JP3058433U - 差し込みプラグ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 差し込みプラグの交換又は製作作業の時、簡
便かつ短時間で行えるようにした差し込みプラグ装置を
提供する。 【構成】差し込みプラグ装置１０は電気的連結部１２を
内蔵させた基体１４と、この基体１４から一端を突設さ
せるとともに、他端を電気的連結部１２に延設させた一
対の電極板１６とを有し、前記基体１４には電線Ｌを外
部から差し込み引き抜き自在に案内し、かつ差し込み時
に該電線Ｌを電気的連結部１２に案内配置させるガイド
穴２４が設けられ、さらに、前記基体１４には該基体外
部からの操作により電気的連結部１２を操作し、前記電
極板１６と電線Ｌとの電気的接続を確保させ得る外部操
作手段１８を備えた構成を持つ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主に電気関連製品等で家庭用商用電源コンセント等に差し込み使用 される差し込みプラグ装置に関する。

【０００２】

【考案の属する技術分野】

一般に、種々の電気関連製品を使用する場合、該電気製品にはコンセント等か ら電気を接続するための差し込みプラグが付属している。また電気製品を使用す る時コンセントまでの接続コードが不足する時は補助的にテーブルタップ付きの 延長コードを用いる場合がある。この場合にもテーブルタップの他端側には差し 込みプラグが付属しておりこの差し込みプラグをコンセント等に接続し日常の便 に供している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来の差し込みプラグでは例えば差し込みプラグが破損したり又は 電線の断線等の不具合が生じた場合に差し込みプラグを交換する必要が生じる。 または延長コードが必要な時には自分で部品を購入し差し込みプラグに電線を接 続して製作する場合がある。このような場合には、例えば図６、７に示すような 差し込みプラグ１００が用いられている。差し込みプラグ１００は図示のごとく 硬質の合成樹脂からなる上カバー１０２及び下カバー１０４を連結ビス１０６で 締結して組み付けされている。この差し込みプラグに電線Ｌを接続するには、ま ず上カバー１０２の連結ビス１０６を弛めて上カバー１０２と下カバー１０４を 分解する。然る後に下カバー１０４の接続部１１０に螺着された２個の固定ビス １０８を弛めておき、接続すべき電線の先端の被覆樹脂等を剥いで撚り線部を必 要分裸出させて捩り、その先端部分を逆Ｕ字状に湾曲させ、固定ビス１０８の軸 部に巻着させた後、固定ビスを締めて電線と電極板１１２を結線する。次に上カ バー１０２と下カバー１０４を重ね合わせ、連結ビス１０６を上カバーから挿入 し下カバーに係着されているナットに係合させ連結ビスを締め込み上カバーと下 カバーを固定する。このように差し込みプラグへの電線の結線はビスの弛め締め 作業が三ケ所あり、かつ差し込みプラグの上カバーと下カバーを分解し再度組み つけなければならず、作業が煩雑でかつ手間がかかり誰でもが簡単には出来ない という問題があった。

【０００４】 本考案は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は極めて簡単 な構成で、作業が容易でかつ短時間で誰でもが差し込みプラグへの電線の結線を 行える差し込みプラグ装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案は、電気的連結部１２を内蔵させた基体１４ と、この基体１４から一端を突設させるとともに、他端を電気的連結部１２に延 設させた一対の電極板１６と、を有し、前記基体１４には電線Ｌを外部から差し 込み引き抜き自在に案内し、かつ差し込み時に該電線Ｌを電気的連結部１２に案 内配置させるガイド穴２４が設けられ、さらに、前記基体１４には該基体外部か らの操作により電気的連結部１２を操作し、前記電極板１６と電線Ｌとの電気的 接続を確保させ得る外部操作手段１８を備えた差し込みプラグ装置から構成され る。

【０００６】 また電気的連結部１２は前記電極板１６の他端側２３と電線Ｌの先端側２５を 差し違え状に重畳配置させる連結室３０と、それらの重畳配置状態で同電極板１ ６の他端側２３と電線Ｌの先端側２５を密着固定させる密着固定装置３２と、を 備えていてもよい。

