JP3062486U - 冷凍システム - Google Patents

冷凍システム

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JP3062486U JP1999002931U JP293199U JP3062486U JP 3062486 U JP3062486 U JP 3062486U JP 1999002931 U JP1999002931 U JP 1999002931U JP 293199 U JP293199 U JP 293199U JP 3062486 U JP3062486 U JP 3062486U
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隆雄 原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 凝縮用熱交換装置の小型化による装置原価の
低減化と省エネルギー化並びに地球環境の保全を図る。 【解決手段】 圧縮機1からの吐出ガスを分流して、分
流量の多い側のガスは、内箱6と外箱7の二重箱型熱交
換器から成る凝縮器5の内箱6に送り、分流量が少い側
のガスは、中圧用キャピラリコイル8−1、大径短管1
9、低圧用キャピラリコイル8−2を含んで形成される
減圧用管路8に送り、ここで凝縮及び減圧膨張して得ら
れる低温低圧の液冷媒を凝縮器5の外箱7に送って内箱
6のガスとの間の熱交換により、内箱6のガスを凝縮液
化させ、外箱7の液冷媒を蒸発気化させ、内箱6の高圧
ガスを螺線状伝熱管9Aを持つ液管路9を経て膨張弁3
に送って減圧膨張させた後、冷却器4に送って、蒸発気
化させ、この冷却器4での低圧ガスと外箱7での低圧ガ
スとを合流させた後、圧縮機1に返戻し、冷却器4にお
いて冷熱を得る冷凍サイクルを形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、凝縮用熱交換面積の縮小化が可能な冷凍システムに関する。なお、 本明細書でいう冷凍システムとは、冷凍装置、冷蔵装置、冷房装置等、冷媒(フ ロン冷媒など)の圧力、温度、相の各変化を伴うサイクルの過程で被冷却対象の 冷却を行わせる各種装置における冷却システムを総称する。
【0002】
【従来の技術】
従来から汎用されている冷凍システムは図4に示されるように、冷凍サイクル 中に封入されたフロン冷媒等の凝縮性ガス冷媒を圧縮機21で高温高圧のガス冷 媒にして、凝縮器22で空気(又は冷却水)と熱交換させて凝縮液化することに より常温に近い液体に相変換した後、膨張弁23で減圧膨張させて低温低圧の液 冷媒と成し、この液冷媒を冷却器(蒸発器)24に送って空気又は冷却用水と熱 交換させることにより、蒸発気化させ低温低圧のガス冷媒とする一方、空気又は 冷却用水を冷却して冷凍・冷房用の冷熱源として利用し得るようにし、低温低圧 のガス冷媒は圧縮機21に戻すようにしたものである。この場合、凝縮器22と しては、空気用ではクロスフィン形熱交換器が専ら用いられ、一方、冷却水用で はシェル形熱交換器が専ら用いられていることは周知である。なお、図4中にお いて、25は冷却器24用のファンであり、また、28は室内側の前記各機器2 1,23,24,25が収納されてなる室内側のハウジングである。
【0003】 このような従来の冷凍システムにおいては、利用側熱交換器として作用する冷 却器24に比して、熱源側熱交換器として作用する凝縮器22の方が大型構造と ならざるを得ないことから、装置のコンパクト化を図るために凝縮器22を小型 化しようと種々の検討が成されているが、現状の冷凍システムにおいて凝縮液化 に必要とされる熱交換面積を大幅に減らすことは技術的に困難であって、依然と して大型の凝縮器22が用いられている。
