JP3054664B2 - 多層膜反射鏡 - Google Patents
多層膜反射鏡Info
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Description
れる多層膜反射鏡、特に、反射基板の開口部の一部を切
断もしくは直線状に変形した切欠異形形状部と変形され
ていない非切欠弧状部とを有する多層膜反射鏡に関す
る。
と低屈折率材料の薄膜とを交互に積層した多層膜を備え
た多層膜反射鏡が投影器・店舗照明・医療用照明などの
光源として多く使用されている。
で、同図において、1 は硬質ガラスなどからなる反射基
板で、これには前面を回転楕円状あるいは回転放物状に
形成 して拡開させ断面形状が弧状となるようにした開口
部2が形成されている。この開口部2 の中央には光源と
して、ランプ3 が装着され、さらに、開口部2である基
板上面には高屈折率材料の薄膜と低屈折率材料の薄膜と
が交互に積層された多層膜4 が、例えばガス散乱蒸着法
により被着され、多層膜反射鏡5 が形成される。多層膜
反射鏡5 に被着されている多層膜4 によって、ランプ3
から出射される可視光は反射されて被照明物に照射さ
れ、また、熱線は多層膜反射鏡5 、つまり多層膜4 と反
射基板1 を透過して反射基板1 の後方に放射される。
としてハロゲンランプや高圧放電ランプ(HID(HighI
ntensity Discharge)ランプ)などの高出力用ランプが
使用されてきている。それに伴なって光源からの放熱も
多くなり、従来形状の多層膜反射鏡5 では熱が多層膜反
射鏡5 の内部にこもってしまい、ヒートショックによる
クラックや破損などが多層膜反射鏡5 にしばしば発生し
ている。このため、多層膜反射鏡5 の放熱対策として、
反射基板1 の開口部2 の一部を切断したり、あるいは変
形させることにより放熱する異形形状の多層膜反射鏡、
いわゆる異形反射鏡が開発されている。
での多層膜反射鏡5 の開口部2 の一部を切断あるいは変
形させているので、反射膜を均一に成膜すると、切断あ
るいは変形させた異形部における反射面積が異形前の反
射面積よりも必然的に小さくなるため、異形部における
反射強度が小さくなって異形処理されていない非異形部
とは反射強度が異なり、均一な反射光が得られないとい
う問題がある。
トや液晶プロジェクターの光源などに使用されるため、
所定照射範囲内において均一な照度と光色を有する照射
特性が要求されているが、上記異形反射鏡では照射範囲
内での照度比に偏りが生じたり、色ムラが発生したりす
るという問題がある。
十分な効果が認められるため、耐熱性に優れた異形反射
鏡が良好な照射特性を併せ持つことが求められていた。
で、優れた耐熱性と良好な照射特性を併せ持つ異形形状
の多層膜反射鏡を提供することを目的とする。
成するために、前面を回転楕円状あるいは回転放物状に
拡開させた反射基板の開口部の弧部の一部を切断もしく
は直線状に変形した切欠異形形状部と、と変形されてい
ない非切欠弧状部とを有する異形形状の多層膜反射鏡に
おいて、上記反射基板に高屈折率材料と低屈折率材料を
交互に積層した多層膜を被膜し、この多層膜の膜厚を上
記切欠異形形状部と上記非切欠弧状部で相違させたこと
を特徴とする。
おける膜厚分布比が反射基板の円周方向で変化し、非切
欠弧状部の膜厚に対する切欠異形形状部の膜厚の変化率
が5%以上であることを特徴とする。
状部の膜厚に対して切欠異形形状部の膜厚を1.05〜
1.3倍に形成したことを特徴とする。
ので、非切欠弧状部と切欠異形形状部からの反射光の照
度分布と光色が均一な反射光となることにより、良好な
照射特性が得られ、その上、反射基板の形状から優れた
耐熱性が得られる。
する。
断面を示す図で、図1(a)は縦断面図および図1
(b)は正面図である。
ゲンランプ用反射鏡の硬質ガラスからなる反射基板で、
これには前面を回転楕円状あるいは回転放物状に形成す
ることで拡開させ、拡開方向の断面形状を弧状とした弧
部と、この弧部の一部を切断あるいは変形させた異形部
とからなる開口部12が形成されている。この開口部12の
形状は、反射基板11の前面を回転放物状に拡開させた弧
部の一部を切断あるいは変形させた切欠異形形状部11a
と、変形されていない非切欠弧状部11bとで構成するこ
とにより形成される。つまり、反射基板11は弧部の一部
を切断あるいは変形させ異形形状とした切欠異形形状部
