JP3047412B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP3047412B2 JP1282942A JP28294289A JP3047412B2 JP 3047412 B2 JP3047412 B2 JP 3047412B2 JP 1282942 A JP1282942 A JP 1282942A JP 28294289 A JP28294289 A JP 28294289A JP 3047412 B2 JP3047412 B2 JP 3047412B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は電子楽器に関し、特に擦弦楽器に対応した
電子音を発生する電子楽器の電子音作成パラメータ制御
用入力装置に関するものである。
[従来技術] バイオリン等の擦弦楽器音を発生する電子楽器は、弦
と弓との接点の動きに対応した弦の機械的振動を電機回
路により物理的に近似させた電子音を発生する物理音源
を具備している。このような電子楽器において、擦弦楽
器の弦を押さえる弓圧や弓速度および弓位置等の演奏機
能のパラメータは、複数のキー(鍵)からなるキーボー
ド(鍵盤)の操作により入力されていた。即ち音階を表
すキーコードや音の強弱、長さ等は鍵盤の塩鍵や離鍵の
タッチやタイミングおよびその他のキーボード上のスイ
ッチ等の操作により入力されていた。
[発明が解決しようとする課題] 前記従来の電子外気においては、演奏機能の制御を鍵
盤の押鍵離鍵操作により入力させていたため、実際の弓
と弦とで楽音を奏する擦弦楽器とは演奏音は近似するも
のの演奏感覚が非常に異なるものであった。このため、
バイオリン等の擦弦楽器の演奏状態に近似させ実際の楽
器と同じような感覚で演奏できる電子楽器が望まれてい
た。
この発明は上記の点に鑑みなされたものであって、擦
弦楽器の演奏機能の制御用入力を鍵盤だけでなく弓の動
きに近似した演奏操作子により行う構成の電子楽器の提
供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するため、この発明に係る電子楽器
は、演奏機能に対応して電子音作成用パラメータを制御
する演奏操作子と、前記演奏操作子からの入力に基づい
て電子音を発生する音源とを具備し、前記演奏操作子
は、先端に把持部を有する棒状体からなり、該棒状体の
支持部に対し前記把持部が軸方向に沿って移動可能であ
り、前記棒状対は、前記支持部によって該棒状対の軸回
りに回転可能に支持するとともに、楽器本体に対し該棒
状体を自在回転可能に支持したことを特徴とする電子楽
器。
本発明の好ましい実施の形態において、前記演奏操作
子は、前記棒状体の軸回りの回転量、軸方向の移動量、
および把持部の握り圧力または支持部の垂直方向の押し
付け圧力の各検出手段を有し、これらの検出値に基づい
て前記音源が制御される。
前記音源は、前記遅延時間を定める遅延回路と、音色
を定めるローパスフィルタと、音の減衰速度を定める減
衰器と、所定のヒステリシス特性の非線型関数を発生す
る関数発生装置とを具備する。
[作用] 音源の楽音制御用パラメータの入力操作は、鍵盤によ
りキーコードが入力され、弓に近似した動作をする棒状
演奏操作子により弓圧、弓位置および弓速度に対応した
ラメータが入力される。
棒状操作子の先端把持部は操作子支持部に対し回転可
能でかつ軸方向に移動可能であり、また支持部が操作子
を楽器本体に対し自在回転可能に支持するため、操作子
は弓に近似した動作を行うことができる。操作子の軸回
りの回転、軸方向の移動、握り圧力(または押し付け圧
力)は各々検出され、演算処理後楽音制御用パラメータ
として音源に入力される。さらに操作子の水平面内角度
および垂直面内角度が検出され演算処理後楽音制御用パ
ラメータとして音源に入力される。
