JP3063141B2 - 燃焼器具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、窒素酸化物（以下NOxと記す）の低減を計
った燃焼器具に関するものである。

（従来の技術と課題） 従来の給湯器、風呂釜等の燃焼器具は、例えば第３図
に示す給湯器のように、胴板（11）で囲まれた燃焼室
（12）の上部（あるいは燃焼室（12）の下流側）にフィ
ン（13）を有する熱交換（14）を備え、胴板（11）の外
周には熱交換器（14）と接続した胴板（11）冷却用の胴
パイプ（15）を巻き回し、燃焼室（12）の下部（あるい
は燃焼室（12）の上流側）に熱交換器（14）を加熱する
バーナ（16）を備えた構成としたものが多い。

このような燃焼器具において、従来バーナに関しては
一般的に低NOx化燃焼方法として二段燃焼、希薄燃焼、
濃淡燃焼等燃焼方法について種々の工夫がなされている
が、バーナ構成が複雑となるためコスト的に不利とな
り、かつ燃焼が不安定となって振動燃焼が発生し易い等
の問題がある。

本発明は、燃焼室を形成する胴板を含む熱交換器側の
構成により、低NOx化を計ったものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するため、以下のような構成
としてある。

即ち、冷却用の胴パイプを巻回した胴板で囲まれた燃
焼室の下流側に熱交換器を、上流側に熱交換器を加熱す
るバーナを備えたものであって、前記バーナは複数の燃
焼管を並設して構成したものにおいて、前記胴板の燃焼
室内側にバーナの火炎を冷却する胴板フィンをバーナに
並設された複数の燃焼管のそれぞれに対応して設けたこ
とを特徴としている。

（作用） 燃焼室内のバーナに並設された複数の燃焼管のそれぞ
れに対応して胴板フィンを設けてあるので、この胴板フ
ィンによる吸熱により火炎が冷却され、サーマルNOxの
発生が抑制される。

（実施例） 第１図は本発明の一実施例を示す概略構成図、第２図
は同例の要部側面図である。

（１）は外周に冷却用の胴パイプを巻回した胴板で、
この胴板（１）で囲まれた燃焼室（３）を形成してい
る。（４）は燃焼室（３）の下流側に備えた熱交換器
で、フィン（５）を有し胴パイプ（２）と接続してあ
る。（６）は燃焼室（３）の上流側に備えた複数個の燃
焼管を並設して構成したバーナで、熱交換器（４）を加
熱する。（７）は胴板（１）の燃焼室（３）内側に設け
た胴板フィンで、バーナ（６）の燃焼管に対応し、その
火炎を冷却するように設けてある。尚、この胴板フィン
（７）は、バーナ（６）の燃焼反応が停止に至る程冷却
されないようにフィン長さ及び厚さを設定してある。
又、胴板フィン（７）の形状はコルゲートフィンでもよ
い。

本発明は上記構成により、バーナ（６）の火炎を胴板
フィン（７）により熱交換器（４）側に積極的に吸熱冷
却して火炎温度を低下せしめ、サーマルNOxの発生を抑
制し低減化する。

（発明の効果） 本発明は以上のように、外周に胴板冷却用の胴パイプ
を巻回した胴板の燃焼室内側にバーナに並設された複数
の燃焼管のそれぞれに対応して胴板フィンを設けたの
で、バーナの火炎を冷却して火炎温度を低下せしめ、熱
交換器側の構成によってサーマルNOxの発生を低減化す
ることができる。

従って、従来のブンゼン式バーナ、およびその燃焼制
御シーケンス等がそのまま使用でき、燃焼上あるいはコ
スト上極めて有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す概略構成図、第２図は
同例の要部側面図、第３図は従来例を示す概略構成図で
ある。 （１）……胴板 （２）……胴パイプ （３）……燃焼室 （４）……熱交換器 （６）……バーナ （７）……胴板フィン

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】冷却用の胴パイプを巻回した胴板で囲まれ
   た燃焼室の下流側に熱交換器を、上流側に熱交換器を加
   熱するバーナを備えたものであって、前記バーナは複数
   の燃焼管を並設して構成したものにおいて、前記胴板の
   燃焼室内側にバーナの火炎の冷却する胴板フィンをバー
   ナに並設された複数の燃焼管のそれぞれに対応して設け
   たことを特徴とする燃焼器具。