JP3056904B2 - ジェットルームにおける緯糸速度計測装置及び緯入れ状態監視装置 - Google Patents
ジェットルームにおける緯糸速度計測装置及び緯入れ状態監視装置Info
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- JP3056904B2 JP3056904B2 JP4344842A JP34484292A JP3056904B2 JP 3056904 B2 JP3056904 B2 JP 3056904B2 JP 4344842 A JP4344842 A JP 4344842A JP 34484292 A JP34484292 A JP 34484292A JP 3056904 B2 JP3056904 B2 JP 3056904B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェットルームにおけ
る緯糸速度計測装置及び緯入れ状態監視装置に関するも
のである。
る緯糸速度計測装置及び緯入れ状態監視装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ジェットルームにおける緯糸速度の計測
及び緯入れ状態の監視を行なう装置が実開昭62−15
3384号公報、特開平1−183555号公報及び実
願平3−39970号に開示されている。
及び緯入れ状態の監視を行なう装置が実開昭62−15
3384号公報、特開平1−183555号公報及び実
願平3−39970号に開示されている。
【0003】実開昭62−153384号公報の従来装
置では、緯入れ末端に光学的な緯糸検出器を設置し、緯
入れ末端の緯糸最終到達位置における緯糸到達タイミン
グの測定及びこの測定結果の表示を行なっている。
置では、緯入れ末端に光学的な緯糸検出器を設置し、緯
入れ末端の緯糸最終到達位置における緯糸到達タイミン
グの測定及びこの測定結果の表示を行なっている。
【0004】特開平1−183555号公報の従来装置
では、巻付方式の緯糸測長貯留装置の糸巻付面の周囲に
検出領域を持つ緯糸検出器の検出信号に基づいて緯糸通
過時刻の測定及びこの測定結果の表示を行なっている。
では、巻付方式の緯糸測長貯留装置の糸巻付面の周囲に
検出領域を持つ緯糸検出器の検出信号に基づいて緯糸通
過時刻の測定及びこの測定結果の表示を行なっている。
【0005】実願平3−39970号の従来装置では、
巻付方式の緯糸測長貯留装置と緯入れ用メインノズルと
の間にバルーニング規制体を設け、バルーニング規制体
によって規制される緯糸のバルーニング経路上に検出領
域を持つ緯糸検出器の検出信号に基づいて緯糸供給速度
の測定が行われている。
巻付方式の緯糸測長貯留装置と緯入れ用メインノズルと
の間にバルーニング規制体を設け、バルーニング規制体
によって規制される緯糸のバルーニング経路上に検出領
域を持つ緯糸検出器の検出信号に基づいて緯糸供給速度
の測定が行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開昭
62−153384号公報、特開平1−183555号
公報及び実願平3−39970号のいずれの従来装置に
おいても、精度の高い緯糸速度の計測及び信頼性の高い
緯入れ状態の監視を行なうことはできない。
62−153384号公報、特開平1−183555号
公報及び実願平3−39970号のいずれの従来装置に
おいても、精度の高い緯糸速度の計測及び信頼性の高い
緯入れ状態の監視を行なうことはできない。
【0007】即ち、実開昭62−153384号公報の
従来装置では、緯入れ最終結果のみが把握されるのみで
あり、緯入れ途中の緯糸の状態(緯入れ状態)を把握す
ることはできない。又、緯糸の緯入れ平均速度は緯入れ
期間終了時に求められるのみである。そのため、緯入れ
状態の監視を行なうには、緯糸速度測定精度及びサンプ
リング回数ともに不十分である。
従来装置では、緯入れ最終結果のみが把握されるのみで
あり、緯入れ途中の緯糸の状態(緯入れ状態)を把握す
ることはできない。又、緯糸の緯入れ平均速度は緯入れ
期間終了時に求められるのみである。そのため、緯入れ
状態の監視を行なうには、緯糸速度測定精度及びサンプ
リング回数ともに不十分である。
【0008】特開平1−183555号公報の従来装置
では、緯糸のバルニーング形状が緯入れ期間中一定しな
いことから計測誤差が生じる。又、実開昭62−153
384号公報の従来装置と同様に緯入れ中の緯糸の状態
を把握することができない。
では、緯糸のバルニーング形状が緯入れ期間中一定しな
いことから計測誤差が生じる。又、実開昭62−153
384号公報の従来装置と同様に緯入れ中の緯糸の状態
を把握することができない。
【0009】実願平3−39970号の従来装置では、
バルーニング規制体を用いて緯入れ期間中のバルーニン
グ形状を一定にし、計測誤差を小さくするように努めて
いる。しかしながら、実願平3−39970号の考案の
目的は緯糸供給速度の計測のみであり、緯入れ経路を移
動する緯糸の緯入れ速度には何ら着目されていない。
バルーニング規制体を用いて緯入れ期間中のバルーニン
グ形状を一定にし、計測誤差を小さくするように努めて
いる。しかしながら、実願平3−39970号の考案の
目的は緯糸供給速度の計測のみであり、緯入れ経路を移
動する緯糸の緯入れ速度には何ら着目されていない。
【0010】ジェットルームにおける緯入れ不良の大半
は緯糸が緯入れ経路を搬送中に生じており、従って、実
願平3−39970号の従来装置も実開昭62−153
384号公報及び特開平1−183555号公報の従来
装置と同様に不完全な緯入れ状態監視装置と言わざるを
得ない。
は緯糸が緯入れ経路を搬送中に生じており、従って、実
願平3−39970号の従来装置も実開昭62−153
384号公報及び特開平1−183555号公報の従来
装置と同様に不完全な緯入れ状態監視装置と言わざるを
得ない。
【0011】又、特開平1−283555号公報及び実
願平3−39970号の従来装置では、緯糸検出器の数
及び緯糸測長貯留装置の糸巻付面への緯糸巻付数によっ
て緯糸速度のサンプリング回数が決まってしまう。その
ため、サンプリング回数を増やすには緯糸検出器の数あ
るいは緯糸の巻付回数を増やす必要があるが、緯糸検出
器の取り付けスペースの制約、糸巻付面からの緯糸引き
出し解舒のし易さからくる巻付回数の制約等により、緯
糸検出器の個数増及び巻付回数増は困難である。そのた
め、精度の高い緯入れ状態の監視を行なうために必要な
十分な回数のサンプリングができないという問題点もあ
る。
願平3−39970号の従来装置では、緯糸検出器の数
及び緯糸測長貯留装置の糸巻付面への緯糸巻付数によっ
て緯糸速度のサンプリング回数が決まってしまう。その
ため、サンプリング回数を増やすには緯糸検出器の数あ
るいは緯糸の巻付回数を増やす必要があるが、緯糸検出
器の取り付けスペースの制約、糸巻付面からの緯糸引き
出し解舒のし易さからくる巻付回数の制約等により、緯
糸検出器の個数増及び巻付回数増は困難である。そのた
め、精度の高い緯入れ状態の監視を行なうために必要な
十分な回数のサンプリングができないという問題点もあ
る。
【0012】上記問題点を解決するために本願発明者が
検討を行なった結果、従来装置の有する問題点は緯入れ
速度の連続計測を行なっていないことに起因するという
結論に達した。
検討を行なった結果、従来装置の有する問題点は緯入れ
速度の連続計測を行なっていないことに起因するという
結論に達した。
【0013】即ち、従来装置における緯入れ速度計測は
2か所に設置された緯糸検出器の検出領域に緯糸が存在
するか否かに基づくものであり、両緯糸検出器の設置位
置の距離差及び両緯糸検出器における緯糸有検出の時間
差に基づいて緯入れ速度が計測される。このような計測
方法においては、糸の先端の進行速度の測定にその機能
が限定され、先端部を除く中間部での計測は困難であ
る。加えて、連続計測を行なうためには多数の緯糸検出
器が必要となるが、そのような多数の検出器を織機上に
設置するのは物理的に不可能である。
2か所に設置された緯糸検出器の検出領域に緯糸が存在
するか否かに基づくものであり、両緯糸検出器の設置位
置の距離差及び両緯糸検出器における緯糸有検出の時間
差に基づいて緯入れ速度が計測される。このような計測
方法においては、糸の先端の進行速度の測定にその機能
が限定され、先端部を除く中間部での計測は困難であ
る。加えて、連続計測を行なうためには多数の緯糸検出
器が必要となるが、そのような多数の検出器を織機上に
設置するのは物理的に不可能である。
【0014】本発明の目的は、緯入れ経路上の緯糸搬送
速度(緯入れ速度)を連続測定することを可能とし、連
続測定された緯入れ速度に基づいて緯入れ状態を監視す
ることにある。
速度(緯入れ速度)を連続測定することを可能とし、連
続測定された緯入れ速度に基づいて緯入れ状態を監視す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そのために請求項1に記
載の第1発明では、緯入れ用ノズルの噴射作用によって
緯糸測長貯留装置から緯糸を引き出し緯入れを行なうジ
ェットルームにおいて、緯糸の線方向の2箇所に配設し
た2対の投光部と受光部とからなり、緯糸の通過に伴う
光の変化を検出する検出器と、該検出器から得られる2
つの検出信号の相互相関関数が最大となる位相差又は平
均2乗誤差が最小となる位相差に基づき緯糸速度を演算
する緯糸速度演算手段とを備え、緯糸測長貯留装置と緯
入れ末端との間に前記検出器を配置した。
載の第1発明では、緯入れ用ノズルの噴射作用によって
緯糸測長貯留装置から緯糸を引き出し緯入れを行なうジ
ェットルームにおいて、緯糸の線方向の2箇所に配設し
た2対の投光部と受光部とからなり、緯糸の通過に伴う
光の変化を検出する検出器と、該検出器から得られる2
つの検出信号の相互相関関数が最大となる位相差又は平
均2乗誤差が最小となる位相差に基づき緯糸速度を演算
する緯糸速度演算手段とを備え、緯糸測長貯留装置と緯
入れ末端との間に前記検出器を配置した。
【0016】請求項3に記載の第3発明では、緯糸測長
貯留装置と緯入れ末端との間に配置され、緯糸の線方向
における物理的変化を検出する検出器と、前記物理的変
化検出器と緯入れ末端との間において緯糸到達を検出す
る緯糸到達検出器と、物理的変化検出器から得られる検
出信号の相関性を利用して緯糸速度を演算する緯糸速度
演算手段と、緯糸速度演算手段によって算出された緯糸
速度及び緯糸到達検出器によって得られる緯糸到達情報
を用いて緯入れ状態を判別する緯入れ状態判別手段とに
より緯入れ状態監視装置を構成した。
貯留装置と緯入れ末端との間に配置され、緯糸の線方向
における物理的変化を検出する検出器と、前記物理的変
化検出器と緯入れ末端との間において緯糸到達を検出す
る緯糸到達検出器と、物理的変化検出器から得られる検
出信号の相関性を利用して緯糸速度を演算する緯糸速度
演算手段と、緯糸速度演算手段によって算出された緯糸
速度及び緯糸到達検出器によって得られる緯糸到達情報
を用いて緯入れ状態を判別する緯入れ状態判別手段とに
より緯入れ状態監視装置を構成した。
【0017】請求項4に記載の第4発明では、緯糸の線
方向における物理的変化を検出する第1の検出器と、緯
糸の線方向における物理的変化を検出する第2の検出器
と、第1の物理的変化検出器から得られる検出信号の相
関性を利用して第1の緯糸速度を演算する第1の緯糸速
度演算手段と、第2の物理的変化検出器から得られる検
出信号の相関性を利用して第2の緯糸速度を演算する第
2の緯糸速度演算手段と、第1及び第2の緯糸速度演算
手段によって相関演算された緯糸速度に基づいて緯入れ
状態を判別する緯入れ状態判別手段とにより緯入れ状態
監視装置を構成し、緯糸測長貯留装置と緯入れ末端との
間に第1の物理的変化検出器を配置すると共に、前記第
1の物理的変化検出器と緯入れ末端との間に第2の物理
的変化検出器を配置した。
方向における物理的変化を検出する第1の検出器と、緯
糸の線方向における物理的変化を検出する第2の検出器
と、第1の物理的変化検出器から得られる検出信号の相
関性を利用して第1の緯糸速度を演算する第1の緯糸速
度演算手段と、第2の物理的変化検出器から得られる検
出信号の相関性を利用して第2の緯糸速度を演算する第
2の緯糸速度演算手段と、第1及び第2の緯糸速度演算
手段によって相関演算された緯糸速度に基づいて緯入れ
状態を判別する緯入れ状態判別手段とにより緯入れ状態
監視装置を構成し、緯糸測長貯留装置と緯入れ末端との
間に第1の物理的変化検出器を配置すると共に、前記第
1の物理的変化検出器と緯入れ末端との間に第2の物理
的変化検出器を配置した。
【0018】請求項5に記載の第5発明では、前記検出
器の検出信号を2値化する2値化信号処理器と、2値化
信号処理器から出力される2値化信号に基づいて緯糸速
度を演算する2値化緯糸速度演算器とにより前記第1発
明の緯糸速度演算手段を構成した。
器の検出信号を2値化する2値化信号処理器と、2値化
信号処理器から出力される2値化信号に基づいて緯糸速
度を演算する2値化緯糸速度演算器とにより前記第1発
明の緯糸速度演算手段を構成した。
【0019】請求項6に記載の第6発明では、前記検出
器の検出信号を微分した際の微分符号によって前記検出
