JP3051706U - 板面遊技機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数遊技球をゲーム開始と同時に一斉に
遊移開始させ、遊技球の個性を遊技報償獲得に結合する
とともに、年少遊技者の遊技能力にも適合し、またゲー
ム準備時間中も遊技快感が得られる板面遊技機を提供す
る。 【解決手段】 遊技球６ａ〜６ｇは、彩色等識別可能な
個性を有し、第２塞止枠１５よりゲーム開始と同時に遊
技板２板面上を一斉遊転落下する。遊技者は、ゲーム開
始前にゴール孔７の初通過遊技球を予測選択設定してお
き、初通過遊技球が遊技球個性識別センサ８ａ、８ｂに
よる検知結果と合致すれば得点を獲得する。回収遊技球
は、回収遊技球揃置案内１０に揃置後、コンプレッサ１
１からの送風、及び脱気孔９ａからの漏気による引圧に
より回収遊技球吸引孔９ａより搬送シリンダ９中に吸引
され、個々順次遊技板２上方の第１塞止枠へと空圧搬送
の後、塞止遊技球案内１４を経て第２塞止枠１５上に揃
置される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、板面遊技機に関する。

【０００２】 板面遊技機は、パチンコ台、スマートボール等、垂直に立設もしくは傾斜を付 して設置され、透明板材により覆蔽された閉鎖遊技板面の板面上方部より下方部 に向け遊技球を遊移させて、賞球、得点等の獲得を目的として遊戯するものが多 くみられるが、本考案は、このような板面遊技機に関するものである。

【０００３】

【従来の技術】

従来技術として板面遊技機としては、垂直に立設もしくは傾斜を付して設置さ れ、透明板材により覆蔽された閉鎖遊技板面の板面上方部より下方部に向け遊技 球を遊移させ、板面上の中央域に遊技球遊転案内手段ないし遊転経路変更手段を 設け、板面上の下方域に遊技球回収手段が設置されるとともに、該遊技球回収手 段より遊技板面上方に遊技球を案内するための案内手段が設けられた遊技板面遊 技機は、パチンコやピンボール、スマートボールなど、数多く見受けられる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

パチンコやピンボールでは同時に１球の遊技球ずつしか発射できないか、ある いは、１個の遊技球の遊移経路を操作手段を用いて操作し、賞球獲得ないし得点 獲得に結びつけて遊技を行う機構の板面遊技機がほとんどであり、遊技方法も遊 技球がパチンコなどのように特定の遊技球回収口を通過させる方法か、ピンボー ルのように特定の場所を通過させる方法のいずれかに限定されていたため、遊技 球の発射操作ないし遊技球の遊移経路の操作のみに遊技の対象が限定され、これ らの操作が年少者による遊技に適さない場合もあり、またこれら操作手段を備設 しなければ、遊技快感が著しく損なわれる、という課題があった。

【０００５】 また、年少者の遊技時の興味は、賞球や得点の獲得のみならず、例え単純なも のであっても、遊技球そのものの動き、あるいは色彩、描着キャラクター等、遊 技球の属性に向けられることも多く、これらの属性に関連した達成目標への到達 が、遊技目的となっているものは、従来技術においては見いだしがたい。従来技 術における遊技球は、その殆どが金属製ないし白色合成樹脂製遊技球等、甚だ個 性に乏しいものばかりである。

【０００６】 パチンコ等では遊技の単純化回避手段として、遊技球回収口への経路を複雑化 のための案内釘を装設したり、或いは遊技球回収口を複数設置する必要があり、 回収口から発射口までの遊技球搬送手段が複雑となる傾向があり、遊技機内部な どに設置場所が限定されていた。そのため遊技開始のために遊技球を配置する準 備期間においては遊技者に疎外感を与え、複数回遊技を行うこと苦痛に感じさせ ることもあった。

