JP3052735B2 - ねじ部材の緩み止め用接着剤組成物 - Google Patents
ねじ部材の緩み止め用接着剤組成物Info
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- C09J4/00—Adhesives based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; adhesives, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09J183/00 - C09J183/16
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Description
ト等のねじ部材の螺合面に塗布して緩み止めや密着性
(以下、緩み止めと総称する)の付与を図るためのセル
フロッキングねじ部材用接着剤組成物に関する。
材の螺合面(ネジ山)等に塗布する緩み止め用接着剤と
しては、溶媒として有機溶媒又は水を使用し、反応性接
着剤を内包したマイクロカプセルとバインダーとしての
樹脂からなる組成物が、特公昭45-11051号、特公昭52-4
6339号、 特開平2-308876号、特開昭53-11883号等が知れ
れている。
の緩み止め用接着剤として重合性モノマー、重合開始剤
を内包したマイクロカプセル、重合促進剤及びエチレン
−マレイン酸無水物の水性バインダーからなる組成が開
示されている。
術としてエポキシ樹脂を内包したマイクロカプセルとエ
ポキシ樹脂のアミン系硬化剤、水溶性ポリアセタールか
らなる水性バインダーとからなる接着剤組成物を開示し
ている(特開平5-140514号)。
ら従来から知られているマイクロカプセル型接着剤の
内、反応性主剤と反応性開始剤(硬化剤)をそれぞれマ
イクロカプセル化したタイプは、接着剤としての保存安
定性に優れているもののマイクロカプセルを多量に使用
するため、コスト的に問題があり、また使用できる反応
性主剤の量が制限されるため、接着力そのものが不十分
であったりした。
ると、ボルト等に塗布後の乾燥時間に時間がかかり、生
産性が極めて悪くなる等の欠点があるが、前記特開平5-
140514号に使用した水性バインダーは適度の水溶性であ
り、乾燥に時間がかかる等の問題点は解消される。
水性バインダー中にエポキシ樹脂を内包したマイクロカ
プセルと硬化剤を溶解乃至分散させ、更にバインダー自
体を水中に一部溶解した懸濁状態でボルト等の螺合部に
塗布して乾燥させてプレコートボルトを製造するため、
乾燥後に形成される塗膜自体が硬く、比較的脆いため、
ボルトの締め込み時に塗膜が一部剥れ落ち、カスが発生
するという問題点があった。
インダー中にマイクロカプセルを分散させた重合性モノ
マー、重合促進剤が懸濁状態で分散したエマルジョンの
状態にあり、更にバインダー自体を水中に一部溶解した
懸濁状態でボルト等の螺合部に塗布して乾燥させてプレ
コートボルトを製造するのであるが、これではボルト等
に塗布前の組成物のエマルジョンの状態の安定性乃至塗
布後の乾燥塗膜の安定性が何れも不十分であり、したが
って長期保存可能な緩み止めプレコートボルトを得るこ
とができなかった。
に鑑み、ねじ部材の緩み止め用プレコート型接着剤組成
物において、 a)分子の末端に重合性二重結合を有するモノマー b)重合開始剤を内包するマイクロカプセル c)重合促進剤 d)下記式に示す水性バインダー
+n=85〜99である)からなるねじ部材の緩み止め
用接着剤組成物を提案するものである。
d)の水性バインダー中に、b)のマイクロカプセルを
分散させたa)のモノマーとc)の重合促進剤を懸濁状
態で分散させ、更にd)の水性バインダー自体も水中に
一部溶解した懸濁状態にあり、ボルト等に塗布後はd)
の水性バインダー中に、b)のマイクロカプセルを分散
させたa)のモノマーとc)の重合促進剤を懸濁分散さ
せた状態でボルト等に見掛け固体状態で固定されるが、
この発明では水性バインダーとして前記構造式のものを
使用することにより、塗布前乃至塗布後の前記状態を長
期間に亙って安定に保つことができることを見出したも
のである。
は水中に一部溶解して懸濁状態になるため、乾燥が容易
になり、ボルト等に塗布した後の見掛け乾燥した塗膜が
早期に得られるようになる。
合性二重結合を有するモノマーとは、水に対し重量比で
10%以下の溶解性を示すものが適当である。
(メタ)アクリレート或は、グリシジル(メタ)アクリ
レートが好ましい。
カプセルの内、重合開始剤としては、パーオキサイド、
ハイドロパーオキサイド、パーエステル及びパーアミド
類が使用でき、好ましくはパーオキサイド類更に好まし
くはジアシルパーオキサイドである。
壁材は、アルデヒド樹脂又は尿素樹脂が用いられてお
り、アルデヒド樹脂としては尿素−ホルムアルデヒド樹
脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられ、尿
素樹脂としては、ポリウレア、ポリウレタン樹脂等が挙
げられるが、特に好ましいのはメラミン樹脂である。
m 程度まで使用できるが、好ましくは20乃至60μm であ
る。
フィミド類等従来公知のものが使用できるがこれらに限
定されるものでない。
ンのような第3級アミン類や3−オキソ−2,3−ジヒ
ドロベンズイソチアゾール−1、1−ジオキサイドのよ
うなスルフィミド類が挙げられるが、特に好ましいのは
N,Nジメチルパラトルイジンである。
で示される。
15、m+n=85〜99である)で、ポリビニルアルコール
にアルデヒドを反応させて作られ、好ましくは、上記式
中のlが1〜5、mは10〜14、nは80〜87のものが適当
である。
化学社製ポリビニルアセタール樹脂のエスレックスKW
シリーズが挙げられる。
ボルト、ネジ、ナット等の螺合部を有する部材に予め塗
布して使用される。
毛塗り等によりボルト等の螺合部に塗布された後、常温
又は加熱炉にて水溶液中の水分を蒸発、揮散させてボル
ト等の螺合面に固着させる。
〜d)の組成物は、前記a)、c)はd)に溶解分散し
た状態で、またb)はa)に分散した状態で存在し、見
掛け固体状態となってボルトに固定される。
け合わせることによって、前記組成物中のb)の重合開
始剤を内包したマイクロカプセルが破壊され、内包物の
重合開始剤が流出し、また一方、この締め付けによって
d)の水性バインダーからしみ出したa)のモノマーと
重合し硬化して、ボルトとナットは固着されることとな
るが、この発明ではボルトに前記組成物がプレコートさ
れた状態では、前記a)〜d)の組成物が極めて安定し
ているため、長期の保存が可能となる。
ット等の大きさや、塗布面の広さ等によって、また水溶
液を構成するa)〜d)各物質の種類や配合量によって
も適当に変化する。
量が多過ぎると締め込み時(ボルト等の使用時)のカス
の発生が多くなり、また接着力が不足したりし、反対に
少な過ぎると良好な懸濁状態が崩れたり、ボルト等に塗
布後見掛けドライの状態にならなかったりする。
b)の重合開始剤を内包するマイクロカプセルの量及び
c)の重合促進剤の量は、a)のモノマーを重合硬化す
るのに十分な量であればよいが、a)のモノマーの安定
性を損なわない程度に、多少過剰に配合すると都が好ま
しい。
量部に対してa)のモノマー30〜50重量部、d)の
水性バインダー10〜30重量部、b)の重合開始剤を
内包するマイクロカプセル1〜5重量部、c)の重合促
進剤を0.5〜5重量部を水に混合し懸濁液として調整さ
れたものを挙げることができる。
じて添加することができが、これらe)の充填剤は、上
記a)〜d)の組成物をボルト等に塗布して使用した際
に、ボルトの固着力を向上させる目的で、またb)の重
合開始剤が内包されたマイクロカプセルがボルトの締結
時に破壊され易いように適当に配合され、その配合量は
a)〜d)の組成物100 重量部に対して1 〜10重量部添
加するのが好ましい。
いが、前記目的を達成させるためには、鱗片状、針状等
の形状のものが適当であり、またその粒径は前記組成物
をボルト等に塗布する際に不都合でない程度、例えば10
0 μ以下であればよい。
安定性を与えるために従来よく知られた重合禁止剤やキ
レート化剤を使用することができ、具体的には禁止剤と
してハイドロキノン、ベンゾキノン、ナフトキノン、ア
ントラキノン等で、キレート剤としてはβ−ジケトン、
エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸のナ
トリウム塩等がある。
料、希釈剤及びこの技術分野において従来公知のもの
が、この発明の目的を阻害しない程度に任意に適当な手
段を用いて添加することができる。
これらの何ら限定されるものではない。 実施例1 a)成分 ビスフェノールA型エポキシアクリレート (BPE−4 新中村化学社製) 40重量部 b)成分 ジアシルパーオキサイドを50% 内包して壁膜をメラミン−ホルムア ルデヒド樹脂で構成したマイクロカプセル 3重量部 c)成分 ジメチルパラトルイジン 2重量部 d)成分 ポリビニルアセタール樹脂 (エスレックKW 積水化学社製) 20重量部 上記a)〜b)を40重量部の水に混合撹拌して懸濁液を
製造する。次にこの組成物を亜鉛−クロメ−トメッキさ
れたボルト(M10 P1.5)のねじ部に塗布し、常温にて乾燥
させ、プレコートボルトを得た。
製造した。次にこの組成物を亜鉛−クロメートメッキさ
れたボルト(M10 P1.5)のねじ部に塗布し、常温にて乾燥
させ、プレコートボルトを得た。
製造した。次にこの組成物を亜鉛−クロメートメッキさ
れたボルト(M10 P1.5)のねじ部に塗布し、常温にて乾燥
させてプレコートボルトを得た。
代えてエチレン−マレイン酸無水物線状コポリマー(モ
ンサント社製)を使用し、他の成分は実施例1と同様に