[実施例] 以下、添付図面を参照してこの発明の実施例について
説明する。
第1図はこの発明に係る演奏操作子の一例の斜視図で
ある。細長い棒状対からなる操作棒1は支持体2を貫通
して装着される。支持体2は楽器本体(図示しない)上
に固定されたジョイスティック筐体3に自在回転可能に
支持される。操作棒1の先端には操作用取手である把持
部4が設けられる。
操作棒1は支持体2に対し、長軸に沿って矢印Aのよ
うに移動し抜き差し動作が可能であり、また長軸回りに
矢印Bのように回転可能である。操作棒1の支持体挿通
部には、後述する操作棒の回転量および移動量(抜き差
し量)検出用リング5が設けられる。
操作棒1は筐体3内のジョイスティック機構(図示し
ない)により、水平面内で矢印Cのようにアジマス(方
位角)方向に回転可能であり、また、垂直面内で矢印D
のようにエレベーション角(迎角)方向に回転可能であ
る。水平面内角度であるアジマス角(以下角度1とい
う)は角度1検出器6により検出され、垂直面内角度で
あるエレベーション角(以下角度2という)は角度2検
出器7により検出される。
操作棒1の把持部4には握り圧力を検出する圧力セン
サ(図示しない)が設けられる。
操作棒1の回転量、移動量、立体角(角度1および角
度2)、握り圧力の各検出値は制御回路8に入力され所
定の演算処理を施された後電子駆動装置(この実施例で
は電子音源回路)9に入力される。
操作棒1の詳細を第2図(a)および(b)に示す。
操作棒1には長軸に沿ってキー溝10が形成される。また
操作棒1の表面には繰り返しパターン化されたバーコー
ド11が形成される。このバーコード11は、例えば第2図
(b)に示すように、1対の太いパターンと細いパター
ンとを連続させて形成したものであって、操作棒1の移
動方向が識別可能でありまたパターンのカウントにより
操作棒1の位置が検出可能である。このバーコード11
は、反射光量により検出するための黒白パターンで構成
してもよいしまた磁気により検出するための磁気パター
ンで構成してもよい。
このような操作棒1の抜み差し動作の検出は、発光ダ
イオードおよび受光ダイオードを用いて光学的パターン
を検出する光学的リニアエンコーダ手段または磁気ヘッ
ドを用いて磁気的パターンを検出する磁気的リニアエン
コーダ手段の他、2種類の位相を発生して正逆回転方向
を識別可能なロータリーエンコーダを用いてもよい。こ
の場合、操作棒の軸方向の運動に伴いロータリーエンコ
ーダを操作棒との間に摩擦により回転させともよいし、
あるいは操作棒側にラック、エンコーダ側にピニオンを
設けてラックピニオン形式の歯車機構により渇点させて
もよい。
第3図(a)および(b)は操作棒1の支持体2の中
央に設けた挿通孔部分の詳細を示す図である。中央の挿
通孔にはキー13を有するリング12が装着される。このリ
ング12のキー13に操作棒1のキー溝10を装着することに
より、操作棒1はリング12に対し軸方向に摺動可能でか
つ軸回りに相互に回転不能に装着される。
リング12の表面には、リング12の回転角を検出するた
めの磁気パターンが形成される。支持体2内には、リン
グ12の磁気パターンを検出するための磁気センサ14およ
び支持棒1のバーコード11を検出するためのバーコード
センサ15が設けられる。リング12の回転角は、磁気パタ
ーンを用いずに反射光量の異なる黒白パターンを用いて
発光ダイオードおよび受光ダイオードにより光学的に検
出してもよい。
第4図(a)および(b)は、リング12の回転角、即
ち、操作棒1の回転角の検知手段の別の例を示す。
(a)図はリング12上に透孔26を連続的に設け、発光ダ
イオードおよび受光ダイオードを用いて透孔パルスをカ
ウントして回転角度を検出する構成である。(b)図は
リング12上に歯車を形成しロータリーボリュウム28の歯
車と噛み合わせてロータリーボリューウム28を回転させ
