JP3051201U

JP3051201U - モザイクガ−デン構築用着色砕石

Info

Publication number: JP3051201U
Application number: JP1998000826U
Authority: JP
Inventors: 卓範前田
Original assignee: 前田屋外美術株式会社
Priority date: 1998-02-06
Filing date: 1998-02-06
Publication date: 1998-08-21
Anticipated expiration: 2004-02-06

Abstract

(57)【要約】【目的】自然石の趣を損なうことなく、また長期に亙
って退色が殆どない多数の色調をもったモザイクガーデ
ン構築用着色砕石を提供する。【構成】火成岩、堆積岩または変成岩の何れか、また
はその組み合わせからなる比較的硬質の天然石を岩石破
砕装置により破砕して一定の粒度（５号〜７号）の天然
石砕石を得る。この天然石砕石の表面に、ウレタン樹脂
のプレポリマーと触媒からなる二液型ポリウレタン塗料
に顔料を混合してなるウレタン樹脂塗料を塗着したこと
を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は庭園の造形技術に係り、着色した石を庭面に敷設して所望の模様や文字などを表現するためのモザイクガーデン構築用着色砕石に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より種類や色合いの異なる草花をモザイク状に植え込んでデザインした造園がなされているが、殊に明確な四季のある日本のような気候ではこの種の庭園を美麗に維持するには花期によって頻繁に植え換えをしなければならず、人手や多大な維持経費がかかる問題を有する。更に、季節によっては花種が少なくなってデザインした造園の維持が不能になるといった致命的な問題も有していた。

【０００３】上記問題を解決し、花の少ない期間の庭園を美麗に保つ手段として、従来より地面が現れた部分に、白、黒、赤、緑、灰色等の色石を使用してこれをモザイク状に敷き詰めて一つの造形を創造したものがある。しかし、天然石の色石を使用する場合、価格が高いばかりでなく色の種類が少ないことによって、広大な部分への使用ができず、一般には、合成樹脂によって偽砕石を成形したり、砕石にペンキなどで表面に着色を施したものなどが使用されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

然るに成形した偽砕石の場合、成形型が制限されるため、形状や大きさが一定になってしまうだけでなく、自然石とは全く違った趣を呈するものであった。これは、砕石の表面に着色を施したものについても同様で、自然石の表情が全く失われるものとなってしまう。更には、両者共に光に対する退色が大きく、短期間で色あせてしまう欠点を有しており、その都度敷設した全体の石を入れ替えなければならないといった問題を有するものであった。

【０００５】本考案は上記問題に鑑みてなされたものであり、自然石の趣を損なうことなく、また長期に亙って退色が殆どない多数の色調をもったモザイクガーデン構築用着色砕石を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るモザイクガーデン構築用着色砕石は、火成岩、堆積岩または変成岩の何れかまたはその組み合わせからなる比較的硬質の天然石を岩石破砕装置により破砕して得た一定の粒度（５号〜７号）の天然石砕石の表面に、ウレタン樹脂のプレポリマーと触媒からなる二液型ポリウレタン塗料に顔料を混合してなるウレタン樹脂塗料を塗着したことを要旨とするものである。

【０００７】また上記ウレタン樹脂塗料の皮膜が、充分に薄く塗着されることを要旨とするものである。即ち、上記のように着色したモザイクガーデン構築用着色砕石は、ポリウレタン塗料の性質である、高度耐久性及び耐酸性に優れている。また、着色皮膜が砕石の表面に強力に接着するため、長期間に亙って使用することができる。更にポリウレタン塗料の溶剤の量を調整することによって着色皮膜の厚さをコントロールすることができるため、塗膜を薄くすることによって砕石の質感を完全に残すことができるものである。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案のモザイクガーデン構築用着色砕石について、その製造の好ましい実施の形態について説明する。（１）天然石砕石に使用する天然石は、火成岩、堆積岩または変成岩の何れでも使用可能であるが、着色の目的があるため、予め濃い色をもったものは好ましくない。

【０００９】使用に適する天然石：安山岩、玄武岩、ペグマタイト、花崗岩、セン緑岩、片麻岩など。上記天然岩石を岩石破砕装置（クラッシャー）により破砕して一定の粒度（５号〜７号）の天然石砕石１（図１参照）とする。

【００１０】（２）一定の粒度をもった天然石砕石は、弱アルカリ性石鹸液に浸漬した後、表面に付着した砕石粉や泥を水で洗い流して洗浄する。弱アルカリ性石鹸液は、水素イオン濃度ＰＨ７．０〜８．０の中性に近い石鹸液である。石鹸液から引き上げた天然石砕石は、ノズルから高圧で噴出する水流中を移動させ、汚れを除去した状態で乾燥室に移送する。

