JP3051079U - ベルト用バックル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックルに対するベルト長さ調節端部の連結
の仕方に工夫を施した新規のベルト用バックルを提供す
る。 【解決手段】 バックル本体の後端部にベルト連結部を
設けてこれにベルトの基端を連結すると共にバックル本
体の前端部に起伏自在の操作部材を設け、この操作部材
の基端部もしくは基端寄り部の個所に、当該操作部材が
倒伏状態となったときにバックル本体の前端部裏面にベ
ルトの長さ調節端部を押し着ける銜止機能とベルト末端
部の引き抜き方向への移動を阻止する突支機能とを一緒
に、また起立状態となったときにこれ等銜止、突支機能
の解消をなす銜止兼突支部を設けて成るものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ベルトの長さ調節端部のバックルに対する連結の仕方に工夫を施し た服飾ベルト用バックル、鞄・ケース・袋物等のショルダーベルト用バックルに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の服飾ベルト、ショルダーベルト用バックルは、ベルトの末端寄 り個所に複数個のピン孔を列設し、このピン孔にバックル本体の前端部に立設し た挿止ピンを択一的に挿し止めて用いる形式であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術において述べた服飾ベルト、ショルダーベルト用バックルは、 ピン孔の崩形、切損等が起き易く、使うピン孔を位置変えしたときに前のピン孔 の不体裁が目立って好ましくない等の欠陥を有していた。

【０００４】 本考案は、上記欠陥を解消する新規のベルト用バックルを提供することを目的 とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案に係るベルト用バックルは、バックル本体の 後端部にベルト連結部を設けてこれにベルトの基端を連結すると共にバックル本 体の前端部に起伏自在の操作部材を設け、この操作部材の基端部もしくは基端寄 り部の個所に、当該操作部材が倒伏状態となったときにバックル本体の前端部裏 面にベルトの長さ調節端部を押し着ける銜止機能とベルト末端部の引き抜き方向 への移動を阻止する突支機能とを一緒に、また起立状態となったときにこれ等銜 止、突支機能の解消をなす銜止兼突支部を設けて成るものであり、 そして、ベルト基端の連結部とバックル本体の裏面間にベルトの末端を外側に 通し出すための通し出し孔部を設けて成るものである。

【０００６】

【実施例】

図１〜図４に示す第１実施例は、バックル本体１の後端部裏面にＵ字状を呈す るベルト基端連結部材２を配して当該ベルト基端連結部材２の両端を同裏面に立 設状態に固定することによって鞄のショルダーベルト１４の末端を外側に通し出 すための通し出し孔部３を形成し、また上記バックル本体１の前端部の裏面の左 右両側に先端に軸孔４を穿設された左右対の支壁５、６を立設し、これ等左右支 壁５、６の間に基端部両側に横向き支軸７、８をもつ操作部材９を配し且つ左右 支軸７、８を支壁５、６における軸孔４に回転自在に挿着して操作部材９を起伏 自在に軸承すると共に当該操作部材９の基端部をＬの字状に折曲し、このＬの字 状折曲部１０の先端縁に矩形波形状を呈する第１銜止兼突支用歯１１を一体に設 け、また操作部材９の先端部にも台形形状を呈する第２銜止兼突支用歯１２を一 体に折設することによってバックル１３を構成し、このバックル１３における上 記ショルダーベルト基端部連結部材２にショルダーベルト１４の基端部１６を二 つ折りとし且つリベット１７により止めて回転自在に連結すると共にこれとは別 個に、欠損しにくい軟質の合成樹脂材料を以て長手方向に直交する多数本の係合 凹溝１８を備えた帯状片１９をベルト１４の長さ調節端部個所の内面に係合凹溝 １８がベルト１４の長手方向中心線に交叉する向きとして且つ帯状片１９の周縁 がショルダーベルト１４に埋込まれた状態として止着したものである。

