JP3049775B2 - 投影露光装置及び方法、並びに素子製造方法 - Google Patents

投影露光装置及び方法、並びに素子製造方法

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JP3049775B2 JP2408094A JP40809490A JP3049775B2 JP 3049775 B2 JP3049775 B2 JP 3049775B2 JP 2408094 A JP2408094 A JP 2408094A JP 40809490 A JP40809490 A JP 40809490A JP 3049775 B2 JP3049775 B2 JP 3049775B2
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    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体等の回路パター
ン又は液晶表示素子のパターン等の転写に使用される投
影型露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体等の回路パターン形成には、一般
にフォトリソグラフ技術と呼ばれる工程が必要である。
レチクル(マスク)上のパターンをウェハ等の試料基板
上に転写する方法が採用されている。試料基板上には感
光性のフォトレジストが塗布されており、照射影像、即
ちレチクルパターンの透過部形状に応じて、フォトレジ
ストに回路パターンが転写される。そして、投影型露光
装置では、レチクル上に描画された転写すべき回路パタ
ーンが、投影光学系を介して試料基板(ウェハ)上に投
影、結像される。
【0003】図5は、上述の従来の投影光学系を示し、
照明光束L50は、レチクルパターン14のフーリエ変
換相当面もしくはその共役面に設けられたほぼ円形の開
口絞り9aにより照明光学系もしくは投影光学系15の
光軸AXを中心とする円形領域内を通る光束L51とな
ってコンデンサーレンズ12を介してレチクルパターン
14を照射する。こうしてレチクル13のレチクルパタ
ーン14を通過した照明光は、投影光学系15を介して
ウェハ17のレジスト層に結像される。ここで、光束を
表す実線は1点から出た光の主光線を表している。
【0004】このとき照明光学系の開口数と投影光学系
15のレチクル側開口数の比、所謂σ値は開口絞り(例
えば開口絞り9aの開口径)により決定され、その値は
0.3〜0.6程度が一般的である。照明光L51はレ
チクル13にパターニングされたレチクルパターン14
により回折され、レチクルパターン14からは0次回折
光D0 ,+1次回折光DP ,−1次回折光Dm が発生す
る。夫々の回折光(D0 ,DP ,Dm )は投影光学系1
5により集光されウェハ(試料基板)17上に干渉縞を
発生させる。この干渉縞がレチクルパターン14の像で
ある。
【0005】このとき0次回折光D0 と±1次回折光D
P ,Dm のなす角θ(レチクル側)はsinθ=λ/P
(λ:露光波長、P:パターンピッチ)により決まる。
パターンピッチが微細化するとsinθが大きくなり、
sinθが投影光学系15のレチクル側開口数(N
R )より大きくなると±1次回折光DP ,Dm は投影
光学系15の瞳面16を透過できなくなる。
【0006】このときウェハ17上には0次回折光D0
のみしか到達せず干渉縞は生じない。つまりsinθ>
NAR となる場合にはパターン14の像は得られず、パ
ターン14をウェハ17上に転写することができなくな
ってしまう。以上のことから、今までの露光装置におい
ては、sinθ=λ/P≒NAR となるピッチPは次式
で与えられていた。 P≒λ/NAR (1) 最小パターンサイズはピッチPの半分であるから、最小
パターンサイズは、0.5×λ/NAR 程度となるが、
実際のフォトリソグラフィーにおいてはウェハの湾曲、
プロセスによるウェハの段差等の影響、又はフォトレジ
スト自体の厚さのために、ある程度の焦点深度が必要と
なる。このため、実用的な最小解像パターンサイズは、
k×λ/NAとして表される。ここでkはプロセス定数
と呼ばれ0.6〜0.8程度となる。レチクル側開口数
NAR とウェハ側開口数NAW との比は、投影光学系の
結像倍率と同じであるので、結像倍率を1/5とした時
のレチクル上における最小解像パターンサイズはk×λ
/NAR 、ウェハ上における最小解像パターンサイズは
k×λ/NAW =k×λ/5NAR となる。
【0007】従って、より微細なパターンを転写するた
めには、より短い波長の露光光源を使用するか、或いは
より開口数の大きな投影光学系を使用するかを選択する
必要があった。もちろん、波長と開口数の両方を最適化
する努力も考えられる。また、レチクルの回路パターン
の透過部分のうち、特定の部分からの透過光の位相を他
の透過部分からの透過光の位相よりπだけずらす、所謂
位相シフトレチクルが特公昭62−50811号公報等
で提案されている。この位相シフトレチクルを使用する
と従来よりも、より微細なパターンの転写が可能とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
露光装置においては、照明光源を現在より短波長化する
