JP3054928U - 被覆繊維ロープ - Google Patents

被覆繊維ロープ

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JP3054928U
JP3054928U JP1998002707U JP270798U JP3054928U JP 3054928 U JP3054928 U JP 3054928U JP 1998002707 U JP1998002707 U JP 1998002707U JP 270798 U JP270798 U JP 270798U JP 3054928 U JP3054928 U JP 3054928U
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fiber
ridge
fiber rope
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JP1998002707U
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Inventor
俊明 木村
洋一 首藤
Original Assignee
東京製綱繊維ロープ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構造物間に張設され所定間隔ごとに標識旗を吊
持させた危険区域表示用繊維ロープにおいて、簡単な構
造により着雪を防止することができるようにする。 【解決手段】高強力高弾性繊維またはこれを主体とする
繊維ロープ本体の外周に熱可塑性樹脂からなる被覆層を
形成すると共に、前記被覆層の表面にロープ長手方向に
走る複数の突条を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は繊維ロープとりわけ被覆形の繊維ロープに関する。
【0002】
【従来の技術】
送電線に他物が接触することは非常に危険である。それは、たとえば、釣場の 近くに送電線が架線されている場合に、送電線に釣竿とくにカーボン製ののもの が触れたりすると感電事故を起こしたりし、また、凧揚げの凧糸が送電線に絡ま ることも感電事故を起こすからである。さらに、電設工事現場において、クレー ン車のブームやアームが送電線に触れることにより、感電事故や架線切断事故を 引き起こしたりすることも危険であり、避けなければならない。
【0003】 そこで、送電線に他物が接触するおそれがあるところでは、送電線の存在する ことを視認させ、注意を促すために、送電線の近くに標識吊索と称される危険区 域表示用ロープを架設している。かかる危険区域表示用ロープは、一般に、高強 力高弾性繊維ロープが用いられ、これを鉄塔などの構造物間に張設するとともに 、前記ロープに所定間隔ごとに取付け金具を介して三角旗を吊した構造が用いら れている。
【0004】 前記高強力高弾性繊維ロープは外周に電気絶縁と防水のため被覆を施している が、ロープ長手方向と直角のロープ断面は円形であった。このため、降雪地帯な どの寒冷地においては、ロープに雪が付着し、さらにその雪が氷点下になること によって氷結し、それにより、吊持している標識旗の重量だけでなく着雪により 重量が大き増加するため、ロープの両端を支える支持金具が屈曲しあるいは破損 したりし、また時にはロープが切断されてしまうといったトラブルが発生し、そ の改修工事に多大な費用と労力がかかるという問題があった。
【0005】
【考案が解決しようする課題】 本考案は前記のような問題点を解消するために考案されたもので、その目的と するところは、簡単な構造により着雪を防止することができ、標識吊索等に好適 な被覆繊維ロープを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本考案は、高強力高弾性繊維またはこれを主体とする 繊維ロープ本体の外周に、熱可塑性樹脂からなる被覆層を形成すると共に、前記 被覆層の表面にロープ長手方向に走る突条を形成したものである。 前記突条はロープ軸線と平行状であってもよいし、螺旋状をなしていてもよい 。この螺旋状の突条は、熱可塑性樹脂の被覆時に形成してもよいが、熱可塑性樹 脂の被覆時には直線状としておき、施工時等においてロープに捻じれを入れるこ とにより形成してもよい。 突条の高さはロープ径の5〜30%程度、数は2〜6個程度とすることが適当 である。 本考案は特に標識吊索に好適であるほか、降雪地帯など寒冷地で使用する各種 ロープにも適用し得る。
【0007】
【考案の実施の形態】
以下本考案の実施態様を添付図面に基いて説明する。 図1は本考案による被覆繊維ロープを危険区域表示用ロープ(標識吊索)に適 用した例を示している。A,Aは送電線Dを張った鉄塔、Bは本考案ロープであ り、前記鉄塔A,A間に架設され、所定間隔ごとに三角などの標識旗Cを取付け 金具cによって吊持している。 図2と図3は本考案による繊維ロープの第1態様を示している。 1は繊維ロープ本体であり、高強力高弾性繊維100単体またはこれを主体と し、ポリエステル繊維など他の合成繊維を併用したものからなっている。 高強力高弾性繊維は、電気絶縁性がよく、引張り強さ20d/d以上、弾性率 500g/d以上、伸度3〜5%の合成繊維、たとえば、アラミド繊維、超高分 子量ポリエチレン繊維、全芳香族ポリエステル繊維(ポリアリレート繊維)など が用いられる。
