JP3064517B2 - 実装済プリント基板の検査装置 - Google Patents

実装済プリント基板の検査装置

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JP3064517B2
JP3064517B2 JP3180838A JP18083891A JP3064517B2 JP 3064517 B2 JP3064517 B2 JP 3064517B2 JP 3180838 A JP3180838 A JP 3180838A JP 18083891 A JP18083891 A JP 18083891A JP 3064517 B2 JP3064517 B2 JP 3064517B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実装済プリント基板の
検査装置に関するもので、特に細く絞った微小ビーム光
を用いて、実装された部品の位置ずれ,はんだ不良,は
んだブリッジなどを検査せんとするものである。
【0002】
【従来の技術】近年、実装済プリント基板の部品の位置
ずれ,欠品,はんだ不良,はんだブリッジなどの検査に
は、細く絞ったビーム光を用いた非接触方式の検査装置
が用いられている。
【0003】以下図面を参照しながら従来の技術につい
て説明する。図6は従来の実装済プリント基板の検査装
置を示したものである。なお、これより全ての図中の光
は光軸により代表している。図6において、70は実装
済プリント基板77に照射するビーム光を発生するため
の光源である。71は前記光源1からの光を平行光にす
るためのコリメートレンズ系である。72は前記平行光
を偏向するためのポリゴンミラーである。74はポリゴ
ンミラー72によって偏向された光束を実装済プリント
基板77に投光するための投影レンズ系である。82は
実装済プリント基板77からの反射光を光電変換素子8
3に収束するための受光レンズ系である。83は受光レ
ンズ系82により収束された反射光を測定するための光
電変換素子である。73はポリゴンモーターで、ポリゴ
ンミラー72を回転させて、前記微小ビーム光の実装済
プリント基板77上のビーム照射位置を変えるものであ
る。78は実装済プリント基板77を光学的走査にとも
なって矢印Y方向に移動させるためのテーブルである。
79は回転することによりテーブル78を移動させるボ
ールネジである。80はボールネジ79を回転させるた
めのモーターである。81a,81bはテーブル78を
案内するための案内レールである。
【0004】以上の様に構成された実装済プリント基板
の検査装置についてその動作を説明する。光源70より
発生した微小ビーム光は、コリメートレンズ系71によ
り平行光束となり、ポリゴンミラー72により偏向さ
れ、投影レンズ系74を通過後、実装済プリント基板7
7上に垂直照射される。ポリゴンミラー72はポリゴン
モーター73により回転駆動され、ポリゴンミラー72
の回転にともない、前記微小ビーム光は実装済プリント
基板77上を矢印X方向に走査する。
【0005】そして、実装済プリント基板77からの前
記微小ビーム光の反射光は、4方向に用意された受光レ
ンズ系82により収束され、実装済プリント基板77上
の前記微小ビーム光照射位置に応じた光電変換素子83
上の位置に照射される。その照射位置を光電変換素子8
3の電気的出力から検出し、三角測量の原理により実装
済プリント基板の形状が測定される。またテーブル78
を走査方向に対して垂直な矢印Y方向に移動させること
により、実装済プリント基板77の全面の3次元的形状
が測定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、測定対象物の高さが同じであっても、走査
位置が変化すると反射光の受光角や、光電変換素子上の
反射光の収束位置が変化する。すなわち、図6の矢印Y
方向の側面図を示す図7中の光軸は、走査位置がA〜B
と変化した時のそれぞれの光電変換素子83上での反射
光の受光位置a〜bを示したものである。図7を見て明
