JP3047572U - 管部材保持具および管部材保持構造 - Google Patents

管部材保持具および管部材保持構造

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JP3047572U
JP3047572U JP1997009146U JP914697U JP3047572U JP 3047572 U JP3047572 U JP 3047572U JP 1997009146 U JP1997009146 U JP 1997009146U JP 914697 U JP914697 U JP 914697U JP 3047572 U JP3047572 U JP 3047572U
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基 楠
正敏 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単管102を略鉛直に立てた状態で床版2の
傾斜側面部2aに保持せしめる管部材保持構造におい
て、その設置解体作業を簡単かつ従来のように桟木等の
部材落下のおそれなく行えるようにする。 【解決手段】 保持具本体18、摺動部材20および当
接部材22からなる管部材保持具12を用いた管部材保
持構造とする。管部材保持具12の床版2への固定は、
ナット14が取り付けられた全ネジボルト16をワッシ
ャ28を介して保持具本体18のボルト挿通孔18cに
挿通させるとともに、保持具本体12の下端部および当
接部材22の当接面22aを傾斜側面部2aに当接させ
た状態で、全ネジボルト16を型枠セパレータ4のネジ
部4aに螺合させるとともに該全ネジボルト16にナッ
ト14を締め付けることにより行う。その際、摺動部材
20を上下方向に適当にずらすことにより保持具本体1
8の鉛直度の調整を行う。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本願考案は、単管等の仮設用管部材を略鉛直に立てた状態で仮設対象物の側面 部に保持せしめる管部材保持具および管部材保持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
橋梁施工時、床版の端部には仮設高欄が設置されるが、通常の橋梁を施工する 際には、上記床版の地覆位置に単管立てを埋め込みボルト等により固定し、この 単管立てに上記仮設高欄用の単管を装着することにより、単管保持が行われるよ うになっている。
【0003】 ところが、斜張橋等を施工する際には、斜材定着等の関係から地覆位置が床版 の端部に設定されていない場合が多く、このような場合には上記のような管部材 保持構造を採用することができない。このため従来より、斜張橋等を施工する場 合には、床版施工時の型枠セパレータを利用した管部材保持構造が採用されてい る。
【0004】 すなわち、この管部材保持構造は、図5に示すように、予め単管102を短尺 単管112と並列配置されるよう連結具114で連結固定しておき、これら両単 管102、112に跨がる単管押え116およびナット118が取り付けられた ボルト120を、上記両単管102、112間を挿通させて型枠セパレータ4の ネジ部4aに螺合させるとともに、上記単管押え116で上記両単管102、1 12を押圧せしめるようにして上記ボルト120に上記ナット118を締め付け ることにより、上記両単管102、112を床版2の側面部に固定するように構 成されている、 その際、同図に示すように、上記床版2の側面部が傾斜側面部2aである場合 には、上記ボルト120の上方近傍において上記傾斜側面部2aと上記両単管1 02、112との間に桟木122を介装した状態で上記ナット118の締付けを 行うようになっている。そして、このとき上記桟木122の介装位置を上下方向 に適当にずらすことにより、上記両単管102、112の鉛直度の調整を行うよ うになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の管部材保持構造においては、上記連結具114によ り上記単管102を上記短尺単管112に連結固定しておく必要があり、また、 上記桟木122は単に上記傾斜側面部2aと上記両単管102、112との間に 介装されるに過ぎないので、上記管部材保持構造の設置時あるいは解体時に該桟 木122が落下しやすく、さらに、上記管部材保持構造の解体の際に上記ボルト 120を上記型枠セパレータ4のネジ部4aから外したとき、該ボルト120と 上記両単管102、112とが完全に分離してしまうので、これらボルト120 および両単管102、112のいずれかが落下しやすくなってしまう。
