JP3057028B2 - 電力ケーブル用接続部の組立方法及び組立装置 - Google Patents

電力ケーブル用接続部の組立方法及び組立装置

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JP3057028B2
JP3057028B2 JP9138872A JP13887297A JP3057028B2 JP 3057028 B2 JP3057028 B2 JP 3057028B2 JP 9138872 A JP9138872 A JP 9138872A JP 13887297 A JP13887297 A JP 13887297A JP 3057028 B2 JP3057028 B2 JP 3057028B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る電力ケーブル
用接続部の組立方法及び組立装置は、送電用の高圧ケー
ブルの端部同士を接続する為に利用し、接続部に設ける
カップリング部材同士が確実に係合した事を確認自在と
する事により、接続不良の発生を防止するものである。
【0002】
【従来の技術】数10万Vの高圧送電線を地下トンネル
内に設けるには、送電用の電力ケーブルを上記地下トン
ネル内に配設する。そして、互いに直列に配設した電力
ケーブルの端部同士を、地下トンネル内で接続する。こ
の様に地下トンネル内で電力ケーブルの端部同士を接続
する為の接続部の構造、並びにこの接続部の構造を組み
立てる為の組立装置として従来から、特開平9−117
029号公報に記載されたものが知られている。図3
は、この公報に記載された電力ケーブル用接続部を示し
ている。
【0003】互いに接続すべき1対の電力ケーブル1、
1の端部には導体2、2の端部を、それぞれコルゲート
外層3、3、半導電層4、4、絶縁体5、5を所定長さ
除去する事により露出させ、上記各導体2、2の端部
に、それぞれ導体接続部材8、8とカップリング部材6
a、6bとを固定している。このうちの導体接続部材
8、8は、銅又は銅合金の様な導電性の良好な金属によ
り構成し、上記各導体2、2同士の電気的接続に供す
る。又、上記各カップリング部材6a、6bは、例えば
特開平6−307421号公報等に記載されて従来から
一般的に知られているもので、ステンレス鋼の様な機械
的剛性の高い金属を主体に構成しており、近づけ合って
先端部同士を互いに嵌合させる事により互いに連結さ
れ、連結後は分離不能になって、上記各導体接続部材
8、8同士の機械的結合強度を確保する。この様なカッ
プリング部材6a、6bを上記各導体接続部材8、8を
介して、上記各導体2、2の端部に固定する作業は、図
4(A)〜(C)に示す様にして行なう。
【0004】先ず、図4(A)に示す様に、上記1対の
電力ケーブル1、1の端部に於いて上記コルゲート外層
3、3及び半導電層4、4を除去し、絶縁体5、5を所
望長さ分だけ露出させる。次いで、同図(B)に示す様
に、上記絶縁体5、5の先端部を削り取って導体2、2
を所望長さ分だけ露出させると共に、残った絶縁体5、
5の先端部外周面に、先細テーパ状の円錐面7、7を形
成する。次いで、同図(C)に示す様に、上記各カップ
リング部材6a、6bを、上記各導体2、2の先端部
に、上記各導体接続部材8、8を介して固定する。
【0005】上述の様にして、上記各導体2、2の先端
部に、上記各導体接続部材8、8及びカップリング部材
6a、6bを固定したならば、図4(D)に示す様に、
これら導体接続部材8、8及びカップリング部材6a、
6bを絶縁ブロック9の内側に挿入する。そして、これ
らカップリング部材6a、6b同士を、同図(E)に示
す様に、上記絶縁ブロック9の内側中間部で互いに係合
させる。尚、上記絶縁ブロック9の内側中間部には、上
記1対の導体接続部材8、8同士を電気的に接続すべ
く、銅等の導電性の良好な金属により造られた導体接触
部材10と高圧シールド電極46とを設けている。又、
上記絶縁ブロック9の中心孔13は、中央部に上記導体
接触部材10及び高圧シールド電極46を支持固定する
と共に、両端寄り部分の内径寸法は、上記1対の電力ケ
ーブル1、1の端部に露出した絶縁体5、5を挿入し易
くすべく、これら各絶縁体5、5の外径寸法よりも若干
大きくしている。そこで、上記各絶縁体5、5を上記絶
縁ブロック9内に挿入したならば、この絶縁ブロック9
の補強絶縁層11の外周面に半導電層12を被覆すると
共に、この絶縁ブロック9を加熱して、上記補強絶縁層
11の内周面と上記各絶縁体5、5の外周面とを密着さ
せる。
【0006】上述の様にして1対の電力ケーブル1、1
の導体2、2同士を、上記各導体接続部材8、8及びカ
ップリング部材6a、6bを介して、上記絶縁ブロック
9の内側で接続し、上記補強絶縁層11の外周面に半導
電層12を被覆すると共に、この補強絶縁層11の内周
面と上記各絶縁体5、5の外周面とを密着させたなら
ば、この絶縁ブロック9の周囲を防水混和物14で覆
い、更にこの防水混和物14の周囲を保護筒15により
覆う。又、この保護筒15の軸方向中間部は絶縁筒16
に接続しており、同じく、この保護筒15の両端部と上
記各電力ケーブル1、1の最外層を構成する前記コルゲ
ート外層3、3との間には、それぞれ防水層17、17
を設けている。
【0007】ところで、図3に示す様な電力ケーブル用
接続部を構成する為、図4(D)(E)に示す様に絶縁
ブロック9内に、導体接続部材8、8及びカップリング
