JP3049704U - 履物用ソール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 格別労力を要することなく室内の床面のホコ
リ等の掃除が行われるようにすると共に、室内で履く履
物の磨耗及び汚損も防止する。 【解決手段】 図は、本考案による履物用ソールをスリ
ッパに適用した実施例を示す。履物用ソールの本体部分
１は、多数の起毛３を有する化学繊維からなり、その帯
電吸着機能により、この履物用ソールが裏面に接着され
たスリッパを履くことによって、床面のホコリが自然に
吸着されて清掃される。２は、履物用ソールをスリッパ
から引き剥がすための把手部分を示す。本体部分１の内
部には芯材として抗菌処理された吸水性セルロースが挿
入されており、床面の汚水等も吸水される。スリッパへ
接着する手段としては両面接着テープを用いる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、室内で使用される履物に用いて好適な履物用ソールに関し、履物の 磨耗汚損を防止するばかりでなく、室内の床面の清掃作用をも実現する技術に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、室内の床面を清掃するための道具としては、電気掃除機、及び、吸着或 るいは接着等の機能を有する素材を用いてゴミ、ホコリ等を掃除できるようにし た各種の器具が知られており、これらの機械、器具等を手で操作することにより 床面の掃除が行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のように、床を掃除するための機械、器具として現在では種々の便利な道 具が市販されているが、これらの道具を使用しても、一般に家庭等において主婦 が掃除に要する労力は少なくない。 本考案の目的は、これらの点に鑑み、床の掃除にかかる労力を大幅に軽減でき 、かつ、コスト的にも極めて安価な製品を実現することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、履物の裏面のほぼ全面にわたって接着可能な履物用ソールであって 、履物に接着される側の面に、履物から容易に引き剥がすことができる程度の接 着力を有する接着部を備えると共に、床に接する側の面を構成する素材は、高い ホコリ吸着性能を有していることを特徴としている。ここで、床に接する側の面 の素材は、多数の起毛を有する化学繊維から構成するのが好適である。また、そ の内部には、抗菌処理されたセルロースを挿入しておくのが望ましい。

【０００５】

【考案の実施の形態】 以下、本考案による履物用ソールの１実施例を図を参照して説明する。 図１は、本考案による履物用ソールを室内で使用するスリッパに適用した例を 示すものであり、この図において、１はスリッパの裏に接着された履物用ソール の本体部分、２は該履物用ソールをスリッパから引き剥がすための把手部分、３ は履物用ソールの床に接する側の面に特に多く設けられた起毛をそれぞれ表して いる。そして、本考案では、履物用ソールの表面の素材として帯電性の強い化学 繊維を使用しており、更に、その表面には上述の如く多数の起毛が形成されてい るので、この履物用ソールが裏面に接着されたスリッパを室内で普通に使用して いるだけで、繊維の帯電性及び多数の起毛により床のホコリ及びゴミ等が履物用 ソールの表面に効果的に吸着される。このようにして、掃除のための労力を格別 要することもなく自ずと室内の床が清掃されるという機能が達成される。

【０００６】 図２は、履物用ソールのスリッパに接着される側の面を示した正面図であり、 図に示されるように、履物用ソールの側縁部には履物用ソールをスリッパの裏面 に接着するための接着部５が形成されている。なお、この接着部５は、把手部分 ２を引っ張ることにより簡単にスリッパから履物用ソールを引き剥がすことがで きる程度の接着強度を有しており、具体的には、例えば、両面接着テープによっ て構成することができる。これにより、履物用ソールに多量のホコリ、ゴミ等が 吸着して新しい履物用ソールに交換する必要が生じた際には、簡単にこれを引き 剥がして新しい履物用ソールと代えることができる。

【０００７】 なお、図３は、履物用ソールの断面を拡大して示した図であり（この図では、 図１に示した履物用ソールの厚さ方向の寸法を拡大して示している）、この図に おける４は、履物用ソールの内部に挿入されている抗菌処理されたセルロースを 表している。このように、この実施例では吸水性に富むセルロース４が内部に挿 入された３層のサンドイッチ構造を採用しているので、床面上に液状の汚れがあ ってもセルロースによって吸収されやすく、また、抗菌処理も施されているので 、この履物用ソールが汚水によって汚れても衛生的である。勿論、この実施例に おいて、本体部分１自身にも抗菌処理を施しておくことによって、より清潔さを 高めることもできる。

【０００８】 以上に説明した実施例では、履物用ソールの側縁部に接着部が形成されている が、接着部を設ける位置については、このような側縁部に限ることなく履物用ソ ールの中央部に設ける構成を採用してもよい。また、把手部分２を設ける位置に ついても、この実施例のように履物用ソールのつまさき部分に限らず、その他の 部分、例えば、かかと部分に設けてもよいし、或るいは、このような把手部分を 一切設けない構成としてもよい。

【０００９】 更に、履物用ソールの内部に挿入されるセルロース４についても、このような セルロースを一切挿入しない簡単な構成を採用することもできる。そして、この 場合、本体部分１の素材として、例えば、帯電吸着性能及び吸水性能が優れ、か つ、多量の起毛を有する素材を採用し、これを更に抗菌処理して用いることによ り、より単純な構成で同等の作用効果を達成することのできる履物用ソールが得 られる。 なお、以上の説明では、本考案による履物用ソールをスリッパに使用した場合 の実施例について説明したが、勿論、本考案による履物用ソールは、このような スリッパに限ることなく、室内で使用される他の履物、例えば、冬期に室内で防 寒用に履かれる厚手の布製の靴等にも随意適用できるものである。

【００１０】 以上のような本考案による履物用ソールを使用すれば、特に掃除のための労力 をかけなくても、この履物用ソールが接着された履物を履いて生活しているだけ で自然に床面の清掃作用が行われるという顕著な効果が得られる。更に、本考案 による履物用ソールを使用することにより、床面の清掃作用だけでなく、履物自 体の磨耗及び汚損を防止する作用もあるので、履物を長持ちさせる効果も得られ る。また、本考案による履物用ソールは、安価な材料で構成できるのでコスト的 にもきわめて低廉であるという特長を有する。

【００１１】 以上、本考案による履物用ソールの各種の実施例について説明したが、勿論、 本考案による履物用ソールは、これらの実施例に限定されることなく、技術者で あれば、本考案の技術思想の範囲で様々な構造的改変を施した実施例が可能であ り、本願実用新案登録請求の範囲記載の履物用ソールは、かかる実施例を当然に 包含するものである。

【００１２】

【考案の効果】

特別な労力をかけなくとも自然に床面の清掃が行われる。 履物の寿命が長くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による履物用ソールの１実施例をスリッ
パに適用した場合を説明する図である。

【図２】該実施例の正面図である。

【図３】該実施例の断面図である。

【符号の説明】

１…本体部分、 ２…把手部分、 ３…起
毛、４…セルロース、 ５…接着部、

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 蛯子 良一 千葉県流山市南流山６−11−５ Ｂ＆Ｒナ ガレヤマ203号

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 履物の裏面のほぼ全面にわたって接着可
   能な履物用ソールであって、 履物に接着される側の面に、履物から容易に引き剥がす
   ことができる程度の接着力を有する接着部を備えると共
   に、床に接する側の面を構成する素材は、高いホコリ吸
   着性能を有することを特徴とする履物用ソール。
2. 【請求項２】 床に接する側の面の素材は、多数の起毛
   を有する化学繊維からなることを特徴とする請求項１記
   載の履物用ソール。
3. 【請求項３】 抗菌処理されたセルロースが内部に挿入
   されていることを特徴とする請求項１または２記載の履
   物用ソール。