【0006】 このため従来、上記管部材保持構造の設置解体作業に手間が掛かり、かつ、部 材落下が生じないよう細心の注意を払って設置解体作業を行う必要がある、とい う問題があった。このような問題は、単管保持の場合のみならず角形管保持等の 場合にも同様に生じる問題である。
【0007】 本願考案は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡単かつ部材落 下のおそれなく設置解体作業を行うことができる管部材保持具および管部材保持 構造を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願考案は、管部材保持のための治具として所定構造の管部材保持具を採用す ることにより、また、この管部材保持具の用い方に工夫を施した管部材保持構造 を採用することにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0009】 すなわち、本願考案に係る管部材保持具は、請求項1に記載したように、 仮設用の管部材を略鉛直に立てた状態で仮設対象物の側面部に保持せしめる管 部材保持具であって、 上端部に上記管部材を装着するための管部材装着部が形成されるとともに、下 端部近傍部位にボルト挿通孔が形成された保持具本体と、 この保持具本体に上下方向に摺動可能に連結された摺動部材と、 この摺動部材に上下方向に回動可能に連結された、上記仮設対象物に当接可能 な当接面を有する当接部材と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0010】 また、本願考案に係る第1の管部材保持構造は、請求項5に記載したように、 上記仮設対象物の側面部が傾斜側面部である場合における、上記管部材保持具 を用いた管部材保持構造であって、 ナットが取り付けられたボルトを上記ボルト挿通孔に挿通させるとともに、上 記保持具本体の下端部および上記当接部材の当接面を上記仮設対象物の傾斜側面 部に当接させた状態で、上記ボルトを上記傾斜側面部に形成されたネジ部に螺合 させるとともに該ボルトに上記ナットを締め付けることにより、上記管部材保持 具を上記仮設対象物に固定するように構成されている、ことを特徴とするもので ある。
【0011】 また、本願考案に係る第2の管部材保持構造は、請求項6に記載したように、 上記仮設対象物の側面部が鉛直側面部である場合における、上記管部材保持具 を用いた管部材保持構造であって、 ナットが取り付けられたボルトを上記ボルト挿通孔に挿通させるとともに、上 記保持具本体の側面部を上記仮設対象物の鉛直側面部に当接させかつ上記当接部 材の当接面を上記仮設対象物の上面部に当接させた状態で、上記ボルトを上記鉛 直側面部に形成されたネジ部に螺合させるとともに該ボルトに上記ナットを締め 付けることにより、上記管部材保持具を上記仮設対象物に固定するように構成さ れている、ことを特徴とするものである。
【0012】 上記「管部材」は、仮設用に用いられるものであれば、単管、角形管、その他 各種管部材が対象となる。
【0013】 上記「仮設対象物」は、管部材保持構造を必要とするものであれば、特定の構 造物に限定されるものではないが、例えば、PC橋等の橋梁、タンク、建築物等 が上記仮設対象物に該当する。
【0014】 上記「当接面」は、上記仮設対象物に当接可能な面であれば、平面であっても よいし曲面であってもよいし、凹凸面であってもよい。
