JP3062171B1 - 産業機械の油圧装置 - Google Patents

産業機械の油圧装置

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JP3062171B1
JP3062171B1 JP11004146A JP414699A JP3062171B1 JP 3062171 B1 JP3062171 B1 JP 3062171B1 JP 11004146 A JP11004146 A JP 11004146A JP 414699 A JP414699 A JP 414699A JP 3062171 B1 JP3062171 B1 JP 3062171B1
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hydraulic device
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裕康 小寺
和人 藤山
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Abstract

【要約】 【課題】 シリンダ等の油圧機器におけるホールディン
グ弁では、流量制御ができないので作業装置をゆっくり
下げるようなスピード制御ができない。 【解決手段】 ホールディング弁Hに、メイン部Haと
このメイン部Haを制御するセレクタ部Hbとを設け、
メイン部Haに、シリンダS側の油の圧力と、このシリ
ンダ側の油の一部を反シリンダ側に作用させた油の圧力
との圧力バランスでスライドするポペット弁Vaを設
け、セレクタ部Hbに、ポペット弁Vaの反シリンダ側
油の一部を流出させるポペット弁Vbを設けるととも
に、このポペット弁Vbの流量を制御するパイロット弁
Pを設け、このパイロット弁Pで反シリンダ側油の流出
量を制御してポペット弁VaをシリンダS側圧力と反シ
リンダS側圧力とがバランスする位置にスライドさせて
メイン部Haを流れる油流量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、建設
機械や土木機械等の産業機械における油圧装置に関し、
詳しくは、流量制御弁としての機能を有するホールディ
ング弁を具備した油圧装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、建設機械等の産業機械におい
て、作業アーム等の作業機を油圧駆動するシリンダにホ
ールディング弁が設けられている場合がある。例えば、
図5に示すような油圧ショベルにおいては、先端のバケ
ット51を駆動するシリンダ52と、アーム53を駆動
するシリンダ54と、ブーム55を駆動するシリンダ5
6とが設けられ、これらのシリンダ54,56にホール
ディング弁が設けられている。
【0003】図6は、一例として、前記ブーム55を駆
動するシリンダ56の油圧回路図を示している。この油
圧回路では、シリンダ56のロッド側油室57は油路5
8を介してコントロール弁59と連結され、ボトム側油
室60は油路61,62を介してコントロール弁59と
連結されている。このコントロール弁59には、油圧ポ
ンプ63によってタンク64から圧油が供給される油路
65と、タンク64に連結された油路66が連結されて
いる。そして、ボトム側油室60とコントロール弁59
とを連結する油路61と油路62との間にホールディン
グ弁67が設けられている。このホールディング弁67
には、シリンダ56とコントロール弁59との間で油路
を開閉するメイン部68と、このメイン部68を作動さ
せるセレクタ部69とが設けられており、このセレクタ
部69はパイロット弁70(リモコン弁)によって切換
可能なように構成されている。このパイロット弁70か
らのパイロット圧は、セレクタ部69とコントロール弁
59へ伝達され、この信号(圧力)によってセレクタ部
69とコントロール弁59が切換制御されている。71
は、タンク64へ通じる油路である。また、セレクタ部
69のシリンダ側に前記油路61と油路71を連通させ
る油路72が設けられており、リリーフ弁73と絞り7
4が設けられている。
【0004】このような油圧回路によれば、シリンダ5
6のロッド伸長時には、パイロット弁70からのパイロ
ット圧によってコントロール弁59のスプールが図の左
側に切換えられ、油圧ポンプ63から供給された圧油
