JP3045947U - カーテン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーテンの襞を確実容易に美しく形成でき、
且つ同一のカーテンに長短さまざまの所望の長さの奥行
を備えた襞を形成し得て風合に変化を付与でき、室内装
飾品としてのカーテンの付加価値を向上すること。 【解決手段】 本考案に係るカーテンは、上縁の多数個
所に小孔などの取付部５（５ａ）を横方向に列設したカ
ーテン本体１と、カーテンをカーテンレールＲに摺動自
在に吊下げる複数の吊下具２とから成り、各吊下具２は
カーテン本体１の取付部５(５ａ）に着脱自在な係合部
２ａと、カーテンレールＲに間接的または直接的に取付
ける吊下部２ｂを備えており、この複数の吊下具２をカ
ーテン本体１に設けた上記多数の取付部５(５ａ）のう
ちの所望の取付部を選択して係脱自在に係着することに
より、相隣りする吊下具２、２の摺動接近により該吊下
具間２、２のカーテン生地３を引寄せて、カーテン本体
１に複数の襞８を形成すると共に、各襞８の奥行の長さ
を適宜に調節できるように構成したことを特徴としてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、カーテンの改良に関し、さらに詳しくは、カーテンの襞を確実容易 に美しく形成でき、且つ同一のカーテンに長短さまざまの所望の長さの奥行を備 えた襞を形成でき、さらに構成簡単で安価に提供できるなどの特長を有するカー テンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、カーテンには種々の形態のものがあり、古くは、カーテン本体の上縁に 一定の間隔で複数のリングを取付け、このリングを窓ぎわなどに張設した針金な どに通して吊下げ、拡縮自在に構成したカーテンが良く知られており、また、比 較的最近では、カーテン本体の上縁に一定の間隔で予め襞出しのためのタック取 り縫製を行ない、各タック取り部に、上下に係合部を設けたフックの下側の係合 部を上向きに挿通係合し、上側の係合部をカーテンレールに装設した摺動子に係 合して吊下げるように構成したカーテンが良く知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然るに、上記従来例のうちの前者の場合は、余りにも構成がシンプル過ぎて美 しい襞を確実に形成できないため、美観に乏しく、また、後者の場合は、襞出し のためのタック取り縫製と言う煩雑な手間を要し、高能率的な量産に適さない問 題があり、且つ両者いづれの場合も襞の位置及び奥行の寸法が最初から決まって いるため風合の変化を期待できず、室内装飾品としてのカーテンの付加価値に乏 しいといった問題がある。

【０００４】 本考案は、上記の問題を解決することを課題として研究開発されたものであっ て、カーテンの襞を確実容易に美しく形成でき、且つ同一のカーテンに長短さま ざまの所望の長さの奥行を備えた襞を形成し得て風合に変化を付与でき、室内装 飾品としてのカーテンの付加価値を向上することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決し、その目的を達成する手段として、本考案は、上縁の多数 個所に小孔などの取付部を横方向に列設したカーテン本体と、カーテンをカーテ ンレールに摺動自在に吊下げる複数の吊下具とから成り、各吊下具はカーテン本 体の取付部に着脱自在な係合部と、カーテンレールに間接的または直接的に取付 ける吊下部を備えており、この複数の吊下具をカーテン本体に設けた上記多数の 取付部のうちの所望の取付部を選択して係脱自在に係着することにより、相隣り する吊下具の摺動接近により該吊下具間のカーテン生地を引寄せて、カーテン本 体に複数の襞を形成すると共に、各襞の奥行の長さを適宜に調節できるように構 成したことを特徴とするカーテンを提供するものである。

【０００６】 また、本考案は、上記のように構成したカーテンにおいて、各吊下具の吊下部 は、カーテンレール側に設けた複数の摺動子に着脱自在なフック部で構成されて いるカーテン、及び各吊下具の吊下部は、吊下具の上部に一体的に形設した、カ ーテンレールに装設される摺動子で構成されているカーテン、並びにカーテン本 体は、レース地などの柔軟な生地から成り、下側に複数の同一裾柄が同一間隔を 保って設けられ、且つ相隣りする吊下具の接近による襞の形成時に、上記各裾柄 の中間部が各襞の屈曲部の頂点に位置するように、吊下具の取付部が設けられて いるカーテンをそれぞれ提供するものである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の実施の形態を添付図面に基づいて説明すれば、図１〜図３は 本考案の第１の実施の形態を示しており、この実施の形態に係るカーテンは、カ ーテン本体１と、このカーテン本体１をカーテンレールＲに摺動自在に吊下げる ための複数の吊下具２とから構成されている。