【0015】 上記「傾斜側面部」とは、上向きに傾斜した面からなる側面部を意味するもの であり、上記「鉛直側面部」とは、略鉛直方向に延びる面からなる側面部を意味 するものである。
【0016】 上記「ボルト」は、上記ナットが取り付けられた状態で上記ボルト挿通孔に挿 通可能で、かつ、上記保持具本体を上記仮設対象物に固定するための上記ナット の締付けが可能な構成のものであれば、特定構造のボルトに限定されるものでは ない。
【0017】 上記仮設対象物の側面部に形成された「ネジ部」は、上記ボルトと螺合可能な ものであれば特定構造のものに限定されるものではなく、例えば、床版施工時の 型枠セパレータのネジ部等が採用可能である。また、上記「ネジ部」は、雄ネジ であってもよいし雌ネジであってもよい。なお、前者の場合には、上記ボルトの 先端部をいわゆる袋ネジ構造とすればよく、後者の場合には、上記ボルトの先端 部を通常のネジ構造とすればよい。
【0018】
【考案の作用効果】
上記構成に示すように、本願考案に係る管部材保持具は、上端部に上記管部材 を装着するための管部材装着部が形成されるとともに、下端部近傍部位にボルト 挿通孔が形成された保持具本体と、この保持具本体に上下方向に摺動可能に連結 された摺動部材と、この摺動部材に上下方向に回動可能に連結された、上記仮設 対象物に当接可能な当接面を有する当接部材とを備えた構成となっているので、 これを管部材保持のための治具として用いることにより、管部材保持構造の設置 解体作業を簡単かつ部材落下のおそれなく行うことができる。
【0019】 すなわち、上記仮設対象物の側面部が傾斜側面部である場合には、本願考案に 係る第1の管部材保持構造のように、ナットが取り付けられたボルトを上記ボル ト挿通孔に挿通させるとともに、上記保持具本体の下端部および上記当接部材の 当接面を上記仮設対象物の傾斜側面部に当接させた状態で、上記ボルトを上記傾 斜側面部に形成されたネジ部に螺合させるとともに該ボルトに上記ナットを締め 付けることにより、上記管部材保持具を上記仮設対象物に固定する管部材保持構 造を採用することができる。
【0020】 その際、上記摺動部材を上記保持具本体に沿って上下方向に適当にずらすこと により、上記保持具本体の鉛直度の調整を行うことができる。この摺動部材は上 記保持具本体に摺動可能に連結されているので、従来の桟木のように落下してし まうおそれがない。
【0021】 一方、上記仮設対象物の側面部が鉛直側面部である場合には、本願考案に係る 第2の管部材保持構造のように、ナットが取り付けられたボルトを上記ボルト挿 通孔に挿通させるとともに、上記保持具本体の側面部を上記仮設対象物の鉛直側 面部に当接させかつ上記当接部材の当接面を上記仮設対象物の上面部に当接させ た状態で、上記ボルトを上記鉛直側面部に形成されたネジ部に螺合させるととも に該ボルトに上記ナットを締め付けることにより、上記管部材保持具を上記仮設 対象物に固定する管部材保持構造を採用することができる。
【0022】 以上のように、上記管部材保持具を管部材保持のための治具として用いた管部 材保持構造を採用することにより、上記保持具本体を把持して上記ボルトの螺合 および上記ナットの締付けを行うだけの極めて簡単な作業で、上記仮設対象物の 側面部への設置を行うことができる。
【0023】 また、上記管部材保持構造の設置の際、上記ナットが取り付けられた上記ボル トは上記保持具本体のボルト挿通孔に挿通せしめられた状態にあるので、上記保 持具本体と一体的に取り扱うことができ、これにより上記ボルトが落下してしま うおそれをなくすことができる。
【0024】 一方、上記管部材保持構造の解体に関しては、上記保持具本体を把持して上記 ボルトを上記ネジ部から外すだけの、上記設置の際よりもさらに簡単な作業で、 これを行うことができる。その際、上記ボルトが上記ネジ部から外されても該ボ ルトは依然として上記保持具本体のボルト挿通孔に挿通された状態にあるので、 上記解体時においても上記ボルトを上記保持具本体と一体的に取り扱うことがで き、これにより上記ボルトが落下してしまうおそれをなくすことができる。
【0025】 このように本願考案によれば、簡単かつ部材落下のおそれなく管部材保持構造 の設置解体作業を行うことができる。
