、早期停車により乗客を降ろすことができ、乗客の利便性を向上することができる。また、その駅停車の場合に当該駅が複数車線を有している場合には、複数の後続車両を並列的に停車したり、1車線の場合でも車両の長手方向分割による一部の扉開放をすることもでき、線路11の有効活用も図れ、従来発生していた多くの無駄を省くことができ、特に大都市圏の都市内交通以外で多大な利便性を得ることができる。
【0054】
さらに、本実施形態によれば、無線通信設備16,22等によって上記作用が実現できるので、従来設置されている有線設備を適用した地上配線や信号機等の多くの地上設備を設置する場合に比して大幅な設備コストの低廉化が図れ、大都市圏における鉄道車両については勿論、需要の少ない路線等に対する導入も可能となり、現実化が容易に図れるものとなる。
【0055】
また、本実施形態によれば、後続車両13が安全に停止できる車間距離(2L+α)に接近した場合には一定の余裕をもって警報を発し、運転員に適正な車間距離をオーバーしないように警告することができるので、運転員の判断についての信頼性を確保することができる。
【0056】
さらに、後続車両13が限界車間距離(L+α’)に入った場合には直ちに強制ブレーキが働き、車両を即座に停止させることができるので、運転員による万一の判断ミス等に対しても確実に停車できる。したがって、追突事故等は全く発生することがなく、安全性を十分に確保することができる。このように、運転手の能力を活かし、安全確保を補完する安価なシステムを提供することができ、地方の鉄道の車間距離短縮、道路交通における追突防止の一助となる。そして、適正な車間距離をオーバーした時に警告を発することにより、事故を大幅に減少することができる。
【0057】
なお、以上の実施形態においては、鉄道車両の運行管理方法および同運行管理システムについて説明したが、本発明は鉄道車両以外の各種軌道車両の運行、例えばモノレール、タイヤ車輪を用いた軌道車両等にも広く適用することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、先行車両の情報を明確に後続車両に伝達して運転員の判断により後続車両の停発車、速度調整等を弾力的かつ安全に実施することができ、後続車両の運転員の判断を最大限に活用して、踏切における通行人や車両等の待ち時間の減少、乗客が車内に留まる時間を短縮することができる等の多大な利便性を得ることができ、軌道車両による輸送効率を大幅に向上することができる。また、安全確保を補完する安価なシステムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるシステム全体の構成説明図。
【図2】本発明の一実施形態による運行管理システムの各部の機能を説明するシステム構成図。
【図3】本発明の一実施形態による運行管理方法における手順を示すフローチャート。
【図4】本発明の一実施形態による車両の速度とこの速度に基づいて後続車両の停止に要する制動距離との関係を示すグラフ。
【図5】本発明の一実施形態による安全に停止できる限界距離等に関する車間距離と速度との関係を示すグラフ。
【図6】本発明の一実施形態による記画面表示装置によって提示される表示の一例を示す図。
【図7】従来のシステムによる閉塞区間および緩衝区間についての一例を示す説明図。
【図8】従来のシステムによる踏切の手前に設けられる緩衝区間を示す説明図。
【符号の説明】
11 線路
12 車両(先行車両)
13 車両(後続車両)
14 GPS衛星
15a アンテナ
15 GPS受信機
16a アンテナ
16 無線通信装置
17 画面表示装置
18 警報装置
19 強制ブレーキ装置
20 制御装置
21 運行管理センタ
22a アンテナ
22 無線通信装置
23 制御装置
24 線路表示
25 進行方向表示
27,28 速度表示
29 相対距離表示
30 車内信号表示
31 時刻表示

Claims (9)

  1. 複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この算出した車間距離情報を無線通信によって前記運行管理センタから前記各車両に自車両およびその先行車両の位置・時刻・速度を含む情報とともに送信し、当該車両の運転員に画面表示により前記車間距離および先行車両の位置・時刻・速度を含む情報を提示するステップとを備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法。
  2. 複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この車間距離に一定の余裕を加えた警戒的車間距離まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから警報信号を送信して、当該後続車両の運転員に警報を発するステップとを備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法。
  3. 複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この車間距離付近まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから強制ブレーキ信号を送信し、当該後続車両を強制的に停止させるステップとを備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法。
  4. 複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この算出した車間距離情報を無線通信によって前記運行管理センタから前記各車両に自車両およびその先行車両の位置・時刻・速度を含む情報とともに送信し、当該車両の運転員に画面表示により前記車間距離および先行車両の位置・時刻・速度を含む情報を提示するステップと、前記車間距離に一定の余裕を加えた警戒的車間距離まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから警報信号を送信して、当該後続車両の運転員に警報を発するステップと、前記車間距離付近まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから強制ブレーキ信号を送信し、当該後続車両を強制的に停止させるステップとを備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法。
