JP3052849U - 簡易移動式コイル受け座装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】背側ストッパの支持部材に対する溝係合部が両
端２カ所となり、支持点の強度が弱くて背側ストッパが
コイル置台の力を受けて変形する問題があった。 【解決手段】床面に平行間隔をもって固定される一対の
支持部材１，２を、外側フランジ1a,2a 及び内側フラン
ジ1b,2b を有し該内側フランジに多数の係止溝３を所定
のピッチで等間隔に設けた上面開放型の受け座チャンネ
ル部材１´，２´で形成したこと、コイル置台の離隔方
向の移動を阻止する背側ストッパ７，８を受け座チャン
ネル部材１´，２´の外側フランジ1a,2a 間の間隔寸法
より少し短い長さを有し前記受け座チャンネル部材１
´，２´の隣接する一対の係止溝３，３に挿入係止され
る下面開放型の背側チャンネル部材７´，８´で形成し
たことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は鋼板コイルの梱包体を載置するコイル置台をコイル外径に合致させる よう任意の位置へ移動して係止し得る簡易移動式のコイル受け座装置に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、前記のような簡易移動式コイル受け座装置として、床面に平行間隔をも って固定される一対の支持部材と、この支持部材の間にコイル外径に合致するコ イル支承間隔をもって配設される２個一組のコイル置台と、前記支持部材の係止 溝に選択的に挿入係止され前記コイル置台の離隔方向の移動を阻止する背側スト ッパとを具備する実開平４ー６２６８３号公報に記載のものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来の簡易移動式コイル受け座装置は、一対の支持部材及び該支持部材の 係止溝に選択的に挿入係止される背側ストッパが両方ともアングル部材で形成さ れているので、背側ストッパの支持部材に対する溝係合部が両端２カ所となり、 支持点の強度が弱くて背側ストッパがコイル置台の力を受けて変形するという問 題と、背側ストッパがコイル不支持の状態で振動等により長さ方向に移動して支 持部材に対する溝係合部が抜け外れるという問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記の課題を解決するために、本考案による簡易移動式コイル受け座装置は、 前記支持部材を外側フランジ及び内側フランジを有し該内側フランジに多数の係 止溝を所定のピッチで等間隔に設けた上面開放型の受け座チャンネル部材で形成 したこと、前記背側ストッパを受け座チャンネル部材の外側フランジ間の間隔寸 法より少し短い長さを有し受け座チャンネル部材の隣接する一対の係止溝に挿入 係止される下面開放型の背側チャンネル部材で形成したことを特徴とする。

【０００５】 また、本考案による簡易移動式コイル受け座装置は、前記のような受け座チャ ンネル部材及び背側チャンネル部材に付加して、受け座チャンネル部材の係止溝 に挿入係止され前記コイル置台の接近方向の移動を阻止する一対のアングルスト ッパを備えることもできる。

【０００６】 なお、背側チャンネル部材のフランジ高さを、前記係止溝の溝深さより大で背 側チャンネル部材の挿入セット状態において該チャンネル部材の両端上面部と受 け座チャンネル部材の外側フランジの上辺部との間に取り外し治具挿入用の空間 ができる寸法に設定すると、背側チャンネル部材の長さ方向の移動を受け座チャ ンネル部材の外側フランジで阻止する構造にしても、前記空間に指又は取り外し 治具を挿入して背側チャンネル部材を容易に取り外すことができる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に従い具体的に説明する。 図中１，２は床面に平行間隔をもって固定される一対の支持部材で、この両支 持部材は外側フランジ１ａ，２ａ及び内側フランジ１ｂ，２ｂを有し該内側フラ ンジ１ｂ，２ｂに多数の係止溝３を所定のピッチ（例えば100mm ピッチ）で等間 隔に設けた上面開放型の受け座チャンネル部材１´，２´で形成している。