【0026】 また、本願考案に係る管部材保持構造においては、従来のように管部材自体を 管部材保持構造の構成要素の一部とせずに、上記管部材保持具を用いた構成とな っているので、上記管部材保持構造を設置した後に上記管部材の装着を行うこと ができ、このため該管部材の取扱いが容易となる。
【0027】 本願考案に係る管部材保持具において、上記保持具本体の具体的構成は特に限 定されるものではないが、請求項2に記載したように、略矩形の水平断面形状を 有したものとすれば、次のような作用効果を得ることができる。
【0028】 すなわち、上記保持具本体の下端部(または側面部)を上記仮設対象物の傾斜 側面部に当接させたとき、該保持具本体が略矩形の水平断面形状を有していれば 、該下端部(または側面部)を左右方向に所定長にわたって上記傾斜側面部に当 接させることができるので、上記保持具本体を上記仮設対象物に固定したときの 該保持具本体の姿勢を安定させることができる。また、上記摺動部材が上記保持 具本体に対して回転してしまうことがないので、上記当接部材の当接面の左右方 向の向きを上記ボルト挿通孔の向きに対応した位置に固定することができ、これ により上記管部材保持構造の設置解体作業を一層容易に行うことが可能となる。
【0029】 本願考案に係る管部材保持具において、上記ボルト挿通孔は、上記保持具本体 の下端部近傍部位に1つだけ形成されたものであってもよいが、請求項3に記載 したように、上記ボルト挿通孔を、上下方向に所定間隔をおいて上記保持具本体 の複数箇所に形成するようにすれば、適当なボルト挿通孔を選んで上記ボルトを 挿通させることにより、上記保持具本体の高さ位置の調整を容易に行うことがで きる。特に、本願考案に係る第1の管部材保持構造においてこのような構成を採 用すれば、上記摺動部材の摺動位置だけで上記保持具本体の鉛直度の調整を行う のに比して該鉛直度の調整を容易に行うことができる。
【0030】 また、本願考案に係る管部材保持具において、上記摺動部材は、単に上記保持 具本体に上下方向に摺動可能に連結されたものであってもよいが、請求項4に記 載したように、摺動部材固定構造により所定の摺動位置で固定可能な構成とすれ ば、次のような作用効果を得ることができる。
【0031】 すなわち、本願考案に係る第1の管部材保持構造においては、その設置作業の 際に上記摺動部材を固定しておくことにより上記摺動部材の位置ずれを気にする ことなくその後の設置解体作業を行うことができ、これにより一層の作業性向上 を図ることができる。
【0032】 一方、本願考案に係る第2の管部材保持構造においては、その設置作業が完了 した状態において上記摺動部材を固定しておけば、上記当接部材の当接面が上記 仮設対象物の上面部に当接した状態で固定されるので、上記保持具本体が上記鉛 直側面部に沿って傾斜してしまうおそれをなくすことができ、また、上記管部材 から上記保持具本体に入力される荷重を上記当接部材でも受けることができるの で、上記ボルトの負荷低減を図ることができる。
【0033】 上記「摺動部材固定構造」の具体的構造としては、例えば、上記ボルト挿通孔 と同様のボルト挿通孔を上下方向に所定間隔をおいて上記保持具本体の複数箇所 に形成するとともに上記摺動部材にもボルト挿通孔を形成し、適当なボルト挿通 孔を選んでボルトを貫通させることにより固定する構造、あるいは、上記保持具 本体に上下方向に延びる長孔を形成するとともに上記摺動部材にもボルト挿通孔 を形成し、これらにボルトを貫通させることにより固定する構造、あるいは、上 記摺動部材にネジ孔を形成しておき、このネジ孔にボルトを螺合させてその先端 部を上記保持具本体の側面部に圧接させることにより固定する構造等が採用可能 である。
【0034】
【考案の実施の形態】
以下、図面を用いて、本願考案の実施の形態について説明する。
【0035】 まず、本願考案の第1実施形態について説明する。
【0036】 図1は、本実施形態に係る管部材保持構造を示す側断面図であり、図2は、そ の斜視図であり、図3は、図1のIII-III 線断面図である。