ことは、透過光学部材として使用可能な適当な光学材料
が存在しない等の理由により困難であった。短波長の光
の透過率が高い石英をレチクルブランクとして使用した
としても、波長200nm以下では、透過率が低下して
くる。
【0009】また投影光学系の開口数は、現状でも既に
理論的限界に近く、これ以上の大開口化はほぼ望めない
状態であった。また、もし現状以上の大開口化が可能で
あるとしても、±λ/2NA2 で表される焦点深度は開
口数の増加に伴って急激に減少し、実使用に必要な焦点
深度がますます少なくなるという問題が顕著になってく
る。
【0010】一方、位相シフトレチクルについては、そ
の製造工程が複雑であり、従ってコストも高く、また検
査及び修正方法も未だ確立されていないなど多くの問題
が残されており、昨今の早急な微細化要求に確実に対応
できるか不安視されている。本発明は上記問題点に鑑み
てなされたもので、通常のレチクルを使用して高解像
度、且つ大焦点深度が得られる投影型露光装置の実現を
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、光源(1)か
らの照明光をマスク(13)に照射する照明光学系と、
照明光を基板(17)上に投射する投影光学系(15)
とを備え、照明光の照射によってマスクのパターン(1
4)を基板上に転写する投影露光装置に関するものであ
る。そして、パターンが互いに交差する第1及び第2方
向(X及びY方向)に沿って延びるとき、照明光学系内
のパターンに対するフーリエ変換面(瞳面9)上での照
明光の光量分布を、照明光の照射によってパターンから
発生する0次回折光、0次回折光を中心として第1方向
に分布する高次回折光の1つ、及び0次回折光を中心と
して第2方向に分布する高次回折光の1つが、投影光学
系の瞳面(16)上でその光軸(AX)からほぼ等距離
に分布するように、照明光学系の光軸から偏心した所定
領域(例えば中心位置Lαのファイバー射出部に相当)
内で高める光学部材(7)を設けることとした。このた
め、高解像度かつ大焦点深度でパターンを基板上に転写
することが可能となっている。ここで、従来の投影露光
装置では、マスク(レチクル)に対する入射光の入射角
及び方向の範囲は、垂直(光軸方向)を中心とする円形
の領域内に限定されていた。これに対して本発明の投影
露光装置では、特に照明光学系内のフーリエ変換面(瞳
面)上での照明光の光量分布を照明光学系の光軸から偏
心した複数の領域内でそれぞれ高める、換言すればフー
リエ変換面上でその光軸外に複数の2次光源を形成する
ものとすると、第4図に示す如く、照明光は光束分割部
材7へ入射部7iから入射し、複数の光束に分割され、
射出部7a、7bより射出される(L40a,L40
b)。このとき、射出部7a、7bはそれぞれレチクル
パターン14のフーリエ変換面(瞳面)9近傍に配置さ
れており、フーリエ変換面内において射出部7a、7b
の位置を照明光学系もしくは投影光学系の光軸AXと垂
直な方向に移動させることにより、フーリエ変換面内で
の光量分布をほぼ任意に制御可能である。また、フーリ
エ変換面における面内方向での光軸AXを中心とした各
光量分布の夫々の重心位置は、レチクル13に入射する
光束の入射角度や方向を決定するので、本発明における
投影露光装置においては、レチクル13に入射する照明
光束の入射角度ψ、入射方向をほぼ任意に制御すること
が可能である。また、本発明による投影露光装置を用い
た素子製造方法では、回路パターン形成のフォトリソグ
ラフィ工程で微細な半導体素子などを製造することがで
きる。さらに、本発明による投影露光方法は、照明光学
系を通して光源(1)からの照明光をマスク(13)に
照射するとともに、投影光学系(15)を介して照明光
で基板(17)を露光するものである。そして、パター
ンが互いに交差する第1及び第2方向(X及びY方向)
に沿って延びるとき、照明光学系内のパターンに対する
フーリエ変換面(瞳面9)上での照明光の光量分布を、
照明光の照射によってパターンから発生する0次回折
光、0次回折光を中心として第1方向に分布する高次回
折光の1つ、及び0次回折光を中心として第2方向に分
布する高次回折光の1つが、投影光学系の瞳面(16)
上でその光軸(AX)からほぼ等距離に分布するよう
に、照明光学系の光軸から偏心した所定領域(例えば中
心位置Lαのファイバー射出部に相当)内で高めること
とした。このため、高解像度かつ大焦点深度でパターン
を基板上に転写することが可能となっている。
【0012】
【作 用】レチクル(マスク)上に描画された回路パタ
ーン14は、一般に周期的なパターンを多く含んでい
る。従って、射出部7a,7bから射出され、コンデン
サーレンズ12を介した照明光L41a,L41bが照
射されたレチクルパターン14からは、0次回折光成分
0 及び±1次回折光成分DP ,Dm 、及びさらに高次
の回折光成分がパターンの微細度に応じた方向に発生す
る。ここでも、光束を表す実線は1点からでた光の主光
線を表している。まず照明光束L41bによる回折光に
ついて説明する。
【0013】図4のごとく照明光束L41b(主光線)
が光軸AXに対して角度ψだけ傾いた角度でレチクルに
入射するから、発生した各次数の回折光成分も垂直に照
明された場合に比べ、傾き(角度ずれ)をもってレチク
ルパターン14より発生する。照明光L41bはレチク
