JP3059118U - ステッピングモータの制御装置 - Google Patents

ステッピングモータの制御装置

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JP3059118U JP1998009039U JP903998U JP3059118U JP 3059118 U JP3059118 U JP 3059118U JP 1998009039 U JP1998009039 U JP 1998009039U JP 903998 U JP903998 U JP 903998U JP 3059118 U JP3059118 U JP 3059118U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転子のスタート位置がノーマルステップ及び
ハーフステップのいずれの位置にあっても、所望の加速
特性を得ることができるようにする。 【解決手段】補正データ格納部に、回転子のスタート位
置が二相励磁の位置(ノーマルステップ)であるときの
第1の加速用補正データと一相励磁の位置(ハーフステ
ップ)であるときの第2の加速用補正データを格納して
おき、スタート位置検出手段により回転子がスタートす
る位置を検出し(ステップS1)、検出されたスタート
位置の判定を行い(ステップS2)、スタート位置が二
相励磁の位置であれば駆動制御部により補正データ格納
部から第1の加速用補正データを読み出して励磁電流の
補正を行い(ステップS3、S4)、一相励磁の位置で
あれば、第2の加速用補正データを読み出して励磁電流
の補正を行う(ステップS5、S6)。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、印字装置の印字ヘッドの移動用や紙送り用に使用されるステッピ ングモータの制御を行うステッピングモータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、ファクシミリ等の印字装置の印字ヘッドの移動用や紙送り用に使用 されるステッピングモータは、複数相の励磁コイルを有する固定子及び回転子か ら成り、通常これらの励磁コイルを励磁する方式として、一相励磁、一−二相励 磁、二相励磁、二−三相励磁、三相励磁、四相励磁など種々の方式があり、同時 に励磁する相が多いほどトルクが大きく滑らかに回転する。
【0003】 そして、一般には予め決められた一定の相励磁方式で各励磁コイルに励磁電流 が供給されるが、従来、特開昭60−40269号公報に記載のように、シリア ルプリンタの紙送り用ステッピングモータにおいて、励磁相を変えることで通常 印字モード及び精細印字モード、更には高精細印字モードの切り換えを行うこと も行われている。
【0004】 ところで、励磁コイルへの励磁電流の供給は、例えば図5に示すような構成の 制御装置により行われる。即ち、プロセッサ及び所定の制御プログラムが格納さ れたROM等から成るCPU1により、プリンタの場合にはプリンタドライバ側 からの印字データに基づき印字制御等の所定の制御を行うべく種々の信号が出力 される。
【0005】 そして、CPU1の制御のもと駆動制御部2の複数の出力端子から、予め定め られた相励磁方式に従って励磁電流を供給するよう駆動部3にパルス信号から成 る制御信号が出力され、駆動部3によりステッピングモータ4の各励磁コイル( 図示せず)に励磁電流が供給されてステッピングモータ4が上記した印字データ に応じた所要のステップ数だけ駆動される。
【0006】 また、ステッピングモータ4は、例えばストップの際に、機構部分の摩擦や慣 性等との関係で回転子が所要のステップ数回転しても規定通りの位置に停止せず 、スタートの際にも一定速度に到達するまでの立上がり時間がばらついたり回転 速度が不安定で振動したりするという特有の問題がある。
【0007】 そのため通常、回転子のスタート時の加速特性及びストップ時の減速特性をそ れぞれ所望の特性に維持すべく励磁電流を補正するための加速用補正データ及び 減速用補正データから成るランプテーブルを格納したランプテーブル格納部5を 設け、駆動制御部2によりスタート時及びストップ時にランプテーブル格納部5 のランプテーブルから加速用補正データ及び減速用補正データがそれぞれ読み出 され、読み出されたこれら補正データに基づき各励磁コイルに供給される励磁電 流が補正される。