【0008】 繊維ロープ本体1は、かかる高強力高弾性繊維100を編組したもの、あるい は3つ打ち、1+6打ちなどに撚り合わせたものによつて構成される。他の繊維 を使用する場合には、高強力高弾性繊維100からなる内層の外周に他の繊維を 編組する。あるいは、高強力高弾性繊維100からなる内層の内側に芯として内 在させる。
【0009】 2は繊維ロープ本体1の外周に形成した被覆層であり、熱可塑性樹脂からなっ ている。該熱可塑性樹脂としては、電気絶縁性、撥水性、耐侯性などが良好なも のであることが必要であり、その例としては、ウレタン、ポリ塩化ビニール、ナ イロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロンおよびこれら の樹脂の共重合体などがあげられる。被覆層2は繊維ロープ本体1を移動させな がら押出し機によって樹脂を押し出すことによって連続的に被覆される。 前記被覆層2はこの例では断面が円形であり、その外面にロープ長手方向に走 る複数個の突条3が一体形成されている。この例では突条3は2個であるが、こ れより多くてもよい。しかし、あまり数が多いと突条3と突条3の谷間が棚の役 目を果たしてしまい。そこに雪が充填されてそのまま結氷し突条を設けた効果が なくなるので、一般に、最大数は、図6のように6個とすることが好ましい。図 6は繊維ロープ本体1を編組構造とした例を示している。 この実施例では、突条3は繊維ロープ本体1の軸線と平行状に延びており、繊 維ロープ本体1の軸線と直角の断面において等間隔に位置している。突条3は押 出しダイに溝を形成することによって押出し時に創成することができる。
【0010】 図4と図5は本考案による繊維ロープの第2態様を示している。 この実施態様においては、被覆層2の表面に、複数の突条3を等間隔でしかも ロープ軸と平行でなく、螺旋状に形成している。この例では突条3は2個である が、前記のように6個以内であれば任意でよい。 かかる螺旋状突条3のピッチは任意であるが、通常、1mあたり0.2〜5回 程度の捻じれを持つようにする。かかる螺旋状突条3は被覆時にこの形状となる ように構成してもよいし、第1態様のようにロープ長手方向と平行状に作り、使 用時にロープ全体に捩じりを入れることにより直線状から螺旋状に形状変化させ てもよい。
【0011】 第1態様と第2態様において、突条3の断面形状は、四角形、円弧状に限られ ず、三角形ないしこれに類する形状など任意である。三角形ないしこれに類する 形状とした場合には、雪をエッジによってせん断することができる効果がある。 突条3の高さhは、ロープ称呼径、すなわち被覆層の外径の5〜30%にする ことが好ましい。下限を5%としたのは、突条3はその存在によってロープに付 着した雪の結晶と結晶のつながりを断ち切る効果があるが、ロープ称呼径の5% 未満では、前記結晶の断ち切り効果が乏しいからである。上限を30%としたの は、これ以上では雪の重みにより突条3が破損しやすくなり、また、風による抵 抗を受けやすくなるため過度にロープの振動が大きくなり、曲げ疲労によって耐 久性が損なわれるからである。 突条3を含む被覆層2の色はオレンジ色など任意であるが、黒色ないし暗色と してもよく、こうすれば太陽熱を吸収して氷雪を融けやすくすることができる。 なお、被覆層2の断面形状は必ずしも円形である場合に限られず、三角形状あ るいはむすび形状などとしてもよい。
【0012】
【実施態様の作用】
次に実施態様の使用法と作用を説明する。 本考案の被覆繊維ロープBを危険区域表示用ロープとして使用する場合には、 被覆層2に所定間隔たとえば10m置きごとに標識旗Cを取付け金具cによつて 吊持させ、この状態で被覆繊維ロープBを鉄塔A,A間に架設し、両端を支持金 具によって鉄塔A,Aに支持させるものである。 このようにすれば、標識旗Cによって送電線Dの存在を視認させることができ 、また、繊維ロープ本体1が高強力高弾性繊維もしくはこれを主体として構成さ れているため、軽く、また弛みが発生せず、経間が長くしたがって多数の標識旗 Cが吊されていても安定性よく張設しておくことができる。また、高強力高弾性 繊維は電気絶縁性が高く、吸水性がないうえ、被覆層2も撥水性があるため、降 雨などによって含水して重量が増すという懸念もない。
【0013】 そして、架設状態で寒冷期に雪が降った場合、繊維ロープ本体1が防水性の被 覆層2を有しているため含水して重くなることはないものの、雪は当初上面に付 着し、降雪量の増加によって結晶同士が結合して次第に被覆層2の外周面に沿っ て廻り込み、さらに温度の降下によって結氷し、肥大化する。 しかし、本考案においては、被覆層2の外面にロープ長手方向に走る複数の突 条3を有しているため、前記雪の結晶同士の結合を分断させることができる。 また、第1態様においては、突条3がロープ軸線と平行であるため、雪が突条 間に付着するとロープが雪自体の重量によって自軸の廻りで転回される。このた め、着雪が被覆層2の外周面に沿って廻り込むことが防止される。しかも、突条 3が半径方向に突出していることにより通常の円形断面の場合よりも風に対する 抵抗が強くなるので、風を受けてロープは振動しやすい。こうしたことから、結 晶の分断、ロープの転回および振動などの相乗効果によって着雪やその結氷を確 実に落下させることができる。
