JP3055293B2 - タイヤ空気圧検知装置 - Google Patents
タイヤ空気圧検知装置Info
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Description
を検知するタイヤ空気圧検知装置に関するものである。
置としては、タイヤの空気圧が低下したときにタイヤ半
径が変化する(短くなる)ことを利用して、各車輪の車
輪速度を検出する車輪速度センサの検出信号に基づい
て、車両のタイヤの空気圧を間接的に検知する装置が提
案されている。
象であるタイヤ半径は、磨耗等による個体差があった
り、旋回,制動,発進等の走行状態の影響を受けやす
い。さらに、近年普及が著しいラジアルタイヤは、タイ
ヤ空気圧の変化によるタイヤ半径の変形量が小さい(例
えば、タイヤの空気圧が1kg/cm2 低下したとき、
タイヤ半径の変形量は約1mmである。)。このような
理由から、タイヤ半径の変形量からタイヤ空気圧の変化
を間接的に検知する方式は、検知精度が充分に確保でき
ないという問題がある。
タイヤの振動周波数成分を含む信号からバネ下の上下方
向あるいは前後方向の共振周波数fk を抽出し、この共
振周波数fk に基づく低下偏差(f0 −fk )(但し、
f0 は正常なタイヤ空気圧に対応する初期周波数)と所
定偏差Δfを比較することにより、タイヤの空気圧の状
態を検知する装置を発明し、これを出願した(特願平3
−294622号)。しかしながら、実際のタイヤの振
動周波数成分を含む信号には、バネ下の上下方向あるい
は前後方向の共振周波数の他に、単位時間当たりの車輪
回転数に相当する周波数の次数(整数倍)に現れるタイ
ヤのアンバランス(偏磨耗,スタンディングウェ−ブ現
象等)に起因するノイズ信号が含まれている。従って、
タイヤの振動周波数成分を含む信号から抽出されたバネ
下の上下方向あるいは前後方向の共振周波数fk の信頼
性は低く、未だ検知精度を充分に確保したとは言いがた
く、さらなる検知精度の向上が望まれている。
ものであって、さらなる検知精度の向上を達成すること
ができるタイヤ空気圧検知装置を提供することを目的と
する。
に、本発明によるタイヤ空気圧検知装置は、車両の走行
時に、タイヤの振動周波数成分を含む信号を出力する出
力手段と、前記タイヤの振動周波数成分を含む信号から
単位時間当たりの車輪回転数の次数成分の信号を除去す
る除去手段と、前記車輪回転数の次数成分の信号が除去
されたタイヤの振動周波数成分を含む信号から共振周波
数成分の信号を抽出する抽出手段と、前記共振周波数成
分の信号に基づいて前記タイヤの空気圧の状態を検知す
る検知手段とを備えることを特徴とする。
に含まれているタイヤアンバランスに起因する単位時間
当たりの車輪回転数の次数成分の信号を除去し、この除
去した信号から共振周波数成分の信号を抽出し、共振周
波数成分の信号に基づいてタイヤの空気圧の状態を検知
する。ここで、タイヤの空気圧が変化すると、それによ
ってタイヤのばね定数も変化する。このばね定数の変化
により、タイヤ振動周波数成分における共振周波数が変
化するので、抽出した共振周波数に基づき、正確にタイ
ヤの空気圧の状態を検知することができる。
詳しく説明する。図1は、第1実施例の全体の構成を示
す構成図である。
1dに対応して車輪速度センサが設けられている。各車
輪速度センサは、歯車2a〜2d及びピックアップコイ
ル3a〜3dによって構成されている。歯車2a〜2d
は、各タイヤ1a〜1dの回転軸(図示せず)に同軸的
に取り付けられており、円盤状の磁性体より成る。ピッ
クアップコイル3a〜3dは、これらの歯車2a〜2d
の近傍に所定の間隔を置いて取り付けられ、歯車2a〜
2d、すなわちタイヤ1a〜1dの回転速度に応じた周
期を有する交流信号を出力する。ピックアップコイル3
a〜3dから出力される交流信号は、波形整形回路,R
OM,RAM等よりなる公知の電子制御装置(ECU)
4に入力され、波形整形を含む所定の信号処理が行われ
る。この信号処理の結果は表示部5に入力され、表示部
5は運転者に対して各タイヤ1a〜1dの空気圧の状態
を報知する。この表示部5は、各タイヤ1a〜1dの空
気圧の状態を独立に表示しても良いし、一つの警告ラン
プを設けて、いずれか一つのタイヤの空気圧が基準空気
圧よりも低下したときに点灯させて、それを警告するよ
うにしても良い。
圧の検知原理について説明する。車両が、例えば舗装さ
