JP3056470B2 - 電気コネクタ - Google Patents

電気コネクタ

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JP3056470B2
JP3056470B2 JP10303732A JP30373298A JP3056470B2 JP 3056470 B2 JP3056470 B2 JP 3056470B2 JP 10303732 A JP10303732 A JP 10303732A JP 30373298 A JP30373298 A JP 30373298A JP 3056470 B2 JP3056470 B2 JP 3056470B2
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哲男 加藤
清人 福田
弘志 渡部
克明 寺田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、端子金具をコネク
タハウジングに二重係止するための端子係止具を備えた
電気コネクタに関し、特に、コネクタハウジングと端子
係止具の構造的重複を極力排除することにより、材料の
有効利用と小型化を図ることができ、また、構成の簡単
化と強度の向上等を図ることができる電気コネクタに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から電気コネクタでは、コネクタハ
ウジングの端子収容室内に可撓係止腕を一体的に設け、
該可撓係止腕によって端子収容室に挿入された端子金具
を係止し、端子収容室からの抜けを防止していた。
【0003】しかし、可撓係止腕の大きさや強度が端子
収容室の寸法などに制約されるため、可撓係止腕のみで
は端子金具の係止力が不十分な場合があった。そこで、
近年、コネクタハウジングに別部品である端子係止具を
組み合わせ、該端子係止具と前記可撓係止腕とによって
端子金具を二重係止し、端子収容室からの抜けをより確
実に防止できるようにした電気コネクタが提案されてい
る。
【0004】以下、図5及び図6を参照しつつ、端子係
止具を備えた従来の電気コネクタについて説明する。
【0005】図5は従来の電気コネクタを示す分解斜視
図である。また、図6(a)は上記電気コネクタにおけ
る端子係止具の仮ロック状態を示す斜視図であり、図6
(b)は上記電気コネクタにおける端子係止具の本ロッ
ク状態を示す斜視図である。
【0006】図5において、従来の電気コネクタは、主
として、合成樹脂製のコネクタハウジング110と端子
係止具120とからなり、コネクタハウジング110に
対して端子係止具120を仮ロックする手段及び本ロッ
クする手段を備えた構成となっている。
【0007】コネクタハウジング110には、多段に配
設された複数の端子収容室111が設けてあり、各端子
収容室111の内部には、図示しない可撓係止腕が一体
成形してある。
【0008】該コネクタハウジング110の前面には、
端子係止具120を取り付けるための枠状の取付部11
2が一体成形してある。該取付部112の上部には、端
子係止具120を挿入するための挿入口112aが設け
てあり、また、両側壁112b,112bの内側上部に
は、挿入口112aに挿入された端子係止具120を案
内するためのガイド溝113,113が形成してある。
【0009】端子係止具120の仮ロック手段として、
両側壁112b,112bの中央には、弾性を有するラ
ック片114,114が設けてある。
【0010】端子係止具120の本ロック手段として、
取付部112の上壁112cには、二つのロック溝11
5,115が形成してあり、また、両側壁112b,1
12bの内側下部には、ガイド溝113,113より狭
幅なロック溝116,116が形成してある。さらに、
該ロック溝116,116の近傍には、突起117,1
17が突設してある。
【0011】一方、端子係止具120には、コネクタハ
ウジング110の全ての端子収容室111に対応する複
数の開口部121…が多段に配設してある。
【0012】各開口部121は、端子係止具120が、
図6(a)に示す仮ロック状態となったときに各端子収
容室111に完全一致し、また、端子係止具120が、
図6(b)に示す本ロック状態となったときに各端子収
容室111と不一致となるようにしてある。
【0013】仮ロック手段として、端子係止具120の
両側には、前記ラック片114,114にかみ合うラッ
