JP3050044U - 洗浄用手袋 - Google Patents

洗浄用手袋

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JP3050044U
JP3050044U JP1997011178U JP1117897U JP3050044U JP 3050044 U JP3050044 U JP 3050044U JP 1997011178 U JP1997011178 U JP 1997011178U JP 1117897 U JP1117897 U JP 1117897U JP 3050044 U JP3050044 U JP 3050044U
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glove
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cleaning
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JP1997011178U
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俊行 田中
滋晃 田中
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田中繊維工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表目と裏目とを有するニット編み物からなる手
袋の形状をした洗浄用手袋であって、前記ニットの表目
はアクリル系繊維を用いた紡績糸で構成され、前記ニッ
トの裏目は疎水性繊維糸で構成され、かつ前記手袋はミ
トン形状に形成されていることにより、洗剤の使用を必
要とせず、繰り返し使用できる洗浄用手袋を提供する。 【解決手段】よこ編み機を用いて、表目になる糸として
アクリル系繊維紡績糸(バルキー糸)をヤーンフィーダ
から供給し、裏目になる糸としてポリエステルウーリー
加工糸を用いてヤーンフィーダーから供給し、シームレ
ス手袋を編成する。手首部にはニットの裏目に弾性繊維
であるポリウレタン繊維を挿入し、末端部を内側に折り
込んで縫製する。アクリル系繊維は吸油性があり、表面
凹凸もあるので、油で汚れた食器や茶渋の付いた食器も
水洗だけで清浄化できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案が属する技術分野】
本考案は、炊事用に用いるための洗浄用手袋に関する。さらに詳しくは、通常 の使用方法においては、洗剤の使用を必要とせず、繰り返し使用できる洗浄用手 袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
炊事用に用いる洗浄用具としては、通常スポンジやナイロンたわしに洗浄剤( 洗剤)をしみ込ませて食器などを洗浄することが通常行われている。しかしなが ら、洗浄剤は界面活性剤であり、水とともに流すと河川や湖、ひいては海を汚し 、地球環境を汚染する原因となる。そのため、生物分解しやすい洗浄剤が提案さ れているが、本質的な解決策にはなっていない。
【0003】 一方、洗浄剤は皮膚を痛め、肌荒れの原因ともなるものである。これを解決す るため、防水手袋の表面にスポンジを積層させたり2重にして用いる洗浄具が提 案されている(実開昭62−143464号公報、特開平7−284467号公 報、実用新案登録第3032321号公報)。しかしながらこれらの従来の提案 も洗剤を使用する点においては同一であり、地球環境の汚染防止の本質的な解決 策にはなっていない。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、前記従来の問題を解決するため、洗剤の使用を必要とせず、繰り返 し使用できる洗浄用手袋を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本考案の炊事用に用いるための洗浄用手袋は、表目 と裏目を有するニット編み物からなる手袋の形状をした洗浄用手袋であって、前 記ニットの表目はアクリル系繊維を用いた紡績糸で構成され、前記ニットの裏目 は疎水性繊維糸で構成され、かつ前記手袋はミトン形状に形成されていることを 特徴とする。 前記において、ミトン形状の手袋とは、指部が2つであり親指と他4本の指を まとめて入れる手袋のほか、指部が3つであり親指と他の任意の指を分けて入れ る手袋をいう。ミトン形状の手袋であれば、手袋が水に濡れても脱着が容易にで きる。また、ニット編み物を用いたことにより、編み目が洗浄効果を上げる利点 がある。ニットはコスト的に有利であるという利点もある。また、ニットの表目 がアクリル系繊維を用いた紡績糸で構成されていることにより、アクリル系繊維 は吸油性があり洗浄作用に優れるうえ、紡績糸を用いているので嵩高性が高く洗 浄作用に優れる。さらにアクリル系繊維は表面がミクロな凸凹構造を有している ものも多く、この凸凹が汚染物質を除去しやすく、この結果、洗剤を使用しなく ても洗浄効果を上げる利点がある。また、ニットの裏目は疎水性繊維糸で構成さ れているので、水に濡れても形態安定性が良い。アクリル系繊維だけでは、水に 濡れると腰がなくなったり伸びたりして形態安定性が悪くなる。本考案の炊事用 に用いるための洗浄用手袋は、例えば手袋を編むよこ編み機を用いて表目と裏目 を形成して編成することができる。