部材6a、6bを挿入する作業は、やはり特開平9−1
17029号公報に記載された、図5〜6に示す様な電
力ケーブル用接続部の組立装置18を使用して行なう。
この様な組立装置を使用する理由に就いて、図7により
説明する。
【0008】1対の電力ケーブル1、1の端部同士を接
続する場合、これら両電力ケーブル1、1の端部近傍部
分を、それぞれクリートと呼ばれる固定治具19、19
により、上記電力ケーブル1、1を配設した地下トンネ
ルの一部に固定する。これら両固定治具19、19同士
の間隔D19は、例えば9m程度である。一方、上記各電
力ケーブル1、1の先端部でこれら固定治具19、19
よりも突出した部分の長さの合計は、上記間隔D19より
も大きい。そして、大きい分だけ、上記各電力ケーブル
1、1の先端部1a、1aを、これら各電力ケーブル
1、1の中央寄り部分から側方にずらせ(オフセットさ
せ)ている。この様なオフセットは、上記各導体接続部
材8、8及びカップリング部材6a、6bを上記絶縁ブ
ロック9内に挿入し、更に、これら各カップリング部材
6a、6b同士を係合させる為、或は温度変化に伴う上
記各電力ケーブル1、1の膨張・伸縮を吸収する為に必
要である。
【0009】一方、数10万Vの高圧送電線を構成する
為の電力ケーブル1、1は、可撓性を有するとは言え、
相当に剛性が高い。又、これら各電力ケーブル1、1の
先端部1a、1a同士を互いに遠ざかる方向に変位させ
ようとした場合に、これに対抗して上記先端部1a、1
a同士を互いに近づける方向に力が加わる。反抗力と呼
ばれるこの力は相当に大きく、例えば275KVの送電用
の電力ケーブルの場合で、1t程度にも達する場合があ
る。従って、上記絶縁ブロック9と1対の導体接続部材
8、8及びカップリング部材6a、6bとを互いに芯合
わせし、上記絶縁ブロック9内にこれら導体接続部材
8、8及びカップリング部材6a、6bを挿入する作業
を人手により行なう事は不可能である。この様な事情に
鑑みて、図5〜6に示す様な組立装置18を使用し、図
8に示す様な工程で絶縁ブロック9内に、上記導体接続
部材8、8及びカップリング部材6a、6bを挿入する
事が、前述の特開平9−117029号公報に記載され
ている様に、従来から知られている。
【0010】上記組立装置18は、長矩形の固定フレー
ム20を、この固定フレーム20の長さ方向(図5〜6
の左右方向)と互いに接続すべき1対の電力ケーブル
1、1(図3、4、7)の軸方向とを一致させた状態で
設けている。尚、上記固定フレーム20は、電力ケーブ
ル1、1同士の接続作業を行なう地下トンネル内に搬入
自在とする為、更には接続作業の進行に伴って不要とな
る部分を取り外し可能とすべく、分解組立自在に構成し
ている。この様な固定フレーム20の上面中央部には絶
縁ブロック支持テーブル21を、長さ方向(図5〜6の
左右方向)両端寄り部分には1対のケーブル支持テーブ
ル22a、22bを、それぞれ水平方向移動自在に設け
ている。このうちの絶縁ブロック支持テーブル21は、
上記固定フレーム20の中央部に、上記長さ方向に亙る
移動のみ自在に設けている。
【0011】即ち、上記絶縁ブロック支持テーブル21
の下面片側(図5の上側)寄り部分を、上記固定フレー
ム20の長さ方向に配設したガイドレール23に係合さ
せている。又、上記絶縁ブロック支持テーブル21の下
面他側(図5の下側)寄り部分に固設したナット片2
4、24を、上記固定フレーム20の長さ方向に配設し
たねじ杆25に螺合させている。このねじ杆25は上記
固定フレーム20に、回転のみ自在に支持している。そ
して、上記ねじ杆25の端部に固定した従動側傘歯車
と、このねじ杆25と直交する方向に設けた駆動軸26
の一端部(図5の上端部)に固定した駆動側傘歯車とを
噛合させると共に、上記駆動軸26の他端部(図5の下
端部)に固定した第一の軸方向送りハンドル27で上記
駆動軸26を回転駆動自在とする事により、上記絶縁ブ
ロック支持テーブル21を上記固定フレーム20の長さ
方向に変位させる為の、第一の送りねじ機構を構成して
いる。この第一の送りねじ機構が、請求項2に記載した
軸方向移動手段の一部を構成する。
【0012】一方、上記1対のケーブル支持テーブル2
2a、22bは、上記固定フレーム20の両端部上面
に、この固定フレーム20の長さ方向及び幅方向(図5
の上下方向)に亙る移動自在に支持している。上記各ケ
ーブル支持テーブル22a、22bを固定フレーム20
の長さ方向に亙る移動自在にすべく、この固定フレーム
20の長さ方向両端部上面には、それぞれ軸方向移動台
28a、28bを、この固定フレーム20の長さ方向に
亙って設けたガイドレール29a、29bに沿った移動
自在に設けている。そして、それぞれが上述した第一の
送りねじ機構と同様に、ねじ杆30a、30bと、駆動
軸31a、31bと、第二、第三の軸方向送りハンドル
32、33とにより構成する第二、第三の送りねじ機構
により、上記各軸方向移動台28a、28bを、上記固
定フレーム20の長さ方向に移動自在としている。これ
ら第二、第三の送りねじ機構が、上記第一の送りねじ機
構と共に、請求項2に記載した軸方向移動手段を構成す
る。
【0013】そして、上記各軸方向移動台28a、28
bの上面にそれぞれ上記各ケーブル支持テーブル22
a、22bを、上記固定フレーム20の幅方向に亙る移
動自在に支持している。即ち、上記各軸方向移動台28
a、28bの上面にガイドレール34a、34bを、そ