ク面124,124が設けてある。
【0014】本ロック手段として、端子係止具120の
上縁には、前記ロック溝115,115に嵌合する二つ
の突起125,125が突設してある。また、端子係止
具120の両側上部には、前記ガイド溝113,113
に案内され、かつ、該ガイド溝113,113の終端に
嵌合する突起126,126が突設してある。さらに、
端子係止具120の両側下部には、前記突起117,1
17と嵌合するロック溝127,127が形成してあ
る。
【0015】このような構成からなる従来の電気コネク
タでは、まず、突起126,126をガイド溝113,
113に沿わせつつ、コネクタハウジング110の取付
部112に端子係止具120を挿入すると、挿入途中で
ラック面124,124がラック片114,114にか
み合い、端子係止具120が図6(a)に示す仮ロック
状態となる。
【0016】かかる仮ロック状態では、端子係止具12
0の各開口部121が、コネクタハウジング110の各
端子収容室111に完全一致する。このとき、コネクタ
ハウジング110の後側から各端子収容室111に図示
しない端子金具を挿入する。該端子金具は、端子収容室
111内の前記可撓係止腕に係止され、コネクタハウジ
ング110の後方への抜けが阻止される。
【0017】次いで、コネクタハウジング110の取付
部112に端子係止具120を完全挿入すると、ラック
面124,124とラック片114,114のかみ合い
がずれ、端子係止具120の突起125,125、突起
126,126、ロック溝127,127がそれぞれ、
コネクタハウジング110のロック溝115,115、
ロック溝116,116、突起117,117に嵌合す
る。これにより、端子係止具120が図6(b)に示す
本ロック状態となる。
【0018】かかる本ロック状態では、端子係止具12
0の各開口部121が、コネクタハウジング110の各
端子収容室111に不一致となる。これにより、各端子
収容室111が端子係止具120によって部分的に塞が
れ、前記端子金具の、コネクタハウジング110の前方
への抜けが阻止される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の電気コネクタでは、コネクタハウジング110に取
付部112を増設し、コネクタハウジング110の断面
形状とほぼ同じ形状の端子係止具120を取り付ける構
成としてあったので、コネクタハウジング110と端子
係止具120が構造的に重複しており、材料の無駄が生
じるという問題があった。
【0020】また、コネクタハウジング110の全ての
端子収容室111に対応する開口部121を端子係止具
120に配設した構成としてあったので、端子係止具1
20が無意味に大型化してしまうという問題があった。
【0021】さらに、端子係止具120を受けるための
薄肉の取付部112をコネクタハウジング110の前面
に設けなければならず、コネクタハウジング110の構
成が複雑化するとともに、局所的な強度の低下をまねく
という問題もあった。
【0022】これに加えて、仮ロック手段を構成するラ
ック片114,114や、本ロック手段を構成するロッ
ク溝115,115、突起125,125等がコネクタ
ハウジングの外部に露出させていたため、外衝等によっ
て端子係止具120のロックが不用意に解除されてしま
う場合があり、また、意匠的にも好ましくなかった。
【0023】なお、本出願人は、特開昭64−5467
7号及び特開昭64−54678号において、コネクタ
ハウジング内に櫛歯状の端子係止具を挿入して、各端子
収容室に収容された端子金具を二重係止する電気コネク
タを提案している。
【0024】このような本出願人の電気コネクタによれ
ば、従来のように、強度低下の原因となる端子係止具の
取付部をコネクタハウジングの前面に設ける必要がなく
なり、コネクタハウジングの強度を十分確保することが
できる。しかし、端子係止具が櫛歯状であったため、該
端子係止具の強度が低下してしまうという問題があっ
た。
【0025】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、コネクタハウジングと端子係止具の構造的重
複を極力排除することにより、材料の有効利用と小型化
を図ることができ、また、構成の簡単化と強度の向上等
を図ることができる電気コネクタの提供を目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の電気コネクタは、コネクタハウジン
