JP3051723U - 家屋の床暖房式土間床構造 - Google Patents

家屋の床暖房式土間床構造

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JP3051723U
JP3051723U JP1998000776U JP77698U JP3051723U JP 3051723 U JP3051723 U JP 3051723U JP 1998000776 U JP1998000776 U JP 1998000776U JP 77698 U JP77698 U JP 77698U JP 3051723 U JP3051723 U JP 3051723U
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JP1998000776U
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Inventor
修 豊泉
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株式会社泉ビル
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地盤から上昇する湿気を通さず、且つ上から
の重量や、床などからの衝撃に充分に耐え、低コストで
床暖房工事を施工できるようにする。 【解決手段】 家屋の柱を立てるための土台12を上面
10′に沿って固定する布基礎10の地盤1上に突出し
た上半部11で囲まれる内部の、地盤1上から布基礎の
上面10′に達する途中までの間に砕石の充填層13を
設け、この砕石充填層の上面に合成樹脂の防水シート1
5を敷き、この防水シート上に発泡スチロールの粉砕粒
を骨材とする生コンクリートを土台の高さの途中まで打
設して断熱コンクリート層16とし、この断熱コンクリ
ート層上に暖房用の温水を流す温水パイプ17と、温水
パイプ上にメタルラス18を配置し、前記断熱コンクリ
ート層16上に土台の高さの上面までモルタルを打設し
てこのモルタル層19中に前記温水パイプとメタルラス
を埋設し、上記モルタル層の上に床材20を敷設する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、家屋を地盤に定着する基礎を含む家屋の床暖房式土間床構造に関 する。
【0002】
【従来の技術】
従来の基礎を高くして家屋の床下に換気空間を保っていた高床式工法では、床 下の換気空間に換気口から絶えず外気が流入し、梅雨時には家中に湿気が広がる のを避け難い。このため床下の空間を土などで埋め尽くし、その上を防湿コンク リートで仕上げ、その上に床を構成する土間床構造が、床下の空間を無くして、 床下の防湿、断熱が行えるため、現在、普及しつゝある。そして、防湿コンクリ ート層中に温水パイプを埋め込み、屋外に設置した小型ボイラからの温水を温水 パイプに循環させることにより家屋の全体を快適温度に保つことができる。
【0003】 従来の床暖房式土間床構造は、上面に沿って土台を固定する布基礎の地盤上に 突出した布基礎の上半部で囲まれた内部に、地盤上から布基礎の上面近くまで割 ぐり石などの砕石を充填して砕石充填層とし、砕石充填層の上に硬質ウレタン樹 脂板、発泡スチロール板などの断熱板を、上面が土台の上面近くに達するまで積 層し、断熱板の積層上に温水を循環させる温水パイプと、温水パイプ上にメタル ラスを配置し、断熱板の積層上にモルタルを打設し、上記温水パイプとメタルラ スをモルタル層中に埋設し、このモルタル層の上に床材を敷設している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
