JP3058614U - 抄紙機のサクションボックス - Google Patents

抄紙機のサクションボックス

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JP3058614U
JP3058614U JP1998008796U JP879698U JP3058614U JP 3058614 U JP3058614 U JP 3058614U JP 1998008796 U JP1998008796 U JP 1998008796U JP 879698 U JP879698 U JP 879698U JP 3058614 U JP3058614 U JP 3058614U
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JP
Japan
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suction
suction box
box
paper machine
felt
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JP1998008796U
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Inventor
井 一 郎 高
藤 治 佐
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市川毛織株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案の目的は、従来より何ら提案されてい
なかったサクションボックスの水分吸引用孔部における
開口縁部の形状に着目し、さらなる脱水効率を追求した
ものである。 【解決手段】 本考案に係る抄紙機のサクションボック
スは、箱本体と、該箱本体に設けられた水分吸引用孔部
と、該箱本体に接続された吸引ポンプとからなる、フェ
ルトの水分を脱水するための抄紙機のサクションボック
スにおいて、前記水分吸引用孔部の開口縁部に半径3m
m乃至6mmの面取り加工を施したものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、抄紙機のサクションボックスに係るものであり、特に脱水効率を高 めたサクションボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、抄紙機におけるプレスパートには、湿紙の水分を脱水するために、 フェルトに移行された水分などを吸収するサクションボックスが設けられている 。 これを図5に基づき説明するが、同図において、符号のMは前記プレスパート の一部を示し、1はサクションボックス、4はフェルト、5はプレス部、51は プレーンロール、52はグルーブドロール、6はテンションロール、7は高圧シ ャワー、8はスクイズロールをそれぞれ示す。
【0003】 フェルト4は、テンションロール6に掛けられることにより所定の張力にて抄 紙機内に配置される。そして、フェルト4は、プレーンロール51およびグルー ブドロール52により構成されるプレス部5にて挟持され、該グルーブドロール 52の回転により図5のフェルト4上に示された矢印方向に走行される。 このフェルト4には、抄紙機のワイヤーパート、もしくは他のプレスパートか ら送られた湿紙が載置されるのだが、該湿紙が保有する水分はフェルト4がプレ ス部5を通過する際に、湿紙からフェルト4へと移行し、さらにその水分はプレ ス部5の外へと排出される。
【0004】 一方、同時にフェルト4内にも前記水分は移行されるのだが、該フェルト4の 水分は、サクションボックス1により吸引される。なお、フェルト4に残留した 水分は、スクイズロール8により均一化される。
【0005】 なお、湿紙の水分がフェルト4に移行する際に、湿紙が有する繊維分、薬品類 なども同時に移行してしまう。これらの繊維分、薬品類などはフェルト4の汚れ となり、その性能を劣化させるものであるが、これを防止するために、フェルト 4に高圧シャワー7を吹きかけ、フェルト4の洗浄を行っている。 よって、フェルト4には湿紙からの水分以外の水分も保有されることとなるが 、この水分もサクションボックス1にて吸引される。
【0006】 ここで、従来のサクションボックスを図6乃至図9に基づき説明する。 図6および図7は、従来のサクションボックスを示す側面図である。図におい て、サクションボックス1S2,1W2は、箱本体1aと、該箱本体1aに形成 された水分吸引用孔部2と、該箱本体1aに連結された吸引ポンプPとにより構 成されている。なお、サクションボックス1S2,1W2は、フェルト4の巾方 向にわたり延設されており、従って水分吸引用孔部2も細い巾のスリット形状に て形成されている。