グ,端子係止具,前記コネクタハウジングに対する前記
端子係止具の仮ロック手段及び本ロック手段を備え、前
記コネクタハウジングが、その上壁と下壁の間を水平方
向に仕切る一以上の中間壁と、前記上壁と前記下壁の間
を垂直方向に仕切る二以上の隔壁と、これら中間壁と隔
壁によって格子状に仕切られた二段以上の端子収容室
と、これら端子収容室に収容された端子金具を個別に一
次係止する複数の第一係止部と、前記下壁の前後方向に
おける中間部において前記下壁から全ての前記中間壁及
び最上段を除く全ての前記隔壁を貫通し、最上段の前記
端子収容室に連通する一連の貫通空間とを有し、前記端
子係止具が、該コネクタハウジングから前記貫通空間と
して欠如した部分とほぼ対応する格子状となっており、
前記貫通空間に完全挿入されたとき、前記下壁及び前記
中間壁の欠如した部分を補う二以上の水平な蓋体と、前
記隔壁の欠如した部分を補う二以上の垂直な隔壁板と、
全ての前記端子収容室内に一次係止された前記端子金具
に当接し、これら端子金具を二次係止する第二係止部と
を有し、前記仮ロック手段が、前記貫通空間に途中挿入
された前記端子係止具を保持して、前記端子収容室への
前記端子金具の挿抜を許容し、前記本ロック手段が、前
記貫通空間に完全挿入された前記端子係止具を保持し、
前記第二係止部による二次係止を維持して前記端子金具
の後抜けを阻止する構成としてある。
【0027】このような構成によれば、貫通空間として
コネクタハウジングから欠如した部分と、該貫通空間に
挿入される端子係止具とをほぼ同じ構造としてあるの
で、これらコネクタハウジングと端子係止具の構造的重
複をなくすことができる。また、このような構造的重複
の排除により、端子係止具をコネクタハウジングより一
段少なくすることができる。この結果、コネクタハウジ
ングと端子係止具の材料の有効利用と小型化を図ること
ができる。
【0028】さらに、コネクタハウジングの貫通空間に
端子係止具を挿入する構成としてあるので、従来のよう
な薄肉の取付部を設ける必要がなくなり、コネクタハウ
ジングの構成の簡単化と強度の向上を図ることができ
る。これに加え、端子係止具が、水平な蓋体と垂直な隔
壁板とを縦横に交差させた格子状となっているので、該
端子係止具の強度を十分確保することができる。
【0029】請求項2記載の電気コネクタは、前記端子
係止具の前記第二係止部が、前記蓋体における全ての前
記端子収容室に対応する位置に形成されるとともに、前
記端子金具の前記端子収容室への挿入方向を向く当接面
を有し、前記貫通空間に前記端子係止具を完全挿入させ
たとき、該当接面が前記端子金具に当接し、これら端子
金具を二次係止する構成としてある。
【0030】このような構成によれば、第二係止部の、
端子金具の端子収容室への挿入方向を向く当接面(すな
わち、コネクタハウジングの前方を向く面)が、端子収
容室に収容された端子金具に当接して、該端子金具の後
抜けを確実に防止できる。
【0031】請求項3記載の電気コネクタは、前記端子
係止具の前記第二係止部が、二以上の前記当接面を有
し、前記貫通空間に前記端子係止具を完全挿入させたと
き、各当接面が前記端子金具に当接し、これら端子金具
を多重に二次係止する構成としてある。
【0032】このような構成によれば、端子収容室内の
端子金具に第二係止部が二ヶ所以上で当接し、該端子金
具を多重係止することができる。したがって、より確実
に該端子金具の後抜けを防止することができる。
【0033】請求項4記載の電気コネクタは、前記仮ロ
ック手段及び前記本ロック手段が、前記コネクタハウジ
ングの内部で、前記端子係止具を仮ロック及び本ロック
する構成としてある。
【0034】このような構成によれば、端子係止具の仮
ロックや本ロックが外衝等によって不用意に解除される
ことがなくなり、また、電気コネクタのデザイン上の制
約をなくし、美的外観を向上させることもできる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電気コネクタの一
実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は
本発明に係る電気コネクタを示す要部分解斜視図であ
る。図2は図1の電気コネクタをA−A線に沿って切断
し上下反転させた要部分解斜視図である。
【0036】図1において、本実施形態の電気コネクタ
は、合成樹脂製のコネクタハウジング(雄コネクタハウ
