JP3048682B2 - オストミー用パウチフィルム - Google Patents

オストミー用パウチフィルム

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JP3048682B2
JP3048682B2 JP3159781A JP15978191A JP3048682B2 JP 3048682 B2 JP3048682 B2 JP 3048682B2 JP 3159781 A JP3159781 A JP 3159781A JP 15978191 A JP15978191 A JP 15978191A JP 3048682 B2 JP3048682 B2 JP 3048682B2
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ethylene
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copolymer
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styrene
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善規 久保
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Alcare Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人体の表面に形成され
た開孔に装着し、人体内から開孔を通して出てくる種々
の排出物を収集するためのオストミー用パウチに使用す
るフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】種々の疾患により人体表面に造設ないし
形成された開孔を通して生体内から排出される汚物を処
理するためには、人体の開孔の周辺に貼りつけられるよ
うにした接皮部の接皮側と反対側にパウチを結合し、開
孔よりの排出物をパウチ内に収集するのが一般的な方法
である。
【0003】このオストミー用パウチは排出物を一時貯
留させるものであるから、排出物及びその臭気が外部に
漏れないこと、外部からの圧力により破れないだけの強
度を有すること、高いシール強度を有すること、肌に違
和感を与えずしなやかであること、排出された汚物がパ
ウチ内を円滑に流下すること、装着中音を発生しないこ
と等の多くの要求を満たすものでなければならない。
【0004】従来のオストミー用パウチは、当初低密度
ポリエチレンやポリ塩化ビニルのフィルムが使用された
が、前者は防臭性が悪く、柔軟性も満足すべきものでは
なく、さらに装着中体の動きによりフィルムが折れたり
擦過するとノイズが大きく、後者は柔軟性、低ノイズ性
についてはある程度満足できるが防臭性が不充分であ
る。その後防臭性について特に改良が進められ、ポリ塩
化ビニリデン系樹脂よりなる層の両面に、低密度ポリエ
チレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンメチル
アクリレート共重合体、又はエチレンエチルアクリレー
ト共重合体の層を重ねた三層構造フィルムが開発され、
現在多く使用されているが、その柔軟性、低ノイズ性が
十分でなく、柔軟性は使用者の装着感の問題として、低
ノイズ性は使用者が社会復帰した場合の第三者に与える
影響及びそれによる使用者の精神的苦痛の問題として、
オストミー用パウチの解決しなければならない点となっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、柔軟
性及び低ノイズ性に優れたオストミー用パウチフィルム
を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明においては、ポリ塩化ビニリデン系樹脂より
なる層の両面に、低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体、エチレンメチルアクリレート共重合体及
びエチレンエチルアクリレート共重合体のいずれか1つ
とスチレン・イソプレン系ブロック共重合体とのブレン
ド層を設けるものである。
【0007】ブレンド層の低密度ポリエチレン、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体、エチレンメチルアクリレート共
重合体、又はエチレンエチルアクリレート共重合体の量
を85重量%以下とし、スチレン量が10〜40重量%
のスチレン・イソプレン系ブロック共重合体を15重量
%以上とすると、柔軟性、低ノイズ性の共に有利な値が
得られる。ブレンドするスチレン・イソプレン系ブロッ
ク共重合体としては、スチレン・イソプレンブロック共
重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重
合体、又はこれらの共重合体にそれぞれ水素添加したも
のを用いることができる。
【0008】
【作用】本発明においては、ポリ塩化ビニリデン系樹脂
よりなる層の両面に設けられるブレンド層が、スチレン
・イソプレン系ブロック共重合体の混合により、低密度
ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン
メチルアクリレート共重合体、又はエチレンエチルアク
リレート共重合体が単体で有する柔軟性、低ノイズ性が
改善され、良好な値となる。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。
【0010】図1において、1はポリ塩化ビニリデン系
樹脂よりなる中心層、2、3は中心層1の上下両面に積
層された低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重
合体、エチレンメチルアクリレート共重合体、又はエチ
レンエチルアクリレート共重合体とスチレン・イソプレ
ン系ブロック共重合体とのブレンド層で、3層構造でパ
ウチフィルムが形成される。
【0011】図2は別の実施例で、1はポリ塩化ビニリ
デン系樹脂よりなる中心層、2、3は中心層1の上下両
面に積層された低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体、エチレンメチルアクリレート共重合体、又
はエチレンエチルアクリレート共重合体とスチレン・イ
ソプレン系ブロック共重合体とのブレンド層で図1のも
のと同様であるが、この実施例では中心層1とブレンド
層2、3との間に接着剤層4、5が挿入され、中心層1
とブレンド層2、3との接着強度を高めている。
【0012】以下種々の組成の実施例について説明す
る。
【0013】実施例1 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、低密度ポリエチレン(密度0.915)85
重量%と水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合
体(クラレ社製「セプトン2003」、スチレン13重
量%含有)15重量%とを混合し厚み28μm のブレン
ド層をそれぞれ重ねたものを、Tダイフィルム成形法の
共押出機を使用して作成し厚み65μm のフィルムを得
た。
【0014】実施例2 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、低密度ポリエチレン(密度0.915)70
重量%と水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合
体(クラレ社製「セプトン2003」)30重量%とを
混合し厚み28μm のブレンド層をそれぞれ重ねたもの
を、実施例1と同様の方法で作成し厚み65μm のフィ
ルムを得た。
【0015】実施例3 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、エチレン酢酸ビニル共重合体(密度0.9
3、酢酸ビニル25重量%含有)85重量%と水素添加
