JP3051793B2 - 自動追尾アンテナ装置 - Google Patents

自動追尾アンテナ装置

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JP3051793B2
JP3051793B2 JP5032967A JP3296793A JP3051793B2 JP 3051793 B2 JP3051793 B2 JP 3051793B2 JP 5032967 A JP5032967 A JP 5032967A JP 3296793 A JP3296793 A JP 3296793A JP 3051793 B2 JP3051793 B2 JP 3051793B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体上で衛星放送や
衛星通信等の電波源を追尾受信するための自動追尾アン
テナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体(例えば、列車、船舶、自
動車、航空機)上に、地上局あるいは人工衛星局との移
動体通信や、放送波受信のためにアンテナを搭載してい
るものがある。特に、衛星放送が普及するにつれて移動
体上においても衛星放送を受信したいというニーズが高
まっている。
【0003】衛星放送のような、衛星からの微弱な電波
を受信するには、一般に指向性の鋭い高利得アンテナが
必要であるため、移動体上で受信しようとした場合、常
に、電波源である衛星を高速且つ精度よく追尾するアン
テナ姿勢制御装置が必要である。追尾アンテナの追尾方
式には様々な方式が提案されているが、なかでも応答速
度の速いモノパルス方式(同時ロービング方式とも呼
ぶ)が、比較的小型で移動速度の速い自動車等に適して
いるといえる。
【0004】さらに、モノパルス方式には振幅比較モノ
パルス方式と位相比較モノパルス方式があるが、ここで
は、位相比較モノパルス方式の原理についてのみ説明す
る。尚、振幅比較モノパルス方式については説明しな
い。図6は位相比較モノパルス方式の原理図である。ホ
ーンアンテナ1,2が同一平面上に設けられており、
1’,2’はアンテナ1,2の実質放射点(以後アンテ
ナ中心という)を表している。
【0005】アンテナ1には90度移相器3が接続され
ており、アンテナ1,2の受信波はミキサー回路4で積
算され、ローパスフィルタ5を介して出力される。ここ
で、アンテナ正面方向からθの角度を成す方向に電波源
がある場合、アンテナ1の受信波は、図中L’の距離分
だけアンテナ2より位相が遅れる。ここでさらにアンテ
ナ2の受信波をsinωt、アンテナ中心1’,2’間
の距離をLとおけば、L’=L・sinθと表せるの
で、結局アンテナ1の受信波は、sin(ωt−2π
L’/λ)と表せる。ただし、ωは受信波の角速度、λ
は波長を表す。
【0006】故に、ミキサー回路4の出力は次式のよう
に表せる。 sinωt・sin(ωt−X−π/2) =−sinωt・cos(ωt−X) =−1/2・{sin(2ωt−X)+sin(X)} ただし、X=2πL・sinθ/λ よって、ローパスフィルタ5で高周波成分を除去すれ
ば、図7のように誤差角度θに起因する直流電圧成分
(以後、モノパルス電圧という)だけが得られる。尚、
図7において、6は誤差角θの変化に対するこのモノパ
ルス電圧の軌跡である。
【0007】アンテナ中心1’,2’間の距離L、波長
λは既知の定数であるから、この電圧値から誤差角θを
求めることができ、誤差角θを常に零になるようにアン
テナを姿勢制御してやれば追尾が可能となる。この位相
比較モノパルス方式のアンテナを平面アンテナで構成し
た例を図8に示す。平面アンテナは、もともと小さなア
ンテナ素子をアレー状に並べたアンテナの集合体である
から、内部をある程度任意に分割して複数のアンテナを
同一平面状に構成することが容易にできるので、モノパ
ルス方式に適しているといえる。
【0008】図8におけるアンテナ8は、仰角及び水平
方向の2軸制御に必要な最小限の3つのアンテナを平面
アンテナで構成した一例で、8bと8cの位相差より仰
角方向の誤差角を、8aと(8b&8c)の位相差より
水平方向の誤差角を求めることができる。尚、上記の&
の記号は各アンテナの合成を表している。例えば、この
アンテナ8を衛星放送追尾アンテナとして用いた場合、
8a,8b,8cの各アンテナ受信波を合成して衛星放
送を受信するのが、装置系を小型化する上で有効な手段
