JP3062922U - 転写物識別用の刻印部材及びそのガイド部材 - Google Patents

転写物識別用の刻印部材及びそのガイド部材

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JP3062922U JP1999002300U JP230099U JP3062922U JP 3062922 U JP3062922 U JP 3062922U JP 1999002300 U JP1999002300 U JP 1999002300U JP 230099 U JP230099 U JP 230099U JP 3062922 U JP3062922 U JP 3062922U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写用紙の大きさによる制限を受けることな
く、転写複製物の出所証明としての個性ある出所表示を
可能とするとともに、大きなマークの表示を可能とする
転写物識別用の刻印部材及びそのガイド部材を提供す
る。 【解決手段】 転写物識別用の刻印部材11は、刻印体
12aをなす刻印部12を外周面上に備えた円盤部13
と、この円盤部13を転動させうる手動操作用のグリッ
プ部14とからなり、前記グリップ部14を円盤部13
と一体に固着形成し、また、前記刻印体12aを着脱可
能に円盤部13の外周面上に取付け、かつ、その側面に
目印となるマーク部材18を設け、このマーク部材18
は刻印体12aの取付け範囲を表示するべく同円盤部1
3の中心に回動可能に取付けることにより構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、転写複製物の出所表示として転写用紙に刻印を凹刻するための刻印 部材及びそのガイド部材に関し、特に、転写用紙の大きさによる制限を受けるこ となく、転写複製物の出所証明としての個性ある出所表示を可能とするとともに 、大きなマークの表示を可能とする転写物識別用の刻印部材及びそのガイド部材 に関する。
【0002】
【従来の技術】
複製絵画等の複写物は、無断模倣者による不正複写と区別するために、その出 所表示として捺印、サイン、落款等が使用されるが、これらの出所表示は偽造が 極めて容易なので出所証明の役をなさない。そこで、本考案者は、オリジナル用 紙を使用する場合と同様の出所証明として機能し得る、いわゆるガモリープリン ト(登録商標)による複製技術を先に提案(特許第2572348号)した。
【0003】 このガモリープリント方式による複製技術は、版画用紙等の粗面上または曲面 上に樹脂膜を介して簡易に転写複製しうる技術である。この転写複製技術は、出 所表示としての刻印による凹刻文字をタイプライター等によって予め施した転写 用紙を使用し、その凹刻部の上に転写画像を形成することができる点で、平滑表 面上への転写を必須条件とする一般の印刷機または複写機による複製処理と相違 するものである。 この両者の相違点により、凹刻された出所表示部は、一般に複写画像の上また は欄外に複写処理工程から分離してなされる通常の出所表示手段によるものと異 なり、一般の複写機をそのまま適用することが困難なことから、不正複写を防止 しうる複製手段として大きな意義を有するものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、タイプライター等によって形成した凹刻部は、複写物の出所表 示として機能し得ても、画一的な凹刻文字を呈することから、落款等を併用して もなお固有の出所表示の点で不十分であり、また、大きいサイズの転写用紙を使 用する場合は凹刻位置が制限を受ける点で問題を残している。一方、印鑑に相当 する出所表示用の刻印によっては、同一内容の転写複製物の個々の識別に不十分 である。また、大きなマークを刻印する場合は、押圧力の大きなプレス装置等を 用いる必要があるので、捺印やサイン等に較べて携帯性、作業性等の取扱いの点 で問題を残している。
【0005】 本考案の目的は、転写用紙の大きさによる制限を受けることなく、転写複製物 の出所証明としての個性ある出所表示を可能とするとともに、同一複製物の個々 の識別または大きなマークの表示を可能とする転写物識別用の刻印部材及びその ガイド部材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、軸端面の法線が軸線と斜交するべく形成した本体 部と、この本体部にその軸線方向を基準に揺動可能に設けた揺動部とからなり、 これら本体部と揺動部の両部材の端面を刻印体とする転写物識別用の刻印部材を 構成する。