れたアスファルト路面を走行した場合、その路面表面の
微小な凹凸により上下及び前後方向の力を受け、その力
によってタイヤは上下及び前後方向に振動する。このタ
イヤ振動時の車両ばね下の加速度の周波数特性は図2に
示すようなものとなる。図2に示すように、加速度の周
波数特性は2点においてピーク値を示し、a点は車両の
ばね下における上下方向の共振周波数であり、b点は車
両のばね下における前後方向の共振周波数である。
ヤゴム部のばね定数も変化するため、上記の上下方向及
び前後方向の共振周波数のピーク値(以下、「共振周波
数成分」と言う。)がともに変化する。例えば、図3に
示すように、タイヤの空気圧が低下した場合には、タイ
ヤゴム部のばね定数も低下するので、上下方向及び前後
方向の共振周波数成分がともに低下する。従って、タイ
ヤの振動周波数より、車両のばね下における上下方向及
び前後方向の共振周波数成分の少なくとも一方を抽出す
れば、この共振周波数成分に基づいてタイヤの空気圧の
状態を検知することができる。
の検出信号から、車両のばね下における上下方向及び前
後方向の共振周波数成分を抽出する。これは、発明者ら
の詳細な検討の結果、車輪速度センサの検出信号には、
タイヤの振動周波数成分が含まれていることが判明した
ためである。すなわち、車輪速度センサの検出信号を周
波数解析した結果、図4に示すように2点でピーク値を
示すとともに、タイヤの空気圧が低下すると、その2点
のピーク値も低下することが明らかとなった。
車両の増加しているアンチスキッド制御装置(ABS)
を備える車両等は、既に各タイヤに車輪速度センサが装
備されているため、何ら新たなセンサ類を追加しなくと
もタイヤ空気圧の検知が可能となる。
表したフローチャートを示す。なお、ECU4は各車輪
1a〜1dに対して同様の処理を行うため、図11のフ
ローチャートは1車輪に対しての処理の流れのみを示し
ている。また、これ以後の説明において、各符号の添字
は省略する。さらに、図11に示すフローチャートで
は、特にタイヤの空気圧が基準値以下に低下したことを
検知し、運転者に対して警告を行う例について示してい
る。
ピックアップコイル3から出力された交流信号(図5)
を波形整形してパルス信号とした後に、そのパルス間隔
をその間の時間で除算することにより車輪速度vを演算
する。この車輪速度vは、図6に示すように、通常、タ
イヤの振動周波数成分を含む多くの高周波成分を含んで
いる。ステップ1100では、演算された車輪速度vの
高周波成分の変動幅Δv1 が基準値v0 を超えたか否か
を判定する。このとき、車輪速度vの高周波成分の変動
幅Δv1 が基準値v0 を超えていると判定されると、ス
テップ1200に進む。ステップ1200では、車輪速
度vの高周波成分の変動幅Δv1 が基準値v0 を超えて
いる時間ΔTが、所定時間t01を超えたか否かを判定す
る。上記ステップ1100,1200での処理は、車両
が走行している路面が、本実施例の検知手法によってタ
イヤ空気圧の検知が可能な路面か否かを判定するために
行うものである。つまり、本実施例では、タイヤの空気
圧の検知を、タイヤの振動周波数成分に含まれる共振周
波数の変化に基づいて行う。このため、車輪速度vの高
周波成分がある程度変動し、かつそれが継続されなけれ
ば、上記共振周波数を算出するための充分なデータを得
ることができない。なお、ステップ1200における判
定では、車輪速度vの高周波成分の変動幅Δv1 が基準
値v0 を超えた時点で所定時間t01が設定され、この所
定時間Δt内に再び車輪速度vの高周波成分の変動幅Δ
v1 が基準値v0 を超えると、時間ΔTの計測が継続さ
れる。
おいて、ともに肯定判断されるとステップ1300に進
み、どちらか一方において否定判断されると、ステップ
1000に戻る。
に、所定時間t02(t02≫t01)における車輪速度vの
変動幅Δv2 とから車輪速度変動率Aを算出する。
て車輪速度変動率Aを所定値A0 と比較する。ステップ
1300,1400での処理は、所定時間t02(t02≫
t01)における車輪速度vの変動Δv2 が、本実施例の
検知手法によってタイヤ空気圧の検知が可能である変動
幅であるか否かを判定するために行うものである。つま
り、車輪速度vの変動Δv2 が小さいときには、図8に
示すように、単位時間当たりの車輪回転数に相当する周
波数の次数(整数倍)にピーク(以下、「タイヤ回転次