砕石充填層上に積層する硬質ウレタン樹脂板、発泡スチロール板等の断熱板は 圧縮強度が低く、約3kg/cm2 程度であると共に、吸湿性が高いため、その 上に打設したモルタル層の重量や、モルタル層の上に敷設した床からモルタル層 に伝えられる衝撃などで断熱板は砕石充填層の上層の砕石に食い込んで破損し、 割れ目が生じ易い。又、割れ目が生じないまでも地盤中から砕石充填層中を通っ て上昇した湿気を断熱板が吸収して湿る。この断熱板が吸収した湿気は温水パイ プやメタルラスに接触してこれらを腐食させる。そして、断熱板に前述したよう に割れ目が生じると、湿気は割れ目を通って直接に温水パイプやメタルラスに接 触するので、これらの腐食の進行を早める。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上述した問題点を解消するために開発されたもので、家屋の柱を立 てるための土台を上面に沿って固定する布基礎の地盤上に突出した上半部で囲ま れる内部の、地盤上から布基礎の上面に達する途中までの間に砕石の充填層を設 け、この砕石充填層の上面に合成樹脂の防水シートを敷き、この防水シート上に 発泡スチロールの粉砕粒を骨材とする生コンクリートを土台の高さの途中まで打 設して断熱コンクリート層とし、この断熱コンクリート層上に暖房用の温水を流 す温水パイプと、温水パイプ上にメタルラスを配置し、前記断熱コンクリート層 上に土台の高さの上面までモルタルを打設してこのモルタル層中に前記温水パイ プとメタルラスを埋設し、上記モルタル層の上に床材を敷設したことを特徴とす る。前記砕石充填層に上から砂を敷き、その砂を砕石充填層の上層の砕石の間隙 に詰め、砕石充填層の上面が上記砂により平らに均されていることが好ましい。
【0006】
【考案の実施の形態】
図示の実施形態において、建築すべき家屋の外周に沿い地盤1を掘り下げて根 切りを行い(地業)、根切り底に割ぐり石2を立て並べ、石の隙間に目つぶし砂 利を入れて突き固め、その上に捨てコンクリートを打設し、捨てコンクリート層 3の上に逆T字形断面で、上半部11が地盤1から上に突出した鉄筋入りの布基 礎10をコンクリートで構築する。布基礎10を築造する際、基礎中には上面か ら立ち上がるアンカーボルト4を埋め込み、このアンカーボルトと、上から螺着 したナット4′により布基礎の上面に沿って載置した木製の土台12を固定し、 土台12上に家屋の柱、床を支える根太を固定し、柱と柱の間には下端を土台上 に固定した壁用のグラスウール5を取付ける。尚、布基礎10の逆T字形の底部 10aから上の外周面又は内周面(図では内周面)に沿って断熱板6を取付けて もよい。
【0007】 布基礎10の地盤1上に突出した上半部11が囲む内部には、地盤上から布基 礎の上面10′よりも少し下まで割ぐり石などの砕石を充填し、砕石の充填層1 3を設ける。基礎の上面10′の高さは地盤1上から約30cm、砕石充填層1 3の上面13′の高さは地盤1上から約28cmである。この砕石充填層13に は上から厚さ2cm程度、砂14を撒き、砂を砕石充填層の上層の砕石の間隙に 詰めて砕石充填層の上面を平らに均し、その上に厚さ0.15mm程度のポリエ チレンなどの防水シート15を敷き、防水シートが砕石充填層の上層の砕石で裂 けるのを防ぐ。尚、布基礎の上面上に固定した土台12は一辺が約10〜12c mの正方形断面である。
【0008】 防水シート15上には、粒径5mm程度の発泡スチロールの粉砕粒を骨材とす る生コンクリートを打設し、厚さ約11cmの断熱コンクリート層16とする。 断熱コンクリート層を構成する生コンクリートの配合例は、例えば普通コンクリ ート7500g(91.5重量%)、粒径5mm程度の発泡スチロール粉砕粒1 82g(2.2重量%)、混和剤135g(1.7重量%)、水分375g(4 .6重量%)であり、比重は6.07、固化したときの圧縮強度は45kg/c m2 である。この断熱コンクリート層16の上面は木製土台12の上面よりも少 し低い。
【0009】 断熱コンクリート層16が固まったらその上に、両端部を屋外に設置した小型 ボイラ(図示せず)に接続して温水を循環させる暖房用の内径10mmの温水パ イプ17を蛇行状に敷設すると共に、温水パイプの上に線径約4mm、網目の大 きさ10cm角の溶接金網や、メタルラス18を配置し、断熱コンクリート層1 6上にモルタルを打設し、温水パイプ17、メタルラス18をモルタル層19中 に埋設する。モルタル層19の厚さは約30mmで、その上面は木製土台12の 上面よりも少し高い。このモルタル層19上には床材20を敷設し、グラスウー ル5の内側の内壁材7の下端を固定する。尚、8は布基礎10の上面から土台1 2、及びグラスウール5の外面に沿って固定した断熱性の外壁パネル、21は基 礎の外面に地盤1中から上面にまで設けたモルタル仕上層を示す。
【0010】 温水パイプ17の上に配置してモルタル層19中に埋設したメタルラス18は 、モルタル層のひび割れの防止と、温水パイプ17中を循環する温水の熱を床材 20に伝える役目を有する。