【0007】 上記転写物識別用の刻印部材は、傾斜端面を有する本体部と揺動部とからなり 、その両部材の端面を刻印体とすることから、その両端面を転写用紙に押圧した 際に、本体部の傾斜端面はその押圧力に応じた刻印形状の凹刻部を同転写用紙上 に形成し、また、揺動部の端面は、その揺動状態に応じた位置にその刻印形状の 凹刻部を形成する。 したがって、上記刻印部材を用いて手作業で刻印することにより、一定の刻印 内容を表示する凹刻部をその都度異なる形態で形成することができるので、個性 的な出所表示が可能となる。また、手作業による揺らぎ等に基づく個性ある凹刻 形状により、同一内容の転写物について個々の識別が可能となる上に、転写作業 工程における位置合わせの見当マーカーをそのまま兼ねることができる。
【0008】 前記本体部を筒状に形成し、その中空部に前記揺動部を設けることにより、い わゆる印鑑形式、すなわち、囲み枠とその中に位置する表記部とからなる凹刻が 筒状部と揺動部とによって形成されるとともに、本体部によって揺動部を保護す るべく構成することができる。 また、前記揺動部は、その差し込みを案内するための案内部と、同揺動部の抜 き挿しが可能に軸線方向の一点を挟み持つ押圧部とからなる板ばね等の弾性保持 部材を介して保持することにより、簡易に揺動部を交換することができるので、 各種の刻印体に差し替えが可能となる。
【0009】 次に、刻印体をなす刻印部を外周面上に備えた円盤部と、この円盤部を転動さ せうる手動操作用のグリップ部とから構成した転写物識別用の刻印部材は、グリ ップ部を介してその円盤部を転写用紙上で転動させることによって同転写用紙に 凹刻が形成される。その円盤部の外周面上の刻印部は、同外周面上に沿って延び る一体的な大きなマークを形成することができる一方、この刻印部を転写用紙に 押圧した時は、刻印体の一部のみが転写用紙に接することから、大きなマークの 刻印であっても、大きな押圧力を要することなく手動操作によって確実に刻印す ることができる。
【0010】 前記グリップ部を円盤部と一体に固着形成することにより、転写物識別用の刻 印部材を簡易に構成することができる。また、前記刻印体を着脱可能に円盤部の 外周面上に取付け、かつ、その側面に目印となるマーク部材を設け、このマーク 部材は刻印体の取付け範囲を表示するべく同円盤部の中心に回動可能に取付ける ことにより、交換可能な刻印体によって各種の刻印が可能となり、この時、マー ク部材を刻印体の範囲と合わせることにより円盤部を転動させるべき範囲が明ら かとなる。
【0011】 上記円盤部をその転動方向にガイドするべく平行して直線状に延びるガイド体 からなるガイド部材を構成することにより、同円盤部をガイド体に沿って直線状 に転動することができるとともに、同ガイド体の深さに応じて円盤部の倒れを規 制することができるので、手動操作によっても曲りや傾きのない正確な刻印が可 能となる。
【0012】 前記ガイド体を上下のガイド部から構成し、その中段に窓を開口することによ り、ガイド体を深く形成して転動時の円盤部の倒れを規制しつつ、中段に開口す る窓から円盤部の側面を目視しつつ、そのマーク表示等に基づいて転動操作する ことができる。
【0013】
【考案の実施の形態】
上記考案に係る技術的思想を適用した実施形態について以下に説明する。 図1は本考案の転写物識別用の刻印部材の一部破断による側面図である。 刻印部材1は、軸線方向Aに手指によって作用力を加えるためのグリップ2を 一端に備えた筒状の本体部3と、その中空部3aにおいてその軸線方向を基準に 任意の方向Bに揺動可能に設けた棒状の揺動部4とからなる。
【0014】 本体部3の開口側は傾斜端5をなし、この傾斜端5は、その傾斜面の法線が軸 線に対して斜交するべく傾斜する。これら本体部3の傾斜端5と揺動部4の端面 6を刻印体として形成する。この場合、上記本体部3は筒状に限らず、任意の形 状に形成することができるので、揺動部4と合わせて種々の刻印体を構成するこ とが可能である。
【0015】 揺動部4の取付けは、本体部3の中空部3a内に板ばね等の弾性保持部材7を 取付け、この弾性保持部材7を介して揺動部4を揺動可能に取付ける。上記弾性 保持部材7は、屈曲する板ばねその他の弾性部材によって形成し、揺動部4の差 し込みを案内するためにテーパー状をなす案内部7aと、揺動部4の抜き挿しが 可能に軸線方向の一点を挟み持つ押圧部7bとから構成する。
