JP3047804B2 - 型枠用表面材 - Google Patents

型枠用表面材

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JP3047804B2 JP8005015A JP501596A JP3047804B2 JP 3047804 B2 JP3047804 B2 JP 3047804B2 JP 8005015 A JP8005015 A JP 8005015A JP 501596 A JP501596 A JP 501596A JP 3047804 B2 JP3047804 B2 JP 3047804B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンクリートを
打設する際に用いられる型枠の表面材に関し、特に、型
枠とコンクリートとの間の剥離性を改善する技術に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物を構築する場合に
は、通常、鉄筋を組立て、その外周を囲繞するようにし
て型枠を組立てた後に、型枠で隔成した部分にコンクリ
ートの打設を行ない、打設されたコンクリートが硬化し
た後に、型枠を取り外すことで施工される。このとき、
コンクリートと型枠との剥離性を良くするために、通
常、型枠がコンクリートと接触する面に、グリスなどの
油性表面材を塗布している。
【0003】しかしながら、このような従来の型枠用表
面材には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上述したよ
うな従来の型枠用表面材は、コンクリートと型枠とが直
接接触しないことで剥離性を確保するものであるが、1
回使用すると、油性表面材がコンクリート面に付着し
て、その剥離機能を殆ど消失してしまうので、コンクリ
ートを打設する度毎に表面材の塗布作業が必要になる。
【0005】また、例えば、型枠をスライドさせてコン
クリート構造物を構築する場合には、スライドにより表
面材が磨耗して、コンクリートと型枠との間の剥離性が
悪化し、無理に脱型すると、コンクリート表層部にクラ
ックや欠落が生じるという問題もあった。本発明は、こ
のような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、
その目的とするところは、剥離性の悪化に伴う問題が解
決できる型枠用表面材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、上昇移動させながら連続的にコンクリー
トを打設するスリップフォーム工法に用いられる型枠の
コンクリート接触面に形成される型枠用表面材におい
て、前記表面材は、粉末状の凝結遅延物質と、エポキシ
樹脂やウレタン樹脂などの合成樹脂や水ガラスなどの無
機塗料から選択され、前記凝結遅延物質を保持して、前
記型枠に固着されるバインダーとで構成され、前記凝結
遅延物質が、前記バインダーに対して、重量比で50〜
120%含有された前記表面材を前記コンクリート接触
面に1〜2mmの厚みに固着形成した。この構成によれ
ば、表面材に含まれている凝結遅延物質が打設されたコ
ンクリートと接触することにより、コンクリートの硬化
を遅延させるので、コンクリートの付着力が長時間に渡
って低下する。表面材のバインダーおよび凝結遅延物質
が磨耗すると、新たな凝結遅延物質が露出し、表面材が
型枠に残っていれば、コンクリートの硬化を遅延させ
る。前記凝結遅延物質は、酸化亜鉛やほう砂などの無機
粉末から選択することができる。また、前記バインダー
は、エポキシ樹脂やウレタン樹脂などの合成樹脂や、水
ガラスなどの無機塗料から選択される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1
は、本発明にかかる型枠用表面材の一実施例を示してい
る。同図に示す表面材は、本発明をスリップフォーム工
法で使用する型枠に適用した場合であって、スリップフ
ォーム工法では、対向配置される一対の型枠10が使用
される。この型枠10は、周方向に隣接して環状に配置
される。型枠10は、門型のヨーク12に支持されてい
る。
【0008】ヨーク12は、構築される鉄筋コンクリー
ト躯体14に埋設されるロッド16に取り付けられた上
昇用ジャッキ18に支持されていて、尺取り虫状に上昇
移動するジャッキ18を駆動すると、型枠10は、ヨー
ク12とともに上昇する。搭状構造物を構築する際に
は、ジャッキ18を駆動して、型枠10を上昇移動させ
ながら、一対の型枠10間に連続的にコンクリートが打
設される。
【0009】このようなスリップフォーム工法としての
基本的な構成は、従来のこの種の工法と同じであるが、
本実施例のスリップフォーム工法には、以下に説明する
点に顕著な特徴がある。すなわち、打設されたコンクリ
ートと接触する型枠10の内面の全面に渡って表面材2
0が予め固着形成されている。この表面材20は、凝結
遅延物質とバインダーとから構成されている。
【0010】凝結遅延物質は、例えば、酸化亜鉛やほう
砂などの無機粉末から選択され、バインダーは、エポキ
シ樹脂やウレタン樹脂などの合成樹脂や、水ガラスなど
の無機塗料から選択される。凝結遅延物質とバインダー
との混合比率は、構築する搭状構造物の高さや、型枠1
0の上昇速度などを勘案して、凝結遅延物質がバインダ
ーに対して、重量比で50〜120%程度含まれるよう
にする。また、表面材20の厚み、凝結遅延物質の量
と、構築する搭状構造物の高さと、型枠10の上昇速度
とを勘案して、1〜2mmに設定される。
【0011】さて、以上のようにして行なわれるスリッ
プフォーム工法においては、打設されたコンクリートが
接触する型枠10の内面に表面材20が固着形成されて
いるので、コンクリートを型枠10間に打設すると、表
面材20の外表面に露出している凝結遅延物質がコンク
リートに接触する。このため、形成されるコンクリート