て抵抗変化により回転角度を検出する構成である。
操作棒1の軸方向に移動を検出する手段の別の例を第
5図および第6図に示す。
第5図(a)は操作棒1をテーパ状に形成し、第5図
(b)は操作棒1の太さを段階的に変化させて形成した
ものである。このような操作棒1を、第6図(a)およ
び(b)に示すように、支持体2内に装着された一対の
検知片29a,29b間を挿通させることにより、スプリング3
1により操作棒側に圧接する両検知片29a,29bが操作棒1
の外径に応じて回転し、角度センサ30がこれを検出して
操作棒の移動が検出される。角度センサ30に代えて、操
作棒外面に圧接する圧力センサを用い操作棒の移動を圧
力変化として検出してもよい。
第7図はこの発明で用いるジョイスティック機構の一
例を示す。前述のように支持体2を貫通する操作棒1
は、筐体3に自在回転可能に装着されたパイプ16に挿通
されこのパイプ16により保持される。パイプ16は、前述
の角度1および角度2の方向の各々一方について回転可
能な支持片17、18の長孔の交差部内に装着され、これら
の支持片17、18を介してロータリーボリュウムからなる
角度1検出器6および角度2検出器7を回転させ、操作
棒1の角度1および角度2を検出する。
第8図はこの発明に係る演奏操作子の別の例の斜視図
である。この例では、操作棒1の支持体2は支持アーム
19を介してロータリーボリュウムからなる角度2センサ
7に取付けられ、この角度2センサ7は角度1センサ6
の検出軸20上に固定される。21、22は各々抵抗変化に基
づく角度1および角度2の検知信号を送出するための信
号ケーブルである。その他の構成、作用効果は前記実施
例と同様である。
第9図はこの発明に係る演奏操作子のさらに別の例の
斜視図である。この例では、操作棒1の支持体2の直接
角度2センサ7が取付けられ、このセンサ7を支持アー
ム19が支持し、さらにこの支持アーム19が角度1センサ
6の検出軸上に固定されている。その他の構成、作用効
果は前記実施例と同様である。
第10図はこの発明に係る演奏操作子の操作用取手であ
る把持部4の構成の一例を示す。
操作棒1の先端部に、第10図(a)に示すように、握
り片23が固定される。この握り片23は、同図(b)に示
すように、スプリング24により、操作棒1の外周面にあ
る程度近づくとこの外周面から離れる方向に付勢され
る。この握り片23の内面には、圧力センサ25が設けられ
る。図示したように、この把持部4を手で握ると、握り
強さに応じて握り片23が内側に変形し、この変形両に応
じて圧力センサ25が検知出力を発生させる。これによ
り、操作棒1の握り強さが検出される。
第11図はこの発明に係る演奏操作子のさらに別の例の
斜視図である。
この例においては、操作棒1はジャバラ式またはテレ
スコープ式に伸縮可能な構造であり、支持体2を貫通す
ることなくその根本部が支持体2に装着される。支持体
2は角度2検出器7に装着され、この角度2検出器7は
角度1検出器6に固定される。支持体2は、角度2検出
器7に対し矢印Eのように水平軸回りに回転可能であ
り、また角度1検出器6に対し矢印Fのように垂直軸回
りに回転可能である。このような構成においては、操作
棒1の先端の把持部4は、テレスコープ式操作棒1の伸
縮により、矢印Aで示すように、支持体2に対し操作棒
1の長軸方向に往復移動可能となる。また、操作棒1の
各伸縮管をスプラインあるいはキーとキー溝を介して相
互に回転不能に連結することにより、把持部4を支持体
2に対し、矢印Bのように、回転可能としかつ支持対2
内に設けた前述の回転検出手段により把持部4の回転動
作を検出することができる。また、前記実施例と同様
に、水平面内アジマス方向(矢印C)および垂直面内エ
レベーション角方向(矢印D)に自在回転可能である。
また、この実施例の操作棒1の把持部4内には前述の