【0016】 図2は図1のII矢視図である。 揺動部4の端面6は、本体部3の傾斜端5の中に配置される。したがって、本 体部3と揺動部4の両端面による刻印体は、傾斜端5を枠部、揺動部4の端面6 を文字等による表記部とするいわゆる印鑑形式をなすとともに、揺動部4は、本 体部3の中に保護されることとなる。
【0017】 図3は図1の刻印部材によって転写用紙面に形成した凹刻部の断面図である。 上記構成の刻印部材1をその軸線方向に転写用紙Pに対して作用させることに より、本体部と揺動部とによって転写用紙Pに枠部5aと表記部6aが凹刻され る。本体部による枠部5aは傾斜した溝状をなす。揺動部が本体部の軸線から揺 動した際は、図(A)の如く、枠部5aに対して表記部6aが偏心した位置をな し、また、押圧力が小さい場合は、図(B)の如く、枠部5aの一部が欠けて不 完全に形成される。
【0018】 図4は図1の刻印部材によって転写用紙面に形成した凹刻図形の例である。 上記刻印部材の押印状態によって転写用紙面に各種の凹刻形状を得ることがで きる。 図(A)は揺動部が中央位置にある時に十分な押圧力によって刻印した場合で あり、枠部5aの中央位置に表記部6aが凹刻される。 図(B)は上記において押圧力が小さい場合であり、押圧力に応じて枠部5a の形状が変化する。 図(C)は揺動部が図の上方に揺動された時に十分な押圧力によって刻印した 場合であり、その揺動方向と揺動量に応じて枠部5aに対して偏心した位置に表 記部6aが凹刻される。 図(D)は上記において押圧力が小さい場合であり、揺動状態に応じて表記部 6aが偏心するとともに、押圧力に応じて枠部5aの形状が変化する。
【0019】 このように、押圧力に応じて変化する枠部5aと、揺動状態に応じて偏心の方 向と距離が変化する表記部6aとの組合わせは、手動操作による揺らぎによって 千変万化し、再現の確率が非常に小さいことから、この凹刻図形を計測すること によって個々の刻相を計数的に識別することが可能となる。
【0020】 上記構成をなす転写物識別用の刻印部材は、傾斜端面を有する本体部と揺動部 とからなり、その両端面を刻印体とすることから、その両端面を転写用紙に押圧 した際に、本体部の傾斜端面は、その押圧力に応じた形状の凹刻を同転写用紙上 に形成し、また、揺動部の端面は、その揺動状態に応じた位置にその凹刻部を形 成する。
【0021】 したがって、上記刻印部材を用いて手作業で押印することにより、揺動部によ る一定の刻印内容を表示する凹刻部をその都度異なる形態で形成することができ るので、この凹刻部により、同一内容の転写複製物について手作業による揺らぎ 等に基づく個性により個々の識別が可能となる。
【0022】 また、本体部を筒状に形成し、その中空部に前記揺動部を設けたことから、囲 み枠とその中に位置する表記部とからなるいわゆる印鑑形式の凹刻部が筒状部と 揺動部とによって形成されるとともに、本体部によって揺動部を保護するべく構 成することができる。さらに、揺動部を案内部と押圧部とからなる弾性保持部材 を介して保持したことから、簡易に揺動部を交換することができる。
【0023】 図5は図1の刻印部材による凹刻部に転写画像を形成した凹刻部の断面図であ る。 上記刻印部材によって凹刻部5a,6aを形成した転写用紙Pを用い、かつ、 この凹刻部5a,6aを覆うべく、前述のガモリープリント方法、インクジェッ トプリント方法、その他、凹凸面に転写複製しうる方法により転写画像被膜Lを 形成する。この転写画像被膜Lは、図(A)の如く深く凹刻された場合も、図( B)の如く浅く凹刻された場合も、凹刻部5a,6aの表面に沿って形成される 。
【0024】 この転写画像被膜Lは、ガモリープリント方法による場合は、転写したトナー とこのトナーを定着する転写用の樹脂膜とからなり、転写すべき画像部の欄外部 までを含む範囲に形成する。凹刻部5a,6aは、転写すべき画像部を避けてそ の欄外部の転写用紙P上に予め形成し、この転写用紙P上に上記転写画像被膜L を形成することにより、凹刻部5a,6aは上から閉じ込められる。したがって 、一般の複写機によっては為し得ない出所表示手段を形成することができる。
【0025】 上記刻印部材による出所表示に対し、一般の複写機または印刷機による転写複 製処理は、平滑表面上への転写を必須条件とするので、上記のような凹刻部につ いては転写複製することができないことから、模倣者が一般の複写機を用いて不 正複写し、その欄外に類似の刻相をなす凹刻部を形成したとしても、転写画像部 を形成する被膜が同凹刻部に一体的に形成されているか否かによって不正複写物 を判別することができる。