11aと、変形されていない非切欠弧状部11bとを有した異
形形状の反射基板11となっている。また、回転楕円状あ
るいは回転放物状に拡開する開口部12の中央には光源と
してハロゲンランプ(不図示)が装着され、さらに、開
口部12である基板上面には、高屈折率材料の薄膜と低屈
折率材料の薄膜とが交互に積層された多層膜13が、例え
ばガス散乱蒸着法により被着され多層膜反射鏡14が形成
される。多層膜反射鏡14に被着されている多層膜13によ
り、光源としてのハロゲンランプから出射される可視光
は反射されて被照明物に照射され、また、熱線は多層膜
反射鏡14、つまり多層膜13と反射基板11を透過して反射
基板11の後方に放射される。
の成膜は、例えば、図2(a)に示すような公転式のド
ーム15を用いて行なわれる。すなわち、真空蒸着装置で
公転して使用される欠球形状のドーム15の球状の面には
異形形状に形成された複数の反射基板11が装着され、こ
の反射基板11の前方、つまり、反射基板11の蒸発源側
に、図2(b)に示すように、幅の狭い板状あるいは棒
状の補正板16を配置して蒸着が行なわれる。補正板16を
配置して多層膜13の蒸着を行なうことにより、補正板16
によって遮られる反射基板11の弧状をなす非切欠弧状部
11bに成膜される多層膜13の膜厚が反射基板11の異形形
状の切欠異形形状部11aに成膜される多層膜13の膜厚に
対し相対的に薄くなる。
板11への多層膜13の成膜条件を以下に示す。
(ZnS)および低屈折率材料Lとして弗化マグネシウ
ム(MgF2 )をそれぞれ採用し、多層膜13の光学的膜
厚は1/4λ設計とし、膜構成は反射基板11・(LH)
6 λ1 ・(LH)6 λ2 ・空気の24層構成とした。こ
こで、λ1 とλ2 はそれぞれ設計波長で、λ1 =750
nm、λ2 =480nmであり、設計波長λ1 で高屈折
率材料Hと低屈折率材料Lを交互に6回、さらに、設計
波長λ2 で低屈折率材料Lと高屈折率材料Hを交互に6
回積層して、合計24層構成とした。
て、 (1) 真空度 4×10-3Pa (2) 散乱ガス アルゴン(Ar) (3) 基板温度 250〜300℃ (4) 蒸発源 エレクトロンビーム(電子銃) の蒸着条件で、反射基板11の蒸発源側前方に補正板16を
設置した。
反射基板11の切欠異形形状部11aと非切欠弧状部11bに成
膜された多層膜13の膜厚分布の一例を図3に示す。図3
は反射基板11の円周方向の位置x、x′(非切欠弧状部
11bに対応)と位置y、y′(切欠異形形状部11aに対
応)における多層膜13の膜厚比を示している。同図にお
いて、実線で示す17は本発明の多層膜13の膜厚分布で、
点線で示す18は従来の多層膜4 の膜厚分布であり、従来
の多層膜4 の膜厚分布18が円周方向に対して一様な膜厚
分布となっているのに対し、本発明の多層膜13の膜厚分
布17は補正板16により遮られる非切欠弧状部11bに成膜
される多層膜13の膜厚を1とすると、切欠異形形状部11
aに成膜される多層膜13の膜厚は約1.1に形成されて
いることが判明した。
る多層膜13の膜厚が非切欠弧状部11bに成膜される多層
膜13の膜厚より厚くなることにより、切欠異形形状部11
aの多層膜13における反射帯域が広がって反射強度が増
大され、切欠異形形状部11aにおける反射面積が切欠前
の反射面積より小さくなることによる反射強度の低下が
補償され、切欠異形形状部11aと非切欠弧状部11bからほ
ぼ同一の強度の反射光が得られ、切欠異形形状部11aと
非切欠弧状部11bからの反射光の光量は均一となること
が判明した。
種々変えて多層膜13を成膜したところ、多層膜13の膜厚
分布は、非切欠弧状部11bにおける膜厚を1として、切
欠異形形状部11aにおける膜厚を1.05〜1.3の範
囲に形成することにより、切欠異形形状部11aにおける
反射帯域が広がって、反射強度が増大され、切欠によっ
て損なわれ反射光量がカバーされて、切欠異形形状部11
aと非切欠弧状部11bからの反射光の光量は均一となるこ
とが判明した。
の膜厚に対する切欠異形形状部11aにおける多層膜13の
膜厚比を1.05〜1.3としたのは、1.05未満で
は膜厚比変更による効果が不十分で、反射光の光量の均
一化を達成できず、また、1.3を超えると、色ムラが
発生するためである。好ましくは1.1〜1.2の範囲
である。