【０００７】 本考案はこのような課題にかんがみ、複数遊技球をゲーム開始と同時に一斉に 遊移開始させ、遊技球の個性を遊技報償獲得に結合しうるものとするとともに、 年少遊技者の遊技能力にも適合し得るべく、操作手段が単純ないし備設されてい ない場合でも、遊技快感を損なわず、またゲーム準備時間中も遊技者の好奇心を 刺激し遊技快感を与えることが可能な板面遊技機を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、垂直に立設もしくは傾斜を付して設置され、透明板材により覆蔽さ れた閉鎖遊技板面の板面上方部より下方部に向け遊技球を遊移させ、板面上の中 央域に遊技球遊転案内手段ないし遊転経路変更手段を設け、板面上の下方域に遊 技球回収手段が設置されるとともに、該遊技球回収手段より遊技板面上方に遊技 球を搬送するための遊技球搬送手段が設けられた遊技板面遊技機において、板面 上の上方域に、遊技球揃置塞止手段が備えられ、該遊技球揃置塞止手段に複数個 の遊技球が遊技開始準備時に整列揃置され、ゲーム開始と同時に、前記複数個の 遊技球が一斉に前記遊技球揃置塞止手段より塞止開放される構成であるとともに 、前記複数個の各遊技球に個性表示手段が備えられ、前記遊技球回収手段を構成 する回収案内に、前記遊技球個性表示手段を識別する識別手段が装設されたこと を主要課題解決の手段とするものである。

【０００９】 このような主要課題解決手段のもとに、本考案は、ゲーム準備時間中も遊技者 の好奇心を刺激し遊技快感を与えるための課題解決手段として、遊技球回収手段 から板面上方部までの遊技球案内手段が、搬送シリンダと、該搬送シリンダ下方 開口部に連設されるコンプレッサとにより構成され、前記搬送シリンダの上方域 に脱気孔が穿設されるとともに、搬送シリンダ下方端域に回収遊技球吸入孔が穿 設される構成とする。搬送シリンダが遊技者の可視空間に装設されるとともに、 透明素材より構成されれば、なお課題解決は良好である。

【００１０】 また本考案は、上記主要課題解決の手段のもとに、遊技球揃置塞止手段が、遊 技球搬送手段上方開口部に連設された第１塞止枠と、該第１塞止枠下方に連設さ れる塞止遊技球案内と、該塞止遊技球案内下方に連設される第２塞止枠とにより 構成され、該第１、第２塞止枠が塞止開放自在であるとともに、上記第１塞止枠 に遊技球が遊技準備中に一時的に静止揃置される構成とし、遊技球が第１塞止枠 に静止揃置された時点で、各揃置遊技球の静止位置に上記塞止遊技球案内の開口 部がそれぞれ対応合致するという構成をとりうるものであり、またこのような構 成に加え、複数個の各遊技球に個性表示手段が彩色によるものであるとともに、 遊技球個性表示手段を識別する識別手段が色彩センサーとされる構成をもとりう るものである。

【００１１】 以上のような本考案に係る課題解決手段の構成は、本考案では、特に以下のゲ ーム設定構成と結合する。即ち、板面遊技機の上方遊技球揃置塞止手段に複数個 の遊技球が整列揃置された状態をゲーム開始状態として設定されるとともに、複 数遊技球がすべて下方部遊技球回収手段に回収された状態をゲーム終了状態とし て設定し、ゲーム開始時に特定遊技球の回収案内通過順位を遊技者が選択し、該 選択順位と特定遊技球の回収案内通過順位とが合致したときに、単位得点をカウ ントするカウンターを設け、ゲーム複数回遂行後、獲得得点数が一定点以上であ れば景品等の特典取得を可能とする特典給付手段を設ける構成である。

【００１２】 上述の構成により、ゲーム開始時において、遊技者はまず遊技球の個性表示手 段、例えば色彩などにより各遊技球の個性を認識し、いずれの遊技球が板面上可 視空間に装設された回収案内を何番目に通過するかを選択する。