ルパターン14により回折され光軸AXに対してψだけ
傾いた方向に進む0次回折光成分D0 , 0次回折光成分
0 に対してθP だけ傾いた方向に進む+1次回折光成
分DP ,及び0次回折光成分D0 に対してθm だけ傾い
て進む−1次回折光成分Dm を発生する。ここで、照明
光L41bは両側テレセントリックな投影光学系15の
光軸AXに対して角度ψだけ傾いてレチクルパターン1
4に入射するので、0次回折光成分D0 もまた投影光学
系の光軸AXに対して角度ψだけ傾いた方向に進行す
る。
【0014】従って、+1次光回折光成分DP は光軸A
Xに対してθP +ψの方向に進行し、−1次回折光成分
m は光軸AXに対してθm −ψの方向に進行する。こ
のとき回折角θP ,θm は夫々、 sin(θP +ψ)−sinψ=λ/P (2) sin(θm −ψ)+sinψ=λ/P (3) である。
【0015】ここでは、+1次回折光成分DP ,−1次
回折光成分Dm の両方が投影光学系15の瞳面16を通
過しているものとする。レチクルパターン14の微細化
に伴って回折角が増大すると先ず、角度θP +ψの方向
に進行する+1次回折光成分DP が投影光学系15の瞳
面16を透過できなくなる。すなわちsin(θP
ψ)>NAR の関係になってくる。しかし照明光L41
bが光軸AXに対して傾いて入射しているため、このと
きの回折角でも−1次回折光Dm は、投影光学系15を
通過可能となる。すなわちsin(θm −ψ)<NAR
の関係になる。
【0016】従って、ウェハ17上には0次回折光成分
0 と−1次回折光成分Dm の2光束による干渉縞が生
じる。この干渉縞はレチクルパターン17の像であり、
レチクルパターン14が1:1のラインアンドスペース
のとき、約90%のコントラストとなって、ウェハ17
上に塗布されたレジストにレチクルパターン14の像を
パターニングすることが可能となる。
【0017】このときの解像限界は、 sin(θm −ψ)=NAR (4) となるときであり、従って、NAR +sinψ=λ/P P=λ/(NAR +sinψ) (5) が転写可能な最小パターンのレチクル側でのピッチであ
る。
【0018】一例として今sinψを0.5×NAR
度に定めるとすれば、転写可能なレチクル上の最小ピッ
チは、 P=λ/(NAR +0.5×NAR ) =2λ/3NAR (6) となる。
【0019】一方、図5に示す照明光の瞳面16上での
光量分布が投影光学系16の光軸AXを中心とする円形
領域内である従来の露光装置の場合、解像限界は(1)
式に示したようにP≒λ/NAR であった。従って、従
来の露光装置より高い解像度が実現できることがわか
る。次に、レチクルパターン14に対して特定の入射方
向と入射角で露光光を照射して、0次回折光成分と1次
回折光成分とを用いてウェハ上に結像パターン形成方法
によって、焦点深度も大きくなる理由について説明す
る。
【0020】図4のようにウェハ17が投影光学系15
の焦点位置に一致している場合には、レチクルパターン
14中の1点を出てウェハ上の1点に達する各回折光
は、投影光学系15のどの部分を通るものであっても全
て等しい光路長を有する。このため従来のように0次回
折光成分が投影光学系15の瞳面16のほぼ中心(光軸
近傍)を貫通する場合でも、0次回折光成分とその他の
回折光成分とで光路長は相等しく、相互の波面収差も零
である。しかし、ウェハ17が投影光学系15の焦点位
置に一致していないデフォーカス状態の場合、斜めに入
射する高次の回折光の光路長は光軸近傍を通る0次回折
光に対して焦点前方(投影光学系15から遠ざかる方)
では短く、焦点後方(投影光学系15に近づく方)では
長くなり、その差は入射角の差に応じたものとなる。従
って、0次、1次、…の各回折光は相互に波面収差を形
成して焦点位置の前後におけるボケを生じることとな
る。
【0021】前述のデフォーカスによる波面収差は、ウ
ェハ17の焦点位置からのずれ量をΔF、各回折光がウ
ェハ17に入射するときの入射角θw の正弦をr(r=
sinθw )とすると、ΔFr2 /2で与えられる量で
ある(このときrは各回折光の瞳面16での光軸AXか
らの距離を表す。)。従来の図5に示した投影型露光装
置では、0次回折光成分D0 は光軸AXの近傍を通るの
で、r(0次)=0となり、一方、±1次回折光成分D
P ,Dm は、r(1次)=Mλ/Pとなる(Mは投影光
学系の倍率)。従って、0次回折光成分D0 と±1次回
折光成分DP ,Dm のデフォーカスによる波面収差は、
ΔF・M2 (λ/P)2 /2となる。
【0022】一方、本発明における投影型露光装置で
は、図4に示すように0次回折光成分D0 は、光軸AX
から角度ψだけ傾いた方向に発生するから、瞳面19に
おける0次回折光成分D0 の光軸AXからの距離は、r
(0次)=Msinψである。一方、−1次回折光成分
m の瞳面16における光軸AXからの距離は、r(−
1次)=Msin(θm −ψ)となる。このとき、si
nψ=sin(θm −ψ)となれば、0次回折光成分D
0 と−1次回折光成分Dm のデフォーカスによる相対的
な波面収差は零となり、ウェハ17が焦点位置より光軸
方向に若干ずれてもパターン14の像ボケは従来程大き
く生じないことになる。即ち、焦点深度が増大すること