【０００８】 而して、上記のカーテン本体１は、この実施の形態では、柔軟なレース地から 成るカーテン生地３で構成されていて、その上縁の耳縫部４に小孔から成る、上 記吊下具２の取付部５を一定の間隔ごとに横一列に多数設け、且つ下端縁に一定 巾の複数の円弧状の突出装飾縁６が設けてあり、この各弧状の突出装飾縁６の中 間部を基準にして同一の装飾模様７が横方向に連続的に設けてあり、且つ図示し ていないが、レース地３の他の個所にも種々のレース模様が上記各装飾模様７を 基準にして均斉に配設してある。

【０００９】 また、この実施の形態では、少なくとも上記一定巾の円弧状の突出装飾縁６の 両側縁と一致する個所において、上記耳縫部４に小孔から成る取付部５、５が設 けてあり、且つこの両取付部５、５の間にも後述する襞の奥行寸法を調整変化さ せるための複数の取付部５ａ…５ａが設けてある。 なお、この実施の形態では、小孔から成る取付部５を例示したが、この取付部 ５は耳縫い部４に輪奈などの他の構造物を形設して構成してもよい。

【００１０】 次に、上記各吊下具２は、この実施の形態では、図２に略示するように、硬質 プラスチック又は金属の線条を素材として形成されていて、カーテン本体１に設 けた取付部５に係合させるための上向きフック２ａ及びカーテンレールＲに摺動 自在に嵌装された複数個の摺動子Ｓに係合させるための下向きフック２ｂを屈曲 形成して構成されている。

【００１１】 上記のように構成されたカーテン本体１と吊下具２とから成るカーテンの使用 状態の一例を説明すれば、図１に示すように、各弧状の突出装飾縁６の両側位置 と一致する位置に設けた取付部５、５に各吊下具２の上向きフック２ａを係合し た後、各吊下具の下向きフック２ｂをカーテンレールＲに摺動自在に嵌装した摺 動子Ｓに係合する。

【００１２】 次に、相隣りする各取付部５、５に取付けた各吊下具２、２を引寄せると、図 ３に略示するように、襞８…８が形成され、各襞８の屈曲部の頂点８ａに、カー テン本体１の各突出装飾縁６に設けた各裾柄から成る装飾模様７の中間部が位置 し、非常に均斉美のある装飾模様７を備えた襞８を有するカーテンが得られ、室 内の装飾効果を著しく向上できるものである。

【００１３】 上記の使用例によれば、各襞８は図５に略示するように、奥行寸法が浅い襞８ を備えたカーテンを得られるものであり、また、カーテン本体１の取付部５、５ （５ａ、５ａ）間の間隔を広くとって各吊下具２、２を取付け、相隣りする各吊 下具２、２を引寄せると、図６に示すように、奥行寸法が深い襞８を備えたカー テンが得られるものであり、さらに、カーテン本体１の取付部５、５（５ａ、５ ｂ）間の間隔を交互若しくは適宜に広狭にとって各吊下具２、２を取付け、相隣 りする各吊下具２、２を引寄せると、図７に示すように、奥行寸法が深い襞８及 び奥行寸法が浅い襞８が混在したカーテンが得られるものである。

【００１４】 したがって、上記の実施の形態にしたがえば、既述した従来例に較べて、一枚 のカーテンにより、シンプルな美観及び複雑優雅な美観を有するカーテン襞８を 備えた美しいカーテンが得られる多大な利点があり、また、従来例中の後者の場 合のように、カーテン本体の上縁を折返したり、タック取り縫製を行なう必要が ないので、簡便容易に安価にカーテンを量産できる利点がある。

【００１５】 次に、図４は本考案の第２の実施の形態における吊下具２０を示しており、第 １の実施の形態における吊下具２と相違しているのは、吊下具２０の上部に、カ ーテンレールＲに装設する摺動子Ｓを一体的に設けた点のみであって、カーテン 本体１の取付部５に係合させるための上向きフック２０ａ及び素材などは、第１ の実施の形態と同一である。