【００１３】 この通過順位は多くの場合、１番目、即ち最初に通過するものを選択するが、 それ以外のものも容易に想到される。例えば、ゲーム終了時に遊技球通過順位が どのような配列となるかを遊技者が設定し、偶然或いは遊技球遊転案内手段ない し遊技球遊転経路変更手段を操作することにより半必然的に、通過順位が一致し た場合、高得点ないし高価値の特典をゲーム者に取得させることも可能である。

【００１４】 このようにゲーム開始時において、ゲーム者が遊技球の回収案内、多くの場合 ゴール孔とされるが、これを最初或いは何番目に通過するかを設定の後、遊技球 揃置塞止手段を一時に塞止開放し、遊技球を板面上の上方域より下方域に遊移さ せる。

【００１５】 板面上に配設された反射釘や案内釘に当接ないし衝突しつつ、板面上を遊移す る遊技球は、ゲーム終了が近づくとともに、順次回収案内ないしゴール孔を通過 する。

【００１６】 この回収案内ないしゴール孔通過時には、遊技球個性表示手段が彩色であれば 、識別手段を色彩センサとすることにより、通過順位が検知される。 遊技球個性表示手段は、彩色に留まらず、他に例えば磁気チップなどを埋設し、 識別手段を磁気センサとすれば、遊技球表面にキャラクターデザインなどの自由 な描画が可能であり、通過順位も良好に検知される。また個性表示手段も全ての 遊技球を異なった個性とすることは必ずしも必要ではなく、例えば彩色の例で云 えば、色彩の種類は紅白２種類のみとし、紅２個白５個というように、遊技球個 数の割合を変化させてもよい。その場合、遊技者によるゲーム開始時の通過順位 設定は、最初の通過遊技球が紅か白かを選択して設定する。

【００１７】 検知された遊技球の通過順位は、遊技機に装設のカウンターにより、遊技者設 定の通過順位と照合され、これらが合致したときは、単位得点がカウントされる 。本考案は、一回のゲーム時間は、一回の遊転移動時間のみとなるため、比較的 短時間で終了する。従って一定複数回のゲーム遂行が必要となる。このようにし て、ゲーム複数回遂行後、獲得得点数が一定点以上であれば、景品等の特典が、 特典給付手段より遊技者に提供される。

【００１８】 １回のゲームが終了した時点で、遊技球は全て遊技球回収手段に回収されるが 、回収された遊技球は、搬送シリンダの下方開口部に連設されたコンプレッサの 風圧により、搬送シリンダ中を搬送される。搬送シリンダが透明であれば、搬送 の様子が遊技者に視認され、これにより遊技者は、複数回ゲームを遂行する際の ゲーム準備時間においても、高い視覚的遊技快感を得る。

【００１９】 ゲーム準備時間において、遊技球が搬送シリンダ中を搬送されるにつき、搬送 シリンダ上方域に脱気孔が穿設されているので、搬送されている遊技球は、脱気 孔の位置を通過するまではコンプレッサと遊技球との間の空間の空圧は高圧に維 持されているが、遊技球が脱気孔の位置を通過後は、脱気孔からの漏気により瞬 時に空圧が低下し、回収遊技球吸入孔において生ずる引圧により、回収遊技球が 搬送シリンダ中に吸引される。

【００２０】 搬送シリンダ中に吸入された回収遊技球は、脱気孔が適宜位置に穿設されてい れば、１個ずつ順次、透明搬送シリンダ中を搬送される。このプロセスにより遊 技者が感じる視覚的快感は大きい。、 搬送シリンダ中を上方に搬送された回収遊技球は、遊技球揃置塞止手段へと搬 送される。搬送シリンダ上方端には案内が連設されうる。この案内を経て遊技球 は、遊技球揃置塞止手段に揃置される。

【００２１】 遊技球揃置塞止手段が、遊技球搬送手段上方開口部に連設された第１塞止枠と 、該第１塞止枠下方に連設される塞止遊技球案内と、該塞止遊技球案内下方に連 設される第２塞止枠とにより構成される場合、まず遊技球は、第１塞止枠上に一 時的に揃置され、しかるのち、この第１塞止枠による塞止が開放されると、各揃 置遊技球の静止位置に上記塞止遊技球案内の開口部がそれぞれ対応合致している ため、各遊技球は、塞止遊技球案内を経て、遊技に適した第２塞止枠上に再揃置 され静止する。

