JP3064656U - 排ガスサンプリング用フランジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のサンプリングや測定を同時に行え
るようにする。 【解決手段】 煙道の排ガス測定孔に密に固定する円盤
状のフランジ本体１と、フランジ本体１に穿設され管状
体を挿通する複数の孔２と、フランジ本体１の片面に垂
直に固定した杆体３とを備え、複数の孔２に同時に種類
の異なるサンプリングや測定のための管状体を挿通し、
管状体を杆体３に固定すると共に、フランジ本体１を煙
道の排ガス測定孔に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、煙道を流れる排ガスのサンプリング用、排ガス測定用の管状体を挿 通して、煙道の排ガス測定孔に固定する排ガスサンプリング用フランジに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、公害防止の観点から、炉等の燃焼状態を検知するために、煙道を流れる 排ガスをサンプリングしたり、煙道を流れる排ガスの状態を測定することが行わ れている。

【０００３】 このような場合に従来は、煙道に設けられている測定孔を、通常は孔のない閉 止フランジで通常は塞いでおいて、サンプリング時や測定時に閉止フランジを測 定孔から取り外し、孔が１個穿設されている排ガスサンプリング用フランジを測 定孔に取り付け、穿設されている１個の孔から所用の管状体を煙道の中に挿入し ていた。

【０００４】 この際に使用される管状体としては、サンプリング時には、ＣＯ，ＣＯ₂，Ｏ₂ 用採取管、水分測定用試料採取管、煤塵測定用採取管、ＳＯ_X，ＮＯ_X用採取管等 であり、測定時には、温度測定管、流速測定用ピトー管等である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来の排ガスサンプリング用フランジは、管状体を挿通する孔が１個穿設され ているだけであるので、サンプリングや測定に使用する各種の管状体を１個ずつ しか孔から煙道の中に挿入することができず、しかも管状体ごとにサンプルの採 取や測定に必要な時間をそれぞれ個別に必要とするため、極めて能率が悪い問題 があった。

【０００６】 さらに、排ガスサンプリング用フランジの孔から煙道の中に挿入されたサンプ リングや測定のための管状体は、不安定な状態にあってふらついたり、振動した りして、サンプルの採取や測定が安定してできないことが生ずる問題もあった。 本考案は、このような従来の問題を解消し、複数のサンプリングや測定を同時 に平行して能率よく、しかも安定した状態で行えるようにした排ガスサンプリン グ用フランジを提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、煙道の排ガス測定孔に密に固定する盤状のフランジ本体と、該フラ ンジ本体に穿設され管状体を挿通する複数の孔と、前記フランジ本体の片面に垂 直に固定した杆体と、を備えたことを特徴とする排ガスサンプリング用フランジ に係るもので、複数の孔に同時に種類の異なる管状体を挿通して、複数のサンプ リングや測定を平行して行うことが可能であり、孔から挿通した管状は、クラン プ等で杆体に固定することにより、安定した状態でサンプリングや測定を行うこ とが可能になる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図に基づいて説明する。

【０００９】 図１は、図２の左方から見た本考案の実施形態の一例を示す正面図、図２は、 図１の右側面図であって、フランジ本体１は平らな円盤状に作られていて、その 直径は、煙道に設けられている測定孔を塞ぐのに必要な寸法に作られており、煙 道の大きさによって測定孔の直径は異なるため、測定孔の直径に対応するように 、直径の寸法が異なるフランジ本体１を準備する必要がある。

【００１０】 フランジ本体１には、図１に示すように複数の孔２，２，…が穿設されている 。これらの孔２，２，…は、ＣＯ，ＣＯ₂，Ｏ₂用採取管、水分測定用試料採取管 、煤塵測定用採取管、ＳＯ_X，ＮＯ_X用採取管、温度測定管、流速測定用ピトー管 等の管状体を容易に挿通できる直径を持たせておく。

【００１１】 フランジ本体１の片面には、前述の孔２から外れた位置から垂直状態に杆体３ が固定されている。この杆体３は、後述するように管状体を固縛して固定するた めのもので、複数の管状体を水平に支持する剛性を有している。

【００１２】 次に、上述した図１、図２に示す排ガスサンプリング用フランジの使用方法を 説明する。

【００１３】 図３は、本考案による排ガスサンプリング用フランジの使用状態を示す縦断面 図であって、煙道４に設けられている測定孔５を塞いでいた図示しない閉止フラ ンジを取り外した後、図３に示すように測定孔５の外側にフランジ本体１を当て 、測定孔５の周囲にあるフランジとフランジ本体１の外周とを、可搬式のハンド 万力６等で挟んで固着する。

【００１４】 このフランジ本体１の孔２，２，…（図１参照）には、例えば水分測定用試料 採取管７、流速測定用ピトー管８、煤塵測定用採取管９等のサンプリングや測定 に必要な管状体を予め挿通し、これらの管状体をクランプ１０等で杆体３に固定 し、管状体と孔２，２，…との隙間には耐熱布１１を充填して、煙道４を流れる 排ガスが漏れないようにしておく。

【００１５】 フランジ本体１を測定孔５の周囲に固定した後、フランジ本体１の孔２，２， …に挿通してある水分測定用試料採取管７、流速測定用ピトー管８、煤塵測定用 採取管９等の管状体の外方端には、それぞれ必要とする器具類、例えば水分採取 瓶、差圧式流速計、煤塵採取瓶等に導かれている配管を接続しておく。

【００１６】 このようにフランジ本体１を測定孔５に固定することにより、フランジ本体１ の孔２，２，…に挿通してある管状体の種別に応じて、複数の異なる種類のサン プリングや測定を同時に平行して能率よく、しかも各管状体を安定させた状態で 行うことができることになる。

【００１７】 フランジ本体１に穿設する孔２，２，…の数を増やせば、同時に行えるサンプ リングや測定の種類を多くすることが可能になる。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、複数の孔に同時に種類の異なるサンプリングや測定のための管状体 を挿通し、煙道の排ガス測定孔にフランジ本体を固定することにより、種類の異 なる複数のサンプリングや測定を同時に平行して能率よく、しかも安定した状態 で行うことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２の左方から見た本考案の実施形態の一例を
示す正面図である。

【図２】図１の右側面図である。

【図３】本考案による排ガスサンプリング用フランジの
使用状態を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ フランジ本体 ２ 孔 ３ 杆体 ４ 煙道 ５ 測定孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岩本 弘 兵庫県尼崎市若王寺３丁目11番20号 関西 電力株式会社 総合技術研究所内 (72)考案者 中井 政明 大阪市港区福崎３丁目１番176号 株式会 社関西テック総合技術センター内 (72)考案者 内海 武晴 大阪市港区福崎３丁目１番176号 株式会 社関西テック総合技術センター内 (72)考案者 鵜澤 央二 大阪市港区福崎３丁目１番176号 株式会 社関西テック総合技術センター内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 煙道の排ガス測定孔に密に固定する盤状
   のフランジ本体と、該フランジ本体に穿設され管状体を
   挿通する複数の孔と、前記フランジ本体の片面に垂直に
   固定した杆体と、を備えたことを特徴とする排ガスサン
   プリング用フランジ。