れぞれ固定フレーム20の幅方向に亙って設け、上記各
ケーブル支持テーブル22a、22bを、これら各ガイ
ドレール34a、34bに沿った移動自在に設けてい
る。そして、上記各軸方向移動台28a、28bに、上
記各ガイドレール34a、34bと平行に配置して回転
のみ自在としたねじ杆35a、35bと、上記各ケーブ
ル支持テーブル22a、22bの下面に固定したナット
片36a、36bとを螺合させている。上記各ねじ杆3
5a、35bは、それぞれの端部に固定した、第一、第
二の幅方向送りハンドル37、38により、回転駆動自
在として、第四、第五の送りねじ機構を構成している。
これら第四、第五の送りねじ機構が、請求項2に記載し
た中心軸一致手段を構成する。
【0014】上述の様に構成する組立装置18により、
前述の図4(D)(E)に示す様に絶縁ブロック9内
に、導体接続部8、8及びカップリング部材6a、6b
を固定した、導体2、2の先端部を挿入する作業は、第
一、第二、第三の軸方向送りハンドル27、32、33
並びに第一、第二の幅方向送りハンドル37、38を所
定の順番で操作する事により、図8(A)〜(H)に示
す様にして行なう。尚、上記作業を行なう際には、各部
に余分な動きをさせない(上記各ハンドル27、32、
33、37、38の操作量を必要最小限に留める)為
に、各部の移動量を規制するが、この点に就いては前述
の特開平−117029号公報に記載されており、
又、本発明の要旨とも関係しないので、以下、上記作業
の要点に就いて説明する。
【0015】先ず、図8(A)に示す様に、1対のケー
ブル支持テーブル22a、22bを固定フレーム20の
幅方向反対側で、且つ長さ方向中央側に移動させた状態
で、これら両ケーブル支持テーブル22a、22bの上
面に、それぞれ電力ケーブル1、1の端部を固定する。
この固定作業は、上記各ケーブル支持テーブル22a、
22bの上面に設けたケーブル抑え治具39により、上
記電力ケーブル1、1の最外層を構成するコルゲート外
層3の外周面を抑え付ける事により行なう。尚、上記各
電力ケーブル1、1の端部は、予め前述の図4(C)に
示す様に導体2、2の端部を露出させ、これら各導体
2、2の先端部に、導体接続部材8、8及びカップリン
グ部材6a、6bを固定しておく。
【0016】次いで、図8(B)に示す様に、上記1対
のケーブル支持テーブル22a、22bをそれぞれ固定
フレーム20の長さ方向端部に向けて、互いに遠ざかる
方向に退避させる。そして、この状態で、同図(C)に
示す様に、絶縁ブロック支持テーブル21の上面に絶縁
ブロック9を固定する。この固定作業は、上記絶縁ブロ
ック支持テーブル21の上面に設けたブロック抑え治具
40により、上記絶縁ブロック9の中間部外周面を抑え
付ける事により行なう。尚、この際、上記絶縁ブロック
支持テーブル21は、上記固定フレーム20の長さ方向
一端側(図8の右側)に移動させておく。
【0017】次いで、同図(D)に示す様に、他方(図
8の左方)のケーブル支持テーブル22bを、上記固定
フレーム20の幅方向中央側に移動させて、このケーブ
ル支持テーブル22bの上面に固定した電力ケーブル1
の中心軸と上記絶縁ブロック9の中心軸とを一致させ
る。その後、同図(E)に示す様に、上記絶縁ブロック
支持テーブル21を上記固定フレーム20の長さ方向他
端側(図8の左側)に移動させて、上記絶縁ブロック9
を、上記他方のケーブル支持テーブル22bの上面に支
持した電力ケーブル1の導体2の端部、並びにこの端部
に固定した導体接続部材8とカップリング部材6bとに
被せる(導体接続部材8及びカップリング部材6bを絶
縁ブロック9内に挿入する)。
【0018】次いで、図8(F)に示す様に、上記一方
のケーブル支持テーブル22aを上記固定フレーム20
の幅方向中央部に移動させて、このケーブル支持テーブ
ル22aの上面に固定した電力ケーブル1の中心軸と上
記絶縁ブロック9の中心軸とを一致させる。その後、同
図(G)に示す様に、上記他方のケーブル支持テーブル
22b及び上記絶縁ブロック支持テーブル21を上記固
定フレーム20の長さ方向一端側(図8の右側)に向け
移動させると共に、上記一方のケーブル支持テーブル2
2aを上記固定フレーム20の長さ方向他端側(図8の
左側)に向け移動させる事により、上記絶縁ブロック9
を、上記各電力ケーブル1、1の導体2、2の端部、並
びにこれら各端部に固定した導体接続部材8、8及びカ
ップリング部材6a、6bに被せる(導体接続部材8、
8及びカップリング部材6a、6bを絶縁ブロック9内
に挿入する)。この結果、それぞれがケーブル支持テー
ブル22a、22bの上面に支持された1対の電力ケー
ブル1、1を構成する導体2、2の先端部に、前記導体
接続部材8、8を介して固定された1対のカップリング
部材6a、6bの先端部同士が、前述の図4(E)に示
す様に、上記絶縁ブロック9の内側中央部で係合し、上
記1対の導体2、2同士が非分離に結合される。
【0019】この様にして上記1対の導体2、2同士
を、上記導体接続部材8、8及びカップリング部材6
a、6bを介して結合したならば、図8(H)に示す様
に、上記絶縁ブロック9の周囲から上記絶縁ブロック支
持テーブル21並びに上記固定フレーム20の中央部を
取り外す。そして、上記絶縁ブロック9を構成する補強
絶縁体11に形成した中心孔13の内周面と、上記各電
力ケーブル1、1を構成する絶縁体5、5の外周面とを
