JP3062590U - 自転車用上部ステアリング・アセンブリ― - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベアリングを固定的に位置決めする力を加え
るためにボルトを使用する上部ステアリング組立体を提
供すること。 【解決手段】 自転車用ステアリング組立体は、頂部に
ベアリングを収容するための環状の溝が規定されたレー
ス部材を含む。リング部材は、ベアリングの外周に取り
付けられ、リング部材の内周は第１テーパ面を有する。
押圧リング装置は、リング部材の第１テーパ面に接触す
る第２テーパ面と第３テーパ面を有する。カラーは、押
圧リング装置に取り付けられ、複数のボルトは、カラー
を貫通して第３テーパ面に接触する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、自転車用ステアリング・アセンブリーに関し、特に、ハンドルバー ・ステムによって押圧され、頂部のキャップを貫通しかつ押圧リングに接触して ベアリングの位置を固定するボルトを使用する、自転車の上部ステアリング・ア センブリーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

自転車の前フォークは、フォーク・ステムと上部ステアリング・アセンブリー とを含む。前記フォーク・ステムは、ヘッド・チューブの下端とフォーク・ステ ムの付け根部分との間に連結された下部ステアリング・アセンブリーを有する自 転車フレームのヘッド・チューブを貫通する。前記上部ステアリング・アセンブ リーは、フォーク・ステムがヘッド・チューブに対して独立して回転可能になる ように、ヘッド・チューブの上端とフォーク・ステムとの間に連結されている。 前記ハンドルバー・ステムは、フォーク・ステムに固定されているので、ハンド ルバーを回すとき、前フォークの２つの延長部間の前輪は、自転車のフレームを 維持したまま回転する。

【０００３】 多くのステアリング・アセンブリーは、ナガノマサシ氏へのヨーロッパ特許第 ０５４１０７０Ａ１号「自転車のヘッド・チューブにフォーク・ステムを回転可 能に嵌合する装置」、チ氏への米国特許第５，１６３，７５８号「自転車のヘッ ド・チューブ用ジャーナル」及びレーダー氏への米国特許第５，０９５，７７０ 号「車輪付き乗物用操舵ベアリング・アセンブリー」のように、上記した特徴を 実現するように開発されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前記特許で開示されたあるものは、複雑な構造を有し、ねじ溝のある外面を含 むフォーク・ステムに使用される。また、あるものは、単純な構造を有し、滑ら かな外面を持つフォーク・ステムに使用されるが、上部ステアリング・アセンブ リーの部品間の位置関係が互いに固定していないため、自転車に大きい衝撃が生 じた場合、そのような構造的配置がずれる可能性がある。

【０００５】 本考案の目的は、ベアリングを固定的に位置決めする力を加えるためにボル トを使用する上部ステアリング組立体を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ボルトが頂部キャップを貫通し、押圧リングと接触してベアリング と上部ステアリング・アセンブリーの部品とを固定的に位置決めする上部ステア リング・アセンブリーを提供する。

【０００７】 本考案の一つの面によれば、自転車用上部ステアリング・アセンブリーが提供 され、該アセンブリーは、ヘッド・チューブとフォーク・ステムとの間に挿入さ れたネックと、頂部にベアリングを受け入れるために規定された環状の溝とを有 するレース部材を備える。リング部材がベアリングの外周に取り付けられ、前記 リング部材は該ベアリングの内周に形成された第１テーパ面を有する。押圧リン グ手段が、前記リング部材の第１テーパ面に接触する第２テーパ面と、その外周 に規定された第３テーパ面とを有する。カラーが前記押圧リング手段に取り付け られ、前記カラーは前記押圧リング手段に力を加えてリング部材をベアリングに 押しつけるように貫通する複数のボルトを有する。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１ないし３を参照するに、自転車は一般にトップ・チューブ６１と、下向チ ューブ６１０と、トップ・チューブ６１及び下向チューブ６１０の両者に連結さ れたヘッド・チューブ６０とを含むフレームを備えている。フォーク・ステム３ ０はヘッド・チューブ６０を貫通し、下部ステアリング・アセンブリー２０はヘ ッド・チューブ６０の下端とフォーク・ステム３０との間に連結され、本考案に よる上部ステアリング・アセンブリー１０はヘッド・チューブ６０の上端とフォ ーク・ステム３０との間に連結され、そのためフォーク・ステム３０はヘッド・ チューブ６０に関係なく回転可能である。

【０００９】 上部ステアリング・アセンブリー１０は、ヘッド・チューブ６０とフォーク・ ステム３０との間に挿入されたネック１２と、ベアリング１３を受け入れるため にレース部材１１の広げられた頂部に形成された環状の溝１１０とを備える。ベ アリング１３は、該ベアリングに取り付けられたリング部材１４によりベアリン グの外周に形成された湾曲した溝１４１に位置決められている。リング部材１４ はそのない周面に第１テーパ面１４２を有する。