は、ホールディング弁67を介して油路61からボトム
側油室60に供給される。ロッド側油室57の油は、油
路58からコントロール弁59を介してタンク64へ戻
される。この時には、メイン部68でホールディング弁
(チェック弁)の機能を発揮している。
【0005】一方、シリンダ56のロッド縮小時には、
パイロット弁70からのパイロット圧によってコントロ
ール弁59のスプールが右側に切換えられ、油圧ポンプ
63から供給された圧油がロッド側油室57に供給され
て、ボトム側油室60の油はホールディング弁67を介
してタンク64へ戻ろうとする。この時、ホールディン
グ弁67内に設けられたメイン部68は、油路61側か
らと油路72からの同圧の油とスプリング68aの力に
よって弁が閉鎖する方向(図の右側)に押圧されている
状態から、メイン部68のスプリング68a側が油路7
1と連通されてタンク64へ圧油が抜ける。そのため、
メイン部68のスプリング68a側の圧力が下がって、
反スプリング側から弁を開放方向(図の左側)へ押し
て、ボトム側油室60の油は油路62からコントロール
弁59を介してタンク64へ戻る。
【0006】なお、この種の先行技術として、例えば特
開平6−94004号公報記載の発明がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ホ
ールディング弁67の場合、メイン部68によるボトム
側油室60からの排油は、パイロット弁70で制御する
セレクタ部69の切換による「開」又は「閉」のいずれ
かしかできない。つまり、セレクタ部69を切換えるこ
とによるメイン部68の開放又は閉鎖のいずれかしかで
きない。したがって、シリンダ56のボトム側油室60
からの排油速度を制御するような操作はできない。
【0008】このことは、例えば、油圧ショベルのブー
ムを昇降させるシリンダ56のように、ボトム側油室6
0からの排油時に常にブーム自重である大荷重が作用し
ているような使用条件において、ブームをゆっくり下げ
るような流量制御、すなわちスピード制御を行うことが
できない。そのため、ブーム下げ時に緩やかな制御を行
うことができない。
【0009】なお、前記特開平6−94004号公報記
載の発明でも、このような下げ操作時のスピード制御を
任意に行うことはできない。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、前記課題を解決
するために、この出願に係る発明は、油圧機器とコント
ロール弁との間に油の流れを止めるホールディング弁を
具備した産業機械の油圧装置において、前記ホールディ
ング弁に、油圧機器とコントロール弁との間の油流量を
制御するメイン部と、該メイン部を流れる油流量を制御
するセレクタ部とを設け、前記メイン部に、油圧機器側
の油の圧力と、該油圧機器側の油の一部を反油圧機器側
に流した油の圧力との圧力バランスでスライドする弁体
を設け、前記セレクタ部に、該弁体の反油圧機器側油の
一部を流出させる制御部を設けるとともに、該制御部の
流量を制御するパイロット弁を設け、前記弁体の、油圧
機器側の油の一部を反油圧機器側に流す構成を、周方向
に設けた油溝と、弁体のスライド量に応じて該油溝に開
口する開口面積が増減するノッチとで構成した油通路で
形成し、前記パイロット弁からの信号で前記反油圧機器
側油の流出量を制御することにより前記弁体を油圧機
器側圧力と反油圧機器側圧力とがバランスする位置にス
ライドさせてメイン部を流れる油流量を制御できるよう
にしている。
【0011】このようにホールディング弁のメイン部に
設けた弁体を、セレクタ部に設けたパイロット弁で圧力
バランスさせてスライドさせ、この弁体のスライド量に
よって油圧機器側の油流量を制御できるようにすること
により、パイロット弁によって反油圧機器側からの流出
油量を調整すれば、弁体の圧力バランスする位置を変化
させることができ、この圧力バランスする位置を変化さ
せることによって、メイン部を流れる油流量を制御する
ことができる。これにより、油圧機器とコントロール弁
との間でのホールディング弁としての機能を有しつつ、
これら油圧機器とコントロール弁との間の油流量を制御
することができ、油圧機器の緩やかな制御が可能とな
る。
【0012】前記油圧機器側の油の一部を反油圧機器側
に流す構成を、弁体のスライド量の変化に応じて流量が
変化する油通路である、周方向に設けた油溝と、弁体の
スライド量に応じて該油溝に開口する開口面積が増減す