【００１６】 以上、本考案の主要な実施の形態について説明したが、本考案は、この実施の 形態に限定されるものではなく、考案の目的を達成でき且つ考案の要旨を逸脱し ない範囲内で種々の設計変更が可能である。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は、上縁の多数個所に小孔などの取付部を横方向に列設したカーテン本 体と、カーテンをカーテンレールに摺動自在に吊下げる複数の吊下具とから成り 、各吊下具はカーテン本体の取付部に着脱自在な係合部と、カーテンレールに間 接的または直接的に取付ける吊下部を備えており、この複数の吊下具をカーテン 本体に設けた上記多数の取付部のうちの所望の取付部を選択して係脱自在に係着 することにより、相隣りする吊下具の摺動接近により該吊下具間のカーテン生地 を引寄せて、カーテン本体に複数の襞を形成すると共に、各襞の奥行の長さを適 宜に調節できるように構成したことを特徴とするカーテンに係り、前記のように して使用するものであるから、次の優れた効果を奏する。

【００１８】 （１） カーテン本体の上縁の相隣りする各取付部に取付けた各吊下具を引寄 せると、複数の襞が屈曲形成され、各襞の屈曲部の頂点に各裾柄模様が位置し、 著しく均斉美のある装飾模様を備えた襞を有するカーテンが得られ、カーテンに よる室内の装飾効果を格段に向上できる。

【００１９】 （２） カーテン本体の上縁に設けた多数の取付部を選択的に利用して、狭い 間隔又は広い間隔若しくは広狭の間隔を保って吊下具を係合することにより、相 隣りする吊下具を引寄せた際に形成される襞を、浅い奥行寸法、又は深い奥行寸 法若しくは浅深の奥行寸法が混在した襞形状に形成できるので、一枚のカーテン により、シンプルな美観、複雑優雅な美観を有するカーテン襞を備えた美しいカ ーテンが得られ、上記のカーテンによる室内の装飾効果を一層向上できる。

【００２０】 （３） 従来のように、カーテン本体の上縁を折返したり、タック取り縫製を 行なう必要がないので、簡便容易に安価にカーテンを量産できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施の形態を示す１部省略正面
図である。

【図２】図１の１部省略拡大側面図である。

【図３】使用状態の１例を示す斜視図である。

【図４】本考案の第２の実施の形態における吊下具の拡
大側面図である。

【図５】使用状態の１例を示す簡略平面図である。

【図６】使用状態の他例を示す簡略平面図である。

【図７】使用状態の更なる他例を示す簡略平面図であ
る。

【符号の説明】

１ カーテン本体 ２ 吊下具 ２ａ 上向きフック ２ｂ 下向きフック ３ レース地 ４ 耳縫部 ５ 取付部 ５ａ 取付部 ６ 突出装飾縁 ７ 装飾模様 ８ 襞 ８ａ 屈曲部の頂点 ２０ 吊下具 ２０ａ 上向きフック Ｓ 摺動子 Ｒ カーテンレール

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上縁の多数個所に小孔などの取付部を横
   方向に列設したカーテン本体と、カーテンをカーテンレ
   ールに摺動自在に吊下げる複数の吊下具とから成り、各
   吊下具はカーテン本体の取付部に着脱自在な係合部と、
   カーテンレールに間接的または直接的に取付ける吊下部
   を備えており、この複数の吊下具をカーテン本体に設け
   た上記多数の取付部のうちの所望の取付部を選択して係
   脱自在に係着することにより、相隣りする吊下具の摺動
   接近により該吊下具間のカーテン生地を引寄せて、カー
   テン本体に複数の襞を形成すると共に、各襞の奥行の長
   さを適宜に調節できるように構成したことを特徴とする
   カーテン。
2. 【請求項２】 各吊下具の吊下部は、カーテンレール側
   に設けた複数の摺動子に着脱自在なフック部で構成され
   ている請求項１に記載のカーテン。
3. 【請求項３】 各吊下具の吊下部は、吊下具の上部に一
   体的に形設した、カーテンレールに装設される摺動子で
   構成されている請求項１に記載のカーテン。
4. 【請求項４】 カーテン本体は、レース地などの柔軟な
   生地から成り、下側に複数の同一裾柄が同一間隔を保っ
   て設けられ、且つ相隣りする吊下具の接近による襞の形
   成時に、上記各裾柄の中間部が各襞の屈曲部の頂点に位
   置するように、吊下具の取付部が設けられている請求項
   １、２又は３のいづれか一に記載のカーテン。