JP3045797U - 救急車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 救急車で搬送するときの患者の循環動態への
影響を軽減する。 【解決手段】 この救急車は前から、運転席１、棚２、
患者の搬送スペース３の順で配置されており、搬送スペ
ース３は、後部に観音開きのドア５、両側にスライドド
ア６を設ける。棚２には、薬品、医療器具類、モニタ装
置等が置かれる。搬送スペース３の床には２本の平行な
レール７を前後方向に敷き、その上に車輪を備えたスト
レッチャ装置１０を横向きに搭載する。ストレッチャ装
置は、台座１１と、その上に乗せるストレッチャ本体
（担架）１２からなる。台座１１は減揺機構を備えてお
り、車が縦または横揺れしても、担架１２は揺れないよ
うになっている。搬送スペース３の壁には折り畳み椅子
１３が設けてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、患者を病院に搬送するための救急車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の救急車では、担架は縦方向（車体の前後方向）に搭載し、患者は頭を車 の進行方向に向けて横たわるのが普通である。 しかし、このような状態で患者を搬送すると、車が減速したときに、患者の頭 の方に血がのぼり、加速したときは頭から血が引くようになり、搬送中の患者の 血圧が大きく変動する。これは、患者にとって大きな負担であり、重篤は状態を 招く危険性がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は、救急車で搬送するときの患者の循環動態等への影響を軽 減することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために、担架を救急車の車内に進行方向に直角に搭載する 。 こうすることにより、車が加速または減速するとき、患者の体は左右方向に加 速度を受けるだけで、血圧の変動はほとんどなく、嘔吐なども予防できる。車が 曲るとき、患者の頭−足方向に加速度を受けるが、これは小さなものであり、ほ とんど無視できる。 担架を横向きにすることにより、後のドアからだけでなく側部のドアからも搬 出入することができ、また、横置きすることで、担架の両側にスペースができ、 患者の両側から処置が行える利点もある。

【０００５】

【考案の実施の形態】 この救急車は、図１（平面図）および図２（側面図）に示すように、前から、 運転席１、棚２、患者の搬送スペース３の順で配置されている。搬送スペース３ は、後部に観音開きのドア５、両側にスライドドア６が設けられている。棚２に は、薬品、医療器具類、モニタ装置等が置かれる。

【０００６】 搬送スペース３の床に、２本の平行なレール７が前後方向に敷かれており、そ の上に車輪を備えたストレッチャ装置１０が横向きに搭載されている。ストレッ チャ装置は、台座１１と、その上に乗せるストレッチャ本体（担架）１２からな る。台座１１は減揺機構を備えており、車が縦または横揺れしても、担架１２は 揺れないようになっている。 搬送スペース３の壁には折り畳み椅子１３が設けてある。

【０００７】 救急車に患者を収容するときは、ストレッチャ装置１０の上の担架１２を車外 に運び出し、これに患者を乗せて後部または側部のドア５、６から車内に搬入し 、ストレッチャー装置の台車１１の上に乗せる。 担架１２は横向きに置かれるので、図１に示すように、患者は車の進行方向に 直角に横たわる格好になる。したがって、車が加速したりブレーキを掛けたりし たとき、頭−足方向に加速度を受けることがなく、患者の血圧はほとんど変化し ない。

【０００８】 なお、図１から分るように、担架１２の両側には広いスペースが確保でき、患 者の両側から看護を行うことができる。 上述の実施例では減揺機能を備えたストレッチャ装置を用いたが、現在、救急 車で普通に用いられているキャスタ付きのストレッチャを用いてもよい。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように、この救急車は担架を横置きしたので、車の加減速によっ て患者の血圧変動が引き起こされることが少なく、正常な循環動態を保ちつつ、 患者を安全に搬送することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 救急車の平面図である。

【図２】 サイドドアを開いた状態の救急車の側面図で
ある。

【符号の説明】

３ 搬送スペース １０ ストレッチャ装置 １２ 担架

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 担架を車体と直角方向に搭載すること特
   徴とする救急車。