JP3045772U - 包み込みシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 布団を始めとする種々の収納物品を包み込ん
で収納する包み込みシートとして、一人でも簡単に操作
でき、収納物品の折り畳み状態の崩れや配置ずれを生じ
る懸念がなく、袋形態での収納物品の納まり及び外観が
良好であり、構成的に非常に簡素で安価に製造できるも
のを提供する。 【解決手段】 矩形シート１の対向する２辺１ａ，１ａ
に沿ってそれぞれ紐通し部２が形成され、各紐通し部２
に紐３が挿通され、矩形シート１の他の２辺１ｂ，１ｂ
側に止着手段４ａ，４ｂ備え、矩形シート１上に収納物
品Ｍを載置し、２辺１ｂ，１ｂ側を収納物品Ｍ上で重ね
合わせて止着手段４ａ，４ｂにて止着し、紐３を引き締
めて結ぶことにより、シート１の残る２辺１ａ，１ａ側
が巾着状に絞り込まれて袋形態となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、例えば、布団、毛布、敷布、タオルケットの如き寝具類、衣服類 、座布団、マット等の種々の収納物品、主として繊維製品を包み込んで収納する のに利用される包み込みシートに関する。

【０００２】

【従来技術とその課題】

従来、布団等の収納には、上部にチャックや通し紐によって閉じ合わせる開口 部を有する袋形態の布団袋が汎用されている。しかるに、この布団袋では、内部 に布団等を収容する際、上部の開口部を充分に開かせた状態で持ち上げて保持し ておき、その開口部より折り畳んだ布団等を落とし込むことになるため、一人で は操作的に極めて困難であり、通常は布団袋を保持する側と布団等を抱えて取り 扱う側とで複数の人員を必要とする上、落とし込んだ際に布団等の折り畳み状態 が崩れたり配置が悪くなることが多く、収容のやり直しや修正操作を余儀なくさ れて非常に手間がかかるといった問題があった。

【０００３】 この考案は、上述の事情に鑑みて、従来汎用の布団袋に代替できると共に、布 団以外の各種寝具類や衣服、座布団、マット等の種々の収納物品、主として繊維 製品の収納に好適であって、しかも一人でも簡単に操作できる上、収納物品の折 り畳み状態の崩れや配置ずれを生じる懸念がなく、また構成的に非常に簡素な包 み込みシートを提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案の請求項１に係る包み込みシートは、図 面の参照符号を付して示せば、矩形シート（１）の対向する２辺（１ａ）（１ａ ）に沿ってそれぞれ紐通し部（２）が形成され、各紐通し部（２）に紐（３）が 両端部（３ａ）（３ａ）を外へ導出する状態に挿通され、該矩形シート（１）の 他の２辺（１ｂ）（１ｂ）側にこれら２辺を互いに止着する止着手段（４ａ）（ ４ｂ）を備え、前記矩形シート（１）上に収納物品（Ｍ）を載置し、該シート（ １）の前記止着手段（４ａ）（４ｂ）を有する２辺（１ｂ）（１ｂ）側を収納物 品 （Ｍ）上で該止着手段（４ａ）（４ｂ）にて止着し、前記紐（３）の両端部 （３ａ）（３ａ）を引き締めて結ぶことにより、該シート（１）の残る２辺（１ ａ）（１ａ）側を巾着状に絞り込まれて袋形態となるように構成されている。

【０００５】 この包み込みシートでは、布団等の収納物品（Ｍ）を収納する際、従来の布団 袋のように上部の開口部を開いて持ち上げた状態で収納物品（Ｍ）を落とし込む といった操作を必要とせず、該シート上に収納物品（Ｍ）を単に載置し、そのま まで当該シートを袋形態とすることにより、収納物品（Ｍ）が完全に被包された 状態になるから、一人でも簡単に収容操作でき、且つ収納物品の折り畳み状態の 崩れや配置ずれを生じることもない。

【０００６】 請求項２の考案では、上記請求項１の包み込みシートにおいて、矩形シート （１）は、不織布よりなる矩形のシート本体部（１０）と、その両側に縫い継が れた織布又は合成樹脂フィルムよりなる帯状部（１１）（１１）とで構成され、 両帯状部（１１）（１１）に前記の紐通し部（２）を有してなる構成としている 。この場合、シート本体部（１０）は収納物品（Ｍ）を周回する部分となるが、 不織布であるために通気性がよく、且つ通常の織布に比較して厚地で皺寄りにく いことから、しっかりした形崩れにくい包み込み状態となる一方、帯状部（１１ ）（１１）は材質的に柔軟であるから、紐（３）の引き締めによって容易に皺寄 り変形して無理なく巾着状の絞り込み状態になる。