【0004】 自動車用エアコン(冷房用空調機)の従来例を挙げてさらに説明すると、ラジ エータの前面スペースに熱交換面積の大きい空冷式凝縮器を設置した例が殆どで あることから、ラジエータ本来の能力を著しく低下させるとともに、燃料も余計 に消費されるために二酸化炭素の排出に拍車をかける結果となり、更に、真夏の 外気高温時には凝縮器の熱交換量が不足する結果、高圧カットによるエアコン停 止が頻繁に起こる問題もあった。
【0005】 また、従来の産業用冷房機,冷却機においては、空冷式、水冷式共に設置スペ ース、特に室外の設置スペースが大きいこともあって、配管・電気配線工事が大 掛かりとなり、工事費用が嵩むだけでなく、工事期間も長期に及ぶ等の経済的な 不利が免れなかった。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
このような従来の冷凍冷房システムが抱える問題点の解消を図るためとして、 本出願人は先に特許第2835325号明細書において凝縮用熱交換装置の小型 化を図ることができる新規な冷凍システムを提案し、以て装置コストの低減化並 びに省エネルギー化を推進して地球環境の保全に一翼を担わせ得るに至ったもの であるが、本考案は上記冷凍システムに更なる改良を加えることによって、実用 装置としての価値を一層高めようとするものであり、従って、本考案の目的は、 凝縮用熱交換装置の小型化を図るとともに圧縮効率を高めて、安定性及び経済性 に富ましめる冷凍システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の目的を達成するため以下に述べる構成としたものである。即 ち、本考案における請求項1の考案は圧縮機から吐出される凝縮性ガス冷媒を分 流して、分流量が多い側の凝縮性ガス冷媒は内箱及び外箱を備える二重箱型熱交 換器からなる凝縮器の内箱に送り、分流量が少い側の凝縮性ガス冷媒は減圧用管 路に送り、ここで凝縮及び減圧膨張することにより得られる低温低圧の液冷媒は 前記凝縮器の外箱に送って内箱の凝縮性ガス冷媒との間で熱交換を行なわせるこ とによって、内箱の凝縮性ガス冷媒を凝縮液化させる一方、外箱の液冷媒を蒸発 気化させ、次いで、内箱の高圧液冷媒は液管路を経て膨張弁に送って減圧膨張さ せた後、冷却器に送って空気又は被冷却水との間で蒸発潜熱を熱交換させること により蒸発気化させ、この冷却器で蒸発気化した低圧凝縮性ガス冷媒と外箱で蒸 発気化した低圧凝縮性ガス冷媒とは合流させた後、圧縮機に返戻させるようにし 、前記冷却器において冷凍・冷房用の冷熱を得る冷凍サイクルが形成されてなる 冷凍システムにおいて、前記減圧用管路が、高温高圧の凝縮性ガス冷媒を回転流 を伴い増速かつ凝縮させるとともに減圧させて中圧の液冷媒と成す中圧用キャピ ラリコイルと、この中圧用キャピラリコイルを経た中圧の液冷媒を拡散流により 減速させかつ回転流を止めるための前記中圧用キャピラリコイルに比し広い流通 断面を持つ大径の短管と、この短管を経た中圧の液冷媒を回転流を伴い増速かつ 凝縮させるとともに減圧させて低圧の液冷媒と成す低圧用キャピラリコイルとを 含んで形成されることを特徴とする冷凍システムである。
【0008】 また、本考案における請求項2の考案は、上記請求項1記載の冷凍システムに おいて、内箱と膨張弁の間に亘る前記液管路が、高圧液冷媒を回転流を伴い増速 させて過冷却された高圧液冷媒と成す螺旋状伝熱管と、この螺旋状伝熱管を経た 過冷却された高圧液冷媒を拡散流により減速させかつ回転流を止めるための前記 螺旋状伝熱管に比し広い流通断面を持つ大径の短管とを含んで形成される構成と したことを特徴とする。
【0009】 このような本考案によれば、冷凍システムにおける凝縮行程での熱交換の態様 が、基本的には凝縮性ガス冷媒に対して回転流を伴う増速作用及び減圧作用を成 す過程において顕著な相・温度変化が生じるという事象に着目して、これを冷凍 サイクルの凝縮工程に応用することによって、凝縮・液化のために必要な熱源の 大部分を循環冷媒自体に求めるようにした点に本考案の特徴が存在するものであ る。
