JP3053779U - 耐火煉瓦を用いた調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】食品の表面を焦がさずに、短時間で調理するこ
とを課題とする。 【解決手段】箱状本体１内にバーナー２を設置し、バー
ナー２の上方に耐火煉瓦５を載せる下網３を設置し、該
下網３の上に耐火煉瓦５を敷き並べ、下網３の上方に食
品を載せて調理するための上網４を載せ、耐火煉瓦５を
バーナー２で加熱することによって発生する熱線（水素
ガス）で食品を調理するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は主に、肉、魚、野菜などの食品を調理するための、耐火煉瓦を用いた 調理器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、肉などを調理する一般的な調理器としては、プロパンガスや都市ガ スを燃料としたバーナーを着火して、バーナーの上方に設置した調理網の上に肉 などの食品を載せて調理していた。

【０００３】 このため肉などを調理する際に滴り落ちる油が、バーナーの火炎に振れて燃え 、肉の表面を焦がす割りには内部に熱が通りづらく、焼けむらを生じることもあ った。また、油が火炎に振れると煙が多く発生するなどの欠点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は主に、肉、魚、野菜などの食品を焦がさず、煙の発生も極めて少な く、しかも、短時間で内部まで十分に熱を通し調理することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は下記のようなものである。 即ち本考案のものは、箱状本体１内部にバーナー２を設置し、該バーナー２の 上方に耐火煉瓦５を載置くするための下網３を着脱自在に設置し、該下網３の上 に耐火煉瓦５を敷き並べ、下網３より上方１５ｃｍ〜２０ｃｍ（例えば１７ｃｍ ）の位置に食品を載せ調理するための上網４を着脱自在に設置し、前記バーナー ２で耐火煉瓦５を加熱させることによって発生する熱線（水素ガス）により、食 品を調理することを特徴とした耐火煉瓦を用いた調理器である。また、下記のよ うに構成することができる。 １．箱状本体１内にバーナー２を２台以上設置したことを特徴としたもの。 ２．箱状本体１内に上下方共に開口した内枠を、箱状本体１の側壁と略平行で 且つ間隔を置いて着脱自在に設置したことを特徴としたもの。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。 箱状本体１の上部は開口されており、箱状本体１の内部の底面には上部が開口 された受け皿６が出し入れ自在に収容されており、受け皿６の上方には熱源であ るバーナー２が箱状本体１の対向する内壁にバーナー支持具７を介して着脱自在 に固定されている。

【０００７】 受け皿６を設置することは任意であり、また、設置した場合に受け皿６の中に 水を入れて使うことも、ゼオライトなどの活性剤を入れて使うことも、または、 何も入れずに使うこともそれぞれ任意である。

【０００８】 バーナー２の上方には、箱状本体１の内壁四面より１ｃｍ〜３ｃｍくらい突設 した下網支持具８を固定し、下網支持具８の上に耐火煉瓦５を載置するための下 網３を着脱自在に設置する。

【０００９】 この下網３は耐火煉瓦５が網目からこぼれ落ちないことと、バーナー２の熱に 侵されづらいものであれば材質や形状は任意である。

【００１０】 下網３の上方１５ｃｍ〜２０ｃｍ（例えば１７ｃｍ）の位置に、肉１２などの 食品を載せ調理するための上網４を着脱自在に載せる。

【００１１】 この上網４は箱状本体１の開口された上部に設置される物であり、箱状本体１ の上部の形態は周縁部が四面共に対向する内側に向かってＬ字型に落とし込まれ た形状をなしており、上網４は箱状本体１の上部周縁１１の内々に落とし込む形 で着脱自在に載置される。

【００１２】 この考案に使用する耐火煉瓦５は、通常に市販されている既製品であり、規格 上は長方形をなしているが、この耐火煉瓦５をおおよそ一辺が３ｃｍ〜５ｃｍく らいの大きさに適当に割った物を使用するものであるが、その形状に関しては特 に限定されるものではない。

【００１３】 下網３の上にこの耐火煉瓦５を載置する際は、上下に重ねず一段にやや密接な 状態に並べるのが良く、耐火煉瓦５の形状はそれぞれが異なっているため耐火煉 瓦相互間に適当な隙間が空き、バーナー２を正常に燃焼させるために必要な排気 に関してもなんら問題を来すことはない。