密着させるべく、上記絶縁ブロック9の周囲を図示しな
い加熱用容器により覆って、この絶縁ブロック9の補強
絶縁層11並びに上記絶縁体5、5を加熱する。この加
熱に基づいて、これら補強絶縁層11の内周面と絶縁体
5、5の外周面とを密着させたならば、上記加熱用容器
及び上記固定フレーム20の両端部分を分解して取り除
く。次いで、上記絶縁ブロック9の周囲に、前述の図3
に示した様な、防水混和物14、保護筒15、絶縁筒1
6、防水層17、17等を設ける。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述の様にして電力ケ
ーブルの接続部を組み立てる場合、互いに接続すべき1
対の電力ケーブル1、1を構成する導体2、2の先端部
に導体接続部材8、8を介して固定された1対のカップ
リング部材6a、6b同士を確実に係合させる必要があ
る。これらカップリング部材6a、6b同士が係合して
いなかったり、或は係合が不確実である場合には、上記
電力ケーブル1、1同士が互いに遠ざかる方向に変位す
る事に伴い、絶縁ブロック9に引張力が加わる。更に、
送電時に上記電力ケーブル1、1の温度上昇に伴う上記
絶縁ブロック9の熱膨張に基づき、この絶縁ブロック9
による絶縁機能が低下する可能性がある。この為従来
は、図4(E)に示す様に、上記1対のケーブル1、1
の端部に露出した内部絶縁体5、5の一部に付した印同
士の距離Lを測定し、上記1対のカップリング部材6
a、6bの先端部同士が係合したか否かを判定してい
た。
【0021】ところが、上記印同士の距離Lにより係合
状態を判定する為には、1mm以下の測定精度を要求する
為、正確な判定を行なう為には上記印を付する作業も含
めて面倒で、電力ケーブル用接続部の組立作業の非能率
化の原因となるだけでなく、作業員に精神的なストレス
を与える原因となる。本発明の電力ケーブル用接続部の
組立方法及び組立装置は、この様な不都合を何れも解消
すべく発明したものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の電力ケーブル用
接続部の組立方法及び組立装置のうち、請求項1に記載
した電力ケーブル用接続部の組立方法の発明は、前述の
特開平9−117029号公報等に記載されて従来から
知られている電力ケーブル用接続部の組立方法と同様
に、導体を絶縁体で被覆して成る電力ケーブルの端部同
士を接続する為、接続すべき1対の電力ケーブルの絶縁
体の端部を除去してこれら各絶縁体の端部から上記導体
を露出させた後、これら各導体の先端部に導体接続部材
を介して、これら両導体同士を接続する為のカップリン
グ部材を固定し、次いで上記両導体の中心軸同士を互い
に一致させた状態でこれら両導体同士を互いに近づけ合
う事によりこれら両導体の先端部に導体接続部材を介し
て固定した上記カップリング同士を、筒状に構成した絶
縁ブロックの内側で互いに係合させ、これら両導体同士
を接続するものである。
【0023】特に、本発明の電力ケーブル用接続部の組
立方法に於いては、上記カップリング部材同士を互いに
係合させた後、上記1対の電力ケーブルの端部を支持固
定した1対のケーブル支持テーブルのうちの少なくとも
一方のケーブル支持テーブルに対して、上記カップリン
グ部材の破壊に結び付く力よりは十分に小さい力を、上
記1対のケーブル支持テーブル同士が互いに離れる方向
に付与する。そして、この力の大きさと上記一方のケー
ブル支持テーブルの変位の有無とに基づき、上記カップ
リング部材同士が互いに係合している事を確認する。
【0024】又、請求項2に記載した電力ケーブル用接
続部の組立装置は、やはり前述の特開平9−11702
9号公報等に記載されて従来から知られている電力ケー
ブル用接続部の組立装置と同様に、互いに接続すべき1
対の電力ケーブルの端部をそれぞれの上面に支持固定自
在な1対のケーブル支持テーブルと、上記1対の電力ケ
ーブルの端部同士の接続部の周囲に外嵌する絶縁ブロッ
クをその上面に支持固定自在な絶縁ブロック支持テーブ
ルと、この絶縁ブロック支持テーブルと上記1対のケー
ブル支持テーブルとのうちの少なくとも2個の支持テー
ブルを、上記1対の電力ケーブル及び上記絶縁ブロック
の中心軸に対して直角方向に動かす事により、これら1
対の電力ケーブルと上記絶縁ブロックとの中心軸同士を
互いに一致させる中心軸一致手段と、上記絶縁ブロック
支持テーブルと上記1対のケーブル支持テーブルとのう
ちの少なくとも2個の支持テーブルを、上記1対の電力
ケーブル及び上記絶縁ブロックの中心軸方向に動かす事
により、上記1対の電力ケーブルを構成する絶縁体の端
部から露出させた導体の先端部に導体接続部材を介して
固定した1対のカップリング部材を上記絶縁ブロックの
内側に差し込み自在とする軸方向移動手段とを備える。
【0025】特に、本発明の電力ケーブル用接続部の組
立装置に於いては、上記軸方向移動手段により上記電力
ケーブルの軸方向に移動させられるケーブル支持テーブ
ルと、このケーブル支持テーブルを上記電力ケーブルの
軸方向に移動させる為の駆動手段との間に、この駆動手
段から上記ケーブル支持テーブルに加えられる、上記電
力ケーブルの軸方向に亙る駆動力を検知自在な荷重検知
手段を設けている。
【0026】
【作用】上述の様に構成する本発明の電力ケーブル用接
続部の組立方法及び組立装置によれば、1対の電力ケー
ブルを構成する導体の先端部に導体接続部材を介して固
定した1対のカップリング部材同士が確実に係合してい