らかなように、走査位置が変化すると同一の高さ面を計
測しているにも関わらず、反射光の受光位置や光電変換
素子上での受光位置が大きく変化することが分かる。
【0007】そのため、光電変換素子83は高さ計測に
必要な反射光の受光範囲に加え、走査位置の変化による
反射光の受光位置の変化をカバーするための受光範囲が
必要となり、光電変換素子83の受光面積が拡大する。
広範囲を同時に走査/計測するためには、広い受光範囲
を持った光電変換素子が必要となる。
【0008】一般的に光電変換素子は、受光面積が拡大
すると応答速度が悪くなる特性を持っており、この場合
では、高速度に広範囲の測定対象物の3次元形状を計測
することが困難である。また、前記記載の現象により走
査位置による高さ補正が必要となる。そのためセンサ
(光電変換素子、処理回路)自体が持っている分解能
を、高さ計測のためにのみ使うことが出来ず、精度面で
劣る。
【0009】さらに受光角が走査位置により変化するた
め、走査位置により三角測量の特性、例えば死角(表面
の凹凸により反射光が遮られ三角測量が出来ない部分)
の状態が変わる等の問題点がある。
【0010】そこで、本発明は、これらの問題点を解決
し、高速,高精度かつ広範囲に測定対象物の形状の影響
を受けることなく、検査対象となる実装済プリント基板
の3次元的形状を取得し、検査する装置を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の実装済プリント基板の検査装置は、検査す
べき実装済プリント基板上に照射する微小ビーム光を発
生する光源と、前記光源から発生された微小ビーム光に
よって実装済プリント基板上を走査するために前記微小
ビーム光を偏向する偏向手段と、前記偏向手段により偏
向された前記微小ビーム光を前記実装済プリント基板に
対して略垂直に照射する第1のレンズ系と、前記実装済
プリント基板上に照射された微小ビーム光の照射位置か
ら拡散する反射光のうち、前記微小ビーム光の走査位置
の変化に関わらず前記微小ビーム光の光軸とのなす角度
が一定の反射光を受光し、前記実装済プリント基板に照
射する微小ビーム光軸の移動平面に対して平行になるよ
うに光路を補正する、互いに異なる位置に配置された
数の光学系と、前記複数の光学系によりその光路が補正
された複数の反射光を前記偏向手段に導く第2のレンズ
系と、前記偏向手段により偏向された前記複数の反射光
のそれぞれに対応して配置され、前記微小ビーム光の走
査位置の変化に関わらず、その反射光を測定対象物の前
記ビーム照射軸に対して垂直な面からの高さに応じた位
置で受光し、電気的出力に変換する複数の光電変換素子
とを備えた実装済プリント基板の検査装置であって、前
記複数の光学系は、微小ビーム光の照射位置からの反射
光を前記微小ビーム光の光軸に垂直な面に投影したとき
の、前記微小ビーム光の走査方向となす角度(割角)の
大きさが略90度以外の反射光を受光する場合でも、前
記複数の光学系のそれぞれは受光した反射光を、前記ビ
ーム照射軸に略平行する経路で各光学系から前記第2の
レンズ系に導くものであることを特徴とするものであり
ます。
【0012】
【作用】上記構成によれば、実装済プリント基板に対し
て垂直に微小ビームを照射し、その微小ビーム光照射位
置から互いに異なる複数の方向に拡散する反射光を、微
小ビーム光の走査位置の変化に関わらず、測定対象物の
前記ビーム照射軸に対して垂直な面からの高さに応じた
光電変換素子上の位置に収束させる。その際、反射光の
光路を補正する光学系は、前記微小ビーム光軸とのなす
位置関係(仰角、割角)が前記照射微小ビームの走査位
置に関わらず略一定となる反射光を受光し、その反射光
を第2のレンズ系と前記偏向手段とを通して、光電変換
手段に導き検出する。特に上記光学系は、割角が90度
以外の大きさを持つ反射光であっても、単に基板に垂直
な面上、すなわち微小ビーム光の移動平面に平行な面上
に光路を曲げるだけではなく、微小ビーム光の照射軸に
平行になるように光路を補正するので、第2のレンズ系
が大型化することはない。また、複数の光学系から第2
