JP3046204B2 - 描画装置および描画シート - Google Patents

描画装置および描画シート

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JP3046204B2 JP6116051A JP11605194A JP3046204B2 JP 3046204 B2 JP3046204 B2 JP 3046204B2 JP 6116051 A JP6116051 A JP 6116051A JP 11605194 A JP11605194 A JP 11605194A JP 3046204 B2 JP3046204 B2 JP 3046204B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、樹脂の描画シートを
用いた描画装置にかかり、特に、子供のお絵描き遊び等
に適した描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】子供のお絵描き遊び等に供される描画装
置は、描いた絵を消して繰り返し描画することができる
ようにすることが不可欠であり、また、描いた絵の色彩
や彩度が優れ、子供が興味をもって楽しく遊べるもので
なければならない。この種の描画装置としては、従来、
磁性微粉末が分散された着色媒液を透明基板間に封止し
て磁気ペンの磁界を作用させて描画することができるよ
うにしたもの、また、白色ボードにマジックインク等を
用いて描画することができるようにしたものが実用され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た前者の描画装置にあっては、発色できる色の数が少な
く、子供を引きつける魅力がいまだ十分ではないという
問題があった。また、後者の描画装置にあっては、描画
の明度や彩度がマジックインク等の特性に依存するた
め、描画の鮮明性が劣り、また、高い色彩効果も得られ
ず、前者の描画装置と同様に子供を引きつける魅力がい
まだ十分ではなかった。この発明は、上記問題に鑑みて
なされたもので、多色で高い色彩効果をもって鮮明な描
画を行え、子供を引きつける魅力に富む描画装置を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明にかかる描画装置は、熱可塑性
樹脂からなる少なくとも1層の樹脂層を備え、該樹脂層
の少なくとも1層が蛍光色素を含有する描画シートと、
光反射性の粉体を媒剤中に分散させてなり、前記描画シ
ートに描画可能な描画材と、を有する。
【0005】また、請求項2記載の発明にかかる描画装
置は、熱可塑性樹脂からなる少なくとも1層の樹脂層お
よび該樹脂層に積層された貼着用の粘着層を備え、該粘
着層と、前記樹脂層との少なくとも1層が蛍光色素を含
有する描画シートと、光反射性の粉体を媒剤中に分散さ
せてなり、前記描画シートに描画可能な描画材と、を有
する。
【0006】そして、請求項1と請求項2記載の発明に
かかる描画装置は、前記描画シートを保持可能な保持部
が形成された額枠部材を備える態様(請求項3)に構成
することができる。また、請求項1,2、3記載の発明
にかかる描画装置は、前記描画シートの表面側の樹脂層
が紫外線硬化型あるいは電子線硬化型の樹脂からなる態
様(請求項4)に構成することができる。
【0007】さらに、請求項1,2,3,4記載の発明
にかかる描画装置は、前記蛍光色素がペリレン系化合
物、ナフタルイミド系化合物あるいはペリレン系化合物
とナフタルイミド系化合物とを組み合わせたものからな
る態様(請求項5)に構成することができる。
【0008】またさらに、請求項1,2,および請求項
3記載の発明にかかる描画装置は、前記熱可塑性樹脂を
屈折率が1.45以上、ヘーズ値が1%以下、光線透過
率が90%以上の樹脂とする態様(請求項6)、前記熱
可塑性樹脂を屈折率が1.50以上、ヘーズ値が1%以
下、光線透過率が90%以上の樹脂とする態様(請求項
7)に構成することができる。そして、請求項1,2,
3,4,6または請求項7記載の発明にかかる描画装置
は、前記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂およびポリエステル系樹脂から選ばれ
た樹脂より構成される態様(請求項8)に構成すること
ができる。
【0009】また、請求項1,2,3記載の発明にかか
る描画装置は前記描画材が前記粉体として無機顔料、有
機顔料、染料、体質顔料の1種類または2種類以上の内
より少なくとも1種類以上を含む態様(請求項9)に構
成できる。
【0010】さらに、請求項10記載の発明にかかる描
画装置は、蛍光色素を含有した紫外線硬化型または電子
線硬化型の樹脂層を有する。