【0026】 一般に、不正複写の判別のために、絵画等の転写複製は、オリジナル作品に基 づき複写機を使用して限定数量の作品転写物を作成した後、捺印等の識別マーク を付することによってその出所を表示する。この識別マークは捺印の他、版画作 家自筆のサインや、エディションナンバー等が用いられ、この識別マークによっ てその出所を知ることができることから、その有無により、正当な複写物か、ま たは無許可の不正複写物かの判別に使用される。また、不正複写物の流通を防止 するために、識別マークの特徴を複写物それぞれについて登録することにより、 複写物の全数を個々に把握管理することができる。
【0027】 しかし、上記識別マークは、それを雛型としてほぼ同等のものを偽造すること が可能であり、かつ、同識別マークは、図画像を転写した後、その図画像の転写 欄外の余白部に付されること、および、転写複製作業は、依頼を受けた印刷専門 工房の手によって機械的に複製されるものであることから、依頼数量を超えて複 製することにより、依頼者による正規のルートを経ることのない数量外の複写物 が偽造マークによって不正に流出する事態となっても、正規のものと区別するこ とすら困難である。
【0028】 上記不正複写に対抗するには、依頼者が専用のオリジナル用紙を持つことによ って初めて可能となる。オリジナル用紙上に複写することによってその出所を明 らかにすることができ、また、所定数量のオリジナル用紙を印刷依頼先に供給す ることにより、数量外の複写を防止することができる。そのためには、専用のオ リジナル用紙を注文に応じて梳く体制が必要となるが、現状の量産製紙工程によ っては無理な注文であることから、量産による用紙を使用せざるを得ないのが実 情である。
【0029】 このような状況の下において、上記刻印部材は、形成された凹刻部によって転 写用紙それぞれの識別を可能とすることから、この凹刻済みの転写用紙を用い、 かつ、その凹刻部を覆うべく、転写画像被膜を形成することにより、同一内容の 転写複製物についてその凹刻部の特徴を手掛かりに個々の識別が可能となるとと もに、凹凸部についての転写が可能な特定の複写方法に適用することにより、一 般の複写機によるものとの判別が容易となることから出所証明の機能を果たすこ とができ、不正複写防止のキーポイントとなるものである。
【0030】 そして、上記転写物識別用の刻印部材は、転写用紙にその大きさに制限される ことなく任意の位置に凹刻を形成しうるものであることから、その凹刻された表 示マークを位置決めとしても使用することができるので、ガモリープリント方法 による転写工程における第1工程となる位置決めの見当マーカーとして使用する ことにより、この位置決めマークをそのまま転写物識別用の出所表示とすること ができる。
【0031】 次に、ロゴマークや作家フルネーム等の大きいマークのための本考案の別の刻 印部材の例について説明する。 図6は本考案の転写物識別用の別の刻印部材の側面図である。 転写物識別用の刻印部材11は、刻印体をなす刻印部12を外周面上に備えた 円盤部13と、この円盤部13を転動させうる手動操作用のグリップ部14とか らなる。このグリップ部14は円盤部13と一体にその一方に突状に形成する。
【0032】 刻印部12は、帯状の刻印体12aを着脱可能に円盤部13の外周面15上に 取付け、かつ、その側面16に目印となる基準線17およびマーク部材18を設 け、このマーク部材18は刻印体12aの取付けの範囲を表示するべく同円盤部 の中心に蝶ねじ等によって回動可能に取付ける。
【0033】 図7は図6のVII−VII線による刻印部の展開図である。 刻印部12は、樹脂材や亜鉛材によって帯状に形成した刻印体12aを円盤部 13の外周面15上に取付けて構成する。この刻印体12aは、活字やロゴマー クを直接的に接着し、または、両面テープによる取付けによっても同様の刻印機 能を得ることができる。
【0034】 上記構成の刻印部材11は、刻印部12を転写用紙P上に置き、グリップ部1 4を揺動操作して円盤部13を転写用紙P上で転動させることにより、転写用紙 Pが大きいサイズであってもその任意の位置に刻印部12による凹刻を形成する ことができる。その刻印部12は、一体的な大きなマークの場合であっても円盤 部13の外周面15上に沿って取付けることができる一方、この刻印部12を転 写用紙Pに押圧した時は、刻印体12aの一部のみが転写面に接することから、 大きなマークの刻印であっても、大きな押圧力を要することなく手動操作によっ て確実に刻印することができる。