のレンズ系に向けて出射する反射光の光路が、微小ビー
ム光の走査方向に垂直な方向から見てほぼ同位置になる
ようにレンズ系を構成すれば、より第2のレンズ系を小
型化できる。さらに、上記第2のレンズ系に向けて出射
する反射光の光路が、基板に向けて照射する微小ビーム
光の光軸に対しても同位置にあれば、第1のレンズ系と
第2のレンズ系とをほぼ同じ大きさに構成でき、より小
型の検査装置を実現できる。
【0013】従って、光電変換素子の受光面積を拡大す
ることなく、また三角測量の走査位置による特性変化を
起こすことなく、多方向より高速,高精度かつ広範囲に
測定対象物の形状を取得することができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。図1は、一実施例における実装済
プリント基板の検査装置を示すものである。この図にお
いて、1は実装済みプリント基板上に照射するビーム光
を発生するための光源である。2は光源1からの光を集
光し平行光にするための投光光学系である。4は前記平
行光を偏向するためのポリゴンミラーである。5はポリ
ゴンミラー4を回転させるポリゴンモーターである。6
はポリゴンミラー4により偏向された前記平行光を実装
済プリント基板7に対して略垂直に照射するとともに、
実装済プリント基板7から微小ビーム光の光軸と平行に
返って来る反射光を前記ポリゴンミラー4の前記微小ビ
ーム光光軸上に収束する投影レンズ系である。8,9,
10,11は実装済プリント基板7上の前記微小ビーム
光照射位置からの反射光を4方向で受光し、それぞれの
反射光を前記微小ビーム光の照射光軸に対して平行にし
て、前記投影レンズ系6の側部13へ導く反射光路補正
光学系である。14,15,16,17は、前記実装済
プリント基板からの反射光を、その反射光を受光してそ
れぞれ高さ,輝度を測定するための第一の光電変換素子
18,19,20,21に導くための第一の受光レンズ
系である。25は実装済プリント基板からの略垂直方向
の反射光を、投影レンズ系6,ポリゴンミラー4,穴明
きミラー22,第二の受光レンズ系23,垂直方向以外
の反射光をカットする絞り24を通して受光し、前記略
垂直方向の反射光の輝度を測定するための第二の光電変
換素子である。26は実装済プリント基板7を光学的走
査にともなって矢印Y方向に移動させるためのテーブル
である。28は回転することによりテーブル26を移動
させるボールネジである。27はボールネジ28を回転
させるためのモーターである。29a,29bはテーブ
ル26を案内するための案内レールである。
【0015】以上のように構成された実装済プリント基
板の検査装置についてその動作を説明する。光源1から
発生した微小ビーム光は、投光光学系2により集光され
平行光束となり、穴明きミラー22を通過後、ポリゴン
ミラー4により偏向され、投影レンズ系6の中央部12
を通して、実装済プリント基板7上に略垂直に微小ビー
ム光として照射される。前記微小ビーム光は、ポリゴン
モーター5により回転駆動されるポリゴンミラー4の回
転にともない、実装済プリント基板7上を図中の矢印X
で示す走査方向に走査する。そして、実装済プリント基
板7上の前記微小ビーム光照射位置から拡散する反射光
は、反射光路補正光学系8,9,10,11によって、
投影レンズ系6の両側部13へと導かれる。
【0016】その際、これらの反射光路補正光学系8,
9,10,11は、前記実装済みプリント基板7上の微
小ビーム光照射位置から拡散する反射光のうち、前記ビ
ーム照射軸に対して水平で前記反射光の光軸を含む面に
おいて、前記ビーム照射軸に対して垂直な面と前記反射
光の光軸とがなす角度(仰角)と、前記反射光の光軸を
実装済みプリント基板7上へのビーム照射軸に対して垂
直な面に投影した軸と走査方向軸とがなす角度(割角)
とが、前記微小ビーム光の走査位置の変化に関わらず略
一定となる成分を、前記微小ビーム光の照射光軸と平行
かつ走査方向に垂直な方向に関して略平行になるよう
に、投影光学系6の両側部13に導く。
【0017】これらの反射光路補正光学系8,9,1
