JP3046333B2 - ぶりきの製造方法 - Google Patents

ぶりきの製造方法

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勝人 河村
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、ハロゲン型電気錫めっきラインにおけるぶ
りきの製造方法に関する。
〈従来の技術〉 ぶりきの耐蝕性とTCS(Tin Crystal Size)との関係
は一般に認められており、TCSが粗粒であるほうが耐蝕
性に優れているといわれている。これに関して、リフロ
ー、クエンチ時の溶融錫の冷却速度を小さくする方法が
知られている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、前述のリフロー、クエンチ時の溶融錫の冷却
速度を小さくする方法を用いても、ハロゲン型電気錫め
っきラインでは、先めっき面のTCSが後めっき面のそれ
より細粒化しやすいという問題があった。
また、後めっき面のプレーターコンダクタロール交換
直後においては、先めっき面でもめっき面と同等の良好
なTCSが得られる場合があり、このコンダクタロールの
摩耗状態が先めっき面のTCSに影響を及ぼすことが指摘
されていたが、必ずしも再現性は高くなく、先めっき面
のTCSを細粒化させるメカニズムについて十分に説明で
きるものではなかった。
本発明は、前記問題点を解決し、先めっき面の良好な
TCSを得ることができるぶりきの製造方法を提供するこ
とを目的としている。
〈課題を解決するための手段〉 リフロー、クエンチ後の先めっき面について錫結晶核
の中心を観察したところ、第3図のように凝固直前に溶
融錫中のガスが抜けた跡のようなものが数多くみられ
た。しかし、後めっき面に関してはこれらはほとんどみ
られなかった。
そこで溶融錫中に含まれるガスは、フラックスと酸化
錫の反応によって生じる昇華性の生成物と考えた。
つぎに、プレーター通過直後の電着錫を観察したとこ
ろ、先後めっき面は電着錫が押しつぶされた状態であっ
た。これは摩耗したコンダクタロールとストリップのス
リップによるものと考えた。
以上のことから、電着錫が押しつぶされて無数のマイ
クロクラックが生成した先めっき面でフラックスとの反
応生成物がトラップされ、これがリフロー時に昇華し、
結晶核になり、TCSが細粒化するものと考え、本発明を
完成させた。
すなわち、上記目的を達成するために本発明によれ
ば、ストリップの片面ずつを別々にめっきし、フラック
スを塗布した後、リフローおよびクエンチする電気錫め
っき方法において、前記フラックス塗布に続いて、少な
くとも前記ストリップの先めっき面を全幅にわたり均一
に洗浄した後リフローおよびクエンチし、先めっき面の
TCSの細粒化を防止する特徴とするぶりきの製造方法が
提供される。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。第1図は、本
発明の1例を示すフローの概要図である。
ストリップ1は、まず先めっき面プレーター2でその
片面に所定の電気錫めっきが施され、続いて後めっき面
プレーター3で他の片面に所定の電気錫めっきが施され
る。
つぎに、フラックス処理・洗浄設備4に搬送され、こ
こでフラックスを塗布した後、少なくとも前記ストリッ
プの先めっき面を洗浄する。
フラックスは、電着錫表層の酸化物を溶解し、後工程
のリフロー時に溶融錫の流動性を向上させ、平滑な光沢
面を得るためのものであるから、前記フラックス塗布は
ぶりきの製造上どうしても必要なプロセスである。
そこで、ストリップをフラックスに浸漬し、表層の酸
化物を溶解した後、マイクロクラック間にトラップされ
た反応生成物を除去するために、先めっき面を温水洗す
る。
第2図は、本発明におけるフラックス処理・洗浄を実
施する設備の1例を示すフロー図である。錫めっきされ
たストリップ1はフラックスタンク5で所定量のフラッ
クスが塗布される。
フラックスとしては、NH4Cl、HClを挙げることができ
る。塗布条件は限定しないが、例えばNH4Cl(0.5g/l)
水溶液中に0.05〜2秒浸積することにより錫酸化物が溶
解し、フラックスが塗布される。本発明においてフラッ
クス塗布は浸漬に限るものではない。また、片面塗布で
もよい。
つぎに、温水洗設備6で少なくとも前記ストリップの
先めっき面を洗浄してマイクロクラック間にトラップさ
れた反応生成物を除去する。これにより、後工程のリフ
ロー時にガスが抜けることによる結晶核が発生すること
なく、先めっき面の良好なTCSが得られる。
前記洗浄方法としては限定しないが、温水スプレー7