るか否かを、特に面倒な作業を要する事なく確実に判定
できる。即ち、請求項2に記載した電力ケーブル用接続
部の組立装置により上記1対のカップリング部材同士が
確実に係合しているか否かを判定するには、上記カップ
リング部材同士を互いに係合させた後、1対のケーブル
支持テーブルを互いに遠ざかる方向に相対移動させる傾
向とし、上記1対の電力ケーブルを互いに遠ざかる方向
に引っ張る。この際、荷重検知手段の検出値により一方
又は双方のケーブル支持テーブルを相手のケーブル支持
テーブルに対して、上記カップリング部材の破壊に結び
付く力よりは十分に小さい力で相対移動させる傾向とす
る。そして、上記一方又は双方のケーブル支持テーブル
が移動しない事で、上記カップリング部材同士が互いに
係合している事を確認する。尚、カップリング部材の破
壊に結び付く力よりは十分に小さい力とは、1対のカッ
プリング部材同士の係合部の破壊に結び付く力よりも小
さい力である事は勿論、各カップリング部材と各導体接
続部材との係合部の破壊に結び付く力や、各導体接続部
材から各導体の先端部を抜き取るのに要する力、更には
カップリング部材や導体接続部材自体の破損に結び付く
力よりも小さい力である事を言う。要は、正規に結合さ
れた1対の導体同士の結合部間の破壊に結び付く力より
も小さい事を言う。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の第
1例を示している。尚、図示の実施の形態の特徴は、前
述の図5〜6に示した様な組立装置18を使用して、や
はり前述の図4(E)に示した様に、絶縁ブロック9の
内側に1対のカップリング部材6a、6bを挿入し、こ
れら1対のカップリング部材6a、6b同士を係合させ
た後、これら両カップリング部材6a、6b同士が確実
に係合しているか否かを判定する為の構造にある。電力
ケーブル用接続部自体の構造、並びに上記組立装置18
の全体構成に就いては、前述の特開平9−117029
号公報に記載されて従来から知られている通りであるか
ら、従来技術と同等部分に関する図示並びに説明は、省
略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分並びに従
来技術と異なる部分を中心に説明する。又、本発明の電
力ケーブル用接続部の組立装置の特徴は、ケーブル支持
テーブル22a(又は22b。以下同じ。)を電力ケー
ブル1の先端部1aの軸方向、即ち、固定フレーム20
(図5、6、8)の長さ方向(図1の左右方向)に移動
させる為の構造中に、上記両カップリング部材6a、6
b同士が確実に係合しているか否かを判定する為の構造
を組み込んだ点にある。上記先端部1aを上記固定フレ
ーム20の幅方向(図1の表裏方向)に移動させる為の
構造は、本発明とは直接は関係しない。そこで、簡略化
の為、図1(及び後述する図2)は、上記ケーブル支持
テーブル22aを上記固定フレーム20の幅方向に移動
させる為の機構を省略して描いている。又、図1は、前
述の図6とは、左右方向が逆である。
【0028】ガイドレール29aに沿って電力ケーブル
1の軸方向に移動自在なケーブル支持テーブル22aの
上面には1対のクランプ金具41、41を、上記電力ケ
ーブル1の軸方向に離隔させて設けている。この電力ケ
ーブル1は、これら両クランプ金具41、41同士をボ
ルトとナットとで結合する事により抑え付けて、上記ケ
ーブル支持テーブル22aの上面に支持固定している。
この様にして上記電力ケーブル1の先端部1aを固定す
るケーブル支持テーブル22a{実際に図5、6、8に
示す組立装置18に組み込む場合には軸方向移動台28
a(28b)}の下面には、下方が開口したコ字形の保
持ブラケット42を固定し、この保持ブラケット42の
内側に、ナット片24aと環状のロードセル43とを保
持している。
【0029】又、上記保持ブラケット42の軸方向両側
部分で、上記ナット片24aのねじ孔の両端開口と整合
する部分には、それぞれ通孔44、44を形成してい
る。そして、これら両通孔44、44と上記ロードセル
43の内側とを挿通したねじ杆30aを、上記ナット片
24aのねじ孔に螺合させている。この状態で上記ロー
ドセル43は、上記ナット片24aの軸方向片端面(図
1の左端面)と上記保持ブラケット42の内側面との間
で挟持される。そして、上記電力ケーブル1を、この電
力ケーブル1と接続すべき別の電力ケーブルから離す方
向(図1の左方向)に移動させる際に、上記ロードセル
43を上記ナット片24の軸方向片端面と上記保持ブラ
ケット42の内側面との間で圧縮方向に押圧自在として
いる。そして、上記ロードセル43の測定値を、図示し
ないハーネスにより取り出して、やはり図示しない表示
器に送り、この表示器に上記測定値を表示したり、或は
上記ねじ杆25を回転駆動する為の電動モータの制御器
(ねじ杆30aの駆動を電動モータにより行なう場合)
に送り、上記電動モータの駆動トルクを制御自在として
いる。
【0030】上述の様なロードセル43を組み込んだ本
発明の電力ケーブル用接続部の組立装置を使用し、本発
明の電力ケーブル用接続部の組立方法を実施する場合、
次の手順で組立作業を行なう。先ず、前述の図8(A)
〜(H)に示す様にして、絶縁ブロック9の内側に、接
続すべき1対の電力ケーブル1、1を構成する導体2、
2の先端部に導体接続部材8、8を介して固定した1対
のカップリング部材6a、6bを挿入し、これら1対の