【0011】そして、請求項10記載の発明にかかる描
画装置は、蛍光色素がペリレン系化合物、ナフタルイミ
ド系化合物あるいはペリレン系化合物とナフタルイミド
系化合物とを組み合わせたものからなる態様(請求項1
1)に構成することができる。
【0012】
【作用】この発明にかかる描画装置によれば、描画シー
トの樹脂層等に含まれた蛍光色素が蛍光を発して該蛍光
が樹脂層等で反射、散乱し、描画シート表面に描かれた
描画の描画材中に入射して粉体で反射する。このため、
描画自体が蛍光を発するかのような効果を得られ、ま
た、描画に高い鮮明性が得られる。さらに、描画材の選
択の自由も大きいため、多色の描画材を用いた多彩な色
表現が可能となり、高い色彩効果をもって描画を行え、
子供等を魅せることができる商品価値の高い描画装置が
達成される。
【0013】特に、請求項2記載の描画装置は描画シー
トが粘着層を有するため台紙等の適宜の場所に張り付け
ることができ使い勝手に優れ、また、請求項3記載の描
画装置は描画シートを額枠部材に保持することができる
ため意匠的な価値を高めより商品価値の高い描画装置が
得られる。
【0014】さらに、請求項4記載の描画装置は、樹脂
シートの表面側の樹脂層が紫外線硬化型あるいは電子線
硬化型の樹脂から構成するため、描画面に高い硬度が得
られ描画面の傷付きが防止でき、高い耐久性が達成され
る。
【0015】またさらに、請求項10記載の描画シート
は、蛍光色素を含有した紫外線硬化型あるいは電子線硬
化型の樹脂から構成されるため、薄型に構成して傷付き
も防止でき、より優れた使い勝手が得られ、また、高い
耐久性も実現される。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1および図2はこの発明の一実施例にかかる
描画装置を示し、図1が描画装置の分解斜視図、図2が
描画シートの模式断面図である。
【0017】図1において、10は枠部材、20は透光
性の略矩形状の描画シート、30は描画材である。枠部
材10は、動物の顔等を模してプラスチックや木等で形
成され、表面に描画シート20に対応した平面視矩形状
の貼着部11が形成される。この枠部材10の貼着部1
1には、樹脂のコーティングが施され、描画シート20
が後述する粘着層により剥離自在に貼着される。なお、
貼着部11は光を反射するように構成することが望まし
い。
【0018】描画シート20は、図2に示すように、表
面が描画面となる描画層21の裏面に粘着層22を設
け、この粘着層22を離型フィルム23で剥離可能に被
覆して構成される。
【0019】描画層21は、蛍光色素を含有する熱可塑
性樹脂の押出成形等で形成され、屈折率が1.45以上
(好ましくは、1.50以上)、0.5mm厚さ時のヘ
ーズ値が20%以下(好ましくは、5%以下)、光線透
過率が80%以上(好ましくは、85%以上、より好ま
しくは、90%以上)に構成される。
【0020】描画層21を構成する熱可塑性樹脂として
は、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂あるいはポリエステル系樹脂が用いられる。そし
て、塩化ビニル系樹脂から構成する場合は、ビニルモノ
マーから乳化重合あるいは懸濁重合で合成された重合度
400〜3000程度(好ましくは、700〜1500
程度)の塩化ビニル樹脂と可塑剤とを用い、10μm〜
3000μm(好ましくは、50μm〜300μm)の
厚さに描画層21を構成する。
【0021】また、カーボネート系樹脂から描画層21
を構成する場合は、重量分子量が26000〜3200
0(好ましくは、28000〜30000)のポリカー
ボネート樹脂を用いて50μm〜200μm(好ましく
は、50μm〜100μm)程度の厚さに構成される。
さらに、ポリエステル系樹脂から描画層21を構成する
場合は、固有粘度(I.V.)が0.50dl/g〜
1.00dl/g(好ましくは、0.60dl/g〜
0.80dl/g)のポリエチレンテレフタレートやポ
リブチレンテレフタレート(好ましくは、ポリエチレン
テレフタレート)を用い、25μm〜250μm(好ま
しくは、50μm〜100μm)の厚さに構成する。な
お、この描画層21は上記蛍光色素を含有した紫外線硬
化型樹脂や電子線硬化型樹脂から構成することも可能で
ある。
【0022】蛍光色素としては、好ましくは、ペリレン
系化合物、ナフタルイミド系化合物あるいはこれら化合
物を混合したものを用い、この蛍光色素は0.001w
t%〜5.000wt%(重量%)の割合が好ましい。
また、蛍光色素を熱可塑性樹脂に直接に混練する場合の
蛍光色素の割合は、0.001wt%〜2.000wt
%が好ましく、さらに好ましくは0.01wt%〜0.