になる。
【0023】また、(3)式のようにsin(θm
ψ)+sinψ=λ/Pであるから、照明光束L41b
のレチクル13への入射角ψをピッチPのパターンに対
して、sinψ=λ/2Pの関係にすれば、焦点深度を
極めて増大させることが可能である。照明光L41aに
ついても同様に考えて、+1次光DP1は光軸AXに対し
てθ P1−ψの方向に進行し、−1次回折光Dm1 は光軸
AXに対してθm1+ψの方向に進行する。D01は0次回
折光を表している。
【0024】このときθP1, θm1はそれぞれ sin(θm1+ψ)−sin ψ=λ/P (7) sin(θP1−ψ)+sin ψ=λ/P (8) であり、解像限界はsin(θP1−ψ)=NAR のとき
である。従って、照明光L41bの場合と同様に(5)
式に示すパターンピッチが転写可能なパターンの最小ピ
ッチとなる。照明光L41aとL41bとを同じ入射角
で光軸に対して対称にレチクル13に入射させることに
より投影光学系の光軸に対して光量重心が偏らないよう
にすることが可能である。このため、ウェハー17のデ
フォーカスに伴う位置ずれ(いわゆるテレセンずれ)を
防止することができる。
【0025】以上本発明によれば、解像度向上の効果は
位相シフトレチクルに匹敵するものがありながら、従来
のレチクルがそのまま使用でき、従来のレチクル検査技
術もそのまま踏襲することができる。更に位相シフトレ
チクルを使用すると、焦点深度が増大する効果が得られ
るが、本発明においても、デフォーカスによる波面収差
の影響を受けにくく、従って深い焦点深度が得られる。
【0026】
【実施例】本発明の第1の実施例について図面を参照に
して説明する。図1は本発明の実施例に好適な投影型露
光装置(ステッパー)の全体構成の概略を示す平面図で
ある。水銀ランプ等の輝線ランプよりなる光源1より射
出された照明光は、楕円鏡2の第2焦点f0 に集光した
後、ミラー3により反射され、リレーレンズ系4を透過
して、フライアイレンズ5に入射する。
【0027】フライアイレンズ5を射出した照明光は、
リレーレンズ6により光束分割部材7の入射部7iに所
定の開口数(NA)に調整されて入射する。入射部7i
より光分割部材7に入射した照明光束は複数の光束に分
割され、レチクルパターン14のフーリエ変換相当面
(照明光学系の瞳面)9近傍に光軸AXから偏心した位
置に配置された複数の射出部7a、7bより射出され
る。射出部7a、7bより射出された照明光L41c、
L41dは、コンデンサーレンズ10、12、ミラー1
1を介してレチクル13を照明する。ここで、フーリエ
変換相当面9近傍には、射出部7a,7bから射出され
る光束(2次光源像からの光束)のみが形成され、レチ
クルパターン14を照明する照明光は特定の入射角(複
数)を持つものに制限される。また、光束分割部材7と
しては、光ファイバー束等の光導波部材等を使用するも
のとする。また、射出部7a、7bの射出面に、拡散板
等の光散乱部材や、開口を制限する開口絞りを設けても
良い。
【0028】こうして照明されたレチクル13上のレチ
クルパターン14を透過回折した回折光は、投影光学系
15により集光結像され、ウェハー17上に、レチクル
パターン14の像を形成する。レチクル13、及びレチ
クルパターン14に入射する照明光L41c,L41d
の入射角は、光軸に垂直な面内での射出部7a、7bの
光軸AXからの位置により決定される。このため、上記
面内での射出部7a,7bの位置を調整するための可動
部材8a、8bにより、射出部7a、7bはそれぞれ独
立に移動可能である。ところで、図1には装置を統括制
御する主制御系50と、レチクル13が投影光学系15
の直上に搬送される途中でレチクルパターン14の脇に
形成された名称を表すバーコードBCを読み取るバーコ
ードリーダ52と、オペレータからのコマンドやデータ
を入力するキーボード54と、ファイバーの射出端7
a,7bを動かす可動部材8a,8bの駆動系(モー
タ,ギャトレン等)56が設けられている。主制御系5
0内には、このステッパーで扱うべき複数枚のレチクル
の名称と、各名称に対応したステッパーの動作パラメー
タとが予め登録されている。そして、主制御系50はバ
ーコードリーダ52がレチクルバーコードBCを読み取
ると、その名称に対応した動作パラメータの1つとし
て、予め登録されているファイバーの射出端7a,7b
の移動位置(瞳共役面内の位置)の情報を、駆動系56
に出力する。これによって各ファイバーの射出端7a,
7bは図4で説明したように位置調整される。以上の動
作は、キーボード54からオペレータがコマンドとデー
タを主制御系50へ直接入力することによっても実行で
きる。
【0029】次にファイバー射出端を可動する可動部の
実施例を図2及び図3を用いて説明する。図2は図1同
様光軸に垂直な方向から見た断面図であり、図3は光軸
方向から見た平面図を表わす。ここでは、瞳面上に任意
の光量分布を作成する手段として4個のファイバー射出
端7a,7b,7c,7dを使用するものとし、夫々の
ファイバー射出端を光軸AXから偏心した離散的な位置
であり、かつ、光軸AXからほぼ等距離に配置する。さ
て、図2、図3において、ファイバー射出端7a,7
b,7c,7dは支持棒81a,81b,81c,81
dを介して可動部材8a,8b,8c,8dに含まれる