などを用いることができる。
この場合、温水がストリップの幅方向全域にわたりむ
らなくかかっていることが必要である。スプレーの目詰
まりなどにより一部温水洗が不十分な場合は、その部分
でTCSが細粒化する現象がみられる。
また、洗浄効果を高めるために、使用する水は60℃以
上の温水を用いるのが好ましい。
第2図に示すように、ストリップ1の両面を洗浄する
場合は、錫目付量に対してフラックス濃度が高いときに
発生しやすいフラックス汚れの発生を防止できる。8は
リンガロール、9はドライヤーである。
適宣のドライヤー9で水分を除去、乾燥した後、リフ
ロー10およびクエンチ11により電着錫を溶融、凝固させ
所望の良好なTCSを両面に有するぶりきを得ることがで
きる。
〈実施例〉 以下に本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
(実施例1) 第1図および第2図に示すフローにより、ストリップ
(厚さ0.32mm、幅780mmの冷延鋼板)を下記条件で電気
錫めっきした。ストリップのラインスピード:250mpm 先めっき面および後めっき面プレーターの めっき条件: 目付け量 片面11.2g/m2 電流密度 40A/dm2 フラックス塗布:NH4Cl(0.5g/l) 水溶液に2秒浸漬 温水スプレー: ストリップ全幅に80℃の温水を10/分スプレー リフロー: (クエンチ) 合金錫が1.0g/m2(片面)生成できるのを目標として、2
80℃に4〜5秒保って後、80℃の温水に浸漬してクエン
チした。
比較のため、温水スプレー7を停止したほかは実施例
1と同様にしてぶりきを製造した(比較例)。
実施例1と比較例の先めっき面の結晶構造を観察した
ところ、温水洗浄した実施例1は第5図に示すように比
較例(第4図)にくらべ優れたTCSを示した。
〈発明の効果〉 本発明は、以上説明したように構成されているので、
フラックス浸漬後先めっき面を温水洗することにより、
後めっき面と同等のTCSを得ることができる。
また、後めっき面も温水洗することにより、錫目付量
に対してフラックス濃度が高いときに発生しやすいフラ
ックス汚れを防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のフローの概要を示すライン図であ
る。 第2図は、本発明の1例を示すフラックス処理周辺のフ
ロー図である。 第3図、第4図および第5図は、結晶の構造を示す図面
代用写真である。第3図は、従来のクエンチ後の先めっ
き面(倍率1500)、第4図および第5図は、それぞれ温
水洗なしの場合と温水洗ありの場合の先めっき面(倍率
0.5)を示す。 符号の説明 1…ストリップ、2…先めっき面プレーター、3…後め
っき面プレーター、4…フラックス処理・洗浄設備、5
…フラックスタンク、6…温水洗設備、7…温水スプレ
ー、8…リンガロール、9…ドライヤー、10…リフロ
ー、11…クエンチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古角 文雄 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 栗原 研二 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭64−83689(JP,A) 特開 昭62−156294(JP,A) 特開 昭62−256991(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 1/00 - 7/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ストリップの片面ずつを別々にめっきし、
    フラックスを塗布した後、リフローおよびクエンチする
    電気錫めっき方法において、 前記フラックス塗布に続いて、少なくとも前記ストリッ
    プの先めっき面を全幅にわたり均一に洗浄した後リフロ
    ーおよびクエンチし、先めっき面のTCSの細粒化を防止
    することを特徴とするぶりきの製造方法。
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CN112430794A (zh) * 2020-10-31 2021-03-02 张家港扬子江冷轧板有限公司 一种提高镀锡板表面耐蚀性的自软熔装置及方法
CN118704059A (zh) * 2024-08-30 2024-09-27 江阴海富钢铁集团有限公司 一种镀锡带的成产设备

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