【0037】 これらの図に示すように、本実施形態に係る管部材保持構造10は、PC橋梁 の床版2(仮設対象物)の端部に設置される仮設高欄用の単管102(管部材) を、略鉛直に立てた状態で上記床版2の傾斜側面部2aに保持せしめる管部材保 持構造である。
【0038】 この管部材保持構造10は、管部材保持具12と、ナット14が取り付けられ た全ネジボルト16(ボルト)とを備えており、上記床版2に埋設された型枠セ パレータ4のネジ部4aを利用して上記傾斜側面部2aに設置されるようになっ ている。上記ネジ部4aは、袋ネジ構造を有しており、上記傾斜側面部2aに形 成された略円錐台状の凹陥部2bの底面に臨むようにして形成されている。
【0039】 上記管部材保持具12は、保持具本体18、摺動部材20および当接部材22 を備えてなっている。
【0040】 上記保持具本体18は、上下方向に延びる管状部材であって、その一般部18 Aは略矩形の水平断面形状を有している。この保持具本体18の上端部には、上 記単管102を装着するための単管装着部18B(管部材装着部)が形成されて いる。この単管装着部18Bは、ベースプレート18aを介して上記一般部18 Aの上端面に溶着されている。また、この単管装着部18Bは、上記単管102 の下端部との内接嵌合を可能ならしめるべく断面円形に形成されており、その上 端部にはJスロット18bが形成されている。そして、この単管装着部18Bに 上記単管102を上方から挿入させて時計回りに所定角度回転させることにより 、単管装着が行われるようになっている。なお、図2に示すように、上記単管1 02の内周面の下端部近傍部位には、上記Jスロット18bと係合する係合ピン 102aが形成されている。
【0041】 また、上記保持具本体18の下端部近傍部位には、該保持具本体18を水平方 向に貫通するボルト挿通孔18cが、上下方向に等しい間隔をおいて上記保持具 本体18の複数箇所(4箇所)に形成されている。
【0042】 上記摺動部材20は、上記保持具本体18に上下方向に摺動可能に連結された 部材である。この摺動部材20は、上記保持具本体18を囲むように矩形筒状に 形成されており、その一側面部(上記ボルト挿通孔18cの軸線と直交する側面 部)には、鉛直面内において外方へ突出する板状のブラケット20aが形成され ており、さらに、上記一側面部と直交する他側面部にはネジ孔20bが形成され ている。このネジ孔20bには、尖った先端部24aを有する摺動位置調節ネジ 24が螺着されている。そして、この摺動位置調節ネジ24を緩めることにより 上記摺動部材20の上記保持具本体18に対する上下摺動を許容する一方、この 摺動位置調節ネジ24を締め付けてその先端部24aを上記保持具本体18の側 面部に圧接させることにより上記摺動部材20を任意の摺動位置で固定すること ができるようになっている。なお、上記摺動部材20は、これを上方へ摺動させ たとき、上記ベースプレート18aに当接してそれ以上の摺動が規制され、これ により上記保持具本体18から不用意に抜けてしまわないようになっている。
【0043】 上記当接部材22は、上記傾斜側面部2aに面接触する当接面22aを有する 矩形当接板22bと、この矩形当接板22bから直立して平行に延びる1対の板 状のブラケット22cとからなり、これら1対のブラケット22cで上記摺動部 材20のブラケット20aを挟むとともに、これらを係合ピン26で水平方向に 貫通させることにより、上記摺動部材20に上下方向に回動可能に連結されてい る。そして、これにより上記傾斜側面部2aの傾斜角度に応じて上記当接面22 cの当接角度を変化させることができるようになっている。
【0044】 次に、本実施形態に係る管部材保持構造10の設置および解体の手順について 説明する。
【0045】 まず、上記ナット14が取り付けられた全ネジボルト16を、ワッシャ28を 介して上記保持具本体18の所定のボルト挿通孔18cに挿通させる。このとき 、図1に示すように、上記管部材保持構造10の設置完了状態において、上記保 持具本体18の下端部と上記当接部材22の当接面22aとが鉛直方向に十分離 れた位置で上記傾斜側面部2aに当接するような位置関係となるボルト挿通孔1 8cを選択することが好ましい。なお、上記ワッシャ28は、単に補強用に設け たものであり、必ずしもこれを介在させる必要はない。