数成分」と言う。)が現れ、このタイヤ回転次数成分
が、共振周波数成分より大きい場合、共振周波数成分を
誤判定する恐れがある。このため、車輪速度vが所定期
間にある程度変動しなければ、タイヤ回転次数成分を除
去することができない。
定値A0 より大きいと判定されると、ステップ1500
に進み、演算された車輪速度に対して周波数解析(FF
T)演算を行うとともに、その演算回数Nをカウントす
る。このFFT演算を行った結果の一例を図9に示す。
走行して得られる車輪速度に対してFFT演算を実施す
ると、非常にランダムな周波数特性となることが通常で
ある。これは、路面に存在する微小な凹凸の形状(大き
さや高さ)が全く不規則なためであり、従って車輪速度
データ毎にその周波数特性は変動することとなる。従っ
て、本実施例では、この周波数特性の変動をできるだけ
低減するために、複数回のFFT演算結果の平均値を求
める。このため、ステップ1400では、ステップ13
00におけるFFT演算回数Nが所定回数n0 に達した
か否かを判定する。そして、演算回数Nが所定回数n0
に達っしていないときには、さらにステップ1000か
らステップ1300の処理を繰り返し実行する。一方、
演算回数Nが所定回数n0 に達っしているときには、ス
テップ1500に進んで平均化処理を行う。この平均化
処理は、図10に示すように、各FFT演算結果の平均
値を求めるものであり、各周波数成分のゲインの平均値
が算出される。このような平均化処理によって、路面に
よるFFT演算結果の変動やタイヤ回転次数成分を低減
することが可能となる。
ズ等によって車両のばね下の上下方向及び前後方向の共
振周波数のゲインが、その近辺の周波数のゲインに比較
して必ずしも最大ピーク値になるとは限らないという問
題がある。そこで、本実施例では、上述の平均化処理に
引き続き、ステップ1600において以下の移動平均処
理を実施する。
インYn を以下の演算式によって求めることにより実施
される。
n が、前回の演算結果におけるn+1番目のゲインy
n+1 と既に演算されたn−1番目の周波数のゲインY
n-1 との平均値とされる。これにより、FFT演算結果
は、滑らかに変化する波形を示すことになる。この移動
平均処理により求められた演算結果を図11に示す。
処理に限らず、平均化処理後のFFT演算結果に対して
ローパスフィルタ処理を施しても良いし、或いは、ステ
ップ1300のFFT演算を実施する前に、車輪速度v
の微分演算を行い、その微分演算結果に対してFFT演
算を実施してもよい。
均処理によりスムージングされたFFT演算結果に基づ
いて、車両のばね下の前後方向の共振周波数fk を算出
する。 そして、ステップ2000では、共振周波数f
k をばね下共振周波数上限値fH およびばね下共振周波
数下限値fL と比較する。これらのばね下共振周波数上
限値fH およびばね下共振周波数下限値fL はタイヤ空
気圧の許容上下限値(例えば上限値2.5kg/c
m2 、下限値1.4kg/cm2 )に対応して設定され
ている。共振周波数fk がばね下共振周波数上限値fH
よりも大きいと判定されると、タイヤ空気圧が許容上限
値を上回ったとみなし、ばね下共振周波数fk がばね下
共振周波数下限値fL よりも小さいと判定されると、タ
イヤの空気圧が許容下限値を下回ったとみなして、いず
れの場合もステップ2100に進み、表示部5によって
運転者に対して警告表示を行う。
速度変動率Aが所定値A0 以上の時のみタイヤの振動周
波数成分をFFT演算するようにしているので、速度変
動率Aが小さいときに現れるタイヤ回転次数成分を除去
することができる。
方向の共振周波数のみに基づいて、タイヤの空気圧の低
下を検知する例を示したが、これに代えて上下方向の共
振周波数のみに基づきタイヤ空気圧の低下を検知しても
良いし、前後方向及び上下方向の共振周波数の両者に基
づいて検知しても良い。
る。上述の第1実施例では、タイヤ回転次数成分を除去
するために速度変動率Aが所定値A0 以上のときにのみ
共振周波数fk を求めるようにしていたが、第2実施例
では、図13に示すように所定時間t03の車輪速度の変
動幅ΔV3 がそれまでに算出された変動幅と異なる時
に、FFT演算を行うことによって共振周波数fk を求
めるものである。
理内容の一部のみが上記第1実施例と異なり、その構成
は上記第1実施例と共通である。このため、構成の説明
は省略し、かつECU4における処理内容の相違点のみ
