JP3064083B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
車両用空調装置Info
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- JP3064083B2 JP3064083B2 JP4017908A JP1790892A JP3064083B2 JP 3064083 B2 JP3064083 B2 JP 3064083B2 JP 4017908 A JP4017908 A JP 4017908A JP 1790892 A JP1790892 A JP 1790892A JP 3064083 B2 JP3064083 B2 JP 3064083B2
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Description
ッサを有し冷媒の圧縮と膨脹とを伴って熱交換する車両
用空調装置のコンプレッサ容量制御装置に関するもので
ある。
置において、コンプレッサ容量を目標の性能に安定して
制御するために、目標値と検出値との偏差の比例値に対
する動作分と、各検出の前状態における偏差の集積値と
に基づいてその駆動部をフィ−ドバック制御するPI制
御方式が採用され、或いは更に、該偏差の微分値をも同
様にして用いたPID制御方式が採用されている。
調装置においては、蒸発器流入空気温度の微少変化や、
バッテリの負荷状態の変化によって生ずる熱交換器送風
機の回転速度が変化するというような通常頻繁に起こり
得る微細な熱負過変動と、蒸発器送風機の回転速度を切
り替えた場合や、室内空気循環と室外空気取り入れを切
り替えた場合等のような、大きな熱負荷変動とに大別で
きるが、この様な外乱に対し偏差の変化量に関わる動作
分が一様な係数でフィドバックされると、微細な熱負過
変動に対して頻繁に過剰制御されて安定した制御が得ら
れない場合や、逆に大きな熱負荷変動に対して素早い応
答性を示さない場合がある。
変動に対しては余り敏感に追従しないようにし、熱負荷
の変動が急激なときはこれに素早く追従させて安定した
制御が得られるようにした車両用空調装置を提供するこ
とにある。
めに、請求項1の発明は、容量可変型のコンプレッサを
有し冷媒の圧縮と膨脹とを伴って熱交換する熱交換回路
と、該熱交換回路の室内熱交換器の温度または圧力を検
出する熱交換出力検出器と、少なくとも該温度または圧
力の目標値とその検出値との偏差の比例値に対する動作
を含む制御動作に基づいた調節量によってコンプレッサ
容量をフィ−ドバック制御する容量制御装置とを備えた
車両用空調装置において、前記容量制御装置は、検出さ
れた温度または圧力の時間経過に対する勾配を演算する
勾配演算手段と、該勾配の変化に対して比例的に変化す
るゲイン特性データを予め設定して記憶しているゲイン
特性記憶部と、演算された勾配に対応のゲイン特性デー
タに基づいて前記制御動作のゲインを調節するゲイン調
節手段とを備えた。そして請求項2の発明は、上記の勾
配演算手段は、当該時点より手前の互いに異なる各微少
時間帯の各検出デ−タの平均値相互の勾配を演算する手
段よりなることを特徴とした。そして請求項3の発明
は、請求項2の勾配演算手段を備え、且つ上記のゲイン
特性記憶部は、所定値以下の小勾配に対して最小ゲイン
を設定している最小ゲイン区間と、最小ゲイン区間にお
ける最大勾配値から該最小ゲインから最大ゲインに漸増
させている漸増ゲイン区間とを設定したゲイン特性を記
憶してなることを特徴とした。
は圧力の時間経過に対する勾配が勾配演算手段により演
算され、該演算された勾配に対応のゲイン特性データが
ゲイン特性記憶部からゲイン調節手段に取り込まれて、
容量制御装置のゲインが該ゲイン特性データに基づい設
定される。そして請求項2の発明によれば、当該時点よ
り手前の互いに異なる各微少時間帯の各検出デ−タの平
均値相互の勾配が勾配演算手段により演算されて、当該
時点の勾配として用いられる。そして請求項3の発明に
よれば、上記の平均値相互の勾配による、所定値以下の
小勾配に対して最小ゲインがゲイン特性記憶部からゲイ
ン調節手段に取り込まれ、所定値以上の大勾配に対して
最大ゲインが同様に取り込まれ、そして最小ゲインを設