るノッチとで構成しているので、固定側と弁体側とに油
溝又はノッチをそれぞれ設けることにより、簡単な構成
で、弁体のスライドスピードを変化させ、メイン部を流
れる油流量をスライド量に応じて変化させることができ
る。
【0013】
【0014】さらに、油通路に、チェック弁の機能を有
する減圧弁を設けて所定圧の油を反油圧機器側へ流すよ
うにすれば、油圧機器側の油圧が変化しても反油圧機器
側への流出油量をほぼ一定に保つことができるので、油
圧機器側の油圧に影響されずに制御できる。
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この出願に係る発明の一実
施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態で
も、油圧ショベルのブームを昇降させるブームシリンダ
のボトム側油室側にホールディング弁を設けた油圧装置
を例に説明する。
【0017】図1はこの出願に係る発明の一実施形態を
示す油圧装置の油圧回路図であり、図2は同油圧装置を
示す図面で、(a) は構成図、(b) は弁体の斜視図であ
る。
【0018】図1に示すように、この油圧装置Aにおけ
るシリンダSは、ロッド側油室Rが油路1を介してコン
トロール弁2と連結され、ボトム側油室Bが油路3とホ
ールディング弁Hと油路4を介してコントロール弁2と
連結されている。このコントロール弁2には、油圧ポン
プ5によってタンク6から圧油を供給する油路7と、タ
ンク6へ接続された油路8が連結されている。
【0019】シリンダSのボトム側油室Bとコントロー
ル弁2との間に設けられたホールディング弁Hには、油
路3と油路4との間を連通又は遮断するメイン部Ha
と、このメイン部Haの開閉を制御するセレクタ部Hb
とが設けられている。このセレクタ部Hbは、パイロッ
ト弁P(リモコン弁)からのパイロット圧13(信号)
によって作動し、メイン部Haの流量制御が行えるよう
に構成されている。コントロール弁2も、パイロット弁
Pからのパイロット圧14によって作動する。また、油
路3とセレクタ部Hbの排油油路9との間にも油路10
が設けられ、リリーフ弁11と絞り12が設けられてい
る。油路9はタンク6へ抜けるドレンとなっている。
【0020】図2(a),(b) に基づいて、このホールディ
ング弁Hの構成とその機能を詳細に説明する。(a) に示
すように、この実施形態におけるメイン部Haには、ケ
ーシング18との間で、シリンダSのボトム側油室Bか
らの油路3が接続された中間油室15と、上部と下部
(この実施形態では、紙面上の上部を「上部」と、下部
を「下部」という)に上部油室16と下部油室17を形
成するような弁体であるポペット弁Vaが設けられてい
る。このポペット弁Vaは、上部油室16に設けられた
スプリング19によって下部油室17側へ押圧されてお
り、各油室に油圧が作用していない状態では、スプリン
グ19の力によって下部のポペット部20がケーシング
18との間を閉鎖した状態となっている。
【0021】この実施形態におけるポペット弁Vaは、
(b) にも示すように、上端の円柱部21から所定距離下
方の位置に、ポペット弁Vaの軸方向に長いノッチ22
が設けられている。このノッチ22は、円柱部21の周
囲に複数個設けられている。このノッチ22の所定位置
下方には、下方へ縮径する傾斜部23が形成され、縮径
した円柱部24の下方位置には拡径する傾斜部25が形
成されている。この傾斜部25の下部に形成された円柱
部26は、前記円柱部21よりも小径に形成されてい
る。さらに、この円柱部26の下部には縮径する前記ポ
ペット部20が形成され、このポペット部20の下部に
は円筒部27が形成されている。この円筒部27の内空
間が下部油室17の一部となる。この円筒部27の周囲
にも下端から軸方向に長い複数のノッチ28が設けられ
ている。このポペット弁Vaは、図の上下方向にスライ
ド(移動)可能に構成されている。
【0022】また、中間油室15に位置する円柱部24
からノッチ22に連通する油路29が設けられ、この油
路29内に減圧弁30が設けられている。この減圧弁3
0は、チェック弁の機能も有しており、円柱部24から
ノッチ22への流れのみを許容し、逆方向の流れを阻止
している。
【0023】このように構成されたポペット弁Vaによ
れば、ポペット弁Vaが上方へスライドしてノッチ22