0,11の一例としては、例えば図2の様にプリズム等
を利用したものが考えられる。ここで図2(A)は走査
方向に対して平行な方向から見た反射光路補正光学系8
を示す構成図であり、同図(B)は同じくそれを走査方
向に対して垂直な方向から見たものである。以下その構
成と動作とを説明すると、第一のミラーa及びプリズム
cで測定対象となる反射光の光軸を前記ビーム照射光軸
と平行になる様に偏向する。そして、第二,第三のミラ
ーd,eで、前記反射光の光軸を微小ビーム光照射光軸
に対して、走査方向に垂直な方向に関して平行になるよ
うに反射光を平行移動して、投影光学系6の側部13に
導く。また、シリンドリカルレンズbは、第一の光電変
換素子21が受光できる光量を増やすために、走査方向
に対して垂直な方向に拡散する反射光を平行光にするた
めのものである。
【0018】以上のような構成となっているため、図2
に示すf点とg点とを走査した場合(それぞれ走査位置
が異なる場合である)、微小スポットからのそれぞれ同
一の測定方向の反射光が投影光学系6の側部13上で、
走査方向に関して略同位置かつ平行になるように導か
れ、投影光学系6の側部13,偏向光学系であるポリゴ
ンミラー4を通過した後、微小ビーム光の走査位置の変
化にかかわらず、光学変換素子21上の前記微小ビーム
光照射位置の高さに応じた位置に像が結像されることが
分かる。他の反射光路補正光学系9,10,11もこれ
と同様である。
【0019】また、図2の反射光路補正光学系から、ミ
ラーaとシリンドリカルレンズbとを除いた構成にする
こともできる。これはミラーaの役割はミラーd,eで
補うことができ、またシリンドリカルレンズbは集光力
を上げるためのもので、測定原理には特に影響を及ぼさ
ないからである。
【0020】また同様の機能を果たすその他の反射光路
補正光学系8,9,10,11それぞれの例としては、
図3の30に示す様に4枚のミラーを組み合わせたもの
とか、図4の33に示す様に反射面が鋸歯状の微小な凹
凸を形成したミラーを2枚組み合わせたもの等がある。
【0021】図3の30の反射光路補正光学系は4枚の
平面もしくは曲面ミラーの組合せで、走査位置が変化し
ても反射光の光路長を略一定に保ち、さらに最終ミラー
の反射光軸が微小ビーム光照射光軸と、走査方向に垂直
な方向に関して相対的に略同位置になるように配置され
ている。この場合、ミラー面が連続であるため距離誤差
は生じず、光電変換素子上にシャープな像が得られ測定
精度が高い。なお図3は前記穴明きミラー22の代わり
に、ビームスプリッター31を用いたものであり、32
は光源1からの光を集光し平行光束とするコリメートレ
ンズ系である。
【0022】図4の33の反射光路補正光学系は反射面
が鋸歯状の2枚のミラー(例えばフレネリカルミラー)
の組合せで、鋸歯状の反射面の一つ一つは、2回反射す
ることにより、反射光軸が最終的に微小ビーム光照射軸
と、走査方向に垂直な方向に関して相対的に略同位置に
なるような傾きを持っている。この鋸歯状の反射面が数
多く形成されているため、走査位置が変わっても反射光
の光路長は一定に保てる。この場合、ミラー表面の凹凸
による距離誤差が生じるものの、反射面数が少ないため
光路上での光の反射による減衰は少なく、そのため、高
さ/輝度計測においてS/Nがよい。
【0023】反射光路補正光学系8,9,10,11に
よって、投影レンズ系6の両側部13へと導かれた反射
光は、投影レンズ系6の両側部13とポリゴンミラー4
を通して、第一の受光レンズ系14,15,16,17
により、その微小ビーム光照射位置の高さに応じた第一
の光電変換素子18,19,20,21上の位置にその
像が結像される。その際の第一の光電変換素子からの電
気的出力を用いて、微小ビーム光照射位置の高さ及び輝
度を求める。これらの複数方向に配置された第一の光電
変換素子により測定されたデータに対して、後に述べる
回路で選択等の処理を行い、正しい高さを表面の形状に
かかわらず計測することができる。
【0024】また、前記微小ビーム光照射位置より、前
記微小ビーム光の照射光軸方向(略垂直方向)へ反射す