定している上限の勾配値から最大ゲインを設定している
下限の勾配値に亘って該最小ゲインから最大ゲインに漸
増させている漸増ゲインが同様に取り込まれる。
示すブロック図である。
換回路で、冷媒の圧縮と膨脹とを伴って熱交換して車両
室内の空調を行う。2は自動車のエンジン、3は吸入圧
力制御による容量可変型のコンプレッサで、該コンプレ
ッサ3は、電磁クラッチ4によりエンジン2に連結され
て駆動され、冷媒回路の冷媒を圧縮して循環させる。こ
のコンプレッサ容量は、後記する容量制御装置11によ
って制御される。5はコンプレッサ3によって圧縮され
た冷媒を受けて熱交換する室外熱交換器、6はその熱交
換用の送風機、7は室外熱交換器5を経た冷媒を膨脹さ
せる膨脹弁、8は膨脹弁7を経た冷媒を受けて熱交換す
る室内熱交換器、9はその熱交換用の送風機である。各
送風機6,9は、自動車の各電源をなしたバッテリ10
によって駆動される。尚、室内熱交換器8は、車両室と
外気とに通ずる図示しないダクト中に設置されていて、
ダンパを用いて室内空気の循環と室外空気の取り入れと
の比を適宜に切り替え可能にしている。
温度を参照してコンプレッサ3の容量を制御する。12
は熱交換出力検出器としての温度検出器で、室内熱交換
器8の下流側の空気温度を検出してその検出デ−タVD
を出力する。
度指定に基づいて、制御目標デ−タVS を出力する。1
4は制御目標デ−タVS から検出デ−タVD を減算する
減算器である。尚、制御目標デ−タVS と検出デ−タV
D とは互いに同一の単位量を用いて表されている。
と、サンプリング間隔Δt毎の今回の検出デ−タVDnと
の偏差、ΔVn =VS −VDnに対する動作分、ΔVn を
演算する。尚、サンプリング間隔Δtは例えば約1秒に
設定されている。
に比例する動作分、(ΣΔVi ΔT)/TI (但しi=
0〜n)を演算する。尚、TI は積分時間と呼ばれる該
動作にかかる係数、ΔTは制御演算を行う間隔であり、
該ΔTはサンプリング間隔Δtに等しい。
前回の偏差ΔVn-1 の変化速度に比例する動作分、TD
(Vn −Vn-1 )/ΔTを演算する。尚、TD は微分時
間と呼ばれる該動作にかかる係数である。
に、積分演算器16の演算結果と微分演算器17の演算
結果とをそれぞれ加算する加算器である。
−タを増幅してコンプレッサ3に与える。この増幅デ−
タMn は、次式のように表すことができる。
n −Vn-1 )/ΔT}(但しi=0〜n)…(1) コンプレッサ3は、増幅デ−タMn によってその吸入圧
力が制御される。
間経過に対する勾配αn を式、 αn =|{(VDn-3+VDn-2)/2−(VDn-1+VDn)
/2}/(2Δt)|…(2) によって演算する。(2)式の分子の第1項は、当該n
時点よりも2Δt及び3Δt手前の時点の各検出デ−タ
VD の平均値であり、分子の第2項は、n時点及びΔt
手前の時点の各検出デ−タVD の平均値である。そして
(2)式は、これら各平均値の偏差を該各平均値算出時
点相互の時間差2Δtで除したものであり、n時点の勾
配αn として、該各平均値相互の勾配を表している。従
って、勾配αn は数秒程度の区間における勾配の平均を
表しているため、少なくとも同じく数秒程度以下の周期
の高周波の外乱が平均化されて、(2)式による勾配α
n は高周波分が軽減された値となる。
イン特性図に従って、勾配αn の変化に対するゲインA
の特性データを予め設定して記憶している。該ゲイン特
性は、勾配αs1以下の小勾配に対して最小ゲインAs1を
設定している最小ゲイン区間と、勾配αs2以上の大勾配
に対して最大ゲインAs2を設定している最大ゲイン区間
と、最小ゲイン区間における上限勾配値αs1から最大ゲ
イン区間における下限勾配値αs2に亘って、勾配αn に
比例して該最小ゲインAs1から最大ゲインAs2に漸増さ
せている漸増ゲイン区間とを設定している。上記の最小
ゲインAs1は、通常の微小熱負荷変動によって生ずる
(2)式による勾配αn に対して、その安定状態におい
て制御出力デ−タMn に殆ど感応しないように設定した
値である。そして最大ゲインAs2は、勾配αn が非常に
大きな値であっても検出デ−タVDの振動および安定ま
での時間が許容値内に入るように設定した値である。