【0014】 第2態様においては、突条3が被覆層2の全周を鶴巻状に走る螺旋状であるた め、雪は平坦状に付着して結晶同士が結合することが防止され、突条3によって 分断される。そして、螺旋の鶴巻きに沿って滑り落ちやすくなるとともに、ロー プ自体の転回も起こりやすくなるため、着雪やその結氷を効率よく落下させるこ とができ、また、突条3が螺旋状であるため、風に対する抵抗作用が第1態様の 場合よりも少ないので、ロープの過度の振動の発生を抑制することができる。
【0015】
【実施例】
アラミド繊維を1+6打ちした径5.8mmの繊維ロープ本体に、オレンジ色 のウレタンを被覆し、外径8.0mmの被覆ロープとし、このロープの外面に、 180度対称位置に2か所、1mm高さ、幅1mmの四角形断面の突条を一体形 成して長さ50mの実施例1ロープを得た。 また、前記実施例1ロープを使用し、これを1mごとに捩じりを2回入れた長 さ50mの実施例2ロープを得た。比較のため、突条を形成しない被覆を施した ロープ(比較ロープ)を作成した。 前記実施例1ロープと実施例2ロープ及び比較例ロープに、塩化ビニール製の 三角旗を、それぞれ10m置きに4か所吊下げ、模擬鉄塔に架設した。 積雪1mの降雪があり、降雪が止んだ時(外気温0℃の状態)で、3種のロー プをテレビカメラで撮影し、画像処理装置によって白黒画像処理を行なって着雪 率を測定した結果、比較例ロープは着雪率が98%であったが、実施例1ロープ は着雪率が3%、実施例2ロープは着雪率が1%であった。これは、被覆層外面 の突条による効果であることは明らかである。
【0016】
【考案の効果】
以上説明した本考案によるときには、高強力高弾性繊維またはこれを主体とす る繊維ロープ本体1の外周に熱可塑性樹脂からなる被覆層2を形成すると共に、 前記被覆層の表面にロープ長手方向に走る突条3を形成したので、該突条3の存 在によって雪を付着しにくくすることができ、これにより着雪、氷着による肥大 化と重量増加を防止し、高強力高弾性繊維の軽量性と高強度特性を最大限利用し て安定した張設状態を確保することができるというすぐれた効果が得られる。
【0017】 請求項2によれば、突条の被覆層表面からの高さがロープ称呼径の5〜30% であるため、突条の破損とロープの過度の振動を生じさせないようにしながら、 着雪、氷着を確実に防止できるというすぐれた効果が得られる。 請求項3によれば、突条がロープ長手方向で螺旋状をなしており、ロープ軸線 と交差する関係にあるため、雪が付いても突条3によって分断され、螺旋溝に沿 って落下しやすくなるとともに、ロープ自体の転回も起こりやすくなるため着雪 やその結氷を効率よく落下させることができ、それでいてロープの過度の振動の 発生を抑制することができるというすぐれた効果が得られる。 請求項4によれば、降雪によって支持金具が破損したりロープの切断などが生 じない安全性の高い危険区域表示用ロープを提供できるというすぐれた効果が得 られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による被覆繊維ロープを危険区域表示用
ロープに適用した例を示す説明図である。
【図2】本考案による被覆繊維ロープの第1態様を示す
平面図である。
【図3】第1態様の拡大縦断正面図である。
【図4】本考案による被覆繊維ロープの第2態様を示す
平面図である。
【図5】第2態様の拡大縦断正面図である。
【図6】(a)は本考案における被覆繊維ロープの他の
例を示す部分的側面図(b)は同じくその断面図であ
る。
【符号の説明】
1 繊維ロープ本体 2 被覆層 3 突条 A,A 鉄塔 C 標識旗 D 送電線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】高強力高弾性繊維またはこれを主体とする
    繊維ロープ本体の外周に熱可塑性樹脂からなる被覆層を
    形成すると共に、前記被覆層の表面にロープ長手方向に
    走る複数の突条を形成したことを特徴とする被覆繊維ロ
    ープ。
  2. 【請求項2】突条の被覆層表面からの高さがロープ称呼
    径の5〜30%である請求項1に記載の被覆繊維ロー
    プ。
  3. 【請求項3】突条がロープ長手方向で螺旋状をなしてい
    る請求項1および請求項2に記載の被覆繊維ロープ。
  4. 【請求項4】被覆状態では突条はロープ軸線と平行に設
    けられており、使用時にロープに捩じりを入れることに
    より螺旋状にしたものを含む請求項3に記載の被覆繊維
    ロープ。
  5. 【請求項5】鉄塔等の構造物間に張設され所定間隔ごと
    に標識旗を吊持させた危険区域表示用ロープである請求
    項1ないし4のいずれかに記載の被覆繊維ロープ。
JP1998002707U 1998-04-08 1998-04-08 被覆繊維ロープ Expired - Lifetime JP3054928U (ja)

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