JP3048385B2 - 水の臨界超過温度で物質を酸化させる方法 - Google Patents

水の臨界超過温度で物質を酸化させる方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は水性供給物質(aqueous feed)の流れ(stre
ams)の中にある物質を酸化させる方法に関する。より
具体的には、水性供給物質の流れの中にある物質を、純
水の臨界超過温度(supercritical temperatures)及び
臨界未満圧力(subcritical pressures)で完全に酸化
させる方法に関する。
発明の背景 湿式酸化法(wet oxidation)は水の流れを処理する
方法として30年以上に亘って利用されてきた。この方法
は、例えば、空気や酸素のような酸化剤を、高温及び高
圧の水の流れに加えるもので、結果として、酸化可能な
物質を直性水相内で「燃焼(combustion)」させるので
ある。湿式酸化法は、処理圧力が30〜250バール(440〜
3630 psia)、処理温度が150℃〜370℃によって特徴づ
けられる。気相での酸化反応はかなり遅いので、反応は
主として液相で行われる。従って、反応器の運転圧力
は、飽和蒸気圧若しくはそれ以上に維持されるため、水
の少なくとも一部は液状で存在する。
湿式酸化法は、化学的酸素要求量(COD)が20グラム
/リットルまでの流れに適用される(Perkow,H.,R.Stei
ner and H.Vollmuller,“Wet Air Oxidation−A Revie
w",German Chemical Engineering,1981,4,193−201)。
このレベルより低くなると、必要エネルギー量が多くな
りすぎて、生物学的処理や炭素吸収のような他の技術の
方が経済的に有利となるからである。湿式酸化が生物学
的処理や吸収処理よりも有利な点は、処理に要する時間
と空間が少なくてすむこと、微生物に有毒な化学剤が破
壊されること、生物分解性(biodegradable)でない化
学剤が破壊されること、及び無機物質を回収できること
にある。湿式酸化を適用できる上限は、反応による温度
上昇量によって設定され、利用される化学的酸素要求量
(COD)は約200グラム/リットルである。燃焼熱(heat
ing values)がより高い廃棄物の場合、焼却してしまう
方が好都合である。従来の燃焼法と比べて湿式酸化の方
が有利な点は、エネルギー効率がよいこと(処理水を蒸
発させる必要がない)こと、及び無機成分の取扱いが容
易なことが挙げられる。一般的に、廃棄物のCODが必要
とする酸化剤の量は酸素又は空気の可溶限度を超えるの
で、反応器の中では気相と液相が両方とも存在する。酸
化は主として液相の中で行われるので、酸素の液相への
移動を促進するために、混ぜ合わせねばならない。この
目的達成のために、気泡柱(bubble columns)、バッフ
ァ、充填層や攪拌機を用いることができる。
湿式酸化は、都市の生活スラッジの調節に最も多く利
用される。この方法では、CODの減少は5〜15%にすぎ
ないため、主たる目的は有機基質を殺菌破壊して、スラ
ッジの排水特性を改善させることにある。湿式酸化処理
の後、スラッジは土壌改良や埋立て用に使用されたり、
焼却される。湿式酸化法は、屎尿処理、パルプ工場や紙
工場の流出液処理、活性炭素の再生、化学工場の流出液
処理にも用いられる。これらに適用した場合、CODの除
去率は一般に90%以下である。
湿式酸化は、酸化の度合に限界があるだけでなく、耐
火性化合物を取り扱うことができないという不都合があ
る。通常の燃焼温度よりも低温であるため、反応時間は
秒よりもむしろ時間のオーダである。このように反応時
間が長くても、耐火性物質の多くは殆んど酸化されな
い。低温での酸化を向上させる手段の1つとして、液体
の流れの中で同質又は異質の触媒を使用することができ
る。しかし、触媒を使用すると、触媒の不活性化、摩滅
及び回収に対処せねばならないため、工程が非常に複雑
になる。また、湿式酸化を低温で行なうと、電力回収
(power recovery)の効率面で限界がある。
これらの不都合を解消するために、1960年にバートン
氏等(米国特許第2,944,396号)は、湿式酸化工程にお
いて第2段階の酸化を加えることを提案した。この特許
では、湿式酸化反応器の蒸気相に蓄積された未酸化の揮
発性可燃物質を、第2の反応器へ供給し、第2反応器で
酸化を完全に行なわせている。従来の湿式酸化条件と比
較すると、この第2反応器の温度の場合、水の臨界温度
である374℃を超えても構わない。このため、発電に適
した高エンタルピーの流れを作り出すことができるし、
酢酸のように、通常の湿式酸化条件下では耐火性の揮発
性化合物を酸化させることも可能になる。この方法で
は、触媒の使用頻度が多い。このバートン特許の方法
は、湿式酸化プラントにおいて、スタンドアローン(st
and−alone)燃料を使用するときは有用であるかもしれ
ないが、燃料が清浄で揮発性のものでないと効果が発揮
されないため、その実用性には限界がある。このような
原料を大規模な発電に使用するには費用がかかり過ぎる
し、廃棄物の流れとして発生するときは、その他の手段
を用いて処理する方がより経済的である。バートン特許
の方法はその有用性に制限があることは、工業的規模で
の使用に関する文献報告がないことからも明らかであ
る。