n に対応させて、ゲイン特性記憶部22のゲイン特性デ
ータに基づいて増幅器20のゲインAを調節する。即
ち、 αn <αs1のときは、A=As1…(3a ) αs1≦αn <αs2のときは、A={(As2−As1)/
(αs2−αs1)}αn +(As1αs2−As2αs1)/(α
s2−αs1)…(3b ) αn >αs2のときは、A=As2…(3c ) で示すゲインAにそれぞれ調節する。以降、該各ゲイン
Aを用いて、各要素13〜20によるPID制御が
(1)式により実行される。尚、式(3b )における第
1項は勾配αn の変化に対するゲインAの傾斜を表し、
第2項はゲインA軸の切片を表している。
る。図3はその制御動作を示すフロ−チャ−ト、図4は
各部の動作波形図である。
となり(S1)、各送風機6,9が運転され、そしてク
ラッチ4が作動しコンプレッサ3がエンジン2に連結さ
れて運転される(S2,S3)。冷媒はコンプレッサ3
から、室外熱交換器5、膨脹弁7、室内熱交換器8と循
環され、冷房が開始される。温度検出器12においては
データVDnがサンプリングされ(S4)、次にn≧4な
らば(S5)、勾配演算器21により、(2)式を用い
て勾配αn が演算される(S6)。ゲイン調節器23に
おいては、勾配αn に対応させて、ゲイン特性記憶部2
2のゲイン特性データに基づいて増幅器20のゲインA
が調節される。即ち、αn <αs1のときは(S7)、
(3a )式で示すゲインA=As1に調節され(S8)、
αs1≦αn<αs2のときは(S7,S9)、(3b )式
で示すゲインAに調節され(S10)、そしてαn >α
s2のときは(S9)、(3c )式で示すゲインA=As2
に調節される(S11)。フロ−チャ−トにはその詳細
を示していないが、以降、該各ゲインAを用いて、各要
素13〜20によるPID制御が(1)式により実行さ
れる(S12)。サンプリング時間Δtが経過するとn
が+1されて(S13,S14)、S4〜S14が繰り
返し実行される。尚、起動初期のn<4のときは(S
5)、A=As2に調節される(S11)。
デ−タMn によってその吐き出し容量或いは吸入圧力が
制御される。図4には、送風機9の回転速度ωと温度検
出器12の検出デ−タVD と制御出力デ−タMn とが表
されており、区間aは、装置が起動後、送風機9の回転
速度ωがほぼ安定した運転状態にあって、αn <αs1で
あり(S7)、その間、最小ゲインA=As1に安定させ
て調節された上で(S8)、S4〜S14が繰り返され
て、上記のPID制御が行われる。
変し、或いは冷房条件が切り変えられたことなどによ
り、検出デ−タVD が低下し続けて勾配αn が設定勾配
αS1以上になると(S7)、ゲインAはS10或いはS
11により設定されて、制御出力デ−タMn が急速に増
大し、よって検出デ−タVD が速やかに制御目標デ−タ
VS に収束する。しかし、上記のS6による勾配αn の
演算においては、各検出デ−タVD の平均値に基づいた
該各平均値相互の勾配を用いているので、勾配αn は高
周波分が軽減された値となり、増幅デ−タMn が不要に
過敏に変動することはない。
従来のPID制御による波形図を破線で併記している。
区間bの当初において従来は、大きな熱負荷変動に対し
てゲインAs1が小さいので反応が緩やかで、検出デ−タ
VD が制御目標デ−タVS から外れてしまい、制御目標
デ−タVS への収束時間も増大するが、本実施例におい
ては、円滑な出力特性が得られると共に、大きな熱負荷
変動が与えられた区間bにおいても素早い反応性が得ら
れる。
れば、検出された温度または圧力の時間経過に対する勾
配が演算され、容量制御装置のゲインが該演算された勾
配の変化に対して比例的に変化するゲイン特性データに
基づいて設定されるようにしたので、検出データは、目
標値に素早く収束して安定する。そして請求項2の発明
によれば、当該時点より手前の各微少時間帯の各検出デ
−タの平均値相互の勾配が演算されるようにしたので、
高周波による外乱の影響が軽減されて、円滑なフィ−ド
バック制御が可能になる。そして請求項3の発明によれ
ば、請求項2の勾配演算手段を備えた上で、所定値以下
の小勾配に対して最小ゲインが用いられ、そして最小ゲ
インを設定している上限の勾配値から最大ゲインを設定