【０００８】 なお、この受け座チャンネル部材１´，２´は、幅100mm ×フランジ高さ50mm の溝型鋼であって、その内側フランジ１ｂ，２ｂに深さ30mm、溝幅18mmの係止溝 ３を100mm ピッチで長さ方向全体にわたり等間隔に設けている。

【０００９】 ５，６は前記受け座チャンネル部材１´，２´の間にコイルＣ（鋼板コイルの 梱包体）の外径Ｄ又はｄに合致するコイル支承間隔Ｅ又はｅをもって図３の如く 配設される２個一組のコイル置台で、本実施例の場合は幅200mm ×長さ1000mmの 樹脂製または木製スキッドが用いられている。

【００１０】 ７，８は前記コイル置台５，６の離隔方向の移動を阻止する背側ストッパで、 受け座チャンネル部材１´，２´の外側フランジ１ａ，２ａ間の間隔寸法Ｐより 少し短い長さ（例えば1190mm又は1590mmの長さ）を有し、前記受け座チャンネル 部材１´，２´の隣接する一対の係止溝３，３に選択的に挿入係止される下面開 放型の背側チャンネル部材７´，８´（鋼製）で形成している。

【００１１】 ９ａ，９ｂは受け座チャンネル部材１´，２´の係止溝３に選択的に挿入係止 され前記コイル置台５，６の接近方向の移動を阻止する一対のアングルストッパ で、30mm×30mmの鋼製アングル部材が用いられている。

【００１２】 なお、前記背側チャンネル部材７´，８´のフランジ高さは本実施例の場合、 50mmに設定されている。従って、溝深さ30mmの係止溝３にフランジ高さ50mmの背 側チャンネル部材７´，８´を挿入係合させると、この挿入セット状態において 背側チャンネル部材７´，８´の両端上面部と受け座チャンネル部材１´，２´ の外側フランジ１ａ，２ａの上辺部との間に高さ12mmの取り外し治具挿入用の空 間１０ａ，１０ｂが図１の如く形成されることになる。

【００１３】 背側チャンネル部材７´，８´の両端に前記のような空間１０ａ，１０ｂがで きると、背側チャンネル部材７´，８´の長さ方向の移動を受け座チャンネル部 材１´，２´の外側フランジ１ａ，２ａで阻止する構造にしても、前記空間１０ ａ，１０ｂに指又は取り外し治具を挿入して、背側チャンネル部材７´，８´を 容易に取り外すことができる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の簡易移動式コイル受け座装置は、請求項１及び２に記載の構成を考案 の要旨とするものであるから、以下のような効果を奏する。 受け座チャンネル部材１´，２´の内側フランジ１ｂ，２ｂに設けた係止 溝３（隣接する一対の係止溝）に、下面開放型の背側チャンネル部材７´，８´ を挿入係合させることにより、背側チャンネル部材７´，８´の支持部材（受け 座チャンネル部材１´，２´）に対する溝係合部が両端４カ所となり、この４カ 所の支持点によりコイル置台５，６の離隔方向の力を受けて、コイル置台５，６ を安全かつしっかりと保持することができ、従来のような背側ストッパの変形問 題を解消することが可能となる。

【００１５】 床面に平行間隔をもって固定される支持部材１，２を、上面開放型の受け 座チャンネル部材１´，２´で形成し、この受け座チャンネル部材の内側フラン ジ１ｂ，２ｂに係止溝３を設けて、背側チャンネル部材７´，８´の両端が受け 座チャンネル部材１´，２´の外側フランジ１ａ，２ａの内側に位置する構成と したので、作業員のつまずき等がなく安全な作業及び歩行ができると共に、コイ ル置台５，６の背側ストッパ７，８（背側チャンネル部材７´，８´）の長さ方 向の移動を受け座チャンネル部材１´，２´の外側フランジ１ａ，２ａで阻止す ることができ、背側ストッパがコイル不支持の状態で振動等により長さ方向に移 動して支持部材に対する溝係合部が抜け外れるという従来の如き問題を解消する ことが可能となる。