器の検出信号を2値化する2値化信号処理器により前記
第5発明の2値化信号処理器を構成した。
器の検出信号を微分した際の微分符号によって前記検出
器の検出信号を2値化する2値化信号処理器により前記
第5発明の2値化信号処理器を構成した。
【0020】
【第1発明の作用】緯糸の表面には糸の撚り及び毛羽が
存在するため、緯糸表面の線方向には周期的な物理的変
化が存在する。緯糸の撚り、太さ及び毛羽の物理的変化
は、同一の糸種類においては略一定である。従って、光
電センサ、静電容量センサ、歪みゲージセンサ、圧電素
子センサ、CCDセンサ等を用いた光学的、機械的、電
気的な手段により構成され、緯糸の線方向の2箇所に配
設した2対の投光部と受光部とからなる検出器によって
緯糸の通過に伴う光の変化を計測することができる。緯
糸測長貯留装置と緯入れ末端との間で緯糸の物理的変化
を計測することにより緯糸速度に応じた周波数帯域を持
つ検出信号が得られる。緯糸速度演算手段はこの検出信
号の相互相関関数が最大となる位相差又は平均2乗誤差
が最小となる位相差に基づき緯糸の移動速度を演算す
る。
存在するため、緯糸表面の線方向には周期的な物理的変
化が存在する。緯糸の撚り、太さ及び毛羽の物理的変化
は、同一の糸種類においては略一定である。従って、光
電センサ、静電容量センサ、歪みゲージセンサ、圧電素
子センサ、CCDセンサ等を用いた光学的、機械的、電
気的な手段により構成され、緯糸の線方向の2箇所に配
設した2対の投光部と受光部とからなる検出器によって
緯糸の通過に伴う光の変化を計測することができる。緯
糸測長貯留装置と緯入れ末端との間で緯糸の物理的変化
を計測することにより緯糸速度に応じた周波数帯域を持
つ検出信号が得られる。緯糸速度演算手段はこの検出信
号の相互相関関数が最大となる位相差又は平均2乗誤差
が最小となる位相差に基づき緯糸の移動速度を演算す
る。
【0021】即ち、緯糸表面の線方向の物理的変化を検
出できる検出器を緯糸測長貯留装置と緯入れ末端との間
に配置することにより、従来計測されていなかった緯入
れ途中の緯糸速度の連続計測が可能となる。
出できる検出器を緯糸測長貯留装置と緯入れ末端との間
に配置することにより、従来計測されていなかった緯入
れ途中の緯糸速度の連続計測が可能となる。
【0022】緯糸速度演算手段は緯糸種類及び織機回転
数に応じて設定されたサンプル時間、サンプル区間毎に
相関演算する。本発明の緯糸速度計測装置は、緯糸種類
が異なることによる撚り、太さ及び毛羽等の物理的条件
が変化しても速度計測を高精度に保つことができる。
数に応じて設定されたサンプル時間、サンプル区間毎に
相関演算する。本発明の緯糸速度計測装置は、緯糸種類
が異なることによる撚り、太さ及び毛羽等の物理的条件
が変化しても速度計測を高精度に保つことができる。
【0023】又、織機回転数を考慮して緯入れ条件の変
化も考慮できるため、緯入れ条件が変化しても速度計測
を高精度に保つことができる。速度計測の精度は物理的
変化検出器の検出領域の大きさにも左右され、この検出
器の糸の線方向の検出幅としては毛羽の平均長もしくは
糸の直径の10倍以内とすることが望ましい。
化も考慮できるため、緯入れ条件が変化しても速度計測
を高精度に保つことができる。速度計測の精度は物理的
変化検出器の検出領域の大きさにも左右され、この検出
器の糸の線方向の検出幅としては毛羽の平均長もしくは
糸の直径の10倍以内とすることが望ましい。
【0024】
【第3発明の作用】緯糸測長貯留装置と緯入れ末端との
間に配置された物理的変化検出器によって緯糸速度が測
定され、この緯糸速度から緯糸移動量が得られる。従来
の緯糸到達検出器は緯入れ末端よりやや緯入れ始端側に
設置されるため、緯糸に曲がり、絡みが生じた場合にも
緯糸到達検出器が緯糸を検出する場合がある。それに対
し第3の発明は物理的変化検出器と緯糸到達検出器との
相対距離と、測定された緯糸移動量との差が予め設定さ
れた値を越えると、緯入れ状態判別手段が緯入れ異常の
判定を下す。従って、緯糸到達検出器の緯糸検出情報の
みでは発見し得ない緯入れ異常も本発明の緯入れ状態監
視装置によって発見することができる。
間に配置された物理的変化検出器によって緯糸速度が測
定され、この緯糸速度から緯糸移動量が得られる。従来
の緯糸到達検出器は緯入れ末端よりやや緯入れ始端側に
設置されるため、緯糸に曲がり、絡みが生じた場合にも
緯糸到達検出器が緯糸を検出する場合がある。それに対
し第3の発明は物理的変化検出器と緯糸到達検出器との
相対距離と、測定された緯糸移動量との差が予め設定さ
れた値を越えると、緯入れ状態判別手段が緯入れ異常の
判定を下す。従って、緯糸到達検出器の緯糸検出情報の
みでは発見し得ない緯入れ異常も本発明の緯入れ状態監
視装置によって発見することができる。
【0025】
【第4発明の作用】第1の物理的変化検出器及び第1の
緯糸速度演算手段によって計測された緯糸速度は第1の
検出器の位置における第1の速度となり、第2の物理的
変化検出器及び第2の緯糸速度演算手段によって計測さ
れた緯糸速度は第2の検出器の位置における第2の速度
となる。第1及び第2の速度からそれぞれ第1及び第2
の移動量が得られる。緯入れ状態判別手段は連続計測さ
れた第1及び第2の移動量に基づいて糸の曲がり、絡み
等の有無といった緯入れ状態を判別する。この判別結果
を利用して緯入れ異常の有無の検出、あるいは緯入れ異
常発生の予測を行なうことができる。
緯糸速度演算手段によって計測された緯糸速度は第1の
検出器の位置における第1の速度となり、第2の物理的
変化検出器及び第2の緯糸速度演算手段によって計測さ
れた緯糸速度は第2の検出器の位置における第2の速度
となる。第1及び第2の速度からそれぞれ第1及び第2
の移動量が得られる。緯入れ状態判別手段は連続計測さ
れた第1及び第2の移動量に基づいて糸の曲がり、絡み
等の有無といった緯入れ状態を判別する。この判別結果
を利用して緯入れ異常の有無の検出、あるいは緯入れ異
常発生の予測を行なうことができる。
【0026】緯糸搬送経路内を搬送中の緯糸に曲がり、
絡み等が無ければ測定された第1及び第2の移動量の間
には式(1)の関係がある。 [第1の移動量Z]=[第2の移動量X]+[相対距離L] ・・・(1) 但し、式(1)は式(2)の条件で規定されている。 [第1の移動量Z]≧[第1と第2の物理的変化検出器の相対距離L] ・・・(2) 糸の曲がり、絡み等がある場合には式(3)で示す誤差
Δeが生じる。 [第1の移動量Z]−[第2の移動量X]−[相対距離L]=Δe ・・・(3) 緯入れ状態判別手段はこの誤差Δeの大きさを基に糸の
曲がり、絡み等の有無の判別、あるいは糸の曲がり、絡
み等の発生を検出する。
絡み等が無ければ測定された第1及び第2の移動量の間
には式(1)の関係がある。 [第1の移動量Z]=[第2の移動量X]+[相対距離L] ・・・(1) 但し、式(1)は式(2)の条件で規定されている。 [第1の移動量Z]≧[第1と第2の物理的変化検出器の相対距離L] ・・・(2) 糸の曲がり、絡み等がある場合には式(3)で示す誤差
Δeが生じる。 [第1の移動量Z]−[第2の移動量X]−[相対距離L]=Δe ・・・(3) 緯入れ状態判別手段はこの誤差Δeの大きさを基に糸の
曲がり、絡み等の有無の判別、あるいは糸の曲がり、絡
み等の発生を検出する。
【0027】このように緯入れ途中の緯糸移動量の計測
を行なうことにより、従来装置では判別できなかった緯
入れ途中の緯糸の曲がり、絡みといった緯入れ異常の有
無の監視、あるいは緯入れ異常の発生予測をすることが
できる。このような監視を行なうことによって、緯入れ
途中で緯入れ異常発生を検出した場合には織機運転停
止、緯入れ異常発生警報を行なうことができる。
を行なうことにより、従来装置では判別できなかった緯
入れ途中の緯糸の曲がり、絡みといった緯入れ異常の有
無の監視、あるいは緯入れ異常の発生予測をすることが
できる。このような監視を行なうことによって、緯入れ
途中で緯入れ異常発生を検出した場合には織機運転停
止、緯入れ異常発生警報を行なうことができる。
【0028】緯入れ異常が発生しそうな場合には緯入れ
用ノズルの噴射圧あるいは噴射時間を直ちに制御して緯
入れ異常発生を回避することができる。即ち、第1の移
動量を緯糸供給量とし、第2の移動量を緯糸搬送量とす
れば、緯糸供給量が緯糸搬送量に対して大きくなる傾向
にある場合には、緯入れ用メインノズルの噴射圧を低く
するか、緯入れ用補助ノズルの噴射圧を高くすればよ
い。逆に、緯糸供給量が緯糸搬送量に対して小さくなる
傾向にある場合には、緯入れ用メインノズルの噴射圧を
高くするか、緯入れ用補助ノズルの噴射圧を低くすれば
よい。
用ノズルの噴射圧あるいは噴射時間を直ちに制御して緯
入れ異常発生を回避することができる。即ち、第1の移
動量を緯糸供給量とし、第2の移動量を緯糸搬送量とす
れば、緯糸供給量が緯糸搬送量に対して大きくなる傾向
にある場合には、緯入れ用メインノズルの噴射圧を低く
するか、緯入れ用補助ノズルの噴射圧を高くすればよ
い。逆に、緯糸供給量が緯糸搬送量に対して小さくなる
傾向にある場合には、緯入れ用メインノズルの噴射圧を
高くするか、緯入れ用補助ノズルの噴射圧を低くすれば
よい。
【0029】このように緯入れ用メインノズルあるいは
緯入れ用補助ノズルの少なくともいずれかの噴射圧ある
いは噴射時間を制御することにより、緯糸供給量と緯糸
搬送量とが一致するような制御ができ、緯入れ異常の少
ない安定した緯入れを行なうことが可能となる。
緯入れ用補助ノズルの少なくともいずれかの噴射圧ある
いは噴射時間を制御することにより、緯糸供給量と緯糸
搬送量とが一致するような制御ができ、緯入れ異常の少
ない安定した緯入れを行なうことが可能となる。
【0030】
【第5発明の作用】緯糸速度演算手段を構成する2値化
信号処理器は検出器から出力される検出信号を2値化す
る。2値化信号処理器から出力される2値化信号は緯糸
速度演算手段を構成する2値化緯糸速度演算器に入力
し、2値化緯糸速度演算器は2値化信号に基づいて緯糸
速度を演算する。2値化信号に基づく緯糸速度演算回数
は相互相関関数あるいは平均2乗誤差を用いた場合に比
して大幅に少なく、信号処理の高速化を図ることができ
る。
信号処理器は検出器から出力される検出信号を2値化す
る。2値化信号処理器から出力される2値化信号は緯糸
速度演算手段を構成する2値化緯糸速度演算器に入力
し、2値化緯糸速度演算器は2値化信号に基づいて緯糸
速度を演算する。2値化信号に基づく緯糸速度演算回数
は相互相関関数あるいは平均2乗誤差を用いた場合に比
して大幅に少なく、信号処理の高速化を図ることができ
る。
【0031】
【第6発明の作用】検出器から出力される検出信号を2
値化する場合にその微分符号を用いれば、検出信号の信
号レベルに影響されることなく2値化が可能となる。
値化する場合にその微分符号を用いれば、検出信号の信
号レベルに影響されることなく2値化が可能となる。
【0032】
【第1実施例】以下、第1発明及び第2発明を具体化し
た第1実施例を図1〜図6に基づいて説明する。
た第1実施例を図1〜図6に基づいて説明する。
【0033】図1に示すように緯入れされる緯糸Yは巻
付方式の緯糸測長貯留装置1に内蔵されたモータ(図示
略)の作動に基づいて糸巻付面1aの周囲を回転する糸
巻付管1bの回転によって緯糸チーズ2から引き出さ
れ、糸巻付面1aに複数回巻付貯留される。
付方式の緯糸測長貯留装置1に内蔵されたモータ(図示
略)の作動に基づいて糸巻付面1aの周囲を回転する糸
巻付管1bの回転によって緯糸チーズ2から引き出さ
れ、糸巻付面1aに複数回巻付貯留される。
【0034】糸巻付面1aの近傍には電磁ソレノイド3
が配設されており、電磁ソレノイド3の励消磁によって
係止ピン3aと糸巻付面1aとが離接する。糸巻付面1
a上の貯留緯糸Y1 は、係止ピン3aと糸巻付面1aと
の離接によって緯入れ用メインノズル4側への引き出し
解舒を許容又は阻止される。
が配設されており、電磁ソレノイド3の励消磁によって
係止ピン3aと糸巻付面1aとが離接する。糸巻付面1
a上の貯留緯糸Y1 は、係止ピン3aと糸巻付面1aと
の離接によって緯入れ用メインノズル4側への引き出し
解舒を許容又は阻止される。
【0035】緯糸測長貯留装置1と緯入れ用メインノズ
ル4との間には糸ガイド5が設けられている。糸巻付面
1a上の貯留緯糸Y1 は緯入れ用メインノズル4の噴射
作用によって引き出し解舒され、糸ガイド5を経て緯入
れ用メインノズル4から経糸開口内へ噴射緯入れされ
る。経糸開口内へ噴射緯入れされた緯糸Yは複数の緯入
れ用補助ノズル6のリレー噴射により緯入れ末端側へ搬
送される。
ル4との間には糸ガイド5が設けられている。糸巻付面
1a上の貯留緯糸Y1 は緯入れ用メインノズル4の噴射
作用によって引き出し解舒され、糸ガイド5を経て緯入
れ用メインノズル4から経糸開口内へ噴射緯入れされ
る。経糸開口内へ噴射緯入れされた緯糸Yは複数の緯入
れ用補助ノズル6のリレー噴射により緯入れ末端側へ搬
送される。
【0036】図2(a)に示すように緯入れ用メインノ
ズル4の加速管4aの管端には、投光器7a及び受光器
7bからなる透過型の光電センサ7と、投光器8a及び
受光器8bからなる透過型の光電センサ8とが並設され
ている。受光器7b,8bの受光面直前には検出領域規