【０００７】 請求項３の考案では、上記請求項１又は２の包み込みシートにおいて、止着手 段（４ａ）（４ｂ）が、シート（１）の２辺（１ｂ）（１ｂ）のうちの一方のシ ート外面側と他方のシート内面側とを互いに止着するように設けられているから 、収納物品（Ｍ）の包み込み状態でシートの２辺端部を上下に重ねて配置するこ とができ、見栄えが良くなる。

【０００８】 請求項４の考案では、上記請求項１〜３のいずれかの包み込みシートにおいて 、前記止着手段（４ａ）（４ｂ）が圧着ファスナーからなる構成としているから 、収納物品（Ｍ）上で重ね合わせたシート（１）の２辺（１ｂ）（１ｂ）の止着 と開離をワンタッチ操作で行える。

【０００９】 請求項５の考案では、上記請求項４の包み込みシートにおいて、圧着ファスナ ーの少なくとも一方の圧着片（４ａ）又は（４ｂ）が前記紐通し部（２）を有す る辺（１ａ）方向に長い形状である構成としているから、シート（１）の収納物 品（Ｍ）に対する周回長さが上記の長い形状とした圧着片（４ａ）又は（４ｂ） の長さ範囲で可変となる。

【００１０】 請求項６の考案では、上記請求項１〜５のいずれかの包み込みシートにおいて 、矩形シート（１）の表面側に締着バンド（５）が止着され、該シート（１）に て収納物品（Ｍ）を包み込んだ上から前記締着バンド（５）を前記紐通し部（２ ）を有する辺（１ａ）方向に周回して締着するように構成しているから、収納物 品（Ｍ）の包み込み状態がよりしっかりしたものとなり、また該包み込み状態で の持ち運びや押入れ等への出し入れに際して締着バンド（５）を手掴み部として 利用できる。

【００１１】 請求項７の考案では、上記請求項１〜６のいずれかの包み込みシートにおいて 、前記の紐通し部（２）がシート縁部を折り返して筒状に縫い付けたものである 構成としているから、該シート（１）に収納物品（Ｍ）を包み込んでシート（１ ）の辺（１ａ）側を紐（３）の引き締めによって巾着状に絞り込んだ際に、絞り 口部の周囲に隙間ができず見栄えのよい形になる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下に、この考案に係る包み込みシートの一実施例について、図面を参照して 具体的に説明する。図１は包み込みシートを外面側を上にして展開した状態を示 し、図２〜図４は該シートに収納物品として布団を包み込む操作手順を順次示し ている。

【００１３】 この包み込みシートは、不織布からなる厚地で長方形のシート本体部（１０） の長辺（１０ａ）（１０ａ）側に、織布又は合成樹脂フィルムからなる薄地の帯 状部（１１）（１１）を縫い継いだ矩形シート（１）よりなり、その対向する２ 辺（１ａ）（１ａ）には全長にわたって、それぞれ帯状部（１１）の縁部を折り 返して筒状に縫い付けることよって形成された紐通し部（２）を有すると共に、 他の２辺（１ｂ）（１ｂ）にはそれぞれ全長にわたって縁縫い（６）が施されて いる。

【００１４】 この矩形シート（１）の各紐通し部（２）には紐（３）が挿通され、この紐 （３）の両端部（３ａ）（３ａ）が紐通し部（２）より外部へ導出されている。 なお、この紐（３）の各端部（３ａ）は、紐通し部（２）内へ引き込まれること を防ぐために結び目（３０）を形成している。

【００１５】 また、該矩形シート（１）の他の２辺（１ｂ）（１ｂ）側の各中央位置にはそ れぞれ、その一方のシート内面側と他方のシート外面側とを互いに止着する止着 手段として、圧着ファスナーの対をなす帯状の圧着片（４ａ）（４ｂ）が縫い付 けられている。しかして、圧着片（４ａ）は矩形シート（１）の内面側の縁縫い （６）に近接する位置に、圧着片（４ｂ）は矩形シート（１）の外面側に縁縫い （６）から離間した位置に、共にその長手方向が紐通し部（２）を有する辺（１ ａ）方向に沿う形で縫い付けられている。

【００１６】 更に、該矩形シート（１）の外面側には、２本の布地製の締着バンド（５） （５）が、それぞれ紐通し部（２）を有する辺（１ａ）方向に沿う配置で、中間 部（５０）をシート本体部（１０）に縫い付けて取り付けられている。しかして 、各締着バンド（５）の一端（５ａ）には、他端（５ｂ）側を挿通して止着する ための留め具（７）を有している。