だと言われている。
【0009】しかし、実際には3つのアンテナを合成す
る際の合成損失があるため、アンテナ8を必要最小限の
大きさより一回り余裕を持たした大きさにする必要があ
り、小型化を図る上であまり効果的ではない。その上、
3つのアンテナ8a,8b,8cを合成するには、微妙
に位相を調整する必要があり、工業的にも安定した性能
を得ることが困難であった。
【0010】それ故、出願人は受信用のアンテナと追尾
誤差角を検出するモノパルスアンテナを分離独立させ、
且つモノパルスアンテナを超小型のアンテナで構成し、
空きスペースに配して装置系全体の小型化を図る方式を
考案し、先に出願した。本発明は、この先願出願の改良
に関するものであり、ここでは、この先願出願を従来例
にとり説明する。
【0011】図9〜図11は、従来例のアンテナ部分の
構成を示す。自動追尾アンテナ装置のアンテナ部は、図
10に示すように、受信専用アンテナ31と、超小型の
仰角方向用モノパルスアンテナ32,33を同一平面に
構成したアンテナ(以後、主アンテナと呼ぶ)30と、
図11に示す超小型の水平方向用モノパルスアンテナ3
7,38を設けたアンテナ(以後、サブアンテナと呼
ぶ)39からなっている。
【0012】また、主アンテナ30背面には、映像受信
用LNB34が設けられており、さらに、主アンテナ3
0、サブアンテナ39の背面にはモノパルス用LNBユ
ニット35及び誤差角検出ユニット36が設けてある。
本来は、主アンテナ30内に水平方向及び仰角方向用モ
ノパルスアンテナを設け、一体化することが望ましい
が、できるだけ主アンテナ30を小型にし、且つ受信ア
ンテナ31の有効受信面積を確保するために、サブアン
テナ39は図9に示すように、主アンテナ30とは別場
所に配置し、水平方向には回転テーブル80ごと駆動制
御される構造となっている。
【0013】仰角方向には、主アンテナ30は駆動制御
可能な構造であるが、サブアンテナ39は40度で固定
であるため、アンテナビーム幅が広くなるように水平方
向用モノパルスアンテナ37,38は、仰角方向に1素
子配列の平面アンテナで構成している。図12は、自動
追尾アンテナ装置のブロック図を示し、受信専用アンテ
ナ31、仰角方向用モノパルスアンテナ32,33、水
平方向用モノパルスアンテナ37,38を備え、受信専
用アンテナ31には映像受信用LNB34を設けてい
る。
【0014】仰角方向用モノパルスアンテナ32,33
からの信号を受けるモノパルス用LNBユニット35
は、10.678GHzの局発回路41と、2分配回路
42と、2つのLNB回路40から構成されている。誤
差角検出ユニット36は、1〜1.3GHz帯の増幅回
路43、周波数変換用ミキサー回路44、2分配回路4
5、中心周波数が402.78MHzのバンドパスフィ
ルタ46、400MHz帯の増幅回路47、位相差検出
用ミキサー回路48、ローパスフィルタ49、直流増幅
回路50、位相調整用ケーブル51から構成されてい
る。
【0015】また、水平方向用モノパルスアンテナ3
7,38に接続されたモノパルス用LNBユニット3
5、及び誤差角検出ユニット36は、仰角方向用モノパ
ルスアンテナ32,33に接続されているのと同一の回
路構成となっている。また、2分配回路81、C/N検
出回路52、比較回路53、電圧制御発振器(VCO)
54、追尾チャンネル切換回路55、制御回路56、振
動子型ジャイロ57、水平方向用及び仰角方向用サーボ
コントローラ58,59、水平方向用及び仰角方向用サ
ーボモータ60,62、ロータリーエンコーダ61,6
3を備えている。
【0016】受信専用アンテナ31で受信した12GH
z帯の信号は、映像受信用LNB34で1.3GHz帯
の信号に変換され、2分配回路81で分配された後、一
方はそのまま映像信号として伝送される。そして、他方
はC/N検出回路52に伝送され、追尾チャンネル切換
回路55で設定されたチャンネル信号のC/N値に対応
した電圧(以後、C/N電圧という)が出力される。
【0017】このC/N電圧が、ある一定のしきい値以
上になれば比較回路53より制御回路56へHレベルの
信号が出力される。一方、仰角方向用モノパルスアンテ
ナ32,33の受信波は、それぞれモノパルス用LNB
ユニット35で1.3GHz帯の同一周波数に変換され
た後、誤差角検出ユニット36内で増幅され、追尾チャ
ンネル切換回路55で設定されたチャンネル信号が周波
数変換用ミキサー回路44で、中心周波数402.78