制板9が設置されている。検出領域規制板9には受光ス
リット9a,9bが透設されており、受光スリット9
a,9bと受光器7b,8bの受光面とが対向してい
る。受光スリット9a,9bは緯糸Yの線方向に対して
直交する方向における緯糸可動範囲にわたる。光電セン
サ7,8は位相差検出器11に信号接続されている。
ズル4の加速管4aの管端には、投光器7a及び受光器
7bからなる透過型の光電センサ7と、投光器8a及び
受光器8bからなる透過型の光電センサ8とが並設され
ている。受光器7b,8bの受光面直前には検出領域規
制板9が設置されている。検出領域規制板9には受光ス
リット9a,9bが透設されており、受光スリット9
a,9bと受光器7b,8bの受光面とが対向してい
る。受光スリット9a,9bは緯糸Yの線方向に対して
直交する方向における緯糸可動範囲にわたる。光電セン
サ7,8は位相差検出器11に信号接続されている。
【0037】緯入れ末端には図2(b)に示すように投
光器10a及び受光器10bからなる反射型の光電セン
サ10が配設されている。光電センサ10は緯入れ末端
における緯糸Yの搬送経路上に検出領域を持つ。光電セ
ンサ10は緯入れ状態判別器12に信号接続されてお
り、緯糸Yの先端が光電センサ10の検出領域に到達し
た時に緯糸到達検出信号S3 を緯入れ状態判別器12に
出力する。
光器10a及び受光器10bからなる反射型の光電セン
サ10が配設されている。光電センサ10は緯入れ末端
における緯糸Yの搬送経路上に検出領域を持つ。光電セ
ンサ10は緯入れ状態判別器12に信号接続されてお
り、緯糸Yの先端が光電センサ10の検出領域に到達し
た時に緯糸到達検出信号S3 を緯入れ状態判別器12に
出力する。
【0038】位相差検出器11は、緯糸移動開始判別器
13と位相差演算回路14とからなる。緯糸移動開始判
別器13は、一対のアンプ回路15,16とアンド回路
17とから構成されている。光電センサ7はアンプ回路
15に信号接続されており、光電センサ8はアンプ回路
16に信号接続されている。アンプ回路15,16はア
ンド回路17に信号接続されている。アンプ回路15,
16はそれぞれ可変抵抗器15a,16aを備える。
13と位相差演算回路14とからなる。緯糸移動開始判
別器13は、一対のアンプ回路15,16とアンド回路
17とから構成されている。光電センサ7はアンプ回路
15に信号接続されており、光電センサ8はアンプ回路
16に信号接続されている。アンプ回路15,16はア
ンド回路17に信号接続されている。アンプ回路15,
16はそれぞれ可変抵抗器15a,16aを備える。
【0039】位相差演算回路14は、一対のA/D変換
器18,19と、マイクロコンピュータ20と、キー設
定器21とから構成されており、光電センサ7はA/D
変換器19に信号接続されており、光電センサ8はA/
D変換器18に信号接続されている。マイクロコンピュ
ータ20は、中央演算回路20a、プログラムメモリ2
0b、データメモリ20c及びパラレル入力端子20d
からなり、A/D変換器18,19、及びキー設定器2
1がパラレル入力端子20dにパラレルに信号接続され
ている。マイクロコンピュータ20は、プログラムメモ
リ20bに予め書き込まれてある処理プログラムに従っ
てA/D変換器18,19及びキー設定器21からのパ
ラレルデータ入力及び位相差演算の処理を行なう。
器18,19と、マイクロコンピュータ20と、キー設
定器21とから構成されており、光電センサ7はA/D
変換器19に信号接続されており、光電センサ8はA/
D変換器18に信号接続されている。マイクロコンピュ
ータ20は、中央演算回路20a、プログラムメモリ2
0b、データメモリ20c及びパラレル入力端子20d
からなり、A/D変換器18,19、及びキー設定器2
1がパラレル入力端子20dにパラレルに信号接続され
ている。マイクロコンピュータ20は、プログラムメモ
リ20bに予め書き込まれてある処理プログラムに従っ
てA/D変換器18,19及びキー設定器21からのパ
ラレルデータ入力及び位相差演算の処理を行なう。
【0040】緯入れ状態判別器12は、ロジック回路2
2と、累積加算器23と、比較器24と、キー設定器2
5とから構成されている。ロジック回路22は累積加算
器23に信号接続されており、累積加算器23及びキー
設定器25は比較器24に信号接続されている。
2と、累積加算器23と、比較器24と、キー設定器2
5とから構成されている。ロジック回路22は累積加算
器23に信号接続されており、累積加算器23及びキー
設定器25は比較器24に信号接続されている。
【0041】緯糸移動開始判別器13のアンド回路17
はマイクロコンピュータ20及びロジック回路22に信
号接続されており、マイクロコンピュータ20は累積加
算器23に信号接続されている。又、ロジック回路22
には織機制御用コンピュータ26が信号接続されてお
り、比較器24には表示器27が信号接続されている。
はマイクロコンピュータ20及びロジック回路22に信
号接続されており、マイクロコンピュータ20は累積加
算器23に信号接続されている。又、ロジック回路22
には織機制御用コンピュータ26が信号接続されてお
り、比較器24には表示器27が信号接続されている。
【0042】織機制御用コンピュータ26の緯入れ開始
信号の出力に基づいて電磁ソレノイド3が励磁し、係止
ピン3aが糸巻付面1aから離間する。又、緯入れ開始
信号の出力に基づいて緯入れ用メインノズル4が噴射開
始する。これら一連の動作により糸巻付面1a上の貯留
緯糸Y1 が経糸開口内の搬送経路へ供給される。
信号の出力に基づいて電磁ソレノイド3が励磁し、係止
ピン3aが糸巻付面1aから離間する。又、緯入れ開始
信号の出力に基づいて緯入れ用メインノズル4が噴射開
始する。これら一連の動作により糸巻付面1a上の貯留
緯糸Y1 が経糸開口内の搬送経路へ供給される。
【0043】緯入れ開始前においては光電センサ7,8
の信号S1 ,S2 はコモンレベルに近い状態にある。し
かし、緯糸Yの供給が開始されると、緯糸Yの移動に伴
って緯糸Yの表面の撚り及び毛羽の分布状態が変化し、
高周波の電気信号が発生する。これに伴い検出信号
S1 ,S2 のレベルも高くなる。
の信号S1 ,S2 はコモンレベルに近い状態にある。し
かし、緯糸Yの供給が開始されると、緯糸Yの移動に伴
って緯糸Yの表面の撚り及び毛羽の分布状態が変化し、
高周波の電気信号が発生する。これに伴い検出信号
S1 ,S2 のレベルも高くなる。
【0044】検出信号S1 ,S2 は常時位相差検出器1
1内の緯糸移動開始判別器13及び位相差演算回路14
に入力されている。位相差演算回路14内のA/D変換
器18,19は検出信号S1 ,S2 をアナログ信号から
デジタル信号に変換し、このデジタル変換された信号を
マイクロコンピュータ20に出力する。
1内の緯糸移動開始判別器13及び位相差演算回路14
に入力されている。位相差演算回路14内のA/D変換
器18,19は検出信号S1 ,S2 をアナログ信号から
デジタル信号に変換し、このデジタル変換された信号を
マイクロコンピュータ20に出力する。
【0045】アンプ回路15,16では可変抵抗器15
a,16aによって比較電圧Svが予め設定されてお
り、検出信号S1 ,S2 が比較電圧Svを越えるとアン
プ回路15,16がアンド回路17にハイレベル信号を
出力する。両アンプ回路15,16がいずれもハイレベ
ル信号を出力するとアンド回路17が緯入れ状態判別器
12のロジック回路22及び位相差演算回路14のマイ
クロコンピュータ20に緯糸移動開始信号S4 を出力す
る。
a,16aによって比較電圧Svが予め設定されてお
り、検出信号S1 ,S2 が比較電圧Svを越えるとアン
プ回路15,16がアンド回路17にハイレベル信号を
出力する。両アンプ回路15,16がいずれもハイレベ
ル信号を出力するとアンド回路17が緯入れ状態判別器
12のロジック回路22及び位相差演算回路14のマイ
クロコンピュータ20に緯糸移動開始信号S4 を出力す
る。
【0046】マイクロコンピュータ20は緯糸移動開始
信号S4 の入力に応答して検出信号S1 ,S2 の位相差
を算出する。図3(a)の曲線C1 ,C2 は光電センサ
7,8から得られる検出信号S1 ,S2 を表す。緯糸Y
の表面には撚り及び毛羽がある。緯糸Yの線方向におけ
るこのような物理的変化のため、緯糸Yの搬送経路上に
検出領域を持つ光電センサ7,8から得られる検出信号
S1 ,S2 は曲線C1,C2 で示すように変化する。
信号S4 の入力に応答して検出信号S1 ,S2 の位相差
を算出する。図3(a)の曲線C1 ,C2 は光電センサ
7,8から得られる検出信号S1 ,S2 を表す。緯糸Y
の表面には撚り及び毛羽がある。緯糸Yの線方向におけ
るこのような物理的変化のため、緯糸Yの搬送経路上に
検出領域を持つ光電センサ7,8から得られる検出信号
S1 ,S2 は曲線C1,C2 で示すように変化する。
【0047】マイクロコンピュータ20は検出信号
S1 ,S2 に対して離散的な相互相関演算を行なって位
相差Δtを算出する。位相差Δtは緯糸Yの同一部位を
光電センサ7,8によって検出した時間差である。マイ
クロコンピュータ20は光電センサ7,8の相対距離H
を位相差Δtで割って緯糸Yの搬送速度vを算出する。
S1 ,S2 に対して離散的な相互相関演算を行なって位
相差Δtを算出する。位相差Δtは緯糸Yの同一部位を
光電センサ7,8によって検出した時間差である。マイ
クロコンピュータ20は光電センサ7,8の相対距離H
を位相差Δtで割って緯糸Yの搬送速度vを算出する。
【0048】相互相関演算を行なう範囲及びA/D変換
器18,19の変換周波数は緯糸Yの毛羽の状態に応じ
てキー設定器21によって変更される。速度の測定精度
を標準偏差で表したのが図4、図5及び図6である。図
4はサンプリング周波数の測定精度への影響を示した図
であり、サンプリング周波数が高いほど測定精度は高く
なる。一方、図5はサンプリング区間の測定精度への影
響を示した図であり、サンプリング区間が長くなるほど
測定精度は高くなる。又、図6は糸速度の測定精度への
影響を示した図であり、糸速度が高くなるに従って測定
精度は低くなる。高い糸速度で十分な測定精度を得るた
めには、サンプリング周波数を高く、サンプリング区間
を長くする必要がある。しかし、サンプリング周波数が
高く、サンプル区間が長いと、低速度において多数のデ
ータをマイクロコンピュータのメモリ上に記憶する必要
があり、多くのメモリが必要、処理速度の低下など
の問題が生じる。従って、糸速度に応じて適応的にサン
プリング周波数、サンプル区間などの測定条件を変更す
る必要がある。又、糸の毛羽及び撚りなどを考慮するた
めには、緯糸Yの毛場本数が多い場合にはA/D変換器
18,19の変換周波数を高くし、相互相関演算を行な
う範囲を短くする。逆に、毛羽本数が少ない場合にはA
/D変換器18,19の変換周波数を低くし、相互相関
演算を行なう範囲を大きくするなどの変更も必要であ
る。このような変更により、緯糸種類が異なって撚り及
び毛羽の物理的条件が変化しても位相差Δtの高精度計
測ができ、緯糸Yの移動速度vの計測を高精度に保つこ
とができる。
器18,19の変換周波数は緯糸Yの毛羽の状態に応じ
てキー設定器21によって変更される。速度の測定精度
を標準偏差で表したのが図4、図5及び図6である。図
4はサンプリング周波数の測定精度への影響を示した図
であり、サンプリング周波数が高いほど測定精度は高く
なる。一方、図5はサンプリング区間の測定精度への影
響を示した図であり、サンプリング区間が長くなるほど
測定精度は高くなる。又、図6は糸速度の測定精度への
影響を示した図であり、糸速度が高くなるに従って測定
精度は低くなる。高い糸速度で十分な測定精度を得るた
めには、サンプリング周波数を高く、サンプリング区間
を長くする必要がある。しかし、サンプリング周波数が
高く、サンプル区間が長いと、低速度において多数のデ
ータをマイクロコンピュータのメモリ上に記憶する必要
があり、多くのメモリが必要、処理速度の低下など
の問題が生じる。従って、糸速度に応じて適応的にサン
プリング周波数、サンプル区間などの測定条件を変更す
る必要がある。又、糸の毛羽及び撚りなどを考慮するた
めには、緯糸Yの毛場本数が多い場合にはA/D変換器
18,19の変換周波数を高くし、相互相関演算を行な
う範囲を短くする。逆に、毛羽本数が少ない場合にはA
/D変換器18,19の変換周波数を低くし、相互相関
演算を行なう範囲を大きくするなどの変更も必要であ
る。このような変更により、緯糸種類が異なって撚り及
び毛羽の物理的条件が変化しても位相差Δtの高精度計
測ができ、緯糸Yの移動速度vの計測を高精度に保つこ
とができる。
【0049】なお、相互相関演算を行なう範囲及びA/
D変換器18,19の変換周波数は織機制御用コンピュ
ータ26からの指令によってリアルタイムに変更するこ
ともできる。
D変換器18,19の変換周波数は織機制御用コンピュ
ータ26からの指令によってリアルタイムに変更するこ
ともできる。
【0050】緯糸Yの移動速度vが低速の場合、緯糸搬
送速度の連続計測において十分なサンプリング回数と計
測精度を得るためには高い周波数成分を含む検出信号S
1 ,S2 が必要となる。
送速度の連続計測において十分なサンプリング回数と計
