JP3063386B2 - タイヤ空気圧検知装置 - Google Patents

タイヤ空気圧検知装置

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JP3063386B2
JP3063386B2 JP4125624A JP12562492A JP3063386B2 JP 3063386 B2 JP3063386 B2 JP 3063386B2 JP 4125624 A JP4125624 A JP 4125624A JP 12562492 A JP12562492 A JP 12562492A JP 3063386 B2 JP3063386 B2 JP 3063386B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のタイヤの空気圧
を検知するタイヤ空気圧検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、タイヤの空気圧を検知する装
置としては、タイヤの空気圧に応じてタイヤ半径が変化
することを利用して、各車輪の車輪速度を検出する車輪
速度センサの検出信号に基づいて、車両のタイヤの空気
圧を間接的に検知する装置が提案されている。
【0003】
【発明は解決しようとする課題】しかしながら、検出対
象であるタイヤ半径は、摩耗等による個体差があった
り、旋回、制動、発進等の走行状態の影響を受けやす
い。さらに、近年普及が著しいラジアルタイヤは、タイ
ヤ空気圧の変化によるタイヤ半径の変形量が小さい(例
えば、タイヤの空気圧が1kg/cm低下したとき、
タイヤ半径の変形量は約1mmである。)。このような
理由から、タイヤ半径の変形量からタイヤ空気圧の変化
を間接的に検知する方式は、検知精度が充分に確保でき
ないという問題がある。
【0004】そこで本願発明者らは上記問題に鑑み、バ
ネ下の上下方向あるいは前後方向の共振周波数fKを抽
出し、この共振周波数fKに基づく低下偏差(f0
K)と所定偏差△fを比較することにより、タイヤの
空気圧の状態を検知する装置を発明し、これを出願した
(特願平3−294622号)。しかしながら、上記装置
は、共振周波数抽出手段として周波数解析(以下FFT
という)を行うため、多くの積和演算を行う必要があり
演算時間が長くなるという問題点がある。本発明は上記
問題点を解決するためになされたもので、FFT演算時
間を必要に応じて変更し、タイヤ空気圧検知の応答性若
しくは検知精度を高めることができるタイヤ空気圧検知
装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるタイヤ空気圧検知装置は、車両の走行
時に、タイヤの振動周波数成分を含む信号を出力する出
力手段と、前記信号から共振周波数成分の信号を抽出す
る抽出手段と、該抽出手段の信号抽出時間を変更する抽
出時間変更手段と、前記共振周波数成分の信号から演算
される共振周波数を判定値と比較して、前記タイヤの空
気圧の状態と検知する検知手段とを備えることを特徴と
する。
【0006】
【作用】上記構成により、タイヤの振動周波数成分を含
む信号から共振周波数成分の信号と抽出する際、信号抽
出時間を変更することにより、抽出する共振周波数成分
の信号データ数を増減させ、必要に応じてタイヤ空気圧
検知の応答性若しくは検知精度を高めることができる。
【0007】
【実施例】
(第1実施例)本発明の第1実施例を図面を参照して説明
する。図1は第1実施例の概略構成図である。車両に装
着される前後左右の4個のタイヤ1a〜1dに対応し
て、それぞれ車輪速度センサが設置される。車輪速度セ
ンサは、磁性体よりなる歯車形状のパルサ2a〜2d及
びピックアップコイル3a〜3dにより構成される。パ
ルサ2a〜2dは、各タイヤ1a〜1dの回転車軸(図
示せず)に固定される。ピックアップコイル3a〜3d
は、パルサ2a〜2dと所定の間隔を置いて取り付けら