【0008】 このとき、ランプテーブル格納部5に格納される加速時の補正データとして、 起動開始から速度が安定化するまでの時間が所定時間以内になるように、駆動制 御部2から駆動部3に出力すべき加速途中における一定時間毎の制御信号のパル ス周波数データが格納され、時間が経過するに連れてパルス周波数が増大するデ ータとなっている。一方、ランプテーブル格納部5に格納される減速時の補正デ ータとして、減速開始からストップするまでの時間が一定になるように、駆動制 御部2から駆動部3に出力すべき減速途中における一定時間毎の制御信号のパル ス周波数データが格納され、時間が経過するに連れてパルス周波数が減少するデ ータとなっている。
【0009】 ところで、ステッピングモータ4の励磁方式が例えば二相励磁の場合、図6に 示すように、ステッピングモータ4を4相として、回転子はA、B、C、Dの各 相の中間の二相励磁の位置であるノーマルステップ(図6中の実線矢印の位置) 及びこれに隣接するノーマルステップを1ステップとして回転するが、更に細か なステップ制御をするために、従来1ステップの中間位置であってA、B、C、 Dの各相に対峙するハーフステップ(図6中の破線矢印の位置)を形成すること も行われている。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、このようなハーフステップを形成した場合には、励磁方式を変えるな どして回転子を一相励磁の位置にストップさせ、スタート時には一相励磁の位置 からスタートさせる必要があるが、ノーマルステップとハーフステップとでは、 励磁状態が異なってトルクが相違することから、スタート時の加速特性及びスト ップ時の減速特性が異なる。
【0011】 そのため、ノーマルステップ及びハーフステップに関係なく、同じ加速用補正 データ及び減速用補正データに従って加速時及び減速時に各励磁コイルに供給す る励磁電流の補正を行った場合には、ノーマルステップとハーフステップとで加 速特性及び減速特性がばらつき、所望の加速特性及び減速特性を得ることができ なくなるという問題がある。
【0012】 この考案が解決しようとする課題は、回転子のスタート位置及びストップ位置 がノーマルステップ及びハーフステップのいずれの位置にあっても、所望の加速 特性及び減速特性を得ることができるようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本考案は、固定子用の複数相の励磁コイルと 、前記各励磁コイルに励磁電流を供給して回転子を回転させる駆動部と、予め定 められた相励磁方式に従って前記励磁電流を供給するよう前記駆動部に制御信号 を出力する駆動制御部とを備えたステッピングモータの制御装置において、前記 回転子のスタート位置が二相励磁の位置であるときの第1の加速用補正データと 一相励磁の位置であるときの第2の加速用補正データを格納した補正データ格納 部を設けると共に、前記回転子がスタートする位置を検出するスタート位置検出 手段を設け、前記スタート位置検出手段によって検出されるスタート位置が二相 励磁の位置か一相励磁の位置かに応じて、前記駆動制御部により前記補正データ 格納部から前記第1、第2の加速用補正データを択一的に読み出して励磁電流の 補正を行うことを特徴としている。
【0014】 このような構成によれば、スタート位置検出手段により検出される回転子のス タート位置が二相励磁の位置(ノーマルステップ)であれば、駆動制御部により 補正データ格納部から第1の加速用補正データが読み出され、スタート位置検出 手段により検出される回転子のスタート位置が一相励磁の位置(ハーフステップ )であれば、駆動制御部により補正データ格納部から第2の加速用補正データが 読み出される。
【0015】 そのため、第1、第2の加速用補正データに基づいて励磁電流を補正したとき にほぼ同じ加速特性が得られるように、機構部分の摩擦や慣性等を考慮して第1 、第2の加速用補正データを設定しておくことで、回転子のスタート位置がノー マルステップ及びハーフステップのいずれの位置にあっても、所望の加速特性を 得ることが可能になる。