【０００７】 また密着固定装置３２は、電極板１６の他端側２３と電線Ｌの先端側２５を差 し違え状に重畳配置させた状態でそれらを束状に周回締着させる周回締着部材３ ４と、この周回締着部材３４に取り付けられ、外部操作手段１８と連係して同周 回締着部材３４を締着、弛緩させる操作ビス２０と、を備えていてもよい。

【０００８】 また基体１４には外面側に開口３８を有するとともに、電気的連結部１２に向 けて穿穴された操作穴３６が設けられ、前記操作ビス２０のヘッドはこの操作穴 ３６に臨むように配置され、外部操作手段１８は操作穴３６を含んでいてもよい 。

【０００９】

【実施例及び考案の実施の形態】

以下、添付図面に基づき、本考案の好適な実施例及び実施の形態について説明 する。図１ないし図５は本考案の差し込みプラグ装置の実施例を示しており、図 において差し込みプラグ装置１０は電気的連結部１２を内蔵させた基体１４と、 この基体１４から一端を突設させるとともに、他端を電気的連結部１２に延設さ せた一対の電極板１６と、を有し、前記基体１４には電線Ｌを外部から差し込み 引き抜き自在に案内し、かつ差し込み時に該電線Ｌを電気的連結部１２に案内配 置させるガイド穴２４が設けられ、さらに、前記基体１４には該基体外部からの 操作により電気的連結部１２を操作し、前記電極板１６と電線Ｌとの電気的接続 を確保させ得る外部操作手段１８とが設けられている。

【００１０】 図１において、差し込みプラグ装置１０の基体１４は、平面視略六角形の扁平 状の箱体からなり箱体の前面部４０から一対の長板状電極板１６が対向して平行 に突設されている。電極板１６の突設側を一端側とすると、他端側は後述する基 体に内蔵された電気的連結部１２に延設されている。電極板１６は導電材であり 商用電源コンセント等に差し込まれる。基体１４は硬質で剛体の合成樹脂等から なり、電極板１６を横倒し状に配置させてこれを縦に起こし、これを二分割され た上カバー１０２と下カバー１０４で挟み込む様にして一体的に組み付け固定し ている。上カバー１０２と下カバー１０４は嵌着又は接着にて一体化して固定さ れ、実施例では容易に分解できない構造となっている。また図２において、電気 的連結部１２は電極板１６に対応し２個設けられており、基体１４内において電 気的に絶縁された状態で離隔位置に配置されている。実施例において電気的連結 部１２は基体１４内に配置され、電極板１６の他端側２３がこの電気的連結部１ ２に延設され電気的な接続を行ったり、遮断して結線を解いたりするようになっ ている。

【００１１】 図３において、基体１４には基体１４の後面部４２から電気的連結部１２へ向 かい同電気的連結部１２と連通する様に２個のガイド穴２４が形成されている。 このガイド穴２４は電極板１６の取り付け長手方向に添う様に差し違え状に位置 をずらせて略一列となる様に設けられており、電線Ｌの先端側を挿しこんでいく と、電気的連結部１２に配置された電極板１６の他端側と差し違え状に配置され る様になっている。

【００１２】 電気的連結部１２は電極板１６と電線Ｌを電気的に接続させる構成を有してい る。実施例では、電気的連結部１２に配置された電極板１６の他端側と電線Ｌの 先端側を差し違え状に重畳配置させて電気的に接続する。すなわち電気的連結部 １２は、電極板１６の他端側２３を収容し得る空隙を有する連結室３０と、同電 極板１６の他端側２３と電線の先端側を重畳配置状態で密着固定させる密着固定 装置３２を備えている。実施例において、密着固定装置３２は、周回締着部材３ ４と操作ビス２０とを備えている。周回締着部材３４は、帯板筒状に構成されて おり、電極板１６の長手方向の前後を開放させておりこれらの開放部分から電極 板１６の他端側と電線Ｌの先端側を差し違え状に重畳配置させた状態でそれらを 束状に周回締着させる。この周回締着部材３４には、外部操作手段１８と連係し て同周回締着部材３４を締結、弛緩させる操作ビス２０が貫通螺着されており、 操作ビス２０を締め込むと電線と共に電極板を圧接し、電極板と電線とを電気的 に接続させるとともに、緩めると周回締着部材３４から電極板１６と電線の先端 側を離脱させ得る様になっている。このように実施例においては操作ビス２０が 、外部操作手段１８と連係して電極板と電線を圧接又は離脱させる。