  5. 複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援する方法であって、前記各車両において測位システムにより自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて自車両の進行方向と移動速度とを算出し、前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を無線通信により前記運行管理センタにそれぞれ送信するステップと、前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報を受けた運行管理センタにおいて前記位置情報、進行方向情報および移動速度情報に基づいて各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出するステップと、この車間距離に一定の余裕を加えた警戒的車間距離まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから警報信号を送信して、当該後続車両の運転員に警報を発するステップと、前記車間距離付近まで先行車両に接近した後続車両に対し、無線通信によって前記運行管理センタから強制ブレーキ信号を送信し、当該後続車両を強制的に停止させるステップと、を備えることを特徴とする軌道車両の運行支援方法。
  6. 請求項1または4記載の軌道車両の運行支援方法において、車両の運転員に画面表示により前記車間距離および先行車両の位置・時刻・速度を含む情報を提示するステップでは、その情報と同時に現在の時刻を表示することを特徴とする軌道車両の運行支援方法。
  7. 複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援するシステムであって、前記各軌道車両は、GPS受信機、無線通信装置、画面表示装置およびこれらの制御機能と演算機能とを有する制御装置を搭載する一方、前記運行管理センタは、無線通信装置およびその制御機能と演算機能とを有する制御装置を備え、前記軌道車両においては、前記GPS受信機により自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて前記制御装置により自車両の進行方向と移動速度とを算出し、かつ前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を前記無線通信装置により無線通信で前記運行管理センタにそれぞれ送信し、前記運行管理センタにおいては、前記無線通信装置により受信した前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報に基づいて前記制御装置により各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出し、かつこの算出した車間距離情報を前記無線通信装置によって前記各車両に自車両およびその先行車両の位置・時刻・速度を含む情報とともに送信し、前記各車両においては、前記無線通信装置により受信した前記車間距離および先行車両の位置・時刻・速度を含む情報を前記画面表示装置により運転員に提示することを特徴とする軌道車両の運行支援システム。
  8. 複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援するシステムであって、前記各軌道車両は、GPS受信機、無線通信装置、警報装置およびこれらの制御機能と演算機能とを有する制御装置を搭載する一方、前記運行管理センタは、無線通信装置およびその制御機能と演算機能とを有する制御装置を備え、前記軌道車両においては、前記GPS受信機により自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて前記制御装置により自車両の進行方向と移動速度とを算出し、かつ前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を前記無線通信装置により無線通信で前記運行管理センタにそれぞれ送信し、前記運行管理センタにおいては、前記無線通信装置により受信した前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報に基づいて前記制御装置により各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出し、かつ前記車間距離に一定の余裕を加えた警戒的車間距離まで先行車両に接近した後続車両に対して無線通信により前記運行管理センタから警報信号を送信し、当該後続車両においては、前記無線通信装置により受信した警報信号に基づき、前記警報装置により運転員に警報を発することを特徴とする軌道車両の運行支援システム。
  9. 複数の軌道車両を先行車両、後続車両の関係で運行する軌道式輸送設備の車両運行について、運行管理センタと各車両との通信により前記後続車両の運行を支援するシステムであって、前記各軌道車両は、GPS受信機、無線通信装置、強制ブレーキ装置およびこれらの制御機能と演算機能とを有する制御装置を搭載する一方、前記運行管理センタは、無線通信装置およびその制御機能と演算機能とを有する制御装置を備え、前記軌道車両においては、前記GPS受信機により自車両の位置情報を得るとともに、その位置情報に基づいて前記制御装置により自車両の進行方向と移動速度とを算出し、かつ前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報を前記無線通信装置により無線通信で前記運行管理センタにそれぞれ送信し、前記運行管理センタにおいては、前記無線通信装置により受信した前記位置情報および算出した進行方向情報ならびに移動速度情報に基づいて前記制御装置により各先行車両と後続車両との間の相対距離を算出するとともに、その算出結果に基づいて前記後続車両がその相対距離のもとで先行車両に追突することなく安全に停止できる車両の移動速度に応じた車間距離を算出し、かつ前記車間距離付近まで先行車両に接近した後続車両に対して前記無線通信装置により強制ブレーキ信号を送信し、当該後続車両においては、前記無線通信装置により受信した警報信号に基づき、前記強制ブレーキ装置により強制的に減速または停止させることを特徴とする軌道車両の運行支援システム。
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