MHzの信号に変換される。
【0018】更に、この400MHz帯の信号は増幅さ
れ、位相差検出用ミキサー回路48に入力され、直流電
圧成分のみを検出、増幅し、仰角方向用モノパルス電圧
として制御回路56に出力される。また、水平方向用モ
ノパルスアンテナ37,38の受信波も全く同様にし
て、水平方向用モノパルス電圧を求め、制御回路56に
出力される。
【0019】比較回路53の出力がHレベルであると
き、制御回路56は追尾状態であると認識して、内部ス
イッチS1 ,S2 をオンにし、水平方向用モノパルス電
圧、仰角方向用モノパルス電圧を、そのままアナログ制
御用サーボコントローラ58,59に指示電圧値として
与え、サーボモータ60,61をその指示電圧に対応し
た速度で回転駆動させることにより、アンテナを姿勢制
御している。
【0020】図13は、従来例の自動追尾アンテナ装置
の平面図と側面図を示している。図中74は電源回路ユ
ニット、75は制御回路及びサーボコントローラユニッ
トである。このように従来例では、図7で示したモノパ
ルス電圧6を、そのままアナログ制御用サーボコントロ
ーラ58,59の指示電圧として取り込み、サーボモー
タ60,61をその指示電圧に対応した速度で回転させ
アンテナを制御するので、制御回路56内でモノパルス
電圧より追尾誤差角を演算したり、デジタル制御用サー
ボコントローラを駆動させるための複雑な演算処理が一
切不要で高速な追尾を可能としている。
【0021】ところで、従来例では、アンテナ姿勢制御
における制御モードには、上記した電波源を追尾する追
尾モードと、電波源を探し捕捉するサーチモードがあ
り、このモード切替を比較回路53の出力がHレベルの
信号であるか、Lレベルの信号であるかで判断してい
た。それ故、比較回路53におけるしきい値が、低けれ
ば低いほど捕捉しやすく、また、追尾を外しにくくな
り、制御上、比較回路53におけるしきい値を低く設定
することが望ましいが、アンテナサイドローブレベルの
ため、あまりしきい値を低く設定することができなかっ
た。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明において、解決
しようとする課題について、図14をもってさらに詳細
に説明する。図14(a)は、図12におけるC/N検
出回路52の出力が、C/N電圧と水平方向の追尾誤差
角θとの関係を示す図で、図9(b)は水平方向用モノ
パルス電圧と水平方向の追尾誤差角θとの関係を示す図
である。
【0023】図中10は強電界時におけるC/N電圧値
の軌跡、11は弱電界時におけるC/N電圧値の軌跡で
あり、12はモノパルス電圧値の軌跡である。従来例で
は、比較回路53におけるしきい値V0 よりC/N電圧
値が大きければ、比較回路53はHレベルの信号を出力
し、その結果、追尾モードに入る。追尾モードでは、モ
ノパルス電圧値の符号によって駆動方向をその絶対値に
よって駆動速度を決めて、アンテナを駆動させて追尾制
御している。
【0024】ところで、強電界条件下では、C/N電圧
がしきい値V0 以上となる角度範囲θ0 (以後、追尾角
度範囲という)は、地域や降雨により電界強度が弱くな
るに従って、追尾角度範囲θ0 ’のように徐々に狭くな
っていく。一方、サーチモードでは、電波源を短時間に
探し出すため、高速回転し全方向をサーチする必要があ
る。それ故、電波源を捕捉し、追尾モードへ切換わった
直後は、サーチ速度の慣性力によって図14(b)の0
点に止まりきらずに、オーバーラン現象が見られるが、
通常は、このオーバーランに比べて追尾角度範囲θ 0
十分広いため、0点に引きもどすことができ問題とはな
らなかった。
【0025】しかし、弱電界条件下において、追尾角度
範囲θ0 が非常に狭くなると、オーバーラン時に追尾角
度範囲θ0 外に飛び出してしまう場合が起こり得る。追
尾角度範囲θ0 外に飛び出してしまうと、直ちに比較回
路53はLレベルとなり、サーチモードに移行するた
め、電波源を捕捉できなくなってしまうことになる。ま
た、追尾状態においても、弱電界条件下で追尾角度範囲
θ0 が狭くなると、急激な変動時には、制御遅れのため
に追尾角度範囲θ0 外に飛び出しやすく、サーチモード
へ移行しやすくなってしまう。
【0026】それ故、比較回路53におけるしきい値電
圧V0 は、できる限り低く設定することが望ましい。し
かし、平面アンテナのようなアレーアンテナは、比較的
サイドローブレベルが高いため、あまりしきい値電圧V