【００１６】 背側チャンネル部材７´，８´のフランジ高さを、前記係止溝３の溝深さ より大で背側チャンネル部材７´，８´の挿入セット状態において該チャンネル 部材の両端上面部と受け座チャンネル部材１´，２´の外側フランジ１ａ，２ａ の上辺部との間に取り外し治具挿入用の空間１０ａ，１０ｂができる寸法に設定 すると、背側チャンネル部材７´，８´の長さ方向の移動を受け座チャンネル部 材１´，２´の外側フランジ１ａ，２ａで阻止する構造にしても、前記空間１０ ａ，１０ｂに指又は取り外し治具を挿入して背側チャンネル部材７´，８´を容 易に取り外すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による簡易移動式コイル受け
座装置の外観斜視図。

【図２】前記受け座装置の要部平面図。

【図３】前記受け座装置にコイルを設置した状態を図２
のＡーＡ線に沿う矢視図として示した説明図。

【符号の説明】

１，２…一対の支持部材、１´，２´…上面開放型の受
け座チャンネル部材、１ａ，２ａ…外側フランジ、１
ｂ，２ｂ…内側フランジ、３…係止溝、Ｃ…コイル、Ｄ
（ｄ）…コイル外径、Ｅ（ｅ）…コイル支承間隔、５，
６…コイル置台、７，８…背側ストッパ、７´，８´…
背側チャンネル部材、９ａ，９ｂ…アングルストッパ、
１０ａ，１０ｂ…取り外し治具挿入用の空間。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 床面に平行間隔をもって固定される一対
   の支持部材と、この支持部材の間にコイル外径に合致す
   るコイル支承間隔をもって配設される２個一組のコイル
   置台と、前記支持部材の係止溝に選択的に挿入係止され
   前記コイル置台の離隔方向の移動を阻止する背側ストッ
   パとを具備する簡易移動式コイル受け座装置において、
   前記支持部材を外側フランジ及び内側フランジを有し該
   内側フランジに多数の係止溝を所定のピッチで等間隔に
   設けた上面開放型の受け座チャンネル部材で形成したこ
   と、前記背側ストッパを受け座チャンネル部材の外側フ
   ランジ間の間隔寸法より少し短い長さを有し前記受け座
   チャンネル部材の隣接する一対の係止溝に挿入係止され
   る下面開放型の背側チャンネル部材で形成したことを特
   徴とする簡易移動式コイル受け座装置。
2. 【請求項２】 床面に平行間隔をもって固定される一対
   の支持部材と、この支持部材の間にコイル外径に合致す
   るコイル支承間隔をもって配設される２個一組のコイル
   置台と、前記支持部材の係止溝に選択的に挿入係止され
   前記コイル置台の離隔方向の移動を阻止する背側ストッ
   パとを具備する簡易移動式コイル受け座装置において、
   前記支持部材を外側フランジ及び内側フランジを有し該
   内側フランジに多数の係止溝を所定のピッチで等間隔に
   設けた上面開放型の受け座チャンネル部材で形成したこ
   と、前記背側ストッパを受け座チャンネル部材の外側フ
   ランジ間の間隔寸法より少し短い長さを有し前記受け座
   チャンネル部材の隣接する一対の係止溝に挿入係止され
   る下面開放型の背側チャンネル部材で形成したこと、前
   記受け座チャンネル部材の係止溝に挿入係止され前記コ
   イル置台の接近方向の移動を阻止する一対のアングルス
   トッパを備えたことを特徴とする簡易移動式コイル受け
   座装置。
3. 【請求項３】 前記背側チャンネル部材のフランジ高さ
   を、前記係止溝の溝深さより大で前記背側チャンネル部
   材の挿入セット状態において該チャンネル部材の両端上
   面部と受け座チャンネル部材の外側フランジの上辺部と
   の間に取り外し治具挿入用の空間ができる寸法に設定し
   たことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の簡易
   移動式コイル受け座装置。