50wt%、さらに好ましくは0.02wt%〜0.0
3wt%である。
【0023】そして、ペリレン系化合物としては、化1
に示すものが用いられる。
【化1】なお、式中の両方のR は互いに無関係に、
水素原子、アルキル基、アルコキシ基、C 〜C10
アルキルチオハロゲン、特にC 、Br又はF及び・
又はシアノ基で置換されたC 〜C18 アルキル基、
2,6−ジイソプロピルベンゼン基、あるいは、次に示
す化1,2,3であり、R 〜R はそれぞれハロゲ
ン原子、アルコキシ基、フェノキシ基であり、a+b+
c+d=0〜5である。
【0024】
【化2】
【化3】
【化4】なお、各式中、R は上記化式1と同様、R
,R は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基
又は低級アルコキシ基で表される。
【0025】そして、上述した描画層21は、具体的に
は次の態様Aのようなものが用いられる。 〔態様A〕ポリカーボネート(帝人化成株式会社製 パ
ンライト1285)に蛍光色素(BASF株式会社製
ルモゲンViolet570,Yellow083,Orange240,Red300 )を
0.02wt%の割合で樹脂温度290°Cで混練して
ペレットを得、このペレットをT−ダイ押出機を用いて
樹脂温度290°Cで溶融押出して厚さ200μmのフ
ィルム(樹脂層)を構成する。
【0026】粘着層22は、ゴム、アクリル系のイソシ
アネートあるいはこれらを混合したもの、架橋タイプの
2液型、溶剤型等で構成され、好ましくは、アクリル系
で構成される。この粘着層22の厚さとしては、5μm
〜20μm、好ましくは、7μm〜15μm、より好ま
しくは、10μm〜12μmに選択される。
【0027】なお、描画層21に替えて上記蛍光色素を
粘着層22に含有させることもでき、また、描画層21
と粘着層22との双方に蛍光色素を含有させることも可
能である。そして、粘着層22に蛍光色素を含有させる
場合は、上述したペリレン系化合物等の蛍光色素を0.
01wt%〜5.00wt%の割合、好ましくは0.1
wt%〜4.0wt%、より好ましくは0.5wt%〜
2.0wt%の割合で加える。具体的には、粘着層22
に蛍光色素を含有させる場合は、以下の態様Bのように
構成される。
【0028】〔態様B〕アクリル系イソシアネート硬化
型粘着剤(東洋インキ製造(株)製 オリバインBPS
4089−5を99.9wt%と同BPS4089Bを
0.1wt%で混合したもの)にグラビア方式にて集光
剤(BASF(株)製 ルモゲンF Red300)を
2.0w%混合し、この粘着剤を厚さが50μmのポリ
エチレンテレフタレート((株)帝人製 H7W)のフ
ィルムの一面に塗布し、この粘着剤をシリコン系紫外線
硬化型離型処理が施された厚さが38μmの離型フィル
ム((株)ユニチカ製 S)で覆う。
【0029】また、上述した屈折率等の物理的性質は、
描画層21単独で、あるいは、粘着層22を含む描画層
20全体として、下記の態様a〜fの組合せの値を充足
するように設定することが望ましい。 〔態様a〕屈折率が1.45以上、ヘーズ値が20%以
下(層の厚さが0.5mmの時、以下の態様も同様)、
光線透過率が80%以上 〔態様b〕屈折率が1.45以上、ヘーズ値が5%以
下、光線透過率が85%以上 〔態様c〕屈折率が1.45以上、ヘーズ値が1%以
下、光線透過率が90%以上 〔態様d〕屈折率が1.50以上、ヘーズ値が20%以
下、光線透過率が80%以上 〔態様e〕屈折率が1.50以上、ヘーズ値が5%以
下、光線透過率が85%以上 〔態様f〕屈折率が1.50以上、ヘーズ値が1%以
下、光線透過率が90%以上
【0030】離型フィルム23は、離型処理を施した樹
脂フィルム、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートのフ
ィルム、好ましくはポリエステル系樹脂、より好ましく
はポリエチレンテレフタレートのフィルムから構成され
る。この離型フィルム23の厚さは25μm〜100μ
m、好ましくは、25μm〜50μm、より好ましくは
25μm〜40μmに選択される。そして、離型処理と