【００２２】 これがゲーム準備完了となる。

【００２３】 前記の如く、遊技者が各遊技球の回収案内ないしゲーム孔通過の順位を設定し た後、第２塞止枠の塞止をスタートボタン等のゲーム開始手段を用いて開放すれ ば、各遊技球は一斉に遊落を開始し、ゲームがスタートする。

【００２４】 遊技球揃置塞止手段は、上記の構成をとらず、搬送シリンダからの案内手段を ゲームに適する塞止揃置位置まで適宜延設すれば、上記揃置塞止手段ないし塞止 枠は、１つのみでよい。

【００２５】

【考案の実施の形態】

本考案の実施形態を図面を参照しながら説明する。

【００２６】 本実施形態は、その全体斜視図である図１に示されるように、筐体１の上方に 、遊技板２が垂直に立設もしくは傾斜を付して設置され、この遊技板２は、透明 板材である透明プラスチック板３により覆蔽されている。

【００２７】 遊技板２の板面上の中央域には、遊技球遊転案内手段となる案内釘４が、パチ ンコ台と同様多数設けられ、またパチンコ機と同様、遊転経路変更手段が数カ所 設けられている。遊転経路変更手段の実施例としては、本実施形態では回転はね 車５ａ〜５ｃ及び遊技者による操作可能なフリッパー５ｄ〜５ｇの双方が装設さ れているが、用に応じどちらかを省いてもよい。

【００２８】 図２は、本実施形態の遊技板面部平面図である。本実施形態において使用され る遊技球６ａ〜６ｇは、合成樹脂製であって、各遊技球の個性識別手段とについ ては、彩色とし、それぞれ異なる色彩で着色されており、各遊技球の形状、重量 は同一である。但し他の実施例としては、、色彩の種類を紅白２種類のみとし、 紅２個白５個というように、遊技球個数の割合を変化させてもよい。

【００２９】 遊技板２の板面上の下方域には、遊技板下方域拡大図である図３に示されると おり、遊技球回収手段の構成要素である回収案内、いわゆるゴール孔７が設置さ れ、このゴール孔７の延在部位であるゴール孔回収案内７ａの両側方には、位置 を違えて遊技球個性識別手段である色彩センサ８ａ、８ｂが装設されている。

【００３０】 遊技板２の遊技者から見て右側端域には、遊技球回収手段より遊技板面上方に 遊技球を搬送するための搬送手段である透明合成樹脂製の搬送シリンダ９が装設 される。一方、ゴール孔回収案内７ａの下方には、回収された遊技球６ａ〜６ｇ を揃置し搬送シリンダ９の内部に案内するための回収遊技球揃置案内１０が傾斜 を付して延設され、この回収遊技球揃置案内１０の下方端は、搬送シリンダ９に 穿設された回収遊技球吸入孔９ａに合致連結される。また回収遊技球揃置案内１ ０の下方端域には、回収遊技球ストッパー１０ａが板面内に出没自在に装設され る。

【００３１】 搬送シリンダ９の下方端開口部には、図２中に模式図示されているコンプレッ サ１１が連設され、搬送シリンダ９内へ圧縮空気を送出する。また搬送シリンダ ９の上方域には圧縮空気を漏出するための脱気孔９ｂが穿設されている。

【００３２】 搬送シリンダ９の上方端には、遊技球揃置塞止手段を構成する第１塞止枠１２ が連設され、この第１塞止枠１２と搬送シリンダ９との結合部であって搬送シリ ンダ９の上方開口部には、遊技球の遊躍を防止しこれらを円滑に揃置塞止するた めの湾曲案内１３が備設される。