モータ及びギア等の駆動素子により光軸に垂直な方向に
伸縮可能となっている。また、可動部材8a,8b,8
c,8d自体も固定ガイド8eに沿って光軸を中心とし
た円周方向に可動であり、従って個々のファイバー射出
端7a,7b,7c,7dは光軸AXと垂直な面内方向
に、それぞれ独立に可動となっている。
【0030】つまり、任意の位置(ただし互いに重なら
ない位置)に、独立に移動することが可能である。図
2、及び図3に示したファイバー射出端7a,7b,7
c,7dの各位置(光軸AXと垂直な面内での位置)
は、転写すべきレチクルパターンに応じて決定(変更)
されるのが良い。この場合の位置決定方法は作用の項で
述べたとおり、各ファイバー射出端7a,7b,7c,
7dからの照明光束が転写すべきパターンの微細度(ピ
ッチ)に対して最適な解像度、及び焦点深度の向上の効
果を得られるようにレチクルパターンに入射する位置
(入射角ψ)とすればよい。
【0031】次に射出部の位置決定の具体例を、図6、
図7、図8(A)、(B)、図9、図10(A)、
(B)を用いて説明する。図6は射出部7a、7bの射
出面からレチクルパターン14までの部分を模式的に表
わす図であり、射出面がレチクルパターン14のフーリ
エ変換面9と一致している。またこのとき両者をフーリ
エ変換の関係とならしめるレンズ、またはレンズ群を、
一枚のレンズ12として表わしてある。さらに、レンズ
12の射出面側主点から射出面までの距離と、レンズ1
2のレチクル側主点からレチクルパターン14までの距
離は共にfであるとする。図7、図9はともに、レチク
ルパターン14中に形成される一部分のパターンの例を
示す図であり、図8(A)、(B)、図10(A)、
(B)は、レチクルパターン14に対するフーリエ変換
面9を光軸AX方向から見た図であり、破線円9aは前
述と同様に、投影光学系15の瞳16の大きさに相当す
る。
【0032】次にレチクルパターン14に対する射出部
の配置(射出面近傍に形成される2次光源像の中心の配
置)について説明する。図7は、所謂1次元ラインアン
ドスペースパターンであって、透過部と遮光部が等しい
幅でY方向に並び、それらがX方向にピッチPで規則的
に並んでいるパターン14aを示している。図8
(A)、(B)の面9a内の座標系X,Yは図7と同一
にしてある。このときのレチクルパターン14aに対す
る射出部7aの中心位置(射出部7a近傍に形成される
2次光源像の作る光量分布の重心位置)は、図8(A)
に示したフーリエ変換面9a内に仮定したY方向の線分
La上又は線分Lb上の任意の位置に設定される。線分
La、Lbと光軸AXからのX方向(ピッチ方向)の距
離αは、レチクルパターン14aのピッチP等により決
定され、ピッチや線幅が細かれば、距離αを大きくと
り、ピッチや線幅が大きければ、間隔αは小さくすると
良い。距離αは、λを露光波長としたとき、α=f・
(1/2)・(λ/P)に等しい。この距離αをf・s
inψと表わせれば、sinψ=λ/2Pであり、これ
は作用の項で述べた数値と一致している。
【0033】射出部7bについても同様であり、X方向
の線分La上、又は線分Lb上の任意の位置に設定され
る。また、照明光量の重心を光軸と一致させる為、射出
部7a、7bを光軸AXを挟んで対称に配置するのが望
ましい。図8(A)は、光軸AXを含むX方向の線分L
cと線分La、Lbとの交点上に射出部7a、7bを配
置した例を示している。 図8(B)は、線分La、L
b上に配置される射出部(7a、7c)、(7b、7
d)の夫々の中心(射出面近傍に形成される夫々の2次
光源像の作る光量分布の夫々の重心)を光軸AXを含む
X方向の線分Lcとの交点上以外に設けた例を示してい
る。射出部(7aと7c)、射出部(7bと7d)の中
心と光軸AXからのピッチ方向の距離αは前述と同様の
条件で定められる。この場合も、照明光量の重心を光軸
と一致させる為、射出部(7a、7c)、(7b、7
d)の夫々の中心を光軸AXを挟んで対称に配置するの
が望ましい。
【0034】Y軸方向にピッチ方向を持つパターン14
についても同様にして、射出部7a、7bの配置は図8
(A)、(B)の関係を90°回転した位置関係で定め
られる。次に図9は、レチクルパターン14がいわゆる
孤立スペースパターン14bである場合であり、かつ、
パターンのX方向(横方向)ピッチがPx、Y方向(縦
方向)ピッチがPyとなっている。図10(A)、
(B)は射出部の位置関係を表す図であり、図9との位
置、回転関係は図8(A)、(B)の関係と同じであ
る。また線分Ld、LeとのY方向の距離をβとしてい
る。図10(A)は、光軸AXを含むX方向の線分Lc
と線分La、Lbとの交点上に射出部7b、7dの夫々
の中心を配置し、光軸AXを含むY方向の線分Ldと線
分Le、Lfとの交点上に射出部7a、7cの夫々の中
心を配置した例を示している。X方向の線分(La、L
b)上、Y方向の線分(Le、Lf)上での射出部の配
置は図8(A)の場合と同様に定めら、距離αはX方向
のピッチPxにより定まり、距離βはY方向のピッチP
yにより定まる。尚、各射出部は線分Lc、Ld上に配
置されなくともよい。また距離αと距離βは必ずしも一
致する必要はない。ただしこのとき、同図中に示した距
離α,βはα=f・λ/2Px,β=f・λ/2Pyの