実施例と同様に握り圧力を検出するための圧力センサ
(図示しない)が設けられている。
この実施例に操作棒1の伸縮両の検出は、例えば各伸
縮管の接触部分の抵抗値を操作棒の長さ全体にわたって
検出することにより伸縮両に応じた抵抗変化として検知
可能である。
上記実施例においては、前述のように操作棒1の握り
圧力を検出する構成が用いられている(第10図(a),
(b))。この発明はこのような握り圧力検出手段に代
えて、またはこれとともに操作棒支持体を装置設置面に
対し垂直方向に押圧する押付け圧力の検出手段を設けて
もよい。
第12図はこのような垂直方向の押し付け圧力検出手段
の構成の一例を示す。
操作棒1は前述のように回転自在な支持体200に装着
されている。支持体200は支持台201上に設置される。支
持台201は圧力検出器202に固定される。圧力検出器202
は支持台201とともにガイドレーロ203に沿って上下に、
即ち設置面206に対し垂直方向に摺動可能である。ガイ
ドレール203は固定支柱205に対し固定された基台204に
取付けられている。圧力検出基202は、例えば上下の直
線変化を抵抗値の変化として検出する可変抵抗式のボリ
ュウム検知基により構成する。シャフト209の下端が基
台204に当接した状態でこのシャフト209が圧力検出器20
2に対し上下にスライドし内部の抵抗を変化させる。支
持台201にはガイド棒207およびこのガイド棒207の周囲
に配設されたコイルスプリング208が備わる。コイルス
プリング208は押し下げられた支持台201を元の位置に復
帰させるためのものである。
上記構成の圧力検出手段において、操作棒1を矢印E
のように上下方向に回転操作すると、支持体200はその
支持台201とともに矢印Fのように上下移動する。即
ち、圧力検出器202がガイドレール203に沿って上下動
し、従ってシャフト209はこの圧力検出器202に対し矢印
Gのように上下動して内部に抵抗を変化させる。上下の
移動量は操作棒1の押圧力に対応するため、抵抗値の変
化量を検出することにより操作棒の垂直方向の押し付け
圧力が検出される。
なお、抵抗検出器の取り付け位置、抵抗変化用シャフ
ト209の構成や連結位置等は適宜変更可能である。また
上下動の検出手段は抵抗変化手段に限らず、磁気変化、
容量変化等の検出手段あるいは光学的手段その他の位置
変化検出手段を用いることができる。
次に、上記各実施例で示した構成の演奏操作子を鍵盤
とともに電子音発生用音源への入力装置として用いた場
合の電子楽器について説明する。
第13図はこのような電子楽器の全体構成を示すブロッ
ク図である。前述の演奏操作子30は検出器31を介してマ
イコン(CPU)32に接続される。マイコン32にはさらに
キーボード(鍵盤)33が押鍵検出器34を介して接続され
る。マイコン32の出力側は音源35に接続される。この音
源35はスピーカからなるサウンドシステム36に接続され
る。
前述の演奏操作子30の回転、抜き差し動作等の各演奏
機能は各々の検出器(図では全体として検出器31として
示す。)により検出される。図の信号ラインa,b,c,d,e
は各々、操作棒の抜き差し移動量、角度1、角度2、握
り圧力(または前記垂直方向の押し付け圧力)および操
作棒軸回りの回転量の検出信号を示す。各検出信号はマ
イコン(CPU)32に入力される。マイコン32にはさらに
キーボード(鍵盤)33の押鍵された鍵の検出信号が押鍵
検出器34を介して入力される。信号ラインfは押鍵され
た鍵のキーコードの検出信号を示す。なお、この実施例
ではキーオン検出はキーコード入力に基づいてプログラ
ム処理されるため(後述)入力信号として用いていな
い。
各検出信号に基づきマイコン32が所定の演算処理を行
い、擦弦楽器の弓に対応した弓速信号g,弓圧信号h、遅
延信号iおよび減衰係数等その他のパラメータjを算出