【００３３】 本実施形態においては、遊技球揃置塞止手段は、上記第１塞止枠１２と、その 下方に連設される塞止遊技球案内１４と、塞止遊技球案内１４下方に連設される 第２塞止枠１５とにより構成される。第１塞止枠１２と第２塞止枠１５とは、板 上部材より構成され、経時的にやや時期を違えて第１塞止枠、第２塞止枠の順に 、遊技板面内に出没自在とし、これにより遊技球の塞止開放自在とする。但し、 第１塞止枠の位置が、遊技球のゲーム開始位置として適した位置であれば、第２ 塞止枠は特に必要ではない。

【００３４】 第１塞止枠１２、第２塞止枠１５は、上記の如く塞止開放自在であるとともに 、上記第１塞止枠１２に遊技球が遊技準備中に一時的に静止揃置される構成とし 、遊技球が第１塞止枠に静止揃置された時点で、各揃置遊技球６ａ〜６ｇの静止 位置に上記塞止遊技球案内１４の開口部１４ａ〜１４gがそれぞれ対応合致する 。

【００３５】 以上のような構成のもとで、第２塞止枠１５、これが装設されないときは第１ 塞止枠１２に、７個の遊技球６ａ〜６ｇが整列揃置された状態をゲーム開始状態 として設定し、複数遊技球６ａ〜６ｇがすべて下方部遊技球回収手段に回収され た状態をゲーム終了状態として設定する。

【００３６】 ゲーム開始時に特定遊技球のゴール孔７を通過する通過順位を遊技者が選択す る際には、筐体１に装設の選択ボタン１６を押して選択する。また選択順位と特 定遊技球の回収案内通過順位とが合致したときに、単位得点をカウントするカウ ンターについては、得点カウンター表示板１７を遊技板２の下方域の視認可能空 間に設けておく。この場合、１ゲームにつき単位得点は１となり、当たり回数と なる。

【００３７】 また遊技者の利用に供する前に一定複数回のゲーム可能回数を設定し、ゲーム 者が現在何ゲームかを確認するためのゲームカウンター表示板１８を同じく遊技 板２の下方域の視認可能空間に設ける。遊技者によるゲーム可能回数回のゲーム 遂行後、獲得得点数が一定点以上であれば、景品獲得のための必要点数は、遊技 者の利用に供する前に予め設定しておき、その表示は、景品獲得必要点数表示板 １９に常時表示される構成とする。景品並びにその搬出機構については、筐体１ 内に搭載される。またゲームを開始させるスタートボタン２１は、選択ボタン１ ６に隣接して設置される。

【００３８】 以上のような構成により、ゲーム開始時において、遊技者はまず遊技球６ａ〜 ６ｇの色を確かめ、どの色の遊技球が最初にゴール孔７を通過するかを選択ボタ ン１６を押して選択する。実施例として、前記の如く、遊技球６ａ〜６ｇが紅２ 個、白５個の場合は、この手順は初期設定されるので、不要である。

【００３９】 この手順が完了すると、遊技者はスタートボタン２１を押す。すると遊技球揃 置塞止手段である第２塞止枠１５が遊技板２の中に没し、遊技球６ａ〜６ｇは、 一斉に塞止が開放され、遊技板２の板面上の上方域より下方域にむけ、案内釘４ に当接ないし衝突しつつ遊移を開始する。

【００４０】 遊技板２の板面上を遊移する遊技球６ａ〜６ｇは、ゲーム終了が近づくととも に、ゴール孔７を通過する。ゴール孔７を通過する時には、その色が色彩センサ ８ａ、８ｂにより検知され、通過順位が検知される。色彩センサ８ａ、８ｂが位 置を違えて装設されることにより、色彩検知精度が高まり、また検知色彩の幅も 拡大する。

【００４１】 最初に通過した遊技球６ａ〜６ｇのいずれか一つの遊技球の色は、その検知結 果が、カウンターにより遊技者設定の通過順位と照合され、これらが合致したと きは、単位得点が得点カウンター表示板１７に表示される。一回のゲーム時間は 比較的短時間で終了するため、ワンセッションに一定複数回のゲーム遂行が必要 となり、適宜ゲーム回数が遊技者の利用に供される前に初期設定される。残りの ゲーム数は、ゲームカウンター表示板１８に表示される。このようにして、ゲー ム複数回遂行後、獲得得点数が景品獲得必要点数表示板１９に表示の一定点以上 であれば、景品が、景品口２０より遊技者に提供される。