測精度を得るためには高い周波数成分を含む検出信号S
1 ,S2 が必要となる。
【0051】即ち、相互相関演算によって速度演算を行
なう場合、その計測精度は次式(4)で得られる。 [誤差の標準偏差]=[真の2乗平均]/(Tf)1/2 ・・・(4) 但し、Tはサンプル期間、fは検出信号S1 ,S2 の周
波数であり、サンプル期間Tは織機回転数及び緯糸種類
に応じて設定される。式(4)から分かるように高い計
測精度を得るためには周波数fが高いことが望ましい。
なう場合、その計測精度は次式(4)で得られる。 [誤差の標準偏差]=[真の2乗平均]/(Tf)1/2 ・・・(4) 但し、Tはサンプル期間、fは検出信号S1 ,S2 の周
波数であり、サンプル期間Tは織機回転数及び緯糸種類
に応じて設定される。式(4)から分かるように高い計
測精度を得るためには周波数fが高いことが望ましい。
【0052】光電センサ7,8によって得られる検出信
号S1,S2の瞬時値G(x0,y0)は次式(5)で与え
られる。 G(x0,y0)=∫0 xdx∫0 ydyf(x,y)h(x,y) ・・・(5) 但し、f(x,y)は緯糸の撚り及び毛羽の分布を示
し、h(x,y)は特性を示す。x,yは検出領域の座
標を表す。
号S1,S2の瞬時値G(x0,y0)は次式(5)で与え
られる。 G(x0,y0)=∫0 xdx∫0 ydyf(x,y)h(x,y) ・・・(5) 但し、f(x,y)は緯糸の撚り及び毛羽の分布を示
し、h(x,y)は特性を示す。x,yは検出領域の座
標を表す。
【0053】一般に、センサの特性は低域通過と考えて
よく、周波数特性は図8のようになる。曲線C3 は光電
センサ7,8の検出領域の幅、即ち受光スリット9a,
9bの幅Wが狭い場合に対応し、曲線C4 は幅Wが広い
場合に対応する。このようにセンサの特性は検出領域の
幅が広くなるにつれて高い高域遮断特性を示すことが知
られている。
よく、周波数特性は図8のようになる。曲線C3 は光電
センサ7,8の検出領域の幅、即ち受光スリット9a,
9bの幅Wが狭い場合に対応し、曲線C4 は幅Wが広い
場合に対応する。このようにセンサの特性は検出領域の
幅が広くなるにつれて高い高域遮断特性を示すことが知
られている。
【0054】図3(b)の帯状の領域A1 は検出領域規
制板9がある場合の光電センサ7,8の検出領域を表
し、この検出領域A1 は緯糸Yの毛羽長に対して小さ
い。円状の領域A2 は検出領域規制板9がない場合の光
電センサ7,8の検出領域を表し、この検出領域A2 は
緯糸Yの毛羽長に対して大きい。図3(b)の曲線C5
は光電センサ7,8の検出領域が小さい場合に対応する
検出信号S1 ,S2 を表し、曲線C6 は光電センサ7,
8の検出領域が大きい場合に対応する検出信号S1,S2
を表す。曲線C5 ,C6 に見られるように検出領域が
広くなるにつれて高い高域遮断特性を示しており、この
ような特性はよく知られている。
制板9がある場合の光電センサ7,8の検出領域を表
し、この検出領域A1 は緯糸Yの毛羽長に対して小さ
い。円状の領域A2 は検出領域規制板9がない場合の光
電センサ7,8の検出領域を表し、この検出領域A2 は
緯糸Yの毛羽長に対して大きい。図3(b)の曲線C5
は光電センサ7,8の検出領域が小さい場合に対応する
検出信号S1 ,S2 を表し、曲線C6 は光電センサ7,
8の検出領域が大きい場合に対応する検出信号S1,S2
を表す。曲線C5 ,C6 に見られるように検出領域が
広くなるにつれて高い高域遮断特性を示しており、この
ような特性はよく知られている。
【0055】図7は代表的な緯糸種類における緯糸表面
の毛羽の長さの分布測定例である。この緯糸種類の場合
には3mm以下の短い毛羽が大半を占める。緯糸供給速度
vが10m/sec 以下のような低速の場合、図7に示す
ような短い毛羽長の緯糸を検出する場合に検出信号
S1 ,S2 の周波数fを10〜20KHz 程度とするには
光電センサ7,8の検出領域の幅を平均毛羽長の10倍
以内とすればよいという結果を得た。従って、光電セン
サ7,8の検出領域の幅を平均毛羽長の10倍以内とす
ることにより、緯糸供給速度vが低速の場合にも高い周
波数の検出信号S1,S2 が得られ、高精度の緯糸供給
速度計測を行なうことができる。
の毛羽の長さの分布測定例である。この緯糸種類の場合
には3mm以下の短い毛羽が大半を占める。緯糸供給速度
vが10m/sec 以下のような低速の場合、図7に示す
ような短い毛羽長の緯糸を検出する場合に検出信号
S1 ,S2 の周波数fを10〜20KHz 程度とするには
光電センサ7,8の検出領域の幅を平均毛羽長の10倍
以内とすればよいという結果を得た。従って、光電セン
サ7,8の検出領域の幅を平均毛羽長の10倍以内とす
ることにより、緯糸供給速度vが低速の場合にも高い周
波数の検出信号S1,S2 が得られ、高精度の緯糸供給
速度計測を行なうことができる。
【0056】図9の曲線C7 は緯糸Yの供給速度をレー
ザドップラ速度計を用いて計測した結果であり、ほぼ供
給速度の真値と考えられる。●印は実願平3−3997
0号公報の従来装置で測定した緯糸供給速度を表し、○
印は本実施例の装置により測定した緯糸供給速度vを表
す。この測定例から明らかなように本実施例の装置によ
る測定精度の高さが窺える。
ザドップラ速度計を用いて計測した結果であり、ほぼ供
給速度の真値と考えられる。●印は実願平3−3997
0号公報の従来装置で測定した緯糸供給速度を表し、○
印は本実施例の装置により測定した緯糸供給速度vを表
す。この測定例から明らかなように本実施例の装置によ
る測定精度の高さが窺える。
【0057】マイクロコンピュータ20は設定されたサ
ンプル期間T及び測定された緯糸供給速度vに基づいて
緯糸供給量変化ΔZを算出し、緯入れ状態判別器12の
累積加算器23に出力する。
ンプル期間T及び測定された緯糸供給速度vに基づいて
緯糸供給量変化ΔZを算出し、緯入れ状態判別器12の
累積加算器23に出力する。
【0058】緯入れ状態判別器12のロジック回路22
は位相差検出器11から入力される緯糸移動開始信号S
4 及び織機制御用コンピュータ26から入力される制御
信号S5 に基づいてロジック演算を行ない、累積開始信
号S6 を累積加算器23に出力する。制御信号S5 は緯
入れ状態の監視を行なうか否かを決める電気信号であ
り、監視を行わない制御信号S5 が入力した場合にはロ
ジック回路22は累積加算器23に対して累積開始信号
S6 を出力しない。
は位相差検出器11から入力される緯糸移動開始信号S
4 及び織機制御用コンピュータ26から入力される制御
信号S5 に基づいてロジック演算を行ない、累積開始信
号S6 を累積加算器23に出力する。制御信号S5 は緯
入れ状態の監視を行なうか否かを決める電気信号であ
り、監視を行わない制御信号S5 が入力した場合にはロ
ジック回路22は累積加算器23に対して累積開始信号
S6 を出力しない。
【0059】累積加算器23は累積開始信号S6 の入力
に応答して緯糸供給量変化ΔZを累積加算する。緯糸Y
の先端が光電センサ10の検出領域に到達すると、光電
センサ10が緯糸到達検出信号S3 をロジック回路22
に出力する。ロジック回路22は緯糸到達検出信号S3
の入力に応答して累積加算停止信号S7 を累積加算器2
3に出力する。累積加算器23は累積加算停止信号S7
の入力に応答して緯糸供給量変化ΔZの累積加算を停止
し、比較器24に累積加算値Zを出力する。この累積加
算値Zは緯糸測長貯留装置1から引き出し解舒される
量、即ち1ピック分の緯糸供給量を表す。
に応答して緯糸供給量変化ΔZを累積加算する。緯糸Y
の先端が光電センサ10の検出領域に到達すると、光電
センサ10が緯糸到達検出信号S3 をロジック回路22
に出力する。ロジック回路22は緯糸到達検出信号S3
の入力に応答して累積加算停止信号S7 を累積加算器2
3に出力する。累積加算器23は累積加算停止信号S7
の入力に応答して緯糸供給量変化ΔZの累積加算を停止
し、比較器24に累積加算値Zを出力する。この累積加
算値Zは緯糸測長貯留装置1から引き出し解舒される
量、即ち1ピック分の緯糸供給量を表す。
【0060】比較器24は、キー設定器25によって予
め入力してある光電センサ7,8と光電センサ10との
相対距離Pと、累積加算値Zとの差Δeを演算すると共
に、キー設定器25によって予め入力設定してある良否
判定基準値Δe0 と差Δeとの大小比較を行なう。差Δ
eが良否判定基準値Δe0 を越える場合には比較器25
は緯入れ異常発生信号S8 を表示器27に出力し、表示
器27が緯入れ異常発生の警報を行なう。
め入力してある光電センサ7,8と光電センサ10との
相対距離Pと、累積加算値Zとの差Δeを演算すると共
に、キー設定器25によって予め入力設定してある良否
判定基準値Δe0 と差Δeとの大小比較を行なう。差Δ
eが良否判定基準値Δe0 を越える場合には比較器25
は緯入れ異常発生信号S8 を表示器27に出力し、表示
器27が緯入れ異常発生の警報を行なう。
【0061】緯糸Yの先端は光電センサ10の設置位置
をある程度通り過ぎるため、緯糸Yに曲がり、絡みが生
じた場合にも光電センサ10が緯糸Yの到達を検出する
ことがある。しかしながら、連続的に計測された高精度
の緯糸供給速度を用いた緯入れ状態判別器12における
緯糸供給量の演算結果により緯糸の曲がり、絡みを把握
することができ、緯糸到達の有無を検出する光電センサ
10のみでは検出し得ない緯入れ異常も把握できる。
をある程度通り過ぎるため、緯糸Yに曲がり、絡みが生
じた場合にも光電センサ10が緯糸Yの到達を検出する
ことがある。しかしながら、連続的に計測された高精度
の緯糸供給速度を用いた緯入れ状態判別器12における
緯糸供給量の演算結果により緯糸の曲がり、絡みを把握
することができ、緯糸到達の有無を検出する光電センサ
10のみでは検出し得ない緯入れ異常も把握できる。
【0062】
【第2実施例】次に、第3発明を具体化した第2実施例
を図10に基づいて説明する。第1実施例では緯入れ状
態の良否判別に適用した例を記述したが、第2実施例で
は緯入れ性能向上を目的とした緯糸の飛走制御に適用し
た例について述べる。大部分の構成は第1実施例と同様
であるので、異なる点についてのみ説明する。
を図10に基づいて説明する。第1実施例では緯入れ状
態の良否判別に適用した例を記述したが、第2実施例で
は緯入れ性能向上を目的とした緯糸の飛走制御に適用し
た例について述べる。大部分の構成は第1実施例と同様
であるので、異なる点についてのみ説明する。
【0063】この実施例では光電センサ7,8から相対
距離Lをおいた緯糸搬送経路の途中に反射型の光電セン
サ28,29を設置し、光電センサ7,8で緯糸供給速
度を計測すると共に、光電センサ28,29で緯糸搬送
速度を計測するようにしている。光電センサ28,29
の投受光は光ファイバケーブルによって集光され、光フ
ァイバケーブルの先端は緯入れ用補助ノズル6と同形状
の筒内に取り付けられている。この構成より製織に何ら
影響を与えることなく緯糸の反射光信号を取り出すこと
ができる。光電センサ28,29の検出信号S9 ,S10
は位相差検出器11と同じ構成の位相差検出器30に入
力される。位相差検出器30は検出信号S9 ,S10に基
づいて緯糸搬送速度及び緯糸搬送量変化ΔXを演算し、
緯糸搬送量変化ΔXを緯入れ状態判別器31に出力す
る。
距離Lをおいた緯糸搬送経路の途中に反射型の光電セン
サ28,29を設置し、光電センサ7,8で緯糸供給速
度を計測すると共に、光電センサ28,29で緯糸搬送
速度を計測するようにしている。光電センサ28,29
の投受光は光ファイバケーブルによって集光され、光フ
ァイバケーブルの先端は緯入れ用補助ノズル6と同形状
の筒内に取り付けられている。この構成より製織に何ら
影響を与えることなく緯糸の反射光信号を取り出すこと
ができる。光電センサ28,29の検出信号S9 ,S10
は位相差検出器11と同じ構成の位相差検出器30に入
力される。位相差検出器30は検出信号S9 ,S10に基
づいて緯糸搬送速度及び緯糸搬送量変化ΔXを演算し、
緯糸搬送量変化ΔXを緯入れ状態判別器31に出力す
る。
【0064】緯入れ状態判別器31は、パラレル入力端
子31a、プログラムメモリ31b、データメモリ31
c及び中央演算回路31dからなるマイクロコンピュー
タから構成されており、位相差検出器11,30及び織
機制御用コンピュータ26に信号接続されている。位相
差検出器11から出力される緯糸供給量変化ΔZ及び位
相差検出器30から出力される緯糸搬送量変化ΔXはパ
ラレル入力端子31aを通して緯入れ状態判別器31の
データメモリ31cに記憶される。又、織機制御用コン
ピュータ26と緯入れ状態判別器31との間のデータ入
出力がパラレル入力端子31aを通して行われる。
子31a、プログラムメモリ31b、データメモリ31
c及び中央演算回路31dからなるマイクロコンピュー
タから構成されており、位相差検出器11,30及び織
機制御用コンピュータ26に信号接続されている。位相
差検出器11から出力される緯糸供給量変化ΔZ及び位
相差検出器30から出力される緯糸搬送量変化ΔXはパ
ラレル入力端子31aを通して緯入れ状態判別器31の
データメモリ31cに記憶される。又、織機制御用コン