し音源35に入力する。演奏操作子の操作により制御され
た各パラメータに基づき音源35内で物理音が合成され、
この合成音はサウンドシステム36よりバイオリン等の擦
弦楽器の演奏音として出力される。
以下、演奏操作子の検出信号と音源の制御用入力パラ
メータとの関係についてさらに詳しく説明する。
第14図は弦と弓のモデルを示す。37は弦、38は指の位
置、39は駒、40は弓の位置を示す。指38と弓40間の距離
をD1、駒39と弓40間の距離はD2とする。キーコードによ
りD1+D2が定まる。D1,D2は弓40の両側の弦の各々の共
振周波数に対応する楽音合成遅延回路(後述)の遅延時
間に相当する。弓40の位置は操作棒の回転量に対応し、
これによりD1:D2が定まる。
このような弦と弓のモデルに対応する電子音を合成す
るための物理音源の回路の一例を第15図に示す。P,Rは
加算器を示す擦弦点(第14図弓40)に対応する。Q,Sは
各々乗算器を示し、擦弦点両側の弦端(第14図の指38お
よび駒39の位置)に対応する。加算器P、遅延回路41、
ローパスフィルタ(LPF)42、減衰器43および乗算器Q
からなる閉ループは擦弦点の片側の弦に対応し、閉ルー
プの遅延時間はその弦の共振周波数に対応する。同様
に、加算器R、遅延回路44、LPF45、減衰器46および乗
算器Sからなる閉ループは擦弦点の他の一方の側の弦に
対応する。
Tは非線型関数発生装置である。この非線型関数発生
装置には、前記擦弦点の両側の閉ループの出力を加算器
Wで合成した信号に、弓速度に対応した信号を加算し、
さらに固定ヒステリシス用ローパスフィルタUからの信
号および乗算器Vに入力するゲインGを加算した信号が
入力される。また、非線型関数発生装置Tのヒステリシ
スコントロールは弓圧に対応した信号により行われる。
上記構成の音源回路において、弓速度信号は演算操作
子の操作棒の位置検出信号の演算処理によって求まり、
弓圧信号は操作棒の握り圧力検出信号または支持対の押
し付け圧力検出信号から求められる。遅延回路41、44に
よる遅延時間は、弓位置(即ちD1,D2(第13図))に対
応し、この弓位置は操作棒の回転量検出信号から求めら
れる。LPF42、45のパラメータであるカットオフ周波数
は楽音の音色を定めるものであり、操作棒の角度2の検
出信号から求められる。また、操作棒の角度1の検出信
号から減衰スピードが求まる。
以上のように、演奏操作子の操作棒の各検出信号を音
源の各回路のパラメータとして入力させることにより、
擦弦楽器の擦弦態様に応じた電子音を作成することがで
きる。
第16図はこの発明に係る電子楽器の制御機構のブロッ
ク図である。前述のように、演奏操作子30および鍵盤33
からの信号が検出回路31および鍵盤スイッチ回路34を介
してバスラインからCPU32に入力される。CPU32は、各ル
ーチンプログラムを格納したプログラムROM49、演奏処
理に必要なデータを格納したデータROM50および演奏処
理中の各計算結果等を格納したワークRAM51から必要な
データを読み出して前述のように楽音制御用パラメータ
を演算する。機能操作子47は、通常は音色、ビブラート
等の選択や各種モード切換えを行うものである。この実
施例においては、弓位置検出と弓速度検出の検出モード
切換え等を行う。タイマ48は、CPU32によるメインルー
チンに対し、数ms程度の固定周期で割り込みルーチンを
行う。
第17図は基本メインルーチンを示す。ステップ52で初
期化され、鍵盤の押鍵スイッチ処理(ステップ53)およ
びその他のスイッチ処理(ステップ54)が繰り返され
る。このようなメインルーチンに対し前記タイマ48(第
16図)による一定周期で割り込みルーチン(後述)が実
行され前記各制御用入力パラメータが演算される。
第18図はモード切換えルーチンを示す。ステップ55で
検出モード等のモード切換えが行われ、ステップ56で検
