JP3047274U - 樹脂板溶着式布製ジャバラ。 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性樹脂をコートした布製カバー布に複
数の折り目を付しその折り目に所定の形状の複数の樹脂
板を挿入し、その外周面を主体に前記折り目と溶着して
成る構造で布製ジャバラに必要な最大開き幅を大きくす
る事を目的とする。 【構成】 熱可塑性樹脂をコートした布製カバー布に一
定のピッチにて交互に折り目を付して山谷を形成し、一
定の形状に加工した熱可塑性樹脂板を前記カバー布の一
面側折り目の谷に沿って所定の枚数挿入し、二面側の谷
に複数の金属製スペーサー板を挿入し、山谷のピッチが
縮まる方向に圧縮しカバー布一面側の上面を低硬度弾性
平面体を介して加熱プレス等の製造方法の一事例の、カ
バー布を樹脂板の上面部を主体に一部側面部に溶着した
構造の樹脂板溶着式布製ジャバラ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 従来は図１に示す、カバー布１を公知の方法により型付けローラーＲにて一定 のピッチ成る如く交互に折り畳み、山谷を形成した折り畳み布（以下、折り布と 言う）２を図２に示す如く所定山数と所定の幅に成るように裁断した裁断折り布 ３に、図３に示すコの字型樹脂板４−１、Ｌ字型樹脂板４−２、ロの字型樹脂板 ４−３その他種々の形状に加工した樹脂板の内代表して、コの字型樹脂板４−１ を図４に示す如く前記裁断折り布３の一面側折り目の谷に沿って挿入し、その谷 部に挿入した樹脂板４−１に対して、図５に示す如く両側部より熱板５−１と５ −２によりコの字型樹脂板４−１を前記裁断織り布３により包んだ状態にてはさ み付け加熱・加圧して樹脂板一枚ずつ溶着し、加工品を得る方法が一般的である が、カバーの一面側折り目に裁断加工した樹脂板を一枚ずつ挿入し、加圧・加熱 により溶着するため、加工速度が遅く多大の加工工数を必要とする。又、樹脂板 の上面部は溶着出来ないため接着面積を得る為、図６に示す如く側面部イ部に溶 着代を多く取る必要が有るため、製品の布製ジャバラの性能上重要な最大広がり 長さが減少する欠点が有った。

【０００２】 かかる欠点を解消するため本考案者は鋭意改良を重ね、樹脂板にカバー布を新 規なる方法により溶着する方法を考案し、実用上優れた性能を発揮する製品とそ の製法をを開発した。その内容に付いて以下、図面に従って説明する。

【０００３】 前記、図１のカバー布１を公知の方法にて一定のピッチにて交互に折り畳みの 折り目を付して山谷を形成した前記折り布２を図２に示す如く、所定山数と所定 の幅に成るように裁断した裁断折り布３に、図３に示すコの字型樹脂板４−１、 Ｌ型樹脂板４−２、ロの字型樹脂板４−３その他種々の形状に加工した樹脂板を 図７の断面図に示す如く前記裁断折り布３の一面側折り目の谷に沿って樹脂板例 えば樹脂板４−１を裁断折り布３の谷部に図の如く所定枚数を挿入し、次に図８ に示す如く二面側の谷部に前記折り布２の折り畳み幅Ｗより狭い幅Ｗ’で厚さ１ ．０〜５．０ｍｍのスペーサー６を挿入し、前記挿入した樹脂板４−１と共に前 記山谷のピッチが縮まる方向に圧縮したる時、図９に示す如く樹脂板４−１の挿 入により形成された山の頂点とスペーサーの頂点との差Ｈを設け、図１０に示す 如く裁断折り布３の一面側の上面より低硬度耐熱弾性体７例えばその実用例とし てシリコンゴム板７を介して加熱プレス板８により加熱・加圧し前記シリコンゴ ム板７により加熱・加圧される部分が溶着されるが、そのプレス圧力に応じて前 記シリコンゴム板７のクッション作用により、それぞれの樹脂板４−１と裁断折 り布３の接着形態が、シリコンゴム板７の加圧面の弾性変形による加圧状態を図 １０のＡ部の拡大図として図１１に示す。図中シリコンゴム板７が加圧により弾 性変形し、複数のスペーサー６間に挟まれたカバー布と樹脂板による突出部ａ， ａ・・・間に食い込むシリコンゴム板７の弾性変形突出部７−１が形成されその 働きにより樹脂板４−１とそれを包んだカバー布の上面部はもとより両側面部も 弾性変形突出部７−１により加熱・加圧により溶着する事が出来る。上記の方法 により溶着を完了した後、スペーサーを取り除いて図１２に示す布製ジャバラの 主体部の断面斜視図が得られる。以上の如くジャバラの所用の山数に対して樹脂 板を挿入し、全体を同時に加熱・加圧溶着する事が出来るため、従来方法の如く 一枚毎樹脂板を溶着するのに対して非常に効率的であり、又側面部の溶着代も加 圧する圧力調整により自在で接着強度に必要な最小限に止める事が出来るため、 布製ジャバラに必要な最大広がり長さを大きく保つ事が出来る特徴も有している 布製ジャバラの主体部とその製法。