【０００７】 この第１実施例は、使用者がショルダーベルト１４の長さ調節端をバックル本 体１の裏面と第１銜止兼突支用歯１１との間に外方より押入してから続けて通し 出し孔部３に通して反対方向の外に出すと共にこの外に出た長さ調節端部２０を 引くことによってショルダーベルト１４を調度よい長さ状態としてこれを維持し 乍ら操作部材９を途中まで倒してのちに中が鍔調節端部２０への引き操作を解放 し、すると第１銜止兼突支用歯１１および第２銜止兼突支用歯１２とショルダー ベルト１４の長さ調節端部に設けた係合凹溝１８との係合により操作部材９が自 動的に最后まで倒れた突支の状態すなわちショルダーベルト１４を銜え止めた状 態とされて調度よい長さ状態を維持し、またショルダーベルト１４を外す場合に は一方の手でバックル１３を保持しておいて他方の手で長さ調節端部２０をバッ クル１３から遠くなる方向に僅かに引き、斯くするとこの引きによるショルダー ベルトの移動によって操作部材９が自動的に起き上って第１銜止兼突支用歯１１ および第２銜止兼突支用歯１２と係合凹溝１８との係合を自動的に解消し、この 解消後に長さ調節端部２０の抜き操作をなす等の用法により供するようにしたも のである。

【０００８】 図５〜図８に示す第２実施例は、バックル本体２２の後端部の裏面の左右両側 に軸孔２３を突設された左右対の支壁２４、２５を立設し、これ等左右支壁２４ 、２５の間に基端部両側に横向き支軸２６、２７をもつ取付部材２８を配し且つ 左右支軸２６、２７を支壁２４、２５における軸孔２３に回転自在に挿着して取 付部材２８を起伏自在に軸承すると共に当該取付部材２８の基端部をＬの字状に 折曲し、このＬの字状折曲部２９の先端縁に三角波形状を呈する銜止用歯３０を 一体に設け、またバックル本体２２の前端部の裏面の左右両側に先端に軸孔３１ を穿設された左右対の支壁３２、３３を立設し、これ等左右壁３２、３３の間に 基端部両側に横向き支軸３４、３５をもつ操作部材３６を配し且つ左右支軸３４ 、３５を支壁３２、３３における軸孔３１に回転自在に挿着して操作部材３６を 起伏自在に軸承すると共に当該操作部材３６の基端部をＬの字状に折曲し、この Ｌの字状折曲部３７の先端縁に矩形波形状を呈する銜止兼突支用歯３８を設ける ことによってバックル３９を構成し、このバックル３９の後端に服飾ベルト４０ の基端部を取付部材２８の起伏操作により銜え止めてバックル３９と服飾ベルト ４０を連結状態としたものであって、当該服飾ベルト４０の長さ調節端部４１の 内側には上記第１実施例と同様の、多数本の係合凹溝１８をもつ帯状片１９を止 着したものである。

【０００９】 この第２実施例は、使用者が服飾ベルト４０のウエストに回したのち当該服飾 ベルト４０の長さ調節端をバックル本体２２の裏面と銜止兼突支用歯３８の間に 外方より押入してから続けて服飾ベルト４０の連結部の内側を経て服飾ベルト４ ０の内側に出すと共にこの内側に出た長さ調節端部４１を引くことによって服飾 ベルト４０を調度よい引き絞り状態としてこれを維持し乍ら操作部材３６を途中 まで倒したのちに長さ調節端部４１への引き操作を解放し、すると銜止兼突支用 歯３８と服飾ベルト４０の長さ調節端部４１に設けた係合凹溝１８との係合によ り操作部材３６が自動的に最后まで倒れた係止の状態とされて引き絞り状態を維 持し、また服飾ベルト４０を外す場合には一方の手でバックル３９を保持してお いて他方の手で長さ調節端部４１をバックル３９から遠くなる方向に僅かに引き 、斯くするとこの引き操作による服飾ベルトの移動によって操作部材３６が自動 的に起き上って銜止兼突支用歯３８と係合凹溝１８との係止を自動的に解消し、 この解消後に長さ調節端部４１の抜き操作をなす等の用法により供するようにし たものである。

【００１０】 図９〜図１１に示す第３実施例は、バックル本体４４の後端部裏面にＵ字状を 呈する連結部材４５を配してその両端を同裏面に立設状態に固定することによっ て服飾ベルト４６の末端を外側に通し出すための通し出し孔部４７を形成すると 共に上記連結部材４５に、起伏自在な取付部材４８の倒伏操作によって服飾ベル トの基端を銜え止めて服飾ベルト４６にバックル４９を連結するための連結装置 ５０を固定し、またバックル本体４４の前端部の裏面の左右両側に先端に軸孔５ １を穿設された左右対の支壁５２、５３を立設し、これ等左右壁５２、５３の間 に基端部両側に横向き支軸５４、５５をもつ操作部材５６を配し且つ左右支軸５ ４、５５を支壁５２、５３における軸孔５１に回転自在に挿着して操作部材５６ を起伏自在に軸承すると共に当該操作部材５６の基端個所に先端縁を鋸歯状とし た銜止兼突支用爪状片部５７を起し設け、またバックル本体４４の中間部の両側 に左右対の起立片５８、５９を設け、これ等左右起立片５８、５９の先端部間に 上記操作部５６が倒し入れられたときに当該操作部材５６の先端部の両側が挟圧 されて倒し入れ状態を維持するようにすることによってバックル４９を構成し、 このバックル４９の後端に服飾ベルト４６の基端を取付部材４８の起伏操作によ り銜え止めてバックル４９と服飾ベルト４６を連結状態としたものであって、当 該服飾ベルト４６の長さ調節端部６１の内側には上記実施例と同様の、多数本の 係合凹溝１８をもつ帯状片１９を止着したものである。