を説明する。
第1実施例のフローチャートのステップ1300,14
00を図14に示す処理に変更する。図14において、
ステップ1310では、所定時間t03間における車輪速
度vの変動幅Δv3 を算出する。ステップ1311で
は、ステップ1300のN回目に算出された車輪速度v
の変動幅Δv3(N)が、ステップ1300の1〜N−1回
目に算出された車輪速度vの変動幅Δv3(1)〜Δv
3(N-1)と等しいか否かを判定する。そして、否定判定さ
れるとステップ1500に進んでFFT演算を行い、肯
定判定されるとステップ1000に戻る。これにより、
FFT演算されるタイヤ振動周波数成分は車輪速度vの
変動幅Δv3 が全て異なっていることから、タイヤ振動
周波数成分に現れるピークは、同じ周波数に現れるばね
下の前後方向あるいは上下方向の共振周波数成分のみが
残り、それぞれ異なる周波数に現れるタイヤ回転次数成
分はステップ1500以降のFFT演算によって除去さ
れることになる。
された所定時間t03間の車輪速度vの変動幅Δv3(N)が
N回目までに算出された変動幅ΔV3(1)〜ΔV3(N-1)と
異なる時にFFT演算を行っているが、これに代えてN
回目に算出された所定時間t 03間の平均車輪速度vC(N)
がN回目までに算出された平均車輪速度vC(1)〜vC(
N-1)と異なる時にFFT演算行うようにしても良い。
る。上述の第1,第2実施例では、タイヤ回転次数成分
を除去する処理を行った後にFFT演算を行っていた
が、本実施例ではFFT演算後にタイヤ回転次数成分を
除去することを特徴としている。
状態に大きく依存しており、タイヤ回転次数成分のゲイ
ンも同様に路面の影響を受ける。すなわち、図15に示
すように、未舗装路等の悪路を走行した場合にはタイヤ
振動周波数成分のゲインが大きくなるため、タイヤ回転
次数成分のゲインもそれに伴って大きくなる。そこで本
実施例では、FFT演算したタイヤ振動周波数成分のう
ち、所定周波数帯fbにおける最大ゲインVa が所定範
囲内VMAX 〜VMIN にあるときのみ平均化処理を行うこ
とで、平均化処理を行うFFT演算結果のゲインをそろ
え、平均化処理後のタイヤ回転次数成分の影響を小さく
しようとするものである。
第1実施例のフローチャートのステップ1300〜16
00を図16に示す処理に変更する。図16において、
ステップ1320ではFFT演算を行った後、ステップ
1321にてFFT演算を行ったタイヤの振動周波数成
分内の最大ゲインVa が上限値VMAX から下限値VMIN
の間にあるか否かを判定する。ここで否定判定されると
ステップ1000に戻り、肯定判定されるとステップ1
322に進み、ステップ1322にて肯定判定された回
数NA 、即ち最大ゲインVa が上限値VMAX 〜下限値V
MIN にあるFFT演算結果のデータ数NA をインクリメ
ントする。これは、FFT演算を行ったタイヤの振動周
波数成分内の最大ゲインVa が上限値V MAX から下限値
VMIN の間にあるFFT演算結果のみをタイヤ空気圧の
検知に用いるためである。そして、ステップ1323に
て肯定判定された回数NA が所定値NB に達したか否か
を判定する。ここで否定判定されるとステップ1000
に戻り、肯定判定されるとステップ1700に進む。こ
れにより、悪路走行中におけるデータが除去されること
になり、悪路走行中に大きなピークを持つタイヤ回転次
数成分の影響を抑えることができる。
る。上記第3実施例では、FFT演算を行ったタイヤの
振動周波数成分のうち所定周波数帯fb における最大ゲ
インVa が上限値VMAX から下限値VMIN 以外は除去
し、上限値VMAX から下限値VMIN の間にあるもののみ
を平均化処理するものであるが、本実施例では、図17
に示すように、所定周波数帯fb にある最大ゲインVa
と、所定ゲインV0 との比Ki を、FFT演算を行った
タイヤの振動周波数成分に乗ずることにより、極端に大
きい(または小さい)データを無くして平均化し、タイ
ヤ回転次数成分を除去することを特徴としている。
第1実施例のフローチャートのステップ1300〜15
00を図18に示す処理に変更する。図18において、
ステップ1330ではFFT演算を行う。次にステップ
1331では、ステップ1330のFFT演算結果に基
づき、所定周波数帯fb にある最大値(a)のゲインV
a と所定ゲインV0 との比である係数Ki を求める。