1981年、ディッキンソン(米国特許第4,292,953号)
は、発電用に改良した湿式酸化法を提案している。この
方法は、石炭やその他のスラリー燃料を用いるもので、
燃焼によって熱が遊離すると、反応混合物全体が水の臨
界温度(374℃)を超える。温度が高くなると、反応速
度が加速されるため、従来の湿式酸化法の場合よりも、
滞留時間を短くすることができ、反応器も小さくするこ
とができる。ディッキンソン特許の方法は、圧力が1000
〜10,000 psiの範囲であり、この範囲は水の臨界圧力
(3206 psi又は221 bar)の上限値及び下限値を含んで
いる。ディッキンソン特許の方法は、従来の湿式酸化よ
りもいくつかの点で改良されているが、臨界温度より低
い温度で反応が開始するから、湿式酸化の場合と同様
に、酸化ガスの大部分は水スラリーよりも上の分離相の
中に存在する。このため、反応の開始は遅くなり、反応
器内での滞留時間を伸ばす必要が生じる。実際、ディッ
キンソン特許は、反応の開始をより高速で行なうため、
アルカリ触媒の使用を提案している。
米国特許第4,388,199号において、モデール氏は超臨
界水の酸化(supercritical water oxidation)を行な
うことを提案している。この方法は、臨界超過圧力及び
温度を利用するもので、酸化は、臨界超過条件の下で開
始する。その結果、全ての反応は予期せぬほどの高速で
起こる。この方法では、液体、固体又は気体の燃料の使
用が可能である。この方法は、実験室的規模の範囲で
は、広範囲の液状有機物質に適用して成功しており、有
機物質は1分以内の滞留時間で略完全に破壊(destruct
ion)される。この方法によると、99.9999%の破壊効率
を容易に達成できるので、有毒で危険な可燃性廃棄物を
破壊するのに有効である。超臨界水の酸化法は、湿式酸
化の場合よりも高い温度上昇に耐えることができ、300
グラム/リットル以上のCODを有する供給物質の使用が
可能となる。これは、最大約4650 kJ/kg(2000 Btu/l
b.)の燃料値を供給するのと等しい。供給物質混合手段
や復熱式(regenerative)熱交換手段を使用することに
より、広範囲の燃料値(fuel values)を有する流れを
処理することができる。超臨界水の酸化法では、アルカ
リ性触媒を必要としない。
米国特許第4,380,960号において、ディッキンソン氏
は高温開始の特徴をその工程に加えている。この特許で
は、スラリー供給物質を予熱するいくつかの手段が開示
されており、実施例中、スラリーを反応器の入口で超臨
界温度(さらに超臨界圧力を選択することもできる)ま
で昇温させたものが幾つか示されている。また、反応の
開始を、湿式酸化法のように濃い液相ではなく、蒸気相
又は超臨界流体相で行なえるようにするため、アルカリ
触媒が必要であると述べている。
深井戸形状の反応器(deep well reactor)を用いた
湿式酸化法について、多くの特許がある。この方式の長
所は、必要とされる高い圧力は流体の柱状部が発生する
から、比較的低圧のポンプやコンプレッサーを使用でき
ることにある。従来の湿式酸化、即ち臨界条件よりも低
い温度及び圧力において行なう湿式酸化法の代表例とし
て、バウアー特許(米国特許第3,449,247号)、マック
グルー特許(米国特許第4,272,383号)及びカウフマン
特許(米国特許第4,774,006号)を挙げることができ
る。なお、カウフマン氏は、超臨界条件にも言及してい
る。深井戸形状の反応器を用いた酸化法であって、超臨
界水の使用を開示した特許として、例えばバールソン特
許(米国特許第4,564,458号)、ティトマス特許(米国
特許第4,594,164号)及びティトマス特許(米国特許第
4,792,408号)を挙げることができる。
湿式酸化を超臨界条件で行なうと、高温処理のために
反応速度が増すだけでなく、この領域での相挙動によっ
て大きな利点がもたらされる。酸素等の多くの気体、液
体及び固体可燃物は、超臨界水と完全に混和される(mi
scible)から、水相中の反応剤と十分に混ざり合うこと
ができる。酸化剤と燃料の分離による質量移動抵抗(ma
sstransfer resistance)は大した問題ではなく、開放
管型又は容器型反応器の使用が可能である。臨界条件を
超える領域では、無機物の多くは溶解度がかなり低いこ
とがわかった。例えば、塩化ナトリウムの溶解度は、25
0バール及び450℃以上の条件では、150mg/kgと低い。従
って、通常は水への溶解度が高いと考えられている無機
物質を多く含む水の流れを、高温・高圧にし、適当な固
体分離手段を用いることにより、清浄化することが可能
となる。無機物を取り除くと、超臨界水の流れは直接発
電用として使用することができるため、この事実は非常
に重要な意味をもつ。このような発電サイクルは、従来
の流れを用いた発電サイクルと比べて、燃焼熱をボイラ
ーの管壁から作動流体に伝達させる必要がない点におい
て、本質的に有利である。この作業モードはガスタービ
ンに類似しており、燃焼媒体もまた作動流体である。し
かし、ガスタービンとは異なり、石炭や木の屑のよう
に、汚れた燃料や濡れた燃料を使用することができる。
超臨界水の酸化法における運転圧力と温度は、現在行な
われている超臨界蒸気(水)の発電サイクルと似てお
り、適合性がある。超臨界蒸気の発電サイクルを利用し
た発電所は数十年に亘って使用されている。
超臨界水の酸化は、湿式酸化と比べて、反応器内の滞