【0046】 次に、上記単管保持具12を、その保持具本体18のボルト挿通孔18cに上 記全ネジボルト16を挿通させた状態で、上記傾斜側面部2a近傍に配置する。 そして、上記全ネジボルト16の先端部を上記型枠セパレータ4のネジ部4aと 略同軸上に位置させるようにして、上記保持具本体18の下端部および上記当接 部材22の当接面22aを上記傾斜側面部2aに当接させる。
【0047】 その際、上記摺動部材20を上記保持具本体18に沿って上下方向に適当にず らすことにより、上記保持具本体18の鉛直度の調整を行い、該保持具本体18 が鉛直方向を向くようにする。なお、この鉛直度調整が完了した時点で上記摺動 位置調節ネジ24を締め付けて上記摺動部材20を固定しておけば、その後の作 業を行いやすくすることができる。
【0048】 その後、上記全ネジボルト16を上記ネジ部4aに螺合させるとともに該全ネ ジボルト16に上記ナット14を締め付けることにより、上記単管保持具12を 上記床版2に固定する。これにより上記管部材保持構造10の設置が完了する。
【0049】 一方、上記管部材保持構造10の解体は、上記保持具本体18を把持して上記 全ネジボルト16を上記ネジ部2aから外すことにより行われる。
【0050】 以上詳述したように、本実施形態に係る管部材保持構造10は、上端部に上記 単管102を装着するための単管装着部18Bが形成されるとともに、下端部近 傍部位にボルト挿通孔18cが形成された保持具本体18と、この保持具本体1 8に上下方向に摺動可能に連結された摺動部材20と、この摺動部材20に上下 方向に回動可能に連結された、上記床版2の傾斜側面部2aに当接可能な当接面 22aを有する当接部材22とを備えた単管保持具12を、単管保持のための治 具として用いるようになっているので、上記管部材保持構造10の設置解体作業 を簡単かつ部材落下のおそれなく行うことができる。
【0051】 すなわち、ナット14が取り付けられた全ネジボルト16をワッシャ28を介 して上記ボルト挿通孔18cに挿通させるとともに、上記保持具本体12の下端 部および上記当接部材22の当接面22aを上記傾斜側面部2aに当接させた状 態で、上記全ネジボルト16を上記床版2に埋設された型枠セパレータ4のネジ 部4aに螺合させるとともに該全ネジボルト16に上記ナット14を締め付ける ことにより、上記単管保持具12を上記床版2に固定することができる。
【0052】 その際、上記摺動部材20を上記保持具本体18に沿って上下方向に適当にず らすことにより、上記保持具本体18の鉛直度の調整を行うことができる。この 摺動部材20は上記保持具本体18に摺動可能に連結されているので、従来の桟 木のように落下してしまうおそれがない。
【0053】 また、上記管部材保持構造10の設置の際、上記ナット14が取り付けられた 上記全ネジボルト16は上記ボルト挿通孔18cに挿通せしめられた状態にある ので、上記保持具本体18と一体的に取り扱うことができ、これにより上記全ネ ジボルト16が落下してしまうおそれをなくすことができる。
【0054】 このように、上記単管保持具12を単管保持のための治具として用いた管部材 保持構造10を採用することにより、上記保持具本体18を把持して上記全ネジ ボルト16の螺合および上記ナット14の締付けを行うだけの極めて簡単な作業 で、上記傾斜側面部2aへの設置を行うことができる。
【0055】 一方、上記管部材保持構造10の解体に関しては、上記保持具本体18を把持 して上記全ネジボルト16を上記ネジ部2aから外すだけの、上記設置の際より もさらに簡単な作業で、これを行うことができる。その際、上記全ネジボルト1 6が上記ネジ部2aから外されても該全ネジボルト16は依然として上記ボルト 挿通孔18cに挿通された状態にあるので、上記解体時においても上記全ネジボ ルト16を上記保持具本体18と一体的に取り扱うことができ、これにより上記 全ネジボルト16が落下してしまうおそれをなくすことができる。