がケーシング18の周方向に設けられた油溝31と連通
すると、油路29を介して中間油室15から上部油室1
6へ油が流れる。この時、スライド量(上下移動量)に
応じて開口面積が変化するノッチ22から油を油溝31
へ流出させるので、ノッチ22部での絞り作用を発揮さ
せることができ、開口面積の増減による流量の増減を可
能としている。
【0024】そして、このようにポペット弁Vaが上方
へスライドすると、ポペット部20がケーシング18か
ら離れて中間油室15と下部油室17とが連通し、ノッ
チ28を介してボトム側油室Bの油が下部油室17側へ
流れ出るようにしている。このノッチ28でも絞り作用
を発揮させており、開口面積の増減による流量の増減を
可能としている。
【0025】一方、セレクタ部Hbには、パイロット弁
Pからのパイロット圧13によって作動するポペット弁
Vbが設けられており、パイロット圧13が作用してい
ない状態では反パイロット圧作用側(図の右側)に設け
られたスプリング32によってポペット部33がケーシ
ング18へ押圧されている。したがって、パイロット圧
13が作用していない状態では、スプリング32の力に
よってポペット部33がケーシング18との間を閉鎖し
た状態となっている。
【0026】このポペット弁Vbには、メイン部Haか
らの油路34と連通している流入部35と、ポペット弁
Vbが開放した時にスプリング32側へ油を逃す流出部
36とを形成する中間リング37が設けられている。こ
の中間リング37には、絞り機能を発揮するノッチ38
が周囲に設けられている。ポペット弁Vbが閉鎖した状
態では、中間リング37のノッチ38はケーシング18
に設けられた油溝39と連通しないように構成されてい
る。
【0027】このポペット弁Vbがパイロット弁Pから
のパイロット圧13でスプリング32に抗して図の右側
へスライドすると、ノッチ38とケーシング18の油溝
39とが連通して流入部35の油が流出部36へ流出す
る。このノッチ38も、開口面積が徐々に増えると流量
が増加するような絞り機能を発揮するように構成されて
いる。このノッチ38が、開閉によって油の流出量を制
御する制御部である。
【0028】この実施形態では、スプリング32側に逃
した油を油路9からタンク6へ抜くドレンとしている。
これにより、セレクタ部Hbから逃す油に背圧が作用し
ないようにし、パイロット弁Pでの制御に背圧が影響し
ないようにしている。なお、この油路9は他の油路へ接
続してもよい。
【0029】また、パイロット弁Pからのパイロット圧
14は前記コントロール弁2へ伝達され、このパイロッ
ト圧14によってコントロール弁2が制御される。
【0030】なお、この実施形態では、制御手段をパイ
ロット弁Pで操作するセレクタ部Hbで構成している
が、制御手段はこの実施形態に限定されるものではな
い。
【0031】図3は図2(a) に示す油圧装置のボトム側
排油状態を示す構成図であり、前記図2(a), (b)とと
もに、この油圧装置Aによる、ホールディング弁として
の機能を発揮しつつ流量制御弁としての機能を発揮する
作用を以下に説明する。
【0032】すなわち、シリンダSのロッド伸長時に
は、パイロット弁Pからの信号14によってコントロー
ル弁2のスプールがスライドさせられて左に切換えら
れ、油圧ポンプ5から供給された圧油は、メイン部Ha
の下部油室17からポペット弁Vaを押上げて油路3か
らボトム側油室Bに供給される。この時のロッド側油室
Rの油は、油路1からコントロール弁2を介してタンク
6へ戻される。このロッド伸長時には、メイン部Haは
チェック弁として機能している。
【0033】一方、シリンダSのロッド縮小時には、パ
イロット弁Pからの信号14によってコントロール弁2
のスプールがスライドさせられて右側に切換えられ、油
圧ポンプ5から供給された圧油が油路1を介してロッド
側油室Rに供給され、ボトム側油室Bの油はメイン部H
aの中間油室15から下部油室17と油路4とコントロ
ール弁2を介してタンク6へ戻ろうとする。
【0034】この時、パイロット弁Pからセレクタ部H
bへもパイロット圧13が出力されており、このパイロ
ット圧13によってポペット弁Vbがスプリング32に
抗して図の右側へスライドさせられる。このポペット弁
Vbがスライドしてノッチ38と油溝39とが連通する
と、メイン部Haと連結された油路34の油が流入部3
5から流出部36へ流れ、開放されたポペット部33か
