JP3048307U - スポット溶接機用ケーブルおよびケーブルアダプター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた冷却効果を有し長時間にわたって安定
して使用することができるスポット溶接機用ケーブルお
よびケーブルアダプターを提供すること。 【解決手段】 ケーブル本体１の両端にある端子部２、
２に冷却水の流通路３を設けたスポット溶接機用ケーブ
ルと、両端に端子部１２、１２が形成されるとともに所
定形状に屈曲あるいは捩じり成形されたケーブルアダプ
ター本体１１に冷却水の流通路１３を設けたスポット溶
接機用ケーブルアダプター。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、優れた冷却効果を有し長時間にわたって安定して使用することがで きるスポット溶接機用ケーブルおよびケーブルアダプターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、自動車部品用のナットと板状ワーク等との溶接に使用される自動溶接 式のスポット溶接装置においては、電極チップと電源とをスポット溶接機用ケー ブルで連結するのが普通である。また、スポット溶接機用ケーブルの取付位置や 取付角度などの状態に応じ、必要な場合には所定の角度に屈曲成形されたり所定 方向に捩じり成形されたケーブルアダプターを介在させて連結することも通常行 われている。

【０００３】 ところが、スポット溶接機用ケーブルあるいはケーブルアダプターは使用中に 発熱し、特に端子部においてはボルト等の締結具が加熱損傷されて締結状態が緩 んでしまったり外れてしまうという問題点があった。また、このためスポット溶 接機用ケーブルあるいはケーブルアダプターを頻繁に交換する必要がありメンテ ナンス作業が煩わしいうえに、溶接コストも高くなるという問題点があった。 そこで、使用中における発熱を緩和できるようケーブル内部の中心部にスパイ ラルコイルからなる水路を設け冷却水を流通させるようにしたスポット溶接機用 ケーブルも提案されているが、水路の存在により可撓性が劣るという問題点や構 造が複雑で高価なものになるという問題点が残されていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記のような従来の問題点を解決して、優れた冷却効果を有して使用 中における発熱を十分に緩和でき長時間にわたって安定して使用することができ るとともに、優れた可撓性を有していかなる場所にも設置することができ、また 簡単な構造で生産コストも廉価なものであるスポット溶接機用ケーブルおよびス ポット溶接機用ケーブルアダプターを提供することを目的として完成されたもの である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するためになされた本考案は、ケーブル本体の両端にある端 子部に冷却水の流通路を設けたことを特徴とするスポット溶接機用ケーブルを第 １の考案とし、両端に端子部が形成されるとともに所定形状に屈曲あるいは捩じ り成形されたケーブルアダプター本体に冷却水の流通路を設けたことを特徴とす るスポット溶接機用ケーブルアダプターを第２の考案とするものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下に、図面を参照しつつ本考案の好ましい実施の形態を示す。 図１は、第１の考案に係るスポット溶接機用ケーブルを示すものであって、図 中１は内部に複数本の導電線の束が収納されて外表面がゴム管で覆われているケ ーブル本体、２はその両端に設けられた端子部、２ａは該端子部２に形成された 接続ボルト挿通用の孔である。

【０００７】 そして、前記端子部２には冷却水の流通路３が設けられている。この冷却水の 流通路３には、通常の冷却水供給パイプが接続されて冷却水の循環供給が行われ 、ケーブル使用中における端子部近傍の加熱を防止するよう構成されている。ま た、この冷却水の流通路３はケーブル本体１の軸方向に対し垂直方向に設けられ ており、上記冷却水供給パイプの接続が容易なうえ、従来のように冷却水供給パ イプがケーブル本体内に埋設されないので可撓性に優れフレキシブルで取扱性・ 操作性・保守性等に優れたものである。

【０００８】 図２〜図３は、第２の考案に係るスポット溶接機用ケーブルアダプターの正面 図および底面図を示すものであって、図中１１は所定形状に屈曲あるいは捩じり 成形されたケーブルアダプター本体、１２は該ケーブルアダプター本体１１の両 端に形成された接続ボルト挿通用の孔１２ａ付きの端子部であり、これらは導電 線の金属により一体成形されたものである。