【0006】 前記手袋においては、ニットの裏目の疎水性繊維糸としては、ポリエステル繊 維、ナイロン繊維、ポリプロピレン等のオレフィン繊維を使用することができる が、中でも形態安定性と水に濡れた感触の良さから、ポリエステルフィラメント のウーリー加工糸が好ましい。このウーリー加工糸は、フィラメント糸を加熱仮 撚加工することにより得ることができる。
【0007】 前記手袋においては、ミトン形手袋の手首部の裏目に弾性繊維が挿入され、末 端部が内側に折り込まれて縫製され、前記縫製された末端部が手首のくるぶしの 全部にかからない程度の長さに形成されていることが好ましい。弾性繊維が挿入 されていると、水に濡れても伸びることがなく、手首部にフィットする。また、 末端部が手首のくるぶしにかからない程度であると、手袋が水に濡れても衣服の 袖を濡らすことがなく都合が良い。
【0008】 前記手袋においては、表目のアクリル系繊維を用いた紡績糸及び/又は裏目の 疎水性繊維糸に、抗菌加工が施されてなることが好ましい。炊事用具として衛生 的だからである。抗菌加工としては、例えば銅、亜鉛、銀などの抗菌材金属をポ リマーに練り込んだり、抗菌材を繊維の表面に後加工により付着したものなどを 使用できる。
【0009】 前記手袋においては、アクリル系繊維が、表面にミクロボイドを有することが 好ましい。このようなミクロボイド構造は、湿式紡糸によりポリマー中の溶媒を 除去することにより形成することができる。繊維表面にミクロボイド構造が存在 すると、さらに洗浄効果は上がる。
【0010】 前記手袋においては、アクリル系繊維糸が、バルキー繊維糸であることが好ま しい。水に濡れた場合でも嵩高性を失わないからである。バルキー繊維糸は、例 えば40%くらいの潜在収縮力をもつ繊維と、収縮性の低い繊維を混紡して紡績 糸とし、これに熱を加えて捲縮を起こさせた糸である。収縮性の低い繊維がクリ ンプを発現してバルキー糸となる。
【0011】 以上説明した通り、本考案の炊事用に用いるための洗浄用手袋は、ニット編み 物からなる手袋の形状をした洗浄用手袋であって、前記ニットの表目はアクリル 系繊維を用いた紡績糸で構成され、前記ニットの裏目は疎水性繊維糸で構成され 、かつ前記手袋はミトン形状に形成されていることにより、洗剤の使用を必要と せず、繰り返し使用できる洗浄用手袋を提供できる。アクリル系繊維は吸油性が あり、表面凹凸もあるので、油で汚れた食器や茶渋の付いた食器も水洗だけで清 浄化できる。
【0012】
【考案の実施の形態】
次に本考案の実施の形態を図面とともに説明する。図1は本考案の一実施形態 のミトン形状の手袋1であり、親指袋部2と、他4本の指をまとめて入れる袋部 3と、手首部4で形成されている。手首部4は、ニットの裏目に弾性繊維が挿入 され、末端部が内側に折り込まれて縫製され、前記縫製された末端部5が手首の くるぶしにかからない程度の長さに形成されている。
【0013】 次に図2は本考案の別の実施形態のミトン形状の手袋6であり、親指袋部7と 、人差し指と中指を入れる袋部8と、薬指と小指を入れる袋部9と、手首部10 で形成されている。手首部10は前記同様、ニットの裏目に弾性繊維が挿入され 、末端部が内側に折り込まれて縫製され、前記縫製された末端部11が手首のく るぶしにかからない程度の長さに形成されている。
【0014】 次に編み目の構造を図3を用いて説明する。図3は本考案で用いるよこ編みの 編み目の基本構造図である。図3においては、糸の配置を分かりやすく説明する ため、黒色の糸と白色の糸とを区別して示しているが、実際はこのように区別さ れているとは限らない。本考案では表目と裏目を形成する。図3の編み目の構造 において、表面側を表目、裏面側を裏目とすると、表目に位置するようにアクリ ル系繊維紡績糸を配置し、裏目に位置するように例えばポリエステルウーリー加 工糸を配置する。具体的には糸を編み針に供給する際に、ヤーンフィーダ(糸供 給器)を用いて2本の糸が表糸と裏糸になるように並列して供給することにより 、編成できる。また、本考案の手袋は、よこ編み機を用いて編成することができ 、手首部の折り返しの縫製を除いてはとくに縫製を必要としない。
【0015】
【実施例】