【0007】 図6には、水分吸引用孔部2が一つのみ形成されたサクションボックス1S2 が、図7には水分吸引用孔部2が二つ形成されたサクションボックス1W2がそ れぞれ記載されているが、これらのサクションボックス1S2および1W2は、 使用される抄紙機の形態、抄造されるべき紙の種類などにより、適宜使い分けら れている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
従来のサクションボックスにおいては、その脱水効率を高めるため、水分吸引 用孔部の大きさ、吸引ポンプPの吸引力などを様々調整してきた。 しかし、現状においてはそれらの調整法以外に脱水効率を上げる手段がなかった 。
【0009】 一方、ここで、図8および図9に基づき、従来のサクションボックスの水分吸 引用孔部の開口縁部における形状とその問題点を説明する。 図8は、従来のサクションボックスの側面断面図である。図中、1S3はサク ションボックスであり、その水分吸引用孔部の開口部における縁部37には面取 り加工が施されている。 しかし、従来の上記縁部37における面取り加工においては、その半径が大き 過ぎたため、水分吸引用孔部の開口部の面積が広がり過ぎてしまうという欠点が あった。すなわち、水分吸引用孔部における真空度が下がってしまい、脱水効率 に支障を来していた。
【0010】 これに対し、図9に示されるサクションボックス1S4では、その水分吸引用 孔部における開口部の縁部38に、何ら面取り加工が施されていないものである 。 しかし、このサクションボックス1S4においては、フェルト4がサクション ボックス1S4を通過する度に、尖った縁部38に該フェルト4が衝突されるた め、フェルト4のダメージが大きくなるという重大な欠点があった。
【0011】 そこで、本考案者は従来より何ら提案されていなかったサクションボックスの 水分吸引用孔部における開口縁部の形状に着目し、さらなる脱水効率を追求した ものである。
【0012】
【問題点を解決するための手段】
本考案に係る抄紙機のサクションボックスは、箱本体と、該箱本体に設けられ た水分吸引用孔部と、該箱本体に接続された吸引ポンプとからなる、フェルトの 水分を脱水するためのサクションボックスにおいて、前記水分吸引用孔部の開口 縁部に半径3mm乃至6mmの面取り加工を施したものである。
【0013】
【考案の実施の形態】
次に、本考案の実施の態様を図面に基づいて説明する。 図1および図2は、本考案に係る抄紙機のサクションボックスを示す断面側面 図であり、図1において、サクションボックス1S1には単一の水分吸引用孔部 2が設けられている。そして、該水分吸引用孔部2の開口部3の縁部31および 32は、それぞれ半径が3mm乃至6mmの面取り加工が施されている。
【0014】 図2に示されるサクションボックス1W1には、水分吸引用孔部2が2ヵ所形 成されている。そして、図1に示される開口部3と同様に、サクションボックス 1W1の開口部3における縁部33,34,35および36にもそれぞれ半径が 3mm乃至6mmの面取り加工が施されている。
【0015】 従って、これらのサクションボックス1S1および1W1においては、開口部 3の面積が、従来のものと比して減少し、真空度が増すため、従来よりも脱水効 率を向上させることが可能となった。
【0016】 なお、図示しないが、図1および図2に係るサクションボックス共に、従来例 と同様に吸引ポンプに接続されていることは当然である。 また、上記実施の態様においては、水分吸引用孔部が1ヵ所および2ヵ所のサ クションボックス1S1、1W1に基づき説明したが、必ずしもこれらに限定さ れるものではなくヘリンボンタイプのものにも本考案に係る水分吸引用孔部の形 状を使用することができるのは勿論である。
【0017】
【実施例】
以下、本考案に係る実施例を図3および図4に基づいて説明する。 図3および図4は、前述した図1及び図2に係るサクションボックス1S1, 1W1の開口部縁部に、それぞれ面取り加工を施した結果得られた実験データ図 である。 すなわち、図3は本考案にかかるサクションボックスの脱水量を示すデータ図 であり、その縦軸は脱水量(g/m2 )を、横軸はスピード(m/min)をそ れぞれ示している。なお、この図3に係るデータを計測するにあたり、サクショ ンボックスへと導かれる際の、フェルトにおける水分含有量は一定とされている 。 また、図4は本考案に係るサクションボックスの真空度を示すデータ図であり 、その縦軸は真空度(mmHg)を、横軸はスピード(m/min)をそれぞれ 示している。
【0018】 ここで、図3および図4に示されている符号A,B,C,D,EおよびFは、 図1、図2に示されるサクションボックス1S1,1W1の縁部にそれぞれ具体 的な寸法にて面取り加工を施した例である。 すなわち、符号A,BおよびCは、図1のサクションボックス1S1における 例であり、Aは縁部31および32にそれぞれ半径3mmの面取り加工を、Bは 縁部31に半径3mmの、縁部32に半径6mmの面取り加工を、Cは縁部31 および32にそれぞれ半径6mmの面取り加工を行ったものである。
