JP3064285B1 - 取外しできる小銭入れを備えた財布 - Google Patents

取外しできる小銭入れを備えた財布

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Abstract

【要約】 【課題】 小銭入れがある時は札入れと一体化して身近
にあり、またある時は小銭入れと札入れとをそれぞれ分
離独立して使用できる財布の開発を課題とする。 【解決手段】 二つ折り又は三折り財布の内側1面に
小銭入れ収納部を設けたことを特徴とする取外しできる
小銭入れを備えた財布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦形又は横形の二
つ折り又は三折り財布に小銭入れ収納部を設け、小銭入
れを常時財布と一緒にして所持すると共に、必要に応じ
て小銭入れ又は財布をそれぞれ独立して(分離して)所
持又は使用できる、容易に取外しできる小銭入れを備え
た財布に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、男性用あるいは女性用の持ち物と
してとして、さまざまな趣向を凝らした財布や小銭入れ
が考案されているが、このような財布を大きく分ける
と、テレホンカードやキャッシュカード等のカード入れ
を兼用した札(紙幣)入れとコイン等の小銭や鍵等の小
物を入れて所持できる小銭入れからなる。紙幣とコイン
は同じ貨幣ではあるが、硬さやサイズが大きく異なるの
で、財布(札入れ)及び小銭入れはそれぞれ独自の持ち
物として独立しており、それらを常時2個所持して行動
しているのが普通である。すなわち、貨幣としての役割
は同一なので、お釣あるいは支払いが一方の貨幣のみを
使用するということはなく、特殊なケースを除いて一方
を希望することも不可能に近い。したがって両者が常に
身の回りの近くに存在している必要がある。
【0003】このようなことから、小銭入れと札入れを
一体化したやや大型の財布も存在する。一見これで全て
が解決したかに見えるが、ジュースを自動販売機で購入
する場合など、コインのみを使用するケースもあるの
で、このような場合には小銭入れと札入れを一体化した
大型の財布を所持する必要はなく、小銭入れのみを使用
したいという欲求は当然生ずる。このようなケースで
は、むしろ小銭入れと札入れ一体型の財布は、不都合で
あり、これを所持して自動販売機でコインを使用するこ
とは著しく不便である。このように、上記の小銭入れと
札入れの完全分離型又は一体型の財布は、それぞれ機能
が異なるので、同時に双方の機能を持たせることには矛
盾があり、このような欲求に答える財布は存在していな
かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決し、かつ欲求を満たすもので、小銭入れがある
時は札入れと一体化して身近にあり、またある時は小銭
入れと札入れとをそれぞれ分離独立して使用できる財布
の開発を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1)二つ折り又は三折り財布の内側面に小銭入れ収納部
を設け、該収納部がほぼL型の互いに向き合う2個のひ
れ状部からなり、前記小銭入れは前面部とそれに接続す
るやや長めの背面部からなり、背面部と前面部の側部が
それぞれ内側に屈曲する襠を介して縫着されており、や
や長めの背面部の上部が前面部の方に湾曲して蓋を構成
し、前記ほぼL型の互いに向き合う2個のひれ状部に、
小銭入れの内側に屈曲する襠部を挿入して、財布を保持
することを特徴とする取外しできる小銭入れを備えた財
2)L型の互いに向き合う2個のひれ状部の外側の角を
挟むそれぞれの2縁辺が、二つ折り財布の内側面に縫着
されていることを特徴とする1)記載の取外しできる小
銭入れを備えた財布 3)ほぼL型の互いに向き合う2個のひれ状部の上端か
ら小銭入れを出し入れすることを特徴とする1)又は
2)に記載の取外しできる小銭入れを備えた財布 4)ほぼL型の互いに向き合う2個のひれ状部の上部
が、それぞれ内側にやや張り出ていることを特徴とする
3)記載の取外しできる小銭入れを備えた財布 5)小銭入れの出し入れ方向と財布の札入れ方向とが同
一の方向であることを特徴とする1)〜4)のそれぞれ
に記載の取外しできる小銭入れを備えた財布 6)小銭入れの出し入れ方向と財布の札入れ方向とが異
なる方向であることを特徴とする1)〜5)のそれぞれ
に記載の取外しできる小銭入れを備えた財布 7)小銭入れの出し入れ方向が二つ折り又は三折り財布
の折り目側に面していることを特徴とする1)〜6)の
それぞれに記載の取外しできる小銭入れを備えた財布 8)小銭入れ収納部がカードを挿入できる広さを有して
いることを特徴とする1)〜7)のそれぞれに記載の取
外しできる小銭入れを備えた財布 9)二つ折り又は三折り財布の他の内側面に1又は複数