しては、シリコーンの塗布、イソシアネート架橋、紫外
線架橋等が選択される。
【0031】描画材30は、光を集光、反射する粉体を
媒体中に分散させて液状あるいは固形状に構成され、粉
体が0.1wt%〜99wt%の割合で含まれる。粉体
としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等の無機顔
料、カーボンブラック、リソールレッド、パーマネント
レッド、ハンサイエロー等の有機顔料又は染料、炭酸カ
ルシウム、タルク、クレー、シリカ等の体質顔料、ある
いは、これらの2種以上の混合物が用いられる。そし
て、粉体は好ましくは粒径が200μm以下、より好ま
しくは、0.01μm〜10μmのものが用いられ、ま
た、粉体として酸化チタン(バイエル社製、粒径約0.
3μm)を用いて固形描画材を得る場合は酸化チタンを
25wt%〜50wt%程度の割合配合して硬度が70
°〜90°(JIS K6031 A型硬度計)程度に
構成することが望ましい。
【0032】媒体は、パラフィンワックスやカルナウバ
ワックス等の固形油、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル等の樹脂の固形成分、流動パラフィン、
ジメチルシロキサン、ステアリン酸オクチル等の液状成
分、水、アルコール、環状シリコン等の揮発成分が適宜
選択される。なお、顔料分散剤として界面活性剤を用い
ることも可能である。
【0033】この描画材30の具体例としては、例え
ば、下記の態様1,2,3等がある。 〔態様1〕 ポリエチレン 30.0wt% パラフィンワックス 30.0wt% 流動パラフィン 10.0wt% 酸化チタン 30.0wt% 上記各成分を溶解混合した後、型に流し込み冷却して固
形の描画材30を得た。
【0034】〔態様2〕 パラフィンワックス 3.0wt% 流動パラフィン 7.0wt% タルク 65.0wt% 酸化チタン 25.0wt% 上記成分を粉砕混合し、圧縮成形して固形描画材30を
得た。
【0035】〔態様3〕 酸化亜鉛 10.0wt% エチレングリコール 5.0wt% アクリル共重合エマルジョン 5.0wt% 安息香酸ナトリウム 0.2wt% カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.4wt
% 水 79.4wt% 上記成分を攪拌分散して液状描画材30を得た。
【0036】この実施例の描画装置にあっては、描画シ
ート20の離型フィルム23を剥離し、この描画シート
30をその粘着層22の粘着力で枠部材10の貼着部1
1に貼着し、この描画シート20の描画層21の描画面
に描画材30を用いて描画する。そして、描画層21の
描画面に描画された絵等は描画層21が透光性で蛍光色
素を含有するため、蛍光色素の発する蛍光が描画層21
内で反射(界面反射)・散乱して描画面から放射され、
この蛍光が描画面上の描かれた絵の描画材30中の粉体
に当たる。この結果、描画自体が蛍光を発するかのよう
な効果がかもしだされ、描画に対して鮮明な印象が得ら
れる。そして、描画材30の選択の自由が大きいため、
多色の描画材30を用いて描画することができ、多彩な
色表現が可能となる。
【0037】図3にはこの発明の他の実施例にかかる描
画シートを示す。なお、この実施例および後述する実施
例では、上述した実施例と同一の構成および作用につい
ての説明は省略する。この実施例は、ポリエチレンテレ
フタレート等の熱可塑性樹脂からなる透光性の樹脂層2
5と描画層27とを描画層27が表面側に位置するよう
に積層し、樹脂層25の裏面に粘着層22を設けたもの
である。
【0038】樹脂層25は上述した実施例の描画層21
と同様に蛍光色素を含有した熱可塑性樹脂から構成さ
れ、また、粘着層22はアクリル系のイソシアネート等
から構成され剥離可能な離型フィルム23により覆われ
る。
【0039】描画層27は、紫外線硬化型あるいは電子
線硬化型の樹脂から1μm〜7μm程度の厚さ(好まし
くは、2μm〜5μmの厚さ)に構成される。この描画
層27に用いる官能モノマーとしては、アクリル系ある
いはメタクリル系のモノマー、例えば、アクリロイル基