【提出日】平成９年１０月７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】 【考案の詳細な説明】

【０００１】 従来は図１の斜視図に示すカバー布１を上下に設けた型付けローラーＲにて一 定のピッチ成る如く交互に折り畳み、山谷を形成した折り畳み布（以下、折り布 と言う）２を図２の斜視図に示す所定山数と所定の幅に成るように裁断した裁断 折り布３に、図３の斜視図に示すコの字型樹脂板４−１、ロの字型樹脂板４−２ その他種々の形状に加工した樹脂板を溶着して布製ジャバラと成しているが、以 下にコの字型樹脂板４−１を用いた場合について説明する。図４の斜視図に示す 如く前記裁断折り布３の一面側折り目の谷に沿ってコの字形樹脂板４−１を挿入 し、その谷部に挿入した樹脂板４−１に対して、図５の斜視図に示す如く両側部 より熱板５−１と５−２によりコの字型樹脂板４−１の所用の外周側部を前記裁 断織り布３により包んだ状態にてはさみ付け、溶着代Ｈが少なくとも３ｍｍと成 る如く加熱・加圧して樹脂板一枚ずつ溶着し、ジャバラ形状を形成する方法が一 般的であるが、裁断折り布３の一面側折り目に裁断加工した樹脂板を一枚ずつ挿 入し、加圧・加熱により溶着するため、加工速度が遅く多大の加工工数を必要と する。又、樹脂板の上面部は溶着出来ないため図６の斜視図に示す如く空間部Ａ を生ずる、従って其のジャバラの実使用時におけるその溶着部と裁断織り布間に 生ずる応力により、前記側部のみの溶着では其の部分に生ずる力により剥離し易 い為、その欠点を補う方法として、図６の斜視図に示す如く側面部溶着代Ｈを多 く取る必要が有った。その溶着代Ｈを多くすると布製ジャバラの性能上重要な最 大広がり長さが１ピッチ間で２×Ｈも減少する欠点が有った。

【０００２】 かかる欠点を解消するため本考案者は鋭意改良を重ね、樹脂板にカバー布を合 理的に溶着してなる布製ジャバラ構造を考案した。その内容に付いて本考案の布 製ジャバラの構造説明のため参考として、その構造を形成する一つの製法例を基 に、以下図面に従って本考案の布製ジャバラの構造について説明する。

