JP3051528U - ローラランマーと油圧プラスチックタイル製造装置を連接する輸送暫時保存装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローラランマーと油圧プラスチックタイル製
造装置を連接する輸送暫時保存装置の提供。 【解決手段】 前後のベルト車１０、３０にコンベヤベ
ルト１１、３１を緊張した状態で掛けた受取りベルトセ
ット１と送出ベルトセット３の間に、ベルト車２０にコ
ンベヤベルト２１を、上端が緊張し下端がＵ型に垂れ下
がった状態に掛けてなる保存ベルトセット２を配置し、
該受取りベルトセット１がプラスチックタイル材料を送
り出すローラランマー送出装置の後端に連接されて、送
出ベルトセット３がプラスチックタイルの凹凸模様を形
成する油圧プラスチックタイル製造装置の前端に設置さ
れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種のローラランマーと油圧プラスチックタイル製造装置を連接する 輸送暫時保存装置に関し、さらに詳しくは、この輸送暫時保存装置によって、も ともと同一の工程に相容れないローラランマーと油圧製造装置を直列に連接して 一つの一貫した製造装置となすことができ、それにより二つの装置の優れた点を 統合して優れた製品を製造することができるようにする装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

プラスチック材料は塑性を有し、重量が軽く、且つプラスチック製品は適度な 撓み性、防水性などの特色を有することから、床や壁用のタイルの材料に使用さ れ、近年では建築装飾の新たな流行にあって、プラスチックの良好な塑性に模様 付け技術が組み合わされて、外観が良く、セラミックのような質感を有するタイ ルが製造されるようになった。

【０００３】 一般のセラミック材料の生産に採用されている窯焼き方式とは異なり、プラス チックタイルのほとんどはローララミングと油圧の２種の方式のいずれかにより 生産されている。その中、ローララミング方式では、原料の押し出し、貼合から エンボシング成形までが一貫してなされている。ただしローラーランマーのエン ボスロールではあまり深い凹凸模様を形成できないため、製品の表面に平らに近 いゆるやかな凹凸模様しか形成できなかった。このためプラスチックタイルはセ ラミックブロックの立体的な表面効果を有するには至っていない。このほか、油 圧の方式で生産されたプラスチックタイルは、油圧機で高圧でプレスして凹凸模 様を押し出すため、その凹凸深さがセラミックタイルに近いという優れた点を有 している。しかし、油圧方式でのプラスチックタイルの製造は、その原料をロー ララミング方式で一つ一つの材料ロールに製造した後に、油圧成形するタイル面 積により、それより大きなコア材に切断してそれを油圧機に送り、エンボス成形 し、最後に余分のへりを切除することを以てなされ、ゆえに油圧方式によるプラ スチックタイルの製造は、各工程を一貫させて行うことができず、相当に多くの 時間を（特にエンボスステップに）費やした。このほか、複数のコア材を同時に エンボス成形してエンボス時間を節約するためには、多くの金型を製造してそれ を組み合わせる必要があり、製造コストの増加をもたらした。このため、油圧式 の生産方式は、生産量と製品価格のいずれの面でもローララミング方式に及ばな かった。

【０００４】 現在ある上述の２種のプラスチックタイル製造方式はそれぞれ一長一短であり 、且つ優れた点と欠点とが相補関係にあり、ローララミング方式における一貫し た快速工程という優れた点は、油圧方式における中断され且つ生産速度が緩慢で あるという欠点を補いうるし、油圧方式における深い凹凸模様を形成できるとい う優れた点は、ローララミング方式における凹凸模様の深さ不足という欠点を補 いうる。このような相補関係に基づき、もしローララミングと油圧の２種の生産 方式の優れた点を統合できれば、現在あるタイルの製造技術と製品品質の向上を 達成できることは明らかである。しかし、業界にはいまだにこのような統合性を 有する技術はなく、その原因は、ローララミングと油圧の２種の方式に相容れな い衝突点が存在することにある。

【０００５】 プラスチックタイル製造に携わる業者にとって周知であるが、一系列の連続す るローラセットにより、プラスチック原料の押し出し、貼合からローララミング までを行い、プラスチックタイルを製造する方式は、自動化生産に最も適合する 。この方式で製造された製品は、その物流速度が終始一貫しており、間欠性の問 題の発生はない。反対に、油圧式生産方式では、まず原料をローラでシート状に 押し出し、その後にロールに巻いて、さらに材料のロールを適当な寸法に切断し て個々のブロック体となし、並びに加熱してエンボス加工しやすくした後、油圧 機に送り、エンボス加工する。このような油圧の工程で、材料の押し出しとエン ボス加工は同時に進行することはできない。即ち、材料押し出しの動作は一貫作 業で行われて停止不能であり、そうでなければ熱融材料が押し出されて漏れだし てしまう。ただしエンボス加工時には短い時間暫定する必要があり、それにより 凹凸模様を明らかに成形することができる。ゆえに油圧の生産方式に材料から製 品までを一貫作業で行う自動化生産を採用することはできなかった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