【００１４】 バーナー２を正常に燃焼させるために必要な空気孔９は箱上本体１の壁面でバ ーナー２の位置よりも低い位置に設けるか、もしくは、受け皿６の出し入れによ って必要な空気量を調節することもできる。

【００１５】 また、バーナー２を正常に燃焼させるための排気に関しては、例えば上網４の 上に一度にたくさんの食品を載せた時に燃焼熱の排出が滞り、バーナー２の不完 全燃焼を起こすことが予想されるため、箱状本体１の上方の壁面で少なくとも二 面以上に排気口１０を設けて、燃焼熱の排出が滞らないようにすると同時に、箱 状本体１が過度に過熱されないように熱を逃がす役割も果たすものである。

【００１６】 本考案におけるバーナー２の燃料にはプロパンガスを使用するものであり、こ のプロパンバスの燃焼によって発生する水蒸気が一度耐火煉瓦５に吸収され、対 流を来した後に上方へ噴出され、主にこの熱線（水素ガス）を利用して食品を調 理するものである。

【００１７】 バーナー２の形状に関しては、耐火煉瓦５を万遍なく過熱させると共に、プロ パンガスの燃焼によって発生する水蒸気を平均的に耐火煉瓦５に吸収させること を目的としており、そのためバーナー２は耐火煉瓦５の直下に位置することにな り、耐火煉瓦５の輻射熱によるバーナー２の脆弱化が懸念されるが、本考案の特 徴として耐火煉瓦５の加熱温度は平均的な調理温度（例えば２００℃〜２４０℃ ）より若干高い程度になれば効果を発揮するものであり、例えば、この耐火煉瓦 ５より放射される赤外線を利用して食品を調理する場合に比較すると、使用時に おける耐火煉瓦５の温度は数段低温であるため、耐火煉瓦５の輻射熱によるバー ナー２の脆弱化は懸念されるに及ばない。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、上実のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。 特に肉や魚などを調理する際に油や汁が滴り落ちても火炎が発生することもな く、煙の発生も極めて微量なものである。

【００１９】 加熱された耐火煉瓦５より噴出される熱線（水素ガス）により食品を調理する ので、食品の表面を焦がすことなく、しかも、短時間に内部まで熱を通すことが できるので調理時間は極めて短縮される。

【００２０】 食品を調理する際の耐火煉瓦５の加熱温度は、平均的な調理の適温より若干高 い程度で十分であるため、耐火煉瓦５の輻射熱によるバーナー２の脆弱化を懸念 することもなく、また、熱源であるバーナー２の燃料消費量に関しては、いたっ て低燃費なものである。

【００２１】 本考案で使用する耐火煉瓦５は食品の油や汁が滴り落ちて汚れても、時々軽く 洗浄することにより何度でも半永久的に使用できるものであるし、または、新し いものに取り替えるにしても、極めて入手しやすく安価なものであるため気軽に 交換できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の平面図である。

【図２】本考案のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】本考案のＢ−Ｂ線断面図である。

【図４】本考案の右面図である。

【図５】本考案の正面図である。

【図６】本考案の背面図である。

【図７】本考案の内部の構成を示す一部切欠き説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 箱状本体 ２ バーナー ３ 下網 ４ 上網 ５ 耐火煉瓦 ６ 受け皿 ７ バーナー支持具 ８ 下網支持具 ９ 空気孔 １０ 排気口 １１ 上部周縁 １２ 肉

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【手続補正書】

【提出日】平成１０年５月２９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱状本体（１）内にバーナー（２）を設
   置し、該バーナー（２）の上方に耐火煉瓦（５）を載置
   するための下網（３）を着脱自在に設置し、下網（３）
   の上に耐火煉瓦（５）を敷き並べ、下網（３）の位置よ
   り上方１５ｃｍ〜２０ｃｍの位置に食品を載せ調理する
   ための上網（４）を着脱自在に設置し、前記バーナー
   （２）で耐火煉瓦（５）を加熱させることによって発生
   する熱線（水素ガス）により、食品を調理することを特
   徴とした耐火煉瓦を用いた調理器。
2. 【請求項２】 箱状本体（１）内にバーナー（２）を２
   台以上設置したことを特徴とした請求項１記載の耐火煉
   瓦を用いた調理器。
3. 【請求項３】 箱状本体（１）内に上下方共に開口した
   内枠を、箱状本体（１）と略平行で且つ間隔を置いて着
   脱自在に設置したことを特徴とした請求項１又は、請求
   項２記載の耐火煉瓦を用いた調理器。