在時間を著しく短くすることができるから、反応器の長
さをかなり短くすることができる。更に、より高い温度
で運転することができるから、反応熱の回収をより効果
的に行なうことができ、固体の除去機構をより単純化す
ることができる。一方では、反応温度と圧力が高くなる
から、構造的によりすぐれた材料、スケジュールのより
重いパイプ、より大きな圧縮器及びポンプを使用せねば
ならない。超臨界水の酸化反応は、腐食現象が完全に解
明されていない領域で行なわれるから、材料選択の負担
が付加される。無機質の固体の大部分は沈澱によって取
り除かれるのに対し、工程中の流れには溶解した固体が
相当量含まれているため、この流れを直接タービンに供
給するには、一層の開発努力が必要である。更に、超臨
界圧力蒸気の発電技術は、臨界未満圧力状態の蒸気発電
技術よりもかなり開発が遅れている。このため、超臨界
圧力状態に伴う不都合をもたらすことなく、超臨界状態
の水の酸化の利点を備えた方法が産業上要請されてい
る。
発明の要旨 石炭、下水及び毒性の化学剤等のように、有機質又は
無機質の可燃物質を含む水性供給物質の流れを、触媒を
使用せず、迅速でかつ自続的な(self−sustaining)反
応により略完全に酸化させることができるようにしたも
のである。これは、反応条件が、水の臨界温度よりも高
い温度と、水の臨界圧力よりも低い圧力によって特徴づ
けられる。完全に酸化するための超臨界温度は、使用さ
れる燃料により異なるが、500〜800℃の範囲である。圧
力は臨界圧力よりも低い約25〜220バールの範囲であ
る。この方法によれば、代表例として、5分よりも短い
滞留時間、好ましくは0.5分よりも短い滞留時間内で、
水性供給物質の流れを略完全に酸化させることができ
る。
図面の簡単な説明 本発明及びその望ましい実施例に対する理論的基礎
は、添付図面を参照した以下の説明によって、最も良く
理解されるであろう。
第1図は、濃縮した水の流れを酸化させる本発明の実
施例を示す図である。
第2図は、超臨界温度水の酸化に必要な燃焼熱が、圧
力条件によってどのように変化するかを説明する図であ
る。
第3図は、希釈水の流れを酸化させる本発明の実施例
を示す図である。
第4図は、実施例の実験を実施するのに用いた装置を
示す図である。
第5図は、運転時の圧力がCO酸化率に及ぼす影響を示
す図であって、一定容量の容器内の滞留時間として表わ
している。
第6図は、超臨界温度における代表的な蒸気−液体平
衡曲線を示す図である。
発明の説明 水性混合物の流れは、水の臨界温度を超える温度で、
かつ水の臨界圧力よりも低い圧力にあるとき(即ち臨界
未満圧力状態)(subcritical inpressure)、触媒を
用いなくても、迅速かつ自続的な反応によって略完全に
酸化させることができることを見出した。この方法は、
「超臨界温度水の酸化」と称するものとし、約95.0%以
上、望ましくは、約99.0%以上の高い破壊効率(destru
ction efficiency)を得ることができる。この方法は前
述した超臨界水の酸化法を補足するものであるが、供給
物質の流れによっては、超臨界温度水の酸化の方が、超
臨界水の酸化よりも望ましい。超臨界温度水の酸化で
は、反応速度を高めるために、臨界温度を超える温度に
せねばならず、酸化を完全に行なうための望ましい温度
は、約500〜800℃の範囲である。超臨界温度水の酸化の
場合、圧力の有効下限値は、酸化される物質の種類、及
び水の流れの濃度によって異なる。大気圧の空気中で燃
焼させる場合、発火温度(自続的な燃焼を行なう最低温
度)は、物質の種類によって広く異なっており、メタン
では650℃であるのに対し、ガソリンでは300℃であるこ
とが知られている。圧力を高くすると、所定物質の発火
(ignition)温度は、一般的に、周囲圧力近傍で燃焼さ
せる場合よりも低下する。
水が優勢(preponderance)であるときの発火温度に
ついては、あまり知られていないが、この原理は加圧蒸
気環境での反応にも当てはまる。発火しにくい物質の場
合、圧力を高くせねばならないが、発火しやすい物質
は、低い圧力でも十分である。圧力を高くすると、反応
物質の濃度(モル/リットル)が高くなるため、可燃物
質の流れの濃度が低い場合でも、自続的反応が可能にな
る。25バール(360 psi)程度の低い圧力でも、超臨界
温度水の酸化に有効であると考えられる。
超臨界温度水の酸化法と、超臨界水の酸化法は、多く
の類似点がある。両方法とも、略同じ温度で反応が行な
われる。両方法とも、気体及び非固体の可燃物が水相の
中で完全に混和されるため、反応物質と十分に接触して
反応率が高くなる。供給物質に対する圧力を臨界圧力よ
りも上にするか下にするかの選択は、通常の場合、達成
すべき反応度に合わせて決めるのではなく、一般的に
は、、反応器内の無機化合物の挙動(behavior)に応じ
て選択する。これらの無機物質は、供給物質の一部とし
て導入されることもあるし、反応生産物として生成する
こともある。所定の温度に達すると、塩又は金属酸化物
の如き無機物質は、臨界圧力よりも低い圧力では、臨界
圧力より高い圧力の場合よりも溶解度が小さいから、超
臨界温度水の酸化では、より清浄な液体産物を回収する
ことができる。この量的な相違に加えて、供給物質によ
っては、塩の挙動に質的な差異のあることも見出した。
モデール氏に付与された米国特許第4,338,199号は、前