【００１１】 この第３実施例は、使用者が服飾ベルト４６をウエストに回したのち当該服飾 ベルト４６の長さ調節端をバックル本体４４の裏面と予め起立状態とされている 操作部材５６の基端縁との間に外方より挿入してから続けて通し出し孔部４７に 通して反対方向の外に出すと共にこの外に出た服飾ベルト４６の長さ調節端部６ １を引くことによって服飾ベルト４６を調度よい引き絞り状態としてこれを維持 し乍ら操作部材５６を途中まで倒してのちに長さ調節端部６１への引き操作を解 放し、すると銜止兼突支用爪状片部５７の鋸歯状部と服飾ベルト４６の末端部に 設けた係合凹溝１８との係合により操作部材５６が自動的に最后まで倒れた突支 の状態すなわち服飾ベルト４６を銜え止めた状態とされ且つ操作部材５６の先端 部が左右起立片５８、５９の先端間に挟着された状態とされて上記ベルト４６の 引き絞り状態を維持し、また服飾ベルト４６を外す場合には一方の手でバックル ４９を保持しておいて他方の手で長さ調節端部６１をバックル４９から遠くなる 方向に僅かに引き、斯くするとこの引き操作による服飾ベルトの移動によって操 作部材５６が自動的に起き上って左右起立片５８、５９の先端部による操作部材 ５６の挟着および銜止兼突支用爪状片部５７の鋸歯状部と係合凹溝１８との係止 を解消し、この解消後に長さ調節端部６１の抜き取り操作をなす等の用法により 供するようにしたものである。

【００１２】 図１２〜図１４に示す第４実施例は、バックル本体６４の後端部裏面にＵ字状 を呈する連結部材６５を配してその両端を同裏面に立設状態に固定することによ ってショルダーベルト６６の長さ調節端部６７を外に通し出すための通し出し孔 部６３を形成すると共にバックル本体６４の前端部の裏面に左右対の支壁７１、 ７２を会して操作部材７３を起伏自在に軸承すると共に当該操作部材７３の基端 に外周面にギザギザ７４をもつ断面が扇形を呈する棒状の銜止兼突支用用偏心カ ム７５を固定し、またバックル本体６４の中間部の両側に左右対の起立片７６、 ７７を設け、これ等左右起立片７６、７７の先端部間に上記操作部材７３が倒し 入れられたときに当該操作部材７３の先端部の両側が挟圧されて倒し入れ状態を 維持するようにすることによってバックル６９を構成し、このバックル６９の後 端にショルダーベルト６６の基端を二つ折とし且つリベット６８により止めて連 結状態としたものであって、ベルト６６を連結状態としたものであって、ベルト ショルダー６６の長さ調節端部６７には係合凹溝１８をもつ帯状片１９を止着し たものである。

【００１３】 この第４実施例は、使用者がショルダーベルト６６の長さ調節端をバックル本 体６４の裏面と銜止用偏心カム７５との間に外方より挿入してから続けて通しだ し孔部６７に通して反対方向の外方に出すと共にこの外に出たベルト６６の長さ 調節端部６７を引くことによってベルト６６を調度よい長さ調節状態としてこれ を維持し乍ら操作部材７３を途中まで倒してのちに長さ調節端部６７への引き操 作を解放し、すると銜止兼突支用偏心カム７５のギザギザ７４とショルダーベル ト６６の長さ調節端部６７の裏面との圧接により操作部材７３が最后まで倒れた 係止の状態とされ且つ操作部材７３の先端部が左右起立片７６、７７の先端間に 挟着された状態とされて上記ショルダーベルト６６の長さ調節状態を維持し、ま たショルダーベルト６６を外す場合には一方の手でバックル６９を保持しておい て他方の手で末端部６７を僅かに引き、斯くするとこの引き操作によるショルダ ーベルトの僅かな移動によって操作部材７３が自動的に起き上って左右起立片７ ６、７７の先端部による操作部材７３の挟着および銜止兼突支用偏心カム７５の ギザギザ７４とショルダーベルト６６の長さ調節端部６７との圧接を解消し、こ の解消後に長さ調節端部６７の抜き取り操作をなす等の用法により供するように したものである。