出結果等が次回の検出演算処理のためにレジスタに格納
される。MODは動作モードレジスタであり、“0"は操作
棒の抜き差し速度を弓速度に変換するモード、“1"は操
作棒の位置を弓速度に変換するモードを表す。またPOS
は操作棒の位置データを格納するレジスタであり、POSO
LDは前回検出時の操作棒の位置データを格納するレジス
タである。
第19図はキーオン時のルーチンを示す。まず押鍵され
たキーのキーコードがキーコードレジスタ(KCD)に記
憶される(ステップ57)。次に音源の発音チャンネルが
割り当てられる。割り当てられたチャンネルはアサイン
チャンネルレジスタ(ACH)に記憶される(ステップ5
8)。次に音源の割り当てられたチャンネルにチャンネ
ルオン(CHON)信号を送る(ステップ59)。次に、第20
図に示すようなチャンネルテーブルの割当チャンネル
(ACH)にキーコードを登録する(ステップ60)。この
ときキーコードを登録したチャンネルのフラッグに信号
“1"を入力させる。
第21図はキーオフ時のルーチンを示す。まず離鍵され
たキーのキーコードがKCDに記憶される(ステップ6
1)。次にチャンネルテーブルを用いてキーコードが割
当られている音源の発音チャンネルをサーチする(ステ
ップ62)。ステップ63でこのようなチャンネルが有るか
ないかが判別される。なければルーチンを終了し、あれ
ば音源の発音チャンネルにチャンネルオフ信号を送りこ
のチャンネルの音をカットする(ステップ64)。このと
きカットされた音の減衰がスタートする。続いてチャン
ネルオフされたチャンネルテーブルのチャンネルフラッ
グに信号“0"を入力する(ステップ65)。
第22図はメインルーチンに対し固定クロックにより一
定間隔で割り込ませる割り込みルーチンを示す。まず演
奏操作子の各検出値、即ち操作棒の握り圧力または支持
対を押し付ける圧力、位置、角度1、角度2および回転
量を各々対応するレジスタPRESS,POS,ANG1、ANG2、ROT
に記憶させる(ステップ66)。次にステップ67でMODレ
ジスタが“1"かどうか判別される。“1"であれば予め作
成して記憶させたテーブル(PVTBL)を用いて、前記POS
に入力した操作棒の位置データから直接弓速度およびそ
の方向(DIR)を得る(ステップ107)。MODが“0"であ
ればステップ68に進み、今回と前回の位置データの差
(POS−POSOLD)から棒の速度VELを求める。このとき検
出のタイミング間隔が一定であるため位置の差がそのま
ま速度に対応する。また棒の速度VELの符号ビットから
の弓の方向(DIR)を得る(ステップ69)。次に換算テ
ーブル(VVTBL)を用いて棒の速度VELから弓の速度vを
求める(ステップ70)。次に検出データをPOSOLDに記憶
させる(ステップ71)。次にステップ72で圧力データPR
ESが所定の閾値(THRL)より大きいか否かが判別され
る。圧力が閾値より低いといはノイズとして無視する。
YESであればステップ73において入力データに対応して
各パラメータを音源に入力する。
第23図は前記割り込みルーチン(第22図)のステップ
73での音源への入力ルーチンを示す。この実施例では音
源のチャンネル数はバイオリンの弦数に合わせて4つで
ある。このように音源を複数個設けることにより、ある
チャンネルから他のチャンネルにキーオン信号が移った
とき元の音源の残響効果が得られる。ステップ74でチャ
ンネルを1つずつチェックするために番号iを設定す
る。ステップ75でチャンネルフラッグが“1"か否か、即
ちキーコードが入力された発音チャンネル(キーオン)
か否かが判別される。NOであればチャンネル番号を1つ
上げてチェックを繰り返す(ステップ79)。YESであれ
ばチャンネルのキーコード(CHKCD)をキーコードレジ
スタ(KCD)に入力する(ステップ76)。次にステップ7