【0010】 即ち、従来の冷凍システムにおける凝縮行程が、圧縮機より吐出した高温高圧 の凝縮性ガス冷媒を外気または水によって冷却して凝縮液化する方式であるのに 対して、本考案に係るシステムでは、凝縮・液化のための冷却用熱源として空気 や水等の冷却用流体を大量に用いる必要がなく、圧縮機より吐出した高温高圧の 凝縮性ガス冷媒の一部を、内部を流れる冷媒の回転流の下での流動速度を増大さ せつつ減圧させることができる減圧用管路に分流することによって、強制的に熱 を放出させ、液化させると同時に降圧させることによって、冷却能力を持つ低温 液冷媒に相変化させ、この低温液冷媒にによって圧縮機より吐出した高温高圧の 凝縮性ガス冷媒を冷却・液化させる凝縮方式を採用した点を特徴としている。
【0011】 上述する新規なシステムを採用したことにより、本考案は同等の冷凍冷房能力 の下で、従来の凝縮器と比較して設置スペース比で約1/20と小型化が可能と なり、換言するなれば同じ大きさで約4倍程度の凝縮能力を引き出すことが可能 であり、これによって、冷凍システムにおける装置コストの低減化並びに省エネ ルギー化が果たされるものである。
【0012】 本考案はまた、前記減圧用管路においてキャピラリコイルの細い管内に通過さ せながら流速を上げ、かつ回転を加えて熱を放出させるとともに、圧力を下げて 液化させた後、外箱で蒸発気化させて圧縮機に戻す一方、内箱と膨張弁の間に亘 る前記液管路において螺旋状伝熱管内に通過させながら流速を上げ、かつ回転を 加えて熱を放出させ過冷却させ、膨張弁に多量で流して減圧した後、冷却器で蒸 発気化させて圧縮機に戻す冷媒回路に構成したから、高・低圧の圧力差を十分に とりながら安定した量を確立した低圧凝縮性ガス冷媒の吸入が行われ、その結果 、低圧域で安定した引き圧力を保持することができて、圧縮効率が高くなること により成績係数が向上し、かつ、モータ等駆動源に対する負荷が軽減されて運転 経済性に富む冷凍システムを提供することができる。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施形態の好ましい例について添付図面を参照しながら説明す る。図1には、本考案の実施の形態に係る冷凍システムの冷凍回路が示される。 また、図2には、図1図示の冷凍回路における減圧用管路8部の斜視図が示され る。図1図示の冷凍システムは、圧縮機1と、凝縮用熱交換装置2と、膨張弁3 と、冷却器4とを要素機器として備え、それら機器を冷媒配管によって循環回路 に接続することによって冷凍・冷房用の装置が構成される。
【0014】 圧縮機1、膨張弁3及び冷却器4は、現行の冷凍・冷房装置に使用されるもの と構造、機能が基本的に変わらないので、ここではそれらについての詳細説明を 省略し、本考案の特徴とされる構成要素である凝縮用熱交換装置2の態様につい て以下説明する。
【0015】 上記凝縮用熱交換装置2は、凝縮器5と、減圧用管路8と、液管路9とを要素 部材に有し、凝縮器5は、内箱6及び該内箱6を全周囲から取囲む外箱7を備え ていて、内箱6の周壁材には銅板、アルミニウム板などの熱伝達性能に優れる材 質の板体が用いられて両箱6,7間で効率的な熱交換を行なうことができる二重 箱型熱交換器に形成されている。内箱6及び外箱7は、外壁部に冷媒入口と冷媒 出口をそれぞれ開口して有しており、内箱6の冷媒入口には高圧ガス管10の流 出側端を接続させ、内箱6の冷媒出口には前記液管路9の流入側端を接続させ、 一方、外箱7の冷媒入口には液管14の流出側端を接続させ、外箱7の冷媒出口 にはガス管13の流入側端を接続させている。