【0056】 このように本実施形態によれば、簡単かつ部材落下のおそれなく管部材保持構 造の設置解体作業を行うことができる。
【0057】 また、本願考案に係る管部材保持構造においては、従来のように上記単管10 2自体を管部材保持構造の構成要素の一部とせずに、上記単管保持具12を用い た構成となっているので、上記管部材保持構造10を設置した後に上記単管10 2の装着を行うことができ、このため該単管102の取扱いが容易となる。
【0058】 しかも、本実施形態においては、上記保持具本体18が矩形の水平断面形状を 有しているので、該保持具本体18の下端部を左右方向に所定長にわたって上記 傾斜側面部2aに当接させることができ、これにより上記保持具本体18を上記 傾斜側面部2aに固定したときの該保持具本体18の姿勢を安定させることがで きる。また、上記摺動部材20が上記保持具本体18に対して回転してしまうこ とがないので、上記当接部材22の当接面22aの左右方向の向きを上記ボルト 挿通孔18cの向きに対応した位置に固定することができ、これにより上記管部 材保持構造10の設置解体作業を一層容易に行うことが可能となる。
【0059】 また、本実施形態においては、上記ボルト挿通孔18cが上下方向に等間隔で 上記保持具本体18の複数箇所に形成されているので、適当なボルト挿通孔18 cを選んで上記全ネジボルト16を挿通させることにより、上記保持具本体18 の高さ位置の調整を容易に行うことができ、かつ、上記摺動部材20の摺動位置 だけで上記保持具本体18の鉛直度の調整を行うのに比して該鉛直度の調整を容 易に行うことができる。
【0060】 さらに、本実施形態においては、上記摺動位置調節ネジ24により上記摺動部 材20を任意の摺動位置で固定することができるので、上記摺動部材20の位置 ずれを気にすることなく上記管部材保持構造10の設置解体作業を行うことがで き、これにより該設置解体作業をより一層容易に行うことができる。
【0061】 次に、本願考案の第2実施形態について説明する。
【0062】 図4は、本実施形態に係る管部材保持構造を示す側断面図である。
【0063】 この図に示すように、本実施形態に係る管部材保持構造10´は、上記床版2 の側面部が鉛直側面部2a´である場合において、上記単管102を略鉛直に立 てた状態で上記鉛直側面部2a´に保持せしめる管部材保持構造である。
【0064】 この管部材保持構造10´は、上記第1実施形態に係る管部材保持構造10と 同様、管部材保持具12と、ナット14が取り付けられた全ネジボルト16とを 備えており、上記床版2に埋設された型枠セパレータ4のネジ部4aを利用して 上記鉛直側面部2a´に設置されるようになっているが、上記管部材保持具12 の上記床版2への固定の態様が上記第1実施形態に係る管部材保持構造10と異 なっている。
【0065】 すなわち、本実施形態に係る管部材保持構造10´は、上記ナット14が取り 付けられた上記全ネジボルト16を上記ワッシャ28を介して上記保持具本体1 8のボルト挿通孔18cに挿通させるとともに、上記保持具本体18の側面部を 上記床版2の鉛直側面部2a´に当接させかつ上記当接部材22の当接面22a を上記床版2の上面部2cに当接させた状態で、上記全ネジボルト16を上記ネ ジ部4aに螺合させるとともに該全ネジボルト16に上記ナット14を締め付け ることにより、上記単管保持具12を上記床版2に固定するようになっている。
【0066】 このように、本実施形態においても、上記単管保持具12を単管保持のための 治具として用いた管部材保持構造10´を採用することにより、上記第1実施形 態と同様、簡単かつ部材落下のおそれなく管部材保持構造の設置解体作業を行う ことができる。
【0067】 上記管部材保持構造10´の設置作業が完了した状態において、上記摺動位置 調節ネジ24を締め付けて上記摺動部材20を固定しておけば、上記当接部材2 2の当接面22aが上記床版2の上面部2cに当接した状態で固定されるので、 上記保持具本体18が上記鉛直側面部2a´に沿って傾斜してしまうおそれをな くすことができ、また、上記単管102から上記保持具本体18に入力される荷 重を上記当接部材22でも受けることができるので、上記全ネジボルト16の負 荷低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案の第1実施形態に係る管部材保持構造