7において、複数の音色データ群TCDのうちキーコード
(KCD)および弓の方向(DIR)のデータに基づき楽音制
御パラメータを求める。このときDIRによりパラメータ
が変わるため弓の方向により音色が変わることになる。
回転量によりディレイ長D1、D2を求める。このときキー
コード(D1+D2に相当)が与えられているためD1、D2は
容易に得られる。角度1のデータから減衰係数C1,C2を
得る。このC1,C2は第15図の音源回路の減衰器43、46の
減衰制御に用いられるものである。角度2のデータから
LPF42、45(第15図)のフィルタ係数を求める。また圧
力データからゲインGを得る。次にこのキーオンされた
i番目のチャンネルの弓速度v、弓圧PRES、ディレイ長
D1,D2、減衰係数C1,C2,フィルタ係数FCOEFおよびゲイン
Gを送出する(ステップ78)。続いて番号iを1つ上げ
(ステップ79)、4チャンネル前てのチェックを行う
(ステップ80)。なお、ステップ77で、音色データ群を
複数用意し音色に基づいて切り換えてもよい。この場合
は変換テーブル(VVTBL,PVTBL)は音色ごとに用意する
ことが望ましい。
第24図は割り込みルーチンの別の例を示す。ステップ
81で圧力、角度X(角度1に相当)、角度Y(角度2に
相当)および回転量のデータを各対応レジスタに記憶さ
せる。圧力が所定の閾値以上の場合(ステップ82)、MO
Dが“1"か“0"かを判別する(ステップ83)。“1"であ
れば角度Xおよび角度Yの変化速度を検出し、その他の
音源パラメータを得て音源チャンネルに送出する(ステ
ップ84)。このステップ84はルーチンA(第25図)に示
される。一方、MODが“0"であれば角度Xから直ちに弓
速度v,弓方向DIRを検出し、その他の音源パラメータを
得て音源チャンネルを送出する(ステップ85)。このス
テップ85はルーチンB(第26図)に示される。
第25図のルーチンAにおいて、角度Xおよび角度Yの
変化をレジスタΔXおよびΔYに記憶させる(ステップ
86)。ステップ87でΔXおよびΔYのデータから棒の速
度VELを演算する。ステップ88でVVTBLにより棒の速度VE
Lを弓の速度vに変換する。次に回転結果を算出し(ス
テップ89)、その符号を検出して弓の方向DIRを得る
(ステップ90)。角度xおよびYのデータをレジスタに
記憶させる(ステップ91)。続いて第23図の音源への入
力パラメータ送出ルーチンと同様のルーチン(ステップ
92〜98)によりキーオンチャンネルに対し弓速度v、弓
圧PRES、ディレイ長D1,D2を送出する。なお、ステップ9
5においては、第23図のステップ77と異なり、回転量か
らディレイ長D1,D2のみが求められる。
第26図のルーチンBにおいて、変換テーブルを用いて
直ちに角度Xから弓速度vおよびその方向DIRを求める
(ステップ99)。続いて第23図の音源への入力パラメー
タ送出ルーチンと同様のルーチン(ステップ100〜106)
によりキーオンチャンネルに対し弓速度v、弓圧PRES、
ディレイ長D1,D2およびフィルタ係数FCOEFを送出する。
なお、ステップ103においては、第23図のステップ77と
異なり、角度Yおよび回転量からデイレイ長D1,D2およ
びフィルタ係数FCOEFのみを求めている。
なお、上記実施例において、弓圧を制御する信号は、
握り圧力または押し付け圧力のいずれかを私用するよう
にしたが両方を用いてもよい。また、音源は第15図に示
した回路に限定されず、演算タイプ(FM音源、高周波合
成音源)や波型メモリタイプの音源あるいは両者の複合
型の音源を用いてもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明においては、電子楽器
の楽音パラメータ制御用の入力装置として、鍵盤の他に
擦弦楽器の弓の動きに近似した動作が可能な演奏操作子