れ、パルサ2a〜2dの回転、即ち前記各タイヤ1a〜
1dの回転速度に応じた周期を有する交流信号を出力す
る。
【0008】ピックアップコイル3a〜3dから出力さ
れる交流信号は、電子制御装置(以下ECUという)4に
入力される。ECU4は、CPU、波形整形回路、RO
M,RAM等から構成され、所定のプログラムに従い入
力される各種信号を処理する。そして、その信号処理結
果は表示部5に入力され、該表示部5は運転者に対して
各タイヤ1a〜1dの空気圧の状態を報知する。報知態
様は、各タイヤ1a〜1dの空気圧の状態を格別に表示
するようにしたもよい、また1個の警告ランプにより、
いずれか1個のタイヤの空気圧が基準空気圧よりも低下
したとき、前記警告ランプを点灯して警告するようにし
てもよい。
【0009】ここで、本実施例におけるタイヤ空気圧の
検知原理について説明する。車両が舗装されたアスファ
ルト路面を走行した場合、その路面表面の微小な凹凸に
より上下及び前後方向の力を受け、その力によってタイ
ヤは上下及び前後方向に振動する。このタイヤ振動時の
車両のばね下の加速度の周波数特性は、図2に示すよう
にa点、b点でピーク値を示す。a点は車両のばね下に
おける上下方向の共振周波数であり、b点は車両のばね
下における前後方向の共振周波数である。
【0010】タイヤの空気圧が変化すると、タイヤゴム
部のばね定数も変化するため、上記の上下方向及び前後
方向の共振周波数がもとに変化する。例えば、図3に示
すように、タイヤの空気圧が低下すると、タイヤゴム部
のばね定数も低下するので、上下方向及び前後方向の共
振周波数が全体的に低周波側に移行し、ピーク値a点は
a′点にピーク値b点はb′点に移行する。従って、タ
イヤの振動周波数より、車両のばね下における上下方向
及び前後方向の共振周波数の少なくとも一方を抽出すれ
ば、この共振周波数に基づいてタイヤの空気圧の状態を
検知することができる。
【0011】一方、本発明者らの詳細な検討の結果、車
輪速度センサの検出信号には、タイヤの振動周波数成分
が含まれていることが解明された。即ち、車輪速度セン
サの検出信号を周波数解析した結果は、図4に示すよう
に2点でピーク値を示すとともに、タイヤの空気圧の低
下に伴い、その2点のピーク値も低下することが明らか
となった。このため、本実施例では車輪速度センサの検
出信号から、車両のばね下における上下方向及び前後方
向の共振周波数を抽出することで、タイヤ空気圧を検知
しようとするものである。
【0012】上記により、本実施例によれば、近年搭載
車両の増加しているアンチスキッド制御装置(ABS)
を備える車両等は、既に各タイヤに車輪速度センサが装
備されているため、何ら新たなセンサ類を追加しなくと
もタイヤ空気圧の検知が可能となる。車両の実用範囲で
は、上記共振周波数の変化量は殆どタイヤ空気圧の変化
に起因するタイヤゴム部のばね定数の変化に基づくもの
であり、タイヤの摩擦等の他の要因の影響を受けること
なく安定した空気圧検知が可能となる。
【0013】また、前記FFT演算は、演算に使用する
所定数のデータをECU4のRAMに取込み、積和演算
を繰返すことで共振周波数を抽出算定するものである
が、本発明のように、算定したい共振周波数が解ってい
る場合には、演算すべき周波数範囲wfを予め設定する
ことができる。従って、ECU4のRAMに取込みデー
タ数が多いほど周波数を細かく分割(分割数をnfとす
る)できるので、周波数分解能(=wf/nf)を高め、
周波数抽出精度を向上させることができる。
【0014】しかしながら、前記のようにRAMに取込
みデータ数が多いぼど、1つのFFT演算結果(以下F
FTデータという)を得るのに長い時間に必要になり、
ECU4に対する負荷も大きくなる。また、路面ノイズ
の影響を低減するために行なう後述の平均化処理に於い
ても、前記周波数分解能を高めるには、多くのFFTデ
ータが必要となるが、周波数分解能が低い場合は、それ
自体で平均化処理的な効果があるため、FFTデータ数