【0019】 また、D,EおよびFは、図2のサクションボックス1W1における例であり 、Dはすべての縁部33,34,35,36に半径3mmの面取り加工を行った ものである。また、Eは縁部33,35にそれぞれ半径3mmの、縁部34,3 6にそれぞれ半径6mmの面取り加工を行ったものである。そして、Fは全ての 縁部33,34,35,36に半径6mmの面取り加工を行ったものである。 なお、ここで、図1、図2において、フェルト4は右方向から左方向へ向かい 走行されているものとする。
【0020】 このように構成されたサクションボックスにおいては、図3および図4に示さ れた通り、優れた特性を有することが確認された。 なお図3から、2ヵ所の水分吸引用孔部を有するサクションボックス1W1の 方が脱水効率の高いことが判明する。これは、サクションボックス1W1の方が 、その水分吸引用孔部2、2の縁部33,34,35,36にフェルト4の当た る回数が多いことがその原因であると思われる。
【0021】 さらに、水分吸引用孔部が一ヵ所のサクションボックス1S1、二ヵ所のサク ションボックス1W1共に、面取り加工の半径が小さいもの(6mmに対する3 mm)を有する構成のものが、より良い脱水効率を有することが確認される。 これは、図4に示されることから明らかな通り、該面取り加工の半径の小さい ものの方が開口部の面積が小さいため、真空度が高いことに起因するからだと思 料される。
【0022】 なお、本考案者は、上記面取り加工において様々な半径のものを作成し、実験 したものであるが、該半径が6mmを超えると、図8にて示した従来例と同様に 、真空度が下がり、良好な脱水を行うことができなかった。 また、上記面取り加工の半径が3mm未満であると、図9の従来例と同じく、 フェルトのダメージが大きくなることが判明した。
【0023】
【考案の効果】
この考案に係る抄紙機のサクションボックスにおいては、水分吸引用孔部の開 口縁部に半径3mm乃至6mmの面取り加工を施したため、従来に比して脱水効 率を上げることが可能となった。またフェルトへの損傷も解消されるため、使い 勝手が良くなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る抄紙機のサクションボックスを示
す側面断面図である。
【図2】本考案に係る抄紙機のサクションボックスを示
す側面断面図である。
【図3】本考案に係る抄紙機のサクションボックスにお
ける吸水量を示す実験データ図である。
【図4】本考案に係る抄紙機のサクションボックスにお
ける真空度を示す実験データ図である。
【図5】抄紙機のプレスパートの一部を示す側面図であ
る。
【図6】本考案の従来例に係る抄紙機のサクションボッ
クスを示す側面図である。
【図7】本考案の従来例に係る抄紙機のサクションボッ
クスを示す側面図である。
【図8】本考案の従来例に係る抄紙機のサクションボッ
クスを示す側面断面図である。
【図9】本考案の従来例に係る抄紙機のサクションボッ
クスを示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 サクションボックス 1S1,1S2,1S3,1S4 サクションボックス 1W1,1W2 サクションボックス 1a 箱本体 2 水分吸引用孔部 3 開口部 31,32,33,34,35,36,37,38 縁
部 4 フェルト 5 プレス部 51 プレーンロール 52 グルーブドロール 6 テンションロール 7 高圧シャワー 8 スクイズロール M 抄紙機のプレスパートの一部 P 吸水ポンプ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱本体と、該箱本体に設けられた水分吸
    引用孔部と、該箱本体に接続された吸引ポンプとからな
    る、フェルトの水分を脱水するための抄紙機のサクショ
    ンボックスにおいて、 前記水分吸引用孔部の開口縁部に半径3mm乃至6mm
    の面取り加工を施したことを特徴とする抄紙機のサクシ
    ョンボックス。
JP1998008796U 1998-10-21 1998-10-21 抄紙機のサクションボックス Expired - Lifetime JP3058614U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0584925U (ja) * 1992-04-21 1993-11-16 富士写真光機株式会社 パッケージ兼用ステレオビュアー
JP2013529261A (ja) * 2010-04-26 2013-07-18 メッツォ ペーパー インコーポレイテッド 繊維ウェブ機械用の真空機器及び真空機器を備える繊維ウェブ機械

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0584925U (ja) * 1992-04-21 1993-11-16 富士写真光機株式会社 パッケージ兼用ステレオビュアー
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