【0016】 また、本考案は、前記回転子がストップすべきストップ位置が二相励磁の位置 であるときの第1の減速用補正データと一相励磁の位置であるときの第2の減速 用補正データを格納した補正データ格納部を設けると共に、前記回転子がストッ プすべきストップ位置を検出するストップ位置検出手段を設け、前記ストップ位 置検出手段によって検出されるストップ位置が二相励磁の位置か一相励磁の位置 かに応じて、前記駆動制御部により前記補正データ格納部から前記第1、第2の 減速用補正データを択一的に読み出して励磁電流の補正を行うことを特徴として いる。
【0017】 このようにすれば、ストップ位置検出手段により検出される回転子のストップ 位置が二相励磁の位置(ノーマルステップ)であれば、駆動制御部により補正デ ータ格納部から第1の減速用補正データが読み出され、ストップ位置検出手段に より検出される回転子のストップ位置が一相励磁の位置(ハーフステップ)であ れば、駆動制御部により補正データ格納部から第2の減速用補正データが読み出 される。
【0018】 そのため、第1、第2の減速用補正データに基づいて励磁電流を補正したとき にほぼ同じ減速特性が得られるように、機構部分の摩擦や慣性等を考慮して第1 、第2の減速用補正データを設定しておくことで、回転子のストップ位置がノー マルステップ及びハーフステップのいずれの位置にストップする場合であっても 、所望の減速特性を得ることが可能になる。
【0019】 更に、本考案は、前記回転子のスタート位置及びストップ位置が共に二相励磁 の位置であるときの第1の加減速用補正データ、スタート位置が二相励磁の位置 でストップ位置が一相励磁の位置であるときの第2の加減速用補正データ、スタ ート位置が一相励磁の位置でストップ位置が二相励磁の位置であるときの第3の 加減速用補正データ、スタート位置及びストップ位置が共に一相励磁の位置であ るときの第4の加減速用補正データを格納した補正データ格納部を設けると共に 、前記回転子がスタートする位置を検出するスタート位置検出手段及び前記回転 子がストップすべきストップ位置を検出するストップ位置検出手段を設け、前記 スタート位置検出手段及び前記ストップ位置検出手段によって検出されるスター ト位置及びストップ位置が一相励磁の位置か二相励磁の位置かに応じて、前記駆 動制御部により前記補正データ格納部から前記第1ないし第4の加減速用補正デ ータのいずれかを択一的に読み出して励磁電流の補正を行うことを特徴としてい る。
【0020】 こうすると、スタート位置検出手段及びストップ位置検出手段によりそれぞれ 検出される回転子のスタート位置及びストップ位置が共に二相励磁の位置(ノー マルステップ)であれば、駆動制御部により補正データ格納部から第1の加減速 用補正データが読み出され、スタート位置が二相励磁の位置(ノーマルステップ )でストップ位置が一相励磁の位置(ハーフステップ)であれば第2の加減速用 補正データが読み出され、スタート位置が一相励磁の位置(ハーフステップ)で ストップ位置が二相励磁の位置で(ノーマルステップ)であれば第3の加減速用 補正データが読み出され、スタート位置及びストップ位置が共に一相励磁の位置 (ハーフステップ)であれば第4の加減速用補正データが読み出される。
【0021】 そのため、第1ないし第4の加減速用補正データそれぞれに基づいて励磁電流 を補正したときにほぼ同じ加速特性或いは減速特性が得られるように、機構部分 の摩擦や慣性等を考慮して各加減速用補正データを設定しておくことで、回転子 のスタート位置及びストップ位置がノーマルステップ及びハーフステップのいず れの位置にあっても、所望の加速特性及び減速特性を得ることが可能になる。
【0022】 また、本考案は、前記スタート位置検出手段が、前記回転子のスタート時にお ける前記駆動制御部から前記駆動部への制御信号のレベルを検出することでスタ ート位置を検出することを特徴としている。
【0023】 こうすれば、回転子のスタート位置が、二相励磁の位置(ノーマルステップ) か一相励磁の位置(ハーフステップ)かを容易に検出することが可能になる。
【0024】 更に、本考案は、前記ストップ位置検出手段が、前記回転子のスタート時にお ける前記駆動制御部から前記駆動部への制御信号のレベルを検出し、予め設定さ れた回転ステップ数データに基づいて前記回転子のストップすべきストップ位置 を導出することを特徴としている。
【0025】 こうすると、回転子のストップすべきストップ位置が、二相励磁の位置(ノー マルステップ)か一相励磁の位置(ハーフステップ)かを容易に検出することが 可能になる。
【0026】 また、本考案は、ステッピングモータが、印字装置の印字ヘッドの移動用であ ることを特徴としている。
