JP3051893U - 物品の振り分け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送物品を、その種別、内容に応じた複数の
分岐搬送路の中の所定搬送路に振り分けるハンドリング
装置を提供する。 【解決手段】 系中の画像処理装置などの物品の種別、
内容判定装置により種別判定した物品を、回動中のター
ンテーブルの回動搬送通路に供給搬送し、装置下流側の
複数の出口開口部に配置したスイングゲート群の中から
物品種別にフィットしたゲートを選定し、該ゲートを開
き、ここで物品を堰きとめ、同時に開口部へ誘導排出
し、所定の分岐コンベアに転載する、ターンテーブルと
複数のスイングゲートを組み合せた簡潔且つコンパクト
な構成、形態の物品の振り分け装置を提供する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する分野】

本考案は、幅広い産業分野の搬送、ハンドリングに関するもので、産業界で取 り扱われる搬送中の比較的小型の物品を、複数の系列に振り分ける、物品の振り 分け装置に関する。

【従来の技術】

従来の小型の物品の振り分け装置は、並行する両側の無端回行チェーン間に連 結棒を回行方向一定間隔毎に横架して形成した無端回行チェーンコンベアの前記 連結棒の軸方向に摺動自在に取り付けた物品搬送板を、機内に配置の分配案内板 により搬送方向と直角に摺動させながら物品搬送板上の物品を複数の搬送路中の 規定の通路に振り分ける俗称キャタピラー式振り分け搬送装置が古くから多用さ れている。また、最もポピュラーなものとして、直線状のベルトコンベアの中途 に設けた複数のスイングスクレーバにより搬送物品を複数の支流コンベアに強制 的に分流転載させる方法など公知の多数の方式がある。

【考案が解決しようとする課題】

【０００２】 一般的に、従来の並行棒の摺動搬送板を用いた無端回行チェーンコンベア方式 は、極めて巧妙な機構と制御回路の組み合せにより構成されており、対象物品が 極軟質のものも含めて取り扱える、また比較的コンパクトである特徴があるが、 反面、チェーンの運転騒音が高いこと、運転上の摩耗などによる寿命的な難点と 、更に、複雑な機構と構成部品が多いため必然的に高価となる場合が多い。

【０００３】 また、ベルトコンベアとスイングスクレーパの組み合せ方式は、無端回行チェ ーンコンベア方式に比し、制御、機構共単純ではあるが、振り分けの分流数が多 くなればその分装置は長大となり大型化することは避けられず設備費も地価コス トを含めれば低くはない。言うなれば前者が小型物品を対象としているのに対し 、この方式は比較的大型物品の振り分け装置に適したものとも言える。 そこで、業界では小型物品に適したより安価で簡潔な構造の振り分け装置が求 められている。

【課題を解決するための手段】

【０００４】 本考案の物品の振り分け装置は、次の構成と手段により課題を解決する。 １）上流の装入コンベアと下流の複数の分岐コンベアの間に、上面が開放された コの字断面で外周を形成する円形の物品通路をもった物品を回動搬送するための 電動のターンテーブルを配置構成し、 ２）上記コの字断面の外円周壁は機体に固定するものとし、下流側に複数の開口 出口を設け、それぞれの出口は、一定角度を回転自在に回動するスイングゲート により開閉するものとし、 ３）これら複数のスイングゲートは、物品の搬送途中、系内にある画像処理また は、バーコード読取器などにより物品の内容、種別を判定する信号指令にもとず き物品を予め決めた下流の所定のコンベアに転載するため、物品の到着寸前随時 開閉する。 ４）また、これらのスイングゲートは、閉鎖時ゲートの一面がコの字断面の外周 内面形状と一致するよう形成され、閉鎖状態のゲート部を物品が抵抗無く通過出 来るようにしている。 ５）開放時のスイングゲートの他の面は、ゲートがコの字断面を堰きとめる状態 となり、ここに到着し接触した物品をスライドさせて接続のコンベアに円滑に導 くような直線又は曲線形状を形成している。

【考案の実施の形態】 【実施例】

【０００５】 以下、本考案の実施例を図１乃至図３を参照して説明する。 図１は、本考案の平面図で、上流側のコンベア４から搬入される物品を下流側 の３組のシュート６により３本の分岐コンベア５に振り分けるケースで、図示は スイングゲート７ｂが開放され、シュート６ｂを介して分岐コンベア５ｂに物品 を導入排出する状態を示している。

【０００６】 物品はＲ図示回転方向の回動搬送状態から開放されたスイングゲート７ｂにより 堰きとめられゲート面を滑りながら図示方向に排出されることとなる。 他のスイングゲート７ａ及び７ｃは閉鎖状態で、ゲートの一面は図示のように 円筒外壁２の内側円周面と一致するように形成されている。

【０００７】 図２は、図１の側面図で、円筒外壁２と、円板１および円筒内壁３によって形 成されたコの字断面の搬送通路部のみは、説明の都合で断面図示としている。 ターンテーブル１０は、機台を兼ねる減速機１３により回転自在に支承され、 電動機１４によりＲ方向に回動するよう駆動される。

【０００８】 円筒外壁２は、ターンテーブルの円板１の外周部と微小隙間δを保持するよう 減速機１３に固着の支台１６により固定される。

【０００９】 図３は、スイングゲート７の平面図で減速機１３に固着の支台１５に回転自在 に支承されたパワーシリンダー１２のストロークによりスイングレバー１１を介 して角度αを開閉する状態を表示している。これらを側面からみた位置関係は図 ２に図示しており、ここでは、スイングゲート７がコの字断面の通路一杯に開口 している状態を示している。スイングゲートボス８を回転自在に支承する軸受９ は、ターンテーブルの円板１の外径とβの隙間で減速機１３に固定される。