は少なくて良いことになる。
【0015】本発明は以上のようなFFT演算の性質を
利用し、タイヤ空気圧が正常で演算される共振周波数と
判定値との偏差が大きくて余裕のある場合は、検知精度
はあまり必要でないため、周波数分解能を低くするとと
もに、平均化処理回数も少なくすることで、タイヤ空気
圧の比較的早い変化に対しても対応できるように、FF
Tデータの演算時間を短縮し応答性を高めようとするも
のである。また、タイヤ空気圧が判定値に対して漸近し
ている場合には、誤判定を避けるため、RAMに取込む
FFTデータ数を多くして周波数分解能を高めるととも
に、平均化処理回数も増加することで検知精度を向上さ
せようとするものである。
【0016】上記のような基本的考え方に基づき、以下
図5及び図6のフローチャートを参照して、ECU4が
行う第1実施例の信号処理について説明する。尚、EC
U4は各車輪1a〜1dに対して同様の処理を行うた
め、図5及び図6のフローチャートは何れかの1車輪に
対しての処理のみを示している。このため、以後の説明
では各符号の添字は省略する。また、図5及び図6のフ
ローチャートは、特にタイヤの空気圧が基準値以下に低
下したことを検知し、運転者に対して警告を行う例につ
いて示す。そして、以下の信号処理は4個のタイヤ毎に
独立して行う。上記は各実施例についても同様である。
【0017】イグニッションスイッチオンにより処理が
スタートすると、ステップ101でFFT演算仕様を読
み込む。ここで読み込まれる演算仕様は、検知精度が低
い場合である。続くステップ102では、ピックアップ
コイル3から出力された交流信号(図7)を波形整形し
てパルス信号とした後、そのパルス間隔をその間の時間
で除算することにより車輪速度vを演算する。この車輪
速度vは図8に示すように、通常タイヤの振動周波数を
含む多くの高周波成分を含んでいる。
【0018】ステップ103では、演算された車輪速度
vの変動幅△vが基準値v0以上か否かを判定する路面
状態判定処理を行う。このとき、車輪速度vの変動幅△
vが基準値v0以上と判定されるとステップ104に進
む。ステップ104では、車輪速度vの変動幅△vが基
準値v0以上となっている時間△Tが、所定時間t0以上
か否かを判定する路面長判定処理を行う。ステップ10
3の路面状態判定処理、及びステップ104の路面長判
定処理は、車両が走行している路面が、本実施例の検知
手法によってタイヤ空気圧の検知が可能な路面か否かを
判定するために行うものである。つまり、本実施例では
タイヤの空気圧の検知を、タイヤの振動周波数成分に含
まれる共振周波数の変化に基づいて行うため、車輪速度
vがある程度変動し、かつそれが継続されなければ、上
記共振周波数を算出するための充分なデータを得ること
ができない。尚、前記ステップ104における判定で
は、車輪速度vの変動幅△vが基準値v0以上となった
時点で所定時間△tが設定される。また、この所定時間
△t内に再び車輪速度vの変動幅△vが基準値v0以上
になると、時間△Tの計測が継続される。
【0019】前記ステップ103及びステップ104に
おいて、ともに肯定判定されるとステップ105に進
み、どちらか一方において否定判定されると、ステップ
102に戻る。ステップ105では、演算された車輪速
度vに対してFFT演算により周波数解析を行うととも
に、その演算回数Nを積算する。実際に車両が一般道を
走行して得られる車輪速度に対してFFT演算を実施す
ると、図9に示すように非常にランダムな周波数特性と
なることが通常である。これは、路面に存在する微小な
凹凸の形状(大きさや高さ)が全く不規則なためであ
り、車輪速度データ毎にその周波数特性は変動すること
となる。従って、本実施例では、この周波数特性の変動
をできるだけ低減するために、複数回のFFT演算結果
の平均値を求める。
【0020】このため、ステップ106では、ステップ
105におけるFFT演算の回数Nが所定回数SUM=