0 を低く設定することができなかった。なぜなら、図1
4に示すように、しきい値電圧をV0 ’まで下げた場
合、サイドローブレベルのためにモノパルス電圧の符号
が反転する領域(電波源から逃げる方向にアンテナ駆動
する)が追尾角度範囲θ0 内に含まれることになるため
である。
【0027】上記のように、従来例では、弱電界条件下
において、捕捉しにくく、追尾をはずしやすくなる傾向
が強く、これらを考慮すれば、短時間捕捉のためのサー
チ動作の高速化が困難であるという問題があった。本発
明は、上述の点に鑑みて提供したものであって、弱電界
条件下においても強電界条件下とほぼ同等の捕捉性能及
び追尾維持性能を得ることを目的とした自動追尾アンテ
ナ装置を提供するものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、衛星
放送あるいは衛星通信等を受信する3個以上の平面アン
テナと、各平面アンテナの受信波より仰角方向の誤差角
を検出する第1の誤差角検出手段と、上記受信波より水
平方向の誤差角を検出する第2の誤差角検出手段とをテ
ーブル上に設け、単一あるいは複数の平面アンテナを仰
角方向に駆動可能とする第1の支持手段及び第1の駆動
手段と、上記テーブルを水平方向に回転可能とする第2
の支持手段及び第2の駆動手段と、上記第1,第2の誤
差角検出手段の誤差角情報に従って、第1,第2の駆動
手段を動作させる制御手段と、単一アンテナの受信波あ
るいは複数のアンテナの受信合成波からアンテナ受信レ
ベルに対応した信号を検出する受信レベル検出手段と、
この受信レベル検出手段からの信号と予め定められたし
きい値とを比較する比較手段とから構成される自動追尾
アンテナ装置において、上記比較手段を、強電界条件下
における受信サイドローブレベルより高い受信レベルに
相当する第1のしきい値を持つ第1の比較回路と、サイ
ドローブレベルより低い受信レベルに相当する第2のし
きい値を持つ第2の比較回路とで構成したものである。
【0029】また、請求項2の発明においては、アンテ
ナ駆動制御には、電波源を追尾する追尾制御モードと、
電波源を探すために制御装置の指示に従って全方向を高
速でサーチする高速サーチ制御モードと、低速でサーチ
する低速サーチ制御モードの少なくとも3つの制御モー
ドを備え、上記受信レベル検出手段からの信号が第2の
しきい値より小さい時、高速サーチ制御モードになり、
受信レベル検出信号が第1のしきい値より小さく、且つ
第2のしいき値より小さい状態から大きい状態に移行し
た時に高速サーチ制御モードから低速サーチ制御モード
に制御モードを切替え、受信レベル検出信号が第1のし
きい値より大きくなった時に低速サーチ制御モードから
追尾制御モードに切替え、受信レベル検出信号が第2の
しきい値より小さくなるまで追尾制御モードが継続され
るようにしている。
【0030】
【作用】請求項1の発明によれば、弱電界条件下におい
ても強電界条件下とほぼ同等の捕捉性能及び追尾維持性
能を得ることができる。請求項の発明においては、請
求項1の場合と比べ、更に捕捉性能が優れ、且つサーチ
速度を速くすることができるので、電波源を捕捉する
の時間を短縮することが可能となる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の一実施例を示すブロック図であ
る。図12の従来例とほぼ同一であるが、C/N電圧を
しきい値電圧と比較する比較回路を、53aと53bと
複数設け、各比較回路53a,53bのそれぞれのしき
い値電圧V1 ,V2 を、V2 <V1 となるように設定し
た点が従来例と異なる。
【0032】ただし、実施例では、アンテナ受信レベル
の変化に対応した出力電圧を送出する回路として、C/
N検出回路を用いたが、本発明の本質は何らこの回路を
限定するものではない。本発明では、比較回路53a
(しきい値電圧V1 )を捕捉検出専用の比較回路とし、
比較回路53b(しきい値電圧V2 )を追尾を逃がし、
サーチモードへの移行を検出する専用比較回路と定義し
ている。
【0033】図2は、C/N電圧と追尾誤差角θとの特
性図に、しきい値電圧V1 ,V2 を記入し、関係を表し
たものである。しきい値電圧V1 を従来と同様にサイド
ローブレベルよりも高い値に設定し、しきい値電圧V2
をサイドローブレベルよりもかなり低い値に設定したこ
とに本発明の特徴がある。
【0034】本発明においては、弱電界条件下において
も追尾角度範囲θ2 は、強電界条件下に比べてさほど狭