【００１０】 押圧リング手段１６は、フォーク・ステム３０に取り付けられ、第３テーパ面 １６３を外周に有する第１リング１６１と、第２テーパ面１６４を外周に有する Ｃ字型第２リング１６２と、第１リング１６１と第２リング１６２との間に偏倚 して固定された偏倚リング１６５とを含む。第２テーパ面１６４は、リング部材 １４の第１テーパ面１４２に接触している。

【００１１】 カラー１５は、フォーク・ステム３０に取り付けられ、カラー１５に対して傾 斜するように形成された複数の穴１５２を有する。各穴１５２はボルト１５３が 貫通しており、押圧リング手段１６に力を加える。図３，４を参照するに、各ボ ルト１５３は、第３テーパ面１６３に接触し、第３テーパ面１６３に鉛直な力を 加える。第１リング１６１に加えられた力は、第２リング１６２に対して下向き の力Ｆ１を生じる。この下向きの力Ｆ１は、力Ｆ２と第１テーパ面１４２に鉛直 に加えられてベアリング１３を押圧するリング部材１４を押す力Ｆ３との和であ る。また、リング部材１４からの反力は、第２リング１６２を押してフォーク・ ステム３０に固定する。偏倚リングは、第２リング１６２とリング部材１４との 間に生じるかも知れない隙間及び/または第２リング１６２と第１リング１６１ の間に生じるかも知れない隙間を埋める。

【００１２】 好ましい実施形態に関連して本考案を説明したが、技術的思想を同じくする他 の多くの実施形態が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による下部ステアリング・アセンブリー
と上部ステアリング・アセンブリーを両端に取り付けた
ヘッド・チューブを貫通するフォーク・ステムの組立体
の部分断面側面図。

【図２】本考案による上部ステアリング・アセンブリー
の分解図。

【図３】本考案による上部ステアリング・アセンブリー
を示す拡大断面図。

【図４】ボルトにより加えられた力の方向を示す、図３
と同様な図。

【符号の説明】

１０ 上部ステアリング・アセンブリー １１ レース部材 １１０ 環状の溝 １２ ネック １３ ベアリング １４ リング部材 １４２ 第１テーパ面 １５ カラー １５２ 穴 １５３ ボルト １６ 押圧リング手段 １６１ 第１リング １６２ 第２リング １６３ 第３テーパ面 １６４ 第２テーパ面 １６５ 偏倚リング ３０ フォーク・ステム ６０ ヘッド・チューブ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘッド・チューブ（６０）を備える自転
   車の上部ステアリング・アセンブリー（１０）であっ
   て、前記ヘッドチューブは、該ヘッドチューブを貫通す
   るフォーク・ステム（３０）と、前記ヘッド・チューブ
   （６０）の下端と前記フォーク・ステム（３０）とを連
   結する下部ステアリング・アセンブリー（２０）とを有
   し、前記ヘッド・チューブ（６０）の上端と前記フォー
   ク・ステム（３０）とを連結する上部ステアリング・ア
   センブリー（１０）が、 レース部材（１１）であって、前記ヘッド・チューブ
   （６０）と前記フォーク・ステム（３０）との間に挿入
   されたネック（１２）と、ベアリング（１３）を受け入
   れるようにレース部材（１１）の頂部に形成された環状
   の溝（１１０）と、外周で前記ベアリング（１３）に取
   り付けられ、内周に第１テーパ面（１４２）を有するリ
   ング部材（１４）とを有するレース部材（１１）と、 前記リング部材（１４）の第１テーパ面（１４２）に接
   触する第２テーパ面（１６４）と、第３テーパー面（１
   ６３）とを有する押圧リング手段（１６）と、前記押圧
   リング手段（１６）に取り付けられたカラー（１５）と
   を含み、 前記カラーは、該カラーに形成された複数の穴（１５
   ２）を有し、各穴はこれを経て伸びかつ前記ベアリング
   に前記リング部材（１４）を圧する力を及ぼすボルト
   （１５３）を有する、自転車用上部ステアリング・アセ
   ンブリー。
2. 【請求項２】 前記押圧リング手段（１６）は、第３テ
   ーパ面（１６３）を外周に有する第１リング（１６１）
   と、前記第２テーパ面（１６４）を外周に有する第２リ
   ング（１６２）と、前記第１リング（１６１）と前記第
   ２リング（１６２）との間に偏倚して固定された偏倚リ
   ング（１６５）とを備える、請求項１に記載の自転車用
   上部ステアリング・アセンブリー。
3. 【請求項３】 前記第２リング（１６２）はＣ字型部材
   である、請求項２に記載の上部ステアリング・アセンブ
   リー。