を含む多官能アクリレート系モノマーが用いられ、必要
に応じてアクリル誘導体やNVP(N−ビニル−2−ピ
ロリドン)等の希釈モノマーが配合される。
【0040】なお、述べるまでもないが、描画層27は
固形感光樹脂として構成するのみならず、液状感光樹脂
を塗布して構成することも可能である。また、この実施
例において、樹脂層25と描画層27との双方、あるい
は描画層27のみに蛍光色素を含有させることも可能で
ある。そして、描画層27に蛍光色素を含有させる場合
は、上述した実施例と同様に、蛍光色素としてペリレン
系化合物、ナフタルイミド系化合物あるいはこれら化合
物を混合したものを用い、この蛍光色素は0.01wt
%〜5.0wt%(重量%)の割合、好ましくは、0.
1wt%〜4.0wt%、より好ましくは、0.5wt
%〜2.0wt%の割合で添加する。
【0041】そして、この実施例は、例えば、下記の態
様C等のように具体化される。 〔態様C〕厚さが50μmのポリエチレンテレフタレー
ト(帝人化成株式会社製 HP7)のフィルムにアクリ
ル系の紫外線硬化型樹脂(東亜合成化学工業株式会社製
アロニックス UV3700)に、蛍光色素(BASF
株式会社製 ルモゲンFRed300)を0.2wt%の割合
で混合したものを、厚さ4μmにグラビアコート法にて
塗布して製造し、この後に、粘着層22と離型フィルム
23とを設けるようにする。
【0042】この実施例によれば、描画シート20が樹
脂の多層構造であるため、剛性が大きく、取扱が容易で
ある。また、この描画装置は、描画面を構成する描画層
27が紫外線硬化型の樹脂から構成され、描画面に高い
硬度が得られる。このため、子供等の乱暴な描画に対し
ても傷付くことがなく、高い耐久性が得られる。
【0043】なお、上述した図3の実施例においては、
樹脂層25、描画層27または粘着層22の少なくとも
1つに蛍光色素を含有させることでも本発明が達成され
る。
【0044】また、上述した図2の実施例では、描画層
21に粘着層22を設けて描画シート20を構成する
が、蛍光色素を含有する描画層21を単独で描画シート
として用いることも可能である。そして、描画層21を
単独で描画シート20として用いる場合は、枠部材10
にシート20を挟持あるいは保持することができる機構
等を設けることが望ましい。
【0045】さらに、この発明の描画シート20は蛍光
色素を含有した紫外線硬化型あるいは電子線硬化型の樹
脂層のみからなる態様に構成することも可能であり、さ
らに、この態様において、粘着層22を設けること、ま
た、他の樹脂層を積層した多層構造とすることも可能で
ある。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
描画装置によれば、蛍光色素を含有した透光性樹脂の樹
脂シートと、この樹脂シートに描画可能な描画材とを組
み合わせて構成するため、描画シートに描画材で描かれ
た描画自体が蛍光を発するかのような効果を得られ、ま
た、描画に高い鮮明性が得られる。さらに、描画材の選
択の自由も大きいため、多色の描画材を用いた多彩な色
表現が可能となり、高い色彩効果をもって描画を行え、
子供等を魅せることができる商品価値の高い描画装置が
達成される。
【0047】また、描画シートの裏面に粘着層を設けた
態様では台紙や壁等に貼着して用いることができるため
使い勝手に優れ、さらに、描画シートの描画面を紫外線
効果型あるいは電子線効果型の樹脂から構成した態様で
は描画面の傷付きが防止でき高い耐久性を得られるとい
う効果が得られる。
【0048】またさらに、樹脂シートを取付可能な額枠
部材を備える態様によれば子供の使用等に適した組合せ
が達成され、また、意匠的な面白みを付加でき、より高
い商品価値が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係わる描画装置の分解斜
視図である。
【図2】同描画装置の描画シートの模式断面図である。
【図3】この発明の他の実施例にかかる描画シートの模
式断面図である。
【符号の説明】