述したように、450℃を超える温度では固体塩の析出に
有効であることが開示されている。これらの条件は有用
な場合もあるが、濃い塩水、又は粒状物と濃い塩水の混
合物としてではなく固体塩だけを析出させるためには、
臨界圧力よりも圧力を低くすることが必要であり、また
望ましいことが多いことも見出している。重要な実施例
として、塩化カリウム、多くの臭化物及びヨー化物塩、
並びに塩混合物、例えば塩化ナトリウム/炭酸ナトリウ
ム、及び塩化ナトリウム/硫酸ナトリウムを挙げること
ができる。塩水の生成よりも固体を生成することは、フ
ィルター等の分離装置の使用においてきわめて重大なこ
とである。さらに、多くの塩水は腐食性が非常に強いた
め、塩を固相として析出させる方が望ましいこともしば
しばある。
他方において、用途によっては、固体塩を分離するよ
りも、むしろ塩水の分離の方が望ましいこともある。臨
界圧力よりも低い圧力では、超臨界条件の下では完全に
混和している液相を分離することができる。それは、与
えられた温度で圧力が上昇した状態では、圧力がかなり
の範囲で低下するとき、塩水系の蒸気−液体エンベロー
プが広くなるためである。例えば、5重量%の塩溶液は
600℃及び250バールでは単一の液相として存在するが、
600℃及び150バールでは蒸気相と液相に分かれる。この
液相は、一般的には塩の濃度が非常に濃いのに対し、蒸
気相の塩分濃度は非常に薄い。相をこのように分離する
と、処理すべき流れの中から塩分を効果的に分離するこ
とができる。液相と蒸気相の分離は、重力沈殿、サイク
ロン作用、ミスト分離器等の如き従来の手段を用いて行
なうことができる。
臨界圧力よりも低い圧力即ち臨界未満圧力を使用する
場合、臨界圧力を超える圧力の場合よりも有利なことが
その他にもある。超臨界水の酸化では、高圧に耐え得る
ように容器の肉厚を厚くせねばならないのに対し、超臨
界温度水の酸化では、処理すべき流れの密度は小さいた
め、滞留時間を確保するには容器をさらに大きくせねば
ならない。このため、反応器の費用は、2方式では大体
同程度である。発電所又は工場のその他の部分でも、超
臨界温度水の酸化を行なう場合、圧力が低いほど、投資
金額及び運転費は軽減される。超臨界温度水の酸化後に
於ける廃液中に溶解した固体は少なくなるので、この流
れは、電力又は熱の回収又はリサイクリングに対して、
より有用なものとなる。極限圧力を低くすることによ
り、超臨界温度水の酸化での電力回収はより一層容易に
なる。電力を回収しない場合でも、超臨界温度水の酸化
工程の流出液(effluent)は、電力又は蒸気発生のため
の要件に対して、適合性(compatible)においてよりす
ぐれていることがある。
本発明は、深井戸形状の反応器にも適用することがで
きる。臨界温度を超えるが、臨界圧力よりは低い条件と
することにより、反応器中での滞留時間を短縮すること
ができ、反応器の深さを比較的浅くできるため、有利で
ある。
実施例1 第1図は、本発明の一実施例であって、石炭から電力
又は高圧蒸気を発生させるのに適している。低温から始
動する場合、装置は、補助加熱炉を用いて運転条件に到
達させる。加熱炉を用いて蒸気を発生させ、蒸気は系を
通過させて熱を供給する。通常の運転中における質量
(mass)の流れと温度を第1表に示す。
微粉炭のスラリー13重量%は、スラリーポンプ(1)
によって加圧され、反応容器(5)に送られる。コンプ
レッサー(3)によって加圧された空気の流れは、別の
径路で反応器に送り込まれる。多相混合物は、反応器の
内容物の一部と混合することにより、直ちに反応条件に
達する。石炭が燃焼すると、灰粒子が反応器の中で析出
する。酸化反応の結果として、石炭中のイオウは還元さ
れて硫酸塩アニオンに変換され、その一部分だけが天然
石炭の中にあるカチオンと対を形成する。残りの硫酸塩
は硫酸として存在し、濃度に応じて、反応器又は下流の
装置の中で腐食を促進する。このため、水酸化ナトリウ
ムの如きカチオンを、加圧前に供給物質に添加するか、
又は直接反応器に添加して、反応器(第1図には示さ
ず)の中で硫酸ナトリウムを析出させる。他方、反応器
及び冷却部の中を通過する酸は比較的低いレベルに維持
し、固体の析出を増やさないようにすることが望まし
い。必要に応じて、低温の流出液を中和させることもで
きる。反応器(5)は、モダーインコーポレイテッドに
譲渡された米国特許第4,822,497号の如く、燃焼と固体
除去を同時に行なうことができるようにしてもよい。な
お、第1図では固体分離機(7)を別個に配備してお
り、該分離機として、沈殿柱(settling column)、サ
イクロン、フィルター等の装置を使用することができ
る。固体分離機から、流れ(8)を通じて、乾燥した固
体を取り除く。一方、反応器から出た流出液の流体部全
体は、電力及び/又は熱回収用エキスパンダー−ジェネ
レータ(expander−generator)を通過させる。この方
法で電力を発生させる際、熱の作動流体への熱伝導は、
熱伝達面を介在させずに行なわれることに注目すべきで
ある。これは、効率が向上するだけでなく、熱伝達面に
おけるスケールや高温部の発生といった従来の問題を解
消することができる。固体の除去は(7)の段階で行な
われ、圧力/温度の減衰中も気体と液体の流れは十分に
接触しているから、「汚れた」燃料であっても、オフガ
ス(off−gases)の洗浄工程は不要になる。これは、別
の利点である。さらに、超臨界温度水の酸化反応器の中