ら油路9を介してタンク6へと油が流出する。この流出
量は、制御用の小流量である。
【0035】この油路34の油が流出すると、メイン部
Haの上部油室16の圧力が下がるため、ボトム側油室
Bから中間油室15に作用している圧油によってポペッ
ト弁Vaが上方へスライドさせられる。このポペット弁
Vaが上方へスライドさせられると、ノッチ22の上部
が油溝31と連通して、ノッチ22から油溝31へ油が
流れ出す。この油の流れる量はノッチ22の開口面積に
よって決まり、前記セレクタ部Hbから流出させる油量
を多くすれば、上部油室16の圧力降下が大きいのでス
ライド量が増えて多くなり、セレクタ部Hbの流出量を
少なくすれば、上部油室16の圧力降下が少ないのでス
ライド量は小さくなって少なくなる。このようにノッチ
22から上部油室16へ油が流れている時でも、前記セ
レクタ部Hbからは所定量(ノッチ22から流れる量よ
りも少量)の油は流出している。
【0036】そして、上部油室16に流れた油で上部油
室16の圧力が上昇し、上部油室16の油圧P16とスプ
リング19の力でポペット弁Vaを押し下げる力(油圧
16×直径aの面積+スプリング力)と、中間油室15
の油圧P15によってポペット弁Vaを押し上げる力(油
圧P15×傾斜部23の面積)とが圧力バランスする位置
までポペット弁Vaがスライド(上昇)する。この状態
が図3に示す状態であり、中間油室15から減圧弁30
とノッチ22を介して上部油室16へ流れた油は、上部
油室16を所定の圧力に保ちつつ、その一部は、油路3
4を介してセレクタ部Hbのノッチ38から流出してタ
ンク6へと流出している。
【0037】このようにポペット弁Vaが上昇すると、
ポペット部20に隙間ができて中間油室15と下部油室
17とが円筒部27のノッチ28で連通するため、この
ノッチ28からシリンダSのボトム側油室Bの油を下部
油室17と油路4とコントロール弁2を介してタンク6
へ排出させることができる。この排出量は、ポペット弁
Vaのスライド量(上昇量)に応じて面積が広がるノッ
チ28の開口面積によって決まる。
【0038】したがって、パイロット弁Pによってポペ
ット弁Vbを制御してノッチ38からの流出量を調節す
れば、上部油室16の圧力と中間油室15の圧力とがバ
ランスする位置までポペット弁Vaがスライド(上昇)
するので、このポペット弁Vaのスライド量に応じたノ
ッチ28の開口面積からボトム側油室Bの油をタンク6
へ排出するように制御できる。
【0039】また、この実施形態では、中間油室15と
ノッチ22との間に減圧弁30を設けているので、中間
油室15の圧力、つまり油路3の油圧が、例えば、数十
kg/cm2 〜数百kg/cm2 のように大きく変化したとして
も、所定圧まで減圧してノッチ22から上部油室16へ
油を流すことができるので、ノッチ22から上部油室1
6へ流れる油の圧力変動を抑えてポペット弁Vaのスラ
イド動作を緩やかにすることができる。このようにポペ
ット弁Vaのスライド動作が緩やかに変動するようにす
れば、シリンダSの下げ動作も緩やかに変化させること
ができる。
【0040】図4は図2の油圧装置における油の流量変
化の一例を示す線図であり、横軸にパイロット圧を、縦
軸に油の流量を示している。前記したパイロット圧を上
昇させることにより、セレクタ部Hbのノッチ38(絞
り)から流出させる流量qbを増加させてメイン部Ha
のノッチ22から上部油室16へ流れる流量qaを増加
させると、中間油室15からノッチ28を介して下部油
室17へ流れ出る流量qcが増加することを示してい
る。但し、流量qaは制御用の少流量であるのに対し、
流量qcはシリンダSを動作させるための大流量が流れ
るように設定されている。なお、各流量は概念的に示し
たものであり、必ずしもこの流量差となるものではな
い。
【0041】また、図3に示す状態からパイロット弁P
の操作を中立位置へ戻すと、セレクタ部Hbのポペット
弁Vbがスプリング32によって閉鎖されるので、セレ
クタ部Hbからの流出油が止まり、上部油室16の油圧
が増加して、中間油室15の油圧による押上力が油圧的
にバランスし、スプリング19の力によって、ポペット
部20をケーシング18へ押圧させた閉鎖状態となり、
図2(a) に示すようなホールディング弁として機能す
る。
【0042】なお、前記実施の形態では、図に示すポペ
ット弁Va,Vbに基づいて説明したため、上下左右の
