JP3048089B2 - シリコン単結晶ウェーハの処理方法 - Google Patents
シリコン単結晶ウェーハの処理方法Info
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Description
法という。)によって引き上げられた単結晶より製造さ
れるシリコン単結晶ウェーハ(以下単にウェーハとい
う。)における酸化膜耐圧特性を改善することを可能と
したウェーハの処理方法に関する。
子の動作時に絶縁耐圧が高いこと、リーク電流が小さく
酸化膜の信頼性が高いことが要求される。半導体集積回
路の製造に使用される材料は、CZ法によって引き上げ
られたシリコン単結晶より製造されるウェーハである
が、このシリコン単結晶中には育成工程中の熱履歴によ
り結晶欠陥が導入されている。
製造されるウェーハを使用し、集積回路を製造した場合
には、酸化膜耐圧の不良が問題となる。従って、歩留ま
りよく集積回路を製造する為には酸化膜耐圧特性の優れ
たウェーハが必要である。その為には、酸化膜耐圧を低
下させる原因となるウェーハ表面近傍の微小な欠陥をな
くすためのウェーハの処理方法の開発が求められてい
る。
る方法の一つとして、高温の前熱処理を施すことがあげ
られる。本発明者等はかかる熱処理においては、犠牲酸
化として利用される900〜1100℃程度の温度範囲
ではほとんど効果があがらず、1250〜1300℃と
いう高温領域で処理する必要があることを見出し、すで
に提案した(特願平4−102062号)。
法は高温のしかも狭い温度領域で熱処理を行う不便さが
ある。また、ウェーハの酸化膜耐圧特性については、更
に一層の改善を行う必要がある。本発明は、かゝる酸化
膜耐圧特性の優れたウェーハを得ることができるように
した、ウェーハの処理方法を提供することを目的とす
る。
に、本発明のウェーハの処理方法においては、CZ法に
よって引き上げられた単結晶より製造されるウェーハを
1100〜1300℃の温度範囲において、酸素又は酸
素を含む雰囲気中で、0.5〜24時間熱処理を施し、
この時に形成される酸化膜を除去した後に、当該ウェー
ハの表面をポリッシュし除去するようにしたものであ
る。
で0.5〜24時間行われることが必要である。この熱
処理によりウェーハ表面には、ウェーハ表面近傍におけ
る結晶中の格子間酸素が外方拡散し、格子間酸素に起因
する欠陥密度が低下したDZ(Denuded Zone) 層が形成
される。しかし、低温短時間の熱処理ではDZ層の形成
が不十分であり、また、高温長時間の熱処理では形成さ
れたDZ層中に、汚染物質等による新たな欠陥、例えば
OSF等が発生してしまう。尚、上記熱処理は酸素又は
酸素を含む雰囲気中で行い酸化膜を形成することが特徴
である。ここで使用される酸素以外の雰囲気ガスは、窒
素、アルゴンのような不活性ガスである。
去した後に、ウェーハの表面部をポリッシュし除去す
る。その好ましいポリッシュ量は0.5〜15μmの範
囲である。このポリッシュ量が0.5μmに満たない
と、酸化膜除去後の表面に存在する結晶欠陥あるいは異
物が完全に除去されないためその効果不十分であり、か
つ15μmを越えその量が大きくなると、熱処理により
形成されたDZ層が除去されて、その下部に存在する結
晶欠陥層が露出し、効果がなくなってしまう。なお、ポ
リッシュ量については上記範囲内で、ポリッシュする手
間を少なくするためになるべく小さい方が望ましい。
る要因は、主として結晶育成時に取り込まれるフローパ
ターン欠陥と、副次的には格子間酸素に起因する結晶欠
陥とをあげることができる(1991年春期応用物理学
会予稿集28p−ZL−1〜4及び第40回半導体・集
積回路技術シンポジウム講演論文集、電気化学学会(1
991)p55〜p60を参照)。
の効果は、結晶育成時に取り込まれたフローパターン欠
陥が低減し、かつウェーハ表面近傍において格子間酸素
に起因する欠陥密度の低下したDZ層が形成されるため
であることは既に提案した通りである(特願平4−10
2062号)。
って、ウェーハ中のフローパターン欠陥はほとんど消滅
する。また、ウェーハ表面近傍の格子間酸素は外方拡散
により密度が低下してDZ層の形成が一層助長されるの
で、格子間酸素起因の微小欠陥密度も低下する。
ハの酸化膜を除去した後、その表面の若干量(少なくと