ジング)10と端子係止具20、及び端子金具(雌端
子)30からなっている。
【0037】コネクタハウジング10は、その上壁10
aと下壁10cの間を、水平方向に設けられた一の中間
壁10bと、垂直方向に設けられた複数の隔壁10d…
(図2参照)とによって縦横に仕切ることにより、格子
状に仕切られた複数の端子収容室11A,11Bを上下
二段に形成した構成としてある。
【0038】各端子収容室11A,11Bの内部には、
これら端子収容室11A,11Bに収容された端子金具
30を個別に一次係止する第一係止部(可撓係止腕)1
2がそれぞれ一体成形してある。
【0039】コネクタハウジング10の内部には、図1
及び図2に示すように、下壁10cから下段の隔壁10
d及び中間壁10bを貫通して、上段の端子収容室11
Aに連通する貫通空間Sが形成してある。
【0040】該貫通空間Sが下壁10c及び中間壁10
bを貫通することにより、これら下壁10c及び中間壁
10bがそれぞれ部分的に欠如し、該欠如部分が矩形の
窓S1,S2となる。
【0041】図2において、貫通空間Sの一側である下
壁10cの一辺には、端子係止具20を仮ロック位置と
本ロック位置に位置決めするための段部13が設けてあ
る。
【0042】また、貫通空間Sの他側には、下壁10c
から中間壁10bに垂直に延びる複数の溝部14,14
…が一定間隔で形成してある。そして、これら溝部1
4,14…内には、コネクタハウジング10(貫通空間
S)に対する端子係止具20の本ロック手段として、フ
ック状のロッキングアーム15,15…が一体成形して
ある。
【0043】さらに、コネクタハウジング10に対する
端子係止具20の仮ロック手段として、貫通空間Sの左
右両側に受座16,16を設けるとともに、中間壁10
bの裏面に複数のストッパ17,17…を一定間隔で設
けてある。
【0044】図1及び図2において、端子係止具20
は、コネクタハウジング10の下壁10cの前後方向に
おける中間部において一連の貫通空間Sとして欠如した
部分とほぼ一致する格子状となっている。具体的に、端
子係止具20は、貫通空間Sに完全挿入されたとき、下
壁10c及び前記中間壁10bの欠如した部分(窓S
1,S2)補う二枚の水平な蓋体21,22と、隔壁1
0dの欠如した部分を補う複数の垂直な隔壁板23…
と、これら隔壁板23によって仕切られた下段の端子収
容室11Bに対応する複数の開口部24…と、全ての端
子収容室11A,11B内に一次係止された端子金具3
0に当接し、これら端子金具30を二次係止する複数の
第二係止部25…とからなっている。
【0045】第二係止部25は、第一及び第二蓋体2
1,22における全ての端子収容室11A,11Bに対
応する位置に形成してある。また、第二係止部25は、
図1中の拡大図に示すように、係止突起25Aと、その
後方両側に設けた二つの係止壁25B,25Bとからな
っている。これら係止突起25Aと係止壁25B,25
Bは、それぞれ端子金具30の端子収容室11A,11
Bへの挿入方向を向く当接面(すなわち、コネクタハウ
ジング10の前方を向く面)25aと25b,25bを
有する。
【0046】これら係止突起25Aと係止壁25B,2
5Bは、貫通空間Sに端子係止具20を完全挿入させた
とき、それぞれの当接面25a,25b,25bを端子
金具30に当接させ、該端子金具30を多重係止する。
【0047】端子係止具20の正面側において、第一蓋
体21を第二蓋体22よりも前方に突出させてあり、そ
の突出端には、コネクタハウジング10の段部13に対
応する段部26が設けてある。
【0048】図1に示すように、端子係止具20の最も
外側の隔壁板23,23には、仮ロック手段として、コ
ネクタハウジング10の受座16,16に係合する突起
27,27が設けてある。また、図2に示すように、第
二蓋体22の前端には、仮ロック手段として、コネクタ
ハウジング10の各ストッパ17に当接する段部28が
設けてある。
【0049】同じく、図2に示すように、端子係止具2
0の背面には、本ロック手段として、コネクタハウジン
グ10の各ロッキングアーム15に係合する突条29,
29…が一定間隔で設けてある。
【0050】図1において、端子金具30は、金属板を
切り起こし加工した構成となっており、コネクタハウジ
ング10の可撓係止腕12に対する電気接触部31と、
端子係止具20の係止壁25Aに対する係止孔32と、
同じく端子係止具20の係止壁25B,25Bに対する