10 枠部材 11 貼着部 20 描画シート 21 描画層 22 粘着層 23 離型フィルム 25 樹脂層 27 描画層 30 描画材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 元彦 東京都葛飾区青戸4丁目19番16号 株式 会社タカラ内 (72)発明者 伊藤 茂一 東京都中央区日本橋本町3丁目11番5号 理研ビニル工業株式会社内 (72)発明者 小熊 利夫 東京都中央区日本橋本町3丁目11番5号 理研ビニル工業株式会社内 (72)発明者 藤本 淳一 東京都中央区日本橋本町3丁目11番5号 理研ビニル工業株式会社内 (72)発明者 新井 栄司 東京都足立区新田1丁目18番11号 株式 会社トキワ内 (56)参考文献 特開 昭61−12387(JP,A) 実開 平5−28400(JP,U) 実開 昭60−79498(JP,U) 特公 昭56−25396(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63H 33/00 304 A63H 33/22

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる少なくとも1層の
    樹脂層を備え、該樹脂層の少なくとも1層が蛍光色素を
    含有する描画シートと、 光反射性の粉体を媒剤中に分散させてなり、前記描画シ
    ートに描画可能な描画材と、を有することを特徴とする
    描画装置。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂からなる少なくとも1層の樹
    脂層および貼着用の粘着層を備え、該粘着層と前記樹脂
    層との少なくとも1層が蛍光色素を含有する描画シート
    と、 光反射性の粉体を媒剤中に分散させてなり、前記描画シ
    ートに描画可能な描画材と、を有することを特徴とする
    描画装置。
  3. 【請求項3】 前記描画シートを保持可能な保持部が形
    成された額枠部材を有する請求項1または請求項2記載
    の描画装置。
  4. 【請求項4】 前記描画シートの表面側の樹脂層が紫外
    線硬化型あるいは電子線硬化型の樹脂からなる請求項
    1、請求項2または請求項3記載の描画装置。
  5. 【請求項5】 前記蛍光色素がペリレン系化合物、ナフ
    タルイミド系化合物あるいはペリレン系化合物とナフタ
    ルイミド系化合物とを組み合わせたものである請求項
    1、請求項2、請求項3または請求項4記載の描画装
    置。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂は、屈折率が1.45
    以上、ヘーズ値が1%以下、光線透過率が90%以上で
    ある請求項1、請求項2、または請求項3記載の描画装
    置。
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性樹脂は、屈折率が1.50
    以上、ヘーズ値が1%以下、光線透過率が90%以上で
    ある請求項1、請求項2または請求項3記載の描画装
    置。
  8. 【請求項8】 前記熱可塑性樹脂が、ポリ塩化ビニル系
    樹脂、ポリカーボネート系樹脂及びポリエステル系樹脂
    より選ばれた樹脂である請求項1、請求項2、請求項
    3、請求項4、請求項6、または請求項7記載の描画装
    置。
  9. 【請求項9】 前記描画材が前記粉体として無機顔料、
    有機顔料、染料、体質顔料の1種類または2種類以上の
    内より少なくとも1種類以上を含むものである請求項
    1、請求項2または請求項3記載の描画装置。
  10. 【請求項10】 蛍光色素を含有した紫外線硬化型また
    は電子線硬化型の樹脂層を有することを特徴とする描画
    シート。
  11. 【請求項11】 前記蛍光色素がペリレン系化合物、ナ
    フタルイミド系化合物あるいはペリレン系化合物とナフ
    タルイミド系化合物とを組み合わせたものである請求項
    10記載の描画シート。
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