で得られる温度は、従来の燃焼工程での温度よりもかな
り低いため、NOx及びSO2ガスの生成量は無視できるほど
微量である。
この実施例では、13重量%の石炭スラリーは、入って
くるスラリーを常温から反応器の温度563℃まで加熱す
るのに十分である。反応器の温度をさらに高くすること
が望ましい場合、幾つかの代替手段を用いることができ
る。
(1)石炭を追加するか、又は水を除去することによ
り、スラリーの燃料分を増加させる。
(2)廃油又は溶剤等の如き補助燃料を追加する。
(3)反応器の流出液の一部又は全部に復熱式熱交換を
使用することにより、供給物質の流れを加熱する。
(4)天然ガスバーナー又は蒸気等の外部熱源を用い
て、供給物質の流れ又は反応器を加熱する。
上記とは反対に、反応器の温度を低くすることが望ま
しい場合、以下のように行なえばよい。
(1)希釈水又はその他希釈した流れを、供給物質の流
れ又は反応器に加える。
(2)反応器を冷却する。
これらの方法を用いることにより、広範囲の廃物又は
供給物質の燃焼熱を、所定の反応器の温度に適合させる
ことができるであろう。第1図に示す工程は、燃焼熱が
4200 kJ/kg(1800 Btu/lb.)の範囲にある比較的燃料分
の多い供給物質に特に適している。
実施例2 600℃の反応器温度に到達させるのに必要な供給物質
の燃焼熱の要件に及ぼす運転圧力の影響を調べるため、
コンピュータ処理のシミュレーションを実施した。第2
図は、この関係を規定する2組の曲線を示したもので、
縦軸に燃焼熱を示し、横軸に圧力を示している。
上側の曲線は、低温の供給物質に予熱を行なわなかっ
たときに必要とされる断熱燃焼熱を示している。この流
れは、前述した実施例1の中でも説明したもので、第1
図に示されている。空気を酸化剤として用いたとき、必
要な燃焼熱は約4.2 kJ/gであり、純酸素を酸化剤として
用いたとき、必要な燃焼熱は約3.5kJ/gまで軽減され
る。酸素を用いた場合、燃焼熱が小さくなるのは、空気
の場合と比べて窒素を加熱する必要がないためである。
どちらの酸化剤を用いる場合でも、必要な燃焼熱は、圧
力が50バールから超臨界圧力の250バールまでの範囲に
あるときは、おおよそ一定である。
下側の曲線は、供給物質を反応器の流出液で熱交換し
た事例に関するものである。この工程は、燃料値が比較
的低い供給物質(1 kJ/gの範囲)に特に適している。復
熱式熱交換を行なうと、必要な燃焼熱はもはや圧力から
独立していることはできない。これは、高温の流れの中
に非凝縮性ガスが存在するためであり、水蒸気を凝縮し
てこの凝縮熱をリサイクルさせることがより困難なもの
となる。圧力が高くなると水が凝縮しやすくなるため、
熱回収の効率は向上し、より高い予熱温度を得ることが
できる。このように、純酸素を酸化剤として用いる場
合、圧力が250バールでは、イソプロパノール約1重量
%を含む供給物質が適している。これに対して、圧力が
50バールのとき、イソプロパノールは約5重量%を必要
とする。
復熱式熱交換を利用した工程を第3図に示している。
廃液の流れ(21)は、供給物質貯蔵部(23)の中で希釈
水(22)と混合される。希釈水と混合するのは、反応器
内で適当な温度上昇を確保するためである。なお、供給
物質の燃焼熱が既に適当に低い値であれば、この工程を
省略することができる。混合した後、流れは、ポンプ
(24)によって系の圧力まで昇圧され、熱交換器(26)
に送られる。熱交換器では、空気と完全に混合し、かつ
反応器出口で所望の温度に達するように、水性供給物質
の流れを十分な温度に達するまで加熱する。流れ(27)
の温度は、有機物分子を熱分解又は改質させるのに十分
に高くせねばならないことがある。熱交換器(26)を通
過する高温の流れは、反応器からの流出液の一部であ
る。
使用する酸化剤は、大気中の空気によって供給し、コ
ンプレッサー(28)によって系の圧力まで加圧される。
酸化剤は、完全燃焼させるために、化学量論的見地から
の理論量よりも過剰に供給する。圧縮空気、流れ(29)
は予熱した水の流れ(27)と混合し、開口した管状反応
器(31)に送られる。燃焼による熱によって、流体温度
は反応器出口の温度まで昇温する。反応器を出た流出液
の流れ(32)は固体分離機(33)に入り、必要に応じ
て、2つの部分に分かれる。即ち、流れ(34)は、熱交
換器(26)を通って予熱源として供され、一方、流れ
(35)は、電力回収又は蒸気として使用するため、エキ
スパンダー−ジェネレータに送られる。
第3図の開放管反応器の場合、予熱工程は点火手段と
して供されるもので、空気が完全に混和される温度で、
且つ、空気が導入されると直ちに酸化反応が開始する温
度に達するまで供給物質を加熱する。これは、反応器内
では、流体の逆混合は殆んど起こらないためである。こ
のような特徴を有するから、供給物質材料の酸化効率を
確実に高めたい場合、プラグ流れ反応器(plug flow re
actors)を使用することができる。第1図に示すよう
に、供給物質の濃度が濃く、反応器の構造が流体を逆混
合できるように設計され、反応が中間生成物を生成する
場合、予熱工程を省略することができる。第1図の実施
例はまた、予熱熱交換器ではスケールを生じる供給物質
に対して望ましい。
高温反応器の流出液を、ポンプ又は排除器により、反
応器入口に戻して再生利用することは、急速に反応を開
始させるための手段として、従来からも知られている。
入ってくる供給物質を急速に加熱するために有用なこの