【0027】 こうすると、回転子のスタート位置がノーマルステップ及びハーフステップの いずれの位置にあっても、印字ヘッドの特にスタート時の加速特性を所望の特性 にすることができ、安定した印字動作を得ることが可能になる。
【0028】 更に、本考案は、ステッピングモータが、印字装置の紙送り用であることを特 徴としている。
【0029】 この場合、回転子がストップすべきストップ位置がノーマルステップ及びハー フステップのいずれの位置にあっても、特に紙送り時の減速特性を所望の特性に することができ、安定した紙送り動作を得ることが可能になる。
【0030】
【考案の実施の形態】
(第1の実施形態) この考案を印字装置であるプリンタの印字ヘッドの移動用モータ(以下、これ をキャリッジモータという)に適用した場合における第1の実施形態について図 1及び図2を参照して説明する。但し、図1はブロック図、図2は動作説明用フ ローチャートである。
【0031】 図1において、11はプロセッサ及び所定の制御プログラムが格納されたRO M等から成り図示しないプリンタドライバ側からの印字データに基づく印字デー タ信号を出力するCPU、12は駆動制御部であり、ASICから成り、CPU 11からの印字データ信号に基づく回転ステップ数から、回転子をストップすべ きストップ位置を算出し、現在の停止位置から算出したストップ位置まで印字ヘ ッドを移動すべく予め定められた相励磁方式に従って4個の出力端子12a、1 2b、12c、12dよりパルス信号から成る駆動制御信号を出力する。
【0032】 また図1において、13は駆動部であり、4個のトランジスタから成り、駆動 制御部12から各トランジスタのベースそれぞれに入力される駆動制御信号によ ってトランジスタが適宜オンし、各トランジスタのオンにより、キャリッジモー タ14の例えば4相の励磁コイルそれぞれに励磁電流が供給され、回転子が移動 制御される。
【0033】 このとき、例えば駆動部13の各トランジスタをNPN型により構成した場合 には、各々のベースにハイレベル(以下、Hという)の駆動制御信号が入力され ればそのトランジスタはオンし、そのオンしたトランジスタのエミッタに接続さ れた励磁コイルに励磁電流が供給され、ベースがローレベル(以下、Lという) の場合にはそのトランジスタはオフとなってそのトランジスタのエミッタに接続 された励磁コイルに励磁電流は供給されない。
【0034】 そして、回転子のスタート時において駆動制御部12の各出力端子12a〜1 2dのうちどれがHでどれがLであるかを判定することで、回転子が二相励磁の 位置(ノーマルステップ)または一相励磁の位置(ハーフステップ)のいずれか らスタートするかを判断することができるため、スタート時における各出力端子 12a〜12dのレベル情報を位相情報として駆動制御部12からCPU11に 送出し、この位相情報からCPU11は回転子がスタートする位置を検出するよ うになっている。このようなCPU11によるスタート位置の検出処理がスター ト位置検出手段に相当する。
【0035】 更に図1において、15は補正データ格納部であり、ダイナミックRAM(D −RAM)から成り、起動開始から速度が安定化するまでの時間が所定時間以内 になるように、駆動制御部12から駆動部13に出力すべき加速途中における一 定時間毎の制御信号のパルス周波数データから成る加速用補正データであって、 回転子のスタート位置が二相励磁の位置であるときの第1の加速用補正データと 一相励磁の位置であるときの第2の加速用補正データの2種類の加速用補正デー タを格納している。尚、第1、第2の加速用補正データは、キャリッジモータ1 4の機構部分の摩擦や慣性等を考慮して設定されている。
【0036】 このように、2種類の加速用補正データを設けたのは、回転子のスタート位置 が二相励磁の位置(ノーマルステップ)であるときと一相励磁の位置(ハーフス テップ)であるときとで発生トルクが異なり、1種類の加速用補正データではス タート位置によって加速特性が相違することから、回転子のスタート位置に関係 なく常に一定の加速特性が得られるようにするためである。