【００１０】 次に、本考案実施例の動作、機能を総合的に説明をする。 前後の搬送装置の稼動開始と共に、電動機１４が起動し、減速機上のターンテ ーブル１０が図示Ｒ方向に回動することで搬送物品の受入体制が出来る。

【００１１】 上流に配置されたコンベア４から送られる物品はターンテーブル１０の前記コ の字断面の円板上に受入れられ回動搬送状態に入る。 ここで、該物品はコンベア４までの搬送途中か、又はターンテーブル１０上に 設置される画像処理装置かバーコード読取器などの物品の内容又は種別の判定機 器で既に判定ずみとする。

【００１２】 この判定は、実施例の図示に従い、該物品は、物品種別のＡ，Ｂ，及びＣの３ 種類の中Ｂと判定されたケースとする。 コの字通路に進入した物品は種別判定の時点から円筒外壁の開口部に接近する までのタイミング間に制御回路から７ｂのスイングゲートに開放の指示信号を発 信し該ゲートが図示状態に全開する。

【００１３】 物品は、７ｂのスイングゲートの背面に堰きとめられその面に沿いながら滑り 開口部からシュート６ｂに至り滑降し分岐コンベア５ｂに転載される。

【００１４】 転載完了と同時にスイングゲート７ｂは閉鎖され、全スイングゲートが閉鎖さ れ、次の物品に対する振り分けの待機状態となり、ここで一連の振り分けの動作 機能が完結する。

【発明の効果】

本考案は、以上説明した形態で実施され、以下に記載されるような効果を発揮 する。

【００１５】 振り分けの機構が、ターンテーブル上の回動搬送中の物品をスイングゲートで 堰きとめ、開口部に滑降させる簡潔な形態をとっているため、動作が確実でミス が少ない。

【００１６】 動作部分は極くありふれた駆動機構により駆動されるターンテーブルとスイン グゲートとの組み合せからなり、また、固定部分も単純で簡潔な機構並びに構成 のため、他の同一目的、機能のものより部品点数少なく十分廉価のコストで実現 、達成出来る。

【００１７】 振り分け可能な分岐数は、搬送物品の間隔、言い換えると処理能力と関係があ るがターンテーブルの直径を増加させることで、容易に分岐数を増大することが 可能であり、比較的小型物品では、１基の装置で１０前後の分岐数も容易に実現 出来る。

【００１８】 構成各部は、単純構造であること、また動作も無理の無い回動又はスイング動 作からなっているため、摩耗などのトラブル少なく、装直は長寿命を約束できる 。

【００１９】 全体の構成がターンテーブルを中心に組み合わされているため、物品の搬送上 下流の物流線を直線構成、直角構成又は任意の角度に自在に構成することができ る。 また、全体の設置面積も分岐数当りで比較して他の方式に比べ少ない面積で実 現出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の物品の振り分け装置の平面図。

【図２】本考案の物品の振り分け装置の側面図。

【図３】スイングゲート開閉機構の説明のための詳細図

【符合の説明】

１， 円板 ２， 円筒外壁 ３， 円筒内壁 ４， コンベア ５， 分岐コンベア ６， シュート ７， スイングゲート ８， スイングゲートボス ９， 軸受 １０，ターンテーブル １１，スイングレバー １２，パワーシリンダー １３，減速機 １４，電動機 １５，支台 １６，支台

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上流側の搬送手段（４）から送られる物
   品を、下流の複数の搬送手段（５）に振り分ける物品の
   振り分け装置において、 イ）原動機（１４）により駆動される円板（１）の外径
   から一定距離（Ｗ）の求心側に延在する、前記円板上に
   同心固着の、搬送物品の高さから決まる一定高さ（ｈ）
   の円筒内壁（３）をもつターンテーブル（１０）と、 ロ）前記円板と同一の外径をもち、下流側の一部を開放
   し複数の出口を構成した前記円板上面と僅かの隙間
   （δ）で接するよう機体の支台（１６）により固定され
   た前記円筒内壁と略同一高さの円筒外壁（２）と、 上記両円筒壁の内外面と前記円板上面で形成する上面開
   放のコの字状の断面を構成させ、前記ターンテーブルを
   回転させることにより、上流の搬送手段から受け入れた
   物品を回動搬送させる物品の回動搬送手段と、 ハ）前記円筒外壁の複数の出口を開閉する機能をもち、
   閉鎖時は、一方の面が前記円筒外壁の内側円形面と一致
   し、また、開放時は、他の面がコの字状断面上を回動搬
   送中の物品を堰き止めてスライドさせながら前記出口に
   誘導する直線又は曲線の両面をもち、 且つ、前記出口の下流側開口部に接して、前記円板の外
   径と僅かの隙間（β）で前記円板と直角に、機体に固定
   した複数の軸受（９）にて回転自在に支承された複数の
   スイングゲートボス（８）に固着の複数のスイングゲー
   ト（７）と、 ニ）前記スイングゲートを特定の角度（α）だけ開閉す
   るための複数の開閉機構と、 ホ）物品搬送の途中、系内の画像処理装置又はバーコー
   ド読取器などにより物品の内容又は種別を判定し、この
   判定信号にもとずき、予め決めた前記スイングゲートの
   開閉機構に開閉の指令を発信制御するための制御回路
   と、 ヘ）前記出口の開放時、前記スイングゲートから誘導さ
   れた物品を下流の搬送手段へ滑降させ導入する複数のシ
   ュートを備えたことを特徴とした物品の振り分け装置。