関係を満たしている。
【0035】ここで、図9に示すようなパターンに対す
る複数の射出部の中心の最適位置は、図10(B)に示
すようにフーリエ変換面9a中の点Lα、Lβ、Lγ、
Lεの4点である。また、2次元に方向性を持つパター
ンは、図9に示したパターン14bのみでなく、1方向
のラインアンドスペースと、それに交差する方向のライ
ンアンドスペースを別々に含むレチクルパターンであっ
てもよい。
【0036】また、図10(B)に示された射出部7
a、7b、7c、7dの配置は、図6に示す様な1次元
の方向性を持つパターンに対して行なわれてもよい。以
上、図8、図10に示した各位置に配置した射出部に対
応する照明光束がレチクルパターン14に入射すると、
0次光回折光成分D0 と、+1次回折光成分DP または
−1次回折光成分Dm のいずれか一方とが、投影光学系
15内の瞳面16では光軸AXから等距離となる光路を
通る。従って作用の項で述べたとおり、高解像及び大焦
点深度の投影型露光装置が実現できる。以上、レチクル
パターン14として図7、図9に示した2例のみを考え
たが、他のパターンであってもその周期性(微細度)に
着目し、そのパターンからの+1次回折光成分または−
1次回折光成分のいずれか一方と0次回折光成分との2
光束が、投影光学系内の瞳面16では光軸AXからほぼ
等距離になる光路を通る様な位置に射出部を設定すれば
よい。また図7、図9のパターン例は、ライン部とスペ
ース部の比(デューティ比)が1:1のパターンであっ
た為、発生する回折光中では±1次回折光が強くなる。
このため、±1次回折光のうちの一方と0次回折光との
位置関係に着目したが、パターンがデューティ比1:1
から異なる場合等では他の回折光、例えば±2次回折光
のうちの一方と0次回折光との位置関係が、投影光学系
瞳面16において光軸AXからほぼ等距離となるように
してもよい。
【0037】また、レチクルパターン14が2次元の周
期性パターンを含む場合、図10(B)に示すように、
特定の1つの0次回折光成分に着目したとき、投影光学
系の瞳面16上ではその1つの0次回折光成分を中心と
してX方向(第1方向)に分布する1次以上の高次回折
光成分と、Y方向(第2方向)に分布する1次以上の高
次回折光成分とが存在し得る。そこで、特定の1つの0
次回折光成分に対して2次元のパターンの結像を良好に
行うものとすると、第1方向に分布する高次回折光成分
の1つと、第2方向に分布する高次回折光成分の1つ
と、特定の0次回折光成分との3つが、瞳面16上で光
軸AXからほぼ等距離に分布するように、特定の0次回
折光成分の位置を調節すればよい。図10(B)に示す
ような4つの射出部は各々この関係を満たしており、ま
た4つの光束による照明光がレチクルパターン14に入
射することにより発生する+1次または−1次のどちら
か一方の1次回折光と0次回折光の組み合わせは全てウ
ェハ17に達するのでコントラストがほぼ90%の像が
形成される。
【0038】レチクル上のパターンが複数の方向性又は
微細度を有している場合、射出部(2次光源像)の最適
位置は、上述の様にパターンの各方向性及び微細度に対
応したものとなるが、或いは各最適位置の平均位置に射
出部を配置してもよい。また、この平均位置は、パター
ンの微細度や重要度に応じた重みを加味した荷重平均と
してもよい。
【0039】複数の射出部は、4個に限るものではな
く、レチクルパターン14に応じて任意に定められ、た
とえば3個でも構わない。また、1つの射出部により形
成される1つの2次光源像の中心を光軸AXからレチク
ルパターン14に応じた量だけ偏心した位置に設け、2
次光源像を時間によって変更するようにしてもよい。ま
た、各射出部を射出した光束は、それぞれレチクルに対
して傾いて入射する。このときこれらの傾いた入射光束
(複数)の光量重心の方向がレチクルに対して垂直でな
いと、ウェハ17の微小デフォーカス時に、転写像の位
置がウェハ面内方向にシフトするという問題が発生す
る。これを防止する為に、各射出部からの照明光束(複
数)の光量重心の方向は、レチクルパターンと垂直、す
なわち光軸AXと平行である様にする。
【0040】つまり、各射出部の射出面近傍に形成され
る2次光源像の作る光量分布の各重心の投影光学系15
の光軸AXからフーリエ変換面内での位置ベクトルと、
各射出部から射出される光量との積のベクトル和が零に
なる様にすればよい。また、より簡単な方法としては、
射出部を2m個(mは自然数)とし、そのうちのm個の
位置を前述の条件(図4)により決定し、残るm個は前
記m個と光軸AXについて対称となる位置に配置すれば
よい。
【0041】また必要によっては射出部のうち、特定の
ものからの照明光がレチクル13に照射されないように
しても良い。例えば図3中の破線円9aを投影光学系1
5の瞳16の大きさに相当する円とすると、この破線円
9aの外側となる部分に、照明系の瞳面9(図1)で遮
光部材を設け、不必要な射出部を、この遮光部へ(図3
の破線円9aの外側へ)退避させるようにすれば、所望
の個数の射出部を得ることが可能となる。
【0042】また、各射出部の開口部の径は、いわゆる
σ値(照明光学系の開口数と投影光学系の開口数の比)
が、1光束あたり0.1〜0.3程度となるようにする
と良い。 σ値が0.1以下であると像の忠実度が低下
