JP3062188U

JP3062188U - マイクロホンの構造

Info

Publication number: JP3062188U
Application number: JP1999001553U
Authority: JP
Inventors: 英明柿沼
Original assignee: 八重洲無線株式会社
Priority date: 1999-03-16
Filing date: 1999-03-16
Publication date: 1999-09-28
Anticipated expiration: 2005-03-16

Abstract

(57)【要約】【課題】電子機器等に使用するマイクロホンの明瞭度
を向上させる。【解決手段】マイクケース（１）に予め嵌装部（５）
及び穿孔部（６）を設ける。そして、嵌装部（５）の中
にＤ形部材（３）を固定部（８）によって保持すること
により導音部（７）を形成する。更に、スリーブ（４）
でマイクエレメント（２）を包み込むようにして固定す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、電子機器等に内臓するマイクロホン、あるいは外部で使用するマイクロホンの構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種のマイクロホンの構造においては、例えば図３に示すように、マイクケース１に集音用の穿孔部６を設けるとともに、前記マイクケース１の内側にクッション部材を介してマイクエレメント２を取り付けていた。

【０００３】また、図４に示すように、マイクケース１に設けた穿孔部６を延長して導音部７を形成し、更に、この導音部７の終端に直接マイクエレメント２を取り付けていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述のような従来技術においては、マイクロホンの音質が損なわれないよう、マイクケースに設けられた穿孔部へ直接マイクエレメントを取り付けるのが一般的であり、かつ、このマイクエレメントに直接発声音量の大きい圧力（音圧）が加わった場合、経験上、その発する息や周囲の風などの流れによる雑音が集音されてしまい、必要な音声信号の質（音質）に悪影響を与えたり、了解度が低下するなどの問題があった。

【０００５】そこで、これらの問題を解決するために、例えばマイクケースに設けられた穿孔部の穴を小さくして、音圧による影響をなるべく少なくしたり、また、前記マイクケースとマイクエレメントとの間にスポンジなどのクッション部材を付設したものがある。

【０００６】しかし、このような構造であっても、音声周波数の高域部分が多少にかかわらず減衰してしまい、高い明瞭度を要求されるマイクロホンを使用しなければならない電子機器等では、風切り音などによる雑音を防ぐことはできても、上述した明瞭度に係わる問題は依然として未解決のままであった。

【０００７】そこで、更にこの未解決の問題を打開するものとして、マイクケースの穿孔部分を鎧戸構造にしたものがあるが、しかし、この鎧戸構造の物理的寸法などによって、風切り音や音質などが一元的に決定されてしまい、発声方法の異なる個人、あるいは外国語などのような言語学的特徴を有する発声の補正（特に高域に属する子音）を行うことは全くできなかった。

【０００８】本考案は、従来より知られていたマイクロホンの構造の、このような欠点を改良する目的で成されたものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、電子機器等に使用するマイクロホンの構造であって、予めマイクケースに穿孔部を設け、更に、スリーブの中へマイクエレメントを嵌合して固着するとともに、前記マイクケースの嵌装部へ組み入れる一方、この嵌装部の略前半部分にＤ形部材を固定部により保持して導音部を形成し、かつ、前記Ｄ形部材を左右方向に回転又は上下方向に可動することにより、前記導音部の開口面積を可変しうるようにしたものである。

【００１０】

【考案の実施の形態】

次に、本考案のマイクロホンの構造を図面に基づいて説明するが、図１は本考案によるマイクロホンの略断面図であり、図２はＤ形部材の側面図及び断面図を示したものであって、図３及び図４は従来の実施例を示した略断面図である。

【００１１】予めマイクケース１に嵌装部５及び穿孔部６を成型し、前記嵌装部５の略前半部分に、固定部８によってＤ形部材３を保持することにより導音部７を形成する。

【００１２】次に、嵌装部５の後半部分に、マイクエレメント２を固定するためのスリーブ４を設けて、このスリーブ４の中へ前記マイクエレメント２を挿入する。

【００１３】そして、不図示の可動手段により、Ｄ形部材３を左右いずれかの方向に回転するか、あるいは上下方向にスライドすることによって、導音部７の開口面積を可変する。

【００１４】このように、上記導音部７の開口面積を可変することにより、不必要な風切り音などをカットするととともに、発話者に適した音質が選択できるものである。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は以上説明したように、Ｄ形部材の可動範囲を発話者に適した位置に設定することができるので、発声時に生ずる風切り音などの強弱や、マイクロホンの音質に係わる最良点を任意に選択しうるという、極めて優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るマイクの構造の略断面図である。

【図２】本考案に使用するＤ形部材の側面図及び断面図
である。

【図３】従来の実施例を示す略断面図である。

【図４】従来の実施例を示す略断面図である。

【符号の説明】

１マイクケース２マイクエレメント３Ｄ形部材４スリーブ５嵌装部６穿孔部７導音部８固定部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】マイクケース（１）に音声が通過する穿
孔部（６）を設け、更に、マイクエレメント（２）を固
着するためのスリーブ（４）とともに、これを前記マイ
クケース（１）の嵌装部（５）により保持し、かつ、こ
の嵌装部（５）の略前半部分に、Ｄ形部材（３）を固定
部（８）によって保持することにより、導音部（７）を
形成して成ることを特徴とするマイクロホンの構造。
【請求項２】Ｄ形部材（３）を左右いずれかの方向に
回転することにより、導音部（７）の開口面積を可変し
うることを特徴とする請求項１記載のマイクロホンの構
造。
【請求項３】Ｄ形部材（３）を上下いずれかの方向に
可動することにより、導音部（７）の開口面積を可変し
うることを特徴とする請求項１記載のマイクロホンの構
造。