カップリング部材6a、6b同士を係合させる。
【0031】そして、この様にして上記1対のカップリ
ング部材6a、6b同士を互いに係合させた後、図1に
示したねじ杆30aを、手動又は電動で回転させる事に
より、一方のケーブル支持テーブル22aの上面に支持
した電力ケーブル1を、この電力ケーブル1と接続すべ
き別の電力ケーブルから離す方向に移動させる傾向とす
る。この際、この別の電力ケーブルを支持したケーブル
支持テーブル22b(図5、6、8)は、固定のままと
する。この様に、上記別のケーブル支持テーブル22b
から一方のケーブル支持テーブル22aを退避させる傾
向とし、これら両ケーブル支持テーブル22a、22b
の上面にそれぞれ支持固定された上記1対の電力ケーブ
ル1を、互いに遠ざかろうとする方向に引っ張る。
【0032】この様にして、上記1対のカップリング部
材6a、6b同士の係合に基づき互いに接続されている
べき1対の電力ケーブル1のうちの一方の電力ケーブル
1を引っ張る事により、上記1対のカップリング部材6
a、6b同士が確実に係合しているか否かを判定でき
る。即ち、これら1対のカップリング部材6a、6b同
士が係合していないか、していても係合状態が不確実で
ある場合には、上記一方のケーブル支持テーブル22a
が移動し、この移動に伴って、この一方のケーブル支持
テーブル22aの上面に支持固定された電力ケーブル1
を構成する導体2の先端部に導体接続部材8を介して固
定したカップリング部材6aが、前記絶縁ブロック9の
内側から抜け出る。この為、1対のカップリング部材6
a、6b同士が係合していないか、していても係合状態
が不確実である事を知る事ができる。
【0033】これに対して、上記1対のカップリング部
材6a、6b同士が確実に係合している場合には、上記
絶縁ブロック9からカップリング部材6aが抜け出る事
はない。上記別のケーブル支持テーブル22bから一方
のケーブル支持テーブル22aを退避させようとする力
は、互いに係合したカップリング部材6a、6bや、各
導体接続部材8、8と各カップリング部材6a、6b及
び導体2との結合部等の破壊に結び付く力に比べれば遥
かに小さい。例えば、互いに係合したカップリング部材
6a、6bや、各導体接続部材8、8と各カップリング
部材6a、6b及び導体2との結合部の破壊に結び付く
様な引っ張り荷重は、数t乃至は十数tであるのに対し
て、上記1対のカップリング部材6a、6b同士の係合
状態を確認する為に要する確認用引っ張り荷重は、数kg
乃至は数十kg程度で足りる。従って、上記1対のカップ
リング部材6a、6b同士が確実に係合しているか否か
を確認する事で、互いに係合したカップリング部材6
a、6bや、各導体接続部材8、8と各カップリング部
材6a、6b及び導体2との結合部を破損する事はな
い。
【0034】尚、上記別のケーブル支持テーブル22b
から一方のケーブル支持テーブル22aを退避させるべ
く、前記ナット片24aとねじ杆30aとから成る送り
ねじ機構よりこの一方のケーブル支持テーブル22aに
付与する力は、この一方のケーブル支持テーブル22a
の上面にその先端部1aを支持固定した電力ケーブル1
からこの一方のケーブル支持テーブル22aに加えられ
る反抗力よりも大きい必要がある。即ち、前述した図7
の説明から明らかな様に、電力ケーブル1の先端部1a
を、この先端部1aを接続すべき別の電力ケーブル1の
先端部1aから遠ざけようとする場合には、1t程度に
もなる反抗力に打ち勝つ必要がある。言い換えれば、1
対の電力ケーブル1、1の先端部1a、1aに加わる反
抗力は、上記1対のカップリング部材6a、6b同士を
近づける方向に作用する。但し、これら1対のカップリ
ング部材6a、6b同士の接続状態を確認する作業を行
なう際には、上記別の電力ケーブル1の先端部1aを支
持固定しておく為、この別のケーブル1の反抗力は、上
記1対のカップリング部材6a、6b同士を近づける方
向には作用しない。従って、これら両カップリング部材
6a、6b同士の接続状態を確認すべく、上記別のケー
ブル支持テーブル22bから一方のケーブル支持テーブ
ル22aを退避させる為には、この一方のケーブル支持
テーブル22aに、上記反抗力に上記確認用引っ張り荷
重を足した力を加える必要がある。
【0035】一方、確認用引っ張り荷重は、反抗力に比
べて遥かに小さい。従って、単に上記別のケーブル支持
テーブル22bから上記一方のケーブル支持テーブル2
2aを退避させようとしただけでは、上記確認用引っ張
り荷重が上記反抗力に隠れて、確認作業を行ないにくい
事が考えられる。これに対して、本発明の電力ケーブル
用接続部の組立装置を使用すれば、前述の図8(A)〜
(H)に示す様にして、絶縁ブロック9の内側に上記1
対のカップリング部材6a、6bを挿入する過程で、前
記ロードセル43により、上記反抗力を正確に測定でき
る。即ち、例えば図8(A)の状態から同図(B)の状
態にまで1対の電力ケーブル1、1の先端部1a、1b
を移動させる(互いに遠ざける)際には、これら各先端
部1a、1aを支持固定したケーブル支持テーブル22
a、22bを、それぞれの電力ケーブル1、1の反抗力
に抗して移動させる必要がある。この際、上記ロードセ
ル43は前記ナット片24aの軸方向片端面と前記保持
ブラケット42の内側面との間で、上記反抗力に応じた
力で強く挟持される。そこで、この際のロードセル43
の測定値を記録(紙等に記載するか、ねじ杆30aを駆