ピュータ26と緯入れ状態判別器31との間のデータ入
出力がパラレル入力端子31aを通して行われる。
【0065】緯入れ用メインノズル4及び緯入れ用補助
ノズル6の噴射は電磁バルブ(図示略)のリレー開閉に
よりリレー制御され、噴射圧は電磁レギュレータ(図示
略)の調整により変更される。これら電磁バルブ及び電
磁レギュレータは織機制御用コンピュータ26の制御を
受ける。
ノズル6の噴射は電磁バルブ(図示略)のリレー開閉に
よりリレー制御され、噴射圧は電磁レギュレータ(図示
略)の調整により変更される。これら電磁バルブ及び電
磁レギュレータは織機制御用コンピュータ26の制御を
受ける。
【0066】緯入れが開始されると、まず位相差検出器
11の緯糸移動開始判別器13が緯糸Yの移動開始を検
出し、位相差演算回路14及び緯入れ状態判別器31に
緯糸移動開始信号S4 を出力する。一方、光電センサ
7,8と光電センサ28,29との相対距離L分だけ緯
入れが行われた後に緯糸移動判別器32が緯糸Yの移動
を検出し、緯糸移動開始信号S11を緯入れ状態判別器3
1に出力する。
11の緯糸移動開始判別器13が緯糸Yの移動開始を検
出し、位相差演算回路14及び緯入れ状態判別器31に
緯糸移動開始信号S4 を出力する。一方、光電センサ
7,8と光電センサ28,29との相対距離L分だけ緯
入れが行われた後に緯糸移動判別器32が緯糸Yの移動
を検出し、緯糸移動開始信号S11を緯入れ状態判別器3
1に出力する。
【0067】緯入れ状態判別器31は予めプログラムメ
モリ31bに記憶してある処理プログラムに従って次に
述べる一連の処理を行なう。まず、緯糸移動開始判別器
13から緯糸移動開始信号S4 が出力されると、位相差
演算回路14から出力される緯糸供給量変化ΔZをパラ
レル入力端子20dから入力し、データメモリ31cに
累積加算する。累積加算を行なうタイミングは位相差演
算回路14において行われるA/D変換器18,19の
タイミングに同期して行われる。このため、緯入れ状態
判別器31はパラレル入力端子31aを監視し、緯糸供
給量変化ΔZ及び緯糸搬送量変化ΔXが入力されたか否
かの判別を行なっている。
モリ31bに記憶してある処理プログラムに従って次に
述べる一連の処理を行なう。まず、緯糸移動開始判別器
13から緯糸移動開始信号S4 が出力されると、位相差
演算回路14から出力される緯糸供給量変化ΔZをパラ
レル入力端子20dから入力し、データメモリ31cに
累積加算する。累積加算を行なうタイミングは位相差演
算回路14において行われるA/D変換器18,19の
タイミングに同期して行われる。このため、緯入れ状態
判別器31はパラレル入力端子31aを監視し、緯糸供
給量変化ΔZ及び緯糸搬送量変化ΔXが入力されたか否
かの判別を行なっている。
【0068】緯糸移動判別器32から緯糸移動開始信号
S11が出力されると、緯入れ状態判別器31は緯糸供給
量変化ΔZの累積加算を中止し、光電センサ7,8と光
電センサ28,29との間の相対距離Lとそれまでの緯
糸供給量変化ΔZの累積加算値Zとの大小比較を行な
う。もし、累積加算値Zが相対距離Lに対して大きい場
合には緯入れ状態判別器31は緯入れ用メインノズル4
の噴射圧の減圧、光電センサ28,29以降の緯入れ用
補助ノズル6の噴射圧の昇圧及び噴射開始時間の遅延、
噴射期間の変更を織機制御用コンピュータ26に指令
し、織機制御用コンピュータ26はこの変更指令を遂行
する。この変更は累積加算値Zが相対距離Lに対して大
きい場合に行われるが、この計測結果によれば緯糸Yが
光電センサ7,8から光電センサ28,29に至る間に
曲がったり、あるいは絡んだりする等の異常が発生した
と考えられる。緯入れ用メインノズル4の噴射圧の減
圧、光電センサ28,29以降の緯入れ用補助ノズル6
の噴射圧の昇圧及び噴射開始時間の遅延、噴射期間の変
更は緯糸Yの曲がりあるいは絡みといった異常を矯正す
るための処理である。以上のような変更を行なうことに
より光電センサ28,29以降の飛走における緯糸Yの
曲がり、絡み等の異常の矯正が行われる。
S11が出力されると、緯入れ状態判別器31は緯糸供給
量変化ΔZの累積加算を中止し、光電センサ7,8と光
電センサ28,29との間の相対距離Lとそれまでの緯
糸供給量変化ΔZの累積加算値Zとの大小比較を行な
う。もし、累積加算値Zが相対距離Lに対して大きい場
合には緯入れ状態判別器31は緯入れ用メインノズル4
の噴射圧の減圧、光電センサ28,29以降の緯入れ用
補助ノズル6の噴射圧の昇圧及び噴射開始時間の遅延、
噴射期間の変更を織機制御用コンピュータ26に指令
し、織機制御用コンピュータ26はこの変更指令を遂行
する。この変更は累積加算値Zが相対距離Lに対して大
きい場合に行われるが、この計測結果によれば緯糸Yが
光電センサ7,8から光電センサ28,29に至る間に
曲がったり、あるいは絡んだりする等の異常が発生した
と考えられる。緯入れ用メインノズル4の噴射圧の減
圧、光電センサ28,29以降の緯入れ用補助ノズル6
の噴射圧の昇圧及び噴射開始時間の遅延、噴射期間の変
更は緯糸Yの曲がりあるいは絡みといった異常を矯正す
るための処理である。以上のような変更を行なうことに
より光電センサ28,29以降の飛走における緯糸Yの
曲がり、絡み等の異常の矯正が行われる。
【0069】累積加算値Zが相対距離Lに対して小さい
場合には緯入れ状態判別器31は光電センサ28,29
以降の緯入れ用補助ノズル6の噴射圧の減圧を織機制御
用コンピュータ26に指令し、織機制御用コンピュータ
26はこの変更指令を遂行する。この変更は累積加算値
Zが相対距離Lに対して小さい場合に行われるが、この
計測結果によればこれまでの緯糸搬送力が大きくて緯糸
Yが伸びた状態で飛走したと考えられる。光電センサ2
8,29以降の緯入れ用補助ノズル6の噴射圧の減圧は
緯糸搬送力を低減して緯糸Yの伸びを矯正するための処
理であり、この処理により空気消費量の低減という効果
も得られる。
場合には緯入れ状態判別器31は光電センサ28,29
以降の緯入れ用補助ノズル6の噴射圧の減圧を織機制御
用コンピュータ26に指令し、織機制御用コンピュータ
26はこの変更指令を遂行する。この変更は累積加算値
Zが相対距離Lに対して小さい場合に行われるが、この
計測結果によればこれまでの緯糸搬送力が大きくて緯糸
Yが伸びた状態で飛走したと考えられる。光電センサ2
8,29以降の緯入れ用補助ノズル6の噴射圧の減圧は
緯糸搬送力を低減して緯糸Yの伸びを矯正するための処
理であり、この処理により空気消費量の低減という効果
も得られる。
【0070】緯糸Yが光電センサ28,29を通過した
後では、緯入れ状態判別器31は位相差検出器11から
得られる緯糸供給量変化ΔZの累積加算を随時行ない、
同時に位相差検出器30から得られる緯糸搬送量変化Δ
Xについても累積加算を行なう。そして、緯糸供給量変
化ΔZの累積加算値Zと緯糸搬送量変化ΔXの累積加算
値Xとの大小比較を随時行ない、緯糸供給量Zと緯糸搬
送量Xとが常に一致するように緯入れ用メインノズル4
及び緯入れ用補助ノズル6の圧力制御を行なう。
後では、緯入れ状態判別器31は位相差検出器11から
得られる緯糸供給量変化ΔZの累積加算を随時行ない、
同時に位相差検出器30から得られる緯糸搬送量変化Δ
Xについても累積加算を行なう。そして、緯糸供給量変
化ΔZの累積加算値Zと緯糸搬送量変化ΔXの累積加算
値Xとの大小比較を随時行ない、緯糸供給量Zと緯糸搬
送量Xとが常に一致するように緯入れ用メインノズル4
及び緯入れ用補助ノズル6の圧力制御を行なう。
【0071】即ち、緯糸供給量Zが緯糸搬送量Xに対し
て大きくなる傾向がある場合には、緯入れ用メインノズ
ル4の噴射圧の減圧及び緯入れ用補助ノズル6の噴射圧
の昇圧が行われる。逆に、緯糸供給量Zが緯糸搬送量X
に対して小さくなる傾向にある場合には、緯入れ用メイ
ンノズル4の噴射圧の昇圧及び緯入れ用補助ノズル6の
噴射圧の減圧が行われる。このような噴射圧の制御によ
り緯糸供給量Zと緯糸搬送量Xとが一致するようにな
り、緯入れ異常の少ない安定した緯入れを行なうことが
可能となる。
て大きくなる傾向がある場合には、緯入れ用メインノズ
ル4の噴射圧の減圧及び緯入れ用補助ノズル6の噴射圧
の昇圧が行われる。逆に、緯糸供給量Zが緯糸搬送量X
に対して小さくなる傾向にある場合には、緯入れ用メイ
ンノズル4の噴射圧の昇圧及び緯入れ用補助ノズル6の
噴射圧の減圧が行われる。このような噴射圧の制御によ
り緯糸供給量Zと緯糸搬送量Xとが一致するようにな
り、緯入れ異常の少ない安定した緯入れを行なうことが
可能となる。
【0072】
【第3実施例】次に、本発明を多色緯入れに具体化した
第3実施例を図11に基づいて説明する。
第3実施例を図11に基づいて説明する。
【0073】図示の場合には2台の緯糸測長貯留装置1
A,1B及び緯入れ用メインノズル4A,4Bが用いら
れ、異なった緯糸チーズ2A,2Bから緯糸Ya,Yb
を引き出して2色緯入れを行なう。
A,1B及び緯入れ用メインノズル4A,4Bが用いら
れ、異なった緯糸チーズ2A,2Bから緯糸Ya,Yb
を引き出して2色緯入れを行なう。
【0074】緯入れ用メインノズル4A,4B及び緯入
れ用補助ノズル6の噴射は電磁バルブ(図示略)のリレ
ー開閉によりリレー制御され、噴射圧は電磁レギュレー
タ(図示略)の調整により変更される。これら電磁バル
ブ及び電磁レギュレータは織機制御用コンピュータ26
の制御を受ける。
れ用補助ノズル6の噴射は電磁バルブ(図示略)のリレ
ー開閉によりリレー制御され、噴射圧は電磁レギュレー
タ(図示略)の調整により変更される。これら電磁バル
ブ及び電磁レギュレータは織機制御用コンピュータ26
の制御を受ける。
【0075】緯入れ用メインノズル4A,4Bには前記
実施例の物理的変化検出器を構成する光電センサ7,8
と同様の光電センサ33A,34A,33B,34Bが
装着されている。前記実施例の位相差検出器11と同様
の位相差検出器11A,11Bが光電センサ33A,3
4A,33B,34Bに対して信号接続されており、前
記実施例の緯入れ状態判別器12と同様の緯入れ状態判
別器12A,12Bが33A,34A,33B,34B
及び光電センサ10に対して信号接続されている。又、
各緯入れ状態判別器12A,12Bの比較器24が織機
制御用コンピュータ26に信号接続されており、比較器
24から出力される緯入れ異常発生信号S8 が織機制御
用コンピュータ26にも入力される。緯入れ状態判別器
12A,12Bは緯糸Ya,Ybの供給速度及び緯糸到
達タイミングに基づいて緯入れ状態をリアルタイムに計
測し、この計測結果に基づいて緯入れ用メインノズル4
A,4B及び緯入れ用補助ノズル6の噴射圧あるいは噴
射タイミング等の緯入れ条件の変更を織機制御用コンピ
ュータ26に指令する。
実施例の物理的変化検出器を構成する光電センサ7,8
と同様の光電センサ33A,34A,33B,34Bが
装着されている。前記実施例の位相差検出器11と同様
の位相差検出器11A,11Bが光電センサ33A,3
4A,33B,34Bに対して信号接続されており、前
記実施例の緯入れ状態判別器12と同様の緯入れ状態判
別器12A,12Bが33A,34A,33B,34B
及び光電センサ10に対して信号接続されている。又、
各緯入れ状態判別器12A,12Bの比較器24が織機
制御用コンピュータ26に信号接続されており、比較器
24から出力される緯入れ異常発生信号S8 が織機制御
用コンピュータ26にも入力される。緯入れ状態判別器
12A,12Bは緯糸Ya,Ybの供給速度及び緯糸到
達タイミングに基づいて緯入れ状態をリアルタイムに計
測し、この計測結果に基づいて緯入れ用メインノズル4
A,4B及び緯入れ用補助ノズル6の噴射圧あるいは噴
射タイミング等の緯入れ条件の変更を織機制御用コンピ
ュータ26に指令する。
【0076】緯糸の飛走状態は緯糸チーズによって異な
る場合がある。又、チーズ径が小さくなると緯糸を引き
出すための引き出し抵抗が増加し、同一チーズにおいて
も緯糸の供給状態が変化する場合がある。さらに、緯糸
の番手が異なれば供給状態は大きく変化する。
る場合がある。又、チーズ径が小さくなると緯糸を引き
出すための引き出し抵抗が増加し、同一チーズにおいて
も緯糸の供給状態が変化する場合がある。さらに、緯糸
の番手が異なれば供給状態は大きく変化する。
【0077】従って、2台の緯糸測長貯留装置1A,1
Bを用いて製織を行なう場合には緯糸種類毎に緯入れ用
メインノズル4A,4B及び緯入れ用補助ノズル6の噴
射圧、噴射タイミング等の緯入れ条件を変更する必要が
ある。このような緯糸種類毎の緯入れ条件の設定は従来
ではオペレータが予め設定しており、緯糸Ya,Ybに
対して適応的に変更されることはなかった。
Bを用いて製織を行なう場合には緯糸種類毎に緯入れ用
メインノズル4A,4B及び緯入れ用補助ノズル6の噴
射圧、噴射タイミング等の緯入れ条件を変更する必要が
ある。このような緯糸種類毎の緯入れ条件の設定は従来
ではオペレータが予め設定しており、緯糸Ya,Ybに
対して適応的に変更されることはなかった。
【0078】しかしながら、本実施例では緯糸Ya,Y
bの供給速度及び緯糸供給量の計測によって緯入れ状態
をリアルタイムに計測することができるため、緯糸Y
a,Ybに対して適応的に緯入れ条件を変更することが
できる。