以上の従来の技術の説明から、ローララミングが連続性を有する工程であり、 油圧が間欠性を有する工程であることが分かる。そこで、これら２種の工程を合 併させて、ローララミングにおける連続する材料押し出しと貼合の特徴と、油圧 における深い凹凸模様の特徴とを結合させて優れた製品を製造するためには、一 つの連接装置により、ローラランマーが連続して押し出す材料を、油圧動作期間 の伝送暫定時に、暫時保存して、油圧が完成して新たに材料伝送を回復する時に 、暫時保存していた連接装置内の材料を送出させることが必要となる。こうして 、ローラランマーによる連続送料時に、同時に間欠的な油圧エンボス加工を進行 できるようになる。このようにローララミングと油圧工程を有効に連接する装置 を、以下、輸送暫時保存装置と称し、本考案は以上のような輸送暫時保存装置を 提供することを課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、受取りベルトセット１と送出ベルトセット３、及びその中 間に位置する保存ベルトセット２を包括し、該受取りベルトセット１及び送出ベ ルトセット３は、前後のベルト車１０、３０間にコンベヤベルト１１、３１を上 下端がいずれも緊張した状態となるように掛けてなり、該保存ベルトセット２は 、ベルト車２０にコンベヤベルト２１を、上端が緊張し下端がＵ型に垂れ下がっ た状態に掛けてなり、該受取りベルトセット１がプラスチックタイル材料を送り 出すローラランマー送出装置の後端に連接されて、送出ベルトセット３がプラス チックタイルの凹凸模様を形成する油圧プラスチックタイル製造装置の前端に設 置され、以上の構成からなるローラランマーと油圧プラスチックタイル製造装置 を連接する輸送暫時保存装置としている。

【０００８】

【考案の実施の形態】 図１は本考案の構造図であり、該図に示されるように、本考案は受取りベルト セット１、保存ベルトセット２及び送出ベルトセット３の三つが共同で構成して いる。その中、受取りベルトセット１及び送出ベルトセット３は、前後のベルト 車１０、３０間にコンベヤベルト１１、３１を掛けて、コンベヤベルト１１、３ １がベルト車１０、３０間で比較的緊張した状態となるようにしてなる。保存ベ ルトセット２もまた、ベルト車２０とコンベヤベルト２１が組み合わされてなる が、ただし二つのベルト車２０の間のコンベヤベルト２１は上が緊張し下端がＵ 型に垂れ下がった状態とされている。

【０００９】 図２には本考案とローラランマー及び油圧装置の結合状態が示される。本考案 はローラランマー送出装置４の後端と油圧装置５の前端部分に取り付けられる。 図に示されるように、プラスチックタイルの材料である熱融状の材料４０は押し 出し機４１で押し出され、プレスローラ４２で加圧されてシート状とされた後に 、順に、白色中層４３、印刷層４４と圧合され、その後、本考案の受取りベルト セット１及び保存ベルトセット２及び送出ベルトセット３の順に進入する。本考 案の送出ベルトセット３より送出された材料は一つのセンサ６０によるエンボス 位置制御を経た後、後段の油圧装置５により正確なエンボス加工を施される。エ ンボス加工完了後の材料は水槽７に進入して冷却され、さらにへり切断機８でエ ンボス加工で発生したへりを切断し、最後にもう一つのセンサ６１の制御を経て 、プレス９で裁断して適当な寸法のタイルとし、その後、検査を経て包装される 。上述のローラランマー送出装置４はただ押し出し機４１だけ有して、白色中層 ４３及び印刷層４４の貼合機構を有さない形態とされうる。