【００４２】 １回のゲームが終了した時点で、遊技球６ａ〜６ｇは全てゴール孔７、ゴール 孔回収案内７ａを経て回収遊技球揃置案内１０へと回収されるが、これら回収遊 技球６ａ〜６ｇは一旦回収遊技球ストッパー１０ａにより遊移を阻止され、回収 遊技球揃置案内上に揃置され、静止する。

【００４３】 回収された遊技球６ａ〜６ｇは、しかるのち回収遊技球ストッパー１０ａが遊 技板２内に没することにより、搬送シリンダ９の下方開口部に向け遊転し、搬送 シリンダ９の中に吸引され、連設されたコンプレッサ１１の風圧により、搬送シ リンダ９の中を搬送される。コンプレッサの発する風圧を適宜とすれば、脱気孔 ９ｂから空気が漏出した際に、回収遊技球吸入孔９ａにおいて引圧が生じ、吸入 は頗る円滑に行われる。その際、搬送シリンダが透明であるため、搬送の様子は 遊技者に明確に視認され、これにより遊技者は、複数回ゲームを遂行する際のゲ ーム準備時間においても、高い視覚的遊技快感を得る。

【００４４】 搬送シリンダ中に吸入された回収遊技球は、脱気孔が適宜位置に穿設されてい れば、１個ずつ順次、透明搬送シリンダ中を搬送される。このプロセスにより遊 技者が感じる視覚的快感は大きい。

【００４５】 搬送シリンダ９中を上方に搬送された回収遊技球は、湾曲案内１３により搬送 経路外への遊躍を阻止されつつ、第１塞止枠１２へと円滑に搬送され、第１塞止 枠１２上に揃置され、一旦静止する。

【００４６】 しかるのち、この第１塞止枠１２が遊技板２中に没し、塞止が開放されると、 各遊技球６ａ〜６ｇの揃置静止位置に上記塞止遊技球案内の開口部１４ａ〜１４ ｇがそれぞれ対応合致しているため、各遊技球は、塞止遊技球案内１４を経て、 遊技に適した第２塞止枠１５上に再揃置され静止し、ゲーム準備が完了する。

【００４７】 前記の如く、遊技者が各遊技球の回収案内ないしゲーム孔通過の順位を設定し た後、スタートボタン２１を押せば、第２塞止枠１５が遊技板２中に没し、塞止 が開放され、各遊技球は一斉に遊落を開始する。ゲームワンセッション中は、こ の手順が初期設定された一定複数回繰り返される。

【００４８】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案板面遊技機によれば、複数遊技球をゲーム開始と 同時に一斉に遊移開始させ、遊技球の個性を遊技報償獲得に結合しうるものとす るとともに、年少遊技者の遊技能力にも適合し得るべく、操作手段が単純ないし 備設されていない場合でも、遊技快感を損なわず、またゲーム準備時間中も遊技 者の好奇心を刺激し遊技快感を与えることが可能な板面遊技機が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施形態の全体斜視図である。

【図２】本考案実施形態の遊技板面部平面図である。

【図３】本考案実施形態の遊技板下方域拡大図である

【符号の説明】

１ 筐体 ２ 遊技板 ３ 透明プラスチック板 ４ 案内釘 ５ａ〜５ｃ 回転はね車 ５ｄ〜５ｇ フリッパー ６ａ〜６ｇ 遊技球 ７ ゴール孔 ７ａ ゴール孔回収案内 ８ａ〜８ｂ 色彩センサ ９ 搬送シリンダ ９ａ 回収遊技球吸入孔 ９ｂ 脱気孔 １０ 回収遊技球揃置案内 １０ａ 回収遊技球ストッパー １１ コンプレッサ １２ 第１塞止枠 １３ 湾曲案内 １４ 塞止遊技球案内 １４ａ〜１４ｇ 塞止遊技球案内開口部 １５ 第２塞止枠 １６ 選択ボタン １７ 得点カウンター表示板 １８ ゲームカウンター表示板 １９ 景品獲得必要点数表示板 ２０ 景品口 ２１ スタートボタン