bの供給速度及び緯糸供給量の計測によって緯入れ状態
をリアルタイムに計測することができるため、緯糸Y
a,Ybに対して適応的に緯入れ条件を変更することが
できる。
【0079】
【第4実施例】次に、本発明を具体化した第4実施例を
図12に基づいて説明する。これまでの実施例において
は2つの光電センサからなる物理的変化検出器を用いて
緯糸速度を計測した例を述べたが、第4実施例において
は1つの光電センサによって緯糸速度の計測を行なう例
について述べる。1つの光電センサ35を用いて緯糸速
度の計測を行なう構成は図12のようになる。
図12に基づいて説明する。これまでの実施例において
は2つの光電センサからなる物理的変化検出器を用いて
緯糸速度を計測した例を述べたが、第4実施例において
は1つの光電センサによって緯糸速度の計測を行なう例
について述べる。1つの光電センサ35を用いて緯糸速
度の計測を行なう構成は図12のようになる。
【0080】緯糸表面の毛羽の状態は、糸の種類によっ
ては異なるが、同一の種類ではほぼ一定であると考えて
よい。そのため緯糸Yを一定速度で移動させた場合に光
電センサ35から得られる検出信号の周波数分布は極め
て狭い。従って、光電センサ35から得られる検出信号
を随時周波数分析することにより緯糸Yの速度の相対的
な変化が得られる。
ては異なるが、同一の種類ではほぼ一定であると考えて
よい。そのため緯糸Yを一定速度で移動させた場合に光
電センサ35から得られる検出信号の周波数分布は極め
て狭い。従って、光電センサ35から得られる検出信号
を随時周波数分析することにより緯糸Yの速度の相対的
な変化が得られる。
【0081】このような意味で第2実施例及び第3実施
例で行なった緯糸の供給速度と搬送速度とを一致させる
制御は周波数分布を一致させる制御と等価となる。本実
施例では第1実施例及び第2実施例における位相差検出
器11,11A,11Bの代わりに周波数分析器36,
37を用い、緯入れ状態判別器38には各周波数毎のパ
ワースペクトルが出力される。
例で行なった緯糸の供給速度と搬送速度とを一致させる
制御は周波数分布を一致させる制御と等価となる。本実
施例では第1実施例及び第2実施例における位相差検出
器11,11A,11Bの代わりに周波数分析器36,
37を用い、緯入れ状態判別器38には各周波数毎のパ
ワースペクトルが出力される。
【0082】緯入れ状態判別器38は、パラレル入力端
子38a、プログラムメモリ38b、データメモリ38
c及び中央演算回路38dからなるマイクロコンピュー
タから構成されており、周波数分析器36,37及び織
機制御用コンピュータ26に信号接続されている。緯入
れ状態判別器38は周波数分析器36,37から出力さ
れる各周波数毎のパワースペクトルをそれぞれ比較し、
それが一致するように緯入れ用メインノズル4及び緯入
れ用補助ノズル6の噴射圧あるいは噴射タイミング等の
緯入れ条件の変更を織機制御用コンピュータ26に指令
する。
子38a、プログラムメモリ38b、データメモリ38
c及び中央演算回路38dからなるマイクロコンピュー
タから構成されており、周波数分析器36,37及び織
機制御用コンピュータ26に信号接続されている。緯入
れ状態判別器38は周波数分析器36,37から出力さ
れる各周波数毎のパワースペクトルをそれぞれ比較し、
それが一致するように緯入れ用メインノズル4及び緯入
れ用補助ノズル6の噴射圧あるいは噴射タイミング等の
緯入れ条件の変更を織機制御用コンピュータ26に指令
する。
【0083】第3実施例でも述べたように緯糸の毛羽の
分布はランダム性が強いので、光電センサ1個からなる
物理的変化検出器を用いた緯糸の移動量の測定精度は光
電センサ2個からなる物理的変化検出器の使用に比して
低いが、前述したように緯糸の移動量の測定は可能であ
り、緯入れ状態の監視及び緯入れ制御に用いることがで
きる。
分布はランダム性が強いので、光電センサ1個からなる
物理的変化検出器を用いた緯糸の移動量の測定精度は光
電センサ2個からなる物理的変化検出器の使用に比して
低いが、前述したように緯糸の移動量の測定は可能であ
り、緯入れ状態の監視及び緯入れ制御に用いることがで
きる。
【0084】
【第5実施例】2つの信号の位相差(時間差)を演算す
る方法には、通常、相互相関関数を用いる方法、平
均2乗誤差を用いる方法がある。
る方法には、通常、相互相関関数を用いる方法、平
均2乗誤差を用いる方法がある。
【0085】まず、相互相関関数を用いて位相差を演算
する方法を簡単に述べる。2つの信号S1 ,S2 の相互
相関関数F1 を演算すると図13のようになり、位相差
τに対応した位置の関数値F1 (τ)が最大になる。従
って、一定時間範囲における相互相関関数F1 を演算
し、その関数値の最大の位置(時間)を探査することに
より位相差τが求まる。離散データを用いた場合、この
場合の演算回数は次のようになる。
する方法を簡単に述べる。2つの信号S1 ,S2 の相互
相関関数F1 を演算すると図13のようになり、位相差
τに対応した位置の関数値F1 (τ)が最大になる。従
って、一定時間範囲における相互相関関数F1 を演算
し、その関数値の最大の位置(時間)を探査することに
より位相差τが求まる。離散データを用いた場合、この
場合の演算回数は次のようになる。
【0086】(比較する範囲のデータ数)×(2つの信
号をずらす範囲のデータ数) 例えば、比較する範囲のデータ数を400点とし、2つ
の信号S1 ,S2 をずらす範囲のデータ数を200点と
すれば、400×200=80000回の演算が必要と
なる。このような多数回の演算を緯入れ状態の監視ある
いは緯入れの制御を行なうのに十分な時間内に行なうた
めには非常に高速のCPUあるいは複数のCPUが必要
となる。
号をずらす範囲のデータ数) 例えば、比較する範囲のデータ数を400点とし、2つ
の信号S1 ,S2 をずらす範囲のデータ数を200点と
すれば、400×200=80000回の演算が必要と
なる。このような多数回の演算を緯入れ状態の監視ある
いは緯入れの制御を行なうのに十分な時間内に行なうた
めには非常に高速のCPUあるいは複数のCPUが必要
となる。
【0087】次に、平均2乗誤差を用いる方法について
述べる。時間的にずれた2つの信号S1 ,S2 の平均2
乗誤差F2 を求めると、図14に示すように2つの信号
S1,S2 の位相差τに対応した位置の平均2乗誤差値
F2 (τ)が最小となる。従って、平均2乗誤差F2 を
演算し、誤差の最小値の位置(時間)を探査することに
より2つの信号S1 ,S2 の位相差τが求まる。平均2
乗誤差F2 における演算回数も離散データを用いた場合
には相互相関関数の場合と同様に次のようになる。
述べる。時間的にずれた2つの信号S1 ,S2 の平均2
乗誤差F2 を求めると、図14に示すように2つの信号
S1,S2 の位相差τに対応した位置の平均2乗誤差値
F2 (τ)が最小となる。従って、平均2乗誤差F2 を
演算し、誤差の最小値の位置(時間)を探査することに
より2つの信号S1 ,S2 の位相差τが求まる。平均2
乗誤差F2 における演算回数も離散データを用いた場合
には相互相関関数の場合と同様に次のようになる。
【0088】(比較する範囲のデータ数)×(2つの信
号をずらす範囲のデータ数) 従って、位相差の演算に平均2乗誤差を用いた場合に
も、非常に高速のCPUあるいは複数のCPUが必要に
なる。
号をずらす範囲のデータ数) 従って、位相差の演算に平均2乗誤差を用いた場合に
も、非常に高速のCPUあるいは複数のCPUが必要に
なる。
【0089】高速のCPUあるいは複数のCPUを用い
ると、緯入れ状態監視装置あるいは緯入れ状態制御装置
の価格が高くなったり、CPU間の制御が複雑になった
りする。
ると、緯入れ状態監視装置あるいは緯入れ状態制御装置
の価格が高くなったり、CPU間の制御が複雑になった
りする。
【0090】一方、前記の各演算を専用の集積回路を用
いたハードウェアによって行なうことも可能である。し
かし、ハードウェアで行なう際にも離散データを扱うた
め、データをメモリに対して読み書きする必要があり、
処理速度に限界がある。
いたハードウェアによって行なうことも可能である。し
かし、ハードウェアで行なう際にも離散データを扱うた
め、データをメモリに対して読み書きする必要があり、
処理速度に限界がある。
【0091】以上の理由から、信号処理の高速化を図る
ために2値化信号を用いて演算処理するという発明を具
体化した実施例を図15〜図18に基づいて説明する。
図15に示すように位相差検出器11G内の位相差演算
回路14Cは、前記実施例の位相差演算回路14を構成
するA/D変換器18,19に代えて2値化フィルタ回
路39,40を用いている点が位相差演算回路14と構
成的に異なる。その他の構成は図1の場合と同じであ
る。2値化フィルタ回路39,40は光電センサ7,8
から出力される検出信号S1 ,S2 を図16(a)及び
図16(b)に示すように信号S1 ,S2 の微分符号に
よって2値化信号E1 ,E2 に変換する。そして、2値
化フィルタ回路39,40は変換された2値化信号
E1 ,E 2 をマイクロコンピュータ20に出力する。
ために2値化信号を用いて演算処理するという発明を具
体化した実施例を図15〜図18に基づいて説明する。
図15に示すように位相差検出器11G内の位相差演算
回路14Cは、前記実施例の位相差演算回路14を構成
するA/D変換器18,19に代えて2値化フィルタ回
路39,40を用いている点が位相差演算回路14と構
成的に異なる。その他の構成は図1の場合と同じであ
る。2値化フィルタ回路39,40は光電センサ7,8
から出力される検出信号S1 ,S2 を図16(a)及び
図16(b)に示すように信号S1 ,S2 の微分符号に
よって2値化信号E1 ,E2 に変換する。そして、2値
化フィルタ回路39,40は変換された2値化信号
E1 ,E 2 をマイクロコンピュータ20に出力する。
【0092】アンプ回路15,16では可変抵抗器15
a,16aによって比較電圧Svが予め設定されてお
り、検出信号S1 ,S2 が比較電圧Svを越えるとアン
プ回路15,16がアンド回路17にハイレベル信号を
出力する。両アンプ回路15,16がいずれもハイレベ
ル信号を出力すると、アンド回路17が緯入れ状態判別
器12のロジック回路22及び位相差演算回路14Cの
マイクロコンピュータ20に緯糸移動開始信号S4 を出
力する。マイクロコンピュータ20は緯糸移動開始信号
S4 の入力に応答して検出信号S1 ,S2 の位相差を算
出する。
a,16aによって比較電圧Svが予め設定されてお
り、検出信号S1 ,S2 が比較電圧Svを越えるとアン
プ回路15,16がアンド回路17にハイレベル信号を
出力する。両アンプ回路15,16がいずれもハイレベ
ル信号を出力すると、アンド回路17が緯入れ状態判別
器12のロジック回路22及び位相差演算回路14Cの
マイクロコンピュータ20に緯糸移動開始信号S4 を出
力する。マイクロコンピュータ20は緯糸移動開始信号
S4 の入力に応答して検出信号S1 ,S2 の位相差を算
出する。
【0093】図17に示すように2値化フィルタ回路3
9,40により2値化された信号E 1 ,E2 は、図18
に示すようにマイクロコンピュータ20のパラレル入力
端子20dから一定のサンプリング周期Tsによってデ
ータメモリ20cのアドレスZZZZ,ZZZZ+1・・・に随時
取り込まれる。
9,40により2値化された信号E 1 ,E2 は、図18
に示すようにマイクロコンピュータ20のパラレル入力
端子20dから一定のサンプリング周期Tsによってデ
ータメモリ20cのアドレスZZZZ,ZZZZ+1・・・に随時
取り込まれる。
【0094】パラレル入力端子20dから入力された2
値化信号E1 ,E2 をデータメモリ20cに記憶する
際、図18に示すようにマイクロコンピュータ20は、
位相が進んでいる2値化信号E1 の信号レベルが0→1
になったデータのメモリアドレス L-H ad(n)及び2値
化信号E1 が1→0になったテータのメモリアドレス H
-L ad(n)も合わせてデータメモリ20cのアドレスYY
YY,YYYY+1 ・・・に記憶する。さらに、2値化信号E1
が1の場合には、マイクロコンピュータ20は、(2値
化信号E1 のサンプルデータ)−(2値化信号E2 のサ
ンプルデータ)の減算を行ない、減算結果をアドレスXX
XXに累計記憶する。この累計値Peは2値化信号E1 ,
E2 の位相差τを求める際に用いられる。
値化信号E1 ,E2 をデータメモリ20cに記憶する
際、図18に示すようにマイクロコンピュータ20は、
位相が進んでいる2値化信号E1 の信号レベルが0→1
になったデータのメモリアドレス L-H ad(n)及び2値
化信号E1 が1→0になったテータのメモリアドレス H
-L ad(n)も合わせてデータメモリ20cのアドレスYY
YY,YYYY+1 ・・・に記憶する。さらに、2値化信号E1
が1の場合には、マイクロコンピュータ20は、(2値
化信号E1 のサンプルデータ)−(2値化信号E2 のサ
ンプルデータ)の減算を行ない、減算結果をアドレスXX
XXに累計記憶する。この累計値Peは2値化信号E1 ,
E2 の位相差τを求める際に用いられる。
【0095】以上の一連の処理はサンプリング周期Ts