Sに達したか否かを判定する。演算回数Nが所定回数
SUMに達っしていないときは、前記ステップ102か
らステップ105の処理を繰り返し実行する。一方、演
算回数Nが所定回数SUMに達っしたときには、ステッ
プ107に進んで平均化処理を行う。この平均化処理は
図10に示すように、各FFT演算結果の平均値を求め
るものであり、各周波数成分のゲインの平均値が算出さ
れる。この平均値処理によって、路面によるFFT演算
結果の変動を低減することが可能となる。
【0021】しかし、上述の平均化処理だけでは、ノイ
ズ等によって車両のばね下の上下方向及び前後方向の共
振周波数のゲインが、その近辺の周波数のゲインに比較
して必ずしも最大ピーク値になるとは限らないという問
題がある。そこで、上述の平均化処理に引き続き、ステ
ップ108において移動平均処理を実施する。この移動
平均処理は、n番目の周波数のゲインYを以下の演算
式によって求めることにより実施される。
【0022】
【数1】Yn=(yn+1+Yn-1)/2 つまり、移動平均処理では、n番目の周波数のゲインY
が、前回の演算結果におけるn+1番目のゲインy
n+1 と既に演算されたn−1番目の周波数のゲインY
n-1 との平均値とされる。これにより、FFT演算結果
は、滑からに変化する波形を示すことになる。この移動
平均処理により求められた演算結果を図11に示す。
【0023】尚、ここでの波形処理は上記移動平均処理
に限らず、平均化処理後のFFT演算結果に対してロー
パスフィルタ処理を施しても良いし、或いは前記ステッ
プ105のFFT演算を実施する前に、車輪速度vの微
分演算を行い、その微分演算結果に対してFFT演算を
実施してもよい。
【0024】続くステップ109では、上記移動平均処
理によりスムージングされたFFT演算結果に基づい
て、車両のばね下の前後方向の共振周波数fKを算出す
る。そして、図6に示すようにステップ110では、算
出された共振周波数fKと予め設定されている空気圧低
下判定値(以下判定値という)fLとの偏差を算出する。
ステップ111ではこの偏差が予め設定されている値f
W以下になったか否かの判定を行う。つまり、タイヤ空
気圧が低下して判定値fLに近づき、検知精度を向上さ
せて判定する必要があるか否かの判定を行う。このステ
ップ111で否定されると、ステップ115へジャンプ
して、共振周波数fKが前記判定値fL以下か否かを判定
し、以下でなければ前記ステップ102へ戻り、再びF
FT演算を繰り返す。また、判定値fL以下であれば、
ステップ116へ進んで検知対象のタイヤの空気圧が低
下した旨の警告が発せられる。
【0025】一方、前記ステップ111の判定で肯定さ
れると、タイヤの空気圧が判定値fに近づいている場
合であるので、サンプルデータ数SMP及び平均化処理
回数SUMを増加して検知精度を向上させる必要があ
る。ステップ112で確認するフラグFは、イグニッシ
ョンスイッチオフで「0」にリセットされるものとする
ので、前記ステップ111の肯定判断後の最初のフラグ
判定時のみ、ステップ112で否定判定されステップ1
13へ進んで、FFT演算仕様であるサンプルデータ数
SMPをmL(mL>mS)に、平均化処理回数SUMをNL
(NL>NS)にそれぞれ更新する。そして、ステップ11
4でフラグFを「1」にセットし、最新の共振周波数演
算結果fKが判定値fLより大きければ、ステップ102
以下の処理により、更新されたFFT演算仕様で共振周
波数fKの演算が行われる。
【0026】処理がスタートした後は、タイヤ空気圧が
判定値fLに漸近しFFT演算仕様が更新されると、車
両が停車するまでタイヤに空気圧が供給されることはな
い。そこで、ステップ113の処理の繰り返しを避ける
ために、ステップ112で、FFT演算仕様の更新があ
ってフラグFが「1」にセットされているのを確認して
前記ステップ115の空気圧低下判定処理を行う。
【0027】上記第1実施例はFFT演算仕様を2水準