も0.5μm)をポリッシュし除去することにより、表
面近傍に存在する結晶欠陥や異物が除去され、清浄な鏡
面が得られる。従って、このウェーハを使用して半導体
集積回路を製造する際の熱酸化膜形成において、酸化膜
耐圧特性を低下させるような微小な欠陥は、酸化膜中に
はほとんど取り込まれない。よって、酸化膜耐圧特性の
優れた半導体集積回路を得ることが可能になるものであ
る。
に説明する。 実施例1 CZ法により結晶成長速度:1.2mm/minで製造
したシリコン単結晶(直径:5”φ、面方位:<100
>、導伝型:p型、比抵抗:10Ω・cm)を使用して
ウェーハを作製した。
酸素雰囲気中でそれぞれ1100℃(2時間、実施例1
−1)、1150℃(2時間、実施例1−2)、120
0℃(2時間、実施例1−3)の前熱処理を施し、その
後、この時に形成された酸化膜を希HF水溶液で除去し
て清浄化し、次いでこれらのウェーハの表面を5μmポ
リッシュした。
うに酸化膜耐圧を測定した。まず、ウェーハ表面にゲー
ト酸化膜を、900℃乾燥酸素雰囲気中で25nm形成
し、その上にLPCVD法によってポリシリコンの膜3
00nmを形成させた後リンドープしたものを電極とす
るMOSダイオードを作製した。
オードについて酸化膜耐圧を測定(ゲート面積:8mm
2 、判定電流値:1mA/cm2 )し、8MV/cm以
上の割合を良品率とした。
した。同図の結果から明らかなように、本発明の処理を
施したウェーハの酸化膜耐圧の良品率は、1100℃
(実施例1−1)で65%以上となって、その効果が明
らかに表れており、1150℃(実施例1−2)から1
200℃(実施例1−3)では85%にまで飛躍的に改
善されていることが判る。
間の熱処理(実施例1−2)を施したウェーハ1枚(デ
ータ数100個)についてのゲート酸化膜の絶縁破壊強
度、即ち電界強度の分布を酸化膜耐圧ヒストグラムとし
て図2に示した。図2から明らかなように、本発明の処
理を施したウェーハは、特に10MV/cm台の高い電
界強度の頻度が70%程度と最も高く、その効果が歴然
と示されている。
状態を調査するために1100℃、2時間の熱処理(実
施例1−1)を施したウェーハについて、レーザーパー
ティクルカウンター(LS6000、日立電子エンジニ
アリング(株)製)によって0.15μm以上のサイズ
のパーティクルカウント数を測定し、図3に示した。同
図の結果から、パーティクルカウント数の極めて少ない
ウェーハが得られることが判明した。
行った。すなわち、実施例1で使用したものと同じウェ
ーハについて、未熱処理ウェーハ(5枚、実験例1−
0)の外、各5枚単位のウェーハについて、乾燥酸素雰
囲気中で1100℃(2時間、実験例1−1)、115
0℃(2時間、実験例1−2)、1200℃(2時間、
実験例1−3)、1280℃(30分、実験例1−4)
の前熱処理を施し、その後、この時に形成された酸化膜
を希HF水溶液で除去し清浄化した。
定し、その良品率を図1に示した。同図から明らかなよ
うに、未熱処理品(実験例1−0)及び前熱処理の温度
が1100℃(実験例1−1)〜1150℃(実験例1
−2)ではほとんど効果がなく、1280℃(実験例1
−4)まで温度を上げて、酸化膜耐圧の良品率を75%
以上に上げることができた。この良品率は実施例1の1
150℃の場合(実施例1−2)と比較してもかなり低
いことが判明した。
処理品(実験例1−0)及び1150℃、2時間の熱処
理を施したもの(実験例1−2)について、それぞれウ
ェーハ1枚(データ数100個)についてのゲート酸化
膜の酸化膜耐圧ヒストグラムを、実施例1と同様に図2
に示した。図2から明らかなように、いずれの場合も実
施例1の場合に比較してバラツキの度合が高く良好とは
いえない。
理品(実験例1−0)及び1100℃、2時間の熱処理
を施したもの(実験例1−1)について、実施例1と同
様に0.15μm以上のサイズのパーティクルカウント
数を測定し、図3に示した。同図から明らかなように、
本実施例の熱処理を施したウェーハのパーティクルカウ
ント数が未熱処理ウェーハに比べて増加していることが
判った。
献:N.Kern and D.W.Puotimen"RCA Review", 31, 187(1
970)] 等の薬品による洗浄を行っても減少しないもので
ある。