【0037】 つぎに、動作について説明すると、図2のフローチャートに示すように、CP U11により回転子のスタート位置が検出されると(ステップS1)、検出され たスタート位置が二相励磁の位置(ノーマルステップ)であるか、一相励磁の位 置(ハーフステップ)であるかの判定がなされ(ステップS2)、判定の結果が 二相励磁の位置(ノーマルステップ)であれば、駆動制御部12により補正デー タ格納部15から第1の加速用補正データが読み出され(ステップS3)、読み 出された第1の加速用補正データに基づく駆動制御信号が出力され、起動開始か ら速度が安定化するまでの時間が所定時間以内になるよう加速時の励磁電流が補 正される(ステップS4)。
【0038】 一方、ステップS2の判定の結果、検出されたスタート位置が一相励磁の位置 (ハーフステップ)であれば、駆動制御部12により補正データ格納部15から 第2の加速用補正データが読み出され(ステップS5)、読み出された第2の加 速用補正データに基づく駆動制御信号が出力され、起動開始から速度が安定化す るまでの時間が所定時間以内になるよう加速時の励磁電流が補正される(ステッ プS6)。
【0039】 従って、上記した第1の実施形態によれば、キャリッジモータ14の回転子の スタート位置がノーマルステップ及びハーフステップのいずれの位置にあっても 、所望の加速特性を得ることが可能になり、印字ヘッドのスタート時の動作を安 定化させることができ、良好な印字動作の実現が可能になる。
【0040】 また、駆動制御部12から駆動部13への駆動制御信号のレベルがHかLかを 検出することでスタート位置を検出しているため、回転子のスタート位置が二相 励磁の位置(ノーマルステップ)であるか一相励磁の位置(ハーフステップ)で あるかを容易かつ確実に検出することが可能である。
【0041】 (第2の実施形態) この考案を印字装置であるプリンタの紙送り用(或いは改行用)モータ(以下 、これをフィードモータという)に適用した場合における第2の実施形態につい て図3及び図4を参照して説明する。
【0042】 図3において、21はプロセッサ及び所定の制御プログラムが格納されたRO M等から成り図示しないプリンタドライバ側からの印字データに基づく印字デー タ信号を出力するCPU、22は駆動制御部であり、ASICから成り、CPU 21からの印字データ信号に基づく回転ステップ数から、回転子をストップすべ きストップ位置を算出し、現在の位置から算出したストップ位置まで印字ヘッド を移動すべく予め定められた相励磁方式に従って4個の出力端子22a、22b 、22c、22dよりパルス信号から成る駆動制御信号を出力する。
【0043】 また図3において、23は駆動部であり、4個のトランジスタから成り、駆動 制御部22から各トランジスタのベースそれぞれに入力される駆動制御信号によ ってトランジスタが適宜オンし、各トランジスタのオンにより、フィードモータ 24の例えば4相の励磁コイルそれぞれに励磁電流が供給され、回転子が移動制 御される。例えば、駆動部23の各トランジスタをNPN型により構成した場合 には、各々のベースにHの駆動制御信号が入力されればそのトランジスタはオン し、Lの場合にはそのトランジスタはオフとなり、トランジスタのオンによって そのトランジスタのエミッタに接続された励磁コイルに励磁電流が供給される。
【0044】 そして、回転子のスタート時において駆動制御部22の各出力端子22a〜2 2dのうちどれがHでどれがLであるを判定することで、回転子が二相励磁の位 置(ノーマルステップ)または一相励磁の位置(ハーフステップ)のいずれから スタートするかを判断することができ、更にプリンタドライバからの印字データ に基づく総回転ステップ数より回転子がストップする位置を算出できるため、ス タート時における各出力端子22a〜22dのレベル情報を位相情報として駆動 制御部22からCPU21に送出し、この位相情報と印字データに基づく回転ス テップ数とから、CPU21は回転子がストップすべきストップ位置を検出する ようになっている。このようなCPU21によるストップ位置の検出処理がスト ップ位置検出手段に相当する。
【0045】 更に図1において、25は補正データ格納部であり、D−RAMから成り、回 転子の減速開始からストップするまでの時間が所定時間以内になるように、駆動 制御部22から駆動部23に出力すべき減速途中における一定時間毎の制御信号 のパルス周波数データから成る減速用補正データであって、回転子のストップ位 置が二相励磁の位置であるときの第1の減速用補正データと一相励磁の位置であ るときの第2の減速用補正データの2種類の減速用補正データを格納している。 尚、第1、第2の減速用補正データは、フィードモータ24の機構部分の摩擦や 慣性等を考慮して設定されている。