以下実施例を用いてより具体的に説明する。 (実施例1) よこ編み機(島精機社製、全自動シームレス手袋編み機)を用いて、表目にな る糸としてアクリル系繊維紡績糸(バルキー糸)、毛糸番手:14番を単糸使い でヤーンフィーダから供給し、裏目になる糸としてポリエステルウーリー加工糸 (フィラメント数:48本、トータル繊度:150デニール)を2本用いてヤー ンフィーダーから供給し、シームレス手袋を編成した。また、手首部にはニット の裏目に弾性繊維であるポリウレタン繊維を挿入し、末端部を内側に折り込んで 縫製した。得られた手袋は図1に示す通りであり、フライス組織の編み物のコー スは19/インチ、ウェールは13/インチ、重量は14g/枚であった。また 、得られた手袋のサイズは、偏平にして置いたとき、薬指の先端部に相当する部 分から手首の末端部までの長さが16cm、他4本の指をまとめて入れる袋部3 の幅が9.5cm、親指袋部2の幅が2.8cm、手首部4の幅が8.8cmで あった。
【0016】 このようにして得られたミトン型手袋を実際に家庭の炊事の洗浄具として使っ てみたところ、洗剤なし、水洗いのみで食後の油気のある食器が十分に綺麗にな った。また湯飲み茶碗なども洗剤なしで茶渋は綺麗に落ちた。また手首の部分が 短いので、腕の濡れる部分が少なくて済み、使いやすいものであった。洗浄具と して使用した後は、水洗いして軽く絞り干しておくだけで、乾燥も早かった。こ のように繰り返し使用し、時々洗濯機で洗濯することにより、長期間使用するこ とができた。
【0017】 (実施例2) 実施例1において、アクリル繊維として抗菌性を付与した繊維糸(「エルマー ノ」(商品名)、東邦レーヨン社製)を用いた以外は実施例1と同様に手袋を作 成した。
【0018】 このようにして得られたミトン型手袋を実際に家庭の炊事の洗浄具として使っ てみたところ、実施例1と同様に洗剤なし、水洗いのみ食後の油気のある食器が 十分に綺麗になった。また湯飲み茶碗なども洗剤なしで茶渋は綺麗に落ちた。ま た手首の部分が短いので、腕の濡れる部分が少なくて済み、使いやすいものであ った。洗浄具として使用した後は、水洗いして軽く絞り干しておくだけで、乾燥 も早かった。このように繰り返し使用し、時々洗濯機で洗濯することにより、長 期間使用することができた。そのうえ抗菌性を付与したので、衛生的であった。
【0019】
【考案の効果】
以上説明した通り、本考案の炊事用に用いるための洗浄用手袋は、表目と裏目 とを有するニット編み物からなる手袋の形状をした洗浄用手袋であって、前記ニ ットの表目はアクリル系繊維を用いた紡績糸で構成され、前記ニットの裏目は疎 水性繊維糸で構成され、かつ前記手袋はミトン形状に形成されていることにより 、洗剤の使用を必要とせず、繰り返し使用できる洗浄用手袋を提供できる。アク リル系繊維は吸油性があり、表面凹凸もあるので、油で汚れた食器や茶渋の付い た食器も水洗だけで清浄化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態のミトン形状の手袋の側面
図である。
【図2】本考案の別の実施形態のミトン形状の手袋の側
面図である。
【図3】本考案の一実施形態のよこ編みの編み目の基本
構造図である。
【符号の説明】
1,6 手袋 2,7 親指袋部 3,8 他の指を入れる袋部 4,10 手首部 5,11 手首部の末端部

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表目と裏目を有するニット編み物からな
    る手袋の形状をした洗浄用手袋であって、前記ニットの
    表目はアクリル系繊維を用いた紡績糸で構成され、前記
    ニットの裏目は疎水性繊維糸で構成され、かつ前記手袋
    はミトン形状に形成されていることを特徴とする炊事用
    に用いるための洗浄用手袋。
  2. 【請求項2】 ニットの裏目の疎水性繊維糸が、ポリエ
    ステルフィラメントのウーリー加工糸である請求項1に
    記載の洗浄用手袋。
  3. 【請求項3】 ミトン形手袋の手首部の裏目に弾性繊維
    が挿入され、末端部が内側に折り込まれて縫製され、前
    記縫製された末端部が手首のくるぶしの全部にかからな
    い程度の長さに形成されている請求項1に記載の洗浄用
    手袋。
  4. 【請求項4】 表目のアクリル系繊維を用いた紡績糸及
    び/又は裏目の疎水性繊維糸に、抗菌加工が施されてな
    る請求項1に記載の洗浄用手袋。
  5. 【請求項5】 アクリル系繊維が、表面にミクロボイド
    を有する請求項1に記載の洗浄用手袋。
  6. 【請求項6】 アクリル系繊維糸が、バルキー繊維糸で
    ある請求項1に記載の洗浄用手袋。
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