JP3058901U - 容器の裁断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投入されたペットボトルのような被裁断物を
裁断部に向けて自動的に押込んで裁断するようにするこ
と。 【解決手段】 Ｖ字状に配列したロール状のカッタ１‥
‥の上方に、互いの掻込み腕９‥‥を交叉させるように
して一対の掻込みロール８、８を配設し、ホッパ１１か
ら投入した軽量のペットボトルＷ‥‥をこれらの掻込み
腕９‥‥により順次裁断部へ押込んで、効率よく裁断す
るようにしたもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はペットボトルのような容器の裁断装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

半硬質の薄肉樹脂材により成形された比較的大型のペットボトルは、回転する 切り刃に接触して裁断されることなく跳ね上る傾向を示すため、この種の裁断装 置にあたっては、ペットボトルを上から押えつけるようにして裁断しなければな らず、作業がきわめて危険であるばかりでなく、能率を高め得ないといった不都 合を有していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこのような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、 安全でしかも自動的に能率よく裁断することのできる新たな容器の裁断装置を提 供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

すなわち、本考案はこのような課題を達成するために、裁断部を挟んで複数の ロール状カッタをＶ字状に配列した容器の裁断装置において、周面に多数の掻込 み腕を突設した左右一対の掻込みロールを、掻込み腕が互いに交叉し合うよう被 裁断物の投入口に臨ませて、カッタ群の上方に配設するようにしたものである。

【０００５】

【作用】

このように構成したことにより、投入口から投入された多量の容器を左右一対 の掻込みロールによって、Ｖ字状に配列した複数のロール状カッタのもとへ自動 的に送り込んだ上、効率良く裁断する。

【０００６】

【実施例】 そこで以下に図示した実施例について説明する。 図面はいずれも本考案の一実施例を示したものである。

【０００７】 図において符号１は、周面に鋸歯状の刃を設けた円板状の切れ刃２‥‥を、そ れぞれの刃２‥‥が互いに周方向に位相をズラすように軸方向に多数積層させて 一体化したロール状のカッタで、これらのカッタ１‥‥は、互いの切れ刃３‥‥ 同士を挟み込むようにして縦に設けた上下２組のカッタ２‥‥を裁断部に臨ませ るようにしてＶ字形に配設されている。

【０００８】 これらのカッタ１‥‥のうち、上方に位置する左右のカッタ１U、１Uは,ペッ トボトルＷの巾よりも狭い間隔をもって配設され、また,下方に位置する左右の カッタ１L、１Lは,互いに噛合わせた状態で配設され、さらに、これらの軸端に 固定した図示しない歯車同士を噛合わせることにより、上方のカッタ１U、１Uは 内向きに回転するように、下方のカッタ１L、１Lは外向きに回転するように結合 された上、一連の減速輪列４を介して駆動モータ５により駆動されるように構成 されている。

【０００９】 これに対して図中符号８、８は、装置本体１０の上部ホッパ１１に臨ませるよ うにして配設した左右一対の掻込みロールで、ペットボトルＷの巾よりも広い間 隔をもって配設されたこれらのローラ８、８には、図２に示したように、鋼線を 折曲げて形成した丈高の多数の掻込み腕９‥‥が放射状に植設されていて、装置 本体１０の上部ホッパ１１から投入されたペットボトルＷを裁断位置に向けて押 込み得るよう互いの掻込み腕９‥‥を交叉させつつ内向きに回転するよう、左右 の上部カッタ１U、１Uの軸端に設けたプーリ６、６に巻回したベルト７、７を介 して結合されている。

【００１０】 なお、図中符号１３は、裁断した切屑を排出すべく装置本体１０一側下方に設 けた排出口１２に向けて斜めに張設した排出シュートを示している。

【００１１】 このように構成された実施例において、いま、上部ホッパ１１から多量のペッ トボトルＷ‥‥が装置本体１０の内部に投入されると、ホッパ１１の下方で内向 きに回転している左右の一対の掻込みロール８、８は、その周面から突出した長 い腕９、９によって投入されたベルトボトルＷを１つづつ横向きに揃えながら裁 断部へと送り込み、その下方で同じく内向きに回転している上方のカッタ１U、 １Uによってさらに下方へ押圧しつつ裁断し、ついで、下方のカッタ１L、１Lに より細かく裁断した上、排出シュート１３を介して排出口１２から外部に排出す る。

【００１２】 ところで、以上は２つの掻込みロール８、８を用いた実施例について説明した ものであるが、図３に示した実施例のように、ホッパ１１の一方の面を裁断部へ のガイド面１１ａとして形成するとともに、その対側に１つの掻込みロール８を 配設するようにすることもでき、また、掻込みロール８については、その周面に 設ける腕９を、図４に示したように、先端を回転方向上手側に折曲げ形成するこ とによって、ペットボトルＷの掻込み効率をさらに高めるようにすることができ る。

【００１３】 また、以上はペットボトルを裁断対象として説明したものであるが、この種の ものに限らず空缶の破砕処理に対しても本考案にかかる装置を適用することがで きる。

【００１４】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、周面に多数の掻込み腕を突設した掻込みロ ールを互いの掻込み腕が交叉するようにして、Ｖ字状に配列したカッタ群の上方 に配設するようにしたので、被裁断物が例えペットボトルのように軽い物体であ っても、カッタの刃によって跳ね上げられることなく、その掻込み腕により順次 裁断部へ押し込んで、これらを自動的にかつ能率よく裁断処理することができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す裁断装置の概要構成図
である。

【図２】同上装置に適用される掻込みロールの一実施例
を示した斜視図である。

【図３】本考案の他の実施例を示す装置の概要構成図で
ある。

【図４】掻込みロールの他の実施例を示した斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ カッタ ８ 掻込みロール ９ 掻込み腕 １０ 装置本体 １１ ホッパ Ｗ ペットボトル

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 裁断部を挟んで複数のロール状カッタを
   Ｖ字状に配列した容器の裁断装置において、 周面に多数の掻込み腕を突設した左右一対の掻込みロー
   ルを、上記掻込み腕が互いに交叉し合うよう被裁断物の
   投入口に臨ませて、上記カッタ群の上方に配設したこと
   を特徴とする容器の裁断装置。
2. 【請求項２】 上記投入口に、一方を裁断部への案内面
   として構成したホッパを設けるとともに、上記案内面に
   対向させるようにして単一の掻込みロールを上記カッタ
   群の上方に配設したことを特徴とする請求項１記載の容
   器の裁断装置。
3. 【請求項３】 上記掻込みロールに突設した掻込み腕の
   先端を、該掻込みロールの回転方向上手側に曲成したこ
   とを特徴とする請求項１記載の容器の裁断装置。