JP3059980U

JP3059980U - 家庭用電気掃除機の吸引力を利用するアイロン仕上げ装置

Info

Publication number: JP3059980U
Application number: JP1998010802U
Authority: JP
Inventors: 康男礒野; 正一泉川
Original assignee: 康男礒野; 正一泉川
Priority date: 1998-12-18
Filing date: 1998-12-18
Publication date: 1999-07-13
Anticipated expiration: 2004-12-18

Abstract

(57)【要約】【課題】従来のアイロン台（メッシュ式も含む）は、
アイロン仕上げで与えた温度や湿度を十分に除去できな
いために、折り目付けやしわ伸ばしなどの効果が十分満
足できるものではなかった。【解決手段】メッシュ式アイロン台に電気掃除機を結
合して、スチームアイロンで仕上げしたあと、掃除機
で急速に除湿冷却することで、折り目の強さや整形の保
持性などの仕上がり品質を改善することを特徴とする
家庭用アイロン仕上げ装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の所属する技術分野】

この考案は、衣料などの繊維製品のアイロン仕上げに利用するもので、家庭におけるアイロン仕上げに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

家庭においては、アイロン台とスチームアイロンを用いて衣料などのアイロン仕上げを行うのが一般的である。アイロン仕上げには加湿、加温、加圧の３要素が有効であり、この要素のうち加温と加湿には、スチームアイロンが利用されている。また、加圧にはアイロンの自重などが利用されている。アイロン台は、そのマットのクッション性を利用して「あたり（アイロンで光ること）」の発生を防止したり、マットの綿が仕上げに用いた熱や湿気の一部を吸収して、仕上げ効果を補助していた。そもそもアイロン仕上げの目的は、整形、しわ伸ばし、折り目付けなどである。従来の仕上げ装置は、それらの目的を十分に達成していない。即ち、仕上げの作業性や仕上がり品質が十分に満足されていた、とは言いがたい。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術には、次のような欠点があった。（イ）従来のアイロン台（メッシュ式も含む）は、アイロン仕上げで衣料などに与えた温度や湿度を十分には除去できていないため、せっかく伸ばした「しわ」が仕上げ後すぐに元に戻ったり、「折り目」の付き方が不十分であったりした。（ロ）衣料などの種類により仕上げ方法（アイロンの当て方など）を変える必要があるが、その技術の習熟には多くの経験を要するため、そのことが家庭で満足のいくアイロン仕上げができなかった理由である。本考案はこれらの欠点を除くためになされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（イ）メッシュ式アイロン台に、掃除機を結合させる。（ロ）その掃除機の吸引力を利用して、仕上げ後の冷却や除湿を速やかに行うことで、従来の方法では不完全であった整形・保形などの仕上げ効果を著しく改善することができる。（ハ）掃除機の強弱スイッチで吸引力を調節することにより、衣料などの繊維製品別の仕上げ品質も大きく改善できる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

（イ）メッシュ式アイロン台（図４参照）の裏側を密閉し、その裏側の中央付近にＬ型結合部品を付ける（図２参照）。そのＬ型結合部品は、掃除機の吸引パイプの一端を容易に、そして密に結合させるための部品である。（図１参照）（ロ）（イ）の仕上げ装置に掃除機を結合し、掃除機の強弱スイッチが、アイロン仕上げ作業時に手元にあるように掃除機を配置する。

【０００６】

【考案の効果】

（イ）掃除機の吸引の有無による「除湿効果」は、衣料生地サンプルの仕上げ前後における重量変化を計測し、サンプル生地の吸湿率を算出してその効果を確認した。その一例を（表１）に示す。上記が示すように、掃除機による吸引の急速除湿効果は顕著である。なお、冷却効果については計測していないが、仕上がり品の手触りにおいて、掃除機の吸引による冷却効果は十分に発揮されていることを確認した。（ロ）吸引の有無による総合的な仕上げ効果は、その代表として「折り目付け効果」で評価することとした。この場合の効果は、「折り目の強さ」を仕上げ直後の折り目の開角度で、そして「折り目の保持性」を洗濯後の折り目に荷重を掛けたあとの開角度を計測して評価した。その計測結果を（表２）に示す。（表２）にあるように、「折り目の強さ」および「折り目の保持性」ともに掃除機の吸引による効果が顕著であることが分かる。（ハ）スチームアイロンのスチーム量および仕上げ温度と掃除機の吸引程度を、各種の繊維製品の性質によって調整することで、各種の繊維製品の仕上がり品質を大幅に改善できることを確認した、その仕上げ方法の一例を（表３）に示す。（ニ）市販されている掃除機は、それをアイロン仕上げに併用しても、掃除機本来の性能に何等の支障を来すことはなかった。このことにより、掃除機を掃除以外にも利用できることで、掃除機の利用範囲をおおきく拡大できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】メッシュ式アイロン台の裏側を密閉し、その
中央付近にＬ型結合部品を付けた形態を裏側からみた平
面図である。

【図３】図２の側面図である。

【図４】メッシュ式アイロン台の構造を示し、併せて
それにＬ型結合部品を付けた形態を示す斜視図である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】家庭用メッシュ式アイロン台に家庭用電
気掃除機（以下掃除機という）を結合させ、掃除機の吸
引力を利用することで衣料などの繊維製品のアイロン仕
上げ効果や仕上がり品質を向上させることを目的とする
アイロン仕上げ装置。