のカード入れを設けたことを特徴とする1)〜8)のそ
れぞれに記載の取外しできる小銭入れを備えた財布、を
提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明を図面に基づいて説
明する。なお、以下の図面は好適な一つの例を示すもの
であり、したがってこの例のみに制限されるものではな
い。すなわち、本願は本発明の技術思想に含まれる他の
図、態様及び変形の全て包含するものである。図1は、
本発明の一例を示す二つ折り横形財布の概要を示す斜視
図である。横形財布1の内側片面に小銭入れ収納部2が
ある。この収納部2に小銭入れ3が取外し可能に挿入さ
れている。収納部2の反対側の内面には、適宜カード入
れ4を設けてることができる。図では、カードが取り出
しやすいように中央が窪んだ階段状のカード入れ4が3
個設けられている。横形財布1の側方には、紙幣を挿入
及び取り出しができる札入れ部5がある。財布1の札入
れ部5を除く殆どの縁辺部(底、両側)は縫着されてい
る。財布1の折り曲げ部6は、折り曲げ易くするため
に、縫着を省略してもよい。
【0007】図2は、図1における小銭入れ3を財布1
から分離した状態を示す(a)と(b)図である。小銭
入れ収納部2は、ほぼL型(長靴の側面形状に類似)の
互いに向き合う2個のひれ状部7、8からなる。この場
合、L型というのは図2に示すように幅のあるもので、
左右に別れ向き合っている。この空間はキャッシュカー
ド等が挿入できるスペース9がある。L型ひれ状部7、
8の外側の角を挟む縁辺部は、図のように財布に縫着さ
れているが、その他は小銭入れ3が挿入できるように縫
着されておらず、一定の開度で開閉が自由になってい
る。ひれ状部7、8の上方部は互いに向き合う方向にや
や張り出させ、後述する小銭入れの出し入れのガイド及
び保持の機能を強めるようにすることもできる。
【0008】図2の(a)に示す小銭入れ3は、前面部
10とそれに接続するやや長めの背面部11からなり、
前面部10と背面部11の側部がそれぞれ内側に曲げら
れた襠(まち)12を介して縫着されており、かつ長め
の背面部11の上部が前面部10の方に湾曲して蓋13
になっている。上記のように、襠(まち)12は内側に
屈曲(湾曲の意味を含む)しており、この襠(まち)1
2の内側に屈曲した凹部に、前記財布1のひれ状部7、
8が挿入できるようになっている。小銭入れ3をひれ状
部7、8を備えた収納部2に挿入すると、小銭入れ3の
襠(まち)12部に案内されて下方に進入し、小銭入れ
3の背面部11の下端が財布1に縫着したひれ状部7、
8の下端に突き当たり、そこで停止する。図2におい
て、小銭入れ3の襠(まち)12は、左右1個づつ形成
されているが、これを複数個設ける、すなわち蛇腹形式
にすることもできる。しかし、財布1に小銭入れ3を内
包させるものであるから、その数には自ずと制限があ
る。しかし、本発明においてはこの個数に制限を設ける
ものではなく、これらを全て包含する。当然のことでは
あるが、図2の(a)に示す財布1及び小銭入れ3は、
それ自体単独で使用でき、特に小銭入れ3を取出した後
の財布1の収納部2は、カード入れとしての機能を持つ
ことになるので、不自然さは全くない。
【0009】図3は、上記のように小銭入れ3を財布1
の小銭入れ収納部2に挿入し、蓋13を開けた状態の説
明図である。蓋13の内面と蓋13に覆われる前面部1
0にはホックとホック受け14、15が設けられてい
る。図3の右側に複数のカード類を挿入することができ
るが、この小銭入れ3の裏側、すなわち財布1のスペー
ス9にもカード類を挿入できる。ここにカード類を挿入
した場合、スペース9全体に張りを生じて剛性が増し、
同時に左右のひれ状部7、8が中弛(たる)みを生ずる
ことがなくなるので、小銭入れ3の保持力を増すことが
できる効果もある。また、襠(まち)12の大きさを変
えることによって、小銭入れ3の内容積を自在に変える
ことができる。さらに、小銭入れ3の前面部10と背面
部11とを一体の皮革製品とすることもできるし、途中
で縫製した袋状とすることもできる。
【0010】図4は縦形の財布16を示す。図4に示す
財布16はカード入れ17及び小銭入れ収納部18にお
けるカード及び小銭入れ3の出し入れ方向が、財布1の
折り曲げ部19に向いているということを除くと、図1
〜図3に示す横形財布1と同一の構造である。符号2
0、21は、縦形財布16に設けたほぼL型(長靴の側
面形状に類似)の互いに向き合う2個のひれ状部であ
り、符号22は札入れ部である。この場合、小銭入れ収
納部18が同一構造であるために、図1〜図3に示す小
銭入れ3をそのまま使用できる。また、上記横形財布1
と同様に、財布16及び小銭入れ3はそれぞれ単独で使
用でき、また小銭入れ収納部18には同様にカード類入
を挿入することができる。
【0011】このように、小銭入れ3の出し入れ方向と