を示す側断面図
【図2】上記管部材保持構造を示す斜視図
【図3】図1のIII-III 線断面図
【図4】本願考案の第2実施形態に係る管部材保持構造
を示す側断面図
【図5】従来例を示す側断面図(a)および正面図
(b)
【符号の説明】
2 床版(仮設対象物) 2a 傾斜側面部(側面部) 2a´ 鉛直側面部(側面部) 2b 凹陥部 4 型枠セパレータ 4a ネジ部 10、10´ 管部材保持構造 12 管部材保持具 14 ナット 16 全ネジボルト(ボルト) 18 保持具本体 18A 一般部 18B 単管装着部(管部材装着部) 18a ベースプレート 18b Jスロット 18c ボルト挿通孔 20 摺動部材 20a ブラケット 20b ネジ孔 22 当接部材 22a 当接面 22b 矩形当接板 22c ブラケット 24 摺動位置調節ネジ(摺動部材固定構造) 24a 先端部 26 係合ピン 28 ワッシャ 102 単管(管部材) 102a 係合ピン

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮設用の管部材を略鉛直に立てた状態で
    仮設対象物の側面部に保持せしめる管部材保持具であっ
    て、 上端部に上記管部材を装着するための管部材装着部が形
    成されるとともに、下端部近傍部位にボルト挿通孔が形
    成された保持具本体と、 この保持具本体に上下方向に摺動可能に連結された摺動
    部材と、 この摺動部材に上下方向に回動可能に連結された、上記
    仮設対象物に当接可能な当接面を有する当接部材と、を
    備えてなることを特徴とする管部材保持具。
  2. 【請求項2】 上記保持具本体が、略矩形の水平断面形
    状を有している、ことを特徴とする請求項1記載の管部
    材保持具。
  3. 【請求項3】 上記ボルト挿通孔が、上下方向に所定間
    隔をおいて上記保持具本体の複数箇所に形成されてい
    る、ことを特徴とする請求項1または2記載の管部材保
    持具。
  4. 【請求項4】 上記摺動部材を所定の摺動位置で固定可
    能な摺動部材固定構造を備えている、ことを特徴とする
    請求項1〜3いずれか記載の管部材保持具。
  5. 【請求項5】 上記仮設対象物の側面部が傾斜側面部で
    ある場合における、請求項1〜4いずれか記載の管部材
    保持具を用いた管部材保持構造であって、 ナットが取り付けられたボルトを上記ボルト挿通孔に挿
    通させるとともに、上記保持具本体の下端部および上記
    当接部材の当接面を上記仮設対象物の傾斜側面部に当接
    させた状態で、上記ボルトを上記傾斜側面部に形成され
    たネジ部に螺合させるとともに該ボルトに上記ナットを
    締め付けることにより、上記管部材保持具を上記仮設対
    象物に固定するように構成されている、ことを特徴とす
    る管部材保持構造。
  6. 【請求項6】 上記仮設対象物の側面部が鉛直側面部で
    ある場合における、請求項1〜4いずれか記載の管部材
    保持具を用いた管部材保持構造であって、 ナットが取り付けられたボルトを上記ボルト挿通孔に挿
    通させるとともに、上記保持具本体の側面部を上記仮設
    対象物の鉛直側面部に当接させかつ上記当接部材の当接
    面を上記仮設対象物の上面部に当接させた状態で、上記
    ボルトを上記鉛直側面部に形成されたネジ部に螺合させ
    るとともに該ボルトに上記ナットを締め付けることによ
    り、上記管部材保持具を上記仮設対象物に固定するよう
    に構成されている、ことを特徴とする管部材保持構造。
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