【００１４】 本考案は、ベルトの長さ著節端部に上記係合凹溝をもつ帯状片を取付けないで 実施すること、銜止兼突支部を矩形や三角形の歯とせずにブレード状とすること ができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案に係るベルト用バックルは、上記のようにバックル本体の後端部にベル ト連結部を設けてこれにベルトの基端を連結すると共にバックル本体の前端部に 起伏自在の操作部材を設け、この操作部材の基端部もしくは基端寄り部の個所に 、当該操作部材が倒伏状態となったときにバックル本体の前端部裏面にベルトの 長さ調節端部を押し着ける銜止機能とベルト末端部の引き抜き方向への移動を阻 止する突支機能とを一緒に、また起立状態となったときにこれ等銜止、突支機能 の解消をなす銜止兼突支部を設けて成るので、使用の場合には操作部材の倒伏状 態によって機能部がベルト長さ調節端の連結状態を維持するものであって、ピン 孔および係止ピンがいらなく、これ等ピン孔、係止ピンによる上記欠陥を完全に 解消できるものであり、の請求項２に係るベルト用バックルは、ウエストに回し 止めたときに当該ベルトの長さ調節端部が外側に出た状態となって使い易い等の 実用的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示す一部切截背面図である。

【図２】同じく操作部材を示す斜視図である。

【図３】図１Ａ−Ａ線に沿う断面図である。

【図４】図１Ｂ−Ｂ線に沿う断面図である。

【図５】第２実施例を示す一部切截背面図である。

【図６】図５Ｃ−Ｃ線に沿う断面図である。

【図７】図５Ｄ−Ｄ線に沿う断面図である。

【図８】図５Ｅ−Ｅ線に沿う断面図である。

【図９】第３実施例を示す一部切截背面図である。

【図１０】図９Ｆ−Ｆ線に沿う断面図である。

【図１１】図９Ｇ−Ｇ線に沿う断面図である。

【図１２】第４実施例を示す一部切截背面図である。

【図１３】同じく操作部材を示す斜視図である。

【図１４】図１２ＨーＨに沿う断面図である。

【符号の説明】

１ 、２２、４４、６４ バックル本体 ２、４５、６５ 連結部材 ３、４７、６２ 通し出し用孔 ４、２２、３１、５１ 軸孔 ５、６、２４、２５、３２、３３、５２、５３、７１、
７２ 支壁 ７、８、２６、２７、３４、３５、３５、５４、５５
支軸 ９、３６、５６、７３ 操作部材 １０、２９、３７ Ｌの字状折曲部 １１、１２、３０、３８ 銜止兼突支用歯 １３、３９、４９、６９ バックル １４、４０、４６、６６ ベルト １６ 基端部 １７ リベット １８ 係合凹溝 １９ 帯状片 ２０、４１、６１、６７ 長さ調節端部 ２８、４８、６８ 取付部材 ５０、７０ 連結装置 ５８、５９、７６、７７ 起立片 ７４ ギザギザ ７５ 銜止兼突支用偏心カム

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バックル本体の後端部にベルト連結部を
   設けてこれにベルトの基端を連結すると共にバックル本
   体の前端部に起伏自在の操作部材を設け、この操作部材
   の基端部もしくは基端寄り部の個所に、当該操作部材が
   倒伏状態となったときにバックル本体の前端部裏面にベ
   ルトの長さ調節端部を押し着ける銜止機能とベルト末端
   部の引き抜き方向への移動を阻止する突支機能とを一緒
   に、また起立状態となったときにこれ等銜止、突支機能
   の解消をなす銜止兼突支部を設けて成ることを特徴とす
   るベルト用バックル。
2. 【請求項２】 ベルト基端の連結部とバックル本体の裏
   面間にベルトの末端を外側に通し出すための通し出し孔
   部を設けて成ることを特徴とする請求項１記載のベルト
   用バックル。