【０００３】 前記従来方式と同様に、図１の斜視図に於いてカバー布１を型付けローラーＲ 等にて一定のピッチ成る如く交互に折り畳み、山谷を形成した折り布２を図２の 斜視図に示す所定山数と所定の幅に成るように裁断した裁断折り布３に、図３の 斜視図に示すコの字型樹脂板４−１、ロの字型樹脂板４−２その他種々の形状に 加工した樹脂板の中よりコの字形樹脂板４−１を図７の斜視図に示す如く前記裁 断折り布３の一面側折り目の谷に沿って裁断折り布３の谷部に図の如く所定枚数 を挿入し、次に図８の斜視図に示す如く二面側の谷部に前記折り布２の折り畳み 幅Ｗより少し狭いスペーサー幅Ｗ’のスペーサー６を挿入し、前記挿入した樹脂 板４−１と共に前記山谷のピッチが縮まる方向に図９の斜視図に示す如く圧縮し たる時、樹脂板４−１の挿入により形成された山の頂点とスペーサーの頂点との 差Ｂを設け、図１０の断面図に示す如く裁断折り布３の一面側の上面より低硬度 耐熱弾性体７例えばシリコンゴム板（硬度がＪＩＳ Ａ３５度程度）７を介して 加熱プレス板８によりコの字形樹脂板４−１及びカバー布の熱可塑性樹脂の融点 温度前後にて加熱・加圧し前記シリコンゴム板７により加熱・加圧される部分が コの字形樹脂板の寸法のバラツキ等を吸収してコの字形樹脂板４−１と裁断折り 布の被溶着面が溶着されるが、そのプレス圧力に応じて前記シリコンゴム板７の クッション作用により図中シリコンゴム板の変形突出部７−１が形成されその働 きにより樹脂板４−１とそれを包んだカバー布の上面部はもとより両側面部も弾 性変形突出部７−１による加熱・加圧により溶着する事が出来るが前記シリコン ゴムの硬度が低い場合と高い場合によって当然前記弾性変形突出部７−１の突出 形状も事なりその硬度が高い場合突出量も少なく樹脂板４−１の外周部を包んだ カバー布と上面部を主体に溶着する。上記の方法により溶着を完了した後、スペ ーサー６を取り除いた、コの字形樹脂板４−１と折り布２の溶着面の斜視図を図 １１の斜視図に示すが、図中樹脂板４−１の上面の両コーナ部Ｃは溶着されてい るものの両側は前記シリコンゴムの硬度、加圧力の大きさ等の選定により極微少 部のみ溶着とする事が出来る。従って前記する従来方式の溶着代Ｈの影響で１ピ ッチ間で２×Ｈのロスを生じるのに対して本考案の構造に於いては殆どロスを生 じない。又本考案の構造では図１１の斜視図より明かな如くコの字形樹脂板４− １の上面の周方向に溶着されているため裁断折り布との間に生ずる応力に対して 、大きな接着力が得られるが、それに対して前記する従来方式の構造では裁断折 り布３の溶着面がコの字形樹脂板の側面部であり、剥離し易い構造であり図６の 斜視図に示す如く広い溶着面を必要とし又その広い溶着面を設けても剥離を生じ 易い等の構造上の問題が有り、本考案の構造は前記従来方式の構造の問題を解消 すると共に製造上に於いて同時に複数枚（布製ジャバラ一台分）のコの字形樹脂 板と裁断折り布を溶着出来る構造である事を特徴とする優れた構造の樹脂板溶着 式布製ジャバラ。

【図面の簡単な説明】

【図１】カバー布を型付けローラーにより折り畳み布を
加工する方法の斜視図

【図２】折り布を所定の山数、幅に裁断し、裁断折り布
を得る事を示す斜視図

【図３】樹脂板の形状を示す斜視図

【図４】裁断折り布の折り目の谷に沿って樹脂板を挿入
する事を示す斜視図

【図５】カバー布と樹脂板間を加熱・加圧溶着する事を
示す斜視図

【図６】従来方式の溶着状態を示す斜視図

【図７】裁断折り布の一面側折り目の谷に沿って樹脂板
を所定枚数を挿入した状態を示す斜視図

【図８】裁断折り布の二面側の谷部にスペーサー６を挿
入した状態を示す斜視図

【図９】裁断折り布に樹脂板を挿入した時形成された山
の頂点とスペーサーの頂点との差Ｈをを示す斜視図

【図１０】裁断折り布の一面側の上面より低硬度弾性体
例えばシリコンゴム板により加熱・加圧により溶着する
事を示す斜視図

【図１１】プレス圧力に応じてシリコンゴム板のクッシ
ョン作用により、樹脂板と裁断折り布の接着形態を示す
斜視図

【図１２】布製ジャバラの主体部の断面斜視図

【符号の説明】

１ カバー布 ２ 折り布 ３ 裁断折り布 ４−１ コの字型樹脂板 ４−２ Ｌ字型樹脂板 ４−３ ロの字型樹脂板 ５−１ 熱板 ５−２ 熱板 ６ スペーサー ７ 低硬度耐熱弾性体 ７−１ シリコンゴム板の弾性変形突出部 ８ 加熱プレス板 ａ カバー布と樹脂板により形成される突出部 Ａ 加熱プレス時に於ける低硬度耐熱弾性体の
変形部 ｗ 折り幅 Ｒ ローラ

【手続補正書】

【提出日】平成９年１０月７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【考案の名称】 樹脂板溶着式布製ジャバラ。