くならず、一度追尾状態になれば、従来例に比べて追尾
を逃がしにくくなっていることは明らかである。一方、
サーチモードからの捕捉時を考えると、弱電界条件下で
はC/N電圧がしきい値電圧V1 以上になり、捕捉でき
る範囲(以後、捕捉角度範囲という)θ 1 は、強電界条
件下での捕捉角度範囲より、かなり狭くなるが、捕捉時
のオーバーラン現象が生じて、比較回路53aの出力が
一瞬HレベルからLレベルになったとしても、追尾モー
ドに移行した後であるから、追尾角度範囲θ2 外に、オ
ーバーランしない限り、モノパルス電圧によって0点に
引きもどされ、追尾モードが継続される。
【0035】図3は本発明における制御モード切替えの
フローチャート図である。 (実施例2)本実施例も先の実施例と同様に図1で示さ
れ、しきい値電圧V1 ,V2 とC/N電圧の関係も図2
で表わされている。ただし、先の実施例と異なる点は、
アンテナ制御モードのサーチモードを高速サーチモード
と低速サーチモードに分割し、比較回路53a,53b
のそれぞれの出力信号の組み合わせによって、制御モー
ドの切替えを行うことを特徴としている。
【0036】図5は、本実施例による2つの比較回路出
力の組み合わせによるモード切替えの一例で、図4はこ
のときのフローチャート図である。本実施例では、一度
追尾状態になれば、比較回路53a,53bが共にLレ
ベルとなるまでは、追尾モードが継続されるので、先の
実施例と同様、弱電界条件下においても捕捉しやすく、
追尾を逃がしにくくなる。
【0037】また、比較回路53aの出力がLレベル
で、比較回路53bの出力がLレベルからHレベルにな
った時、すなわち、図2における追尾角度範囲θ2 から
捕捉角度範囲θ1 の間に減速し、低速サーチモードへ移
行するので、より捕捉しやすくなる上、高速サーチモー
ド時のサーチ速度を、オーバーラン現象への影響をあま
り考慮せずに速くすることが可能となり、電波源を探す
捕捉時間を短くすることができる。
【0038】更に、本発明においては、本実施例の外、
サーチモードをさらに分割し、各比較回路出力の組み合
わせによってモード切替えが可能で、例えば、比較回路
53aの出力がLレベルで、比較回路53bの出力がH
レベルからLレベルになった場合、電波源は、その近傍
に存在するものと判断して、ある角度範囲で首振り動作
して、その近傍を重点的に探すモードへ移行させるとか
の応用が考えられる。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、衛星放送ある
いは衛星通信等を受信する3個以上の平面アンテナと、
各平面アンテナの受信波より仰角方向の誤差角を検出す
る第1の誤差角検出手段と、上記受信波より水平方向の
誤差角を検出する第2の誤差角検出手段とをテーブル上
に設け、単一あるいは複数の平面アンテナを仰角方向に
駆動可能とする第1の支持手段及び第1の駆動手段と、
上記テーブルを水平方向に回転可能とする第2の支持手
段及び第2の駆動手段と、上記第1,第2の誤差角検出
手段の誤差角情報に従って、第1,第2の駆動手段を動
作させる制御装置と、単一アンテナの受信波あるいは複
数のアンテナの受信合成波からアンテナ受信レベルに対
応した信号を検出する受信レベル検出手段と、この受信
レベル検出手段からの信号と予め定められたしきい値と
を比較する比較手段とから構成される自動追尾アンテナ
装置において、上記比較手段を、強電界条件下における
受信サイドローブレベルより高い受信レベルに相当する
第1のしきい値を持つ第1の比較回路と、サイドローブ
レベルより低い受信レベルに相当する第2のしきい値を
持つ第2の比較回路とで構成したものであるから、弱電
界条件下においても強電界条件下とほぼ同等の捕捉性能
及び追尾維持性能を得ることができるという効果を奏す
るものである。
【0040】また、請求項2の発明においては、アンテ
ナ駆動制御には、電波源を追尾する追尾制御モードと、
電波源を探すために制御装置の指示に従って全方向を高
速でサーチする高速サーチ制御モードと、低速でサーチ
する低速サーチ制御モードの少なくとも3つの制御モー
ドを備え、上記受信レベル検出手段からの信号が第2の
しきい値より小さい時、高速サーチ制御モードになり、
受信レベル検出信号が第1のしきい値より小さく、且つ
第2のしいき値より小さい状態から大きい状態に移行し
た時に高速サーチ制御モードから低速サーチ制御モード
に制御モードを切替え、受信レベル検出信号が第1のし