技術は第3図には示されていない。それは、所定の反応
器温度を達成するために必要な供給物質の燃料値が影響
を受けないことは、エネルギー残量によって容易に示さ
れるためである。第3図の構成は、燃料値の低い供給物
質に適しており、物質(mass)のリサイクリングをしな
くても、熱のリサイクリングができる。
実施例3 超臨界温度水の酸化系におけるイソプロパノールを、
臨界圧力よりも高い圧力範囲と、臨界圧力よりも低い圧
力範囲の場合について、2つの実験を行なった。第4図
は、この実施例に使用した装置を示している。高圧ポン
プと酸化剤コンプレッサーは、図の左側の位置に示して
いる。酸化剤コンプレッサー(56)は、大気中の空気又
はシリンダーから直接供給されたガスに対して運転する
ことができる。脱イオン水は、水ポンプ(52)によって
系の圧力まで昇圧し、過熱器(54)を通して、超臨界温
度まで昇温する。水は、加圧と予熱を施した酸化剤と混
合する。混合物の流れは、次にライン(60)を通じて第
1段階の反応器/固体分離機に送られる。
廃物供給物質、燃料及び必要に応じて腐食剤(causti
c)は、夫々別個にポンプ(63)(67)(71)を通じて
昇圧する。供給物質、燃料及び腐食剤は、ライン(74)
の中で混合され、第1段階の反応器/固体分離機(76)
の中に注入される。ここで、酸化剤と超臨界温度水の流
れは接触し、急速に反応を開始する。無機固体は、超臨
界液から析出し、壁と衝突し、反応器の底部に沈殿す
る。粒子を含まない流体は、ライン(76)を通って、第
1段階の反応器/固体分離機を出ていき、第2段階のプ
ラグ流れ反応器(82)に送られ、反応器内で適当時間、
滞留する。補助燃料は、時々、ポンプ(79)を通じて第
2段階反応器の入口に追加され、熱損失を補って、第1
段階よりも高温に到達させる。
流体の流れが第2段階の反応器を出ると、冷却用熱交
換器(84)を通過し、温度が臨界温度よりも低くなる
と、気相と液相の2相混合物が形成される。相は、系の
圧力で作動する高圧の液体/蒸気分離機(86)の中で分
離される。気体の流れの圧力は弁(88)を通じて大気圧
の近傍まで低下する一方、液体の流れは弁(91)を通じ
て約7バールの圧力まで低下し、ライン(92)の中に気
体(大部分はCO2)を放出する。この2相の流れは、次
に低圧の液体/蒸気分離機(93)に入る。ライン(97)
及び弁(98)を通じてこの容器から出た液体の流れは、
サンプリングされたり、処置される。一方、ライン(9
4)及び弁(95)を通じて容器から出た気体の流れは、
ライン(89)内の高圧分離機からの気体の流れと混合さ
れ、サンプリングされたり、排気される。実験後、第1
段階の反応器/固体分離機(75)を開いて、堆積した固
体を取り除く。
第4図のユニットを超臨界水の酸化条件下で運転する
とき、気体流出物(gaseous effluent)中の一酸化炭素
は酸化効率の最も敏感なインジケータになることを見出
した。COは不完全燃焼において最後に残存する生成物で
あり、酸化が最適条件でない場合、高いレベルで観察さ
れ得る第1の化合物である。このため、気体流出物中の
COは、前述した2つの実験において、酸化率の測定手段
として利用することができた。前述のテストでは補助燃
料は使用しなかったため、比較的低温の第2段階反応器
の中で反応は殆んど起こっていないと考えられる。
第2表は2つの実験の結果を示しており、第1の実験
は第1段階の反応器の平均温度が620℃のときのもので
あり、第2の実験は第1段階の反応器の平均温度が595
℃のものである。両方の実験とも、系の運転圧力は幾つ
かの段階にわけて低下させた。流体の密度が下り、従っ
て反応器内での滞留時間も短くなるに従って、COは増す
と考えられる。620℃の実験の場合、COのレベルは、172
バール(2500psi)の圧力に下がるまでは、20ppmの一定
値に維持された。これは、第1段階の反応器での滞留時
間約11.5秒に対応している。圧力がさらに低下すると、
COの増加率は幾分高くなった。これについては、第5図
に反応器の滞留時間に対するCO濃度の自然対数をプロッ
トして示している。第1段階の酸化の場合、CO(R.K.He
lling and J.W.Tester,Energy Fuels,1987,1,417によ
り、超臨界圧力で求められた仮定値)のプロットは直線
であるべきである。滞留時間の短い3つの例は、傾斜が
急になっている。これは、反応機構に変化のあることを
示すものである。しかし、これは、低圧のため、反応器
の流れパターンが変化したとも考えられる。
反応器の滞留時間に対するCO値は、予期された通り、
595℃の方が620℃の場合よりも高い。これは、第2表及
び第5図に示されている。第5図のデータの直線性は、
反応器温度の安定性と同様に、最も低い試験圧力70バー
ル(1000psi)では、反応は持続的であることを示して
いる。なお、赤外線CO計は2000ppmの範囲を超えたの
で、この位置での測定は不連続であった。しかし、供給
物質の圧力が70バール以下のとき、滞留時間が1分より
もかなり短くても効果的に酸化が行なわれることは明ら
かであろう。プラグ流れ反応器を使用すると、同じ滞留
時間のとき、CO値は第2表に示す値よりもかなり低くな
る。
カラハン氏他に付与された米国特許第3,804,756号
は、超臨界温度範囲のとき、大気圧近傍で酸化するには
触媒が必要であることを記載している。少なくとも約25