【００１１】（３）その後、温風下で充分に乾燥する。乾燥室では、空気ノズルから高圧空気を吹き付けて洗浄液を吹き飛ばした後、温風を噴射するようにした高温乾燥室を経て残存した液体を蒸散して乾燥する。（ここで、天然石再生の表面を完全に乾燥させないと着色したとき色ムラを発生する。）

【００１２】（４）ウレタン樹脂のプレポリマーと触媒からなる二液型ポリウレタン塗料に顔料を混合して天然石砕石を着色する。ジフェニルメタンジイソシアネート(III) を不活性なオルソジクロルベンゼンなどに溶解して５０％溶液とすると、金属または鉱物との強力な接着剤を得ることができる。一般には、ウレタン樹脂接着剤の主剤と硬化剤として取り扱われており、溶剤としてはシンナーが用いられる。

【００１３】主剤と硬化剤の重量比、８：２からなる着色溶液に溶剤を３：７の重量比で混合したものを樹脂系着色剤を添加して攪拌混合装置（ミキサー）に入れ、天然石砕石と一緒に１〜１０分間攪拌する。その後、比較的大きいメッシュをもった網板上に投下し、余分の液体を滴下除去する。

【００１４】上記工程による天然石砕石の表面に対するポリウレタン塗料の塗膜２の厚さは、着色溶液と溶剤の混合比率を変えるか、または攪拌時間を増減することによって平均２０μｍ〜０．０５ｍｍと、所望の厚さに設定することができる。しかし、天然石砕石の模様や表面の凹凸などからなる石の表情を表現するには、図２に示すように２０μｍ〜１００μｍの厚さであることが望ましい。

【００１５】（５）上記天然石砕石を温風に曝して乾燥し、モザイクガーデン構築用着色砕石を得る。

【００１６】上記のように着色したモザイクガーデン構築用着色砕石は、ポリウレタン塗料の性質である、高度耐久性及び耐酸性に優れており、着色皮膜が砕石の表面に強力に接着する特徴を有するため、長期間に亙って使用することができる。また溶剤の割合調整によって着色皮膜を薄くすることができるため、砕石の質感を完全に残すことができるようになり、あたかも自然石がその色をもっているような趣を呈することができる。

【００１７】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案に係るモザイクガーデン構築用着色砕石は、所定の粒度に破砕した天然石砕石の表面を樹脂系顔料によって着色したポリウレタン塗料によって着色したことにより、着色皮膜が砕石の表面に強力に接着して高度耐久性及び耐酸性に優れると共に、着色皮膜を薄くすることができ、砕石の質感を完全に残すことができる等の特徴を有するものであり、モザイクガーデン構築用の着色石材として有用で本考案の実施によって得られる効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るモザイクガ−デン構築用着色砕石
に使用する砕石の一例を示す正面図である。

【図２】モザイクガ−デン構築用着色砕石の拡大断面図
である。

【符号の説明】

１砕く２塗幕

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】火成岩、堆積岩または変成岩の何れかま
たはその組み合わせからなる比較的硬質の天然石を岩石
破砕装置により破砕して得た一定の粒度の天然石砕石の
表面に、ウレタン樹脂のプレポリマーと触媒からなる二
液型ポリウレタン塗料に顔料を混合してなるウレタン樹
脂塗料を塗着したことを特徴とするモザイクガーデン構
築用着色砕石。
【請求項２】火成岩、堆積岩または変成岩の何れかま
たはその組み合わせからなる比較的硬質の天然石を岩石
破砕装置により破砕して得た一定の粒度の天然石砕石の
表面に、ウレタン樹脂のプレポリマーと触媒からなる二
液型ポリウレタン塗料に顔料を混合してなるウレタン樹
脂塗料を塗料の皮膜を充分に薄く塗着したことを特徴と
するモザイクガーデン構築用着色砕石。
【請求項３】火成岩、堆積岩または変成岩の何れかま
たはその組み合わせからなる比較的硬質の天然石を岩石
破砕装置により破砕して得た一定の粒度の天然石砕石の
表面に、ウレタン樹脂のプレポリマーと触媒からなる二
液型ポリウレタン塗料に顔料を混合してなるウレタン樹
脂塗料を塗料の皮膜を２０μｍ〜１００μｍの厚さに塗
着したことを特徴とするモザイクガーデン構築用着色砕
石。