【００１３】 図３、４において、基体１４の対向する他の側面側即ち、基体１４の前面部４ ０と後面部４２と直交する対向面のそれぞれには操作穴３６が外部に連通する開 口を備えて設けられている。この操作穴３６は電極板１６とガイド穴２４の長手 方向と直交するように基体１４に形成されており、穴の奥行き側は電気的連結部 １２の連結室３０と連通するように設けられている。即ち、操作穴３６は、入口 部が開口３８で終端部は連結室３０と連通する略円筒状の穴として設けられてい る。そして前述した密着固定装置３２の操作ビス２０のヘッドはこの操作穴３６ を望むように配置されている。ここに外部操作手段１８は基体１４の平行する外 側面の各々に設けられた操作穴３６を含む。外部操作手段１８は電気的連結部１ ２を基体１４の外部から操作して電極板１６と電線Ｌとの電気的接続を確保させ 得るものであり、実施例のように操作穴３６を介してドライバー等で操作ビス２ ０を回し操作するだけで簡単に電極板１６と電線Ｌとの接続を行える。

【００１４】 実施例では、基体の構成を二分割としたが三分割又は他の任意の構成としても よく、一体化した基体を有し、作業時に分割及び連結ビス止め等が不要で、ただ 電線をガイド穴に差し込みまた操作ビスを締め込むだけで結線し得る構成であれ ばよい。

【００１５】 次に本考案の差し込みプラグ装置を使用する場合を図４、５に示す。図におい て、上下二ケ所の電気的連結部１２のうち上側が操作ビスを緩めた状態を下側が 操作ビスを締め込んだ状態を示す。使用に際しては予め、操作ビス２０を弛緩状 態にし、周回締着部材３４を電極板１６に対し遊嵌状にしておく。このとき、周 回締着部材３４の内部に空隙が生じる。この空隙へ向けて先端側を裸出させたよ り線部分を直線状にして電線Ｌを基体の後面部４２から周回締着部材３４内に挿 入する。

【００１６】 このようにして、連結室３０内で電極板１６の他端側２３と電線の先端側２５ を周回締着部材３４の内部で差し違え状に重畳配置させる。この状態を保ったま ま外部操作手段１８である操作穴３６から操作ビス２０を締めつけ方向に回動さ せ周回締着部材３４内で電極板１６の他端側２３と電線の先端側２５を締結する ことにより電極板と電線は結線される。他方の電線についても同様に結線し、最 後に操作穴３６の開口３８を感電防止のためキャップ４４で挿嵌する。また電線 を基体から外す場合は、キャップ４４を外し操作穴３６から操作ビス２０を緩め 電線を基体から引き抜くことにより簡単に基体と電線を分離することができる。 このように本考案の差し込みプラグ装置を使用すると基体部分を分解する必要が なく操作二ケ所のみで差し込みプラグの交換ないし製作が可能となり作業が短時 間ででき、かつ誰でもが容易に行い得、基体内部の各々の電気的連結部は構造的 に絶縁されていることから操作ネジの締め込み、緩めの作業時または差し込みプ ラグ装置の完成時においても電気的短絡の心配がない。

【００１７】

【発明の効果】

以上説明したように、本考案の差し込みプラグ装置によれば、電気的連結部を 内蔵させた基体と、この基体から一端を突設させるとともに、他端を電気的連結 部に延設させた一対の電極板と、を有し、前記基体には電線を外部から差し込み 引き抜き自在に案内し、かつ差し込み時に該電線を電気的連結部に案内配置させ るガイド穴が設けられ、さらに、前記基体には該基体外部からの操作により電気 的連結部を操作し、前記電極板と電線との電気的接続を確保させ得る外部操作手 段を備えていることにより、差し込みプラグ装置の交換または製作に対し操作ネ ジの締め込みのみで、電線の結線が短時間でかつ極めて簡単に行え、かつ電気の 専門業者以外の者や家庭の婦女子でも簡単に作業を行い得る。