とし、タイヤ空気圧が低下して判定値fLに近づいた場
合には、該FFT演算仕様を切り換え信号抽出時間を長
くして取込むサンプルデータ数SMPを増加するととも
に、平均化処理回数SUMも増加して周波数分解能を高
めることにより、タイヤ空気圧検知精度を上げ誤判定を
回避して信頼性を高めることができる。また、タイヤ空
気圧が判定値fLに近づかない正常な状態のときは、周
波数分解能の低いFFT演算仕様により、タイヤ空気圧
検知処理を短時間で行いその応答性を高めることができ
る。
【0028】(第2実施例)第2実施例を図12、図1
3のフローチャート及び図14、図15を参照して説明
する。図14は、FFT演算結果に基づいて算出された
共振周波数fKと判定値fLとの偏差△fに対するデータ
数(SMP)のマップを示し、図15は前記△fに対する
平均化処理回数(SUM)のマップを示したものであり、
何れも予めECU4内に記憶する。
【0029】イグミッションスイッチのオンによりEC
U4による信号処理がスタートすると、ステップ201
でFFT演算仕様を読み込み。ここでは、最も検知精度
の低いFFT演算仕様(図14に示すSMP=DAT
4、及び図15に示すSUM=N1)が読み込まれる。以
下第1実施例の場合と同様、ステップ202〜ステップ
210で車輪速度v演算、路面状態判定、路面長判定、
FFT演算及びその演算回数積算、演算回数判定、平均
化処理、移動平均処理、共振周波数fK演算、△f演算
の各処理を行う。ステップ211では、前記ステップ2
10で演算された△fに対応するSMPが図14のマッ
プから、またSUMが図15のマップからそれぞれ求め
られ、FFT演算仕様が更新される。
【0030】そして、ステップ212で共振周波数fK
と判定値fLとの大小を判定し、fK≦fLであればステ
ップ213へ進み、検知対象のタイヤの空気圧が低下し
た旨の警告が発せられる。また、ステップ212でfK
≦fLでなければ、ステップ202へ戻り、タイヤ空気
圧に応じて更新されたFFT演算仕様により共振周波数
Kを演算して、タイヤ空気圧の検知処理を行う。
【0031】上記第2実施例は、共振周波数fKと判定
値fLとの偏差△fの減少に対応して信号抽出時間を長
くして、取込むSMP(データ数)及びSUM(FFTデ
ータ数)を増加するように設定したから、ECU4に設
定されるFFT演算仕様の水準が複数となり、タイヤ空
気圧の検知精度が一層高めることができる。
【0032】(第3実施例)第3実施例を図16、図1
7のフローチャートを参照して説明する。イグミッショ
ンスイッチのオンによりECU4による信号処理がスタ
ートすると、ステップ301でFFT演算仕様の初期値
を読み込む。続くステップ302で車輪速度vを演算し
た後、ステップ303でFFT演算及びその演算回数の
積算を行う。続くステップ304で車速判定を行い、車
速Vと予め定められた値VHとの大小を判定し、V≧VH
であればステップ305でフラグFが「1」にセットさ
れているか否かの判定を行う。前記フラグFは、イグミ
ッションスイッチオフで「0」にリセットされるものと
する。従って、第1回目の判定時のみステップ306へ
進む。
【0033】ステップ306で、車速Vが設定値VH
到達するまでの時間Tと、処理がスタートする前に読み
込まれた前記FFT演算仕様で演算を行った場合の演算
時間t×mS×NS(但し、t→サンプリング時間、mS
→データ数、NS→FFTデータ数)との大小判定を行
う。ここで、肯定されるとスタート307に進む。ステ
ップ306で肯定されるということは、車速Vの設定値
Hまでの到達時間がFFT演算時間より早いことを意
味する。通常、このような場合は、高速走行に入る前の
加速状態の場合が多く、タイヤの空気圧が低い場合は、
可能な限りFFT演算時間を高速化し、タイヤ空気圧の
低下警報を出す必要がある。
【0034】そのため、前記ステップ307では、T時
間内でFFT演算可能な回数NS′(小数点以下、切り