行ったタイヤの振動周波数成分に乗ずることで、FFT
演算の修正を行う。修正が終了したならば、ステップ1
333でFFT演算回数をカウントし、ステップ160
0に進む。これにより、最大ゲインはVa は全てV0 に
なり、極端に大きい(または小さい)データは無くな
る。
る。上記第4,第5実施例は、FFT演算後の平均化処
理の統計処理的性質を利用し、タイヤ回転次数成分の影
響を低減していたが、第5実施例では、FFT演算結果
のタイヤ回転次数成分を直接除去することを特徴として
いる。すなわち、第5実施例はタイヤ回転次数成分が、
車輪速度の変動幅に対応する周波数範囲、またはその整
数倍の周波数範囲に必ず存在することを利用するもので
ある。
D 内の車輪速度の変動範囲がa(min)〜b(ma
x)の中にあるとすると(図19(a))、車輪速度
a,bに対応する周波数A,Bを求め(図19
(b))、これらの周波数A,Bに対応するFFT演算
結果の値p,q間を直線あるいは曲線にて結ぶことによ
ってp,q間の破線部分(─部分)を削除する(以下、
「補間」と言う。)(図19(c)参照)。
実施例のフローチャートのステップ1300〜1500
を図20に示す処理に変更する。図20において、ステ
ップ1340では、時間TD 内の車輪速度変動の最小値
a,最大値bを求める。次に、ステップ1341で、前
記最小値a,最大値bに対応する周波数A,Bを求め、
ステップ1342にてFFT演算を実行する。この周波
数A〜B間にタイヤ回転次数成分が存在しているので、
ステップ1343にて周波数A,BにおけるFFT演算
値pとq間を直線にて結ぶことによって補間する。これ
により、周波数A〜B間に存在するタイヤ回転次数成分
のゲインは小さくなる。そしてステップ1344でFF
T演算回数をカウントし、ステップ1600に進む。
る。第6実施例では、上記第5実施例の補間を精度良く
行うことを特徴としている。すなわち第6実施例では、
まず図21(a),(b)に示すように、時間TD内に
変動する車輪速度の最大値b、最小値aの範囲内の車輪
速度頻度Ai の分布を求める。車輪速度頻度Ai の分布
を求める方法は、車輪速度a〜b内の速度を小さい順
(または大きい順)に並び換え、同一車輪速度の場合
は、そのデータの個数をカウントする。ここで、第5実
施例で述べたようにFFT演算結果に現れるタイヤ回転
次数成分は、車輪速度変動a〜bに対応した周波数範囲
A〜B内に存在する。このときタイヤ回転次数成分のゲ
インの分布は、車輪速度の頻度分布と相似の関係とな
る。なぜなら、タイヤ回転次数成分は単位時間当たりの
車輪回転数に現れることから、頻度分布の大きな車輪速
度が単位時間当たりの車輪回転数にほぼ対応するとみな
すことができるからである。
をその車輪速度に対応した周波数のFFT演算値Vi に
変換する係数)を車輪速度頻度Ai に乗ずることで、タ
イヤ回転次数成分のゲインの分布を推定する(図22,
23参照)。その後、図24に示すように推定したタイ
ヤ回転次数成分のゲインの分布を周波数範囲A〜Bにお
いて、FFT演算結果から減算することでタイヤ回転次
数成分の影響を除去する。これにより、周波数A,Bに
おけるFFT演算値p,qの間を補間することができ
る。
す。図25においてステップ1350にて所定時間TD
内の最大車輪速度b、最小車輪速度aの算出を行い、そ
の結果をECU内に記憶しておく。次に、ステップ13
51で、記憶された車輪速度結果を車輪速度の小さい
(または大きい)順に並び換え、同一車輪速度はその数
をカウントすることで、車輪速度頻度Ai の分布を求め
る。
対応する周波数を算出し、ステップ1353にて先に求
められた車輪速度頻度Ai の分布に対し、係数Kj を乗
算することにより、車輪速度頻度Ai の分布からタイヤ
回転次数成分のゲイン(νi)を算出する。次に、ステ
ップ1354にてFFT演算を行い、ステップ1355
でタイヤ回転次数成分が含まれる周波数範囲A〜Bにお
いて、FFT演算値(Vi )からステップ1353で求
められたタイヤ回転次数成分のゲイン(νi )を減算す
ることで、FFT演算の修正値(Vi ’)を求める。
れたFFT演算結果は図24に示すようになり、ステッ
プ1356でFFT演算回数をカウントし、ステップ1
600に進む。
る。上記第6実施例では、車輪速度の頻度分布形状をも
とに、これと相似形状を忠実にFFT演算結果から減算