一対の係止片(スタビライザ)33,33とを有してい
る。
【0051】次に、上記構成からなる本電気コネクタに
おける端子金具の係止動作について、図3(a)〜
(c)及び図4(a)〜(c)を参照しつつ説明する。
【0052】図3は係止動作中のコネクタハウジングと
端子係止具の状態を示す一連の断面図であり、同図
(a)は端子係止具の仮ロック状態,同図(b)は端子
係止具の仮ロック状態から本ロック状態への移行状態,
同図(c)は端子係止具の本ロック状態を示すものであ
る。
【0053】また、図4は係止動作中のコネクタハウジ
ングと端子係止具及び端子金具の状態を示す一連の断面
図であり、同図(a)は端子係止具の仮ロック状態,同
図(b)は端子係止具の仮ロック状態から本ロック状態
への移行状態,同図(c)は端子係止具の本ロック状態
を示すものである。
【0054】なお、図3(a)〜(c)及び図4(a)
〜(c)は、いずれもコネクタハウジングと端子係止具
を上下反転させて図示している。
【0055】まず、図3(a)に示すように、コネクタ
ハウジング10の貫通空間Sに端子係止具20を挿入す
る。すると、第一蓋体21の段部26が、下壁10cの
段部13の最上段に当接するとともに、第二蓋体22の
段部28が、中間壁10bのストッパ17に当接し、こ
れと同時に、隔壁板23両側の突起27,27(図1参
照)が、貫通空間S両側の受座16,16(図2参照)
と係合する。これにより、端子係止具20が、途中挿入
された状態でコネクタハウジング10に仮ロックされ
る。
【0056】なお、端子係止具20の貫通空間Sへの挿
入時には、端子係止具20の突条29と、コネクタハウ
ジング10のロッキングアーム15とが互いに摺接し合
うので、これらが互いに干渉して端子係止具20の挿入
を妨げることがない。
【0057】このような仮ロック状態では、図4(a)
に示すように、端子係止具20の開口部24が、コネク
タハウジング10の下段(図中上段)の端子収容室11
Bに連通し、かつ、端子係止具20の第二係止部25
(係止突起25A,係止壁25B)が、上下段の端子収
容室11A,11Bに干渉しない状態となる。これによ
り、各端子収容室11A,11Bへの端子金具30の挿
抜が許容される。
【0058】そして、各端子収容室11A,11B内に
端子金具30を挿入すると、端子金具30の電気接触部
31の肩部が、各端子収容室11A,11B内の第一係
止部12により個別に一次係止される。
【0059】次いで、図3(b)に示すように、第一蓋
体21を矢印P方向に押して、端子係止具20を水平移
動させると、前記段部26と段部13、及び、前記段部
28とストッパ17が互いに離れた状態になるととも
に、前記突条29がロッキングアーム15を撓わませ
る。これにより、端子係止具20の本ロック状態への移
行が可能となる。
【0060】このとき、図4(b)に示すように、端子
係止具20の係止突起25Aが、端子金具30の係止孔
32の上方に位置するとともに、係止壁25B,25B
が、端子金具30の係止片33,33の後部上方に位置
する。
【0061】その後、図3(c)に示すように、第一蓋
体21を矢印Q方向に押して、端子係止具20を垂直移
動させると、端子係止具20が貫通空間Sに完全挿入さ
れ、前記突条29が弾性復帰したロッキングアーム15
に本ロックされる。
【0062】このような本ロック状態では、図4(c)
に示すように、前記段部26が次の段部13に当接し、
端子係止具20が位置決めされ、コネクタハウジング1
0の欠如部分である窓S1,窓S2,隔壁10dが、端
子係止具20の第一蓋体21,第二蓋体22,隔壁板2
3によってそれぞれ補われるとともに、下段の端子収容
室11Bに開口部24が連通する。
【0063】これと同時に、端子係止具20の係止壁2
5Bが、端子金具30の係止孔32内に入り、その当接
面25a(図1中の拡大図参照)を該係止孔32の孔縁
に当接させるとともに、係止壁25B,25Bが、その
当接面25b,25b(図1中の拡大図参照)を端子金
具30の係止片33,33の後部に当接させる。
【0064】これにより、各端子収容室11A,11B
に収容された端子金具30が、係止突起25Aと係止壁
25B,25Bによって多重係止(第一係止部12との
関係においては二次係止)され、端子金具30の後抜け
が阻止される。
【0065】なお、実際の端子係止具20の仮ロック状
態から本ロック状態への移行は、図3(b),(c)に