きい値より大きくなった時に低速サーチ制御モードから
追尾制御モードに切替え、受信レベル検出信号が第2の
しきい値より小さくなるまで追尾制御モードが継続され
るようにしていることで、請求項1の場合と比べ、更に
捕捉性能が優れ、且つサーチ速度を速くすることができ
るので、電波源を捕捉するまでの時間を短縮することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の自動追尾アンテナ装置のブロ
ック図である。
【図2】同上のC/N電圧と比較回路のしきい値電圧と
の関係を示す図である。
【図3】同上の制御モード切替えのフローチャート図で
ある。
【図4】同上の実施例2の制御モード切替えのフローチ
ャート図である。
【図5】同上のサーチモードの組み合わせを示す図であ
る。
【図6】位相モノパルス方式の原理図である。
【図7】誤差角の変化に対するモノパルス電圧変化の軌
跡を示す図である。
【図8】モノパルスアンテナを平面アンテナで構成した
場合の基本を示す図である。
【図9】従来例のアンテナ部の側面図である。
【図10】同上の主アンテナの平面図である。
【図11】同上の水平方向用モノパルスアンテナの平面
図である。
【図12】同上の自動追尾アンテナ装置の全体のブロッ
ク図である。
【図13】(a),(b)は同上の自動追尾アンテナ装
置の平面図及び側面図である。
【図14】従来例におけるC/N電圧,モノパルス電圧
と比較回路のしきい値電圧との関係を示す図である。
【符号の説明】
30 主アンテナ 31 受信専用アンテナ 32 仰角方向用モノパルスアンテナ 33 仰角方向用モノパルスアンテナ 36 誤差角検出ユニット 37 水平方向用モノパルスアンテナ 38 水平方向用モノパルスアンテナ 53a 比較回路 53b 比較回路 80 テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衛星放送あるいは衛星通信等を受信する
    3個以上の平面アンテナと、各平面アンテナの受信波よ
    り仰角方向の誤差角を検出する第1の誤差角検出手段
    と、上記受信波より水平方向の誤差角を検出する第2の
    誤差角検出手段とをテーブル上に設け、単一あるいは複
    数の平面アンテナを仰角方向に駆動可能とする第1の支
    持手段及び第1の駆動手段と、上記テーブルを水平方向
    に回転可能とする第2の支持手段及び第2の駆動手段
    と、上記第1,第2の誤差角検出手段の誤差角情報に従
    って、第1,第2の駆動手段を動作させる制御手段と、
    単一アンテナの受信波あるいは複数のアンテナの受信合
    成波からアンテナ受信レベルに対応した信号を検出する
    受信レベル検出手段と、この受信レベル検出手段からの
    信号と予め定められたしきい値とを比較する比較手段と
    から構成される自動追尾アンテナ装置において、上記比
    較手段を、強電界条件下における受信サイドローブレベ
    ルより高い受信レベルに相当する第1のしきい値を持つ
    第1の比較回路と、サイドローブレベルより低い受信レ
    ベルに相当する第2のしきい値を持つ第2の比較回路と
    で構成したことを特徴とする自動追尾アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 アンテナ駆動制御には、電波源を追尾す
    る追尾制御モードと、電波源を探すために制御装置の指
    示に従って全方向を高速でサーチする高速サーチ制御モ
    ードと、低速でサーチする低速サーチ制御モードの少な
    くとも3つの制御モードを備え、上記受信レベル検出手
    段からの信号が第2のしきい値より小さい時、高速サー
    チ制御モードになり、受信レベル検出信号が第1のしき
    い値より小さく、且つ第2のしいき値より小さい状態か
    ら大きい状態に移行した時に高速サーチ制御モードから
    低速サーチ制御モードに制御モードを切替え、受信レベ
    ル検出信号が第1のしきい値より大きくなった時に低速
    サーチ制御モードから追尾制御モードに切替え、受信レ
    ベル検出信号が第2のしきい値より小さくなるまで追尾
    制御モードが継続されるようにしたことを特徴とする請
    求項1記載の自動追尾アンテナ装置。
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