スチレン・イソプレンブロック共重合体(クラレ社製
「セプトン2003」)15重量%とを混合し厚み28
μm のブレンド層をそれぞれ重ねたものを、実施例1と
同様の方法で作成し厚み65μm のフィルムを得た。
【0016】実施例4 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、エチレン酢酸ビニル共重合体(密度0.9
3、酢酸ビニル25重量%含有)70重量%と水素添加
スチレン・イソプレンブロック共重合体(クラレ社製
「セプトン2003」)30重量%とを混合し厚み28
μm のブレンド層をそれぞれ重ねたものを、実施例1と
同様の方法で作成し厚み65μm のフィルムを得た。
【0017】実施例5 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、エチレン酢酸ビニル共重合体(密度0.9
3、酢酸ビニル25重量%含有)40重量%と水素添加
スチレン・イソプレンブロック共重合体(クラレ社製
「セプトン2003」)60重量%とを混合し厚み28
μm のブレンド層をそれぞれ重ねたものを、実施例1と
同様の方法で作成し厚み65μm のフィルムを得た。
【0018】実施例6 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、エチレンエチルアクリレート共重合体(エチ
ルアクリレート25重量%)70重量%と水素添加スチ
レン・イソプレンブロック共重合体(クラレ社製「セプ
トン2003」)30重量%とを混合し厚み28μm の
ブレンド層をそれぞれ重ねたものを、実施例1と同様の
方法で作成し厚み65μm のフィルムを得た。
【0019】実施例7 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、エチレンメチルアクリレート共重合体(メチ
ルアクリレート25重量%)70重量%と水素添加スチ
レン・イソプレンブロック共重合体(クラレ社製「セプ
トン2003」)30重量%とを混合し厚み28μm の
ブレンド層をそれぞれ重ねたものを、実施例1と同様の
方法で作成し厚み65μm のフィルムを得た。
【0020】実施例8 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、エチレン酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル1
0重量%)60重量%とスチレン・イソプレン・スチレ
ンブロック共重合体(旭化成工業社製「タフプレン」)
40重量%とを混合し厚み28μm のブレンド層をそれ
ぞれエチレン酢酸ビニル共重合体系の接着剤を用いて三
層に重ね、厚み75μm のフィルムを得た。
【0021】次に比較例として2例用意した。
【0022】比較例1 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、低密度ポリエチレン(密度0.915)より
なり厚み28μm の層をそれぞれ重ねたものを、実施例
1と同様の方法で作成し厚み65μm のフィルムを得
た。
【0023】比較例2 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなり厚み9μm の中心層
の両面に、エチレン酢酸ビニル共重合体(密度0.9
3、酢酸ビニル25重量%含有)よりなり厚み28μm
の層をそれぞれ重ねたものを、実施例1と同様の方法で
作成し厚み65μm のフィルムを得た。
【0024】上述の実施例、比較例において使用したポ
リ塩化ビニリデン系樹脂は、塩化ビニリデン80%、塩
化ビニル20%のモル比で反応させた塩化ビニリデン系
樹脂100重量部に可塑剤としてアジピン酸ジオクチル
8重量部をブレンドしたものである。
【0025】上述の実施例、比較例について柔軟性、低
ノイズ性を測定した結果を表1、表2に示す。柔軟性は
引張速度10cm/分のときの300%モジュラス(k
g/cm2 )について測定した結果で表し、低ノイズ性
は、2枚のフィルムを用意し、一方のフィルムの中央部
に直径20mmの円を切り取り、もう一方のフィルムと
ヒートシールして形成した150×200mmの袋の一
端を固定し、別の一端を固定端に近付けた後180°回
転する動きを30回/分行い、ここで発生する音をマイ
クで集音し、振動数変換を行い、各振動数に対する強さ
をデシベル(dB)で表したものである。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】この表から分かるように、外側層の低密度
ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン
メチルアクリレート共重合体、又はエチレンエチルアク
リレート共重合体にスチレン・イソプレン系ブロック共
重合体を添加することによって、モジュラス、発生ノイ
ズは共に小さくなり、柔軟性、低ノイズ性が改善されて
いる。なおブレンドされるスチレン・イソプレン系ブロ
ック共重合体は水素添加の有無によるモジュラス、発生
ノイズの差はほとんどなく、ただ水素添加したものの方
が耐老化性にやや勝るということが判明している。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟性、低ノイズ性が
著しく改善され、しかも従来の防臭性、強度、シール性
等の性質はそのまま保持されるから、オストミー用パウ
チに対する多くの要求を広く満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の断面図である。
【図2】本発明の別の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1 中心層 2、3 ブレンド層 4、5 接着剤層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ塩化ビニリデン系樹脂よりなる中心
    層の両面に、低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル
    共重合体、エチレンメチルアクリレート共重合体及びエ
    チレンエチルアクリレート共重合体のいずれか1つとス
    チレン・イソプレン系ブロック共重合体とのブレンド層
    を設けたことを特徴とするオストミー用パウチフィル
    ム。
JP3159781A 1991-06-03 1991-06-03 オストミー用パウチフィルム Expired - Lifetime JP3048682B2 (ja)

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JPH04357957A JPH04357957A (ja) 1992-12-10
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JPH1119108A (ja) * 1997-06-27 1999-01-26 Alcare Co Ltd スト−マ装具のパウチ
MXPA03004363A (es) * 2000-11-18 2005-01-25 Atsunobu Sakamoto Saquillo para estoma y metodo para tratar.
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US9931239B2 (en) 2013-02-07 2018-04-03 Hollister Incorporated Asymmetric multilayer film for ostomy application
US9050387B2 (en) 2013-02-07 2015-06-09 Hollister Incorporated Sound absorbing ostomy pouch

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