捨て)を算定し、ステップ308でその回数NS′をS
UM=FFTデータ数とする。続くステップ309でフ
ラグFを「1」にセットし、ステップ310で平均化処
理、ステップ311で移動平均処理を行う。そして、ス
テップ312では、上記平均化処理回数NS′で共振周
波数fKが演算され、その共振周波数fKに基づき、ステ
ップ313でタイヤ空気圧の低下判定がなされ、fK
Lであればステップ314で検知対象のタイヤの空気
圧が低下した旨の警告表示を行う。
【0035】また、前記ステップ304又はステップ3
06で否定され、或いはステップ305で肯定された場
合は、ステップ315で演算回数判定を行い、前記ステ
ップ310の平均化処理へ進む。そして、ステップ31
5で否定された場合或いはステップ313で否定された
場合は、前記ステップ302以下のタイヤ空気圧の検知
処理を行う。
【0036】上記のように第3実施例は、高速道路へ入
るための加速状態時等でタイヤの空気圧が低い場合、演
算時間を短縮して空気圧検知の応答速度を上げ、迅速に
タイヤ空気圧の低下を警告することができ、安全性を更
に高めることができる。尚、本実施例では車速Vに対応
させ、FFT演算仕様を変更しているが、車速変化率d
V/dTに対応させて変更することもできる。
【0037】(第4実施例)第4実施例を図18のフロー
チャート及び図19、図20及び図21を参照して説明
する。図19は、ECU4で演算した車輪速度vの時間
波形を示したものである。但しこの時間波形は、車輪速
度信号の低周波信号がフィルタでカットされている。図
19(a),(b)に示すように比較的良路では、車輪速度
変動幅△vは小さく、悪路では大きくなる。タイヤ空気
圧の検知パラメータに用いる共振周波数fKは、ばね下
の共振現象を検出するものであり、この共振現象は悪路
では大きく現れるため、共振周波数fKを把握しやす
い。このため、FFT演算仕様であるSMP(データ
数)、SNM(FFTデータ数)を少なくできる。逆に良
路では、FFT演算仕様であるSMP(データ数)、SN
M(FFTデータ数)を多くして、検知精度を高める必要
がある。本実施例は、上記した点に着目してなされたも
のである。また、図20は車輪速度変動幅△vに対する
データ数(SMP)のマップを示し、図21は前記車輪速
度変動幅△vに対する平均化処理回数(SUM)のマップ
を示したものであり、何れも予めECU4内に記憶す
る。
【0038】イグニッションスイッチのオンによりEC
U4による信号処理がスタートすると、ステップ402
で車輪速度vを演算し、ステップ403で車輪速度変動
幅△vを算定する。路面状態の判定は、予め設定された
車輪速度変動幅△v1、△v2により悪路、良路を判定す
る。そして、ステップ403で、前記車輪速度変動幅△
vに対応するSMPが図20のマップから、またSUM
が図21のマップからそれぞれ求められ、FFT演算仕
様が更新される。ステップ404のFFT演算及びその
演算回数積算処理以下の演算回数判定、平均化処理、移
動平均処理、共振周波数fK演算、△f演算、共振周波
数fKと判定値fLとの大小を判定により、タイヤ空気圧
の検知処理を行うのは、前記第2実施例と同様であるの
で、その部分のフローチャート及び詳細な説明は省略す
る。尚、前記悪路良路を判定する車輪速度変動幅△v1
及び△v2は、路面状態に応じて複数設定してもよい。
【0039】上記実施例は、車輪速度の変動の大小によ
り、路面状態を判定し信号抽出時間を変更してFFT演
算仕様を変えるものであり、未舗装道路やオフロード走
行時では短時間にタイヤ空気圧の低下を検知することが
できる。
【0040】
【発明の効果】本発明は上記構成を有し、タイヤの振動
成分を含む信号から共振周波数成分の信号を抽出する
際、信号抽出時間を変更することにより、抽出する共振
周波数成分の信号データ数を増減させることができるか
ら、必要に応じてタイヤ空気圧検知の応答性若しくは検