方向を紙面に基づいて説明したが、弁の向き等は前記実
施の形態に限定されるものではない。
【0043】さらに、上述した実施形態は一実施形態で
あり、この出願に係る発明の要旨を損なわない範囲での
種々の変更は可能であり、この出願に係る発明は上述し
た実施形態に限定されるものではない。
【0044】
【発明の効果】この出願に係る発明は、以上説明したよ
うな形態で実施され、以下に記載するような効果を奏す
る。
【0045】制御手段で弁体の圧力バランスする位置を
変化させればメイン部を流れる油流量を制御することが
できるので、油圧機器とコントロール弁との間でのホー
ルディング弁としての機能を有しつつ、これら油圧機器
とコントロール弁との間の油流量を制御することがで
き、油圧機器の緩やかな制御ができる油圧装置を提供す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願に係る発明の一実施形態を示す油圧装
置の油圧回路図である。
【図2】図1に示す油圧装置の図面であり、(a) は構成
図、(b) は弁体の斜視図である。
【図3】図2(a) に示す油圧装置のボトム側排油状態を
示す構成図である。
【図4】図2の油圧装置における油の流量変化の一例を
示す線図である。
【図5】従来から使用されている産業機械の一例である
油圧ショベルを示す側面図である。
【図6】図5に示す油圧ショベルに用いられている従来
の油圧装置の油圧回路図である。
【符号の説明】
1…油路 2…コントロール弁 3…油路 4…油路 5…油圧ポンプ 6…タンク 7…油路 8…油路 9…油路 10…油路 11…リリーフ弁 13,14…パイロット圧 15…中間油室 16…上部油室 17…下部油室 18…ケーシング 19…スプリング 20…ポペット部 21…円柱部 22…ノッチ 23…傾斜部 24…円柱部 25…傾斜部 26…円柱部 27…円筒部 28…ノッチ 29…油路 30…減圧弁 31…油溝 32…スプリング 33…ポペット部 34…油路 35…流入部 36…流出部 37…中間リング 38…ノッチ 39…油溝 A…油圧装置 S…シリンダ R…ロッド側油室 B…ボトム側油室 H…ホールディング弁 Ha…メイン部 Hb…セレクタ部 P…パイロット弁 P15…油圧 P16…油圧 Va,Vb…ポペット弁 a…直径 qa,qb,qc…流量
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−47583(JP,A) 特開 昭63−235706(JP,A) 特開 昭63−145803(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 11/00 - 11/22 F02F 9/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧機器とコントロール弁との間に油の
    流れを止めるホールディング弁を具備した産業機械の油
    圧装置において、 前記ホールディング弁に、油圧機器とコントロール弁と
    の間の油流量を制御するメイン部と、該メイン部を流れ
    る油流量を制御するセレクタ部とを設け、前記メイン部
    に、油圧機器側の油の圧力と、該油圧機器側の油の一部
    を反油圧機器側に流した油の圧力との圧力バランスでス
    ライドする弁体を設け、前記セレクタ部に、該弁体の反
    油圧機器側油の一部を流出させる制御部を設けるととも
    に、該制御部の流量を制御するパイロット弁を設け、
    記弁体の、油圧機器側の油の一部を反油圧機器側に流す
    構成を、周方向に設けた油溝と、弁体のスライド量に応
    じて該油溝に開口する開口面積が増減するノッチとで構
    成した油通路で形成し、前記パイロット弁からの信号
    前記反油圧機器側油の流出量を制御することにより
    記弁体を油圧機器側圧力と反油圧機器側圧力とがバラン
    スする位置にスライドさせてメイン部を流れる油流量を
    制御できるようにしたことを特徴とする産業機械の油圧
    装置。
  2. 【請求項2】 油通路に、チェック弁の機能を有する
    圧弁を設けて所定圧の油を反油圧機器側へ流すようにし
    たことを特徴とする請求項2記載の産業機械の油圧装
    置。
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