JP3056623B2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン

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JP3056623B2
JP3056623B2 JP5308695A JP30869593A JP3056623B2 JP 3056623 B2 JP3056623 B2 JP 3056623B2 JP 5308695 A JP5308695 A JP 5308695A JP 30869593 A JP30869593 A JP 30869593A JP 3056623 B2 JP3056623 B2 JP 3056623B2
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piston
oil
oil return
cover
internal combustion
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啓一 浦野
公平 中島
荘一 石原
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帝国ピストンリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用ピストンに関
する。
【0002】
【従来の技術】シリンダ壁とピストン内側には、コンロ
ッド部のオイル噴出孔とコンロッド部のスラスト隙間か
らオイルが吹きかけられ、余分なオイルはリング、特に
オイルリングによってかき落とされ、オイルパンに戻さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、種々の
要因により、オイルがリング、ピストンおよびシリンダ
壁のわずかな隙間を通って燃焼室へ吸い上げられる場合
がある。このオイル上がりが生じると、オイル消費量が
増大するばかりでなく、エンジン性能にも悪影響を及ぼ
すので、好ましくない。そのため、従来より、オイル上
がりを減少させるために、特にピストンリングに関する
改良が数多くなされている。
【0004】本発明は、従来とは別の観点から問題の解
決を図り、オイル上がりを減少させることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、オイルをピス
トンの内側へ逃がすためのオイル戻し孔がオイルリング
溝に形成されている内燃機関用ピストンにおいて、ピス
トンの内側に、上端がオイルリング溝に形成されている
オイル戻し孔よりも下方に位置し、ピストン軸線と角度
をなして斜め下方に延びているカバーを設け、かつ、オ
イルをピストンの内側へ逃がすためのオイル戻し孔をピ
ストンのサードランド部に形成し、前記オイルリング溝
に形成されているオイル戻し孔は円周方向に長いスリッ
トで、円周方向に一対形成されており、前記カバーは前
記各スリットの下方にそれぞれ設けられ、各カバーの円
周方向の長さは各スリットの円周方向の長さよりも長い
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】ピストンの内側に設けたカバーは、オイルリン
グ溝に形成されているオイル戻し孔よりも下方位置に設
けることにより、コンロッドに形成されている噴出孔と
コンロッドのスラスト隙間から噴出されたオイルがピス
トン内側からオイルリング溝のオイル戻し孔を通ってオ
イルリング溝へ流入するのを阻止する。
【0007】オイルリング溝からサードランドへ上がっ
たオイルは、サードランド部に形成されているオイル戻
し孔を通ってピストンの内側へ流入し、オイルパンへ戻
る。また、ピストン内側に設けたカバーは、オイルがピ
ストン内側からサードランド部のオイル戻し孔を通って
サードランドへ流入するのも阻止する。
【0008】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示し、ピストンが
シリンダ内に挿入されている状態の一部分を示す縦断面
図、図2は図1に示したピストンの底面図、図3はエン
ジンの一部分を示す縦断面図である。
【0009】ピストン1はシリンダ2内に挿入されてお
り、ピストン1の外周面には3つのリング溝3,4,5
が軸方向に間隔をおいて形成されている。一番上のトッ
プリング溝3にはバレルフェース形のトップリング6が
装着されており、その下方のセカンドリング溝にはテー
パフェース形のセカンドリング7が装着されている。
【0010】一番下のオイルリング溝5には3ピース形
の鋼製組合せオイルリング8が装着されている。組合せ
オイルリング8は上下一対のサイドレール9,10と、
それらを半径方向外側に付勢するスペーサエキスパンダ
11とからなっている。
【0011】オイルリング溝5の底部には、ピストン1
の外側から内側へ貫通するオイル戻し孔12が形成され
ている。オイル戻し孔12はピストン1のスラスト側と
反スラスト側に対称的に一対、円周方向に所定長さにわ
たってスリット形状に形成されており、これらのオイル
戻し孔12を通って、オイルリング溝5に溜まったオイ
ルがピストン1の内側へ流入し、オイルパン23へ戻さ
れる。
【0012】オイルリング溝5とその上のセカンドリン
グ溝4との間のサードランド13には、ピストン1の外
側から内側へ貫通するオイル戻し孔14が円周方向に等
間隔をおいて複数個形成されている。オイル戻し孔14
は円孔または楕円孔に形成するが、他の形状でも勿論よ
い。オイル戻し孔14の数、大きさはピストン1の強度
が余り下がらないように考慮する。
【0013】ピストン1の内側にはカバー15が取り付
けられている。カバー15はピストン1のスラスト側と
反スラスト側に対称的に一対設けられており、各カバー
15はその上端がオイルリング溝5のオイル戻し孔12
よりも少し下方位置のピストン1内周面に固着されてお
り、それからピストン軸線に対して約20°の傾斜角度