示す矢印Pと矢印Qの合成力により、図3(a)におけ
る第一蓋体21を斜め方向に押し下げれば、一動作で円
滑に行なうことができる。
【0066】また、いずれかの端子収容室11A,11
Bに端子金具30が不完全挿入された場合は、端子係止
具20を仮ロック状態から本ロック状態へ移行させるこ
とができず、これによって、該端子金具30の挿入不良
を検出することができる。
【0067】さらに、端子係止具20のロック状態を解
除する場合は、図3(c)において、溝部14にドライ
バーのような治具を差し込み、該治具によってロッキン
グアーム15を撓ませて、端子係止具20を引き抜けば
よい。
【0068】このような本実施形態の電気コネクタによ
れば、貫通空間Sとしてコネクタハウジング10から欠
如した部分と、該貫通空間Sに挿入される端子係止具2
0とをほぼ同じ構造としてあるので、これらコネクタハ
ウジング10と端子係止具20の構造的重複をなくすこ
とができる。また、かかる構造的重複の排除により、コ
ネクタハウジング10の上下二段の端子収容室11A,
11Bに対して、端子係止具20の開口部24を一段少
なくすることができる。
【0069】この結果、コネクタハウジング10と端子
係止具20の材料の有効利用と小型化を図ることができ
る。また、これと同時に、本実施形態の電気コネクタ
は、下記のような効果も奏する。
【0070】第一に、コネクタハウジング10の貫通空
間Sに端子係止具20を挿入する構成としてあるので、
従来のような薄肉の取付部を設ける必要がなくなり、コ
ネクタハウジング10の構成の簡単化と強度の向上を図
ることができる。また、端子係止具20が、水平な第一
及び第二蓋体21,22と、垂直な隔壁板23とを縦横
に交差させた格子状となっているので、該端子係止具2
0の強度を十分確保することができる。したがって、電
気コネクタ全体の強度を向上させることができる。
【0071】第二に、端子係止具20の第二係止部25
が、三つの当接面25a,25b,25bを有するの
で、各端子収容室11A,11Bに収容された端子金具
30を二ヶ所以上で多重係止することができ、より確実
に該端子金具の後抜けを防止することができる。
【0072】第三に、端子係止具20の仮ロック手段で
ある受座16,ストッパ17,突起27、及び、端子係
止具20の本ロック手段であるロッキングアーム15,
突条29が、コネクタハウジング10の内部で端子係止
具20を仮ロック及び本ロックする構成としてあるの
で、該端子係止具20の仮ロックや本ロックが外衝等に
よって不用意に解除されることがなくなり、また、電気
コネクタのデザイン上の制約をなくし、美的外観を向上
させることもできる。
【0073】なお、本発明の電気コネクタは上述した実
施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形
態では、コネクタハウジング10に複数の端子収容室1
1A,11Bを上下二段に行列配置した場合について説
明したが、端子収容室が上下三段以上の場合も、端子係
止具20の開口部24を、これら端子収容室に対して一
段少なくして本発明を適用することができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように、本発明の電気コネクタに
よれば、コネクタハウジングと端子係止具の構造的重複
を極力排除することにより、材料の有効利用と小型化を
図ることができ、また、端子係止具の構成の簡単化と
子形状により強度の向上等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気コネクタを示す要部分解斜視
図である。
【図2】図1の電気コネクタをA−A線に沿って切断し
上下反転させた要部分解斜視図である。
【図3】二重係止動作中のコネクタハウジングと端子係
止具の状態を示す一連の断面図であり、同図(a)は端
子係止具の仮ロック状態,同図(b)は端子係止具の仮
ロック状態から本ロック状態への移行状態,同図(c)
は端子係止具の本ロック状態を示すものである。
【図4】二重係止動作中のコネクタハウジングと端子係
止具及び端子金具の状態を示す一連の断面図であり、同
図(a)は端子係止具の仮ロック状態,同図(b)は端
子係止具の仮ロック状態から本ロック状態への移行状
態,同図(c)は端子係止具の本ロック状態を示すもの
である。
【図5】従来の電気コネクタを構成するコネクタハウジ
ングと端子係止具を示す分解斜視図である。