【0046】 このように、2種類の減速用補正データを設けたのは、回転子のストップ位置 が二相励磁の位置(ノーマルステップ)であるときと一相励磁の位置(ハーフス テップ)であるときとで励磁コイルによる制動トルクが異なり、1種類の減速用 補正データではストップ位置によって減速特性が相違することから、回転子のス トップ位置に関係なく常に一定の減速特性が得られるようにするためである。
【0047】 つぎに、動作について説明すると、図4のフローチャートに示すように、CP U21により回転子のスタート位置が検出されると(ステップS11)、検出さ れたストップ位置が二相励磁の位置(ノーマルステップ)であるか、一相励磁の 位置(ハーフステップ)であるかの判定がなされ(ステップS12)、判定の結 果が二相励磁の位置(ノーマルステップ)であれば、駆動制御部22により補正 データ格納部25から第1の減速用補正データが読み出され(ステップS13) 、読み出された第1の減速用補正データに基づく駆動制御信号が出力され、回転 子の減速開始からストップするまでの時間が所定時間以内になるよう減速時の励 磁電流が補正される(ステップS14)。
【0048】 一方、ステップS12の判定の結果、検出されたストップ位置が一相励磁の位 置(ハーフステップ)であれば、駆動制御部22により補正データ格納部25か ら第2の減速用補正データが読み出され(ステップS15)、読み出された第2 の減速用補正データに基づく駆動制御信号が出力され、回転子の減速開始からス トップするまでの時間が所定時間以内になるよう減速時の励磁電流が補正される (ステップS16)。
【0049】 従って、上記した第2の実施形態によれば、回転子のストップすべきストップ 位置がノーマルステップ及びハーフステップのいずれの位置であっても、所望の 減速特性を得ることが可能で、ノーマルステップまたはハーフステップのいずれ にも回転子を精度よくストップさせることが可能になり、プリンタの紙送り動作 (或いは改行動作)を安定化させることができ、良好な印字動作の実現が可能に なる。
【0050】 また、駆動制御部22から駆動部23への駆動制御信号のレベルがHかLかを 検出することでスタート位置を検出し、プリンタドライバからの印字データに基 づく総回転ステップ数から回転子がストップすべきストップ位置を算出している ため、回転子のストップ位置が二相励磁の位置(ノーマルステップ)であるか一 相励磁の位置(ハーフステップ)であるかを容易かつ確実に検出することが可能 である。
【0051】 なお、この考案の第3の実施形態として、上記した第1の実施形態におけるC PU11のようなスタート位置検出手段と、第2の実施形態におけるCPU21 のようなストップ位置検出手段の双方の手段を設けると共に、回転子のスタート 位置及びストップ位置が共に二相励磁の位置であるときの第1の加減速用補正デ ータ、スタート位置が二相励磁の位置でストップ位置が一相励磁の位置であると きの第2の加減速用補正データ、スタート位置が一相励磁の位置でストップ位置 が二相励磁の位置であるときの第3の加減速用補正データ、スタート位置及びス トップ位置が共に一相励磁の位置であるときの第4の加減速用補正データを格納 したD−RAM等から成る補正データ格納部を設け、スタート位置検出手段及び ストップ位置検出手段によって検出される回転子のスタート位置及びストップ位 置が一相励磁の位置か二相励磁の位置かに応じて、上記した第1、第2の実施形 態における駆動制御部12、22と同等の駆動制御部により補正データ格納部か ら第1ないし第4の加減速用補正データのいずれかを択一的に読み出し、読み出 した加減速用補正データにより、上記した第1、第2の実施形態における駆動部 13、23と同等の駆動部によるステッピングモータの励磁コイルへの励磁電流 の補正を行うようにしてもよい。
【0052】 この場合、一つの補正データ格納部に上記した第1ないし第4の4種類の加減 速用補正データを格納し、第1ないし第4の加減速用補正データそれぞれに基づ いて励磁電流を補正したときにほぼ同じ加速特性或いは減速特性が得られるよう に、機構部分の摩擦や慣性等を考慮して各加減速用補正データを設定しておくこ とによって、回転子のスタート位置及びストップ位置がノーマルステップ及びハ ーフステップのいずれの位置にあっても、所望の加速特性及び減速特性を得るこ とが可能になる。