して懸濁液を製造した。次にこの組成物を亜鉛−クロメ
ートメッキされたボルト(M10 P1.5)のねじ部に塗布し、
常温にて乾燥させてプレコートボルトを得た。
コートボルトにナットを組み付ける際に、ボルトに塗布
された塗膜が削れ、カスが発生するか否を確認した。
プレコートボルトにナットを組み付け、300Kgf・cm で締
め付けた後、6時間各放置し、緩め時のトルクを測定し
た。この結果を下記の表1に示す。
例1〜3では比較例1に比べて6時間経過後においても
バラツキのない安定した固着力を示し、また塗布後の乾
燥が速く、量産性に優れ、更に締め込み時のカスの発生
が少なく、また実施例3に見るように充填剤を添加する
ことにより、破壊トルクを向上させることができる。
インダーとして前記構造式のポリビニルアセタール樹脂
を使用することにより、a)のモノマーとc)の重合促
進剤乃至b)のマイクロカプセルを水性バインダー中に
長期間に亙って安定した懸濁状態で分散でき、したがっ
て長期保存可能な緩み止めプレコートされたねじ部材が
選られる。
Claims (11)
- 【請求項1】 ねじ部材の緩み止め用プレコート型接着
剤組成物において、 a)ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート
及びグリシジル(メタ)アクリレートから選ばれる分子
の末端に重合性二重結合を有するモノマー b)パーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、パーエ
ステル、パーアミドから選ばれる重合開始剤を内包する
マイクロカプセル c)アミン類、スルフィミド類から選ばれる重合促進剤 d)下記式に示す水性バインダー 【化1】 (式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、lは1〜15、
m+n=85〜99である)を含み、当該水性バインダー中に前記b)のマイクロカプセルを
分散させたa)のモノマーとc)の重合促進剤を懸濁状
態で分散させ、更にd)の水性バインダー自体も水中に
一部溶解した懸濁状態にある ことを特徴とするねじ部材
の緩み止め用接着剤組成物。 - 【請求項2】 前記b)の重合開始剤を内包するマイク
ロカプセルの壁膜がメラミン樹脂である特許請求の範囲
第1項記載のねじ部材の緩み止め用接着剤組成物。 - 【請求項3】 前記b)のマイクロカプセルに内包され
る重合開始剤がジアシルパーオキサイドである特許請求
の範囲第1項記載のねじ部材の緩み止め用接着剤組成
物。 - 【請求項4】 前記c)の重合促進剤が3級アミンであ
る特許請求の範囲第1項記載のねじ部材の緩み止め用接
着剤組成物。 - 【請求項5】 前記c)の重合促進剤がジメチルパラト
ルイジンである特許請求の範囲第1項記載のねじ部材の
緩み止め用接着剤組成物。 - 【請求項6】 ねじ部材の緩み止め用プレコート型接着
剤組成物において、 a)ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート
及びグリシジル(メタ)アクリレートから選ばれる分子
の末端に重合性二重結合を有するモノマー b)パーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、パーエ
ステル、パーアミドから選ばれる重合開始剤を内包する
マイクロカプセル c)アミン類、スルフィミド類から選ばれる重合促進剤 d)下記式に示す水性バインダー 【化1】 (式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、lは1〜15、
m+n=85〜99である)e)充填剤を含み、前記水性バインダー中に前記b)のマイクロカプセルを
分散させたa)のモノマーとc)の重合促進剤を懸濁状
態で分散させ、更にd)の水性バインダー自体も水中に
一部溶解した懸濁状態にある ことを特徴とするねじ部材
の緩み止め用接着剤組成物。 - 【請求項7】 前記b)の重合開始剤を内包するマイク
ロカプセルの壁膜がメラミン樹脂である特許請求の範囲
第6項記載のねじ部材の緩み止め用接着剤組成物。 - 【請求項8】 前記b)のマイクロカプセルに内包され
る重合開始剤がジアシルパーオキサイドである特許請求
の範囲第6項記載のねじ部材の緩み止め用接着剤組成
物。 - 【請求項9】 前記c)の重合促進剤が3級アミンであ
る特許請求の範囲第6項記載のねじ部材の緩み止め用接
着剤組成物。 - 【請求項10】 前記c)の重合促進剤がジメチルパラ
トルイジンである特許請求の範囲第6項記載のねじ部材
の緩み止め用接着剤組成物。 - 【請求項11】 前記e)の充填剤の形状が鱗片状であ
る特許請求の範囲第6項記載のねじ部材の緩み止め用接
着剤組成物。
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