【０００９】 そして、前記ケーブルアダプター本体１１には冷却水の流通路１３が設けられ ている。この冷却水の流通路１３も、前記のケーブルと同様に、通常の冷却水供 給パイプが接続されて冷却水の循環供給が行われ、ケーブルアダプター使用中に おける加熱を防止するよう構成されている。また、この冷却水の流通路１３は、 ケーブルアダプター本体１１の軸方向に対し垂直方向に設けられており、冷却水 供給パイプの接続が容易なうえ、加工性にも優れたものである。

【００１０】 なお図４〜図５は、前記ケーブルアダプター本体１１が緩やかなＳ字状に屈曲 成形されたケーブルアダプターを示すものであって、この場合には冷却効果を高 めるために冷却水の流通路１３が両端子部１２、１２の近傍において２個設けら れたものとなっている。このように、ケーブルアダプター本体１１が長かったり 複雑に捩じった形状等の場合には、冷却水の流通路１３の個数や設定位置につい ては十分な冷却効果が得られるよう任意に設計することができる。

【００１１】 このように構成されたものは、スポット溶接機の電極チップと電源の接続に用 いる場合には、従来のケーブルおよびケーブルアダプターと同様に利用すること ができるものであり、更に本考案では冷却水の流通路が設けられているので、優 れた冷却効果を発揮して使用中における発熱を的確に抑制することとなる。この 結果、長時間にわたって稼働しても加熱損傷による端子部のボルト等の緩みや離 脱がなくなり、優れた耐久性を奏することとなる。また、前記冷却水の流通路は ケーブル本体１やケーブルアダプター本体１１の軸方向に対し垂直方向に設けら れているので、冷却水供給パイプとの接続を極めて容易に行うことができ、更に ケーブルにおいては、ケーブル本体１の可撓性を損なわれることなく十分にフレ キシブルであり優れた取扱性を発揮することとなる。 なお、以上の説明においてはスポット溶接機に用いるケーブルおよびケーブル アダプターについての紹介をしたが、その他高周波加熱装置の２次ケーブルや小 型電気炉用ケーブル等にも使用できることは勿論である。

【００１２】

【考案の効果】

以上の説明からも明らかなように、本考案は優れた冷却効果を有して使用中に おける発熱を十分に緩和でき長時間にわたって安定して使用することができると ともに、優れた可撓性を有していかなる場所にも設置することができ、また簡単 な構造で生産コストも廉価なものである。 よって本考案は従来の問題点を一掃したスポット溶接機用ケーブルおよびケー ブルアダプターとして、その実用的価値は極めて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の考案の実施の形態を示す斜視図である。

【図２】第２の考案の実施の形態を示す正面図である。

【図３】図２の底面図である。

【図４】第２の考案のその他の実施の形態を示す正面図
である。

【図５】図４の底面図である。

【符号の説明】

１ ケーブル本体 ２ 端子部 ３ 冷却水の流通路 11 ケーブルアダプター本体 12 端子部 13 冷却水の流通路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｂ２３Ｑ 11/12 Ｂ２３Ｑ 11/12 Ａ Ｈ０１Ｂ 7/34 Ｈ０１Ｂ 7/34 Ｃ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーブル本体(1) の両端にある端子部
   (2) 、(2) に冷却水の流通路(3) を設けたことを特徴と
   するスポット溶接機用ケーブル。
2. 【請求項２】 冷却水の流通路(3) が、ケーブル本体
   (1) の軸方向に対し垂直方向に設けられている請求項１
   に記載のスポット溶接機用ケーブル。
3. 【請求項３】 両端に端子部(12)、(12)が形成されると
   ともに所定形状に屈曲あるいは捩じり成形されたケーブ
   ルアダプター本体(11)に冷却水の流通路(13)を設けたこ
   とを特徴とするスポット溶接機用ケーブルアダプター。
4. 【請求項４】 冷却水の流通路(13)が、ケーブルアダプ
   ター本体(11)の軸方向に対し垂直方向に設けられている
   請求項３に記載のスポット溶接機用ケーブルアダプタ
   ー。