躯体14の外および内表面部が局部的な凝結遅延を起こ
し、この部分のコンクリートの硬化を遅延させる。
【0012】型枠10は、連続的なコンクリートの打設
とともにジャッキ18により上昇移動されるが、この移
動に伴って表面材20のバインダーが摩擦により削ら
れ、バインダーが磨耗すると、表面材20に含まれてい
る凝結遅延物質が新たに露出するので、コンクリートの
硬化遅延効果は、その後も維持されるので、コンクリー
トの付着力が長時間に渡って低下する。
【0013】従って、従来のこの種の工法のように、打
設されたコンクリート中のセメント粒子が、型枠10面
に徐々に付着して、塊状に成長して、構築される構造物
の表面に凹条痕が発生するという問題が発生せず、しか
も、型枠10の上昇を長時間停止しても、その後に型枠
10を容易に上昇させることができる。本発明者らは、
上述した表面材20の作用効果を確認するために、以下
に説明するような条件でコンクリートの剪断付着力試験
を行った。図2は、この時の剪断付着力試験で使用した
試料の説明図である。試料は、型枠10の材料として使
用されている鉄板Aを準備し、研磨した鉄板A上に直接
モルタルBを付着させたものと、鉄板Aの表面にエポキ
シ系塗料を塗布して硬化させた後に研磨した面上にモル
タルBを付着させたもの、および、鉄板Aの表面に凝結
遅延物質とバインダーとからなる表面材を固着形成した
面上にモルタルBを付着させたものの3種類を準備し
た。
【0014】表面材の凝結遅延物質には、塩化亜鉛の粉
末を使用し、バインダーには、主剤と硬化材との比が
2:1の2液混合型のエポキシ樹脂を使用し、亜鉛粉末
は、エポキシ樹脂に対して、重量比で80%加えて混合
した。この混合物を鉄板Aの表面に常温で塗布して硬化
させ、その表面を研磨した。形成された表面材の厚み
は、概略2mm程度であった。
【0015】モルタルBは、普通ポルトランドセメント
と5mm以下の川砂とを使用し、これらを小型のミキサ
ーにより約1分30秒空練りし、加水後2分間混練し
た。このときの水セメント比は、50%に設定した。こ
のようにして作成したモルタルBは、断面積が5×5c
mの角形になるように、鉄板Aの上に設置した枠C内に
充填して、打設直後から4時間毎に剪断付着力を測定し
た。
【0016】モルタルBの養生は、枠Cの上面にフィル
ムを貼付して気密養生になるようにした。剪断付着力の
測定は、モルタルBを固定し、鉄板Aを水平方向に引っ
張り、モルタルBが鉄板Aから離脱したときの引っ張り
力を測定し、この測定値から単位面積当たりの付着力を
求めた。図3にこの時の剪断付着力試験の試験結果を示
している。同図から明らかなように、鉄板Aに直接モル
タルBを付着した場合、および、鉄板Aの表面にエポキ
シ樹脂塗装を施し、この塗装面にモルタルBを付着させ
た場合のいずれもが時間の経過とともに剪断付着力が大
きく上昇しているのに対して、鉄板Aの表面に塩化亜鉛
の粉末とエポキシ樹脂とからなる表面材を形成すると、
モルタルBを24時間養生した後においても、モルタル
Bの剪断付着力は、殆ど0になることが確認された。
【0017】なお、上記試験では、亜鉛粉末とエポキシ
樹脂の組み合わせからなる表面材の付着力を測定したも
のを例示したが、ほう砂とエポキシ樹脂との組み合わせ
でも同様な効果が得られることを確認している
【0018】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる型枠用表面材によれば、以下の効果が得
られる。 型枠表面へのコンクリート付着が防止されるので、付
着に伴うクラックや欠落が発生しない。 表面材の剥離機能は、長期間維持されるので、塗布作
業が大幅に低減される。 凝結が遅延されるコンクリートは、表面の局部的な部
分だけなので、構築物のコンクリート強度に影響を及ぼ
すこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる表面材を使用した型枠をスリッ
プフォーム工法に採用した際の実施状態の説明図であ
る。
【図2】本発明で使用する表面材の剪断付着力を測定し
た際の測定状態の説明図である。
【図3】図2に示した剪断付着力試験の試験結果を示す
グラフである。
【符号の説明】
10 型枠 12 ヨーク 14 コンクリート躯体 16 ロッド 18 上昇用ジャッキ 20 表面材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上昇移動させながら連続的にコンクリー
    トを打設するスリップフォーム工法に用いられる型枠の
    コンクリート接触面に形成される型枠用表面材におい
    て、 前記表面材は、粉末状の凝結遅延物質と、エポキシ樹脂
    やウレタン樹脂などの合成樹脂や水ガラスなどの無機塗
    料から選択され、前記凝結遅延物質を保持して、前記型
    枠に固着されるバインダーとで構成され 前記凝結遅延物質が、前記バインダーに対して、重量比
    で50〜120%含有された前記表面材を前記コンクリ
    ート接触面に1〜2mmの厚みに固着形成した ことを特
    徴とする型枠用表面材。
  2. 【請求項2】 前記凝結遅延物質は、酸化亜鉛やほう砂
    などの無機粉末から選択されることを特徴とする請求項
    1記載の型枠用表面材。
JP8005015A 1996-01-16 1996-01-16 型枠用表面材 Expired - Lifetime JP3047804B2 (ja)

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JP2007216667A (ja) * 2006-01-20 2007-08-30 Oriental Construction Co Ltd セメント凝結遅延用塗料、コンクリート表面の処理方法及びコンクリート構造物の製造方法
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