している所定の勾配値に亘って該最小ゲインから最大ゲ
インに漸増させている漸増ゲインが同様に用いられるよ
うにしたので、熱負荷の微小変動に対しては検出データ
はあまり変動することなく、そして熱負荷が比較的に大
きく変動したときも、大きく変動することなく目標値に
素早く収束して安定する。
ック図
特性図
チャ−ト
…室外熱交換器、6,9…送風機、7…膨脹弁、8…室
内熱交換器、10…バッテリ、11…容量制御装置、1
2…温度検出器、13…目標温度設定回路、14…減算
器、15…比例演算器、16…積分演算器、17…微分
演算器、18,19…加算器、21…勾配演算器、22
…ゲイン特性記憶部、23…ゲイン調節器。
Claims (3)
- 【請求項1】 容量可変型のコンプレッサを有し冷媒の
圧縮と膨脹とを伴って熱交換する熱交換回路と、該熱交
換回路の室内熱交換器の温度または圧力を検出する熱交
換出力検出器と、少なくとも該温度または圧力の目標値
とその検出値との偏差の比例値に対する動作を含む制御
動作に基づいた調節量によってコンプレッサ容量をフィ
−ドバック制御する容量制御装置とを備えた車両用空調
装置において、 前記容量制御装置は、検出された温度または圧力の時間
経過に対する勾配を演算する勾配演算手段と、該勾配の
変化に対して比例的に変化するゲイン特性データを予め
設定して記憶しているゲイン特性記憶部と、演算された
勾配に対応のゲイン特性データに基づいて前記制御動作
のゲインを調節するゲイン調節手段とを備えた、 ことを特徴とする車両用空調装置。 - 【請求項2】 勾配演算手段は、当該時点より手前の互
いに異なる各微少時間帯の各検出デ−タの平均値相互の
勾配を演算する手段よりなる、 ことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。 - 【請求項3】 ゲイン特性記憶部は、所定値以下の小勾
配に対して最小ゲインを設定している最小ゲイン区間
と、最小ゲイン区間における最大勾配値から最大ゲイン
を設定している所定の勾配値に亘って該最小ゲインから
最大ゲインに漸増させている漸増ゲイン区間とを設定し
たゲイン特性を記憶してなる、ことを特徴とする請求項
2記載の車両用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4017908A JP3064083B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4017908A JP3064083B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 車両用空調装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05213055A JPH05213055A (ja) | 1993-08-24 |
JP3064083B2 true JP3064083B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=11956854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4017908A Expired - Lifetime JP3064083B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 車両用空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3064083B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010000964A (ja) * | 2008-06-23 | 2010-01-07 | Denso Corp | 空調装置 |
-
1992
- 1992-02-03 JP JP4017908A patent/JP3064083B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05213055A (ja) | 1993-08-24 |
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