【００１７】 次に、上記構成の包み込みシートにて布団（Ｍ）を包み込んで収納形態とする には、まず図２に示すように、床面に矩形シート（１）の内面側を上にして拡げ 、このシート（１）の中央部に、折り畳んだ布団（Ｍ）をその縦横方向がシート （１）の辺方向に沿う向きとして載置する。そして、該シート（１）のシート 本体部（１０）における外面に圧着片（４ｂ）を有する側を持ち上げて図３に示 すように布団（Ｍ）に被せ、続いて該シート本体部（１０）の内面に圧着片（４ ａ）を有する反対側を持ち上げて、図４に示すように布団（Ｍ）上で重ね合わせ 、両圧着片（４ａ）（４ｂ）を圧接して止着する。次に、両側の紐（３）をそれ ぞれ両端部（３ａ）（３ａ）が交叉する状態で引き絞って結ぶことにより、シー ト （１）の残る２辺（１ａ）（１ａ）側を巾着状に絞り込んで閉じる。これに よって該シート（１）は図５に示すように布団（Ｍ）を完全に包み込んだ袋形態 となる。しかして、最後に図６に示すように、締着バンド（５）（５）を周回し て締着すればよい。

【００１８】 上記手順から明らかなように、この包み込みシートによれば、一人でも簡単に 包み込み操作できる上、上記布団（Ｍ）等の収納物品を載置した状態でそのまま 被包するために折り畳み状態の崩れや配置ずれを生じることもなく、且つ包み込 み形態での収納物品の納まり及び外観が良好である。また、収納物品の上で重ね 合わせたシート（１）の２辺（１ｂ）（１ｂ）側が圧着ファスナーにて止着され るため、袋形態の崩れを生じず、且つ収納時の止着と取り出し時の開離の操作を ワンタッチで行えると共に、圧着片（４ａ）（４ｂ）が紐通し部（２）を有する 辺１ａ方向に長い形状であり、この長さの範囲でシート（１）の周回長さが可変 となるから、収納物品の嵩の違いに対応できる。更に締着バンド（５）によって 包み込み状態がしっかりしたものとなると共に、この締着バンド（５）を掴んで 持ち運びや押入れ等への出し入れを容易に行える。

【００１９】 そして、シート本体部（１０）は、袋形態において収納物品を周回する部分と なるが、不織布であるために通気性がよく、且つ通常の織布に比較して厚地で皺 寄りにくいことから、しっかりした形崩れにくい包み込み状態にできる。一方、 帯状部（１１）（１１）は薄地で柔軟であるから、紐（３）の引き締めによって 容易に皺寄り変形して無理なく巾着状の絞り込み状態となる。なお、シート本体 部（１０）の不織布としては、特に制約されないが、ポリエステル不織布が強度 的に優れて安価でもある点から推奨される。また帯状部（１１）としては前記の ように織布又は合成樹脂フィルムを使用できるが、とりわけナイロンの如きポリ アミド系織布は、引張り強度に優れて痛みにくく良好な耐久性が得られる上、包 み込み形態での側面部がごわ付きのない滑らかな状態になることから、特に好適 である。

【００２０】 紐通し部（２）はシート（１）の辺（１ａ）に沿って定間隔に設けた紐通し孔 より構成してもよいが、この場合は、紐（３）の引き締めによって巾着状に絞り 込んだ際に、隣接する紐通し孔の間のシート部分が襞状になって絞り口部の周囲 を取り囲む状態になるため、外観的に劣る上、各襞状部分に隙間ができることに なる。これに対し、上記実施例のようにシート縁部を折り返して筒状に縫い付け たものとすれば、上記同様に巾着状に絞り込んだ際に、絞り口部の周囲に隙間が できず見栄えのよい形になる。

【００２１】 なお、この考案の包み込みシートは、上記実施例で対象とした布団（Ｍ）を始 めとして、毛布、敷布、タオルケットの如き寝具類、衣服類、座布団、マット等 の繊維製品を包み込んで収納するのに好適であるが、他の種々の収納物品の包み 込み収納にも利用できる他、寝袋としても使用可能である。しかして、矩形シー ト（１）の大きさや縦横寸法比は、包み込み対象とする収納物品の種類と大きさ 、嵩、枚数等に応じて適宜設定できる。

【００２２】

【考案の効果】

請求項１の考案によれば、布団を始めとする種々の収納物品を包み込んで収納 する包み込みシートとして、該シート上に載置した収納物品上に対向する２辺側 を重ね合わせて止着し、両側の紐を引き締めて結ぶことにより、当該収納物品を 完全に被包した袋形態になることから、一人でも簡単に操作できる上、収納物品 の折り畳み状態の崩れや配置ずれを生じる懸念がなく、且つ袋形態での収納物品 の納まり及び外観が良好であり、また構成的に非常に簡素で安価に製造できるも のが提供される。