【実用新案登録請求の範囲】

【図面の簡単な説明】

【図１】カバー布を型付けローラーにより折り畳み布を
加工する方法の斜視図

【図２】折り布を所定の山数、幅に裁断した裁断折り布
を示す斜視図

【図３】樹脂板の形状を示す斜視図

【図４】裁断折り布の折り目の谷に沿って樹脂板を挿入
する事を示す斜視図

【図５】従来方式によるカバー布と樹脂板間を加熱・加
圧溶着する事を示す斜視図

【図６】従来方式の溶着後の状態を示す斜視図

【図７】本考案の樹脂板溶着式布製ジャバラの構造を形
成する製造工程例で、裁断折り布の一面側折り目の谷に
沿って樹脂板を所定枚数を挿入した状態を示す斜視図

【図８】本考案の樹脂板溶着式布製ジャバラの構造を形
成する製造工程例で、裁断折り布の二面側の谷部にスペ
ーサー６を挿入した状態を示す斜視図

【図９】本考案の樹脂板溶着式布製ジャバラの構造を形
成する製造工程例で、裁断折り布に樹脂板及びスペーサ
ーを挿入し全体を圧接した状態を示す斜視図

【図１０】本考案の樹脂板溶着式布製ジャバラの構造を
形成する製造工程例で、裁断折り布の一面側の上面より
低硬度弾性体例えばシリコンゴム板により加熱・加圧に
より溶着する事を示す斜視図

【図１１】本考案の樹脂板溶着式布製ジャバラの構造を
形成する製造工程例で、樹脂板と裁断折り布の溶着後の
形態を示す斜視図

【図１２】布製ジャバラの全体斜視図

【符号の説明】 １ カバー布 ２ 折り布 ３ 裁断折り布 ４−１ コの字型樹脂板 ４−２ ロの字型樹脂板 ５−１ 熱板 ５−２ 熱板 ６ スペーサー ７ シリコンゴム板 ７−１ シリコンゴム板の弾性変形突出部 ８ 加熱プレス板 Ｒ 型付けローラ Ａ 空間部 Ｂ 樹脂板４−１の挿入により形成された山の
頂点とスペーサーの頂点との差 Ｃ 樹脂板４−１の上面の両コーナ部 Ｈ 溶着代 Ｗ 折り畳み幅 Ｗ’ スペーサー幅

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図３】

【図２】

【図４】

【図５】

【図６】

【図７】

【図８】

【図９】

【図１０】

【図１１】

【図１２】

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 織り布に熱可塑性樹脂をコートした布製
   カバー布（以下、カバー布と言う）を公知の方法にて折
   り幅Ｗの一定のピッチにて交互に折り畳みの折り目を付
   して山谷を形成し、その所定山数と所定の幅に成るよう
   に裁断し、一定の形状に加工した熱可塑性樹脂より成る
   板（以下、樹脂板と言う）を前記カバー布の一面側折り
   目の谷に沿って所定の枚数挿入し、二面側の谷に複数の
   前記折り畳み幅Ｗより狭い幅で厚さ１．０〜５．０ｍｍ
   の金属製スペーサー板（以下、スペーサーと言う）を挿
   入し、前記挿入した樹脂板と共に前記山谷のピッチが縮
   まる方向に圧縮しカバー布一面側の上面を低硬度弾性平
   面体を介して加熱プレスし、そのプレス圧力に応じて前
   記低硬度弾性体のクッションの働きで、それぞれの樹脂
   板とカバー布の接着形態が、低硬度弾性体の弾性変形に
   より樹脂板の上面部と両側面部を同時に加熱加圧する事
   によりカバー布を樹脂板の上面部と側面部に同時に加圧
   溶着する事により形成される布製ジャバラの主体部。
2. 【請求項２】 織り布に熱可塑性樹脂をコートした布製
   カバー布（以下、カバー布と言う）を公知の方法にて折
   り幅Ｗの一定のピッチにて交互に折り畳みの折り目を付
   して山谷を形成し、その所定山数と所定の幅に成るよう
   に裁断し、一定の形状に加工した熱可塑性樹脂より成る
   板（以下、樹脂板と言う）を前記カバー布の一面側折り
   目の谷に沿って所定の枚数挿入し、二面側の谷に複数の
   前記折り畳み幅Ｗより狭い幅で厚さ１．０〜５．０ｍｍ
   の金属製スペーサー板（以下、スペーサーと言う）を挿
   入し、前記挿入した樹脂板と共に前記山谷のピッチが縮
   まる方向に圧縮しカバー布一面側の上面を低硬度弾性平
   面体を介して加熱プレスし、そのプレス圧力に応じて前
   記低硬度弾性体のクッションの働きで、それぞれの樹脂
   板とカバー布の接着形態が、低硬度弾性体の弾性変形に
   より樹脂板の上面部と両側面部を同時に加熱加圧する事
   によりカバー布を樹脂板の上面部と側面部に同時に加圧
   溶着する事により形成される布製ジャバラの主体部の製
   法。