【0035】 上記グリップ部14は、円盤部13と一体に形成することにより、転写物識別 用の刻印部材を簡易に構成することができる。したがって、その携帯性によって 場所を選ばず作業することができる。 また、グリップ部に対して円盤部を回動可能に構成(図示せず)することによ り、円盤部の全周に及ぶ大きなマークに対応すること、および、エンドレスに繰 り返すマークを刻印することができる。
【0036】 上記刻印部材21は、刻印体を着脱可能に外周面上に取付け、かつ、その側面 に目印となるマーク部材を設け、このマーク部材は刻印体の範囲を表示するべく 同円盤部の中心に回動可能に取付けたことにより、交換可能な刻印体によって各 種の刻印が可能となり、この時、マーク部材を刻印体の取付けの範囲と合わせる ことによって円盤部の転動すべき範囲が明らかとなり、能率よく作業することが できる。
【0037】 図8は図6の刻印部材のためのガイド部材の側面図である。 ガイド部材21は、刻印部材11の円盤部13をその転動方向にガイドするべ く平行して直線状に延びる上下のガイド部22,23からなるガイド体から構成 し、その中段に窓24を開口する。
【0038】 上記構成のガイド部材21は、これを図示せぬ転写用紙上に置き、刻印部材1 1の円盤部13をガイド体22,23の間にセットし、グリップ部14を転写用 紙の方向に押さえつつ揺動することによって円盤部13を転動させると、同円盤 部13をガイド体22,23に沿って直線状に案内することができる。
【0039】 この時、ガイド体の深さ、すなわち、転写用紙面からの高さ寸法に応じて円盤 部の倒れを規制することができるので、手動操作によっても曲りや傾きのない正 確な刻印が可能となる。 また、ガイド体をなす上下のガイド部22,23の中段に開口した窓24によ り、ガイド体を深く形成して転動時の円盤部の倒れを規制しつつ、中段に開口す る窓24から円盤部13の側面を目視しつつ、そのマーク表示等に基づいて転動 操作することができる。
【0040】 図9は図8のIX矢視図である。 ガイド部材21の中央に中央線21aを付し、この中央線21aを転写用紙P の刻印すべき位置に合わせることにより、正確な位置決めが可能となる。このよ うにして刻印部材11を押圧揺動することにより、ガイド部材21のガイド体2 2,23の間の転写用紙P上にその中央線21aに沿って直線状に延びる凹刻1 2bが形成される。
【0041】 このガイド部材の使用により、転写用紙が大きいサイズであってもその任意の 位置に凹刻を形成することができる。また、一体的な大きなマーク等の刻印であ っても、傾きや曲りのない正確な凹刻を所定の位置に形成することができる。そ して、この凹刻の上に特定の転写複製方法による転写画像被膜を形成することに より、一般の複写機によって処理し得ない出所表示手段を形成することができる ので、上記刻印部材およびガイド部材は、前記同様に偽造防止に対抗しうる出所 証明の役割としての意義を有するものである。
【0042】
【考案の効果】
本考案による転写物識別用の刻印部材は以下の効果を奏する。 上記転写物識別用の刻印部材は、傾斜端面を有する本体部と揺動部とからなり 、その両部材の端面を刻印体とすることから、その両端面を転写用紙に押圧した 際に、本体部の傾斜端面はその押圧力に応じた刻印形状の凹刻部を同転写用紙上 に形成し、また、揺動部の端面は、その揺動状態に応じた位置にその刻印形状の 凹刻部を形成する。 したがって、上記刻印部材を用いて手作業で刻印することにより、一定の刻印 内容を表示する凹刻部をその都度異なる形態で形成することができるので、個性 的な出所表示が可能となる。また、手作業による揺らぎ等に基づく個性ある凹刻 形状により、同一内容の転写物について個々の識別が可能となる上に、転写作業 工程における位置合わせの見当マーカーをそのまま兼ねることができる。
【0043】 前記本体部を筒状に形成し、その中空部に前記揺動部を設けることにより、い わゆる印鑑形式、すなわち、囲み枠とその中に位置する表記部とからなる凹刻が 筒状部と揺動部とによって形成されるとともに、本体部によって揺動部を保護す るべく構成することができる。 また、前記揺動部は、その差し込みを案内するための案内部と、同揺動部の抜 き挿しが可能に軸線方向の一点を挟み持つ押圧部とからなる板ばね等の弾性保持 部材を介して保持することにより、簡易に揺動部を交換することができるので、 各種の刻印体に差し替えが可能となる。