【００１８】 また電気的連結部は前記電極板の他端側と電線の先端側を差し違え状に重畳配 置させる連結室と、それらの重畳配置状態で同電極板の他端側と電線の先端側を 密着固定させる密着固定装置と、を備えることにより、基体のガイド穴から電線 を差し込むだけで簡単かつ短時間に差し込みプラグ装置の交換や製作をすること ができる。

【００１９】 また密着固定装置は、電極板の他端側と電線の先端側を差し違え状に重畳配置 させた状態でそれらを束状に周回締着させる周回締着部材と、この周回締着部材 に取り付けられ、外部操作手段と連係して同周回締着部材を締着、弛緩させる操 作ビスと、を備えていることから、例えばドライバーで操作穴の操作ビスを締め 込むだけで作業も簡単かつ短時間で電線の結線を行い得る。

【００２０】 また基体には外面側に開口を有すとともに、電気的連結部に向けて穿穴された 操作穴が設けられ、前記操作ビスのヘッドはこの操作穴に臨むように配置され、 外部操作手段は操作穴を含んでいることから、上カバーと下カバーを一体化した 状態で差し込みプラグを分解することなく、単に操作穴の操作ビスを操作するだ けの締め込み作業で簡単かつ時間短縮の実効を確保することが可能である。

【００２１】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る差し込みプラグ装置の斜
視図である。

【図２】図１の差し込みプラグ装置にキャップを挿嵌し
た平面図である。

【図３】図２の差し込みプラグ装置の断面説明図であ
る。

【図４】図３の差し込みプラグ装置に電線を結線した説
明図である。

【図５】図４の電気的連結部のＡ−Ａ線断面図である。

【図６】従来の差し込みプラグの斜視図である。

【図７】（イ）、（ロ）は図６の従来の差し込みプラグ
を分解した平面図である。

【符号の説明】

１０ 差し込みプラグ装置 １２ 電気的連結部 １４ 基体 １６ 電極板 １８ 外部操作手段 ２０ 操作ビス ２３ 他端側 ２４ ガイド穴 ２５ 先端側 ３０ 連結室 ３２ 密着固定装置 ３４ 周回締着部材 ３６ 操作穴 ３８ 開口 Ｌ 電線

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気的連結部を内蔵させた基体と、 この基体から一端を突設させるとともに、他端を電気的
   連結部に延設させた一対の電極板と、を有し、 前記基体には電線を外部から差し込み引き抜き自在に案
   内し、かつ差し込み時に該電線を電気的連結部に案内配
   置させるガイド穴が設けられ、 さらに、前記基体には該基体外部からの操作により電気
   的連結部を操作し、前記電極板と電線との電気的接続を
   確保させ得る外部操作手段が設けられてなる差し込みプ
   ラグ装置。
2. 【請求項２】 電気的連結部は前記電極板の他端側と電
   線の先端側を差し違え状に重畳配置させる連結室と、そ
   れらの重畳配置状態で同電極板の他端側と電線の先端側
   を密着固定させる密着固定装置と、を備えてなる請求項
   １記載の差し込みプラグ装置。
3. 【請求項３】 密着固定装置は、電極板の他端側と電線
   の先端側を差し違え状に重畳配置させた状態でそれらを
   束状に周回締着させる周回締着部材と、この周回締着部
   材に取り付けられ、外部操作手段と連係して同周回締着
   部材を締着、弛緩させる操作ビスと、を備えてなる請求
   項２記載の差し込みプラグ装置。
4. 【請求項４】 基体には外面側に開口を有するととも
   に、電気的連結部に向けて穿穴された操作穴が設けら
   れ、前記操作ビスのヘッドはこの操作穴に臨むように配
   置され、外部操作手段は操作穴を含んでなる請求項３記
   載の差し込みプラグ装置。