【0011】
【考案の効果】
砕石充填層13の上に敷く防水シート15は砕石充填層13、砂14の層を通 って地中の湿気が断熱コンクリート層16に上昇するのを遮断する。そして、砕 石充填層には上から砂を撒き、砂を砕石充填層の上層の砕石の間隙に詰めて平ら に均してあるので、防水シート15の上に断熱コンクリート層16を構成する生 コンクリートを打設しても防水シートは砕石充填層の砕石のかど等で破れたり、 裂けたりせず、地中の湿気を断熱コンクリート層に伝えない。
【0012】 砕石充填層13の上には粒径5mm程度の発泡スチロール粉砕粒を骨材とする 断熱コンクリート層16が設けてある。この断熱コンクリート層16は、従来の 軽量コンクリートや気泡コンクリートに比較して吸水性は極めて少ないが、砕石 充填層13の上に敷いた防水シート15上に設けられているため、砕石充填層1 3中を通って上昇する湿度を吸収することはない。従って、断熱コンクリート層 上に敷設、配置した温水パイプ17や、メタルラス18が湿度の影響を受けて腐 食することはない。
【0013】 更に、断熱コンクリート層16の圧縮強度は非常に高いため、その上に打設し たモルタル層19の重量や、モルタル層の上に敷設した床材20からモルタル層 に伝えられる衝撃に充分に耐え、破損することはないと共に、補強工事が不要に なるので工事費はかさまない。
【0014】 以上で明らかなように、本考案によれば、土間床構造の床下地スラブが発泡ス チロールの粉砕粒を骨材とする断熱コンクリート層であるため、その上に温水パ イプを敷設し、メタルラスを配置してモルタル層で埋設するだけで、安全で、故 障が起らない家屋の床暖房工事を安価に施工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による床暖房式土間床構造の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 地盤 2 根切り底の割ぐり石 3 捨てコンクリート層 4 アンカーボルト 5 グラスウール 6 基礎の内面又は外面の断熱ボード 7 内壁材 8 外壁材パネル 10 布基礎 10′ 布基礎の上面 11 布基礎の上半部 12 木製土台 13 砕石の充填層 14 砂 15 防水シート 16 断熱コンクリート層 17 温水パイプ 18 メタルラス 19 モルタル層 20 床材

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 家屋の柱を立てるための土台を上面に沿
    って固定する布基礎の地盤上に突出した上半部で囲まれ
    る内部の、地盤上から布基礎の上面に達する途中までの
    間に砕石の充填層を設け、この砕石充填層の上面に合成
    樹脂の防水シートを敷き、この防水シート上に発泡スチ
    ロールの粉砕粒を骨材とする生コンクリートを土台の高
    さの途中まで打設して断熱コンクリート層とし、この断
    熱コンクリート層上に暖房用の温水を流す温水パイプ
    と、温水パイプ上にメタルラスを配置し、前記断熱コン
    クリート層上に土台の高さの上面までモルタルを打設し
    てこのモルタル層中に前記温水パイプとメタルラスを埋
    設し、上記モルタル層の上に床材を敷設したことを特徴
    とする家屋の床暖房式土間床構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の家屋の床暖房式土間床
    構造において、砕石充填層に上から砂を敷き、その砂を
    砕石充填層の上層の砕石の間隙に詰め、砕石充填層の上
    面が上記砂により平らに均されていることを特徴とする
    家屋の床暖房式土間床構造。
JP1998000776U 1998-02-23 1998-02-23 家屋の床暖房式土間床構造 Expired - Lifetime JP3051723U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101328586B1 (ko) * 2013-05-21 2013-11-12 (주)제이에이에스건축사사무소 냉동 저온 창고 건축물

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