【0044】 次に、刻印体をなす刻印部を外周面上に備えた円盤部と、この円盤部を転動さ せうる手動操作用のグリップ部とから構成した転写物識別用の刻印部材は、グリ ップ部を介してその円盤部を転写用紙上で転動させることによって同転写用紙に 凹刻が形成される。その円盤部の外周面上の刻印部は、同外周面上に沿って延び る一体的な大きなマークを形成することができる一方、この刻印部を転写用紙に 押圧した時は、刻印体の一部のみが転写用紙に接することから、大きなマークの 刻印であっても、大きな押圧力を要することなく手動操作によって確実に刻印す ることができる。
【0045】 前記グリップ部を円盤部と一体に固着形成することにより、転写物識別用の刻 印部材を簡易に構成することができる。また、前記刻印体を着脱可能に円盤部の 外周面上に取付け、かつ、その側面に目印となるマーク部材を設け、このマーク 部材は刻印体の取付け範囲を表示するべく同円盤部の中心に回動可能に取付ける ことにより、交換可能な刻印体によって各種の刻印が可能となり、この時、マー ク部材を刻印体の範囲と合わせることにより円盤部を転動させるべき範囲が明ら かとなる。
【0046】 上記円盤部をその転動方向にガイドするべく平行して直線状に延びるガイド体 からなるガイド部材を構成することにより、同円盤部をガイド体に沿って直線状 に転動することができるとともに、同ガイド体の深さに応じて円盤部の倒れを規 制することができるので、手動操作によっても曲りや傾きのない正確な刻印が可 能となる。
【0047】 前記ガイド体を上下のガイド部から構成し、その中段に窓を開口することによ り、ガイド体を深く形成して転動時の円盤部の倒れを規制しつつ、中段に開口す る窓から円盤部の側面を目視しつつ、そのマーク表示等に基づいて転動操作する ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の転写物識別用の刻印部材の一部破断に
よる側面図
【図2】図1のII矢視図
【図3】図1の刻印部材によって転写用紙面に形成した
凹刻部の断面図
【図4】図1の刻印部材によって転写用紙面に形成した
刻相図形の例
【図5】図1の刻印部材による凹刻部に転写画像を形成
した凹刻部の断面図
【図6】本考案の転写物識別用の別なる刻印部材の側面
【図7】図6のVII−VII線による刻印部の展開図
【図8】図6の刻印部材のためのガイド部材の側面図
【図9】図8のIX矢視図
【符号の説明】
1 刻印部材 2 グリップ 3 本体部 3a 中空部 4 揺動部 5 傾斜端(刻印体) 5a 枠部 6 端面(刻印体) 6a 表記部 7 弾性保持部材 7a 案内部 7b 押圧部 11 刻印部材 12 刻印部 12a 刻印体 12b 凹刻 13 円盤部 14 グリップ部 15 外周面 17 基準線 1 マーク部材 21 ガイド部材 21a 中央線 22,23 ガイド部(ガイド体) P 転写用紙

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刻印体を形成した刻印部を外周面上に備
    えた円盤部と、この円盤部を転動させうる手動操作用の
    グリップ部とからなる転写物識別用の刻印部材。
  2. 【請求項2】 前記グリップ部を円盤部と一体に固着形
    成したことを特徴とする請求項1記載の転写物識別用の
    刻印部材。
  3. 【請求項3】 前記刻印体を着脱可能に円盤部の外周面
    上に取付け、かつ、その側面に目印となるマーク部材を
    設け、このマーク部材は刻印体の取付け範囲を表示する
    べく同円盤部の中心に回動可能に取付けたことを特徴と
    する請求項1記載の転写物識別用の刻印部材。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の刻印部材の円盤部をその
    転動方向にガイドするべく平行して直線状に延びるガイ
    ド体からなる刻印部材のガイド部材。
  5. 【請求項5】 前記ガイド体を上下のガイド部から構成
    し、これら上下のガイド部の間をなす中段位置に刻印部
    材の円盤部の側方に臨む窓を開口したことを特徴とする
    請求項4記載の刻印部材のガイド部材。
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