することで、タイヤ回転次数成分を除去するものであっ
たが、第7実施例では車輪速度の頻度分布を簡便な形状
で近似し、FFT演算結果から減算することを特徴とし
ている。
速度がaからbまで変動した場合、その頻度分布を求め
ることについては、第6実施例と同様である。ここで、
最も頻度の高い車輪速度をcとすると、この頻度分布を
図26(c)に示すように三角形abc’と近似するも
のとする。そして、図27,28に示すように、三角形
abc’に予め定められた係数Kk を乗算することで、
タイヤ回転数次数成分の推定ゲイン(νi )を求め、こ
れをFFT演算値(Vi )から減算してタイヤ回転次数
成分を除去するものである。
様であるため、省略する。また、この第7実施例では、
最も頻度の高い車輪速度cを用いてタイヤ回転次数成分
を除去しなくても、車輪速度変動a〜bの平均値を用い
るようにしても良いし、三角形abc’にて車輪速度の
頻度分布を近似しなくとも、正規分布やガウス分布など
の統計分布を用いても良い。
イヤの振動成分を含む信号に含まれているタイヤアンバ
ランスに起因する単位時間当たりの車輪回転数の次数成
分の信号を除去し、除去した信号から共振周波数成分の
信号を抽出しているので、共振周波数成分の信号のノイ
ズ成分となる信号が除去され、正確にタイヤ空気圧を検
知することができるという優れた効果がある。
る。
図である。
下方向及び前後方向の共振周波数の変化の様子を示す特
性図である。
明図である。
ある。
た車輪速度vの変動状態を示す波形図である。
の次数におけるピーク発生を現す特性図である。
析演算を行った結果を示す特性図である。
の説明図である。
の周波数解析結果を示す特性図である。
フローチャートである。
る。
ャートである。
る。
ャートである。
る。
ャートである。
る。
ャートである。
る。
す特性図である。
定ゲイン分布を示す特性図である。
去された周波数特性を示す特性図である。
ャートである。
る。
る。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 車両の走行時に、タイヤの振動周波数成
分を含む信号を出力する出力手段と、 前記タイヤの振動周波数成分を含む信号から単位時間当
たりの車輪回転数の次数成分の信号を除去する除去手段
と、 前記車輪回転数の次数成分の信号が除去されたタイヤの
振動周波数成分の信号を抽出する抽出手段と、 前記共振周波数成分の信号に基づいて前記タイヤの空気
圧の状態を検知する検知手段と、 を備えることを特徴とするタイヤ空気圧検知装置。 - 【請求項2】 前記車輪回転の次数成分の信号を除去す
る除去手段は、定められた時間内の車速変動率に基づい
て車輪速度信号の選別を行なう選別手段を有し、その選
別された車輪速度信号に基づき、前記共振周波数成分の
信号の抽出を行なうことを特徴とする請求項1記載のタ
イヤ空気圧検知装置。 - 【請求項3】 前記車輪回転数の次数成分の信号を除去
する除去手段は、タイヤの振動周波数成分の信号強度に
基づいて車輪速度信号の選別を行なう選別手段、もしく
は該車輪速度信号の調整を行なう調整手段を有し、その
選別もしくは調整された車輪速度信号に基づき、前記共
振周波数成分の信号の抽出を行なうことを特徴とする請
求項1に記載のタイヤ空気圧検知装置。 - 【請求項4】 前記車輪回転数の次数成分の信号を除去
する除去手段は、前記共振周波数成分を抽出する信号抽
出手段によって抽出された抽出結果から、車輪速度の変
動幅に対応する周波数範囲もしくはその整数倍の周波数
範囲に発生する前記次数成分を除去することを特徴投す
る請求項1に記載のタイヤ空気圧検知装置。
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IT201800005904A1 (it) * | 2018-05-31 | 2019-12-01 | Sistema e metodo di rilevamento di danni a pneumatici |
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- 1992-03-16 JP JP4055942A patent/JP3055293B2/ja not_active Expired - Lifetime
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