で斜め下方内側に延びている。カバー15の上端におけ
る円周方向長さはオイルリング溝5のオイル戻し孔12
の円周方向における長さよりも長く形成されている。カ
バー15の下辺は上辺よりも少し短い長さに形成されて
いる。カバー15の下端はピストン1のスカート下端よ
りも少し下方の位置まで延びている。
【0014】カバー15は上記記載のものに限定される
ものではなく、オイルがピストン1の内側から、サード
ランド13のオイル戻し孔14およびオイルリング溝5
のオイル戻し孔12に流入するのを阻止し得ると同時
に、サードランド13およびオイルリング溝5のオイル
がそれらに形成されているオイル戻し孔14,12を通
じてオイルパン23へ戻るのを阻害しないなどの観点か
ら選定すればよい。例えばカバー15のピストン軸線に
対する傾斜角度は5〜30°の範囲が好ましい。
【0015】カバー15の肉厚は、ピストン慣性力を考
慮し、実用強度の範囲内でできる限り薄くすることが好
ましい。
【0016】カバー15の素材は、本実施例では、アル
ミ箔をシリコン系接着剤で固化したものを使用した。し
かしながら、より実用的には、ピストンと同じ材料(ア
ルミニウム合金、鋳鉄等)を使用してカバーをピストン
に一体成形するか、またはカバーを別個に形成してピス
トンに溶接接合するか、あるいはピストンと異なる材料
(例えば樹脂)を使用してカバーを形成し、これをピス
トン成形時に固定するように構成することが好ましい。
【0017】16はピストン1の内側に対向するように
突出されている一対のボスで、これらのボス16部にピ
ストンピン17が嵌め込まれて固定されている。18は
各ボス16部に形成されているオイル戻し孔である。1
9はピストンピン17でピストン1と連結されているコ
ンロッドである。コンロッド19はクランクシャフト2
0のクランクピン21に連結されており、コンロッド1
9の大端部にオイルをシリンダ2壁とピストン1の内側
に吹きかけるための噴出孔22が開口されている。
【0018】上記構成により下記の作用を生じる。コン
ロッド19に形成されている噴出孔22とコンロッド1
9のスラスト隙間から噴出されたオイルが、ピストン1
の内側からオイルリング溝5のオイル戻し孔12を通っ
てオイルリング溝5へ流入するのは、カバー15に阻止
されて防がれる。
【0019】コンロッド19に形成されている噴出孔2
2とコンロッド19のスラスト隙間から噴出されたオイ
ルはシリンダ2にかかり、ピストン1とシリンダ2との
間からオイルリング溝5へ上がり、オイルの一部はオイ
ルリング溝5からサードランド13へ上がる。このオイ
ルは、サードランド13に形成されているオイル戻し孔
14を通ってピストン1の内側へ流入し、オイルパン2
3へ戻る。また、オイルがピストン1の内側からサード
ランド13のオイル戻し孔14を通ってサードランド1
3へ流入するのは、カバー15により阻止される。
【0020】以上のようにして、オイル上がりを減少で
き、オイルが燃焼室24へ入るのを低減できる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内
燃機関用ピストンにおいて、オイル上がりを減少させる
ことができ、オイル消費量等を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、ピストンがシリンダ
内に挿入されている状態の一部分を示す縦断面図であ
る。
【図2】図1に示したピストンの底面図である。
【図3】エンジンの一部分を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ピストン 2 シリンダ 3 トップリング溝 4 セカンドリング溝 5 オイルリング溝 6 トップリング 7 セカンドリング 8 組合せオイルリング 9、10 サイドレール 11 スペーサエキスパンダ 12、14 オイル戻し孔 13 サードランド 15 カバー 16 ボス 17 ピストンピン 18 オイル戻し孔 19 コンロッド 20 クランクシャフト 21 クランクピン 22 オイル噴出孔 23 オイルパン 24 燃焼室

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルをピストンの内側へ逃がすための
    オイル戻し孔がオイルリング溝に形成されている内燃機
    関用ピストンにおいて、 ピストンの内側に、上端がオイルリング溝に形成されて
    いるオイル戻し孔よりも下方に位置し、ピストン軸線と
    角度をなして斜め下方に延びているカバーを設け、か
    つ、オイルをピストンの内側へ逃がすためのオイル戻し
    孔をピストンのサードランド部に形成し、前記オイルリ
    ング溝に形成されているオイル戻し孔は円周方向に長い
    スリットで、円周方向に一対形成されており、前記カバ
    ーは前記各スリットの下方にそれぞれ設けられ、各カバ
    ーの円周方向の長さは各スリットの円周方向の長さより
    も長いことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 【請求項2】 前記サードランド部に形成されているオ
    イル戻し孔は円孔又は楕円孔であり、円周方向に間隔を
    おいて複数個形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の内燃機関用ピストン。
  3. 【請求項3】 前記カバーのピストン軸線に対する傾斜
    角度は5〜30°であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の内燃機関用ピストン。
JP5308695A 1993-11-15 1993-11-15 内燃機関用ピストン Expired - Lifetime JP3056623B2 (ja)

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