【0053】 また、上記した第1、第2の実施形態では、印字装置であるプリンタの印字ヘ ッド移動用モータや紙送り用モータに本考案を適用した場合について説明したが 、本考案はプリンタ以外にファクシミリ等の印字機構を有するその他の印字装置 にも適用でき、更には印字装置以外の加速特性、減速特性が問題とされる装置に おけるステッピングモータにも本考案を適用できるのは勿論であり、上記した各 実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0054】 更に、上記した第1、第2の実施形態では4相の励磁コイルを有する場合につ いて説明したが、励磁コイルの相数は特に4相に限定されるものではなく、2相 その他の多相であってもよいのはいうまでもない。
【0055】 また、本考案は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸 脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0056】
【考案の効果】
以上のように、請求項1に記載の考案によれば、回転子のスタート位置がノー マルステップ及びハーフステップのいずれの位置にあっても、所望の加速特性を 得ることが可能になる。
【0057】 また、請求項2に記載の考案によれば、回転子のストップ位置がノーマルステ ップ及びハーフステップのいずれの位置にストップする場合であっても、所望の 減速特性を得ることが可能になる。
【0058】 また、請求項3に記載の考案によれば、回転子のスタート位置及びストップ位 置がノーマルステップ及びハーフステップのいずれの位置にあっても、所望の加 速特性及び減速特性を得ることが可能になる。
【0059】 また、請求項4に記載の考案によれば、回転子のスタート位置が、二相励磁の 位置(ノーマルステップ)か一相励磁の位置(ハーフステップ)かを容易に検出 することが可能になる。
【0060】 また、請求項5に記載の考案によれば、回転子のストップすべきストップ位置 が、二相励磁の位置(ノーマルステップ)か一相励磁の位置(ハーフステップ) かを容易に検出することが可能になる。
【0061】 また、請求項6に記載の考案によれば、回転子のスタート位置がノーマルステ ップ及びハーフステップのいずれの位置にあっても、印字装置における印字ヘッ ドの特にスタート時の加速特性を所望の特性にすることができ、安定した印字動 作を得ることが可能になる。
【0062】 また、請求項7に記載の考案によれば、回転子がストップすべきストップ位置 がノーマルステップ及びハーフステップのいずれの位置にあっても、印字装置の 紙送りに動作おける特にストップ時の減速特性を所望の特性にすることができ、 安定した紙送り動作を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1の実施形態のブロック図であ
る。
【図2】この考案の第1の実施形態の動作説明用フロー
チャートである。
【図3】この考案の第2の実施形態のブロック図であ
る。
【図4】この考案の第2の実施形態の動作説明用フロー
チャートである。
【図5】従来例のブロック図である。
【図6】従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
11、21 CPU 12、22 駆動制御部 13、23 駆動部 14 キャリッジモータ 15、25 補正データ格納部 24 フィードモータ

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子用の複数相の励磁コイルと、前記
    各励磁コイルに励磁電流を供給して回転子を回転させる
    駆動部と、予め定められた相励磁方式に従って前記励磁
    電流を供給するよう前記駆動部に制御信号を出力する駆
    動制御部とを備えたステッピングモータの制御装置にお
    いて、 前記回転子のスタート位置が二相励磁の位置であるとき
    の第1の加速用補正データと一相励磁の位置であるとき
    の第2の加速用補正データを格納した補正データ格納部
    を設けると共に、 前記回転子がスタートする位置を検出するスタート位置
    検出手段を設け、 前記スタート位置検出手段によって検出されるスタート