【0016】 上記減圧用管路8は、その内部を流れる凝縮性ガス冷媒の流れを基準に、中圧 用キャピラリコイル8−1、該キャピラリコイル8−1に比し広い流通断面を持 つ大径短管19、低圧用キャピラリコイル8−2を上手側から下手側に至って直 列関係にて備えてなる管路であって、前記キャピラリコイル8−1は、数mの所 定長の熱伝達性能に優れる細径伝熱管、例えば直径3.12mm(1/8in) の銅製管を螺旋状に巻装して形成されるコイルチューブから成っていて、本実施 形態の例では、細長い筒状のケーシング17に収納して、付設したファン16に よりケーシング17内に大気を送風して冷却が促進されるように形成している。 このキャピラリコイル8−1は、内部を流れる冷媒に対して回転流を与えながら 流動速度を増大させた後、下流端部側において減圧を行わせることができる特徴 を有するものであって、その流入側端には、前記高圧ガス管10に流入側端が分 岐接続されてなる分岐ガス管12の流出側端が接続され、流出側端には、前記大 径短管19の流入端が接続される。
【0017】 前記大径短管19は、例えば直径9.36mm(3/8in)、長さ十数mm の銅製短小管が用いられ、その両端部を絞り加工などにより細径に仕上げて、そ の流入側端には、前述の通りキャピラリコイル8−1の流出側端が接続され、流 出側端には、前記キャピラリコイル8−2の流入側端が接続される。この大径短 管19は、キャピラリコイル8−1から導出された中圧の液冷媒を拡散流により 減速させかつ回転流を止める作用を成すものであって、後続のキャピラリコイル 8−2での回転増速作用及び減圧作用を向上させる機能を有する。
【0018】 前記キャピラリコイル8−2は、キャピラリコイル8−1と同様の構造であっ て、数mの所定長の熱伝達性能に優れる細径伝熱管、例えば直径3.12mm( 1/8in)の銅製管を螺旋状に巻装して形成されるコイルチューブから成って いて、その流入側端には、前述の通り大径短管19の流出側端が接続され、流出 側端には、前記液管14の流入側端が接続される。このキャピラリコイル8−2 は、大径短管19を経た中圧の液冷媒に対して回転流を与えながら流動速度を増 大させた後、下流端部側において減圧を行わせることができる特徴を有するもの である。
【0019】 なお、キャピラリコイル8−1とキャピラリコイル8−2とは、同一構造であ ってもよく、また、管長に差を持たせるようにしてもよく、さらに、コイル巻き 方向についても同方向または、一方が時計回転方向巻きで他方が反時計回転方向 巻きにしたものであってもよい。
【0020】 上記液管路9は、内箱6で凝縮・液化した液冷媒を膨張弁3に導くための管路 であって、螺旋状伝熱管9Aを管路の一部に又は全部に備え、更に螺旋状伝熱管 9Aの下手側に直列に大径短管20を備えて、螺旋状伝熱管9Aの流入側端は内 箱6の冷媒出口に接続し、大径短管20の流出側端は膨張弁3の入口に接続して いる。螺旋状伝熱管9Aは、該管内を流動する液冷媒に回転流を積極的に起こさ せて、距離を稼ぐとともに流動速度を上げて過冷却作用を促進させるために設け られたものであり、一方、大径短管20は前記大径短管19と略同じ構造及び作 用を成す部材であって、螺旋状伝熱管9Aを経た過冷却された高圧液冷媒を拡散 流により減速させかつ回転流を止めるためとして前記螺旋状伝熱管に比し広い流 通断面を持たせている。
【0021】 このような液管路9を設けらたことにより、膨張弁3の入口部の圧力を下げさ せてより低圧・低温で多量の液冷媒を膨張弁3に流通させることが可能となり、 したがって、膨張弁3では減圧膨張作用がスムーズにかつ安定して行われること になる。
【0022】 上述する凝縮用熱交換装置2が設けられた上記冷凍システムは、膨張弁3の低 圧側出口部を液管を介して冷却器4の冷媒入口に接続し、この冷却器4の冷媒入 口を吸入用の低圧ガス管11を介して圧縮機1の吸入口に接続し、高圧ガス管1 0の流入側端を圧縮機1の吐出口に接続するとともに、前記ガス管13の流出側 端を低圧ガス管11の途中に分岐接続することによって凝縮性ガス冷媒の密閉循 環回路が形成される。