バールまでの加圧では、触媒なしに燃焼を自続させるた
めに、反応剤の濃度を十分に増さねばならないと考えら
れている。
これら酸化反応における水の役割が明らかでないこと
に注意すべきである。従来の燃焼の場合、水の量が少な
くとも18モル%までは、COの酸化速度は大きくなること
が知られている(Howard,J.B.,G.C.Williams and D.H.F
ine,“Kinetics of Carbon Monoxide Oxidation in Pos
tflame Gases",14th Symp.(Int.)on Combustion(Pro
c.)1973,975参照)。ヘリングとテスターの結果(198
7)によれば、超臨界水の酸化条件では、水は酸化速度
を遅くすることを示している。
実施例4 米国特許第4,380,960号において、ディッキンソン氏
は、超臨界(水に関して)温度、及び広範囲に亘る臨界
未満及び臨界超過圧力の下で、効果的な燃焼を行なうた
めには触媒が必要であることを記載している。本発明者
は水酸化ナトリウムの有無によるイソプロパノールの酸
化を比較することにより、この仮説の正当性を調べた。
実施例3に示すように、気体流出物中のCO値を、酸化効
率の測定手段として用いた。反応器が15.7バール(2030
psi)及び576℃の条件のとき、COはNaOHなしで220ppmで
あった。これらと同じ条件で、供給物質の中に腐食剤を
含めて反応器に送り、反応器の濃度を約700ppmとした。
気体流出物中のCOは増し、約500ppmで安定した。
第2の実験では、石炭とイソプロピルアルコールの混
合物を、アルカリ(水酸化ナトリウム)が存在するとき
と存在しないときの2つの場合について、第4図の装置
の中で酸化させた。実験条件と実験結果を第3表に示
す。第2段階の反応器では燃料を使用していないため、
第2段階の反応器の中で起こる反応はあまり重要ではな
い。実験の第2パートに加えたアルカリの量は、実験の
第1(アルカリなし)パートの流出液中に含まれる硫酸
塩のレベルによって求めた。この量は、第1パートの流
出液の硫酸塩を中和させるのに必要な量よりも幾分過剰
である。
第1段階の反応器内の条件は、2つのケースを比較で
きるようにするため、僅かだけ不完全酸化となるように
設定した。第3表に示すように、有機炭素の破壊効率は
非常に高く、両者とも酸化は殆んど完全に行なわれた。
気体流出物のCOと、液体流出物の有機炭素との変化の差
は小さいため、アルカリの有無によるものか、或はその
他の小さな違いによるものか断定することは難しい。
超臨界温度で迅速かつ効果的な反応を行なうための一
般的な要件として、アルカリ触媒は必ずしも必要でない
ことは明らかであろう。
実施例5 前述したように、塩は、重力作用に加えて、第1段階
の反応器/固体分離器の壁に衝突させることによって、
第4図の装置の中で分離される。ここでは、完全な分離
を行なうことはできない。数パーセントの固体は、流体
の流れの中に残っている。固体の種類によっては、第1
段階の反応器を出た後、系の中に使用されている小径ラ
インを塞いでしまうこともある。これに起因する早期の
操業停止を防ぐため、濾過装置を開発し、粒状物がライ
ンへ持ち込まれるのを防止している。実験は、2重量%
のNaCl、1重量%のNa2SO4を含む供給物質を、臨界未満
圧力及び臨界超過圧力の2種類の圧力にて実施し、固体
分離とフィルター効果を比較することができるようにし
た。第4表は、試験条件と試験結果を示している。234
バールの圧力で41分間運転後、フィルターは、固体の堆
積によって2バールの圧力差が生じた。これは、ユニッ
トを速やかにラインから取り外し、フィルターを清掃し
なければならない状態であることを示している。これに
対し、系の運転を138バールの圧力で行なった場合、フ
ィルターの圧力差は2時間後、0.2バール増大したに過
ぎなかった。フィルターへの影響については、固体の溶
解は避けられるから、圧力は低い方が好ましい。換言す
れば、水の分圧が低くなると、水は塩を溶解する傾向が
低下し、濃度の高い塩水を生成する。この事実は、種々
の固体分離装置を使用する上で、非常に重要なことであ
る。
実施例6 蒸気−液体平衡条件からみて、臨界未満圧力の酸化の
方が、臨界超過圧力の酸化よりも好ましいことがある。
第6図は、二元(2種類の化学成分)相の1つの典型
が、水の臨界超過温度で起こると予想される挙動の一実
施例を示している。非水成分を横軸に示し、圧力は縦軸
に沿って変えている。単一相の領域と、蒸気−液体の2
相領域は、曲線によって分離している。2相領域の中
に、水平線を引くと、曲線とは2つの点で交わる。左側
の交点は共存相の蒸気の成分を示すのに対し、右側の交
点は共存相の液体成分を示している。超臨界圧力(>22
1バール)では、蒸気−液体平衡はほんの限られた範囲
の組成物で得られるだけであることに注意すべきであ
る。さらに、液体組成物と蒸気組成物とはかなり似てお
り、各組成物は共通の成分をかなり含んでいる。蒸気−
液体の平衡領域はかなり広い成分範囲をカバーしている
ので、臨界未満圧力での成分分離は、かなり容易に行な
うことができる。液相は非水成分において非常に濃厚で
あるのに対し、蒸気相は水中において非常に濃厚であ
る。この理由から、この用途では、超臨界温度水の酸化
は、超臨界水の酸化よりも好ましいかも知れない。関連
のある圧力及び温度範囲内で利用できる相平衡データは