知精度を高めることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタイヤ空気圧検知装置の概略構成
図である。
【図2】車両のばね下の加速度の周波数特性を示す特性
図である。
【図3】タイヤ空気圧の変化に伴う車両のばね下の上下
方向及び前後方向の共振周波数の変化の様子を示す特性
図である。
【図4】第1実施例のタイヤ空気圧の検知原理を示す説
明図である。
【図5】第1実施例のECUの処理内容を示すフローチ
ャートである。
【図6】第1実施例のECUの処理内容を示すフローチ
ャートである。
【図7】車輪速度センサの出力電圧波形を示す波形図で
ある。
【図8】車輪速度センサの検出信号に基づいて演算され
た車輪速度vの変動状態を示す波形図である。
【図9】図8に示す波形の車輪速度vに対しるFFT演
算結果を示す特性図である。
【図10】平均化処理を説明するための説明図である。
【図11】移動平均処理を行った後のFFT演算結果を
示す特性図である。
【図12】第2実施例のECUの処理内容を示すフロー
チャートである。
【図13】第2実施例のECUの処理内容を示すフロー
チャートである。
【図14】共振周波数fKと判定値fLとの偏差△fに対
するデータ数(SMP)の関係を示した特性図である。
【図15】共振周波数fKと判定値fLとの偏差△fに対
する平均化処理回数(SUM)の関係を示した特性図であ
る。
【図16】第3実施例のECUの処理内容を示すフロー
チャートである。
【図17】第3実施例のECUの処理内容を示すフロー
チャートである。
【図18】第4実施例のECUの処理内容を示すフロー
チャートである。
【図19】ECUで演算した車輪速度vの時間波形図で
ある。
【図20】車輪速度変動幅△vに対するデータ数(SM
P)の関係を示した特性図である。
【図21】車輪速度変動幅△vに対する平均化処理回数
(SUM)の関係を示した特性図である。
【符号の説明】
1a〜1d...タイヤ、 2a〜2d...パルサ、
3a〜3d...ピックアップコイル、 4...ECU
(電子制御装置)、 5...表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−149503(JP,A) 特開 昭59−26029(JP,A) 特開 昭59−48296(JP,A) 特開 昭59−17127(JP,A) 特開 昭62−149502(JP,A) 実開 昭62−74008(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 23/00 - 23/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行時に、タイヤの振動周波数成
    分を含む信号を出力する出力手段と、前記信号から共振
    周波数成分の信号を抽出する抽出手段と、該抽出手段の
    信号抽出時間を変更する抽出時間変更手段と、前記共振
    周波数成分の信号から演算される共振周波数を判定値と
    比較して、前記タイヤの空気圧の状態を検知する検知手
    段とを備えることを特徴とするタイヤ空気圧検知装置。
  2. 【請求項2】 前記抽出時間変更手段は、演算される共
    振周波数と空気圧判定値との差に応じて、信号抽出時間
    を変更することを特徴とする請求項1記載のタイヤ空気
    圧検知装置。
  3. 【請求項3】 前記抽出時間変更手段は、車速若しくは
    車速変化率に応じて、信号抽出時間を変更することを特
    徴とする請求項1記載のタイヤ空気圧検知装置。
  4. 【請求項4】前記抽出時間変更手段は、前記共振周波数
    成分の信号から抽出される共振周波数の信号強度に応じ
    て、信号抽出時間を変更することを特徴とする請求項1
    記載のタイヤ空気圧検知装置。
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