【0023】 次にこの冷凍システムの運転態様を、凝縮性ガス冷媒として例えばフロン冷媒 R12が用いられてなる装置の場合について以下説明すると、圧縮機1の吐出口 から出た高温高圧の凝縮性ガス冷媒(イ)は、多量が高圧ガス管10に、少量が 分岐ガス管12に分流して、多量例えば60%量の凝縮性ガス冷媒は凝縮器5の 内箱6に流入する。一方、少量例えば40%量の凝縮性ガス冷媒は減圧用管路8 に流れてキャピラリコイル8−1において凝縮・液化した後、減圧して低温中圧 の液冷媒(ロ’)となり、大径短管19を経てキャピラリコイル8−2において 凝縮・液化した後、減圧して低温低圧の液冷媒(ロ)となって凝縮器5の外箱7 に流入する。
【0024】 内箱6内の高温高圧ガス冷媒と外箱7内の低温低圧の液冷媒とが熱交換して、 内箱6内の高温高圧ガス冷媒は凝縮潜熱を放出することにより液化して高圧液冷 媒(ハ)となり、外箱7内の低温低圧の液冷媒は蒸発潜熱を奪取することにより 気化して低圧ガス冷媒(ニ)となる。内箱6に溜まっている高圧液冷媒は、液管 路9の螺旋状伝熱管9Aを経る間に過冷却され減圧されて大径短管20に至り、 中圧液冷媒(ホ)となる。この中圧液冷媒(ホ)は膨張弁3に至り、減圧膨張し て低圧低温液冷媒(ヘ)となった後、冷却器4に送り込まれて、ここでファン1 5が起生する空気との間で蒸発潜熱を熱交換することにより蒸発気化する。この 冷却器4で蒸発気化した低圧ガス冷媒(ト)と、外箱7で蒸発気化した低圧ガス 冷媒(ニ)とは合流した後、圧縮機1に吸入され、以上のような冷凍サイクルが 形成される。この冷凍サイクルにおいて前記冷却器4でファン15が送風する空 気が冷却されることにより、冷凍・冷房用の冷熱源が得られることになる。
【0025】
【実施例】
図3には、本考案の第1実施例に係る産業用冷房装置のシステム構成図が示さ れる。図示の冷房装置は通常、空冷パッケージ型と称される種類に属していて、 圧縮機1、凝縮用熱交換装置2、膨張弁3、冷却器4、ロール型ファンからなる 冷却器用のファン15及び制御盤29が、室内に据置かれるハウジング18内に 一括して収納される。この場合、凝縮器5、減圧用管路8及び液管路9からなる 凝縮用熱交換装置2は従来システムにおける空冷式の凝縮器22(図4参照)に 比べて非常に小型であり、かつ、外気を主たる冷却熱源としていないことから、 図示のようにハウジング18内の通気性が良い狭いスペースに設置することが可 能であり、従って、従来のような室外に設置した凝縮器22との間を連絡するガ ス管、液管が省略でき、装置コスト及び設置工事費の低廉化が可能である。
【0026】 また、従来の空冷式の凝縮器22では、外気温度25〜60℃の強制送風によ って凝縮液化過程をとらせていたために大きな冷却用熱交換面積を必要としてい たのに対して、本考案に係る凝縮用熱交換装置2の凝縮器5は、−20℃等の氷 点以下の低温度に液化した冷媒を冷却用に利用しているため、従来の対空気用凝 縮器に対して1/20以下の熱交換面積で同等の冷却能力を持たせることができ る。
【0027】 なお、上記第1実施例において、凝縮性ガス冷媒としてフロン冷媒R22を 用いた具体的実施装置に関して、その各部における冷媒の圧力・温度の状態は一 例を挙げれば、図2を参照して高温高圧凝縮性ガス冷媒(イ):15kg/cm ,85℃、低温中圧液冷媒(チ):7kg/cm,12℃、低温低圧液冷媒 (ロ):−50mm(水銀柱),−20℃、高圧液冷媒(ハ):14kg/cm ,35℃、低圧ガス冷媒(ニ):−50mm(水銀柱),−20℃、中圧液冷 媒(ホ):0kg/cm,−5℃、低圧低温液冷媒(ヘ):−50mm(水銀 柱),−20℃、低圧ガス冷媒(ト):−50mm(水銀柱),−20℃となる 。