【００１０】 図３及び図２を参照されたい。本考案は油圧装置５がまだエンボス動作を進行 していない時、全体の材料輸送が停止せず、ゆえに材料が保存ベルトセット２の 上端面のコンベヤベルトを通過する時に、材料の重量によるどのような圧迫も発 生せず、このとき保存ベルトセット２の上端のコンベヤベルト２１０は水平状態 を維持する。油圧装置５がエンボス動作を行う時、材料の輸送はエンボシングの ために、送出ベルトセット３上で暫時停止する。ただしこの時、本考案の受取り ベルトセット１前のローラランマー送出装置４は暫時停止不能であり、材料は次 々と受取りベルトセット１より本考案へと送り込まれる。この材料は受取りベル トセット１より送出されるが、ただし送出ベルトセット３にてブロックされて進 退不能であり、この時、保存ベルトセット２の上端のコンベヤベルト２１０が連 続して送り込まれる材料の発生する重量の圧迫により二つのベルト車２０間で下 垂した状態となり、この下垂動作と同時に下端のコンベヤベルト２１１が上へと 収縮する。こうして保存ベルトセット２の上端のコンベヤベルト２１０の下垂と 下端のコンベヤベルト２１１の上に縮む現象の助けにより、油圧装置５がエンボ ス動作を行う時に送出ベルトセット３の前でブロックされた材料が暫時保存ベル トセット２部分に保存され、油圧装置５がエンボス動作を暫停して材料の輸送が 再開された時、保存ベルトセット２の上端のコンベヤベルト２１０に保存されて いた材料が送出ベルトセット３より油圧装置５へと送り込まれ、材料の重量が軽 減した後に、保存ベルトセット２の上端と下端のコンベヤベルトが上が平らで下 が下垂した状態に回復する。本考案は保存ベルトセット２の上下端のコンベヤベ ルトの下垂、上縮動作により、前進輸送不能な材料を保存することで、本考案よ り前方に置かれたローラランマー送出装置４が油圧装置５の動作により停止する 必要をなくし、また、油圧装置５がローラランマー送出装置４の材料連続輸送に より暫時停止してエンボス動作を行えないという問題も発生させない。

【００１１】 図２から図３に示されるように、本考案中、受取りベルトセット１及び送出ベ ルトセット３は材料を暫時保存する動作の執行部分ではないが、それらは保存ベ ルトセット２が材料の暫時保存機能を達成する補助を行う不可欠な部分である。 受取りベルトセット１は、そのコンベヤベルト１１の面状形態によりまだ熱く軟 らかい材料を受け取り、材料がローラランマー送出装置４から直接保存ベルトセ ット２部分に落とされてベルト車２０部分での材料の切断状況を発生するのを防 止する。また送出ベルトセット３は保存ベルトセット２部分に暫時保存されてい た僅かに温度の下がった材料を受け取り、材料を再度微加熱して、油圧装置５で エンボス加工する時に、材料にはっきりした凹凸模様を形成できるようにする。 送出ベルトセット３はまた、油圧装置５に進入する前の材料を受け取り、油圧装 置５による引張り力が直接保存ベルトセット２のもう一つのベルト車２０にかか らないようにし、材料がベルト車２０により傷つくのを防止する。このように本 考案の受取りベルトセット１及び送出ベルトセット３は補助の機能を有している 。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は単純な構造でありながら、従来には不可能であった、ローララミング と油圧工程の同一生産ラインへの統合を達成している。この合併の機能により、 従来のローララミングの、深い凹凸模様を形成できないという欠点、及び油圧工 程の、一貫作業で製造できないという欠点をいずれも解決することができ、同時 に、プラスチックタイルの品質を向上してそれをセラミックタイルに接近する品 質とすることができる。このほか、本考案は、油圧工程で必要であったエンボス 加工前の材料の再加熱によるエネルギーの過度の消耗の問題を解決すると共に、 複数の金型の製造に伴う製造コストの増加の問題を解決することができる。この ように、本考案の提供により、過度の加熱の必要なく、また単一金型を用いて一 片ずつ材料にエンボス加工でき、完全に定速、定位置でのプラスチックタイルの 全自動工程が達成される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の構造図である。

【図２】本考案とローラランマーと油圧装置の結合状態
図である。

【図３】本考案の操作状態図である。

【符号の説明】

１ 受取りベルトセット ２ 保存ベルトセット ３ 送出ベルトセット １０、２０、３０ ベルト車 １１、２１、３１ コンベヤベルト ４ ローラランマー送出装置 ５ 油圧装置 ４０ 材料 ４１ 押し出し機 ４２ プレスローラ ４３ 白色中層 ４４ 印刷層 ６０ センサ ６１ センサ ７ 水槽 ８ へり切断機 ９ プレス ２１０ 上端のコンベヤベルト ２１１ 下端のコンベヤベルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 受取りベルトセット１と送出ベルトセッ
   ト３、及びその中間に位置する保存ベルトセット２を包
   括し、該受取りベルトセット１及び送出ベルトセット３
   は、前後のベルト車１０、３０間にコンベヤベルト１
   １、３１を上下端がいずれも緊張した状態となるように
   掛けてなり、該保存ベルトセット２は、ベルト車２０に
   コンベヤベルト２１を、上端が緊張し下端がＵ型に垂れ
   下がった状態に掛けてなり、該受取りベルトセット１が
   プラスチックタイル材料を送り出すローラランマー送出
   装置の後端に連接されて、送出ベルトセット３がプラス
   チックタイルの凹凸模様を形成する油圧プラスチックタ
   イル製造装置の前端に設置され、以上の構成からなるロ
   ーラランマーと油圧プラスチックタイル製造装置を連接
   する輸送暫時保存装置。