る反射光は、投影レンズ系6の中央部12,ポリゴンミ
ラー4,穴明きミラー22を介して、第二の受光レンズ
系23により、第二の光電変換素子25に導かれる。そ
の際、第二の受光レンズ系23と第二の光電変換素子2
5との間に設けられている絞り24により、前記微小ビ
ーム光の光軸に沿った反射光以外の光は遮断される。そ
のため前記微小ビーム光照射位置より照射光軸方向(略
垂直方向)へ反射する光量のみが測定される。
【0025】本実施例においては、第一の光電変換素子
としては、例えば半導体位置検出素子(PSD)やCC
D等が用いられる。第二の光電変換素子としては、例え
ばフォトダイオード等を用いることができる。また、実
装済プリント基板7の全面の3次元的形状を測定するに
は、テーブル26を走査方向に対して垂直な矢印Y方向
に移動させればよい。
【0026】次に、図5において、第一の光電変換素子
にPSD素子、第二の光電変換素子にフォトダイオード
を用いた場合に、それらの出力から高さ及び輝度情報を
得て実装済プリント基板7の検査をするための本装置の
電気回路を示している。図中、57,58,59,60
は、高さ及び輝度を計測するための第一の光電変換素子
18,19,20,21の出力から、フラグ付輝度デー
タとフラグ付き高さデータを求める高さ輝度算出回路で
ある。そして、輝度データと高さデータとはそれぞれ輝
度情報選択処理回路64,高さ情報選択処理回路65に
それぞれ導かれる。これらの回路からの出力は、輝度を
計測するための第二の光電変換素子25の出力から輝度
データを求める輝度算出回路63の出力とともに、RA
M66とCPU67へ導かれる。
【0027】高さ輝度算出回路57,58,59,60
はそれぞれ同じ構成になっており、各光電変換素子から
の電流を電圧に変換するためのI/V変換回路45,4
6、アナログ電圧をデジタル値に変換するためのA/D
変換回路47,48、あるしきい値と入力値を比較する
ためのコンパレーター回路49,50,55、デジタル
値を加算するための加算回路51、デジタル値の割り算
を行うための割り算回路52、デジタル値を補正するた
めの補正ROM53,54、コンパレーターの出力より
フラグを算出するためのフラグ算出回路56から構成さ
れている。
【0028】また、輝度算出回路63は、光電変換素子
からの電流を電圧に変換するためのI/V変換回路61
と、アナログ電圧をデジタル値に変換するためのA/D
変換回路62とから構成されている。
【0029】以上のように構成された電気回路について
その動作を説明する。第一の光電変換素子18,19,
20,21に対する高さ及び輝度算出回路57,58,
59,60は、第一の光電変換素子からのそれぞれ2つ
の電流出力を、それぞれI/V変換回路45,46によ
り電流電圧変換し、その後A/D変換回路47,48に
より、アナログ/デジタル変換する。この際、その出力
値をあるしきい値(演算精度を保証できる限界値)とコ
ンパレーター49,50により比較して、その比較結果
をフラグ算出回路56に送る。また、そのデジタル出力
の1つは、割り算回路52により、割り算を行いその微
小ビーム光照射位置点の高さ情報となり、また加算回路
51により加算されその輝度情報となる。
【0030】これらより得られたデータには、この時点
で走査位置による計測誤差(この計測誤差は、各光学系
要素の誤差やポリゴンミラー回転にともなう誤差等によ
るものである)が含まれている。この誤差を補正するた
め、予め走査位置に対する補正量を計測して、その次の
補正用のROM53,54に記録しておき、その補正値
を参照することで、計測データを補正する様な構成にな
っている。この際、その出力値をあるしきい値(第一の
光電変換素子が正しく測定できる限界値)とコンパレー
ター55により比較して、その比較結果をフラグ算出回
路56に送る。そして、フラグ算出回路56により、上
記のコンパレータ49,50よりの情報も含めてフラグ
化する。そのフラグを、上記輝度と高さデータに加え、
それぞれをフラグ付き輝度データとフラグ付き高さデー
タとする。