【００２３】 請求項２の考案によれば、上記の包み込みシートとして、特に袋形態において 収納物品を周回するシート本体部が良好な通気性を有すると共に形崩れしにくく 、また包み込み操作時に紐の引き締めによる両側の巾着状の絞り込みを無理なく 行えるものが提供される。

【００２４】 請求項３の考案によれば、上記の包み込みシートにおいて、止着手段が、シー トの２辺のうちの一方のシート外面側と他方のシート内面側とを互いに止着する ように設けられているから、収納物品（Ｍ）の包み込み状態でシートの２辺端部 を上下に重ねて配置することができ、見栄えが良くなる。

【００２５】 請求項４の考案によれば、上記の包み込みシートにおいて、収納物品上で重ね 合わせたシートの２辺の止着と収納物品取り出し時の開離をワンタッチ操作で行 えるという利点がある。

【００２６】 請求項５の考案によれば、上記の包み込みシートにおいて、収納物品の嵩の違 いに対応できるという利点がある。

【００２７】 請求項６の考案によれば、上記の包み込みシートとして、よりしっかりした包 み込み状態とでき、また該包み込み状態での持ち運びや押入れ等への出し入れに 便利なものが提供される。

【００２８】 請求項７の考案によれば、上記の包み込みシートにおいて、特に収納物品を包 み込んだ袋形態の両側面が巾着状に絞り込んだ周囲に隙間を有さず見栄えのよい 形になるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案の一実施例に係る包み込みシートの
外面側を上にした展開状態を示す平面図である。

【図２】 同包み込みシート上に収納物品を載置した状
態の斜視図である。

【図３】 上記の収納物品に包み込みシートのシート本
体部の片側を被せた状態の斜視図である。

【図４】 上記の収納物品に更にシート本体部の反対側
を被せて重なったシート部分を圧着ファスナーで止着し
た状態の斜視図である。

【図５】 上記の圧着ファスナーで止着した包み込みシ
ートの帯状部を巾着状に絞り込んて袋形態とした斜視図
である。

【図６】 上記の袋形態とした上に締着バンドを周回し
て締着した状態の斜視図である。

【符号の説明】

１・・・・・矩形シート １ａ・・・・辺 １ｂ・・・・辺 １０・・・・シート本体部 １１・・・・帯状部 ２・・・・・紐通し部 ３・・・・・紐 ３ａ・・・・端部 ４ａ・・・・圧着片（止着手段） ４ｂ・・・・圧着片（止着手段） ５・・・・・締着バンド Ｍ・・・・・布団（収納物品）

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 矩形シートの対向する２辺に沿ってそれ
   ぞれ紐通し部が形成され、各紐通し部に紐が両端部を外
   へ導出する状態に挿通され、該矩形シートの他の２辺側
   にこれら２辺を互いに止着する止着手段を備え、 前記矩形シート上に収納物品を載置し、該シートの前記
   止着手段を有する２辺側を収納物品上で該止着手段にて
   止着し、前記紐の両端部を引き締めて結ぶことにより、
   該シートの残る２辺側が巾着状に絞り込まれて袋形態と
   なるように構成されてなる包み込みシート。
2. 【請求項２】 矩形シートは、不織布よりなる矩形のシ
   ート本体部と、その両側に縫い継がれた織布又は合成樹
   脂フィルムよりなる帯状部とで構成され、両帯状部に前
   記の紐通し部を有してなる請求項１に記載の包み込みシ
   ート。
3. 【請求項３】 前記止着手段が、シートの２辺のうちの
   一方のシート外面側と他方のシート内面側とを互いに止
   着するように設けられている請求項１又は２に記載の包
   み込みシート。
4. 【請求項４】 前記止着手段が圧着ファスナーからなる
   請求項１〜３のいずれかに記載の包み込みシート。
5. 【請求項５】 圧着ファスナーの少なくとも一方の圧着
   片が前記紐通し部を有する辺方向に長い形状である請求
   項４に記載の包み込みシート。
6. 【請求項６】 矩形シートの表面側に締着バンドが止着
   され、該シートにて収納物品を包み込んだ上から前記締
   着バンドを前記紐通し部を有する辺方向に周回して締着
   するように構成されてなる請求項１〜５のいずれかに記
   載の包み込みシート。
7. 【請求項７】 前記の紐通し部がシート縁部を折り返し
   て筒状に縫い付けたものである請求項１〜６のいずれか
   に記載の包み込みシート。