【図6】従来の電気コネクタの二重係止動作を説明する
ための一連の斜視図であり、同図(a)は端子係止具の
仮ロック状態,同図(b)は端子係止具の本ロック状態
を示すものである。
【符号の説明】
10 コネクタハウジング 10a 上壁 10b 中間壁 10c 下壁 10d 隔壁 11A 端子収容室(上段) 11B 端子収容室(下段) 12 第一係止部(可撓係止腕) 20 端子係止具 21 第一蓋体 22 第二蓋体 23 隔壁板 24 開口部 25 第二係止部 25A 係止突起 25B 係止壁 25a,25b 当接面 30 端子金具 31 電気接触部 32 係止孔 33 係止片 S 貫通空間 S1,S2 窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 克明 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢 崎部品株式会社内 (72)発明者 田口 直人 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢 崎部品株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−54677(JP,A) 実開 昭63−164181(JP,U) 実開 昭62−153773(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/40 - 13/533

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクタハウジング,端子係止具,前記
    コネクタハウジングに対する前記端子係止具の仮ロック
    手段及び本ロック手段を備え、 前記コネクタハウジングが、その上壁と下壁の間を水平
    方向に仕切る一以上の中間壁と、前記上壁と前記下壁の
    間を垂直方向に仕切る二以上の隔壁と、これら中間壁と
    隔壁によって格子状に仕切られた二段以上の端子収容室
    と、これら端子収容室に収容された端子金具を個別に一
    次係止する複数の第一係止部と、前記下壁の前後方向に
    おける中間部において前記下壁から全ての前記中間壁及
    び最上段を除く全ての前記隔壁を貫通し、最上段の前記
    端子収容室に連通する一連の貫通空間とを有し、 前記端子係止具が、該コネクタハウジングから前記貫通
    空間として欠如した部分とほぼ対応する格子状となって
    おり、前記貫通空間に完全挿入されたとき、前記下壁及
    び前記中間壁の欠如した部分を補う二以上の水平な蓋体
    と、前記隔壁の欠如した部分を補う二以上の垂直な隔壁
    板と、全ての前記端子収容室内に一次係止された前記端
    子金具に当接し、これら端子金具を二次係止する第二係
    止部とを有し、 前記仮ロック手段が、前記貫通空間に途中挿入された前
    記端子係止具を保持して、前記端子収容室への前記端子
    金具の挿抜を許容し、 前記本ロック手段が、前記貫通空間に完全挿入された前
    記端子係止具を保持し、前記第二係止部による二次係止
    を維持して前記端子金具の後抜けを阻止することを特徴
    とする電気コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記端子係止具の前記第二係止部が、前
    記蓋体における全ての前記端子収容室に対応する位置に
    形成されるとともに、前記端子金具の前記端子収容室へ
    の挿入方向を向く当接面を有し、前記貫通空間に前記端
    子係止具を完全挿入させたとき、該当接面が前記端子金
    具に当接し、これら端子金具を二次係止する請求項1記
    載の電気コネクタ。
  3. 【請求項3】 前記端子係止具の前記第二係止部が、二
    以上の前記当接面を有し、前記貫通空間に前記端子係止
    具を完全挿入させたとき、各当接面が前記端子金具に当
    接し、これら端子金具を多重に二次係止する請求項2記
    載の電気コネクタ。
  4. 【請求項4】 前記仮ロック手段及び前記本ロック手段
    が、前記コネクタハウジングの内部で、前記端子係止具
    を仮ロック及び本ロックする請求項1〜3いずれか記載
    の電気コネクタ。
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