【0031】これらのデータは本実施例によれば、1つ
の計測点に対してそれぞれ4方向より、4つの高さ輝度
算出回路57,58,59,60で取得できる。64,
65は、これらの輝度情報及び高さ情報のデータに対し
て、選択もしくは、処理を行う回路である。選択,処理
方法としては、例えば高さにおいては、フラグからの情
報で計測精度が保証できないデータをまず除き、残りの
データの平均を取る方法や、残りのデータ数が多い場合
は、最大レベルのものと最小レベルのものとを除いた残
りを平均したものを用いるなどの方法がある。また、輝
度においては、最大値を用いる方法などがある。これら
の選択/処理回路は、RAM66の節約及びCPU67
の負担軽減のために設けられたものである。そして、前
記2つの選択/処理回路の出力は、CPU67のバスに
接続されているRAM66へ送られる。
【0032】また、第二の光電変換素子25からの出力
は、I/V変換回路61により、電流電圧変換し、その
後A/D変換回路62により、アナログ/デジタル変換
され、上記RAM66に送られる。この第二の光電変換
素子25の出力は、実装済プリント基板7からの垂直方
向の反射光を検出するので、はんだ面の傾きが急な時に
はその出力は小さい。逆に、はんだ面の傾きが緩やかな
時や、はんだが付いていない時には、垂直方向の反射光
が多くなるので、その出力は大きくなる。このため、第
一の光電変換素子の出力が小さく、はんだ面の高さを正
しく測定できない場合、第二の光電変換素子25からの
輝度情報を参照することができる。
【0033】そして、前記CPU67がRAM66より
読み出した高さ及び輝度情報と、予め基準となる実装済
プリント基板から得られて記憶されている高さ及び輝度
情報とを比較し、検査対象となる実装済プリント基板の
実装状態の良否を検査する。
【0034】なお本実施例では反射光を4方向から測定
したが、さらに本実施例で用いた反射光路補正光学系や
受光光学系及び光電変換素子を増やすことにより、4方
向以上からも反射光を測定することができる。
【0035】また、本実施例では三角測量の走査位置に
よる特性変化を起こすことのないように、微小ビーム光
の照射位置から拡散する反射光のうち、走査位置の変化
に関わらず仰角と割角とが一定の成分を取り出してその
光路を補正するようにしたが、仰角のみが一定の成分を
取り出し、その光路を補正するようにしても差し支えな
い。
【0036】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、光電変換素
子の受光面積を拡大することなく、また三角測量の走査
位置による特性変化を起こすことなく、各計測点に対し
て多方向より高速,高精度かつ広範囲に測定対象物の3
次元形状を取得することができるようになる。
【0037】また上記実施例においては、各計測点から
得られた複数のデータから確からしいデータを選択して
処理することにより、測定対象物の形状変化の影響を受
けることなく、実装済プリント基板を検査する高性能な
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における実装済プリント基板
の検査装置の構成図
【図2】同装置の反射光路補正光学系の構成図
【図3】同装置の他の反射光路補正光学系の構成図
【図4】同装置の他の反射光路補正光学系の構成図
【図5】同装置の電気回路のブロック図
【図6】従来の実装済プリント基板の検査装置の構成図
【図7】同装置の構成図
【符号の説明】
1 光源 2 投光光学系 4 ポリゴンミラー 6 投影レンズ系 7 実装済プリント基板 8,9,10,11 反射光路補正光学系 18,19,20,21 第一の光電変換素子 25 第二の光電変換素子 57,58,59,60 第一の光電変換素子に対する