財布1の札入れ方向とが同一の方向にしたり、小銭入れ
3の出し入れ方向と財布16の札入れ方向とを異なる方
向にすることができる。小銭入れ3のサイズや形状を変
えたり、それに応じて小銭入れ収納部サイズや形状を変
えることができる。また、上記においては、二つ折りの
財布で説明したが、これを三折りとすることもできる。
すなわち三折りの内面の1つに小銭入れ収納部を設けれ
ば良い。他は、上記説明と同一構造の財布とすることが
できる。本発明の財布及び小銭入れの材料は、特に制限
されるものではなく動物の皮革、合成皮革、樹脂その
他、従来財布の材料として使用されてきた材料を使用す
ることができる。しかし、財布及び小銭入れの品質や組
み合わせた場合の互いの保持力からみて、動物の皮革が
特に有効である。
【0012】
【発明の効果】以上、二つ折り又は三折り財布の内側1
面に小銭入れ収納部を設け、そこに小銭入れ出し入れ可
能として、ある時は小銭入れを札入れと一緒にして身近
に置き、ある時は小銭入れと札入れとをそれぞれ分離独
立して使用できる自在性を備えた優れた機能と効果を有
するものである。また前記小銭入れ収納部にはカード類
を挿入することができという多機能性を備えており、便
利であると同時に簡単かつスマート、さらに堅牢である
等の多くの利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す二つ折り横形財布の概要を
示す斜視図である。
【図2】図1に示す小銭入れ(a)を財布(b)から分
離した状態を示ず説明図である。
【図3】小銭入れを財布の小銭入れ収納部に挿入し、小
銭入れの蓋を開けた状態の説明図である。
【図4】本発明の縦形の財布の1例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1、16 財布(横形、縦形) 2、18 収納部 3 小銭入れ 4、17 カード入れ 5、22 札入れ部 6、19 折り曲げ部 7、8、20、21 ひれ状部 9 スペース 10 前面部 11 背面部 12 襠(まち) 13 蓋 14、15 ホック、ホック受け

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つ折り又は三折り財布の内側面に小銭
    入れ収納部を設け、該収納部がほぼL型の互いに向き合
    う2個のひれ状部からなり、前記小銭入れは前面部とそ
    れに接続するやや長めの背面部からなり、背面部と前面
    部の側部がそれぞれ内側に屈曲する襠を介して縫着され
    ており、やや長めの背面部の上部が前面部の方に湾曲し
    て蓋を構成し、前記ほぼL型の互いに向き合う2個のひ
    れ状部に、小銭入れの内側に屈曲する襠部を挿入して、
    財布を保持することを特徴とする取外しできる小銭入れ
    を備えた財布
  2. 【請求項2】 L型の互いに向き合う2個のひれ状部の
    外側の角を挟むそれぞれの2縁辺が、二つ折り財布の内
    側面に縫着されていることを特徴とする請求項1記載
    取外しできる小銭入れを備えた財布。
  3. 【請求項3】 ほぼL型の互いに向き合う2個のひれ状
    部の上端から小銭入れを出し入れすることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の取外しできる小銭入れを備えた
    財布。
  4. 【請求項4】 ほぼL型の互いに向き合う2個のひれ状
    部の上部が、それぞれ内側にやや張り出ていることを特
    徴とする請求項3記載の取外しできる小銭入れを備えた
    財布。
  5. 【請求項5】 小銭入れの出し入れ方向と財布の札入れ
    方向とが同一の方向であることを特徴とする請求項1〜
    4のそれぞれに記載の取外しできる小銭入れを備えた財
    布。
  6. 【請求項6】 小銭入れの出し入れ方向と財布の札入れ
    方向とが異なる方向であることを特徴とする請求項1〜
    5のそれぞれに記載の取外しできる小銭入れを備えた財
    布。
  7. 【請求項7】 小銭入れの出し入れ方向が二つ折り又は
    三折り財布の折り目側に面していることを特徴とする
    求項1〜6のそれぞれに記載の取外しできる小銭入れを
    備えた財布。
  8. 【請求項8】 小銭入れ収納部がカードを挿入できる広
    さを有していることを特徴とする請求項1〜7のそれぞ
    れに記載の取外しできる小銭入れを備えた財布。
  9. 【請求項9】 二つ折り又は三折り財布の他の内側面に
    1又は複数のカード入れを設けたことを特徴とする請求
    項1〜8のそれぞれに記載の取外しできる小銭入れを備
    えた財布。
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