動する為の電動モータの制御器に記憶させる。)してお
く。
【0036】そして、電力ケーブル用接続部の組立作業
が図8(H)に示した状態にまで進んだ状態で、上記反
抗力を示すロードセル43の測定値よりも上記確認用引
っ張り荷重分だけ大きい力で、上記一方のケーブル支持
用テーブル22aを他方のケーブル支持用テーブル22
bから退避する方向に移動させる傾向とする。この様に
すれば、確認用引っ張り荷重に比べて遥かに大きく、し
かも電力ケーブル1の先端部1aのオフセット量の違い
に基づく配設状態の相違等により大きく変動する上記反
抗力の存在に拘らず、上記1対のカップリング部材6
a、6bの先端部同士の係合部に対し、必要且つ十分な
確認用引っ張り荷重を付与して、この係合部の係合状態
の適否を確実に判定できる。尚、上記ロードセル43
は、1対のケーブル支持用テーブル22a、22bの両
方の軸方向変位手段部分に組み付けても良いが、一方の
ケーブル支持用テーブル22aに軸方向移動手段部分に
のみ組み付ければ十分である。
【0037】次に、図2は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例は、ねじ杆30aと螺合したナッ
ト片24bを抱持した保持ブラケット42aとケーブル
支持テーブル22aとを引っ張り杆45により結合自在
としている。そして、この引っ張り杆45の途中に、引
っ張り方向の荷重を測定する為のロードセル43aを設
けて、上記引っ張り杆45に加わる引っ張り方向の荷重
を測定自在としている。但し、上記引っ張り杆45の両
端部は、上記保持ブラケット42aとケーブル支持テー
ブル22aとに、ボルト等により着脱自在としている。
【0038】本例の場合、電力ケーブル用接続部の組立
作業を行なう際には、上記ケーブル支持テーブル22a
の下面にボルトにより固定した別の保持ブラケット(図
示省略)に支持したナット片24aとねじ杆30aとの
螺合に基づき、上記ケーブル支持テーブル22aをケー
ブル1の先端部1aの軸方向に移動させる。これに対し
て、上記電力ケーブル用接続部の組立作業を図8(H)
の状態にまで進行させた後は、上記ケーブル支持テーブ
ル22aの下面から上記別の保持ブラケットを取り外
し、上記引っ張り杆45の両端部を上記保持ブラケット
42aとケーブル支持テーブル22aとに、ボルト等に
より結合する。そして、上記ねじ杆30aを回転させる
事により、上記ケーブル支持テーブル22aを別のケー
ブル支持テーブルから離れる方向に移動する傾向とし、
上述した第1例の場合と同様にして、1対のカップリン
グ部材同士が確実に係合しているか否かを判定する。本
例の場合には、ロードセル43aとして、圧縮荷重用に
比較して安価な引っ張り荷重用を使用する分、組立装置
の低廉化を図れる。又、ロードセル43aが損傷した場
合の修理・交換作業も容易に行なえる。
【0039】尚、本例を実施する場合、上記引っ張り杆
45を引っ張る為のナット片24b及び保持ブラケット
42aは、上記ケーブル支持テーブル22aを電力ケー
ブル1の軸方向に変位させる為のナット片24a及び保
持ブラケットと共通化しても良い。共通化する場合に
は、電力ケーブル用接続部の組立作業を図8(H)の状
態にまで進行させた状態で、保持ブラケットを上記ケー
ブル支持テーブル22aから外し、ねじ杆30aを回転
させて、上記ナット片24a及び保持ブラケットを図2
の位置にまで移動させる。
【0040】又、本発明を実施する為に、3個のテーブ
ル21、22a、22b(図5、6、8参照)は、1対
の電力ケーブル1、1の先端部1a、1a並びに絶縁ブ
ロック9の中心軸を一致させると共に、上記両先端部1
a、1aに固定した1対の導体接続部材8、8及びカッ
プリング部材6a、6bを上記絶縁ブロック9の両端開
口からこの絶縁ブロック9内に挿入可能な方向に移動で
きれば良い。1対の電力ケーブル1、1の先端部1a、
1a並びに絶縁ブロック9の中心軸を一致させる為に
は、上記絶縁ブロック支持テーブル21と上記1対のケ
ーブル支持テーブル22a、22bとのうちの少なくと
も2個の支持テーブルを、上記1対の電力ケーブル1、
1の先端部1a、1aと上記絶縁ブロック9との中心軸
に対して直角方向に動かせれば足りる。この場合、各部
材の中心軸の上下位置は、予め一致させる事ができるの
で、水平方向位置を一致させる事ができれば足りる。
又、上記1対の導体接続部材8、8及びカップリング部
材6a、6bを上記絶縁ブロック9の両端開口からこの
絶縁ブロック9内に挿入する為には、上記絶縁ブロック
支持テーブル21と上記1対のケーブル支持テーブル2
2a、22bとのうちの少なくとも2個の支持テーブル
を、上記1対の電力ケーブル1、1の先端部1a、1a
と上記絶縁ブロック9との中心軸方向に動かせれば足り
る。但し、図5、6、8に示す様な構造を採用すれば、
1対の電力ケーブル1、1のうちの一方の電力ケーブル
1の先端部1aのみを大きく移動させる必要がなく、反
抗力を小さく抑えて、電力ケーブル用接続部の組立作業
を、比較的容易に行なえる。
【0041】
【発明の効果】本発明の電力ケーブル用接続部の組立方
法及び組立装置は、以上に述べた通り構成され作用する
ので、作業員に過度な負担をかける事なく、カップリン
グ部材同士が確実に係合しているか否かを判定できる。
この為、作業員のストレスを少なくして、しかも信頼性
の高い電力ケーブル用接続部を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す部分縦断略