高さ及び輝度算出回路 63 第二の光電変換素子に対する輝度算出回路 64 輝度情報選択/処理回路 65 高さ情報選択/処理回路 66 RAM 67 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 英二 香川県高松市寿町2丁目2番10号 松下 寿電子工業株式会社内 (72)発明者 小野 裕司 香川県高松市寿町2丁目2番10号 松下 寿電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−166707(JP,A) 特開 平2−66432(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01N 21/84 - 21/958

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査すべき実装済プリント基板上に照射す
    る微小ビーム光を発生する光源と、 前記光源から発生された微小ビーム光によって実装済プ
    リント基板上を走査するために前記微小ビーム光を偏向
    する偏向手段と、 前記偏向手段により偏向された前記微小ビーム光を前記
    実装済プリント基板に対して略垂直に照射する第1のレ
    ンズ系と、 前記実装済プリント基板上に照射された微小ビーム光の
    照射位置から拡散する反射光のうち、前記微小ビーム光
    の走査位置の変化に関わらず前記微小ビーム光の光軸と
    のなす角度が一定の反射光を受光し、前記実装済プリン
    ト基板に照射する微小ビーム光軸の移動平面に対して平
    行になるように光路を補正する、互いに異なる位置に配
    置された複数の光学系と、 前記複数の光学系によりその光路が補正された複数の反
    射光を前記偏向手段に導く第2のレンズ系と、 前記偏向手段により偏向された前記複数の反射光のそれ
    ぞれに対応して配置され、前記微小ビーム光の走査位置
    の変化に関わらず、その反射光を測定対象物の前記ビー
    ム照射軸に対して垂直な面からの高さに応じた位置で受
    光し、電気的出力に変換する複数の光電変換素子とを備
    えた実装済プリント基板の検査装置であって、 前記複数の光学系は、微小ビーム光の照射位置からの反
    射光を前記微小ビーム光の光軸に垂直な面に投影したと
    きの、前記微小ビーム光の走査方向となす角度(割角)
    の大きさが略90度以外の反射光を受光する場合でも、
    前記複数の光学系のそれぞれは受光した反射光を、前記
    ビーム照射軸に略平行する経路で各光学系から前記第2
    のレンズ系に導くものであることを特徴とする 実装済プ
    リント基板の検査装置。
  2. 【請求項2】複数の光学系から第2のレンズ系に導かれ
    る反射光のそれぞれは、微小ビーム光の走査方向に垂直
    な方向から見てほぼ同じ経路を辿ることを特徴とする請
    求項1に記載の実装済プリント基板の検査装置。
  3. 【請求項3】複数の光学系から第2のレンズ系に導かれ
    る反射光の経路は、そ れぞれ、微小ビーム光の走査方向
    に垂直な方向から見て、前記微小ビーム光の照射軸に対
    してほぼ同じところに位置することを特徴とする請求項
    1または2に記載の実装済プリント基板の検査装置。
  4. 【請求項4】第1のレンズ系と第2のレンズ系とを同一
    のレンズで構成したことを特徴とする請求項1から3の
    いずれかに記載の実装済プリント基板の検査装置。
  5. 【請求項5】実装済プリント基板上に照射された微小ビ
    ーム光の照射位置からの反射光のうち、前記微小ビーム
    光の照射光軸に沿った垂直方向の反射光を、第1のレン
    ズ系及び偏向手段を通して受光し、電気的出力に変換す
    る第二の光電変換手段を備えたことを特徴とする請求項
    1から4のいずれかに記載の実装済プリント基板の検査
    装置。
  6. 【請求項6】複数の光学系のそれぞれは、第2のレンズ
    系に入射する反射光の結像距離が走査位置の変化に関係
    なく常に一定とすることを特徴とする請求項1から5の
    いずれかに記載の実装済プリント基板の検査装置。
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