の間に行われる。次に、Ns回だけ上記の一連の処理が
終了すると、マイクロコンピュータ20は処理を変更し
て2つの2値化信号E1 ,E2 の位相差τを求める。こ
の位相差τは図17のτであり、累計値Peが最小とな
る位置(時間)である。この位相差τは次のように求め
られる。
の間に行われる。次に、Ns回だけ上記の一連の処理が
終了すると、マイクロコンピュータ20は処理を変更し
て2つの2値化信号E1 ,E2 の位相差τを求める。こ
の位相差τは図17のτであり、累計値Peが最小とな
る位置(時間)である。この位相差τは次のように求め
られる。
【0096】2値化信号E1 ,E2 をサンプルすると同
時に、先に求めたアドレス L-H ad(n)+1に対応した
アドレスの信号E2 のデータ(0又は1)を累計値Pe
に加算し、アドレス H-L ad(n)+1に対応したアドレ
スの信号E2 のデータ(0または1)を累計値Peから
減算する。この際、アドレスYYYY,YYYY+1 ・・・に記憶
されているアドレス L-H ad(n)及びアドレス H-L ad
(n)+1はサンプル毎にインクリメントされる。
時に、先に求めたアドレス L-H ad(n)+1に対応した
アドレスの信号E2 のデータ(0又は1)を累計値Pe
に加算し、アドレス H-L ad(n)+1に対応したアドレ
スの信号E2 のデータ(0または1)を累計値Peから
減算する。この際、アドレスYYYY,YYYY+1 ・・・に記憶
されているアドレス L-H ad(n)及びアドレス H-L ad
(n)+1はサンプル毎にインクリメントされる。
【0097】以上の処理は2値化信号E2 の位相を1サ
ンプルだけずらした時の累計値Peを求めることにあた
る。即ち、1サンプルだけ2値化信号E2 の位相をずら
すことにより、記憶されたアドレス L-H ad(n)+1に
対応したアドレスの信号E2のデータ(0又は1)は破
棄され、記憶されたアドレス H-L ad(n)+1に対応し
たアドレスの信号E2 データ(0または1)が新たに累
計値Peの演算に用いられることになる。従って、記憶
されたアドレス L-H ad(n)+1に対応したアドレスの
信号E2 のデータを累計値Peに加算することにより、
破棄されるデータが1であれば累計値Peの値は1だけ
大きくなる。破棄されるデータが0であれば累計値Pe
の値は変わらない。
ンプルだけずらした時の累計値Peを求めることにあた
る。即ち、1サンプルだけ2値化信号E2 の位相をずら
すことにより、記憶されたアドレス L-H ad(n)+1に
対応したアドレスの信号E2のデータ(0又は1)は破
棄され、記憶されたアドレス H-L ad(n)+1に対応し
たアドレスの信号E2 データ(0または1)が新たに累
計値Peの演算に用いられることになる。従って、記憶
されたアドレス L-H ad(n)+1に対応したアドレスの
信号E2 のデータを累計値Peに加算することにより、
破棄されるデータが1であれば累計値Peの値は1だけ
大きくなる。破棄されるデータが0であれば累計値Pe
の値は変わらない。
【0098】一方、記憶されたアドレス H-L ad(n)+
1に対応したアドレスの信号E2 のデータを累計値Pe
から減算することにより、新たに累計値Peの演算に用
いられる2値化信号E2 のデータが1であれば累計値P
eの値は1だけ小さくなる。新たに累計値Peの演算に
用いられる2値化信号E2 のデータが0であれば累計値
Peの値は変わらない。
1に対応したアドレスの信号E2 のデータを累計値Pe
から減算することにより、新たに累計値Peの演算に用
いられる2値化信号E2 のデータが1であれば累計値P
eの値は1だけ小さくなる。新たに累計値Peの演算に
用いられる2値化信号E2 のデータが0であれば累計値
Peの値は変わらない。
【0099】位相差演算を行なう範囲のNm回だけ行え
ば、Nmの範囲における累計値Peの変化は図17のよ
うになり、2値化信号E1 ,E2 の位相が一致した時点
で累計値Peが最小となる。この最小となる位置(時
間)が図17の位相差τである。
ば、Nmの範囲における累計値Peの変化は図17のよ
うになり、2値化信号E1 ,E2 の位相が一致した時点
で累計値Peが最小となる。この最小となる位置(時
間)が図17の位相差τである。
【0100】累計値Peを求めるために必要な演算回数
は、Ns×サンプリング周期Tsの間において、2値化
信号E1 が0→1又は1→0になる回数であり、この回
数は多くとも数十回程度である。従って、本実施例の位
相差演算は、相互相関関数や平均2乗誤差を用いた場合
の数万回という演算回数に比べて大幅に少なくて済み、
信号処理の高速化が可能となる。
は、Ns×サンプリング周期Tsの間において、2値化
信号E1 が0→1又は1→0になる回数であり、この回
数は多くとも数十回程度である。従って、本実施例の位
相差演算は、相互相関関数や平均2乗誤差を用いた場合
の数万回という演算回数に比べて大幅に少なくて済み、
信号処理の高速化が可能となる。
【0101】なお、本実施例においては、累計値Peを
求める際に2値化信号E1 が1の場合のみに(2値化信
号E1 のサンプルデータ)−(2値化信号E2 のサンプ
ルデータ)の演算を行なった。しかし、2値化信号E1
が0の区間のみについて演算を行ない、累計値Peを求
めることも可能である。又、2値化信号E1 が1の区間
と0の区間とで累計値Peの演算を随時変更しながら行
なうこともできる。
求める際に2値化信号E1 が1の場合のみに(2値化信
号E1 のサンプルデータ)−(2値化信号E2 のサンプ
ルデータ)の演算を行なった。しかし、2値化信号E1
が0の区間のみについて演算を行ない、累計値Peを求
めることも可能である。又、2値化信号E1 が1の区間
と0の区間とで累計値Peの演算を随時変更しながら行
なうこともできる。
【0102】相互相関関数や2乗平均誤差をハードウェ
アを用いて用いて行なう位相差演算方式の場合と、本実
施例の位相差演算方式の場合とに関して、処理速度の比
較をすると、比較するデータが少ない場合にはハードウ
ェアを用いた場合の処理速度が本実施例の処理速度より
も速い。しかし、比較するデータが多くなると、本実施
例の処理速度がハードウェアを用いた場合の処理速度よ
りも速くなる。
アを用いて用いて行なう位相差演算方式の場合と、本実
施例の位相差演算方式の場合とに関して、処理速度の比
較をすると、比較するデータが少ない場合にはハードウ
ェアを用いた場合の処理速度が本実施例の処理速度より
も速い。しかし、比較するデータが多くなると、本実施
例の処理速度がハードウェアを用いた場合の処理速度よ
りも速くなる。
【0103】比較するデータ数は糸種類あるいは測定速
度などによって変更するため、常に固定ではない。しか
し、位相差の演算精度を一定以上にするためには、ある
程度のデータ数が必要であり、実用的な測定条件におい
ては数百点のデータが必要である。従って、実用的な範
囲における演算処理速度は本実施例の位相差演算方式の
方が速くなる。
度などによって変更するため、常に固定ではない。しか
し、位相差の演算精度を一定以上にするためには、ある
程度のデータ数が必要であり、実用的な測定条件におい
ては数百点のデータが必要である。従って、実用的な範
囲における演算処理速度は本実施例の位相差演算方式の
方が速くなる。
【0104】信号S1 ,Sを2値化するために本実施例
では信号の微分符号を用いたが、それは以下の理由によ
る。図19に示すように原信号を比較信号レベルKによ
って2値化する方法もある。一方、図20に示すよう
に、信号S1 ,S2 のレベルは、信号S1 が比較信号レ
ベルKより大きく、信号S2 が比較信号レベルKより小
さくなる場合、逆に信号S1 が比較信号レベルKより小
さく、信号S2 が比較信号レベルKより大きくなる場合
などが起こり得る。このような状態は、光電センサ7,
8の増幅度の相違、あるいはオフセットの発生などによ
って生じる。
では信号の微分符号を用いたが、それは以下の理由によ
る。図19に示すように原信号を比較信号レベルKによ
って2値化する方法もある。一方、図20に示すよう
に、信号S1 ,S2 のレベルは、信号S1 が比較信号レ
ベルKより大きく、信号S2 が比較信号レベルKより小
さくなる場合、逆に信号S1 が比較信号レベルKより小
さく、信号S2 が比較信号レベルKより大きくなる場合
などが起こり得る。このような状態は、光電センサ7,
8の増幅度の相違、あるいはオフセットの発生などによ
って生じる。
【0105】緯糸速度の高精度の計測を行なうために
は、信号S1 ,S2 としてはレベル同一で位相のみが異
なった信号であることが望ましい。しかし、光電センサ
7,8の特性に違いがあれば2つの信号S1 ,S2 のレ
ベルを同一にすることは困難である。そのため、レベル
の異なった信号S1 ,S2 を一定レベルで2値化した場
合に位相誤差が生じる。この位相誤差は計測誤差となる
ため、できるだけ小さくする必要がある。
は、信号S1 ,S2 としてはレベル同一で位相のみが異
なった信号であることが望ましい。しかし、光電センサ
7,8の特性に違いがあれば2つの信号S1 ,S2 のレ
ベルを同一にすることは困難である。そのため、レベル
の異なった信号S1 ,S2 を一定レベルで2値化した場
合に位相誤差が生じる。この位相誤差は計測誤差となる
ため、できるだけ小さくする必要がある。
【0106】位相誤差を小さくする方法として、比較信
号レベルKを信号S1 ,S2 のレベルに応じて変更する
方法が考えられる。しかし、この方法においても位相誤
差を十分に小さくすることは困難である。これに対して
信号S1 ,S2 を微分した際の微分符号によって2値化
する場合では位相誤差を十分に小さくすることが可能で
ある。即ち、信号S1 ,S2 の信号レベルは異なる場合
があるが、信号S1 ,S2 の波形形状の相似性は高いか
らである。従って、信号波形を微分した際の微分符号に
によって2値化すれば、信号S1 ,S2 の信号レベルに
影響されることなく2値化が可能となる。
号レベルKを信号S1 ,S2 のレベルに応じて変更する
方法が考えられる。しかし、この方法においても位相誤
差を十分に小さくすることは困難である。これに対して
信号S1 ,S2 を微分した際の微分符号によって2値化
する場合では位相誤差を十分に小さくすることが可能で
ある。即ち、信号S1 ,S2 の信号レベルは異なる場合
があるが、信号S1 ,S2 の波形形状の相似性は高いか
らである。従って、信号波形を微分した際の微分符号に
によって2値化すれば、信号S1 ,S2 の信号レベルに
影響されることなく2値化が可能となる。
【0107】なお、光電センサ7,8の特性が略同一と
なるように光電センサ7,8を選択すれば比較信号レベ
ルによって2値化することもできる。
なるように光電センサ7,8を選択すれば比較信号レベ
ルによって2値化することもできる。
【0108】
【その他の実施例】緯糸の毛羽の状態がある程度わかっ
ていれば光電センサの代わりに空間フィルタセンサを用
いることも可能である。緯糸の毛羽の分布にランダム性
があることから光電センサ1個の使用の場合と同様に空
間フィルタセンサによる測定精度は光電センサ2個の使
用の場合に比して低くなる。又、センサ形状が大きいた
めに緯糸搬送速度の計測に用いることは困難であり、緯
糸供給速度の計測においても取り付け位置が限定され
る。しかしながら、空間フィルタセンサを用いた場合に
は周波数分析を行なう必要がなくなる。従って、直接パ
ワースペクトルの比較が可能となり、装置の簡略化が図
れる。
ていれば光電センサの代わりに空間フィルタセンサを用
いることも可能である。緯糸の毛羽の分布にランダム性
があることから光電センサ1個の使用の場合と同様に空
間フィルタセンサによる測定精度は光電センサ2個の使
用の場合に比して低くなる。又、センサ形状が大きいた
めに緯糸搬送速度の計測に用いることは困難であり、緯
糸供給速度の計測においても取り付け位置が限定され
る。しかしながら、空間フィルタセンサを用いた場合に
は周波数分析を行なう必要がなくなる。従って、直接パ
ワースペクトルの比較が可能となり、装置の簡略化が図
れる。
【0109】その他本発明では、緯糸供給量のみの測定
あるいは緯糸搬送量のみの測定に基づいて緯入れ状態の
監視及び緯入れ制御に利用することができる。又、物理
的変化検出器としては静電容量センサ、歪みゲージセン
サ、圧電素子センサ等を用いることも可能である。さら
に取り付け位置が限定されるものの物理的変化検出器と
してCCDカメラを用いることも可能である。
あるいは緯糸搬送量のみの測定に基づいて緯入れ状態の
監視及び緯入れ制御に利用することができる。又、物理
的変化検出器としては静電容量センサ、歪みゲージセン
サ、圧電素子センサ等を用いることも可能である。さら
に取り付け位置が限定されるものの物理的変化検出器と
してCCDカメラを用いることも可能である。
【0110】
【発明の効果】以上詳述したように第1発明は、緯糸の
線方向の2箇所に配設した2対の投光部と受光部とから
なる検出器によって緯糸の通過に伴う光の変化を検出
し、その結果得られる2つの検出信号の相互相関関数が
最大となる位相差又は平均2乗誤差が最小となる位相差
に基づき緯糸の移動速度を計測するようにしたので、緯