    位置が二相励磁の位置か一相励磁の位置かに応じて、前
    記駆動制御部により前記補正データ格納部から前記第
    1、第2の加速用補正データを択一的に読み出して励磁
    電流の補正を行うことを特徴とするステッピングモータ
    の制御装置。
  2. 【請求項2】 固定子用の複数相の励磁コイルと、前記
    各励磁コイルに励磁電流を供給して回転子を回転させる
    駆動部と、予め定められた相励磁方式に従って前記励磁
    電流を供給するよう前記駆動部に制御信号を出力する駆
    動制御部とを備えたステッピングモータの制御装置にお
    いて、 前記回転子がストップすべきストップ位置が二相励磁の
    位置であるときの第1の減速用補正データと一相励磁の
    位置であるときの第2の減速用補正データを格納した補
    正データ格納部を設けると共に、 前記回転子がストップすべきストップ位置を検出するス
    トップ位置検出手段を設け、 前記ストップ位置検出手段によって検出されるストップ
    位置が二相励磁の位置か一相励磁の位置かに応じて、前
    記駆動制御部により前記補正データ格納部から前記第
    1、第2の減速用補正データを択一的に読み出して励磁
    電流の補正を行うことを特徴とするステッピングモータ
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 固定子用の複数相の励磁コイルと、前記
    各励磁コイルに励磁電流を供給して回転子を回転させる
    駆動部と、予め定められた相励磁方式に従って前記励磁
    電流を供給するよう前記駆動部に制御信号を出力する駆
    動制御部とを備えたステッピングモータの制御装置にお
    いて、 前記回転子のスタート位置及びストップ位置が共に二相
    励磁の位置であるときの第1の加減速用補正データ、ス
    タート位置が二相励磁の位置でストップ位置が一相励磁
    の位置であるときの第2の加減速用補正データ、スター
    ト位置が一相励磁の位置でストップ位置が二相励磁の位
    置であるときの第3の加減速用補正データ、スタート位
    置及びストップ位置が共に一相励磁の位置であるときの
    第4の加減速用補正データを格納した補正データ格納部
    を設けると共に、 前記回転子がスタートする位置を検出するスタート位置
    検出手段及び前記回転子がストップすべきストップ位置
    を検出するストップ位置検出手段を設け、 前記スタート位置検出手段及び前記ストップ位置検出手
    段によって検出されるスタート位置及びストップ位置が
    一相励磁の位置か二相励磁の位置かに応じて、前記駆動
    制御部により前記補正データ格納部から前記第1ないし
    第4の加減速用補正データのいずれかを択一的に読み出
    して励磁電流の補正を行うことを特徴とするステッピン
    グモータの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記スタート位置検出手段が、前記回転
    子のスタート時における前記駆動制御部から前記駆動部
    への制御信号のレベルを検出することでスタート位置を
    検出することを特徴とする請求項1または3に記載のス
    テッピングモータの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ストップ位置検出手段が、前記回転
    子のスタート時における前記駆動制御部から前記駆動部
    への制御信号のレベルを検出し、予め設定された回転ス
    テップ数データに基づいて前記回転子のストップすべき
    ストップ位置を導出することを特徴とする請求項2また
    は3に記載のステッピングモータの制御装置。
  6. 【請求項6】 ステッピングモータが、印字装置の印字
    ヘッドの移動用であることを特徴とする請求項1ないし
    5のいずれかに記載のステッピングモータの制御装置。
  7. 【請求項7】 ステッピングモータが、印字装置の紙送
    り用であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
    かに記載のステッピングモータの制御装置。
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