に成膜される多層膜13の膜厚を非切欠弧状部11bに成膜
される多層膜13の膜厚より厚くすることにより、切欠異
形形状部11aと非切欠弧状部11bからの反射光の光量が均
一、つまり、反射光の照度分布と光色が均一な反射光と
なって、良好な照射特性を得ることができ、その上、反
射基板11の形状から優れた耐熱性を得ることができる。
法をガス散乱蒸着法としたが、これに限らず、イオンプ
レーティング法、イオンアシスト法など他の形成方法で
あってもよい。
となく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々
変形可能なことは勿論である。
射鏡によれば、反射基板に被膜される多層膜の膜厚を切
欠異形形状部と非切欠弧状部で相違させたので、切欠異
形形状部と非切欠弧状部からの反射光の照度分布と光色
が均一な反射光となることにより、良好な照射特性を得
ることができ、その上、反射基板の形状から優れた耐熱
性を得ることができる。
図で、図1(a)は縦断面図および図1(b)は正面図
である。
図2(a)はドームに反射基板を装着した状態を示す図
および図2(b)は補正板と反射基板との位置関係を示
す図である。
厚分布を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 前面を回転楕円状あるいは回転放物状に
拡開させた反射基板の開口部の弧部の一部を切断もしく
は直線状に変形した切欠異形形状部と、変形されていな
い非切欠弧状部とを有する異形形状の多層膜反射鏡にお
いて、上記反射基板に高屈折率材料と低屈折率材料を交
互に積層した多層膜を被膜し、この多層膜の膜厚を上記
切欠異形形状部と上記非切欠弧状部で相違させたことを
特徴とする多層膜反射鏡。 - 【請求項2】 多層膜における膜厚分布比が反射基板の
円周方向で変化し、非切欠弧状部の膜厚に対する切欠異
形形状部の膜厚の変化率が5%以上であることを特徴と
する請求項1記載の多層膜反射鏡。 - 【請求項3】 非切欠弧状部の膜厚に対して切欠異形形
状部の膜厚を1.05〜1.3倍に形成したことを特徴
とする請求項1あるいは2記載の多層膜反射鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6245072A JP3054664B2 (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 多層膜反射鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6245072A JP3054664B2 (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 多層膜反射鏡 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08111105A JPH08111105A (ja) | 1996-04-30 |
JP3054664B2 true JP3054664B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=17128184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6245072A Expired - Lifetime JP3054664B2 (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 多層膜反射鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3054664B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114766261B (zh) * | 2022-05-06 | 2023-05-23 | 浙江天源网业有限公司 | 一种纳米技术保持茶树叶活性的专用隔热膜网 |
-
1994
- 1994-10-11 JP JP6245072A patent/JP3054664B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08111105A (ja) | 1996-04-30 |
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