【0028】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果 を奏する。即ち、本考案によれば、凝縮用熱交換面積が大きいことが冷凍システ ムの大型化をもたらす主たる原因であった点に着目して、新規な冷凍サイクルの 完成に基づき凝縮用熱交換面積の飛躍的な縮小を図ることを可能としたものであ って、その結果、冷凍システムの構造をコンパクト化し得て、過剰なエネルギー 消費を低減し、かつ、設置スペースの狭小化を図らせることができる。
【0029】 また本考案は、減圧用管路8及び液管路9を設けたことによって、圧縮機の吸 入側に戻す低圧ガス冷媒に対する引き圧力を低圧域で安定して維持でき、その結 果、圧縮機での圧縮効率が高くなることにより成績係数が向上するとともに、エ ンジンやモータ等の駆動源に対する負荷が軽減されて運転経済性の面でも格段に 優れており、また、二酸化炭素の排出を大幅に削減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態に係る冷凍システムの冷凍
回路図である。
【図2】図1図示の冷凍回路における減圧用管路8部の
斜視図である。
【図3】本考案の第1実施例に係る産業用冷房装置のシ
ステム構成図である。
【図4】従来の冷凍システムのシステム構成図である。
【符号の説明】
1…圧縮機 2…凝縮用熱交換装置 3…膨張弁
4…冷却器 5…凝縮器 6…内箱 7…外箱 8…
減圧用管路 8−1…キャピラリコイル 8−2…キャピラリコイ
ル 9…液管路 9A…螺旋状伝熱管 10…高圧ガス管 11…低
圧ガス管 12…分岐ガス管 13…ガス管 14…液管
15…ファン 16…ファン 17…ケーシング 18…ハウジン
グ 19…大径短管 20…大径短管

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機から吐出される凝縮性ガス冷媒を
    分流して、分流量が多い側の凝縮性ガス冷媒は内箱及び
    外箱を備える二重箱型熱交換器からなる凝縮器の内箱に
    送り、分流量が少い側の凝縮性ガス冷媒は減圧用管路に
    送り、ここで凝縮及び減圧膨張することにより得られる
    低温低圧の液冷媒は前記凝縮器の外箱に送って内箱の凝
    縮性ガス冷媒との間で熱交換を行なわせることによっ
    て、内箱の凝縮性ガス冷媒を凝縮液化させる一方、外箱
    の液冷媒を蒸発気化させ、次いで、内箱の高圧液冷媒は
    液管路を経て膨張弁に送って減圧膨張させた後、冷却器
    に送って空気又は被冷却水との間で蒸発潜熱を熱交換さ
    せることにより蒸発気化させ、この冷却器で蒸発気化し
    た低圧凝縮性ガス冷媒と外箱で蒸発気化した低圧凝縮性
    ガス冷媒とは合流させた後、圧縮機に返戻させるように
    し、前記冷却器において冷凍・冷房用の冷熱を得る冷凍
    サイクルが形成されてなる冷凍システムにおいて、前記
    減圧用管路が、高温高圧の凝縮性ガス冷媒を回転流を伴
    い増速かつ凝縮させるとともに減圧させて中圧の液冷媒
    と成す中圧用キャピラリコイルと、この中圧用キャピラ
    リコイルを経た中圧の液冷媒を拡散流により減速させか
    つ回転流を止めるための前記中圧用キャピラリコイルに
    比し広い流通断面を持つ大径の短管と、この短管を経た
    中圧の液冷媒を回転流を伴い増速かつ凝縮させるととも
    に減圧させて低圧の液冷媒と成す低圧用キャピラリコイ
    ルとを含んで形成されることを特徴とする冷凍システ
    ム。
  2. 【請求項2】 内箱と膨張弁の間に亘る前記液管路が、
    高圧液冷媒を回転流を伴い増速させて過冷却された高圧
    液冷媒と成す螺旋状伝熱管と、この螺旋状伝熱管を経た
    過冷却された高圧液冷媒を拡散流により減速させかつ回
    転流を止めるための前記螺旋状伝熱管に比し広い流通断
    面を持つ大径の短管とを含んで形成される請求項1記載
    の冷凍システム。
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