し、0.3以上であると焦点深度の増大効果が少なくな
る。次に本発明の第2の実施例について図12を参照に
して説明する。図12は光束分割手段としてビームスプ
リッターを用いた例を示すものである。第1図のフライ
アイレンズ5より光源側及びフーリエ変換面9よりウェ
ハ側は本実施例においても同様であるものとする。図1
2に示すようにリレーレンズ系6aで平行光束となった
照明光は、照明光学系中に設けられたビームスプリッタ
201でLA1,LA2の2光束に分割される。光束L
A1,LA2はレンズ系202,203とプレーンパラ
レル204,205を介してレチクルパターン14のフ
ーリエ変換面9上にある大きさ(太さ)を持ったスポッ
ト光として分布する。レンズ系202,203適切に選
択してやることによりフーリエ変換面9上の照明光量分
布の大きさを任意に設定することが可能となる。又、プ
レーンパラレル204,205は駆動系206,207
により微動(傾き)可能となっており、フーリエ変換面
9上に分布するスポット光の分布位置を微調整可能とす
ることが可能となる。これは、レチクルパターンに入射
する光束の角度をこのレチクルパターンに合わせて微調
整可能であることを意味する。駆動系206,207は
モータ及びギア等、又はピエゾ素子等により構成される
ものとする。本実施例では光束分割の数は2つとしたが
これに限るものではなく、レチクルパターンに合わせて
設ければ良い。又この駆動系206,207の制御は主
制御系50により行われるものとする。
【0043】以上いずれの実施例においてもレチクルの
パターンのフーリエ変換面近傍に光量分布を作成するも
のであり、光束分割手段(光ファイバー、ビームスプリ
ッタ)の入射部側の配置位置(共役関係)は任意の位置
でかまわない。以上の実施例に於て、光源は水銀ランプ
1を用いて説明したが、他の輝線ランプやレーザー(エ
キシマ等)、あるいは連続スペクトルの光源であっても
良い。また照明光学系中の光学部材の大部分をレンズと
したが、ミラー(凹面鏡、凸面鏡)であっても良い。投
影光学系としては屈折系であっても、反射系であって
も、あるいは反射屈折系であってもよい。また実施例と
して両側テレセントリック系を使用したが片側テレセン
トリック系でも、非テレセントリック系でもよいまた各
光学系の色収差補正が十分でないときは、照明系光路中
にバンドパスフィルターやダイクロイックミラー等を入
れて、単色光のみを利用するようにすれば良い。
【0044】
【発明の効果】以上、本発明によれば、通常のレチクル
を使用しながら、従来よりも高解像度、大焦点深度の投
影型露光装置を実現することが可能となる。しかも本発
明によれば、別のパターンが形成されているレチクルに
交換された場合でも、駆動系を有しているためレチクル
パターンのフーリエ変換面での光量分布をレチクルのパ
ターンの微細度に応じた任意の位置に配置することが可
能となり、スループットを低下させることがない。
【0045】また、従来のレチクル検査技術を、そのま
ま踏襲することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による投影型露光装置の
構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例による光束分割部材と可
動部を光軸方向から見た図である。
【図3】本発明の第1の実施例による光束分割部材と可
動部を光軸方向と垂直な方向から見た図である。
【図4】本発明の原理を説明する図である。
【図5】従来の投影型露光装置の構成を示す図である。
【図6】射出部から投影光学系までの光路模式的に表し
た図である。
【図7】一次元のレチクルパターンを示す図である。
【図8】(A)、(B)は図6のパターンに対応した瞳
共役面におけるファイバー射出部の配置を説明する図で
ある。
【図9】二次元のレチクルパターンを示す図である。
【図10】(A)、(B)は図9のパターンに対応した
瞳共役面におけるファイバー射出部の配置を説明する図
である。
【図11】本発明の第2の実施例による光束分割部材と
駆動部系を光軸方向から見た図である。
【符号の説明】
6 レンズ系 7 光ファイバー(光束分割部材) 7a,7b,7c,7d 光ファイバー射出部 8a,8b,8c,8d,8e 可動部材 9 レチクルパターンのフーリエ変換相当面 12 レチクル 13 レチクルパターン 15 投影光学系 16 瞳 17 ウェハ 201 ビームスプッター 204,205 プレーンパラレル 206,207 駆動系

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの照明光をマスクに照射する照明
    光学系と、前記照明光を基板上に投射する投影光学系と
    を備え、前記照明光の照射によって前記マスクのパター
    ンを前記基板上に転写する投影露光装置において、 前記パターンが互いに交差する第1及び第2方向に沿っ
    て延びるとき、前記照明光学系内の前記パターンに対す
    るフーリエ変換面上での前記照明光の光量分布を、前記
    照明光の照射によって前記パターンから発生する0次回
    折光、前記0次回折光を中心として前記第1方向に分布
    する高次回折光の1つ、及び前記0次回折光を中心とし
    て前記第2方向に分布する高次回折光の1つが、前記投