善があまり見られなかった理由は、前述した高温熱処理
の効果と上記したパーティクル発生の影響とが相殺され
たためであると考えることができる。そこで、実施例1
に示したごとく、ウェーハ表面を若干量研磨して清浄な
鏡面を出すことにより、パーティクルカウント数の極少
ないウェーハを得ることができ、従って、酸化膜耐圧特
性の改善に効果があることが判った。
壊)特性についても調査した。上記実施例1ではゲート
酸化膜の絶縁破壊強度を示したが、酸化膜の長期信頼
性、即ちTDDB特性はデバイスの寿命を見積もる上で
重要な特性である。測定したウェーハは、図1の測定を
行ったMOSダイオード付ウェーハを用いた。ゲート面
積が1mm2 のMOSダイオードについてウェーハあた
り100個、−12MV/cmの定電圧ストレスを印加
してTDDB特性を測定した。未熱処理品(実験例1−
0)と本発明の処理〔実施例1−2(1150℃、2時
間)及び実施例1−3(1200℃、2時間)〕を施し
たウェーハ(各2枚)について、測定結果を図4に示し
た。図4に示したごとくTDDB特性においても同様の
効果が表れることを確認した。
ハ表面において酸化膜耐圧特性を劣化させる様な欠陥密
度の低減に著しい効果があった。本発明の処理を施した
後、ウェーハ上に形成されたゲート酸化膜中には微小な
欠陥はほとんど取り込まれず、酸化膜耐圧特性の優れた
半導体集積回路を得ることが可能となった。即ち、絶縁
耐圧が高くかつ信頼性の高い半導体集積回路を製造でき
るウェーハの提供が可能となった。
酸化膜耐圧の良品率の関係を示すグラフである。
おける酸化膜耐圧ヒストグラムを示すグラフである。
おけるパーティクルカウント数を示すグラフである。
ついてのTDDB特性を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 チョクラルスキー法によって引き上げら
れた単結晶より製造されるシリコン単結晶ウェーハを、
1100〜1300℃の温度範囲において0.5〜24
時間熱処理を施し、この時に形成される酸化膜を除去し
た後に、当該ウェーハの表面をポリッシュし除去するこ
とを特徴とするシリコン単結晶ウェーハの処理方法。 - 【請求項2】 上記ポリッシュを0.5〜15μm行う
ことを特徴とする請求項1記載のシリコン単結晶ウェー
ハの処理方法。 - 【請求項3】 上記熱処理を酸素又は酸素を含む雰囲気
中で行い、酸化膜を形成することを特徴とする請求項1
又は2記載のシリコン単結晶ウェーハの処理方法。
Priority Applications (1)
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JP4197654A JP3048089B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | シリコン単結晶ウェーハの処理方法 |
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JP4197654A JP3048089B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | シリコン単結晶ウェーハの処理方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4197654A Expired - Fee Related JP3048089B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | シリコン単結晶ウェーハの処理方法 |
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JP6558308B2 (ja) * | 2016-06-08 | 2019-08-14 | 信越半導体株式会社 | シリコンウェーハの高感度欠陥評価方法およびシリコン単結晶の製造方法 |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP4197654A patent/JP3048089B2/ja not_active Expired - Fee Related
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