側面図。
【図2】同第2例を示す部分縦断略側面図。
【図3】電力ケーブル用接続部の1例を示す断面図。
【図4】電力ケーブル用接続部の組立工程を順番に示す
部分断面図。
【図5】従来から知られている電力ケーブル用接続部の
組立装置の平面図。
【図6】同じく側面図。
【図7】接続部近傍に於ける電力ケーブルの配設状態を
示す略平面図。
【図8】上記従来から知られている組立装置を使用して
電力ケーブル用接続部を組み立てる工程を順番に示す平
面図。
【符号の説明】
1 電力ケーブル 1a 先端部 2 導体 3 コルゲート外層 4 半導電層 5 絶縁体 6a、6b カップリング部材 7 円錐面 8 導体接続部材 9 絶縁ブロック 10 導体接触部材 11 補強絶縁層 12 半導電層 13 中心孔 14 防水混和物 15 保護筒 16 絶縁筒 17 防水層 18 組立装置 19 固定治具 20 固定フレーム 21 絶縁ブロック支持テーブル 22a、22b ケーブル支持テーブル 23 ガイドレール 24、24a、24b ナット片 25 ねじ杆 26 駆動軸 27 第一の軸方向送りハンドル 28a、28b 軸方向移動台 29a、29b ガイドレール 30a、30b ねじ杆 31a、31b 駆動軸 32 第二の軸方向送りハンドル 33 第三の軸方向送りハンドル 34a、34b ガイドレール 35a、35b ねじ杆 36a、36b ナット片 37 第一の幅方向送りハンドル 38 第二の幅方向送りハンドル 39 ケーブル抑え治具 40 ブロック抑え治具 41 クランプ金具 42、42a 保持ブラケット 43、43a ロードセル 44 通孔 45 引っ張り杆 46 高圧シールド電極
フロントページの続き (72)発明者 大高 巖 埼玉県熊谷市新堀1008番地 三菱電線工 業株式会社熊谷製作所内 (56)参考文献 特開 平9−117029(JP,A) 特開 平6−307421(JP,A) 特開 平5−226058(JP,A) 特開 平10−285778(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 1/14 H01R 13/64 H02G 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体を絶縁体で被覆して成る電力ケーブ
    ルの端部同士を接続する為、接続すべき1対の電力ケー
    ブルの絶縁体の端部を除去してこれら各絶縁体の端部か
    ら上記導体を露出させた後、これら各導体の先端部にこ
    れら両導体同士を接続する為のカップリング部材を固定
    し、次いで上記両導体の中心軸同士を互いに一致させた
    状態でこれら両導体同士を互いに近づけ合う事によりこ
    れら両導体の先端部に固定した上記カップリング同士
    を、筒状に構成した絶縁ブロックの内側で互いに係合さ
    せ、これら両導体同士を接続する電力ケーブル用接続部
    の組立方法に於いて、上記カップリング部材同士を互い
    に係合させた後、上記1対の電力ケーブルの端部を支持
    固定した1対のケーブル支持テーブルのうちの少なくと
    も一方のケーブル支持テーブルに対して、上記カップリ
    ング部材の破壊に結び付く力よりは十分に小さい力を、
    上記1対のケーブル支持テーブル同士が互いに離れる方
    向に付与し、この力の大きさと上記一方のケーブル支持
    テーブルの変位の有無とに基づき、上記カップリング部
    材同士が互いに係合している事を確認する事を特徴とす
    る電力ケーブル用接続部の組立方法。
  2. 【請求項2】 互いに接続すべき1対の電力ケーブルの
    端部をそれぞれの上面に支持固定自在な1対のケーブル
    支持テーブルと、上記1対の電力ケーブルの端部同士の
    接続部の周囲に外嵌する絶縁ブロックをその上面に支持
    固定自在な絶縁ブロック支持テーブルと、この絶縁ブロ
    ック支持テーブルと上記1対のケーブル支持テーブルと
    のうちの少なくとも2個の支持テーブルを、上記1対の
    電力ケーブル及び上記絶縁ブロックの中心軸に対して直
    角方向に動かす事により、これら1対の電力ケーブルと
    上記絶縁ブロックとの中心軸同士を互いに一致させる中
    心軸一致手段と、上記絶縁ブロック支持テーブルと上記
    1対のケーブル支持テーブルとのうちの少なくとも2個
    の支持テーブルを、上記1対の電力ケーブル及び上記絶
    縁ブロックの中心軸方向に動かす事により、上記1対の
    電力ケーブルを構成する絶縁体の端部から露出させた導
    体の先端部に固定した1対のカップリング部材を上記絶
    縁ブロックの内側に差し込み自在とする軸方向移動手段
    とを備えた電力ケーブル用接続部の組立装置に於いて、
    上記軸方向移動手段により上記電力ケーブルの軸方向に
    移動させられるケーブル支持テーブルと、このケーブル
    支持テーブルを上記電力ケーブルの軸方向に移動させる
    為の駆動手段との間に、この駆動手段から上記ケーブル
    支持テーブルに加えられる、上記電力ケーブルの軸方向
    に亙る駆動力を検知自在な荷重検知手段を設けた事を特
    徴とする電力ケーブル用接続部の組立装置。
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