を用いるため、実際の擦弦楽器に近似した演奏感覚が得
られるとともに、演奏操作子の各演奏機能(動作)を検
出して擦弦楽器の弦および弓の擦弦動作に対応したパラ
メータを作成して音源に入力させることができ実際の擦
弦楽器の演奏音に近似した合成音を作成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係る電子楽器の入力装置として用
いる演奏操作子の外観図、 第2図(a)および(b)は、第1図の演奏操作子の操
作棒の斜視図および表面パターンの説明図、 第3図(a)および(b)は、第1図の演奏操作子の操
作棒支持体の正面図および断面図、 第4図(a)および(b)は、操作棒の回転検出手段の
各別の例の説明図、 第5図(a)および(b)は、操作棒の各別の例の断面
図、 第6図(a)および(b)は、第5図(a)の操作棒を
用いた場合の位置検出手段の説明図、 第7図は、この発明に係る演奏操作子のジョイスティッ
ク機構の説明図、 第8図および第9図は、各々この発明に係るジョイステ
ィック機構の各別の例の斜視図、 第10図(a)および(b)は、操作棒把持部の説明図、 第11図は、演奏操作子の別の実施例の斜視図、 第12図は、操作棒の押し付け圧力検出手段の一例を示す
構成図、 第13図は、この発明に係る電子楽器のブロック構成図、 第14図は、弦と弓の位置関係の説明図、 第15図は、音源の一例を示す回路図、 第16図は、この発明に係る楽音制御機構のブロック図、 第17図は、メインルーチンのフローチャート、 第18図は、モード切換えルーチンのフローチャート、 第19図は、キーオン時のルーチンのフローチャート、 第20図は、チャンネルテーブルの説明図、 第21図は、キーオフ時のルーチンのフローチャート、 第22図は、割り込みルーチンのフローチャート、 第23図は、入力パラメータ作成送出ルーチンのフローチ
ャート、 第24図は、割り込みルーチンの別の例のフローチャー
ト、そして 第25図および第26図は、各々第24図の割り込みルーチン
における入力パラメータ作成送出ルーチンの各別ステッ
プのフローチャートである。 1:操作棒、 2:支持体、 4:把持部、 11:バーコード、 30:演奏操作子、 33:鍵盤、 35:音源、 37:弦、 40:弓。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】演奏機能に対応して電子音作成用パラメー
    タを制御する演奏操作子と、前記演奏操作子からの入力
    に基づいて電子音を発生する音源とを具備し、前記演奏
    操作子は、先端に把持部を有する棒状体からなり、該棒
    状体の支持部に対し前記把持部が軸方向に沿って移動可
    能であり、前記棒状対は、前記支持部によって該棒状対
    の軸回りに回転可能に支持するとともに、楽器本体に対
    し該棒状体を自在回転可能に支持したことを特徴とする
    電子楽器。
  2. 【請求項2】前記音源は、遅延時間を定める遅延回路
    と、音色を定めるローパスフィルタと、音の減衰速度を
    定める減衰器と、所定のヒステリシス特性の非線型関数
    を発生する関数発生装置とを具備したことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の電子楽器。
  3. 【請求項3】前記演奏操作子は、前記棒状体の軸回りの
    回転量、軸方向の移動量、および把持部の握り圧力また
    は支持部の垂直方向の押し付け圧力の各検出手段を有
    し、これらの検出値に基づいて前記音源を制御すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電子楽器。
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