非常に限られており、相領域の実際の形状はほんの数種
類の化合物について明らかにされているにすぎない。し
かし、融点が600℃よりも低く、沸点が水よりも高い化
合物との水混合物に対しても、第6図に示すのと同じよ
うな挙動が観察されるものと考えられる。かかる化合物
の重要な実施例として、水酸化ナトリウム、硫酸及び硫
酸アンモニアを挙げることができる。
本発明の範囲から逸脱することなく、その他多くの実
施例及び適用例を考えることができる。工程の流れの変
更例として以下のものを挙げることができる。
(a)反応器からの流出液の一部を予熱に利用する。
(b)無機物を乾燥固体としてではなく、スラリー又は
溶液として除去する。
(c)例えば、充填層又は流動体層のように、その他型
式の反応器を使用する。
(d)部分燃焼を所望する場合、理論酸素量よりも少な
い量の酸素を使用する。
(e)装置の一部を分離して有機物再生成のために供す
る。
(f)多数の反応器を使用する。
(g)空気以外の気体を含む酸素を使用する。
(h)汚染した気体を、酸化剤として又は酸化剤に加え
て使用し、気体及び/又は液体の流れを清浄化する。
(i)気体酸素を含む酸化剤以外又は気体酸素を含む酸
化剤に加えて、例えば、過酸化水素、オゾン、硝酸又は
硝酸塩、亜硝酸塩、亜酸化窒素、過塩素酸塩等の酸化剤
を使用する。
(j)例えば、過塩素酸アンモニアの如き補助酸化剤の
添加を必要としない流れを処理する。
(k)付着を防ぐため、熱交換器の上流に気体酸化剤を
導入する。
(l)エヤーコンプレッサーを、処理後の流出液によっ
て運転するエキスパンダーに連結する。
(m)運転モードをバッチ式で行なう。
本発明の方法は、種々の供給物質に適用することがで
き、その供給物質には次のものを挙げることができる。
(a)液体、気体及び固体有機物 (b)石炭 (c)活性化炭素 (d)製造したポリマー物質 (e)下水 (f)飛散灰 (g)毒性及び有害な化学剤 (h)有毒化学剤で汚染された土壌又は堆積物 (i)産業/化学工場からの流出液又は廃液 (j)塩水 (k)動物の廃棄物又は副産物、例えば、肥料、製革所
及び屠殺場の廃物 (l)植物、植物の廃棄物及び副産物、例えば、泥炭、
とうもろこしの茎葉、籾殻、さとうきびのしぼり殻、木
のくず、パルプ及び製紙流出液又は廃液 (m)微生物又はそれらの副産物を含む流れ (n)所定CODの無機物、例えば、アンモニア、水素、
一酸化炭素、シアン化物 これらの供給物質は単独で導入してもよいし、場合に
よっては他の組成物と混合して導入してもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−38271(JP,A) 特開 昭58−64189(JP,A) 米国特許4292953(US,A) 米国特許4380960(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/72 C02F 1/74 C02F 1/78

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可燃性物質を運ぶ水の流れを、反応器の中
    で、水の臨界温度よりも高い500−800℃の範囲の温度
    と、25バールから水の臨界圧力の範囲内の圧力の条件に
    て、酸化剤の存在下で5分よりも短い時間反応させるこ
    とにより、反応生成物の流れを作ることを特徴とする、
    触媒を使用することなく自続的に可燃性物質を略完全に
    酸化させる方法。
  2. 【請求項2】酸化剤が存在し、水の臨界温度よりも高い
    500−800℃の範囲の温度と、25バールから水の臨界圧力
    の範囲内の圧力の条件の反応器の中で、可燃性物質を運
    ぶ水の流れを5分よりも短い時間滞留させて反応生成物
    の流れを作り、反応生成物の流れから不燃性無機成分を
    取り除くことを特徴とする、触媒を使用することなく自
    続的に、可燃物質に対して99.0%よりも高い破壊効率を
    得る方法。
  3. 【請求項3】可燃性物質を含む水性供給物質の連続的な
    流れを反応器に導入し、酸化剤の存在下にて、水の臨界
    温度よりも高い500−800℃の範囲の温度と、25バールか
    ら水の臨界圧力の範囲内の圧力の条件で、5分よりも短
    い時間滞留させて供給液の流れを反応させ、滞留時間内
    に99.0%以上の可燃性物質を破壊して反応生成物の流れ
    を作り、不燃性無機成分を反応生成物の流れから取り除
    き、反応生成物の流れから有用なエネルギーを得ること
    を特徴とする、触媒を使用することなく自続的に可燃性
    物質を反応器で酸化させる方法。
  4. 【請求項4】溶解した不燃性無機物質を含む水性供給物
    質の流れを反応器に導入し、可燃性物質を、別の流れと
    して又は水性供給物質の成分として反応器に導入し、酸
    化剤の存在下にて、水の臨界温度よりも高い500−800℃
    の範囲の温度と、25バールから水の臨界圧力の範囲内の
    圧力の条件で可燃性物質を反応させ、水性供給物質の流
    れの中に当初溶解していたものを含む不燃性無機成分
    を、高温の反応生成物の流れから取り除くことにより、
    溶解した不燃性無機物質を、触媒を使用せずに自続的に
    水から取り除く方法。
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