    影光学系の瞳面上でその光軸からほぼ等距離に分布する
    ように、前記照明光学系の光軸から偏心した所定領域内
    で高める光学部材を備えたことを特徴とする投影露光装
    置。
  2. 【請求項2】前記所定領域は、前記フーリエ変換面上で
    前記照明光学系の光軸と交差し、かつ前記第1方向に沿
    って規定される第1軸と、前記光軸で前記第1軸と交差
    し、かつ前記第2方向に沿って規定される第2軸とによ
    って区画される領域内に設定されることを特徴とする請
    求項2に記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】前記所定領域は、前記照明光学系の光軸と
    の距離がほぼ等しく、かつ前記第1及び第2軸によって
    区画される4つの領域内にそれぞれ設定されることを特
    徴とする請求項2に記載の投影露光装置。
  4. 【請求項4】前記所定領域は、前記フーリエ変換面上で
    前記照明光の光量重心が前記照明光学系の光軸と一致す
    るように、前記照明光学系の光軸との距離がほぼ等しい
    複数の領域内にそれぞれ設定されることを特徴とする請
    求項1に記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】前記複数の領域は、前記0次回折光と前記
    高次回折光の1つとが前記投影光学系の瞳面上でその光
    軸からほぼ等距離に分布するように配置されるm個の第
    1領域と、前記照明光学系の光軸に関して前記m個の第
    1領域とほぼ対称に配置されるm個の第2領域とを含む
    ことを特徴とする請求項4に記載の投影露光装置。
  6. 【請求項6】前記第1及び第2方向にそれぞれ分布する
    高次回折光の1つは共に±n次回折光の一方であり、前
    記所定領域から射出される光の前記マスクへの入射角を
    ψ、前記±n次回折光の回折角をθ、前記投影光学系の
    マスク側開口数をNARとすると、前記±n次回折光の
    一方でsin(θ−ψ)=NARなる関係が満たされるよ
    うに、前記所定領域の位置を決定することを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の投影露光装置。
  7. 【請求項7】前記一方の回折光は、前記投影光学系の光
    軸に関して前記0次回折光とほぼ対称になることを特徴
    とする請求項6に記載の投影露光装置。
  8. 【請求項8】前記所定領域は、前記照明光学系の光軸と
    の距離が前記パターンの微細度に応じて決定されること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の投影
    露光装置。
  9. 【請求項9】前記所定領域は、前記フーリエ変換面上で
    の位置が前記基板上に転写すべきパターンの周期性に応
    じて変更されることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    か一項に記載の投影露光装置。
  10. 【請求項10】前記照明光の波長をλ、前記パターンの
    ピッチをPとし、前記所定領域から射出される光の前記
    マスクへの入射角ψがsinψ=λ/2Pなる関係を満
    たすように、前記所定領域の位置を決定することを特徴
    とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の投影露光装
    置。
  11. 【請求項11】前記所定領域から射出される光の開口数
    と前記投影光学系のマスク側開口数との比を0.1〜
    0.3程度に設定することを特徴とする請求項1〜10
    のいずれか一項に記載の投影露光装置。
  12. 【請求項12】前記光学部材は、前記所定領域以外で照
    明光量がほぼ零となるように前記フーリエ変換面上で前
    記所定領域内に2次光源を形成することを特徴とする請
    求項1〜11のいずれか一項に記載の投影露光装置。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれか一項に記載の
    投影露光装置を用いた素子製造方法。
  14. 【請求項14】照明光学系を通して光源からの照明光を
    マスクに照射するとともに、投影光学系を介して前記照
    明光で基板を露光する投影露光方法において、 前記パターンが互いに交差する第1及び第2方向に沿っ
    て延びるとき、前記照明光学系内の前記パターンに対す
    るフーリエ変換面上での前記照明光の光量分布を、前記
    照明光の照射によって前記パターンから発生する0次回
    折光、前記0次回折光を中心として前記第1方向に分布
    する高次回折光の1つ、及び前記0次回折光を中心とし
    て前記第2方向に分布する高次回折光の1つが、前記投
    影光学系の瞳面上でその光軸からほぼ等距離に分布する
    ように、前記照明光学系の光軸から偏心した所定領域内
    で高めることを特徴とする投影露光方法。
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