糸の線方向の移動速度を連続的かつ高精度で計測し得る
という優れた効果を奏する。
線方向の2箇所に配設した2対の投光部と受光部とから
なる検出器によって緯糸の通過に伴う光の変化を検出
し、その結果得られる2つの検出信号の相互相関関数が
最大となる位相差又は平均2乗誤差が最小となる位相差
に基づき緯糸の移動速度を計測するようにしたので、緯
糸の線方向の移動速度を連続的かつ高精度で計測し得る
という優れた効果を奏する。
【0111】第3発明は、緯糸移動速度の連続的計測及
び緯入れ末端における緯糸到達タイミングの検出に基づ
いて緯糸供給量と緯糸搬送量とを比較するようにしたの
で、緯糸が緯入れ末端に到達するという一見正常な緯入
れと見なし得る場合にも緯糸の曲がり、絡みといった緯
入れ異常を把握し得るという優れた効果を奏する。
び緯入れ末端における緯糸到達タイミングの検出に基づ
いて緯糸供給量と緯糸搬送量とを比較するようにしたの
で、緯糸が緯入れ末端に到達するという一見正常な緯入
れと見なし得る場合にも緯糸の曲がり、絡みといった緯
入れ異常を把握し得るという優れた効果を奏する。
【0112】第4発明は、緯糸搬送経路の始端及び途中
にそれぞれ物理的変化検出器を配置したので、緯糸供給
速度及び緯糸搬送速度の連続的計測ができ、両速度の連
続的計測に基づく緯糸供給量及び緯糸搬送量の比較に基
づいて緯入れ状態を把握し得るという優れた効果を奏す
る。
にそれぞれ物理的変化検出器を配置したので、緯糸供給
速度及び緯糸搬送速度の連続的計測ができ、両速度の連
続的計測に基づく緯糸供給量及び緯糸搬送量の比較に基
づいて緯入れ状態を把握し得るという優れた効果を奏す
る。
【0113】第5発明は、検出器の検出信号を2値化す
る2値化信号処理器と、2値化信号処理器から出力され
る2値化信号に基づいて緯糸速度を演算する2値化緯糸
速度演算器とにより緯糸速度演算手段を構成したので、
緯糸速度演算回数が相互相関関数あるいは平均2乗誤差
を用いた場合に比して大幅に少なく、信号処理の高速化
を図ることができるという優れた効果を奏する。
る2値化信号処理器と、2値化信号処理器から出力され
る2値化信号に基づいて緯糸速度を演算する2値化緯糸
速度演算器とにより緯糸速度演算手段を構成したので、
緯糸速度演算回数が相互相関関数あるいは平均2乗誤差
を用いた場合に比して大幅に少なく、信号処理の高速化
を図ることができるという優れた効果を奏する。
【0114】第6発明は、検出器の検出信号を微分した
際の微分符号によって前記検出器の検出信号を2値化す
る2値化信号処理器により前記第5発明の2値化信号処
理器を構成したので、検出器から出力される検出信号を
2値化する場合にその微分符号を用いれば、検出信号の
信号レベルに影響されることなく2値化が可能となる効
果を奏する。
際の微分符号によって前記検出器の検出信号を2値化す
る2値化信号処理器により前記第5発明の2値化信号処
理器を構成したので、検出器から出力される検出信号を
2値化する場合にその微分符号を用いれば、検出信号の
信号レベルに影響されることなく2値化が可能となる効
果を奏する。
【図1】 第1発明及び第2発明を具体化した第1実施
例における緯入れ装置、緯糸速度計測装置及び緯入れ状
態監視装置の組合せ説明図である。
例における緯入れ装置、緯糸速度計測装置及び緯入れ状
態監視装置の組合せ説明図である。
【図2】 (a)は物理的変化検出器の縦断面図であ
り、(b)は緯糸到達検出器の縦断面図である。
り、(b)は緯糸到達検出器の縦断面図である。
【図3】 (a)は速度測定原理の説明図であり、
(b)はセンサの検出領域に関する説明図である。
(b)はセンサの検出領域に関する説明図である。
【図4】 サンプリング周波数の測定精度への影響を示
すグラフである。
すグラフである。
【図5】 サンプリング区間の測定精度への影響を示す
グラフである。
グラフである。
【図6】 糸速度の測定精度への影響を示すグラフであ
る。
る。
【図7】 ある緯糸種類における毛羽長の測定例を示す
グラフである。
グラフである。
【図8】 センサの周波数特性に関するグラフである。
【図9】 低速時の緯糸速度計測例を示すグラフであ
る。
る。
【図10】 第3発明を具体化した第2実施例における
緯入れ装置、緯糸速度計測装置及び緯入れ状態監視装置
の組合せ説明図である。
緯入れ装置、緯糸速度計測装置及び緯入れ状態監視装置
の組合せ説明図である。
【図11】 第3実施例における緯入れ装置、緯糸速度
計測装置及び緯入れ状態監視装置の組合せ説明図であ
る。
計測装置及び緯入れ状態監視装置の組合せ説明図であ
る。
【図12】 第4実施例における緯入れ装置、緯糸速度
計測装置及び緯入れ状態監視装置の組合せ説明図であ
る。
計測装置及び緯入れ状態監視装置の組合せ説明図であ
る。
【図13】 相互相関関数を説明するグラフである。
【図14】 平均2乗誤差を説明するグラフである。
【図15】 第5実施例における緯入れ装置、緯糸速度
計測装置及び緯入れ状態監視装置の組合せ説明図であ
る。
計測装置及び緯入れ状態監視装置の組合せ説明図であ
る。
【図16】 (a)及び(b)はいずれも微分符号及び
2値化信号を説明するグラフである。
2値化信号を説明するグラフである。
【図17】 累計値Peを説明するグラフである。
【図18】 データメモリのアドレスマップである。
【図19】 信号レベルによる2値化を説明するグラフ
である。
である。
【図20】 信号レベルを説明するグラフである。
1…緯糸測長貯留装置、4…緯入れ用メインノズル、6
…緯入れ用補助ノズル、7,8…物理的変化検出器とな
る光電センサ、10…緯糸到達検出器となる光電セン
サ、11…緯糸速度演算手段を構成する位相差検出器、
12…緯入れ状態判別器、20…2値化緯糸速度演算器
となるマイクロコンピュータ、28,29…物理的変化
検出器となる光電センサ、39,40…2値化信号処理
器となる2値化フィルタ回路、Y…緯糸。
…緯入れ用補助ノズル、7,8…物理的変化検出器とな
る光電センサ、10…緯糸到達検出器となる光電セン
サ、11…緯糸速度演算手段を構成する位相差検出器、
12…緯入れ状態判別器、20…2値化緯糸速度演算器
となるマイクロコンピュータ、28,29…物理的変化
検出器となる光電センサ、39,40…2値化信号処理
器となる2値化フィルタ回路、Y…緯糸。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 藤雄 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1株式会社 豊田中央研究所内 (72)発明者 白木 雅雄 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所内 (56)参考文献 特開 昭61−181486(JP,A) 特開 昭63−37082(JP,A) 特開 平6−241928(JP,A) 特公 昭61−21913(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D03D 47/28 - 47/38 G01P 3/42
Claims (10)
- 【請求項1】緯入れ用ノズルの噴射作用によって緯糸測
長貯留装置から緯糸を引き出し緯入れを行なうジェット
ルームにおいて、 緯糸の線方向の2箇所に配設した2対の投光部と受光部
とからなり、緯糸の通過に伴う光の変化を検出する検出
器と、該 検出器から得られる2つの検出信号の相互相関関数が
最大となる位相差又は平均2乗誤差が最小となる位相差
に基づき緯糸速度を演算する緯糸速度演算手段とを備
え、 緯糸測長貯留装置と緯入れ末端との間に前記検出器を配
置したジェットルームにおける緯糸速度計測装置。 - 【請求項2】前記検出器の緯糸の線方向の検出幅が緯糸
の平均毛羽長もしくは糸直径の10倍以内である請求項
1に記載のジェットルームにおける緯糸速度計測装置。 - 【請求項3】緯入れ用ノズルの噴射作用によって緯糸測
長貯留装置から緯糸を引き出し緯入れを行なうジェット
ルームにおいて、 緯糸測長貯留装置と緯入れ末端との間に配置され、緯糸
の線方向における物理的変化を検出する物理的変化検出
器と、 緯入れ末端と前記物理的変化検出器との間に配置され、
緯糸到達を検出する緯糸到達検出器と、 物理的変化検出器から得られる検出信号の相関性を利用
して緯糸速度を演算する緯糸速度演算手段と、 緯糸速度演算手段によって算出された緯糸速度及び緯糸
到達検出器によって得られる緯糸到達情報を用いて緯入
れ状態を判別する緯入れ状態判別手段とを備えたジェッ
トルームにおける緯入れ状態監視装置。 - 【請求項4】緯入れ用メインノズルの噴射作用によって
緯糸測長貯留装置から緯糸を引き出し緯入れを行なうジ
ェットルームにおいて、 緯糸の線方向における物理的変化を検出する第1の物理
的変化検出器と、 緯糸の線方向における物理的変化を検出する第2の物理
的変化検出器と、 第1の物理的変化検出器から得られる検出信号の相関性
を利用して緯糸速度を演算する第1の緯糸速度演算手段
と、 第2の物理的変化検出器から得られる検出信号の相関性
を利用して緯糸速度を演算する第2の緯糸速度演算手段
と、 第1及び第2の緯糸速度演算手段によって相関演算され
た緯糸速度に基づいて緯入れ状態を判別する緯入れ状態
判別手段とを備え、 緯糸測長貯留装置と緯入れ末端との間に第1の物理的変
化検出器を配置すると共に、前記第1の物理的変化検出
器と緯入れ末端との間に第2の物理的変化検出器を配置
したジェットルームにおける緯入れ状態監視装置。 - 【請求項5】請求項1における緯糸速度演算手段は、前
記検出器の検出信号を2値化する2値化信号処理器と、
2値化信号処理器から出力される2値化信号に基づいて
緯糸速度を演算する2値化緯糸速度演算器からなるジェ
ットルームにおける緯糸速度計測装置。 - 【請求項6】請求項5における2値化信号処理器は、前
記検出器の検出信号を微分した際の微分符号によって前
記検出器の検出信号を2値化するジェットルームにおけ
る緯糸速度計測装置。 - 【請求項7】請求項3における緯糸速度演算手段は、物
理的変化検出器の検出信号を2値化する2値化信号処理
器と、2値化信号処理器から出力される2値化信号に基
づいて緯糸速度を演算する2値化緯糸速度演算器とから
なるジェットルームにおける緯入れ状態監視装置。 - 【請求項8】請求項7における2値化信号処理器は、物
理的変化検出器の検出信号を微分した際の微分符号によ
ってこの物理的変化検出器の検出信号を2値化するジェ
ットルームにおける緯入れ状態監視装置。 - 【請求項9】請求項4における第1の緯糸速度演算手段
及び第2の緯糸速度演算手段は、いずれも、物理的変化
検出器の検出信号を2値化する2値化信号処理器と、2
値化信号処理器から出力される2値化信号に基づいて緯
糸速度を演算する2値化緯糸速度演算器とからなるジェ
ットルームにおける緯入れ状態監視装置。 - 【請求項10】請求項9における2値化信号処理器は、
物理的変化検出器の検出信号を微分した際の微分符号に
よってこの物理的変化検出器の検出信号を2値化するジ
ェットルームにおける緯入れ状態監視装置。
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---|---|---|---|
JP4344842A JP3056904B2 (ja) | 1992-05-21 | 1992-12-24 | ジェットルームにおける緯糸速度計測装置及び緯入れ状態監視装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-129112 | 1992-05-21 | ||
JP12911292 | 1992-05-21 | ||
JP4344842A JP3056904B2 (ja) | 1992-05-21 | 1992-12-24 | ジェットルームにおける緯糸速度計測装置及び緯入れ状態監視装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0633339A JPH0633339A (ja) | 1994-02-08 |
JP3056904B2 true JP3056904B2 (ja) | 2000-06-26 |
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ID=26464613
Family Applications (1)
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JP4344842A Expired - Fee Related JP3056904B2 (ja) | 1992-05-21 | 1992-12-24 | ジェットルームにおける緯糸速度計測装置及び緯入れ状態監視装置 |
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-
1992
- 1992-12-24 JP JP4344842A patent/JP3056904B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0633339A (ja) | 1994-02-08 |
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