【手続補正書】

【提出日】平成１０年３月２０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】垂直に立設もしくは傾斜を付して設置さ
   れ、遊技板面上に多数の反射釘ないし案内釘が配設され
   るとともに、該遊技板面が透明板材により覆蔽され、遊
   技時に上記閉鎖遊技板面の板面上方部より下方部に向け
   遊技球を遊移させ、板面上の中央域に遊技球遊転案内手
   段ないし遊転経路変更手段を設け、該遊技球遊転案内手
   段ないし遊転経路変更手段が固設ないしは操作可能と
   し、板面上の下方域に遊技球回収手段が設置されるとと
   もに、該遊技球回収手段より遊技板面上方に遊技球を搬
   送する遊技球搬送手段が設けられた遊技板面遊技機にお
   いて、板面上の上方域に、遊技球揃置塞止手段が備えら
   れ、該遊技球揃置塞止手段に複数個の遊技球が遊技開始
   準備時に整列揃置され、ゲーム開始と同時に前記複数個
   の遊技球が一斉に前記遊技球揃置塞止手段より塞止開放
   される構成であるとともに、前記複数個の各遊技球に個
   性表示手段が備えられ、板面上可視空間に装設され且つ
   前記遊技球回収手段を構成する回収案内に、前記遊技球
   個性表示手段を識別する識別手段が装設されたことを特
   徴とする板面遊技機。
2. 【請求項２】遊技球回収手段から板面上方部までの遊技
   球案内手段が、上方域に脱気孔が穿設された搬送シリン
   ダと、該搬送シリンダ下方開口部に連設されるコンプレ
   ッサとにより構成され、前記搬送シリンダの上方域に脱
   気孔が穿設されるとともに、搬送シリンダ下方端域に回
   収遊技球吸入孔が穿設されたことを特徴とする請求項１
   記載の板面遊技機。
3. 【請求項３】遊技球揃置塞止手段が、遊技球搬送手段上
   方開口部に連設された第１塞止枠と、該第１塞止枠下方
   に連設される塞止遊技球案内と、該塞止遊技球案内下方
   に連設される第２塞止枠とにより構成され、該第１、第
   ２塞止枠が塞止開放自在であるとともに、上記第１塞止
   枠に遊技球が遊技準備中に一時的に静止揃置される構成
   とし、遊技球が第１塞止枠に静止揃置された時点で、各
   揃置遊技球の静止位置に上記塞止遊技球案内の開口部が
   それぞれ対応合致することを特徴とする請求項１記載の
   板面遊技機。
4. 【請求項４】複数個の各遊技球に個性表示手段が彩色に
   よるものであるとともに、遊技球個性表示手段を識別す
   る識別手段が色彩センサーであることを特徴とした請求
   項１記載の板面遊技機。
5. 【請求項５】搬送シリンダが遊技者の可視空間に装設さ
   れるとともに、透明素材より構成されたことを特徴とす
   る請求項２記載の板面遊技機。
6. 【請求項６】板面遊技機の上方遊技球揃置塞止手段に複
   数個の遊技球が整列揃置された状態をゲーム開始状態と
   して設定されるとともに、複数遊技球がすべて下方部遊
   技球回収手段に回収された状態をゲーム終了状態として
   設定し、ゲーム開始時に特定遊技球の回収案内通過順位
   をゲーム者が選択し、該選択順位と特定遊技球の回収案
   内通過順位とが合致したときに、単位得点をカウントす
   るカウンターを設け、ゲーム複数回遂行後、獲得得点数
   が一定点以上であれば景品等の特典取得を可能とする特
   典給付手段を設けたことを特徴とする請求項１〜６のい
   ずれか記載の板面遊技機。